JP2002286525A - 液量監視装置及びこれを備えた液体消費装置 - Google Patents

液量監視装置及びこれを備えた液体消費装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体容器内の液量を高い信頼性の下で監視す
る。 【解決手段】 圧電装置106と、この圧電装置106
からの残留振動信号の共振周波数から液量を判定する液
量判定手段205とを有する。液量判定手段205は、
残留振動信号中の所定数のパルスのカウントに要する所
要時間により共振周波数を計測するが、その際、カウン
ト開始時点をずらしながら少なくとも3回計測し、計測
値同士の間に許容限度以上の不一致がある場合には判定
異常と判断する。第1及び第3回目の計測時間帯域が重
ならず、第2回目の計測時間帯域が第1及び第3回目の
計測時間帯域に重なるようにカウント開始時点をずら
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液量監視装置及び
これを備えた液体消費装置に係わり、特に、圧電装置を
用いて液量を監視する液量監視装置及びこれを備えた液
体消費装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液体消費装置の一例であるインクジェッ
ト式記録装置においては、圧力発生室を加圧する圧力発
生手段と、加圧されたインクをインク滴として射出する
ノズル開口と、を有するインクジェット記録ヘッドがキ
ャリッジに搭載されている。
【0003】インクジェット式記録装置では、インクタ
ンク(インク容器)内のインクが流路を介して記録ヘッ
ドに供給され続けることにより、印刷を継続可能に構成
されている。インクタンクは、例えばインクが消費され
た時点でユーザが簡単に交換できる、着脱可能なカート
リッジとして構成されている。
【0004】従来、インクカートリッジのインク消費の
管理方法としては、記録ヘッドでのインク滴の射出数や
メンテナンスにより吸引されたインク量をソフトウエア
により積算してインク消費を計算により管理する方法
や、インクカートリッジに液面検出用の電極を取付ける
ことにより実際にインクが所定量消費された時点を管理
する方法などがある。
【0005】しかしながら、ソフトウェアによりインク
滴の吐出数やインク量を積算してインク消費を計算上管
理する方法には、次のような問題がある。ヘッドの中に
は吐出インク滴に重量バラツキを有するものがある。こ
のインク滴の重量バラツキは画質には影響を与えない
が、バラツキによるインク消費量の誤差が累積した場合
を考慮して、マージンを持たせた量のインクをインクカ
ートリッジに充填してある。従って、個体によってはマ
ージン分だけインクが余るという問題が生ずる。
【0006】一方、電極によりインクが消費された時点
を管理する方法は、インクの実量を検出できる。このた
め、インク残量を高い信頼性で管理できる。しかしなが
ら、インクの液面の検出をインクの導電性に頼るので、
検出可能なインクの種類が限定されたり、電極のシール
構造が複雑化し得る。また、電極の材料としては、通常
は導電性が良く耐腐食性も高い貴金属が使用されるの
で、インクカートリッジの製造コストがかさむ。さら
に、2本の電極を装着する必要があるため、製造工程が
多くなり、結果として製造コストがかさんでしまう。
【0007】上記の課題を解決すべく、特願2000−
147052号には、液体残量を正確に検出でき、かつ
複雑なシール構造を不要とした、液体容器に装着される
圧電装置が記載されている。また、特願2000−14
7123号には、インクの液面を正確に検出するための
手段として、インク滴の射出数に基づいてインクの推定
消費状態を求めると共に圧電装置を用いてインクの実消
費状態を検出する手段が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した特許出願に係
る技術は、圧電装置の振動部の残留振動に起因して発生
する残留振動信号に基づいてインクの液量を検出するも
のである。ところが、この残留振動信号はその振幅が微
弱であるためにノイズの影響を大きく受けてしまい、ノ
イズの影響のためにインクの液量を誤って検出してしま
う可能性があった。
【0009】本発明は、上述した事情を考慮して成され
たものであって、液体容器内の液量を高い信頼性の下で
監視できる液量監視装置及びこれを備えた液体消費装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明による液量監視装置は、液体の収容空間に少
なくとも一部を露出させ得る振動部を有し、駆動信号の
供給により前記振動部を振動させる機能と共に、前記振
動部の振動状態に応じて発生する逆起電力の信号を出力
する機能を有する圧電装置と、前記圧電装置に前記駆動
信号を供給して前記振動部を振動させた後の前記振動部
の残留振動に起因して前記圧電装置から出力される残留
振動信号の共振周波数に基づいて、前記振動部に対向す
る空間に存在する液体の量を判定する液量判定手段と、
を備え、前記液量判定手段は、前記残留振動信号中のパ
ルスの数を計測し、パルス数のカウント開始時点から、
所定数のパルスをカウントする時点までの所要時間を計
測してその計測結果に基づいて液量を判定するものであ
り、さらに、前記液量判定手段は、前記カウント開始時
点をずらしながらパルス数のカウントを少なくとも3回
実施し、前記所要時間についての少なくとも3つの計測
値同士の間に許容範囲を超える不一致がある場合には判
定異常と判断する機能を有し、第1回目の計測における
前記所要時間の時間帯域と第3回目の計測における前記
所要時間の時間帯域とが重ならず、第2回目の計測にお
ける前記所要時間の時間帯域が第1回目及び第3回目の
計測における前記所要時間の時間帯域のそれぞれに重な
