JP2002287324A - マスク及びそれを用いたホールパターン形成方法 - Google Patents

マスク及びそれを用いたホールパターン形成方法

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JP2002287324A
JP2002287324A JP2001089440A JP2001089440A JP2002287324A JP 2002287324 A JP2002287324 A JP 2002287324A JP 2001089440 A JP2001089440 A JP 2001089440A JP 2001089440 A JP2001089440 A JP 2001089440A JP 2002287324 A JP2002287324 A JP 2002287324A
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hole
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Koji Matsuoka
晃次 松岡
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スループットの低下や寸法精度の劣化を防止
しつつ、解像限界以下のホールピッチを有する密集ホー
ルパターンを孤立ホールパターンと共に形成できるよう
にする。 【解決手段】 密集ホールパターンにおいてx方向及び
y方向に沿って並べられる複数のホールが、各組に属す
るホールの各方向におけるピッチが各方向における最小
ピッチP1x及びP1yの2倍のピッチP2x及びP2
yと等しくなるように第1の組及び第2の組に分割され
ている。そして、各組に属するホールと対応するホール
用透光部12及び22を有する第1及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク10及び20を用いて同一のレ
ジスト膜に対してパターン露光を2回行なう。第1及び
第2のハーフトーン型位相シフトマスク10及び20の
それぞれにおける相手のマスクの透光部と対応する領域
に遮光性強化部13及び23が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス又
は液晶デバイスの製造に用いられる微細パターン形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体を用いて実現する大規模集
積回路装置(以下、LSIと称する)の微細化が進展し
た結果、LSI製造工程の1つであるリソグラフィ工程
においては、形成目標となるパターン寸法が、露光装置
の光源波長λ及びレンズ開口数NAから定義される解像
限界程度まで微細化してきている。特に、ホール寸法
(ホールパターンにおける各ホールの寸法)はLSIの
集積度に大きく関連するため、光源波長λ以下のホール
寸法が要求されている。また、ホールピッチ(隣り合う
一対のホールパターンの中心間の距離)は配線ピッチ
(隣り合う一対の配線の中心間の距離)と密接に関係し
ており、パターン集積度に大きく関連するため、ホール
寸法の微細化と共にホールピッチのさらなる微細化が要
求されている。
【0003】ところで、通常利用されているポジ型レジ
ストを用いたホールパターンの形成方法においては、マ
スク上の遮光膜に設けられた開口部(ホールパターンに
おける各ホールと対応する透光部)の面積が小さいた
め、該開口部を露光光が透過しにくくなるので、同じホ
ール寸法を有するホールパターンをネガ型レジストを用
いて形成する場合と比べて解像限界に早く達してしま
う。
【0004】そこで、一般的に、解像限界以下のホール
寸法又はホールピッチを有するホールパターンを形成す
るために、ハーフトーン型位相シフトマスク又は斜入射
照明等の超解像技術が用いられる。
【0005】しかしながら、Logic 回路等のランダムな
回路パターンにおいて、孤立したホールを有する孤立ホ
ールパターンとアレイ状に密集したホールを有する密集
ホールパターンとの組み合わせのように、様々なホール
ピッチを有するホールパターンが1チップ内に混在する
場合、各ホールピッチによって露光時の最適な照明条件
が異なるので、照明条件の設定が困難になる。尚、本明
細書において、ホールが、隣り合う他のホールから2μ
m程度以上離れて配置されている場合、ホールは孤立し
て配置されているものとみなす。
【0006】また、一般的に、前述の超解像技術は、特
定のホールピッチのみを有するホールパターンの形成だ
けに有効である場合が多いため、様々なホールピッチを
有するホールパターン等の実パターンの形成に超解像技
術を適用することは難しい。
【0007】そこで、これらの問題を解決するため、例
えば特開平4−146617号公報においては、2回露
光を行なうことによって、通常の解像限界以下のホール
ピッチを有する密集ホールパターンと孤立ホールパター
ンとを、焦点深度を十分に保ちながら同時に形成する方
法が報告されている。
【0008】以下、従来のホールパタ−ン形成方法につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0009】図11は従来のホールパタ−ン形成方法に
よって形成しようとするレジストパターンの平面図を示
している。
【0010】図11に示すように、形成目標となるレジ
ストパターン101は密集ホールパターン101aと孤
立ホールパターン101bとが配置されてなる。
【0011】図12(a)及び(b)は、従来のホール
パタ−ン形成方法において用いられるマスク(以下、従
来のマスクと称する)の平面図を示している。尚、従来
のマスクは一対のフォトマスク、具体的には第1のフォ
トマスク及び第2のフォトマスクから構成されており、
第1のフォトマスクの平面図を図12(a)に示してお
り、第2のフォトマスクの平面図を図12(b)に示し
ている。
【0012】図12(a)に示すように、第1のフォト
マスク110には透光部111が全面に設けられている
と共に、透光部111の内側に遮光部112が透光部1
11における孤立ホールパターンと対応する領域を取り
囲むように設けられている。尚、透光部111は透光性
基板の露出部分であり、遮光部112は透光性基板上に
形成されたクロム膜等である。
【0013】また、図12(b)に示すように、第2の
フォトマスク120には遮光部121が全面に設けられ
ていると共に、遮光部121の内側に、密集ホールパタ
ーンを形成するための第1のホール用透光部122、孤
立ホールパターンを形成するための第2のホール用透光
部123、及びダミーホールパターンを形成するための
ダミーホール用透光部124が設けられている。このと
き、第1のホール用透光部122、第2のホール用透光
部123及びダミーホール用透光部124が全体として
一定の周期で配列されるように、ダミーホール用透光部
124によって第2のホール用透光部123を取り囲
む。このようにすると、第2のフォトマスク120によ
って、通常の露光方法では解像限界以下となるような微
細なホールピッチを有するホールパターンを形成でき
る。尚、遮光部121は透光性基板上に形成されたクロ
ム膜等であり、第1のホール用透光部122、第2のホ
ール用透光部123及びダミーホール用透光部124は
それぞれ透光性基板の露出部分である。
【0014】図13(a)〜(d)は、従来のホールパ
ターン形成方法、具体的には図12(a)及び(b)に
示すマスクを用いた従来のホールパターン形成方法の各
工程を示す断面図である。
【0015】まず、図13(a)に示すように、基板1
30上に形成されたポジ型の第1のレジスト膜131に
対して、第1のフォトマスク110(図12(a)参
照)を介して第1の露光光132を照射する第1回目の
パターン露光を行なう。このとき、第1のフォトマスク
110においては、透光部111の内側に孤立した遮光
部112のみが配置されているので、焦点深度を十分に
保ちながら第1回目のパターン露光を行なうことができ
る。
【0016】次に、図13(b)に示すように、第1回
目のパターン露光が行なわれた第1のレジスト膜131
を現像して、第1のフォトマスク110における遮光部
112と対応する形状を有する第1のレジストパターン
131Aを形成する。これにより、第1のレジストパタ
ーン131Aが孤立ホールパターン形成領域を取り囲む
領域、つまりダミーホールパターン形成領域に形成され
る。その後、UVキュア処理により第1のレジストパタ
ーン131Aを硬化させる。
【0017】次に、図13(c)に示すように、硬化し
た第1のレジストパターン131Aの上を含む基板13
0上に全面に亘ってポジ型の第2のレジスト膜133を
形成した後、該第2のレジスト膜133に対して、第2
のフォトマスク120(図12(b)参照)を介して第
2の露光光134を照射する第2回目のパターン露光を
第1回目のパターン露光に重ね合わせて行なう。このと
き、第2のフォトマスク120においては、第1のホー
ル用透光部122、第2のホール用透光部123及びダ
ミーホール用透光部124が全体として同じ周期で配列
されているので、焦点深度を十分に保ちながら第2回目
のパターン露光を行なうことができる。尚、第1の露光
光132又は第2の露光光134としては例えばKrF
エキシマレーザ等を用いる。
【0018】次に、図13(d)に示すように、第2回
目のパターン露光が行なわれた第2のレジスト膜133
を現像して、第2のフォトマスク120における遮光部
121と対応する形状を有する第2のレジストパターン
133Aを形成する。すなわち、第2のレジストパター
ン133Aは、第2のフォトマスク120における第1
のホール用透光部122、第2のホール用透光部123
及びダミーホール用透光部124とそれぞれ対応する密
集ホールパターン135、孤立ホールパターン136及
びダミーホールパターン137を有している。但し、ダ
ミーホールパターン137は第2のレジストパターン1
31A上に形成されているので、実際にはホールパター
ンとしての機能を有していない。
【0019】以上に説明した従来のホールパターン形成
方法によると、第1のフォトマスク110及び第2のフ
ォトマスク120のそれぞれを用いるパターン露光にお
いて焦点深度を十分に保ちながら、図11に示す形成目
標のレジストパターンと同等のレジストパターン、つま
り、通常の露光方法では解像限界以下となるような微細
なホールピッチを有する密集ホールパターンが孤立ホー
ルパターンと共に設けられたレジストパターンを形成す
ることができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来のホールパターンの形成方法によると、第1のレジ
スト膜131及び第2のレジスト膜133を形成する必
要があると共に、これらのレジスト膜を現像して第1の
レジストパターン131A及び第2のレジストパターン
133Aを形成する必要があるため、レジスト膜の形成
工程及び現像工程がそれぞれ2回必要になるので、レジ
ストパターンを形成する際のスループットが低下すると
いう問題がある。
【0021】また、図13(c)に示すように、第2の
レジスト膜133は第1のレジストパターン131Aの
上に形成されるため、第2のレジスト膜133の表面が
段差形状になるので、第2のレジスト膜133に対する
パターン露光における露光光の焦点がずれる結果、第2
のレジストパターン133Aの寸法精度が劣化するとい
う問題もある。
【0022】前記に鑑み、本発明は、スループットの低
下や寸法精度の劣化を防止しつつ、解像限界以下のホー
ルピッチを有する密集ホールパターンを孤立ホールパタ
ーンと共に形成できるようにすることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本願発明者は、ホールパターンにおいて所定の方
向に沿って並べられる複数のホールを、第1の組に属す
るホールのピッチが複数のホールの最小ピッチの2倍以
上になると共に第2の組に属するホールのピッチが前記
最小ピッチの2倍以上になるように第1の組及び第2の
組に分割すると共に、各組に属するホールと対応する透
光部をそれぞれを有する2枚のハーフトーン型位相シフ
トマスクを用いて同一のレジスト膜に対してパターン露
光を2回行なう方法(以下、倍ピッチ2回露光法と称す
る)を着想した。尚、本明細書において、最小ピッチと
は、所定の方向に並べられる複数のホールのピッチのう
ちの最小のピッチを意味するものとし、複数のホールが
2つ以上の方向に並べられている場合、各方向について
最小ピッチを定義するものとする。
【0024】以下、倍ピッチ2回露光法について図面を
参照しながら具体的に説明する。
【0025】図14は倍ピッチ2回露光法によって形成
しようとするレジストパターンの平面図を示している。
【0026】図14に示すように、形成目標となるレジ
ストパターン151は、アレイ状に配列された複数のホ
ールを有する密集ホールパターン151aが配置されて
なる。また、密集ホールパターン151aにおける複数
のホールは、一の方向(以下、x方向と称する)に沿っ
て最小ピッチP1xで配列されていると共に、一の方向
と直交する他の方向(以下、y方向と称する)に沿って
最小ピッチP1yで配列されている。
【0027】図15(a)及び(b)は、倍ピッチ2回
露光法において用いられる2枚のハーフトーン型位相シ
フトマスク、具体的には第1のハーフトーン型位相シフ
トマスク及び第2のハーフトーン型位相シフトマスクの
それぞれの平面図を示している。
【0028】図15(a)に示すように、第1のハーフ
トーン型位相シフトマスク160には遮光部161が全
面に設けられていると共に、遮光部161の内側に、図
14に示す密集ホールパターン151aにおける複数の
ホールが分割されてなる第1の組及び第2の組のうちの
第1の組に属するホールと対応するホール用透光部16
2が設けられている。尚、ホール用透光部162は、第
1の組に属するホールが千鳥状に配列されるように、具
体的には、x方向に沿って最小ピッチP1xの2倍のピ
ッチP2xで配列されると共にy方向に沿って最小ピッ
チP1yの2倍のピッチP2yで配列されるように設け
られている。すなわち、ホール用透光部162のマスク
上ピッチはx方向及びy方向に沿ってそれぞれP2x及
びP2yである。また、遮光部161は透光性基板上に
形成された光透過率6%(KrFエキシマレーザ光に対
して)の半透明膜であり、ホール用透光部162は該半
透明膜に設けられた開口部つまり透光性基板の露出部分
である。また、遮光部161を透過する光の位相は、ホ
ール用透光部162を透過する光の位相に対して180
度ずれている。さらに、ホール用透光部162のマスク
上寸法(具体的には幅)は例えば200nmであり、ハ
ーフトーン型位相シフトマスクを用いることによるオフ
セットを考慮してホール寸法の目標(例えば160n
m)よりも大きめに設定されている。尚、本明細書にお
いて、マスク上ピッチ及びマスク上寸法は、実際のマス
ク上ピッチ及びマスク上寸法を縮小投影光学系の倍率で
除した値によって表す。
【0029】また、図15(b)に示すように、第2の
ハーフトーン型位相シフトマスク170には遮光部17
1が全面に設けられていると共に、遮光部171の内側
に、前述の第2の組に属するホールと対応するホール用
透光部172が設けられている。尚、第1の組及び第2
の組のそれぞれに属するホールは、相手の組に属するホ
ールのうちx方向及びy方向のそれぞれにおいて隣り合
