JP2002290194A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JP2002290194A
JP2002290194A JP2001090456A JP2001090456A JP2002290194A JP 2002290194 A JP2002290194 A JP 2002290194A JP 2001090456 A JP2001090456 A JP 2001090456A JP 2001090456 A JP2001090456 A JP 2001090456A JP 2002290194 A JP2002290194 A JP 2002290194A
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JP
Japan
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surface acoustic
acoustic wave
wave device
reflector
electrode
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JP2001090456A
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Koji Kanezaki
弘司 金崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バルク波などのモード変換による反射波損失を
抑圧し、反射器の反射率を向上させて、かつ反射器の小
形化を得る。 【解決手段】 圧電基板10と、前記圧電基板上に形成
されたインターデジタルトランスジューサ(1a,1
b)と、前記圧電基板に形成された複数の金属ストリッ
プ電極(2a、2c,3a、3d)からなる反射器とを
有する弾性表面波装置において、前記反射器を構成する
金属ストリップの膜厚を、前記インターデジタルトラン
スジューサから離れるに従って反射率が大きくなるよう
に厚く構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、共振器、共振子
型フィルタ及び発振器等の部品として用いられる弾性表
面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波装置(surface acoustic wav
e device)(SAWフィルタとも称される)は、圧電基
板に櫛歯状電極(comb-like electrodes )を形成して
いる。この弾性表面波装置は、小型、軽量であることか
ら携帯電話器のような移動体通信機器の部品として用い
るのに適している。
【0003】弾性表面波装置では、圧電基板上に、1組
の櫛状電極のほかに、弾性表面波の伝達特性(この特性
により電気的フィルタ特性が影響を受ける)を制御する
ためにグレーティング反射器が設けられる。櫛状電極部
はインターデジタルトランスジューサ(IDT)と称す
る。グレーティング反射器では、SAWの反射率を向上
することにより、IDT部のSAW伝達効率を向上し、
もって全体のフィルタ特性を向上することが図られてい
る。
【0004】この種の弾性表面波装置を開示した公知文
献として、特開平2−250413号公報、特開平2−
250414号公報、特開平10−276062号公報
等が上げら得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術であると、
反射器のSAW反射率をあげるために、反射器を構成す
るストリップ電極のデューティー比(電極幅と電極ピッ
チの比)を制御する手法が取られ、電極幅を調整してい
る。
【0006】しかしながら、反射器の電極幅を調整した
り、ストリップ電極のデューティー比を制御すると、反
射器の全体面積が大きくなる場合がある。さらにまた、
電極の膜厚を不用意に調整すると圧電基板上の伝播波が
効果的に反射されずに圧電基板の内部方向へ向かう、い
わゆるバルク波となり、反射率が低下し、デバイス特性
に悪影響を与えることがある。
【0007】そこでこの発明は、バルク波などのモード
変換による反射波損失を抑圧し、反射器の反射率を向上
させて、かつ反射器の小形化を得る弾性表面波装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するために、圧電基板と、前記圧電基板上に形成さ
れたインターデジタルトランスジューサと、前記圧電基
板に形成された複数の金属ストリップ電極からなる反射
器とを有する弾性表面波装置において、前記反射器を構
成する金属ストリップの膜厚を、前記インターデジタル
トランスジューサから離れるに従って反射率が大きくな
るように厚く構成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0010】図1は、この発明の要部を成す反射器の一
部を断面して示す図である。反射器を構成する部分は、
図示の線Aから右側の部分である。10は圧電基板であ
り、例えば36°YカットX伝搬のタンタル酸リチウム