るように前記カウント開始時点同士をずらしたことを特
徴とする。
【0011】また、好ましくは、前記液量判定手段は、
判定異常と判断された場合には前記所要時間を再計測す
る。
【0012】また、好ましくは、前記液体はインクジェ
ット式記録ヘッド用のインク容器に収容されるものであ
り、前記圧電装置は前記インク容器に装着されて前記振
動部の少なくとも一部が前記インク容器のインク収容空
間に露出しており、前記液量判定手段は、判定異常と判
断された場合には、前記記録ヘッドが装着されているキ
ャリッジが停止している状態において前記所要時間を再
計測する。
【0013】また、好ましくは、前記液体はインクジェ
ット式記録ヘッド用のインク容器に収容されるものであ
り、前記圧電装置は前記インク容器に装着されて前記振
動部の少なくとも一部が前記インク容器のインク収容空
間に露出しており、前記液量判定手段は、判定異常と判
断された場合には、前記記録ヘッドからのインク吐出が
停止している状態において前記所要時間を再計測する。
【0014】また、好ましくは、前記液量判定手段は、
前記液体の液面が前記振動部を通過する前後における前
記残留振動信号の共振周波数の変化に基づいて、前記液
体の液面が前記振動部の設置位置を通過したか否かを判
定する機能を有する。
【0015】上記課題を解決するために、本発明による
液体消費装置は、上記いずれかの液量監視装置と、前記
液量監視装置の前記圧電装置が装着された液体容器と、
前記液体容器から供給される液体を消費する装置本体
と、を備えたことを特徴とする。
【0016】上記課題を解決するために、本発明による
コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、少なくとも1
台のコンピュータを含むコンピュータシステムによって
実行されて、前記コンピュータシステムに上記いずれか
の液量監視装置の前記液量判定手段を実現させるプログ
ラムを記録したことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による
液量監視装置及びこれを備えたインクジェット式記録装
置ついて図面を参照して説明する。図1および図2は、
本実施形態において用いられる圧電装置としてのアクチ
ュエータ106の詳細および等価回路を示す。このアク
チュエータ106は、残留振動による共振周波数を検出
することで音響インピーダンスの変化を検知して、イン
ク容器内の液体の消費状態を検出するものである。
【0018】図1(A)は、アクチュエータ106の拡
大平面図である。図1(B)は、アクチュエータ106
のB−B断面を示す。図1(C)は、アクチュエータ1
06のC−C断面を示す。さらに図2(A)および図2
(B)は、アクチュエータ106の等価回路を示す。ま
た、図2(C)および図2(D)は、それぞれインクカー
トリッジ内にインクが満たされているときのアクチュエ
ータ106を含む周辺およびその等価回路を示し、図2
(E)および図2(F)は、それぞれインクカートリッジ
内にインクが無いときのアクチュエータ106を含む周
辺およびその等価回路を示す。
【0019】アクチュエータ106は、ほぼ中央に円形
状の開口161を有する基板178と、開口161を被
覆するように基板178の一方の面(以下、「表面」と
いう。)に配置される振動板176と、振動板176の
表面の側に配置される圧電層160と、圧電層160を
両方からはさみこむ上部電極164および下部電極16
6と、上部電極164と電気的に結合する上部電極端子
168と、下部電極166と電気的に結合する下部電極
端子170と、上部電極164および上部電極端子16
8の間に配設され両者を電気的に結合する補助電極17
2と、を有する。
【0020】圧電層160、上部電極164および下部
電極166は、それぞれの主要部としての円形部分を有
する。そして、圧電層160、上部電極164および下
部電極166のそれぞれの円形部分が、圧電素子を形成
している。
【0021】振動板176は、基板178の表面に、開
口161を覆うように形成される。キャビティ162
は、開口161と面する振動板176の部分と基板(キ
ャビティ形成部材)178の開口161とによって形成
される。圧電素子とは反対側の基板178の面(以下、
「裏面」という。)は、インク容器内方に面している。
これにより、キャビティ162は液体(インク)と接触
するように構成されている。なお、キャビティ162内
に液体が入っても基板178の表面側に液体が漏れない
ように、振動板176は基板178に対して液密に取り
付けられている。
【0022】下部電極166は、振動板176の表面に
位置している。下部電極166の主要部である円形部分
の中心と開口161の中心とは、ほぼ一致するように取
り付けられている。なお、下部電極166の円形部分の
面積は、開口161の面積よりも小さくなるように設定
されている。
【0023】一方、下部電極166の表面側には、圧電
層160が、その円形部分の中心と開口161の中心と
がほぼ一致するように配置形成されている。この場合、
圧電層160の円形部分の面積は、開口161の面積よ
りも小さく、かつ、下部電極166の円形部分の面積よ
りも大きくなるように設定されている。
【0024】圧電層160の表面側には、上部電極16
4が、その主要部である円形部分の中心と開口161の
中心とがほぼ一致するように配置形成されている。上部
電極164の円形部分の面積は、開口161および圧電
層160の円形部分の面積よりも小さく、かつ、下部電
極166の円形部分の面積よりも大きくなるよう設定さ
れている。
【0025】したがって、圧電層160の主要部は、上
部電極164の主要部と下部電極166の主要部とによ
って、それぞれ表面側と裏面側とから挟みこまれる構造