うホールの中間に形成される。このとき、ホール用透光
部172は、第2の組に属するホールが千鳥状に配列さ
れるように、具体的には、x方向に沿って最小ピッチP
1xの2倍のピッチP2xで配列されると共にy方向に
沿って最小ピッチP1yの2倍のピッチP2yで配列さ
れるように設けられている。すなわち、ホール用透光部
172のマスク上ピッチはx方向及びy方向に沿ってそ
れぞれP2x及びP2yである。また、遮光部171は
透光性基板上に形成された例えば光透過率6%(KrF
エキシマレーザ光に対して)の半透明膜であり、ホール
用透光部172は該半透明膜に設けられた開口部つまり
透光性基板の露出部分である。また、遮光部171を透
過する光の位相は、ホール用透光部172を透過する光
の位相に対して180度ずれている。さらに、ホール用
透光部172のマスク上寸法(具体的には幅)は例えば
200nmであり、ハーフトーン型位相シフトマスクを
用いることによるオフセットを考慮してホール寸法の目
標(例えば160nm)よりも大きめに設定されてい
る。
【0030】倍ピッチ2回露光法においては、基板上に
塗布された化学増幅型ポジレジストよりなるレジスト膜
に対して、まず、第1のハーフトーン型位相シフトマス
ク160(図15(a)参照)を介して第1の露光光を
照射する第1回目のパターン露光を行なう。このとき、
例えばレンズ開口数NAが0.65でKrFエキシマレ
ーザ(波長λ=248nm)を光源とする露光装置を用
いる。また、第1の露光光を照射するときのコヒーレン
スファクタσを0.5に設定する。続いて、前記のレジ
スト膜に対して、第2のハーフトーン型位相シフトマス
ク170(図15(b)参照)を介して第2の露光光を
照射する第2回目のパターン露光を第1回目のパターン
露光に重ね合わせて行なう。このとき、第1回目のパタ
ーン露光と同じ露光装置(レンズ開口数NA:0.6
5、光源:KrFエキシマレーザ)を用いる。また、第
2の露光光を照射するときのコヒーレンスファクタσを
第1の露光光を照射するときと同じく0.5に設定す
る。その後、前記のレジスト膜に対してPEB(露光後
べーク処理)を行なった後、該レジスト膜を現像するこ
とにより、第1のハーフトーン型位相シフトマスク16
0のホール用透光部162及び第2のハーフトーン型位
相シフトマスク170のホール用透光部172と対応す
る密集ホールパターンを有するレジストパターンを形成
する。
【0031】倍ピッチ2回露光法によると、各組に属す
るホールのピッチが最小ピッチの2倍以上になるように
密集ホールパターンにおける複数のホールを第1の組及
び第2の組に分割して、各組に属するホールと対応する
透光部をそれぞれを有する2枚のハーフトーン型位相シ
フトマスクを用いて同一のレジスト膜に対してパターン
露光を2回行なう。このため、パターン露光時の焦点深
度を十分に保ちながら密集ホールパターンを孤立ホール
パターンと共に形成できる。その結果、ポジ型レジスト
膜に対して例えばKrFエキシマレーザ光を用いた露光
を行なってホール寸法160nmのホールパターンを形
成する場合に通常同時形成が困難であった孤立ホールパ
ターンと最小ピッチ0.32μmの密集ホールパターン
とを同時に形成できた。
【0032】しかしながら、倍ピッチ2回露光法におい
ては、密集ホールパターンにおける複数のホールの各方
向における最小ピッチが異なっている場合(例えば図1
4でx方向の最小ピッチP1xとy方向の最小ピッチP
1yとが異なっている場合)、図16に示すように、実
際に形成されるレジストパターン181において、密集
ホールパターン181aにおける各ホールの形状が楕円
形状に変形するという新たな課題が生じた。すなわち、
ホール形状が楕円形状になると、楕円の長辺(長軸)方
向の寸法によってホールの最大寸法を規定する必要があ
ると共に、楕円はその長辺と等しい直径を有する真円と
比べて面積が小さいので、プラグ等の抵抗が高くなって
しまうという新たな課題が生じてくる。
【0033】本願発明者はこの新たな課題が生じる原因
を検討してみた。
【0034】図17(a)及び(b)は、倍ピッチ2回
露光法によって密集ホールパターンを形成した場合にお
けるレジスト膜表面上での光強度分布をシミュレーショ
ンにより求めた結果を示す図であり、(a)は1回目の
パターン露光における光強度分布を示しており、(b)
は1回目及び2回目のパターン露光のそれぞれにおける
光強度分布の合計を示してる。
【0035】尚、シミュレーションにおいては、x方向
及びy方向に沿ってそれぞれ0.42μmピッチ及び
0.34μmピッチでアレイ状に配列された複数のホー
ルを有する密集ホールパターンを形成する。また、該密
集ホールパターンにおける複数のホールを、各組に属す
るホールがx方向及びy方向に沿ってそれぞれ0.84
μmピッチ及び0.68μmピッチで千鳥状に配列され
るように第1の組及び第2の組に分割して、各組に属す
るホールと対応する透光部をそれぞれを有する2枚のハ
ーフトーン型位相シフトマスクを用いて同一のレジスト
膜に対してパターン露光を2回行なう。また、レンズ開
口数NAが0.65でKrFエキシマレーザを光源とす
る露光装置を用いてコヒーレンスファクタσが0.5の
露光光を照射する。また、各ハーフトーン型位相シフト
マスクの遮光部の光透過率を6%とし、密集ホールパタ
ーンにおけるホール寸法の目標を160nmとし、前述
の各組に属するホールと対応する透光部のマスク上寸法
を200nmとする。さらに、図17(a)及び(b)
のいずれの光強度分布もベストフォーカス時の光強度分
布であり、規格化された光強度(マスクを介さずにレジ
スト膜が露光されるときの光強度を1とする)を用いて
表されている。但し、図17(a)及び(b)において
は、密集ホールパターンにおけるアレイ状に配列された
複数のホールのうちx方向及びy方向に沿って隣接する
4個のホールと対応する光強度分布のみを示すと共に、
各方向の座標を、隣接する4個のホールの中心を原点と
して表す。
【0036】図17(a)に示すように、倍ピッチ2回
露光法の1回目のパターン露光を行なうと、第1の組に
属するホール同士の中間に、サイドローブ(レジスト膜
における透光部と対応していない領域に露光光の干渉に
よって生じる光強度の疑似ピーク)に起因する横長の光
強度分布が形成される。この横長の光強度分布は、密集
ホールパターンにおける複数のホールのx方向及びy方
向(つまり縦方向及び横方向)の最小ピッチの差に起因
して生じるものである。すなわち、サイドローブは、レ
ジスト膜における透光部と対応する領域から所定の位置
(露光条件によって決まる)に形成されるため、縦方向
及び横方向の最小ピッチが異なると疑似ピークの位置が
分散して横長又は縦長の光強度分布が形成される。
【0037】また、倍ピッチ2回露光法においては、1
回目のパターン露光でサイドローブが形成される領域
が、2回目のパターン露光で第2の組に属するホールが
形成される領域と一致する。同様に、2回目のパターン
露光でサイドローブが形成される領域が、1回目のパタ
ーン露光で第1の組に属するホールが形成される領域と
一致する。
【0038】その結果、1回目及び2回目のパターン露
光のそれぞれにおける光強度が足し合わされると、図1
7(b)に示すように、密集ホールパターンにおける各
ホールと対応する光強度分布の形状が楕円形状に変形し
てしまう。
【0039】図18は、図17(b)のP−Qに沿った
光強度に基づき求めたホール寸法のフォーカス特性、つ
まり倍ピッチ2回露光法におけるホール寸法のフォーカ
ス特性を示す。
【0040】図18に示すように、例えばホール寸法の
規格を160nm±16nm(10%)(ポジ型レジス
ト使用の場合は144〜160nm)としたときには、
ホールにおける楕円の短辺(短軸)方向の寸法は規格外
になってしまう。また、仮に楕円の短辺方向の寸法が規
格内であったとしても、パターン露光時に楕円の短辺方
向で焦点深度が劣化してしまう。
【0041】図19は、y方向のホールピッチを固定し
ながらx方向のホールピッチを色々変えて倍ピッチ2回
露光法により密集ホールパターンを形成した場合におけ
るホールの真円率をシミュレーションにより求めた結果
を示す図である。尚、以下の説明において、λはパター
ン露光を行なうときの露光光の波長を意味しており、N
Aはパターン露光を行なう露光装置のレンズ開口数を意
味しているものとする。また、シミュレーションにおい
ては、y方向のホールピッチを0.89×λ/NAに固
定しながらx方向のホールピッチを0.68×λ/NA
〜1.31×λ/NAの範囲で変化させた。また、ホー
ルの真円率を(ホールのy方向の寸法)/(ホールのx
方向の寸法)で規定した。
【0042】図19に示すように、例えばホールの真円
率の規格を1.0±0.1(10%)としたときには、
x方向のホールピッチが0.97×λ/NA以上になる
と、ホールの真円率が規格外になってしまう。すなわ
ち、x方向のホールピッチ及びy方向のホールピッチの
うちの一方が0.97×λ/NA以上である場合、ホー
ル形状の楕円変形が無視できなくなる。
【0043】ところで、図17(a)に示すように、倍
ピッチ2回露光法の1回目のパターン露光を行なった時
点では、レジスト膜におけるホール形成領域、つまりレ
ジスト膜における各ハーフトーン型位相シフトマスクの
透光部と対応する領域での光強度分布はほぼ真円形状を
している。
【0044】そこで、本願発明者は、倍ピッチ2回露光
法の各パターン露光においてサイドローブに起因する光
強度を抑制することによって、1回目及び2回目のパタ
ーン露光のそれぞれにおける光強度が足し合わされて
も、ホール形成領域での光強度分布をほぼ真円形状にで
きることに着想した。具体的には、サイドローブに起因
する光強度を抑制するために、倍ピッチ2回露光法で用
いられる2枚のハーフトーン型位相シフトマスクのそれ
ぞれにおける相手のハーフトーン型位相シフトマスクの
透光部と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強
度を低下させる遮光性強化部を形成する。
【0045】本発明は、以上の知見に基づきなされたも
のであって、本発明に係る第1のマスクは、所定の方向
に沿って並べられる複数のホールを有するホールパター
ンが配置されてなるレジストパターンを形成するために
用いられるマスクを前提とし、第1の組に属するホール
のピッチが複数のホールの最小ピッチの2倍以上になる
と共に第2の組に属するホールのピッチが最小ピッチの
2倍以上になるように複数のホールが分割されてなる第
1の組及び第2の組のうち、第1の組に属するホールと
対応する透光部を有する第1のハーフトーン型位相シフ
トマスクと、第2の組に属するホールと対応する透光部
を有する第2のハーフトーン型位相シフトマスクとを備
え、第1のハーフトーン型位相シフトマスクにおける第
2のハーフトーン型位相シフトマスクの透光部と対応す
る領域に、該領域を透過する露光光の強度を低下させる
第1の遮光性強化部が形成されていると共に、第2のハ
ーフトーン型位相シフトマスクにおける第1のハーフト
ーン型位相シフトマスクの透光部と対応する領域に、該
領域を透過する露光光の強度を低下させる第2の遮光性
強化部が形成されている。
【0046】第1のマスクによると、ホールパターンに
おいて所定の方向に沿って並べられる複数のホールが、
第1の組に属するホールのピッチが最小ピッチの2倍以
上になると共に第2の組に属するホールのピッチが最小
ピッチの2倍以上になるように第1の組及び第2の組に
分割されている。そして、各組に属するホールと対応す
る透光部をそれぞれを有する2枚のハーフトーン型位相
シフトマスクを備えている。このため、該2枚のハーフ
トーン型位相シフトマスク、つまり第1のハーフトーン
型位相シフトマスク及び第2のハーフトーン型位相シフ
トマスクのそれぞれを用いて同一のレジスト膜に対して
パターン露光を2回行なうことによって、次のような効
果が得られる。すなわち、通常のハーフトーン型位相シ
フトマスクによって解像困難なホールピッチを有する密
集ホールパターンを形成する場合にも、孤立ホールパタ
ーンの解像度向上に適した中σ以下の露光条件を利用で
きるので、解像度の劣化を防止しつつ密集ホールパター
ンを形成できる。また、密集ホールパターンを1回のパ
ターン露光で形成するときのように高NA化を行なう必
要がないので、焦点深度を十分に保ちながら密集ホール
パターンを孤立ホールパターンと共に形成できる。ま
た、同じレジスト膜に対して2回のパターン露光を行な
った後に該レジスト膜を現像することにより所望のレジ
ストパターンを形成するため、レジスト膜の形成工程及
び現像工程を1回ずつ行なうだけでよいので、レジスト
パターンを形成する際のスループットの低下を防止でき
る。さらに、2回目のパターン露光は平坦なレジスト膜
に対して行なわれるため、露光光の焦点ずれを防止で
き、それによってレジストパターンの寸法精度の劣化を
防止できる。
【0047】また、第1のマスクによると、2枚のハー
フトーン型位相シフトマスクのそれぞれにおける相手の
ハーフトーン型位相シフトマスクの透光部と対応する領
域に、該領域を透過する露光光の強度を低下させる遮光
性強化部が形成されている。このため、例えば密集ホー
ルパターンにおける複数のホールが縦方向及び横方向に
異なるピッチで配置されている場合にも、2枚のハーフ
トーン型位相シフトマスクを用いるパターン露光のそれ
ぞれにおいて、レジスト膜における相手のハーフトーン
型位相シフトマスクの透光部と対応するホール形成領域
に、サイドローブに起因する横長又は縦長の光強度分布
が形成されることを抑制できる。その結果、1回目及び
2回目のパターン露光のそれぞれにおける光強度が足し
合わされても、ホール形成領域での光強度分布をほぼ真
円形状にできる。従って、ホール形状の楕円変形の程度
を低減できるので、パターン露光時の焦点深度が向上し
て、ホールパターンを高精度で形成することができる。
【0048】第1のマスクにおいて、第1の遮光性強化
部及び第2の遮光性強化部のうちの少なくとも一方はク
ロム膜であることが好ましい。
【0049】このようにすると、第1の遮光性強化部又
は第2の遮光性強化部として開口部を設ける場合と比べ
て、各遮光性強化部を簡単に形成できる。
【0050】第1のマスクにおいて、第1の遮光性強化
部及び第2の遮光性強化部のうちの少なくとも一方は開
口部であることが好ましい。
【0051】このようにすると、各遮光性強化部として
クロム膜を設ける場合にはマスクの欠陥検査時に遮光部
となる半透明膜とクロム膜とを区別できないのに対し
て、各遮光性強化部として開口部を半透明膜中に設ける
場合にはマスクの欠陥検査時に半透明膜と開口部とを区
別できるので、所望のマスクを確実に作成できる。ま
た、2枚のハーフトーン型位相シフトマスクのそれぞれ
に対して、レジスト膜における相手のハーフトーン型位
相シフトマスクの透光部と対応するホール形成領域に形
成されるサイドローブの形状を予想して該形状に応じた
開口部を設けることにより、次のような効果が得られ
る。すなわち、サイドローブと逆位相の光を利用できる
ため、第1の遮光性強化部又は第2の遮光性強化部とし
てクロム膜を設ける場合と比べて、サイドローブに起因
する縦長又は横長の局所的な光強度をより確実に打ち消
すことができるので、ホール形状をより真円に近づける
ことができる。
【0052】本発明に係る第2のマスクは、第1の方向
及び第1の方向と異なる第2の方向のそれぞれに沿って
並べられる複数のホールを有するホールパターンが配置