(LTA)からなる基板である。この圧電基板10上に
は、多層金属ストリップ12a,12b,12c,13
a,13b,13c,13d、…が形成されている。図
示の線Aの位置から右側には、IDTを構成する一部の
電極1a,1bを示している。
【0011】ここで金属ストリップ12a,12b,1
2cは、第1の膜厚t1であり、金属ストリップ13
a,13b,13c,13d、…は、第2の膜厚t2
(>t1)である。
【0012】つまり、このグレーティング反射器は、金
属ストリップの膜厚が、インターデジタルトランスジュ
ーサから離れるに従って反射率が大きくなるように厚く
構成されている。
【0013】図2(A)〜図2(C)は、上記の反射器
を構成する手順を示す図である。まず、図2(A)のよ
うに圧電基板10上にAl−Cuを主成分とした第1の
膜17が成膜され、次にこのAl−Cu膜17上にTa
−Alを主成分とした第2の膜18が成膜され、次にこ
の第2の膜18上にAl−Cuを主成分とした第3の膜
19が成膜される。
【0014】次にウエストエッチング法により最上層の
第3の膜19をエッチングする。この際、Ta−Alは
酸に対して不溶であるために、エッチングストッパとし
ての役目を果たす。これにより、図2(B)に示すよう
な中間加工製品が得られる。さらに、今度は、ドライエ
ッチング方により第2の膜18と、その下層のAl−C
uの第1の膜17をエッチングする。これにより図2
(C)に示すように、反射器部及びトランスジューサ部
の電極が形成される。つまり、図1に示した金属ストリ
ップ12a,12b,12c,13a,13b,13
c,13d、…が形成される。
【0015】ここで、インターデジタルトランスジュー
サの電極の膜厚(t1)と、この電極に対向する反射器
の電極の厚みとは同じ膜厚(t1)である。これは、イ
ンターデジタルトランスジューサから伝搬された弾性表
面波(SAW)が、反射器側で厚みの急変した電極に衝
突し、急激にモード変換されバルク波を生じるのを軽減
するためである。
【0016】上記の構成は、反射器の厚みが2段階で変
化しているが、これは、原理的な構成を示したものであ
り、さらに複数段階で変化してもよいことは勿論であ
る。
【0017】したがって、本発明の反射器の電極の厚み
は、インターデジタルトランスジューサから離れるにし
たがって、次第に厚くなっており(反射率が次第に大き
くなる)、バルク波が生じるのを軽減できる。つまり、
本発明の反射器は、インターデジタルトランスジューサ
から伝搬してきたエネルギーの大きな弾性表面波に対し
ては、反射率の小さな電極で反射を行い(バルク波を抑
圧し損失を無くす)、反射器内部を伝搬して次第にエネ
ルギーが弱まった弾性表面波に対しては、反射率の大き
な電極で反射を行なう(効果的な反射を行なう)構成と
なっている。
【0018】この結果、全体的には、モード変換による
損失を低減し、反射器の反射率を向上させて、その結
果、反射器の小形化を得ることができる。特に反射器の
電極配列方向の長さLを小形化できることになる。
【0019】本実施例の反射器の場合、IDTに最も近
いストリップ電極12aのh/λが7.2%であり、こ
れよりも膜厚が大きいストリップ電極13aのh/λが
10%程度である。hは電極の厚み、λは弾性表面波の
波長である。
【0020】反射率は、IDTから反射器に伝搬したパ
ワーと、反射器で反射されてIDTに戻ってくるパワー
の比である。反射器の反射率をIDT側に近い領域で
は、7%〜8%とし、この領域以降(さらにIDTから
離れた領域)では約10%程度に設定するとよい。
【0021】これは、以下の理由による。
【0022】このように反射器内部での規格化膜厚の差
を2%以上、反射率の差を3%以上とすることにより、
バルク波を抑制しつつ高い反射率を得ることができる。
尚、上記の規格化膜厚値及び反射率値そのものは、ウエ
ハの種類に応じえ異なった値を取り得る。例えば42°
YカットLTAウエハでは、IDTに最も近いストリップ電極
の反射率を8〜9%としてもよい。
【0023】図3には、電極膜厚と反射量の関係を示し
ている。λは弾性表面波の波長であり、wxは電極幅、
hは電極膜厚である。この図からもわかるように電極膜
厚が大きくなると反射量も大きくなる。したがって、本
発明の反射器を構成する場合には、電極膜厚を選定しな
がら、IDTから離れるにしたがい反射量が多くなるよ
うに構成するものである。
【0024】図4はこの発明を適用した共振子型フィル
タの基本構成例を原理的に示している。IDT部101
は、圧電基板10の表面に弾性表面波を発生するための
櫛歯状の入力側電極102と、弾性表面波を受けて出力
信号を導出するための櫛歯状の出力側電極103とから
なる。さらに、このIDT部101の両側部には、圧電
基板10上に反射用グレーティング電極部104、10
5が設けられている。グレーティング反射器104、1
05は、それぞれ複数本の反射用電極であり、かつそれ
ぞれは同様なパターンであり、櫛歯電極に並行な(弾性
表面波の伝播方向に直交する)複数本のストリップ電極
を有する。
【0025】上記の電極パターンは、図2で説明したよ
うに、アルミニウム(Al)或はアルミニウム合金膜が基