となっている。これにより、圧電層160は効果的に変
形駆動され得る。圧電層160、上部電極164および
下部電極166のそれぞれの主要部である円形部分が、
アクチュエータ106における圧電素子を形成する。
【0026】上述のように、この圧電素子は振動板17
6に接している。また、上部電極164の円形部分、圧
電層160の円形部分、下部電極166の円形部分およ
び開口161のうちで、面積が最も大きいのは開口16
1である。このような構造のために、振動板176のう
ち実際に振動する振動領域(振動部の領域)は、開口1
61によって決定される。
【0027】また、上部電極164の円形部分、圧電層
160の円形部分および下部電極166の円形部分の各
面積が、開口161の面積より小さいことにより、振動
板176がより振動しやすくなっている。
【0028】さらに、圧電層160と電気的に接続する
下部電極166の円形部分および上部電極164の円形
部分のうち、下部電極166の円形部分の方が小さい。
従って、下部端子166の円形部分が、圧電層160の
うちで圧電効果を発生する部分を決定する。
【0029】圧電素子を形成する圧電層160、上部電
極164、及び下部電極166の円形部分は、その中心
が、開口部161の中心とほぼ一致している。また、振
動板176の振動部分を決定する円形状の開口部161
の中心は、アクチュエータ106の全体のほぼ中心に位
置している。したがって、アクチュエータ106の振動
部の中心は、アクチュエータの中心とほぼ一致する。
【0030】更に、圧電素子の主要部及び振動板176
の振動部分が円形形状を有するので、アクチュエータ1
06の振動部は、アクチュエータ106の中心に対して
対称な形状である。
【0031】このようにアクチュエータ106の振動部
が、アクチュエータ106の中心に対して対称な形状で
あるので、構造の非対称性から生じ得る不要な振動を励
起することがない。このため、共振周波数の検出精度が
向上する。
【0032】更に、振動部がアクチュエータ106の中
心に対して対称な形状であるので、製造が容易であり、
圧電素子ごとの形状のばらつきを小さくできる。したが
って、圧電素子ごとの共振周波数のばらつきが小さくな
る。
【0033】また、振動部が等方的な形状であるので、
接着の際に固定のばらつきの影響を受けにくく、インク
容器に均等に接着され得る。すなわち、アクチュエータ
106のインク容器への実装性がよい。
【0034】また、円形形状の振動板176の振動部分
の面積を大きくすることによって、逆起電力波形の振幅
及び液体の有無による共振周波数の振幅の差が大きくな
り、共振周波数の検出の精度を更に向上できる。
【0035】振動板176の振動による変位は、基板1
78の振動による変位よりもはるかに大きい。すなわ
ち、アクチュエータ106は、コンプライアンスの小さ
い(振動によって変位しにくい)基板178と、コンプ
ライアンスの大きい(振動によって変位しやすい)振動
板176との2層構造を有する。この2層構造によっ
て、基板178によってインク容器に確実に固定されな
がら、かつ、振動板176の変位を大きくできる。この
ため、逆起電力波形の振幅及び液体の有無による共振周
波数の振幅の差が大きくなり、共振周波数の検出の精度
が向上できる。
【0036】更に、振動板176のコンプライアンスが
大きいので、振動の減衰が小さくなり、共振周波数の検
出の精度が向上できる。
【0037】また、アクチュエータ106の振動の節
は、キャビティ162の外周部、すなわち、開口部16
1の縁付近に位置する。
【0038】上部電極端子168は、補助電極172を
介して上部電極164と電気的に接続するように、振動
板176の表面側に形成されている。一方、下部電極端
子170は、下部電極166に電気的に接続するよう
に、振動板176の表面側に形成されている。上部電極
164は、圧電層160の表面側に形成されるため、上
部電極端子168と接続する途中において、圧電層16
0の厚さと下部電極166の厚さとの和に等しい段差を
有する必要がある。上部電極164だけでこの段差を形
成することは難しい。かりに上部電極164だけで段差
を形成することが可能であったとしても、上部電極16
4と上部電極端子168との接続状態が弱くなってしま
い、切断してしまう危険がある。そこで、補助電極17
2を補助部材として用いて、上部電極164と上部電極
端子168とを接続させている。このようにすること
で、圧電層160も上部電極164も補助電極172に
支持された構造となり、所望の機械的強度を得ることが
でき、また、上部電極164と上部電極端子168との
接続を確実にすることが可能となる。
【0039】なお、圧電素子と振動板176のうちの圧
電素子に直面する振動領域とが、アクチュエータ106
において実際に振動する振動部である。また、アクチュ
エータ106に含まれる部材は、互いに焼成されること
によって一体的に形成されていることが好ましい。アク
チュエータ106を一体的に形成することによって、ア
クチュエータ106の取り扱いが容易になる。
【0040】さらに、基板178の強度を高めることに
よって、振動特性が向上し得る。即ち、基板178の強
度を高めることによって、アクチュエータ106の振動
部のみが振動し、アクチュエータ106のうち振動部以
外の部分が振動しない。また、アクチュエータ106の
振動部以外の部分が振動しないためには、基板178の
強度を高めることに加えて、アクチュエータ106の圧
電素子を薄くかつ小さくすると共に、振動板176を薄
くすることも有効である。
【0041】圧電層160の材料としては、ジルコン酸
チタン酸鉛(PZT)、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン
(PLZT)、または、鉛を使用しない鉛レス圧電膜、