されてなるレジストパターンを形成するために用いられ
るマスクを前提とし、第1の組に属するホールの各方向
におけるピッチが複数のホールの各方向における最小ピ
ッチの2倍以上になると共に第2の組に属するホールの
各方向におけるピッチが各方向における最小ピッチの2
倍以上になるように複数のホールが分割されてなる第1
の組及び第2の組のうち、第1の組に属するホールと対
応する透光部を有する第1のハーフトーン型位相シフト
マスクと、第2の組に属するホールと対応する透光部を
有する第2のハーフトーン型位相シフトマスクとを備
え、第1のハーフトーン型位相シフトマスクにおける第
2のハーフトーン型位相シフトマスクの透光部と対応す
る領域に、該領域を透過する露光光の強度を低下させる
第1の遮光性強化部が形成されていると共に、第2のハ
ーフトーン型位相シフトマスクにおける第1のハーフト
ーン型位相シフトマスクの透光部と対応する領域に、該
領域を透過する露光光の強度を低下させる第2の遮光性
強化部が形成されている。
【0053】第2のマスクによると、ホールパターンに
おいて第1の方向及び第2の方向のそれぞれに沿って並
べられる複数のホールが、第1の組に属するホールの各
方向におけるピッチが各方向における最小ピッチの2倍
以上になると共に第2の組に属するホールの各方向にお
けるピッチが各方向における最小ピッチの2倍以上にな
るように第1の組及び第2の組に分割されている。そし
て、各組に属するホールと対応する透光部をそれぞれを
有する2枚のハーフトーン型位相シフトマスクを備えて
いる。このため、該2枚のハーフトーン型位相シフトマ
スク、つまり第1のハーフトーン型位相シフトマスク及
び第2のハーフトーン型位相シフトマスクのそれぞれを
用いて同一のレジスト膜に対してパターン露光を2回行
なうことにより、次のような効果が得られる。すなわ
ち、通常のハーフトーン型位相シフトマスクによって解
像困難なホールピッチを有する密集ホールパターンを形
成する場合にも、孤立ホールパターンの解像度向上に適
した中σ以下の露光条件を利用できるので、解像度の劣
化を防止しつつ密集ホールパターンを形成できる。ま
た、密集ホールパターンを1回のパターン露光で形成す
るときのように高NA化を行なう必要がないので、焦点
深度を十分に保ちながら密集ホールパターンを孤立ホー
ルパターンと共に形成できる。また、同じレジスト膜に
対して2回のパターン露光を行なった後に該レジスト膜
を現像することにより所望のレジストパターンを形成す
るため、レジスト膜の形成工程及び現像工程を1回ずつ
行なうだけでよいので、レジストパターンを形成する際
のスループットの低下を防止できる。さらに、2回目の
パターン露光は平坦なレジスト膜に対して行なわれるた
め、露光光の焦点ずれを防止でき、それによってレジス
トパターンの寸法精度の劣化を防止できる。
【0054】また、第2のマスクによると、2枚のハー
フトーン型位相シフトマスクのそれぞれにおける相手の
ハーフトーン型位相シフトマスクの透光部と対応する領
域に、該領域を透過する露光光の強度を低下させる遮光
性強化部が形成されている。このため、例えば密集ホー
ルパターンにおける複数のホールが縦方向及び横方向に
異なるピッチで配置されている場合にも、2枚のハーフ
トーン型位相シフトマスクを用いるパターン露光のそれ
ぞれにおいて、レジスト膜における相手のハーフトーン
型位相シフトマスクの透光部と対応するホール形成領域
に、サイドローブに起因する横長又は縦長の光強度分布
が形成されることを抑制できる。その結果、1回目及び
2回目のパターン露光のそれぞれにおける光強度が足し
合わされても、ホール形成領域での光強度分布をほぼ真
円形状にできる。従って、ホール形状の楕円変形の程度
を低減できるので、パターン露光時の焦点深度が向上し
て、ホールパターンを高精度で形成することができる。
【0055】第2のマスクにおいて、第1の遮光性強化
部及び第2の遮光性強化部のうちの少なくとも一方はク
ロム膜であることが好ましい。
【0056】このようにすると、第1の遮光性強化部又
は第2の遮光性強化部として開口部を設ける場合と比べ
て、各遮光性強化部を簡単に形成できる。
【0057】第2のマスクにおいて、第1の遮光性強化
部及び第2の遮光性強化部のうちの少なくとも一方は開
口部であることが好ましい。
【0058】このようにすると、各遮光性強化部として
クロム膜を設ける場合にはマスクの欠陥検査時に遮光部
となる半透明膜とクロム膜とを区別できないのに対し
て、各遮光性強化部として開口部を半透明膜中に設ける
場合にはマスクの欠陥検査時に半透明膜と開口部とを区
別できるので、所望のマスクを確実に作成できる。ま
た、2枚のハーフトーン型位相シフトマスクのそれぞれ
に対して、レジスト膜における相手のハーフトーン型位
相シフトマスクの透光部と対応するホール形成領域に形
成されるサイドローブの形状を予想して該形状に応じた
開口部を設けることにより、次のような効果が得られ
る。すなわち、サイドローブと逆位相の光を利用できる
ため、第1の遮光性強化部又は第2の遮光性強化部とし
てクロム膜を設ける場合と比べて、サイドローブに起因
する縦長又は横長の局所的な光強度をより確実に打ち消
すことができるので、ホール形状をより真円に近づける
ことができる。
【0059】第2のマスクにおいて、各方向における最
小ピッチは互いに異なっていることが好ましい。
【0060】このようにすると、2枚のハーフトーン型
位相シフトマスクのそれぞれにおける相手のハーフトー
ン型位相シフトマスクの透光部と対応する領域に遮光性
強化部が形成されていない場合と比べて、ホール形状の
楕円変形の程度を大幅に低減できるので、パターン露光
時の焦点深度を大幅に向上させることができる。また、
この場合、各方向における最小ピッチのうちの一方が
0.97×λ/NA以上であると、焦点深度の向上効果
が特に顕著になる。
【0061】本発明に係る第1のホールパターン形成方
法は、所定の方向に沿って並べられる複数のホールを有
するホールパターンが配置されてなるレジストパターン
を形成するホールパターン形成方法を前提とし、基板上
にポジ型レジストを塗布してレジスト膜を形成する工程
と、第1の組に属するホールのピッチが複数のホールの
最小ピッチの2倍以上になると共に第2の組に属するホ
ールのピッチが最小ピッチの2倍以上になるように複数
のホールが分割されてなる第1の組及び第2の組のう
ち、第1の組に属するホールと対応する透光部を有する
第1のハーフトーン型位相シフトマスクを用いて、レジ
スト膜に対してパターン露光を行なう工程と、第2の組
に属するホールと対応する透光部を有する第2のハーフ
トーン型位相シフトマスクを用いて、レジスト膜に対し
てパターン露光を行なう工程と、第1のハーフトーン型
位相シフトマスクを用いるパターン露光及び第2のハー
フトーン型位相シフトマスクを用いるパターン露光が行
なわれたレジスト膜を現像してレジストパターンを形成
する工程とを備え、第1のハーフトーン型位相シフトマ
スクにおける第2のハーフトーン型位相シフトマスクの
透光部と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強
度を低下させる第1の遮光性強化部が形成されていると
共に、第2のハーフトーン型位相シフトマスクにおける
第1のハーフトーン型位相シフトマスクの透光部と対応
する領域に、該領域を透過する露光光の強度を低下させ
る第2の遮光性強化部が形成されている。
【0062】第1のホールパターン形成方法によると、
ホールパターンにおいて所定の方向に沿って並べられる
複数のホールが、第1の組に属するホールのピッチが最
小ピッチの2倍以上になると共に第2の組に属するホー
ルのピッチが最小ピッチの2倍以上になるように第1の
組及び第2の組に分割されている。そして、各組に属す
るホールと対応する透光部をそれぞれを有する2枚のハ
ーフトーン型位相シフトマスクを用いて同一のレジスト
膜に対してパターン露光を2回行なう。このため、通常
のハーフトーン型位相シフトマスクによって解像困難な
ホールピッチを有する密集ホールパターンを形成する場
合にも、孤立ホールパターンの解像度向上に適した中σ
以下の露光条件を利用できるので、解像度の劣化を防止
しつつ密集ホールパターンを形成できる。また、密集ホ
ールパターンを1回のパターン露光で形成するときのよ
うに高NA化を行なう必要がないので、焦点深度を十分
に保ちながら密集ホールパターンを孤立ホールパターン
と共に形成できる。また、同じレジスト膜に対して2回
のパターン露光を行なった後に該レジスト膜を現像する
ことにより所望のレジストパターンを形成するため、レ
ジスト膜の形成工程及び現像工程を1回ずつ行なうだけ
でよいので、レジストパターンを形成する際のスループ
ットの低下を防止できる。さらに、2回目のパターン露
光は平坦なレジスト膜に対して行なわれるため、露光光
の焦点ずれを防止でき、それによってレジストパターン
の寸法精度の劣化を防止できる。
【0063】また、第1のホールパターン形成方法によ
ると、2枚のハーフトーン型位相シフトマスクのそれぞ
れにおける相手のハーフトーン型位相シフトマスクの透
光部と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強度
を低下させる遮光性強化部が形成されている。このた
め、例えば密集ホールパターンにおける複数のホールが
縦方向及び横方向に異なるピッチで配置されている場合
にも、2枚のハーフトーン型位相シフトマスクを用いる
パターン露光のそれぞれにおいて、レジスト膜における
相手のハーフトーン型位相シフトマスクの透光部と対応
するホール形成領域に、サイドローブに起因する横長又
は縦長の光強度分布が形成されることを抑制できる。そ
の結果、1回目及び2回目のパターン露光のそれぞれに
おける光強度が足し合わされても、ホール形成領域での
光強度分布をほぼ真円形状にできる。従って、ホール形
状の楕円変形の程度を低減できるので、パターン露光時
の焦点深度が向上して、ホールパターンを高精度で形成
することができる。
【0064】第1のホールパターン形成方法において、
第1の遮光性強化部及び第2の遮光性強化部のうちの少
なくとも一方はクロム膜であることが好ましい。
【0065】このようにすると、第1の遮光性強化部又
は第2の遮光性強化部として開口部を設ける場合と比べ
て、各遮光性強化部を簡単に形成できる。
【0066】第1のホールパターン形成方法において、
第1の遮光性強化部及び第2の遮光性強化部のうちの少
なくとも一方は開口部であることが好ましい。
【0067】このようにすると、各遮光性強化部として
クロム膜を設ける場合にはマスクの欠陥検査時に遮光部
となる半透明膜とクロム膜とを区別できないのに対し
て、各遮光性強化部として開口部を半透明膜中に設ける
場合にはマスクの欠陥検査時に半透明膜と開口部とを区
別できるので、所望のマスクを確実に作成できる。ま
た、2枚のハーフトーン型位相シフトマスクのそれぞれ
に対して、レジスト膜における相手のハーフトーン型位
相シフトマスクの透光部と対応するホール形成領域に形
成されるサイドローブの形状を予想して該形状に応じた
開口部を設けることにより、次のような効果が得られ
る。すなわち、サイドローブと逆位相の光を利用できる
ため、第1の遮光性強化部又は第2の遮光性強化部とし
てクロム膜を設ける場合と比べて、サイドローブに起因
する縦長又は横長の局所的な光強度をより確実に打ち消
すことができるので、ホール形状をより真円に近づける
ことができる。
【0068】本発明に係る第2のホールパターン形成方
法は、第1の方向及び第1の方向と異なる第2の方向の
それぞれに沿って並べられる複数のホールを有するホー
ルパターンが配置されてなるレジストパターンを形成す
るホールパターン形成方法を前提とし、基板上にポジ型
レジストを塗布してレジスト膜を形成する工程と、第1
の組に属するホールの各方向におけるピッチが複数のホ
ールの各方向における最小ピッチの2倍以上になると共
に第2の組に属するホールの各方向におけるピッチが各
方向における最小ピッチの2倍以上になるように複数の
ホールが分割されてなる第1の組及び第2の組のうち、
第1の組に属するホールと対応する透光部を有する第1
のハーフトーン型位相シフトマスクを用いて、レジスト
膜に対してパターン露光を行なう工程と、第2の組に属
するホールと対応する透光部を有する第2のハーフトー
ン型位相シフトマスクを用いて、レジスト膜に対してパ
ターン露光を行なう工程と、第1のハーフトーン型位相
シフトマスクを用いるパターン露光及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスクを用いるパターン露光が行なわ
れたレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する
工程とを備え、第1のハーフトーン型位相シフトマスク
における第2のハーフトーン型位相シフトマスクの透光
部と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強度を
低下させる第1の遮光性強化部が形成されていると共
に、第2のハーフトーン型位相シフトマスクにおける第
1のハーフトーン型位相シフトマスクの透光部と対応す
る領域に、該領域を透過する露光光の強度を低下させる
第2の遮光性強化部が形成されている。
【0069】第2のホールパターン形成方法によると、
ホールパターンにおいて第1の方向及び第2の方向のそ
れぞれに沿って並べられる複数のホールが、第1の組に
属するホールの各方向におけるピッチが各方向における
最小ピッチの2倍以上になると共に第2の組に属するホ
ールの各方向におけるピッチが各方向における最小ピッ
チの2倍以上になるように第1の組及び第2の組に分割
されている。そして、各組に属するホールと対応する透
光部をそれぞれを有する2枚のハーフトーン型位相シフ
トマスクを用いて同一のレジスト膜に対してパターン露
光を2回行なう。このため、通常のハーフトーン型位相
シフトマスクによって解像困難なホールピッチを有する
密集ホールパターンを形成する場合にも、孤立ホールパ
ターンの解像度向上に適した中σ以下の露光条件を利用
できるので、解像度の劣化を防止しつつ密集ホールパタ
ーンを形成できる。また、密集ホールパターンを1回の
パターン露光で形成するときのように高NA化を行なう
必要がないので、焦点深度を十分に保ちながら密集ホー
ルパターンを孤立ホールパターンと共に形成できる。ま
た、同じレジスト膜に対して2回のパターン露光を行な
った後に該レジスト膜を現像することにより所望のレジ
ストパターンを形成するため、レジスト膜の形成工程及
び現像工程を1回ずつ行なうだけでよいので、レジスト
パターンを形成する際のスループットの低下を防止でき
る。さらに、2回目のパターン露光は平坦なレジスト膜
に対して行なわれるため、露光光の焦点ずれを防止で
き、それによってレジストパターンの寸法精度の劣化を
防止できる。
【0070】また、第2のホールパターン形成方法によ
ると、2枚のハーフトーン型位相シフトマスクのそれぞ
れにおける相手のハーフトーン型位相シフトマスクの透
光部と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強度
を低下させる遮光性強化部が形成されている。このた
め、例えば密集ホールパターンにおける複数のホールが
縦方向及び横方向に異なるピッチで配置されている場合
にも、2枚のハーフトーン型位相シフトマスクを用いる