本となっている。
【0026】またこの発明は、上記のようなタイプの弾
性表面波装置だけでなく、反射器を有する弾性表面波装
置であればどのようなタイプでも適用できることは勿論
である。
【0027】図5には、別のタイプの弾性表面波装置を
示している。すなわち、インターデジタルトランスジュ
ーサ(IDT)201は、入力IDTであり、このID
T201で励振された弾性表面波は出力IDT202に
伝搬される。これにより、出力IDT202の出力電極
からは出力信号を得ることができる。ここで反射器20
3は、上述したように、IDTから離れるにしたがい、
その電極の厚みが大きくなったタイプのものである。
【0028】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明は、バルク
波などのモード変換による反射波損失を抑圧し、反射器
の反射率を向上させて、かつ反射器の小形化を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の弾性表面波装置の要部を示す断面
図。
【図2】この発明の弾性表面波装置の製造手順を説明す
るために示した工程説明図。
【図3】金属ストリップ電極の電極膜厚と反射量との関
係を示す図。
【図4】本発明が適用された弾性表面波装置の全体構成
を示す説明図。
【図5】本発明が適用された別の弾性表面波装置の全体
構成を示す説明図。
【符号の説明】
10…圧電基板、12a,12b,12c,13a,1
3b,13c,13d…多層金属ストリップ、101…
IDT部、102…入力側電極、103…出力側電極、
104,105…反射用グレーティング電極部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板と、前記圧電基板上に形成され
    たインターデジタルトランスジューサと、前記圧電基板
    に形成された複数の金属ストリップ電極からなる反射器
    とを有する弾性表面波装置において、 前記複数の金属ストリップ電極は互いに弾性表面波反射
    率の異なる複数のストリップ電極群からなり、このうち
    最も反射率の小さいストリップ電極群が前記インターデ
    ジタルトランスジューサに最近接して設けられているこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 前記インターデジタルドランスジューサ
    に最近接するストリップ電極群は他のストリップ電極群
    よりも厚膜が小さいことを特徴とする請求項1記載の弾
    性表面波装置。
  3. 【請求項3】 前記インターデジタルトランスジューサ
    に最近接するストリップ電極の膜厚は、前記インターデ
    ジタルトランスジューサの電極の膜厚と等しいことを特
    徴とする請求項2記載の弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のストリップ電極群のうち最も
    反射率の小さい電極群と最も反射率の大きい電極群の反
    射率の差が3%以上であることを特徴とする請求項1記
    載の弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】 前記複数のストリップ電極群のうち最も
    膜厚の小さい電極群と最も膜厚の大きい電極群の規格化
    膜厚h/λ(但しhはストリップ電極の厚み、λは弾性
    表面波波長)の差が2%以上であることを特徴とする請
    求項2記載の弾性表面波装置。
  6. 【請求項6】 前記複数のストリップ電極群は、互いに
    層数の異なる電極群からなることを特徴とする請求項2
    記載の弾性表面波装置。
  7. 【請求項7】 前記最も膜厚の小さいストリップ電極群
    は、Al合金からなる最上層とその下層のAl層を有し、他
    のストリップ電極群は、前記Al合金からなる中間層とこ
    の中間層を挟むAl層を有することを特徴とする請求項6
    記載の弾性表面波装置。
  8. 【請求項8】 前記中間層はTa−Al合金からなることを
    特徴とする請求項7記載の弾性表面波装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010081211A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Kyocera Corp 弾性表面波装置及びその製造方法
WO2018008252A1 (ja) * 2016-07-07 2018-01-11 株式会社村田製作所 弾性波装置
WO2018088118A1 (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 株式会社村田製作所 弾性波装置、高周波フロントエンド回路及び通信装置
JP2018137517A (ja) * 2017-02-20 2018-08-30 京セラ株式会社 弾性表面波共振子、分波器および通信装置

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