を用いることが好ましい。基板178の材料としては、
ジルコニアまたはアルミナを用いることが好ましい。ま
た、振動板176には、基板178と同じ材料を用いる
ことが好ましい。上部電極164、下部電極166、上
部電極端子168および下部電極端子170は、導電性
を有する材料、例えば、金、銀、銅、プラチナ、アルミ
ニウム、ニッケルなどの金属を用いることができる。
【0042】上述したように構成されるアクチュエータ
(圧電装置)106は、液体を収容する容器に装着する
ことができる。例えば、液体消費装置の一例であるイン
クジェット式記録装置に用いられるインクカートリッジ
やインクタンク、あるいは、記録ヘッドを洗浄するため
の洗浄液を収容した容器、などに装着することができ
る。
【0043】図1および図2に示されるアクチュエータ
106は、インク容器の所定の場所に、キャビティ16
2がインク容器内に収容される液体と接触するように装
着される。つまり、アクチュエータ106の振動部の少
なくとも一部が、インク容器の収容空間に露出してい
る。インク容器に液体(インク)が十分に収容されてい
る場合には、キャビティ162内およびその外側は液体
によって満たされている。
【0044】一方、インク容器の液体が消費され、アク
チュエータの装着位置以下まで液面が降下すると、キャ
ビティ162内に液体が存在しない状態となる、あるい
は、キャビティ162内にのみ液体が残存されその外側
には気体が存在する状態となる。
【0045】アクチュエータ106は、この状態の変化
に起因する、少なくとも音響インピーダンスの相違を検
出する。それによって、アクチュエータ106は、イン
ク容器に液体が十分に収容されている状態であるか、あ
るいは、ある一定以上の液体が消費された状態である
か、を検知することができる。
【0046】次に、アクチュエータによる液面検出の原
理について説明する。アクチュエータ106は、液体の
音響インピーダンスの変化を共振周波数の変化を用いて
検出することができる。共振周波数は、アクチュエータ
の振動部が振動した後に振動部に残留する残留振動によ
って生ずる逆起電力を測定することによって検出するこ
とができる。すなわち、上述した圧電素子は、アクチュ
エータの振動部に残留する残留振動により逆起電力を発
生する。逆起電力の大きさは、アクチュエータの振動部
の振幅によって変化する。従って、アクチュエータの振
動部の振幅が大きいほど、検出が容易である。また、ア
クチュエータの振動部における残留振動の周波数によっ
て、逆起電力の大きさが変化する周期が変わる。すなわ
ち、アクチュエータの振動部の周波数は、逆起電力の周
波数に対応する。ここで、共振周波数は、アクチュエー
タの振動部と振動部に接する媒体との共振状態における
周波数をいう。
【0047】アクチュエータ106の振動領域は、振動
板176のうち開口161によって決定されるキャビテ
ィ162を構成する部分である。インク容器内に液体が
充分に収容されている場合には、キャビティ162内に
は、液体が満たされ、振動領域はインク容器内の液体と
接触している。一方で、インク容器内に液体が充分にな
い場合には、振動領域はインク容器内のキャビティに残
った液体と接するか、あるいは、液体と接触せず、気体
または真空と接触する。
【0048】本実施形態のアクチュエータ106には、
キャビティ162が設けられている。これにより、アク
チュエータ106の振動領域にインク容器内の液体が残
るように設計することができる。その理由は次の通りで
ある。
【0049】アクチュエータ106のインク容器への取
り付け位置や取り付け角度によっては、インク容器内の
液体の液面がアクチュエータの装着位置よりも下方にあ
るにもかかわらず、アクチュエータの振動領域に液体が
付着してしまう場合がある。振動領域における液体の有
無だけから液体の有無を検出する場合には、このように
アクチュエータの振動領域に付着する液体が、液体の有
無の正確な検出を妨げる。
【0050】たとえば、液面がアクチュエータの装着位
置よりも下方にある状態のとき、キャリッジの往復移動
などによりインク容器が揺動して液体が波うち、振動領
域に液滴が付着してしまうと、アクチュエータはインク
容器内に液体が充分にあるとの誤った判断をしてしま
う。
【0051】そこで、アクチュエータ106では、振動
領域に液体が残存している場合であっても液体の有無を
正確に検出するようにキャビティを積極的に設けること
で、インク容器が揺動して液面が波立ったとしても、ア
クチュエータの誤動作を防止することができる。このよ
うに、キャビティを有するアクチュエータを用いること
で、誤動作を防ぐことができる。
【0052】また、図2(E)に示すように、インク容
器内に液体が無く、アクチュエータ106のキャビティ
162に液体が残っている場合を、液体の有無の閾値と
する。すなわち、キャビティ162の周辺に液体が無
く、この閾値よりキャビティ内の液体が少ない場合は、
インク無しと判断し、キャビティ162の周辺に液体が
有り、この閾値より液体が多い場合は、インク有りと判
断する。
【0053】例えば、アクチュエータ106をインク容
器の側壁に装着した場合、インク容器内の液体がアクチ
ュエータの装着位置よりも下にある場合をインク無しと
判断し、インク容器内の液体がアクチュエータの装着位
置より上にある場合をインク有りと判断する。
【0054】このように閾値を設定することによって、
キャビティ内のインクが乾燥してインクが無くなったと
きであってもインク無しと判断することができ、キャビ
ティ内のインクが無くなったところにキャリッジの揺れ
などで再度インクがキャビティに付着しても(閾値を越
えないので)インク無しと判断することができる。
【0055】ここで、図1および図2を参照しながら、
逆起電力の測定により得られる媒体とアクチュエータ1