パターン露光のそれぞれにおいて、レジスト膜における
相手のハーフトーン型位相シフトマスクの透光部と対応
するホール形成領域に、サイドローブに起因する横長又
は縦長の光強度分布が形成されることを抑制できる。そ
の結果、1回目及び2回目のパターン露光のそれぞれに
おける光強度が足し合わされても、ホール形成領域での
光強度分布をほぼ真円形状にできる。従って、ホール形
状の楕円変形の程度を低減できるので、パターン露光時
の焦点深度が向上して、ホールパターンを高精度で形成
することができる。
【0071】第2のホールパターン形成方法において、
第1の遮光性強化部及び第2の遮光性強化部のうちの少
なくとも一方はクロム膜であることが好ましい。
【0072】このようにすると、第1の遮光性強化部又
は第2の遮光性強化部として開口部を設ける場合と比べ
て、各遮光性強化部を簡単に形成できる。
【0073】第2のホールパターン形成方法において、
第1の遮光性強化部及び第2の遮光性強化部のうちの少
なくとも一方は開口部であることが好ましい。
【0074】このようにすると、各遮光性強化部として
クロム膜を設ける場合にはマスクの欠陥検査時に遮光部
となる半透明膜とクロム膜とを区別できないのに対し
て、各遮光性強化部として開口部を半透明膜中に設ける
場合にはマスクの欠陥検査時に半透明膜と開口部とを区
別できるので、所望のマスクを確実に作成できる。ま
た、2枚のハーフトーン型位相シフトマスクのそれぞれ
に対して、レジスト膜における相手のハーフトーン型位
相シフトマスクの透光部と対応するホール形成領域に形
成されるサイドローブの形状を予想して該形状に応じた
開口部を設けることにより、次のような効果が得られ
る。すなわち、サイドローブと逆位相の光を利用できる
ため、第1の遮光性強化部又は第2の遮光性強化部とし
てクロム膜を設ける場合と比べて、サイドローブに起因
する縦長又は横長の局所的な光強度をより確実に打ち消
すことができるので、ホール形状をより真円に近づける
ことができる。
【0075】第2のホールパターン形成方法において、
各方向における最小ピッチは互いに異なっていることが
好ましい。
【0076】このようにすると、2枚のハーフトーン型
位相シフトマスクのそれぞれにおける相手のハーフトー
ン型位相シフトマスクの透光部と対応する領域に遮光性
強化部が形成されていない場合と比べて、ホール形状の
楕円変形の程度を大幅に低減できるので、パターン露光
時の焦点深度を大幅に向上させることができる。また、
この場合、各方向における最小ピッチのうちの一方が
0.97×λ/NA以上であると、焦点深度の向上効果
が特に顕著になる。
【0077】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態に係るマスク及びホールパタ−ン形成
方法について図面を参照しながら説明する。尚、以下の
説明において、λはパターン露光を行なうときの露光光
の波長を意味しており、NAはパターン露光を行なう露
光装置のレンズ開口数を意味しているものとする。
【0078】図1は第1の実施形態に係るホールパタ−
ン形成方法によって形成しようとするレジストパターン
の平面図を示している。
【0079】図1に示すように、形成目標となるレジス
トパターン1は、アレイ状に並べられる複数のホールを
有する密集ホールパターン1aが配置されてなる。具体
的には、密集ホールパターン1aにおける複数のホール
は、一の方向(以下、x方向と称する)に沿って最小ピ
ッチP1xで配列されていると共に、一の方向と直交す
る他の方向(以下、y方向と称する)に沿って最小ピッ
チP1yで配列されている。
【0080】以下、密集ホールパターン1aにおけるホ
ール寸法の目標が160nmであると共に、最小ピッチ
P1x及びP1yがそれぞれ0.42μm及び0.34
μmであるとして説明を行なう。
【0081】図2(a)及び(b)は第1の実施形態に
係るマスクの平面図を示している。尚、第1の実施形態
に係るマスクは2枚のハーフトーン型位相シフトマス
ク、具体的には第1のハーフトーン型位相シフトマスク
及び第2のハーフトーン型位相シフトマスクから構成さ
れており、第1のハーフトーン型位相シフトマスクの平
面図を図2(a)に示しており、第2のハーフトーン型
位相シフトマスクの平面図を図2(b)に示している。
【0082】図2(a)に示すように、第1のハーフト
ーン型位相シフトマスク10には遮光部11が全面に設
けられていると共に、遮光部11の内側に、図1に示す
密集ホールパターン1aにおける複数のホールが分割さ
れてなる第1の組及び第2の組のうちの第1の組に属す
るホールと対応するホール用透光部12が設けられてい
る。また、遮光部11における第2のハーフトーン型位
相シフトマスク20(図2(b)参照)のホール用透光
部22と対応する各領域に、該各領域を透過する露光光
の強度を低下させる遮光性強化部13が形成されてい
る。尚、ホール用透光部12は、第1の組に属するホー
ルが千鳥状に配列されるように、具体的には、x方向に
沿って例えば最小ピッチP1xの2倍のピッチP2x
(0.84μm)で配列されると共にy方向に沿って例
えば最小ピッチP1yの2倍のピッチP2y(0.68
μm)で配列されるように設けられている。すなわち、
ホール用透光部12のマスク上ピッチはx方向及びy方
向に沿ってそれぞれP2x及びP2yである。また、遮
光性強化部13のマスク上ピッチはホール用透光部12
と同様である。また、遮光部11は透光性基板上に形成
された例えば光透過率6%の半透明膜であり、ホール用
透光部12は該半透明膜に設けられた開口部つまり透光
性基板の露出部分であり、遮光性強化部13は遮光部1
1となる半透明膜上に設けられたクロム膜である。ま
た、遮光部11を透過する光の位相は、ホール用透光部
12を透過する光の位相に対して180度ずれている。
さらに、ホール用透光部12のマスク上寸法(具体的に
は幅)は例えば200nmであり、ハーフトーン型位相
シフトマスクを用いることによるオフセットを考慮して
ホール寸法の目標(例えば160nm)よりも大きめに
設定されている。
【0083】また、図2(b)に示すように、第2のハ
ーフトーン型位相シフトマスク20には遮光部21が全
面に設けられていると共に、遮光部21の内側に、前述
の第2の組に属するホールと対応するホール用透光部2
2が設けられている。また、遮光部21における第1の
ハーフトーン型位相シフトマスク10(図2(a)参
照)のホール用透光部12と対応する各領域に、該各領
域を透過する露光光の強度を低下させる遮光性強化部2
3が形成されている。尚、第1の組及び第2の組のそれ
ぞれに属するホールは、相手の組に属するホールのうち
x方向及びy方向のそれぞれにおいて隣り合うホールの
中間に形成される。このとき、ホール用透光部22は、
第2の組に属するホールが千鳥状に配列されるように、
具体的には、x方向に沿って例えば最小ピッチP1xの
2倍のピッチP2x(0.84μm)で配列されると共
にy方向に沿って例えば最小ピッチP1yの2倍のピッ
チP2y(0.68μm)で配列されるように設けられ
ている。すなわち、ホール用透光部22のマスク上ピッ
チはx方向及びy方向に沿ってそれぞれP2x及びP2
yである。また、遮光性強化部23のマスク上ピッチは
ホール用透光部22と同様である。また、遮光部21は
透光性基板上に形成された例えば光透過率6%の半透明
膜であり、ホール用透光部22は該半透明膜に設けられ
た開口部つまり透光性基板の露出部分であり、遮光性強
化部23は遮光部21となる半透明膜上に設けられたク
ロム膜である。また、遮光部21を透過する光の位相
は、ホール用透光部22を透過する光の位相に対して1
80度ずれている。さらに、ホール用透光部22のマス
ク上寸法(具体的には幅)は例えば200nmであり、
ハーフトーン型位相シフトマスクを用いることによるオ
フセットを考慮してホール寸法の目標(例えば160n
m)よりも大きめに設定されている。
【0084】図3(a)〜(d)は、第1の実施形態に
係るホールパターン形成方法、具体的には図2(a)及
び(b)に示す第1の実施形態に係るマスクを用いたホ
ールパターン形成方法の各工程を示す断面図である。
【0085】まず、図3(a)に示すように、基板30
上に化学増幅型ポジレジストを塗布してレジスト膜31
を形成する。
【0086】次に、図3(b)に示すように、レジスト
膜31に対して、第1のハーフトーン型位相シフトマス
ク10(図2(a)参照)を介して第1の露光光32を
照射する第1回目のパターン露光を行なう。このとき、
第1のハーフトーン型位相シフトマスク10に設けられ
た遮光性強化部13によって、レジスト膜31における
第2のハーフトーン型位相シフトマスク20(図3
(c)参照)のホール用透光部22と対応するホール形
成領域に、サイドローブに起因する横長又は縦長の光強
度分布が形成されることを抑制できる。尚、第1回目の
パターン露光においては、例えばレンズ開口数NAが
0.65でKrFエキシマレーザ(波長λ=248n
m)を光源とする露光装置を用いると共に、第1の露光
光32を照射するときのコヒーレンスファクタσを0.
5に設定する。
【0087】次に、図3(c)に示すように、レジスト
膜31に対して、第2のハーフトーン型位相シフトマス
ク20(図2(b)参照)を介して第2の露光光33を
照射する第2回目のパターン露光を第1回目のパターン
露光に重ね合わせて行なう。このとき、第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク20に設けられた遮光性強化部
23によって、レジスト膜31における第1のハーフト
ーン型位相シフトマスク10(図3(b)参照)のホー
ル用透光部12と対応するホール形成領域に、サイドロ
ーブに起因する横長又は縦長の光強度分布が形成される
ことを抑制できる。尚、第2回目のパターン露光におい
ては、第1回目のパターン露光と同じ露光装置(レンズ
開口数NA:0.65、光源:KrFエキシマレーザ)
を用いると共に第1回目のパターン露光と同じ露光量を
用いる。また、第2の露光光33を照射するときのコヒ
ーレンスファクタσを第1の露光光32を照射するとき
と同じく0.5に設定する。
【0088】次に、レジスト膜31に対してべーク処理
を行なった後、レジスト膜31を現像することにより、
図3(d)に示すように、第1のハーフトーン型位相シ
フトマスク10のホール用透光部12及び第2のハーフ
トーン型位相シフトマスク20のホール用透光部22と
対応する密集ホールパターン34を有するレジストパタ
ーン31Aを形成する。このとき、密集ホールパターン
34における各ホールはx方向及びy方向に沿ってそれ
ぞれ0.42μm及び0.34μmのピッチでアレイ状
に配列された。また、密集ホールパターン34における
各ホールの開口寸法は目標寸法と同じ160nmであっ
た。さらに、密集ホールパターン34における各ホール
の形状をほぼ真円にすることができた。すなわち、図2
(a)及び(b)に示す第1のハーフトーン型位相シフ
トマスク10及び第2のハーフトーン型位相シフトマス
ク20のそれぞれを用いるパターン露光において焦点深
度を十分に保ちながら、図1に示す形成目標のレジスト
パターンと同等のレジストパターンを形成することがで
きた。
【0089】以上に説明したように、第1の実施形態に
よると、密集ホールパターンにおいてx方向及びy方向
に沿ってそれぞれ最小ピッチP1x及びP1yで並べら
れる複数のホールが、第1の組に属するホールのx方向
及びy方向におけるピッチがそれぞれ最小ピッチP1x
及びP1yの2倍のピッチP2x及びP2yと等しくな
ると共に第2の組に属するホールのx方向及びy方向に
おけるピッチがそれぞれピッチP2x及びP2yと等し
くなるように第1の組と第2の組とに分割されている。
そして、各組に属するホールと対応するホール用透光部
をそれぞれを有する第1のハーフトーン型位相シフトマ
スク10及び第2のハーフトーン型位相シフトマスク2
0を用いて同一のレジスト膜31に対してパターン露光
を2回行なう。このため、通常のハーフトーン型位相シ
フトマスクによって解像困難なホールピッチを有する密
集ホールパターンを形成する場合にも、孤立ホールパタ
ーンの解像度向上に適した中σ以下の露光条件を利用で
きるので、解像度の劣化を防止しつつ密集ホールパター
ンを形成できる。また、密集ホールパターンを1回のパ
ターン露光で形成するときのように高NA化を行なう必
要がないので、焦点深度を十分に保ちながら密集ホール
パターンを孤立ホールパターンと共に形成できる。ま
た、同じレジスト膜31に対して2回のパターン露光を
行なった後に該レジスト膜31を現像することにより所
望のレジストパターンを形成するため、レジスト膜の形
成工程及び現像工程を1回ずつ行なうだけでよいので、
レジストパターンを形成する際のスループットの低下を
防止できる。さらに、2回目のパターン露光は平坦なレ
ジスト膜31に対して行なわれるため、露光光の焦点ず
れを防止でき、それによってレジストパターン31Aの
寸法精度の劣化を防止できる。
【0090】また、第1の実施形態によると、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク20のそれぞれにおける相手の
ハーフトーン型位相シフトマスクのホール用透光部12
又は22と対応する各領域に、該各領域を透過する露光
光の強度を低下させる遮光性強化部13又は23が形成
されている。このため、例えば密集ホールパターンにお
ける複数のホールが縦方向及び横方向に異なるピッチで
配置されている場合にも、第1のハーフトーン型位相シ
フトマスク10及び第2のハーフトーン型位相シフトマ
スク20を用いるパターン露光のそれぞれにおいて、レ
ジスト膜31における相手のハーフトーン型位相シフト
マスクのホール用透光部12又は22と対応するホール
形成領域に、サイドローブに起因する横長又は縦長の光
強度分布が形成されることを抑制できる。その結果、1
回目及び2回目のパターン露光のそれぞれにおける光強
度が足し合わされても、ホール形成領域での光強度分布
をほぼ真円形状にできる。従って、ホール形状の楕円変
形の程度を低減できるので、パターン露光時の焦点深度
が向上して、ホールパターンを高精度で形成することが
できる。
【0091】また、第1の実施形態によると、遮光性強
化部13又は23としてクロム膜を設けているので、各
遮光性強化部として開口部を設ける場合と比べて、各遮
光性強化部を簡単に形成できる。
【0092】図4(a)及び(b)は、第1の実施形態
に係るホールパターン形成方法によって密集ホールパタ
ーンを形成した場合におけるレジスト膜表面上での光強
度分布をシミュレーションにより求めた結果を示す図で
あり、(a)は1回目のパターン露光における光強度分
布を示しており、(b)は1回目及び2回目のパターン
露光のそれぞれにおける光強度分布の合計を示してる。
【0093】尚、図4(a)及び(b)のいずれの光強
度分布もベストフォーカス時の光強度分布であり、規格
化された光強度を用いて表されている。但し、図4
(a)及び(b)においては、密集ホールパターンにお
けるアレイ状に配列された複数のホールのうちx方向及
びy方向に沿って隣接する4個のホールと対応する光強
度分布のみを示すと共に、各方向の座標を、隣接する4
個のホールの中心を原点として表す。
【0094】図4(a)に示すように、第1の実施形態
に係るホールパターン形成方法の1回目のパターン露光
において、前述の第1の組に属するホール同士の中間に
は、サイドローブに起因する光強度分布は形成されてい
ない。
【0095】その結果、1回目及び2回目のパターン露
光のそれぞれにおける光強度を足し合わせた場合にも、
図4(b)に示すように、真円形状のホールを形成する
ために有用な光強度分布のみを取り出すことができる。
言い換えると、真円形状のホールを形成するのに悪影響
を及ぼす光強度を低減することができる。
【0096】尚、第1の実施形態において、第1のハー
フトーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフトー
ン型位相シフトマスク20のそれぞれにおける相手のハ
ーフトーン型位相シフトマスクのホール用透光部12又
は22と対応する各領域に設けられる遮光性強化部13
又は23は、該各領域の全体を覆うクロム膜、又は該各
領域の全体とその周辺部とを覆うクロム膜であることが
好ましい。
【0097】また、第1の実施形態において、遮光性強
化部13又は23としてクロム膜を用いたが、これに代
えて、クロム膜以外の遮光膜、又は遮光部11若しくは
21となる半透明膜に設けられた開口部を用いてもよ
い。
【0098】また、第1の実施形態において、密集ホー
ルパターンにおける複数のホールのx方向及びy方向の
最小ピッチP1x及びP1yは互いに異なっていること
が好ましい。このようにすると、第1のハーフトーン型
位相シフトマスク10及び第2のハーフトーン型位相シ
フトマスク20のそれぞれに遮光性強化部13及び23
が形成されていない場合と比べて、ホール形状の楕円変
形の程度を大幅に低減できるので、パターン露光時の焦
点深度を大幅に向上させることができる。また、この場
合、最小ピッチP1x及びP1yのうちの一方が0.9
7×λ/NA以上であると、焦点深度の向上効果が特に
顕著になる。
【0099】また、第1の実施形態において、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク20のそれぞれを用いるパター
ン露光を行なうときの照明条件及び露光量を同一にする
ことが好ましい。このようにすると、異なる照明条件や
露光量でパターン露光を繰り返したときのようにディス
トーション(レンズ歪み)の差が生じないので、重ね合
わせ露光の精度を向上させることができる。
【0100】また、第1の実施形態において、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク20を用いるパターン露光を行
なう露光装置のコヒーレンスファクタσを0.6以下に
設定することが好ましい。このようにすると、ハーフト
ーン型位相シフトマスクの使用による解像力向上効果が
確実に生じる。
【0101】また、第1の実施形態において、x方向に
沿って最小ピッチP1xで配列されると共にx方向と直
交するy方向に沿って最小ピッチP1yで配列される複
数のホールを有するホールパターン(密集ホールパター
ン)を形成したが、これに代えて、1方向のみに最小ピ
ッチで配列される複数のホールを有するホールパター
ン、又は一の方向に沿って一の最小ピッチで配列される
と共に一の方向と90゜以外の角度で交わる他の方向に
沿って他の最小ピッチで配列される複数のホールを有す
るホールパターンを形成してもよい。
【0102】また、第1の実施形態において、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク20における各透光部(ホール
用透光部12及びホール用透光部22)の形状として正
方形を用いたが、各透光部の形状は特に限定されるもの
ではない。
【0103】また、第1の実施形態において、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク20における遮光性強化部13
及び23の形状として正方形を用いたが、遮光性強化部
13及び23の形状は特に限定されるものではない。
【0104】また、第1の実施形態において、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク20における各透光部と遮光部
との間に180度の位相差を設けたが、第1のハーフト
ーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフトーン型
位相シフトマスク20のハーフトーン型位相シフトマス
クとしての機能が実現される範囲であれば該位相差は特
に限定されるものではない。
【0105】また、第1の実施形態において、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク20のうちの一方に孤立パター
ンと対応する孤立遮光部を設ける場合、第1のハーフト
ーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフトーン型
位相シフトマスク20のうちの他方における該孤立遮光
部と対応する領域をクロム膜で覆うことが好ましい。こ
のようにすると、孤立パターンを精度良く形成できると
共に、孤立パターンつまり孤立遮光部が複雑な形状を有
している場合にも、孤立遮光部と対応する領域をクロム
膜で容易に覆うことができる。
【0106】(第1の実施形態の変形例)以下、本発明
の第1の実施形態の変形例に係るマスク及びホールパタ
−ン形成方法について図面を参照しながら説明する。
【0107】図5は第1の実施形態の変形例に係るホー
ルパタ−ン形成方法によって形成しようとするレジスト
パターンの平面図を示している。
【0108】第1の実施形態の変形例が第1の実施形態
と異なっている点は次の通りである。すなわち、第1の
実施形態においては、図1に示すように、形成目標とな
るレジストパターン1は、アレイ状に並べられる複数の
ホールを有する密集ホールパターン1aが配置されてな
る。それに対して、第1の実施形態の変形例において
は、図5に示すように、形成目標となるレジストパター
ン1は、ランダム状に並べられる複数のホールを有する
密集ホールパターン1aが配置されてなる。但し、第1
の実施形態の変形例においても、密集ホールパターン1
aにおける複数のホールのx方向の最小ピッチは第1の
実施形態と同じくピッチP1xであり、該複数のホール
のy方向の最小ピッチも第1の実施形態と同じくピッチ
P1yである。
【0109】以下、密集ホールパターン1aにおけるホ
ール寸法の目標が160nmであると共に、最小ピッチ
P1x及びP1yがそれぞれ0.42μm及び0.34
μmであるとして説明を行なう。
【0110】図6(a)及び(b)は、第1の実施形態
の変形例に係るマスクの平面図を示している。尚、第1
の実施形態の変形例に係るマスクは2枚のハーフトーン
型位相シフトマスク、具体的には第1のハーフトーン型
位相シフトマスク及び第2のハーフトーン型位相シフト
マスクから構成されており、第1のハーフトーン型位相
シフトマスクの平面図を図6(a)に示しており、第2
のハーフトーン型位相シフトマスクの平面図を図6
(b)に示している。また、図6(a)及び(b)にお
いて、図2(a)及び(b)に示す第1の実施形態に係
るマスクと同一の部材には同一の符号を付すことにより
説明を一部省略する。
【0111】図6(a)に示すように、第1のハーフト
ーン型位相シフトマスク10には遮光部11が全面に設
けられていると共に、遮光部11の内側に、図5に示す
密集ホールパターン1aにおける複数のホールが分割さ
れてなる第1の組及び第2の組のうちの第1の組に属す
るホールと対応するホール用透光部12が設けられてい
る。また、遮光部11における第2のハーフトーン型位
相シフトマスク20(図6(b)参照)のホール用透光
部22と対応する各領域に、該各領域を透過する露光光
の強度を低下させる遮光性強化部13が形成されてい
る。尚、図2(a)に示す第1の実施形態におけるホー
ル用透光部12のうち、図6(a)に示す第1のハーフ
トーン型位相シフトマスク10に設けられていない透光
部を破線で示している。また、ホール用透光部12は、
第1の組に属するホールのx方向におけるピッチが最小
ピッチP1xの2倍のピッチP2x(0.84μm)以
上になると共に、第1の組に属するホールのy方向にお
けるピッチが最小ピッチP1yの2倍のピッチP2y
(0.68μm)以上になるように設けられている。
【0112】また、図6(b)に示すように、第2のハ
ーフトーン型位相シフトマスク20には遮光部21が全
面に設けられていると共に、遮光部21の内側に、前述
の第2の組に属するホールと対応するホール用透光部2
2が設けられている。また、遮光部21における第1の
ハーフトーン型位相シフトマスク10(図6(a)参
照)のホール用透光部12と対応する各領域に、該各領
域を透過する露光光の強度を低下させる遮光性強化部2
3が形成されている。尚、図2(b)に示す第1の実施
形態におけるホール用透光部22のうち、図6(b)に
示す第2のハーフトーン型位相シフトマスク20に設け
られていない透光部を破線で示している。また、ホール
用透光部22は、第2の組に属するホールのx方向にお
けるピッチが最小ピッチP1xの2倍のピッチP2x
(0.84μm)以上になると共に、第2の組に属する
ホールのy方向におけるピッチが最小ピッチP1yの2
倍のピッチP2y(0.68μm)以上になるように設
けられている。
【0113】第1の実施形態の変形例に係るホールパタ
ーン形成方法は、図2(a)及び(b)に示す第1の実
施形態に係るマスクに代えて図6(a)及び(b)に示
す第1の実施形態の変形例に係るマスクを用いる点を除
いて、図3(a)〜(d)に示す第1の実施形態に係る
ホールパターン形成方法と同様である。すなわち、図6
(a)及び(b)に示す第1のハーフトーン型位相シフ
トマスク10及び第2のハーフトーン型位相シフトマス
ク20のそれぞれを用いるパターン露光において焦点深
度を十分に保ちながら、図5に示す形成目標のレジスト
パターンと同等のレジストパターンを形成することがで
きる。
【0114】第1の実施形態の変形例によると、密集ホ
ールパターンにおいてx方向及びy方向に沿って並べら
れる複数のホールが、第1の組に属するホールのx方向
及びy方向におけるピッチがそれぞれ最小ピッチP1x
及びP1yの2倍のピッチP2x及びP2y以上になる
と共に第2の組に属するホールのx方向及びy方向にお
けるピッチがそれぞれピッチP2x及びP2y以上にな
るように第1の組と第2の組とに分割されている。そし
て、各組に属するホールと対応する透光部をそれぞれを
有する第1のハーフトーン型位相シフトマスク10及び
第2のハーフトーン型位相シフトマスク20を用いて同
一のレジスト膜に対してパターン露光を2回行なう。こ
のため、通常のハーフトーン型位相シフトマスクによっ
て解像困難なホールピッチを有する密集ホールパターン
を形成する場合にも、孤立ホールパターンの解像度向上
に適した中σ以下の露光条件を利用できるので、解像度
の劣化を防止しつつ密集ホールパターンを形成できる。
また、密集ホールパターンを1回のパターン露光で形成
するときのように高NA化を行なう必要がないので、焦
点深度を十分に保ちながら密集ホールパターンを孤立ホ
ールパターンと共に形成できる。また、同じレジスト膜
に対して2回のパターン露光を行なった後に該レジスト
膜を現像することにより所望のレジストパターンを形成
するため、レジスト膜の形成工程及び現像工程を1回ず
つ行なうだけでよいので、レジストパターンを形成する
際のスループットの低下を防止できる。さらに、2回目
のパターン露光は平坦なレジスト膜に対して行なわれる
ため、露光光の焦点ずれを防止でき、それによってレジ
ストパターンの寸法精度の劣化を防止できる。
【0115】また、第1の実施形態の変形例によると、
第1のハーフトーン型位相シフトマスク10及び第2の
ハーフトーン型位相シフトマスク20のそれぞれにおけ
る相手のハーフトーン型位相シフトマスクのホール用透
光部12又は22と対応する各領域に、該各領域を透過
する露光光の強度を低下させる遮光性強化部13又は2
3が形成されている。このため、例えば密集ホールパタ
ーンにおける複数のホールが縦方向及び横方向に異なる
ピッチで配置されている場合にも、第1のハーフトーン
型位相シフトマスク10及び第2のハーフトーン型位相
シフトマスク20を用いるパターン露光のそれぞれにお
いて、レジスト膜における相手のハーフトーン型位相シ
フトマスクのホール用透光部12又は22と対応するホ
ール形成領域に、サイドローブに起因する横長又は縦長
の光強度分布が形成されることを抑制できる。その結
果、1回目及び2回目のパターン露光のそれぞれにおけ
る光強度が足し合わされても、ホール形成領域での光強
度分布をほぼ真円形状にできる。従って、ホール形状の
楕円変形の程度を低減できるので、パターン露光時の焦
点深度が向上して、ホールパターンを高精度で形成する
ことができる。
【0116】また、第1の実施形態の変形例によると、
遮光性強化部13又は23としてクロム膜を設けている
ので、各遮光性強化部として開口部を設ける場合と比べ
て、各遮光性強化部を簡単に形成できる。
【0117】尚、第1の実施形態の変形例において、第
1のハーフトーン型位相シフトマスク10及び第2のハ
ーフトーン型位相シフトマスク20のそれぞれにおける
相手のハーフトーン型位相シフトマスクのホール用透光
部12又は22と対応する各領域に設けられる遮光性強
化部13又は23は、該各領域の全体を覆うクロム膜、
又は該各領域の全体とその周辺部とを覆うクロム膜であ
ることが好ましい。
【0118】また、第1の実施形態の変形例において、
遮光性強化部13又は23として、クロム膜以外の遮光
膜、又は遮光部11若しくは21となる半透明膜に設け
られた開口部を用いてもよい。
【0119】また、第1の実施形態の変形例において、
密集ホールパターンにおける複数のホールのx方向及び
y方向の最小ピッチP1x及びP1yは互いに異なって
いることが好ましい。このようにすると、第1のハーフ
トーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフトーン
型位相シフトマスク20のそれぞれに遮光性強化部13
及び23が形成されていない場合と比べて、ホール形状
の楕円変形の程度を大幅に低減できるので、パターン露
光時の焦点深度を大幅に向上させることができる。ま
た、この場合、最小ピッチP1x及びP1yのうちの一
方が0.97×λ/NA以上であると、焦点深度の向上
効果が特に顕著になる。
【0120】また、第1の実施形態の変形例において、
x方向及びx方向と直交するy方向のそれぞれに沿って
配列される複数のホールを有するホールパターン(密集
ホールパターン)を形成したが、これに代えて、1方向
のみに配列される複数のホールを有するホールパター
ン、又は一の方向及び一の方向と90゜以外の角度で交
わる他の方向のそれぞれに沿って配列される複数のホー
ルを有するホールパターンを形成してもよい。
【0121】また、第1の実施形態の変形例において、
第1のハーフトーン型位相シフトマスク10及び第2の
ハーフトーン型位相シフトマスク20のうちの一方に孤
立パターンと対応する孤立遮光部を設ける場合、第1の
ハーフトーン型位相シフトマスク10及び第2のハーフ
トーン型位相シフトマスク20のうちの他方における該
孤立遮光部と対応する領域をクロム膜で覆うことが好ま
しい。このようにすると、孤立パターンを精度良く形成
できると共に、孤立パターンつまり孤立遮光部が複雑な
形状を有している場合にも、孤立遮光部と対応する領域