06の振動部との共振周波数から、インク容器内の液体
の状態を検出する動作および原理について説明する。
【0056】アクチュエータ106において、上部電極
端子168および下部電極端子170を介して、それぞ
れ上部電極164および下部電極166に電圧を印加す
る。このため、圧電層160のうち、上部電極164お
よび下部電極166に挟まれた部分に電界が生じる。こ
の電界によって、圧電層160は変形する。圧電層16
0が変形することによって、振動板176のうちの振動
領域がたわみ振動する。圧電層160が変形した後しば
らくは、たわみ振動がアクチュエータ106の振動部に
残留する。
【0057】残留振動は、アクチュエータ106の振動
部と媒体との自由振動である。従って、圧電層160に
印加する電圧をパルス波形あるいは矩形波とすること
で、電圧を印加した後の振動部と媒体との共振状態を容
易に得ることができる。残留振動は、アクチュエータ1
06の振動部の振動であり、圧電層160の変形を伴
う。このため、圧電層160は逆起電力を発生する。こ
の逆起電力は、上部電極164、下部電極166、上部
電極端子168および下部電極端子170を介して検出
される。検出された逆起電力によって、共振周波数が特
定できる。この共振周波数に基いて、インク容器内の液
体の量を検出することができる。
【0058】一般に、共振周波数fsは、 fs=1/(2*π*(M*Cact)1/2) (式1) で表される。ここで、Mは振動部のイナータンスMact
と付加イナータンスM’との和である。Cactは振動部
のコンプライアンスである。
【0059】図1(C)は、本実施形態において、キャ
ビティ162にインクが残存していないときのアクチュ
エータ106の断面図である。図2(A)および図2
(B)は、キャビティ162にインクが残存していない
ときのアクチュエータ106の振動部およびキャビティ
162の等価回路である。
【0060】Mactは、振動部の厚さと振動部の密度と
の積を振動部の面積で除したものであり、詳細には、図
2(A)に示すように、 Mact=Mpzt+Melectrode1+Melectrode2+Mvib (式2) と表される。
【0061】ここで、Mpztは、振動部における圧電層
160の厚さと圧電層160の密度との積を圧電層16
0の面積で除したものである。Melectrode1は、振動部
における上部電極164の厚さと上部電極164の密度
との積を上部電極164の面積で除したものである。M
electrode2は、振動部における下部電極166の厚さと
下部電極166の密度との積を下部電極166の面積で
除したものである。Mvibは、振動部における振動板1
76の厚さと振動板176の密度との積を振動板176
の振動領域の面積で除したものである。
【0062】ただし、Mactを振動部全体としての厚
さ、密度および面積から算出することができるように、
圧電層160、上部電極164、下部電極166および
振動板176の振動領域のそれぞれの面積は、上述のよ
うな大小関係を有するものの、相互の面積の差は微小で
あることが好ましい。
【0063】また、本実施形態において、圧電層16
0、上部電極164および下部電極166においては、
それらの主要部である円形部分以外の部分は、主要部に
対して無視できるほど微小であることが好ましい。従っ
て、アクチュエータ106において、Mactは、上部電
極164、下部電極166、圧電層160および振動板
176のうちの振動領域のそれぞれのイナータンスの和
である。また、コンプライアンスCactは、上部電極1
64、下部電極166、圧電層160および振動板17
6のうちの振動領域によって形成される部分のコンプラ
イアンスである。
【0064】尚、図2(A)、図2(B)、図2(D)、
図2(F)は、アクチュエータ106の振動部およびキ
ャビティ162の等価回路を示すが、これらの等価回路
において、Cactはアクチュエータ106の振動部のコ
ンプライアンスを示す。Cpzt、Celectrode1、Celect
rode2およびCvibは、それぞれ、振動部における圧電層
160、上部電極164、下部電極166および振動板
176のコンプライアンスを示す。Cactは、以下の式
3で表される。 1/Cact=(1/Cpzt)+(1/Celectrode1)+(1/Celectrode2) +(1/Cvib) (式3) 式2および式3より、図2(A)は、図2(B)のように
表すこともできる。
【0065】コンプライアンスCactは、単位面積に圧
力をかけたときの変形によって受容できる媒体の体積を
表す。すなわち、コンプライアンスCactは、変形のし
易さを表す。
【0066】図2(C)は、インク容器に液体が十分に
収容され、アクチュエータ106の振動領域の周辺に液
体が満たされている場合のアクチュエータ106の断面
図を示す。図2(C)のM’maxは、インク容器に液体が
十分に収容され、アクチュエータ106の振動領域の周
辺に液体が満たされている場合の付加イナータンス(付
加質量(振動領域の振動に影響を及ぼす質量)を面積の
2乗で除したもの)の最大値を表す。M’maxは、 M’max=(π*ρ/(2*k3))*(2*(2*k*a)3/(3*π))/(π*a2)2 (式4) (aは振動部の半径、ρは媒体の密度、kは波数であ
る。)で表される。
【0067】尚、式4は、アクチュエータ106の振動
領域が半径aの円形である場合に成立する。付加イナー
タンスM’は、振動部の付近にある媒体によって、振動
部の質量が見かけ上増加していることを示す量である。
式4からわかるように、M’maxは、振動部の半径aと
媒体の密度ρとによって、大きく変化する。
【0068】波数k は、 k=2*π*fact/c (式5) (factは、振動部の共振周波数である。cは、媒体中
を伝播する音響の速度である。)で表される。