をクロム膜で容易に覆うことができる。
【0122】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係るマスク及びホールパタ−ン形成方法につ
いて図面を参照しながら説明する。尚、第2の実施形態
に係るホールパタ−ン形成方法によって形成しようとす
るレジストパターンの平面図を、第1の実施形態と同じ
く図1に示す。すなわち、第2の実施形態においても、
形成目標となるレジストパターン1は、アレイ状に並べ
られる複数のホールを有する密集ホールパターン1aが
配置されてなる。具体的には、密集ホールパターン1a
における複数のホールは、x方向に沿って例えば最小ピ
ッチP1xで配列されていると共にy方向に沿って最小
ピッチP1yで配列されている。
【0123】以下、密集ホールパターン1aにおけるホ
ール寸法の目標が160nmであると共に、最小ピッチ
P1x及びP1yがそれぞれ0.42μm及び0.34
μmであるとして説明を行なう。
【0124】図7(a)及び(b)は第2の実施形態に
係るマスクの平面図を示している。尚、第2の実施形態
に係るマスクは2枚のハーフトーン型位相シフトマス
ク、具体的には第1のハーフトーン型位相シフトマスク
及び第2のハーフトーン型位相シフトマスクから構成さ
れており、第1のハーフトーン型位相シフトマスクの平
面図を図7(a)に示しており、第2のハーフトーン型
位相シフトマスクの平面図を図7(b)に示している。
【0125】図7(a)に示すように、第1のハーフト
ーン型位相シフトマスク40には遮光部41が全面に設
けられていると共に、遮光部41の内側に、図1に示す
密集ホールパターン1aにおける複数のホールが分割さ
れてなる第1の組及び第2の組のうちの第1の組に属す
るホールと対応するホール用透光部42が設けられてい
る。また、遮光部41における第2のハーフトーン型位
相シフトマスク50(図7(b)参照)のホール用透光
部52と対応する各領域に、該各領域を透過する露光光
の強度を低下させる遮光性強化部43が形成されてい
る。尚、ホール用透光部42は、第1の組に属するホー
ルが千鳥状に配列されるように、具体的には、x方向に
沿って例えば最小ピッチP1xの2倍のピッチP2x
(0.84μm)で配列されると共にy方向に沿って例
えば最小ピッチP1yの2倍のピッチP2y(0.68
μm)で配列されるように設けられている。すなわち、
ホール用透光部42のマスク上ピッチはx方向及びy方
向に沿ってそれぞれP2x及びP2yである。また、遮
光性強化部43のマスク上ピッチはホール用透光部42
と同様である。また、遮光部41は透光性基板上に形成
された例えば光透過率6%の半透明膜であり、ホール用
透光部42は該半透明膜に設けられた開口部つまり透光
性基板の露出部分であり、遮光性強化部43は遮光部4
1となる半透明膜に設けられた微細な開口部である。ま
た、遮光部41を透過する光の位相は、ホール用透光部
42又は遮光性強化部43を透過する光の位相に対して
180度ずれている。さらに、ホール用透光部42のマ
スク上寸法(具体的には幅)は例えば200nmであ
り、ハーフトーン型位相シフトマスクを用いることによ
るオフセットを考慮してホール寸法の目標(例えば16
0nm)よりも大きめに設定されている。
【0126】また、図7(b)に示すように、第2のハ
ーフトーン型位相シフトマスク50には遮光部51が全
面に設けられていると共に、遮光部51の内側に、前述
の第2の組に属するホールと対応するホール用透光部5
2が設けられている。また、遮光部51における第1の
ハーフトーン型位相シフトマスク40(図7(a)参
照)のホール用透光部42と対応する各領域に、該各領
域を透過する露光光の強度を低下させる遮光性強化部5
3が形成されている。尚、第1の組及び第2の組のそれ
ぞれに属するホールは、相手の組に属するホールのうち
x方向及びy方向のそれぞれにおいて隣り合うホールの
中間に形成される。このとき、ホール用透光部52は、
第2の組に属するホールが千鳥状に配列されるように、
具体的には、x方向に沿って例えば最小ピッチP1xの
2倍のピッチP2x(0.84μm)で配列されると共
にy方向に沿って例えば最小ピッチP1yの2倍のピッ
チP2y(0.68μm)で配列されるように設けられ
ている。すなわち、ホール用透光部52のマスク上ピッ
チはx方向及びy方向に沿ってそれぞれP2x及びP2
yである。また、遮光性強化部53のマスク上ピッチは
ホール用透光部52と同様である。また、遮光部51は
透光性基板上に形成された例えば光透過率6%の半透明
膜であり、ホール用透光部52は該半透明膜に設けられ
た開口部つまり透光性基板の露出部分であり、遮光性強
化部53は遮光部51となる半透明膜に設けられた微細
な開口部である。また、遮光部51を透過する光の位相
は、ホール用透光部52又は遮光性強化部53を透過す
る光の位相に対して180度ずれている。さらに、ホー
ル用透光部52のマスク上寸法(具体的には幅)は例え
ば200nmであり、ハーフトーン型位相シフトマスク
を用いることによるオフセットを考慮してホール寸法の
目標(例えば160nm)よりも大きめに設定されてい
る。
【0127】図8(a)〜(d)は、第2の実施形態に
係るホールパターン形成方法、具体的には図7(a)及
び(b)に示す第2の実施形態に係るマスクを用いたホ
ールパターン形成方法の各工程を示す断面図である。
【0128】まず、図8(a)に示すように、基板60
上に化学増幅型ポジレジストを塗布してレジスト膜61
を形成する。
【0129】次に、図8(b)に示すように、レジスト
膜61に対して、第1のハーフトーン型位相シフトマス
ク40(図7(a)参照)を介して第1の露光光62を
照射する第1回目のパターン露光を行なう。このとき、
第1のハーフトーン型位相シフトマスク40に設けられ
た遮光性強化部43によって、レジスト膜61における
第2のハーフトーン型位相シフトマスク50(図8
(c)参照)のホール用透光部52と対応するホール形
成領域に、サイドローブに起因する横長又は縦長の光強
度分布が形成されることを抑制できる。尚、第1回目の
パターン露光においては、例えばレンズ開口数NAが
0.65でKrFエキシマレーザ(波長λ=248n
m)を光源とする露光装置を用いると共に、第1の露光
光62を照射するときのコヒーレンスファクタσを0.
5に設定する。
【0130】次に、図8(c)に示すように、レジスト
膜61に対して、第2のハーフトーン型位相シフトマス
ク50(図7(b)参照)を介して第2の露光光63を
照射する第2回目のパターン露光を第1回目のパターン
露光に重ね合わせて行なう。このとき、第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク50に設けられた遮光性強化部
53によって、レジスト膜61における第1のハーフト
ーン型位相シフトマスク40(図8(b)参照)のホー
ル用透光部42と対応するホール形成領域に、サイドロ
ーブに起因する横長又は縦長の光強度分布が形成される
ことを抑制できる。尚、第2回目のパターン露光におい
ては、第1回目のパターン露光と同じ露光装置(レンズ
開口数NA:0.65、光源:KrFエキシマレーザ)
を用いると共に第1回目のパターン露光と同じ露光量を
用いる。また、第2の露光光63を照射するときのコヒ
ーレンスファクタσを第1の露光光62を照射するとき
と同じく0.5に設定する。
【0131】次に、レジスト膜61に対してべーク処理
を行なった後、レジスト膜61を現像することにより、
図8(d)に示すように、第1のハーフトーン型位相シ
フトマスク40のホール用透光部42及び第2のハーフ
トーン型位相シフトマスク50のホール用透光部52と
対応する密集ホールパターン64を有するレジストパタ
ーン61Aを形成する。このとき、密集ホールパターン
64における各ホールはx方向及びy方向に沿ってそれ
ぞれ0.42μm及び0.34μmのピッチでアレイ状
に配列された。また、密集ホールパターン64における
各ホールの開口寸法は目標寸法と同じ160nmであっ
た。さらに、密集ホールパターン64における各ホール
の形状をほぼ真円にすることができた。すなわち、図7
(a)及び(b)に示す第1のハーフトーン型位相シフ
トマスク40及び第2のハーフトーン型位相シフトマス
ク50のそれぞれを用いるパターン露光において焦点深
度を十分に保ちながら、図1に示す形成目標のレジスト
パターンと同等のレジストパターンを形成することがで
きた。
【0132】以上に説明したように、第2の実施形態に
よると、密集ホールパターンにおいてx方向及びy方向
に沿ってそれぞれ最小ピッチP1x及びP1yで並べら
れる複数のホールが、第1の組に属するホールのx方向
及びy方向におけるピッチがそれぞれ最小ピッチP1x
及びP1yの2倍のピッチP2x及びP2yと等しくな
ると共に第2の組に属するホールのx方向及びy方向に
おけるピッチがそれぞれピッチP2x及びP2yと等し
くなるように第1の組と第2の組とに分割されている。
そして、各組に属するホールと対応するホール用透光部
をそれぞれを有する第1のハーフトーン型位相シフトマ
スク40及び第2のハーフトーン型位相シフトマスク5
0を用いて同一のレジスト膜61に対してパターン露光
を2回行なう。このため、通常のハーフトーン型位相シ
フトマスクによって解像困難なホールピッチを有する密
集ホールパターンを形成する場合にも、孤立ホールパタ
ーンの解像度向上に適した中σ以下の露光条件を利用で
きるので、解像度の劣化を防止しつつ密集ホールパター
ンを形成できる。また、密集ホールパターンを1回のパ
ターン露光で形成するときのように高NA化を行なう必
要がないので、焦点深度を十分に保ちながら密集ホール
パターンを孤立ホールパターンと共に形成できる。ま
た、同じレジスト膜61に対して2回のパターン露光を
行なった後に該レジスト膜61を現像することにより所
望のレジストパターンを形成するため、レジスト膜の形
成工程及び現像工程を1回ずつ行なうだけでよいので、
レジストパターンを形成する際のスループットの低下を
防止できる。さらに、2回目のパターン露光は平坦なレ
ジスト膜61に対して行なわれるため、露光光の焦点ず
れを防止でき、それによってレジストパターン61Aの
寸法精度の劣化を防止できる。
【0133】また、第2の実施形態によると、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク40及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク50のそれぞれにおける相手の
ハーフトーン型位相シフトマスクのホール用透光部42
又は52と対応する各領域に、該各領域を透過する露光
光の強度を低下させる遮光性強化部43又は53が形成
されている。このため、例えば密集ホールパターンにお
ける複数のホールが縦方向及び横方向に異なるピッチで
配置されている場合にも、第1のハーフトーン型位相シ
フトマスク40及び第2のハーフトーン型位相シフトマ
スク50を用いるパターン露光のそれぞれにおいて、レ
ジスト膜61における相手のハーフトーン型位相シフト
マスクのホール用透光部42又は52と対応するホール
形成領域に、サイドローブに起因する横長又は縦長の光
強度分布が形成されることを抑制できる。その結果、1
回目及び2回目のパターン露光のそれぞれにおける光強
度が足し合わされても、ホール形成領域での光強度分布
をほぼ真円形状にできる。従って、ホール形状の楕円変
形の程度を低減できるので、パターン露光時の焦点深度
が向上して、ホールパターンを高精度で形成することが
できる。
【0134】また、第2の実施形態によると、遮光性強
化部43又は53として開口部を設けているので、次の
ような効果が得られる。すなわち、各遮光性強化部とし
てクロム膜を設ける場合にはマスクの欠陥検査時に遮光
部となる半透明膜とクロム膜とを区別できないのに対し
て、各遮光性強化部として開口部を半透明膜中に設ける
場合にはマスクの欠陥検査時に半透明膜と開口部とを区
別できるので、所望のマスクを確実に作成できる。ま
た、第1のハーフトーン型位相シフトマスク40及び第
2のハーフトーン型位相シフトマスク50のそれぞれに
対して、レジスト膜61における相手のハーフトーン型
位相シフトマスクの透光部と対応するホール形成領域に
形成されるサイドローブの形状を予想して該形状に応じ
た開口部を設けることにより、次のような効果が得られ
る。すなわち、サイドローブと逆位相の光を利用できる
ため、各遮光性強化部としてクロム膜を設ける場合と比
べて、サイドローブに起因する縦長又は横長の局所的な
光強度をより確実に打ち消すことができるので、ホール
形状をより真円に近づけることができる。
【0135】図9(a)及び(b)は、第2の実施形態
に係るホールパターン形成方法によって密集ホールパタ
ーンを形成した場合におけるレジスト膜表面上での光強
度分布をシミュレーションにより求めた結果を示す図で
あり、(a)は1回目のパターン露光における光強度分
布を示しており、(b)は1回目及び2回目のパターン
露光のそれぞれにおける光強度分布の合計を示してる。
【0136】尚、図9(a)及び(b)のいずれの光強
度分布もベストフォーカス時の光強度分布であり、規格
化された光強度を用いて表されている。但し、図9
(a)及び(b)においては、密集ホールパターンにお
けるアレイ状に配列された複数のホールのうちx方向及
びy方向に沿って隣接する4個のホールと対応する光強
度分布のみを示すと共に、各方向の座標を、隣接する4
個のホールの中心を原点として表す。
【0137】図9(a)に示すように、第2の実施形態
に係るホールパターン形成方法の1回目のパターン露光
において、前述の第1の組に属するホール同士の中間に
は、サイドローブに起因する光強度分布は形成されてい
ない。
【0138】その結果、1回目及び2回目のパターン露
光のそれぞれにおける光強度を足し合わせた場合にも、
図9(b)に示すように、真円形状のホールを形成する
ために有用な光強度分布のみを取り出すことができる。
言い換えると、真円形状のホールを形成するのに悪影響
を及ぼす光強度を低減することができる。
【0139】尚、第2の実施形態において、第1のハー
フトーン型位相シフトマスク40及び第2のハーフトー
ン型位相シフトマスク50のそれぞれにおける相手のハ
ーフトーン型位相シフトマスクのホール用透光部42又
は52と対応する各領域に設けられる遮光性強化部43
又は53は、該各領域(遮光部41又は51となる半透
明膜部分)の少なくとも一部に設けられた開口部である
ことが好ましい。
【0140】また、第2の実施形態において、遮光性強
化部43又は53として開口部を用いたが、これに代え
て、クロム膜等の遮光膜を用いてもよい。
【0141】また、第2の実施形態において、密集ホー
ルパターンにおける複数のホールのx方向及びy方向の
最小ピッチP1x及びP1yは互いに異なっていること
が好ましい。このようにすると、第1のハーフトーン型
位相シフトマスク40及び第2のハーフトーン型位相シ
フトマスク50のそれぞれに遮光性強化部43及び53
が形成されていない場合と比べて、ホール形状の楕円変
形の程度を大幅に低減できるので、パターン露光時の焦
点深度を大幅に向上させることができる。また、この場
合、最小ピッチP1x及びP1yのうちの一方が0.9
7×λ/NA以上であると、焦点深度の向上効果が特に
顕著になる。