【0069】図2(D)は、インク容器に液体が十分に
収容され、アクチュエータ106の振動領域の周辺に液
体が満たされている図2(C)の場合のアクチュエータ
106の振動部およびキャビティ162の等価回路を示
す。
【0070】図2(E)は、インク容器の液体が消費さ
れ、アクチュエータ106の振動領域の周辺に液体が無
いものの、アクチュエータ106のキャビティ162内
には液体が残存している場合のアクチュエータ106の
断面図を示す。
【0071】式4は、インク容器に液体が満たされてい
る場合に、インクの密度ρなどから決定される最大のイ
ナータンスM’maxを表す式である。一方、インク容器
内の液体が消費され、キャビティ162内に液体が残留
しつつアクチュエータ106の振動領域の周辺にある液
体が気体または真空に置換された場合等の付加イナータ
ンスM’は、一般的に、 M’=ρ*t/S (式6) と表せる(より詳しくは、後述の式8参照)。ここで、
tは振動にかかわる媒体の厚さである。Sは、アクチュ
エータ106の振動領域の面積である。振動領域が半径
aの円形の場合は、S=π*a2である。
【0072】従って、付加イナータンスM’は、インク
容器に液体が十分に収容され、アクチュエータ106の
振動領域の周辺に液体が満たされている場合には、式4
に従う。一方で、液体が消費され、キャビティ162内
に液体が残留しつつアクチュエータ106の振動領域の
周辺にある液体が気体または真空に置換された場合に
は、式6に従う。
【0073】ここで、図2(E)のように、インク容器
の液体が消費され、アクチュエータ106の振動領域の
周辺に液体が無いものの、アクチュエータ106のキャ
ビティ162内には液体が残存している場合の付加イナ
ータンスM’を、便宜的にM’cavとし、アクチュエー
タ106の振動領域の周辺に液体が満たされている場合
の付加イナータンスM’maxと区別する。
【0074】図2(F)は、インク容器の液体が消費さ
れ、アクチュエータ106の振動領域の周辺に液体が無
いものの、アクチュエータ106のキャビティ162内
には液体が残存している図2(E)の場合のアクチュエ
ータ106の振動部およびキャビティ162の等価回路
を示す。
【0075】ここで、媒体の状態に関係するパラメータ
は、式6において、媒体の密度ρおよび媒体の厚さtで
ある。インク容器内に液体が充分に収容されている場合
は、アクチュエータ106の振動部に液体が接触する。
一方、インク容器内に液体が充分に収容されていない場
合は、キャビティ内部に液体が残存するか、もしくは、
アクチュエータ106の振動部に気体または真空が接触
する。アクチュエータ106の周辺の液体が消費され、
図2(C)のM’maxから図2(E)のM’cavへ移行する
過程における付加イナータンスM’varは、インク容器
内の液体の収容状態によって媒体の密度ρや媒体の厚さ
tが変化することに伴って変化する。これにより、共振
周波数fsも変化する。従って、共振周波数fsを特定
することによって、インク容器内の液体の量を検出する
ことができる。
【0076】ここで、図2(E)に示すようにt=dと
した場合、式6を用いてM’cavを表すと、式6のtに
キャビティの深さdを代入し、 M’cav=ρ*d/S (式7) となる。
【0077】また、媒体が互いに種類の異なる液体であ
れば、組成の違いによって密度ρが異なるため、付加イ
ナータンスM´及び共振周波数fsが異なる。従って、
共振周波数fsを特定することで、液体の種類を検出で
きる。
【0078】図3(A)は、インクタンク内のインクの
量とインクおよび振動部の共振周波数fsとの関係を示
すグラフである。ここでは液体の1例としてインクにつ
いて説明する。縦軸は、共振周波数fsを示し、横軸
は、インク量を示す。インク組成が一定であるとき、イ
ンク残量の低下に伴い、共振周波数fsは、上昇する。
【0079】インク容器にインクが十分に収容され、ア
クチュエータ106の振動領域の周辺にインクが満たさ
れている場合には、その最大付加イナータンスM’max
は、式4に表わされる値となる。一方で、インクが消費
され、キャビティ162内にインクが残留しつつアクチ
ュエータ106の振動領域の周辺にインクが満たされて
いないときには、付加イナータンスM’var は、媒体の
厚さtに基づいて式6によって算出される。式6中のt
は、振動にかかわる媒体の厚さであるから、インクが残
留するアクチュエータ106のキャビティ162のd
(図1(B)参照)を小さく、即ち、基板178を十分に
薄くすることによって、インクが徐々に消費されていく
過程を検出することもできる(図2(C)参照)。ここ
で、tinkは振動にかかわるインクの厚さとし、tink−
maxはM’maxにおけるtinkとする。
【0080】例えば、アクチュエータ106は、インク
カートリッジの底面にインクの液面に対してほぼ水平に
配置される。この場合、インクが消費され、インクの液
面がアクチュエータ106からtink-maxの高さ以下に
なると、式6によりM’varが徐々に変化し、式1によ
り共振周波数fsが徐々に変化する。従って、インクの
液面がtの範囲内にある限り、アクチュエータ106は
インクの消費状態を徐々に検出することができる。
【0081】あるいは、インクカートリッジの側壁に、
アクチュエータ106はインクの液面に対してほぼ垂直
に配備され得る。この場合、インクが消費され、インク
の液面がアクチュエータ106の振動領域に達すると、
水位の低下に伴い付加イナータンスM’が減少する。こ
れにより、式1により共振周波数fsが徐々に増加す
る。従って、インクの液面がキャビティ162の直径2
a(図2(C)参照)の範囲内にある限り、アクチュエ
ータ106はインクの消費状態を徐々に検出することが
できる。
【0082】図3(A)の曲線Xは、底面に配置されたア
クチュエータ106のキャビティ162を十分に浅くし
た場合や、側壁に配置されたアクチュエータ106の振
動領域を十分に大きくまたは長くした場合の、インクタ
ンク内に収容されたインクの量とインクおよび振動部の
共振周波数fsとの関係を表わしている。インクタンク
内のインクの量が減少するとともに、インクおよび振動
部の共振周波数fsが徐々に変化していく様子が理解で
きる。
【0083】より詳細には、インクが徐々に消費されて
いく過程を検出することができる場合とは、アクチュエ
ータ106の振動領域の周辺において、互いに密度が異
なる液体と気体とがともに存在しかつ振動にかかわる場
合である。インクが徐々に消費されていくに従って、ア
クチュエータ106の振動領域周辺において振動にかか
わる媒体は、液体が減少する一方で気体が増加する。
【0084】例えば、アクチュエータ106をインクの
液面に対して水平に配備した場合であって、tink がt
ink−maxより小さいときには、アクチュエータ106の
振動にかかわる媒体はインクと気体との両方を含む。し
たがって、アクチュエータ106の振動領域の面積Sを
用いて、式4のM’max以下になった状態をインクと気
体の付加質量で表すと、 M’=M’air+M’ink= ρair*tair/S+ρink*tink/S (式8) となる。ここで、M’airは空気のイナータンスであ
り、M’inkはインクのイナータンスである。ρairは空
気の密度であり、ρinkはインクの密度である。tairは
振動にかかわる空気の厚さであり、tinkは振動にかか
わるインクの厚さである。
【0085】アクチュエータ106の振動領域周辺にお
ける振動にかかわる媒体のうち、液体が減少して気体が
増加するに従い、アクチュエータ106がインクの液面
に対しほぼ水平に配備されている場合には、tairが増
加し、tinkが減少する。それによって、M’varが徐々
に減少し、共振周波数が徐々に増加する。よって、イン
クタンク内に残存しているインクの量またはインクの消
費量を検出することができる。尚、式7において液体の
密度のみの式となっているのは、液体の密度に対して、
空気の密度が無視できるほど小さい場合を想定している
からである。
【0086】アクチュエータ106がインクの液面に対
しほぼ垂直に配備されている場合には、アクチュエータ
106の振動領域のうち、アクチュエータ106の振動
にかかわる媒体がインクのみの領域と、アクチュエータ
106の振動にかかわる媒体が気体のみの領域との並列
の等価回路(図示せず)と考えられる。アクチュエータ
106の振動にかかわる媒体がインクのみの領域の面積
をSinkとし、アクチュエータ106の振動にかかわる
媒体が気体のみの領域の面積をSairとすると、 1/M’=1/M’air+1/M’ink=Sair/(ρair*tair)+Sink/(ρink*tink) (式9) となる。
【0087】尚、式9は、アクチュエータ106のキャ
ビティにインクが保持されない場合に適用される。アク
チュエータ106のキャビティにインクが保持される場
合の付加イナータンスについては、式9によるM’と式
7のM’cav との和によって計算することができる。
【0088】アクチュエータ106の振動は、tink−m
axの深さからインクの残留する深さdまで変化するの
で、インクの残留する深さがtink−maxよりわずかに小
さい程度でアクチュエータ106が底面に配置されてい
る場合には、インクが徐々に減少する過程を検出するこ
とは出来ない。この場合、tink−maxから残留する深さ
dまでのわずかなインク量変化におけるアクチュエータ
の振動変化から、インク量が変化したことを検出する。
また、側面に配置され、開口部(キャビティ)の径が小
さい場合は、開口部を通過する間のアクチュエータの振
動変化は微量なので、通過過程のインク量を検出するこ
とは難しく、インク液面が開口部より上か下かを検出す
る。
【0089】例えば、図3(A)の曲線Yは、小さい円形
の振動領域の場合におけるインクタンク内のインクの量
とインクおよび振動部の共振周波数fsとの関係を示
す。インクタンク内のインクの液面がアクチュエータの
装着位置を通過する前後におけるインク量の差Qの間
で、インクおよび振動部の共振周波数fsが激しく変化
している様子が示される。このことから、インクタンク
内にインクが所定量残存しているか否かを2値的に検出
することができる。
【0090】アクチュエータ106を用いて液体の有無
を検出する方法は、振動板176が液体と直接接触する
ことでインクの有無を検出するので、インクの消費量を
ソフトウェアによって計算する方法に比べ、検出精度が
高い。更に、電極を用いて導電性によりインクの有無を
検出する方法は、インク容器への電極の取付位置及びイ
ンクの種類によって影響され得るが、アクチュエータ1
06を用いて液体の有無を検出する方法は、インク容器
へのアクチュエータ106の取付位置及びインクの種類
によって影響され難い。
【0091】更に、単一のアクチュエータ106を用い
て発振と液体の有無の検出との双方を実施することがで
きるので、発振と液体の有無の検出とを異なったセンサ
を用いて実施する方法と比較して、インク容器に取付け
るセンサの数を減少することができる。したがって、液
量検出機能を持つインク容器を安価に製造できる。な
お、圧電層160の振動周波数を非可聴領域に設定する
ことで、アクチュエータ106の動作中に発生する音を
静かにすることが好ましい。
【0092】図3(B)は、インクの密度とインクおよ
び振動部の共振周波数fsとの関係の一例を示す。ここ
では、液体の例としてインクについて説明しており、
「インク満」と「インク空」(或いは「インク無し」)
とは相対的な2状態を意味し、いわゆるインクフル状態
とインクエンド状態とを意味するものではない。図3