【0142】また、第2の実施形態において、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク40及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク50のそれぞれを用いるパター
ン露光を行なうときの照明条件及び露光量を同一にする
ことが好ましい。このようにすると、異なる照明条件や
露光量でパターン露光を繰り返したときのようにディス
トーションの差が生じないので、重ね合わせ露光の精度
を向上させることができる。
【0143】また、第2の実施形態において、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク40及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク50を用いるパターン露光を行
なう露光装置のコヒーレンスファクタσを0.6以下に
設定することが好ましい。このようにすると、ハーフト
ーン型位相シフトマスクの使用による解像力向上効果が
確実に生じる。
【0144】また、第2の実施形態において、x方向に
沿って最小ピッチP1xで配列されると共にx方向と直
交するy方向に沿って最小ピッチP1yで配列される複
数のホールを有するホールパターン(密集ホールパター
ン)を形成したが、これに代えて、1方向のみに最小ピ
ッチで配列される複数のホールを有するホールパター
ン、又は一の方向に沿って一の最小ピッチで配列される
と共に一の方向と90゜以外の角度で交わる他の方向に
沿って他の最小ピッチで配列される複数のホールを有す
るホールパターンを形成してもよい。
【0145】また、第2の実施形態において、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク40及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク50における各透光部(ホール
用透光部42及びホール用透光部52)の形状として正
方形を用いたが、各透光部の形状は特に限定されるもの
ではない。また、第1のハーフトーン型位相シフトマス
ク40及び第2のハーフトーン型位相シフトマスク50
における遮光性強化部43及び53の形状も特に限定さ
れるものではない。
【0146】また、第2の実施形態において、第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク40及び第2のハーフト
ーン型位相シフトマスク50における各透光部と遮光部
との間に180度の位相差を設けたが、第1のハーフト
ーン型位相シフトマスク40及び第2のハーフトーン型
位相シフトマスク50のハーフトーン型位相シフトマス
クとしての機能が実現される範囲であれば該位相差は特
に限定されるものではない。
【0147】(第2の実施形態の変形例)以下、本発明
の第2の実施形態の変形例に係るマスク及びホールパタ
−ン形成方法について図面を参照しながら説明する。
尚、第2の実施形態の変形例に係るホールパタ−ン形成
方法によって形成しようとするレジストパターンの平面
図を、第1の実施形態の変形例と同じく図5に示す。
【0148】第2の実施形態の変形例が第2の実施形態
と異なっている点は次の通りである。すなわち、第2の
実施形態においては、図1に示すように、形成目標とな
るレジストパターン1は、アレイ状に並べられる複数の
ホールを有する密集ホールパターン1aが配置されてな
る。それに対して、第2の実施形態の変形例において
は、図5に示すように、形成目標となるレジストパター
ン1は、ランダム状に並べられる複数のホールを有する
密集ホールパターン1aが配置されてなる。但し、第2
の実施形態の変形例においても、密集ホールパターン1
aにおける複数のホールのx方向の最小ピッチは第1の
実施形態と同じくピッチP1xであり、該複数のホール
のy方向の最小ピッチも第1の実施形態と同じくピッチ
P1yである。
【0149】以下、密集ホールパターン1aにおけるホ
ール寸法の目標が160nmであると共に、最小ピッチ
P1x及びP1yがそれぞれ0.42μm及び0.34
μmであるとして説明を行なう。
【0150】図10(a)及び(b)は、第2の実施形
態の変形例に係るマスクの平面図を示している。尚、第
2の実施形態の変形例に係るマスクは2枚のハーフトー
ン型位相シフトマスク、具体的には第1のハーフトーン
型位相シフトマスク及び第2のハーフトーン型位相シフ
トマスクから構成されており、第1のハーフトーン型位
相シフトマスクの平面図を図10(a)に示しており、
第2のハーフトーン型位相シフトマスクの平面図を図1
0(b)に示している。また、図10(a)及び(b)
において、図7(a)及び(b)に示す第2の実施形態
に係るマスクと同一の部材には同一の符号を付すことに
より説明を一部省略する。
【0151】図10(a)に示すように、第1のハーフ
トーン型位相シフトマスク40には遮光部41が全面に
設けられていると共に、遮光部41の内側に、図5に示
す密集ホールパターン1aにおける複数のホールが分割
されてなる第1の組及び第2の組のうちの第1の組に属
するホールと対応するホール用透光部42が設けられて
いる。また、遮光部41における第2のハーフトーン型
位相シフトマスク50(図10(b)参照)のホール用
透光部52と対応する各領域に、該各領域を透過する露
光光の強度を低下させる遮光性強化部43が形成されて
いる。尚、図7(a)に示す第2の実施形態におけるホ
ール用透光部42のうち、図10(a)に示す第1のハ
ーフトーン型位相シフトマスク40に設けられていない
透光部を破線で示している。また、ホール用透光部42
は、第1の組に属するホールのx方向におけるピッチが
最小ピッチP1xの2倍のピッチP2x(0.84μ
m)以上になると共に、第1の組に属するホールのy方
向におけるピッチが最小ピッチP1yの2倍のピッチP
2y(0.68μm)以上になるように設けられてい
る。
【0152】また、図10(b)に示すように、第2の
ハーフトーン型位相シフトマスク50には遮光部51が
全面に設けられていると共に、遮光部51の内側に、前
述の第2の組に属するホールと対応するホール用透光部
52が設けられている。また、遮光部51における第1
のハーフトーン型位相シフトマスク40(図10(a)
参照)のホール用透光部42と対応する各領域に、該各
領域を透過する露光光の強度を低下させる遮光性強化部
53が形成されている。尚、図7(b)に示す第2の実
施形態におけるホール用透光部52のうち、図10
(b)に示す第2のハーフトーン型位相シフトマスク5
0に設けられていない透光部を破線で示している。ま
た、ホール用透光部52は、第2の組に属するホールの
x方向におけるピッチが最小ピッチP1xの2倍のピッ
チP2x(0.84μm)以上になると共に、第2の組
に属するホールのy方向におけるピッチが最小ピッチP
1yの2倍のピッチP2y(0.68μm)以上になる
ように設けられている。
【0153】第2の実施形態の変形例に係るホールパタ
ーン形成方法は、図7(a)及び(b)に示す第2の実
施形態に係るマスクに代えて図10(a)及び(b)に
示す第2の実施形態の変形例に係るマスクを用いる点を
除いて、図8(a)〜(d)に示す第2の実施形態に係
るホールパターン形成方法と同様である。すなわち、図
10(a)及び(b)に示す第1のハーフトーン型位相
シフトマスク40及び第2のハーフトーン型位相シフト
マスク50のそれぞれを用いるパターン露光において焦
点深度を十分に保ちながら、図5に示す形成目標のレジ
ストパターンと同等のレジストパターンを形成すること
ができる。
【0154】第2の実施形態の変形例によると、密集ホ
ールパターンにおいてx方向及びy方向に沿って並べら
れる複数のホールが、第1の組に属するホールのx方向
及びy方向におけるピッチがそれぞれ最小ピッチP1x
及びP1yの2倍のピッチP2x及びP2y以上になる
と共に第2の組に属するホールのx方向及びy方向にお
けるピッチがそれぞれピッチP2x及びP2y以上にな
るように第1の組と第2の組とに分割されている。そし
て、各組に属するホールと対応する透光部をそれぞれを
有する第1のハーフトーン型位相シフトマスク40及び
第2のハーフトーン型位相シフトマスク50を用いて同
一のレジスト膜に対してパターン露光を2回行なう。こ
のため、通常のハーフトーン型位相シフトマスクによっ
て解像困難なホールピッチを有する密集ホールパターン
を形成する場合にも、孤立ホールパターンの解像度向上
に適した中σ以下の露光条件を利用できるので、解像度
の劣化を防止しつつ密集ホールパターンを形成できる。
また、密集ホールパターンを1回のパターン露光で形成
するときのように高NA化を行なう必要がないので、焦
点深度を十分に保ちながら密集ホールパターンを孤立ホ
ールパターンと共に形成できる。また、同じレジスト膜
に対して2回のパターン露光を行なった後に該レジスト
膜を現像することにより所望のレジストパターンを形成
するため、レジスト膜の形成工程及び現像工程を1回ず
つ行なうだけでよいので、レジストパターンを形成する
際のスループットの低下を防止できる。さらに、2回目
のパターン露光は平坦なレジスト膜に対して行なわれる
ため、露光光の焦点ずれを防止でき、それによってレジ
ストパターンの寸法精度の劣化を防止できる。
【0155】また、第2の実施形態の変形例によると、
第1のハーフトーン型位相シフトマスク40及び第2の
ハーフトーン型位相シフトマスク50のそれぞれにおけ
る相手のハーフトーン型位相シフトマスクのホール用透
光部42又は52と対応する各領域に、該各領域を透過
する露光光の強度を低下させる遮光性強化部43又は5
3が形成されている。このため、例えば密集ホールパタ
ーンにおける複数のホールが縦方向及び横方向に異なる
ピッチで配置されている場合にも、第1のハーフトーン
型位相シフトマスク40及び第2のハーフトーン型位相
シフトマスク50を用いるパターン露光のそれぞれにお
いて、レジスト膜における相手のハーフトーン型位相シ
フトマスクのホール用透光部42又は52と対応するホ
ール形成領域に、サイドローブに起因する横長又は縦長
の光強度分布が形成されることを抑制できる。その結
果、1回目及び2回目のパターン露光のそれぞれにおけ
る光強度が足し合わされても、ホール形成領域での光強
度分布をほぼ真円形状にできる。従って、ホール形状の
楕円変形の程度を低減できるので、パターン露光時の焦
点深度が向上して、ホールパターンを高精度で形成する
ことができる。
【0156】また、第2の実施形態の変形例によると、
遮光性強化部43又は53として開口部を設けているの
で、次のような効果が得られる。すなわち、各遮光性強
化部としてクロム膜を設ける場合にはマスクの欠陥検査
時に遮光部となる半透明膜とクロム膜とを区別できない
のに対して、各遮光性強化部として開口部を半透明膜中
に設ける場合にはマスクの欠陥検査時に半透明膜と開口
部とを区別できるので、所望のマスクを確実に作成でき
る。また、第1のハーフトーン型位相シフトマスク40
及び第2のハーフトーン型位相シフトマスク50のそれ
ぞれに対して、レジスト膜61における相手のハーフト
ーン型位相シフトマスクの透光部と対応するホール形成
領域に形成されるサイドローブの形状を予想して該形状
に応じた開口部を設けることにより、次のような効果が
得られる。すなわち、サイドローブと逆位相の光を利用
できるため、各遮光性強化部としてクロム膜を設ける場
合と比べて、サイドローブに起因する縦長又は横長の局
所的な光強度をより確実に打ち消すことができるので、
ホール形状をより真円に近づけることができる。
【0157】尚、第2の実施形態の変形例において、第
1のハーフトーン型位相シフトマスク40及び第2のハ
ーフトーン型位相シフトマスク50のそれぞれにおける
相手のハーフトーン型位相シフトマスクのホール用透光
部42又は52と対応する各領域に設けられる遮光性強
化部43又は53は、該各領域(遮光部41又は51と
なる半透明膜部分)の少なくとも一部に設けられた開口
部であることが好ましい。
【0158】また、第2の実施形態の変形例において、
遮光性強化部43又は53として開口部を用いたが、こ
れに代えて、クロム膜等の遮光膜を用いてもよい。
【0159】また、第2の実施形態の変形例において、
密集ホールパターンにおける複数のホールのx方向及び
y方向の最小ピッチP1x及びP1yは互いに異なって
いることが好ましい。このようにすると、第1のハーフ
トーン型位相シフトマスク40及び第2のハーフトーン
型位相シフトマスク50のそれぞれに遮光性強化部43
及び53が形成されていない場合と比べて、ホール形状
の楕円変形の程度を大幅に低減できるので、パターン露
光時の焦点深度を大幅に向上させることができる。ま
た、この場合、最小ピッチP1x及びP1yのうちの一
方が0.97×λ/NA以上であると、焦点深度の向上
効果が特に顕著になる。
【0160】また、第2の実施形態の変形例において、
x方向及びx方向と直交するy方向のそれぞれに沿って
配列される複数のホールを有するホールパターン(密集
ホールパターン)を形成したが、これに代えて、1方向
のみに配列される複数のホールを有するホールパター
ン、又は一の方向及び一の方向と90゜以外の角度で交
わる他の方向のそれぞれに沿って配列される複数のホー
ルを有するホールパターンを形成してもよい。
【0161】
【発明の効果】本発明によると、通常のハーフトーン型
位相シフトマスクによって解像困難なホールピッチを有
する密集ホールパターンを形成する場合にも、孤立ホー
ルパターンの解像度向上に適した中σ以下の露光条件を
利用できるので、解像度の劣化を防止しつつ密集ホール
パターンを形成できる。また、密集ホールパターンを1
回のパターン露光で形成するときのように高NA化を行
なう必要がないので、焦点深度を十分に保ちながら密集
ホールパターンを孤立ホールパターンと共に形成でき
る。また、同じレジスト膜に対して2回のパターン露光
を行なった後に該レジスト膜を現像することにより所望
のレジストパターンを形成するため、レジスト膜の形成
工程及び現像工程を1回ずつ行なうだけでよいので、レ
ジストパターンを形成する際のスループットの低下を防
止できる。さらに、2回目のパターン露光は平坦なレジ
スト膜に対して行なわれるため、露光光の焦点ずれを防
止でき、それによってレジストパターンの寸法精度の劣
化を防止できる。
【0162】また、本発明によると、例えば密集ホール
パターンにおける複数のホールが縦方向及び横方向に異
なるピッチで配置されている場合にも、2枚のハーフト
ーン型位相シフトマスクを用いるパターン露光のそれぞ
れにおいて、レジスト膜における相手のハーフトーン型
位相シフトマスクの透光部と対応するホール形成領域
に、サイドローブに起因する横長又は縦長の光強度分布
が形成されることを抑制できる。その結果、1回目及び
2回目のパターン露光のそれぞれにおける光強度が足し
合わされても、ホール形成領域での光強度分布をほぼ真
円形状にできる。従って、ホール形状の楕円変形の程度
を低減できるので、パターン露光時の焦点深度が向上し
て、ホールパターンを高精度で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態及び第2の実施形態に
係るホールパタ−ン形成方法によって形成しようとする
レジストパターンの平面図である。
【図2】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に
係るマスク(2枚のハーフトーン型位相シフトマスク)
の平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るホールパタ−ン
形成方法の各工程を示す断面図である。
【図4】(a)は本発明の第1の実施形態に係るホール
パタ−ン形成方法によって密集ホールパターンを形成す
るときの1回目のパターン露光におけるレジスト膜表面
上での光強度分布をシミュレーションにより求めた結果
を示す図であり、(b)は本発明の第1の実施形態に係
るホールパタ−ン形成方法によって密集ホールパターン
を形成するときの1回目及び2回目のパターン露光のそ
れぞれにおけるレジスト膜表面上での光強度分布の合計
をシミュレーションにより求めた結果を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の変形例又は第2の実
施形態の変形例に係るホールパタ−ン形成方法によって
形成しようとするレジストパターンの平面図である。
【図6】(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態の
変形例に係るマスク(2枚のハーフトーン型位相シフト
マスク)の平面図である。
【図7】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に
係るマスク(2枚のハーフトーン型位相シフトマスク)
の平面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るホールパタ−ン
形成方法の各工程を示す断面図である。
【図9】(a)は本発明の第2の実施形態に係るホール
パタ−ン形成方法によって密集ホールパターンを形成す
るときの1回目のパターン露光におけるレジスト膜表面
上での光強度分布をシミュレーションにより求めた結果
を示す図であり、(b)は本発明の第2の実施形態に係
るホールパタ−ン形成方法によって密集ホールパターン
を形成するときの1回目及び2回目のパターン露光のそ
れぞれにおけるレジスト膜表面上での光強度分布の合計
をシミュレーションにより求めた結果を示す図である。
【図10】(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態
の変形例に係るマスク(2枚のハーフトーン型位相シフ
トマスク)の平面図である。
【図11】従来のホールパタ−ン形成方法によって形成
しようとするレジストパターンの平面図である。
【図12】(a)及び(b)は従来のホールパタ−ン形
成方法において用いられるマスク(2枚のフォトマス
ク)の平面図である。
【図13】(a)〜(d)は従来のホールパターン形成
方法の各工程を示す断面図である。
【図14】本発明の倍ピッチ2回露光法によって形成し
ようとするレジストパターンの平面図である。
【図15】(a)及び(b)は本発明の倍ピッチ2回露
光法において用いられる2枚のハーフトーン型位相シフ
トマスクの平面図である。
【図16】本発明の倍ピッチ2回露光法によって実際に
形成されるレジストパターンの平面図である。
【図17】(a)は本発明の倍ピッチ2回露光法によっ
て密集ホールパターンを形成するときの1回目のパター
ン露光におけるレジスト膜表面上での光強度分布をシミ
ュレーションにより求めた結果を示す図であり、(b)
は本発明の倍ピッチ2回露光法によって密集ホールパタ
ーンを形成するときの1回目及び2回目のパターン露光
のそれぞれにおけるレジスト膜表面上での光強度分布の
合計をシミュレーションにより求めた結果を示す図であ
る。
【図18】図17(b)のP−Qに沿った光強度に基づ
き求めたホール寸法のフォーカス特性を示す図である。
【図19】y方向のホールピッチを固定しながらx方向
のホールピッチを色々変えて本発明の倍ピッチ2回露光
法により密集ホールパターンを形成した場合におけるホ
ールの真円率をシミュレーションにより求めた結果を示
す図である。
【符号の説明】
1 形成目標となるレジストパターン 1a 密集ホールパターン 10 第1のハーフトーン型位相シフトマスク 11 遮光部 12 ホール用透光部 13 遮光性強化部 20 第2のハーフトーン型位相シフトマスク 21 遮光部 22 ホール用透光部 23 遮光性強化部 30 基板 31 レジスト膜 31A レジストパターン 32 第1の露光光 33 第2の露光光 34 密集ホールパターン 40 第1のハーフトーン型位相シフトマスク 41 遮光部 42 ホール用透光部 43 遮光性強化部 50 第2のハーフトーン型位相シフトマスク 51 遮光部 52 ホール用透光部 53 遮光性強化部 60 基板 61 レジスト膜 61A レジストパターン 62 第1の露光光 63 第2の露光光 64 密集ホールパターン P1x x方向の最小ピッチ P1y y方向の最小ピッチ P2x 最小ピッチP1xの2倍のピッチ P2y 最小ピッチP1yの2倍のピッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/30 514A

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の方向に沿って並べられる複数のホ
    ールを有するホールパターンが配置されてなるレジスト
    パターンを形成するために用いられるマスクであって、 第1の組に属するホールのピッチが前記複数のホールの
    最小ピッチの2倍以上になると共に第2の組に属するホ
    ールのピッチが前記最小ピッチの2倍以上になるように
    前記複数のホールが分割されてなる第1の組及び第2の
    組のうち、前記第1の組に属するホールと対応する透光
    部を有する第1のハーフトーン型位相シフトマスクと、 前記第2の組に属するホールと対応する透光部を有する
    第2のハーフトーン型位相シフトマスクとを備え、 前記第1のハーフトーン型位相シフトマスクにおける前
    記第2のハーフトーン型位相シフトマスクの前記透光部
    と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強度を低
    下させる第1の遮光性強化部が形成されていると共に、
    前記第2のハーフトーン型位相シフトマスクにおける前
    記第1のハーフトーン型位相シフトマスクの前記透光部
    と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強度を低
    下させる第2の遮光性強化部が形成されていることを特
    徴とするマスク。
  2. 【請求項2】 前記第1の遮光性強化部及び第2の遮光
    性強化部のうちの少なくとも一方はクロム膜であること
    を特徴とする請求項1に記載のマスク。
  3. 【請求項3】 前記第1の遮光性強化部及び第2の遮光
    性強化部のうちの少なくとも一方は開口部であることを
    特徴とする請求項1に記載のマスク。
  4. 【請求項4】 第1の方向及び前記第1の方向と異なる
    第2の方向のそれぞれに沿って並べられる複数のホール
    を有するホールパターンが配置されてなるレジストパタ
    ーンを形成するために用いられるマスクであって、 第1の組に属するホールの前記各方向におけるピッチが
    前記複数のホールの前記各方向における最小ピッチの2
    倍以上になると共に第2の組に属するホールの前記各方
    向におけるピッチが前記各方向における前記最小ピッチ
    の2倍以上になるように前記複数のホールが分割されて
    なる第1の組及び第2の組のうち、前記第1の組に属す
    るホールと対応する透光部を有する第1のハーフトーン
    型位相シフトマスクと、 前記第2の組に属するホールと対応する透光部を有する
    第2のハーフトーン型位相シフトマスクとを備え、 前記第1のハーフトーン型位相シフトマスクにおける前
    記第2のハーフトーン型位相シフトマスクの前記透光部
    と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強度を低
    下させる第1の遮光性強化部が形成されていると共に、
    前記第2のハーフトーン型位相シフトマスクにおける前
    記第1のハーフトーン型位相シフトマスクの前記透光部
    と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強度を低
    下させる第2の遮光性強化部が形成されていることを特
    徴とするマスク。
  5. 【請求項5】 前記第1の遮光性強化部及び第2の遮光
    性強化部のうちの少なくとも一方はクロム膜であること
    を特徴とする請求項4に記載のマスク。
  6. 【請求項6】 前記第1の遮光性強化部及び第2の遮光
    性強化部のうちの少なくとも一方は開口部であることを
    特徴とする請求項4に記載のマスク。
  7. 【請求項7】 前記各方向における前記最小ピッチは互
    いに異なっていることを特徴とする請求項4に記載のマ
    スク。
  8. 【請求項8】 前記各方向における前記最小ピッチのう
    ちの一方は、 0.97×λ/NA以上であることを特徴とする請求項
    7に記載のマスク。(但し、λは前記第1のハーフトー
    ン型位相シフトマスク及び第2のハーフトーン型位相シ
    フトマスクのそれぞれを用いるパターン露光を行なうと
    きの露光光の波長であり、NAは前記第1のハーフトー
    ン型位相シフトマスク及び第2のハーフトーン型位相シ
    フトマスクのそれぞれを用いるパターン露光を行なう露
    光装置のレンズ開口数である)
  9. 【請求項9】 所定の方向に沿って並べられる複数のホ
    ールを有するホールパターンが配置されてなるレジスト
    パターンを形成するホールパターン形成方法であって、 基板上にポジ型レジストを塗布してレジスト膜を形成す
    る工程と、 第1の組に属するホールのピッチが前記複数のホールの
    最小ピッチの2倍以上になると共に第2の組に属するホ
    ールのピッチが前記最小ピッチの2倍以上になるように
    前記複数のホールが分割されてなる第1の組及び第2の
    組のうち、前記第1の組に属するホールと対応する透光
    部を有する第1のハーフトーン型位相シフトマスクを用
    いて、前記レジスト膜に対してパターン露光を行なう工
    程と、 前記第2の組に属するホールと対応する透光部を有する
    第2のハーフトーン型位相シフトマスクを用いて、前記
    レジスト膜に対してパターン露光を行なう工程と、 前記第1のハーフトーン型位相シフトマスクを用いるパ
    ターン露光及び前記第2のハーフトーン型位相シフトマ
    スクを用いるパターン露光が行なわれた前記レジスト膜
    を現像して前記レジストパターンを形成する工程とを備
    え、 前記第1のハーフトーン型位相シフトマスクにおける前
    記第2のハーフトーン型位相シフトマスクの前記透光部
    と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強度を低
    下させる第1の遮光性強化部が形成されていると共に、
    前記第2のハーフトーン型位相シフトマスクにおける前
    記第1のハーフトーン型位相シフトマスクの前記透光部
    と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強度を低
    下させる第2の遮光性強化部が形成されていることを特
    徴とするホールパターン形成方法。
  10. 【請求項10】 前記第1の遮光性強化部及び第2の遮
    光性強化部のうちの少なくとも一方はクロム膜であるこ
    とを特徴とする請求項9に記載のホールパターン形成方
    法。
  11. 【請求項11】 前記第1の遮光性強化部及び第2の遮
    光性強化部のうちの少なくとも一方は開口部であること
    を特徴とする請求項9に記載のホールパターン形成方
    法。
  12. 【請求項12】 第1の方向及び前記第1の方向と異な
    る第2の方向のそれぞれに沿って並べられる複数のホー
    ルを有するホールパターンが配置されてなるレジストパ
    ターンを形成するホールパターン形成方法であって、 基板上にポジ型レジストを塗布してレジスト膜を形成す
    る工程と、 第1の組に属するホールの前記各方向におけるピッチが
    前記複数のホールの前記各方向における最小ピッチの2
    倍以上になると共に第2の組に属するホールの前記各方
    向におけるピッチが前記各方向における前記最小ピッチ
    の2倍以上になるように前記複数のホールが分割されて
    なる第1の組及び第2の組のうち、前記第1の組に属す
    るホールと対応する透光部を有する第1のハーフトーン
    型位相シフトマスクを用いて、前記レジスト膜に対して
    パターン露光を行なう工程と、 前記第2の組に属するホールと対応する透光部を有する
    第2のハーフトーン型位相シフトマスクを用いて、前記
    レジスト膜に対してパターン露光を行なう工程と、 前記第1のハーフトーン型位相シフトマスクを用いるパ
    ターン露光及び前記第2のハーフトーン型位相シフトマ
    スクを用いるパターン露光が行なわれた前記レジスト膜
    を現像して前記レジストパターンを形成する工程とを備
    え、 前記第1のハーフトーン型位相シフトマスクにおける前
    記第2のハーフトーン型位相シフトマスクの前記透光部
    と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強度を低
    下させる第1の遮光性強化部が形成されていると共に、
    前記第2のハーフトーン型位相シフトマスクにおける前
    記第1のハーフトーン型位相シフトマスクの前記透光部
    と対応する領域に、該領域を透過する露光光の強度を低
    下させる第2の遮光性強化部が形成されていることを特
    徴とするホールパターン形成方法。
  13. 【請求項13】 前記第1の遮光性強化部及び第2の遮
    光性強化部のうちの少なくとも一方はクロム膜であるこ
    とを特徴とする請求項12に記載のホールパターン形成
    方法。
  14. 【請求項14】 前記第1の遮光性強化部パターン及び
    第2の遮光性強化部のうちの少なくとも一方は開口部で
    あることを特徴とする請求項12に記載のホールパター
    ン形成方法。
  15. 【請求項15】 前記各方向における前記最小ピッチは
    互いに異なっていることを特徴とする請求項12に記載
    のホールパターン形成方法。
  16. 【請求項16】 前記各方向における前記最小ピッチの
    うちの一方は、 0.97×λ/NA以上であることを特徴とする請求項
    15に記載のホールパターン形成方法。(但し、λは前
    記第1のハーフトーン型位相シフトマスク及び第2のハ
    ーフトーン型位相シフトマスクのそれぞれを用いるパタ
    ーン露光を行なうときの露光光の波長であり、NAは前
    記第1のハーフトーン型位相シフトマスク及び第2のハ
    ーフトーン型位相シフトマスクのそれぞれを用いるパタ
    ーン露光を行なう露光装置のレンズ開口数である)
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