(B)に示すように、インク密度が高い場合、付加イナ
ータンスが大きくなるので共振周波数fsが低下する。
すなわち、インクの種類によって共振周波数fsが異な
る。したがって、共振周波数fsを測定することによっ
て、インクを再充填する際に、密度の異なったインクが
混入されていないか確認することができる。つまり、互
いに種類の異なるインクを収容するインクタンクを識別
できる。
【0093】続いて、インク容器内の液体が空の状態で
あってもアクチュエータ106のキャビティ162内に
液体が残存するようにキャビティのサイズと形状を設定
した時において、液体の状態を正確に検出できる条件を
詳述する。アクチュエータ106は、キャビティ162
内に液体が満たされている場合に液体の状態を検出でき
れば、キャビティ162内に液体が満たされていない場
合であっても液体の状態を検出できる。
【0094】共振周波数fsは、イナータンスMの関数
である。イナータンスMは、振動部のイナータンスMac
tと付加イナータンスM’との和である。ここで、付加
イナータンスM’が液体の状態と関係する。付加イナー
タンスM’は、振動部の付近にある媒体によって振動部
の質量が見かけ上増加していることを示す量である。即
ち、振動部の振動によって見かけ上媒体を吸収する(振
動に関わるイナータンスが増加する)ことによる振動部
の質量の増加分をいう。
【0095】従って、M’cav が式4におけるM’max
よりも大きい場合には、見かけ上吸収する媒体は全てキ
ャビティ162内に残存する液体である。よって、イン
ク容器内に液体が満たされている状態と同じである。こ
の場合、振動に関わる媒体はM’max よりも小さくなら
ないので、インクが消費されても変化を検出することが
出来ない。
【0096】一方、M’cavが式4におけるM’ maxよ
りも小さい場合には、見かけ上吸収する媒体はキャビテ
ィ162内に残存する液体およびインク容器内の気体ま
たは真空である。このときにはインク容器内に液体が満
たされている状態とは異なりM’が変化するので、共振
周波数fsが変化する。従って、アクチュエータ106
は、インク容器内の液体の状態を検出できる。
【0097】即ち、インク容器内の液体が空の状態で、
アクチュエータ106のキャビティ162内に液体が残
存する場合に、アクチュエータ106が液体の状態を正
確に検出できる条件は、M’cavがM’maxよりも小さい
ことである。尚、アクチュエータ106が液体の状態を
正確に検出できる条件M’max>M’cavは、キャビティ
162の形状にかかわらない。
【0098】ここで、M’cav は、キャビティ162の
容量とほぼ等しい容量の液体の質量イナータンスであ
る。従って、M’max >M’cav の不等式から、アクチ
ュエータ106が液体の状態を正確に検出できる条件
は、キャビティ162の容量の条件として表すことがで
きる。例えば、円形状のキャビティ162の開口161
の半径をaとし、およびキャビティ162の深さをdと
すると、 M’max>ρ*d/πa (式10) である。式10を展開すると a/d>3*π/8 (式11) という条件が求められる。従って、式11を満たす開口
161の半径aおよびキャビティ162の深さdである
キャビティ162を有するアクチュエータ106であれ
ば、インク容器内の液体が空の状態であって、かつ、キ
ャビティ162内に液体が残存する場合であっても、誤
作動することなく液体の状態を検出できる。
【0099】尚、式10、式11は、キャビティ162
の形状が円形の場合に限り成立する。キャビティ162
の形状が円形でない場合、対応するM’maxの式を用
い、式10中のπaをその面積と置き換えて計算す
れば、キャビティの幅および長さ等のディメンジョンと
深さの関係が導き出せる。
【0100】なお、付加イナータンスM’は音響インピ
ーダンス特性にも影響するので、残留振動によりアクチ
ュエータ106に発生する逆起電力を測定する方法は、
少なくとも音響インピーダンスの変化を検出していると
もいえる。
【0101】図4(A) および図4(B)は、アクチュ
エータ106に駆動信号を供給して振動部を振動させた
後の、アクチュエータ106の残留振動の波形と残留振
動の測定方法とを示す。インクカートリッジ内のアクチ
ュエータ106の装着位置レベルにおけるインク液位の
上下は、アクチュエータ106が発振した後の残留振動
の周波数変化や、振幅の変化によって検出することがで
きる。図4(A) および図4(B)において、縦軸はア
クチュエータ106の残留振動によって発生した逆起電
力の電圧を示し、横軸は時間を示す。アクチュエータ1
06の残留振動によって、図4(A) および図4(B)
に示すように電圧のアナログ信号の波形が発生する。次
に、アナログ信号を、信号の周波数に対応するデジタル
数値に変換(二値化)する。図4(A)および図4(B)
に示した例においては、アナログ信号の4パルス目から
8パルス目までの4個のパルスが生じる時間を計測して
いる。
【0102】より詳細には、アクチュエータ106が発
振した後、予め設定された所定の基準電圧を低電圧側か
ら高電圧側へ横切る回数をカウントする。そして、4カ
ウントから8カウントまでの間をHighとしたデジタ
ル信号を生成し、所定のクロックパルスによって4カウ
ントから8カウントまでの時間を計測する。
【0103】図4(A)は、アクチュエータ106の装
着位置レベルよりも上位にインク液面があるときの波形
である。一方、図4(B)はアクチュエータ106の装
着位置レベルにおいてインクが無いときの波形である。
図4(A)と図4(B)とを比較すると、図4(A)の
方が図4(B)よりも4カウントから8カウントまでの
時間が長いことがわかる。換言すると、インクの有無に
よって4カウントから8カウントまでの所要時間が異な
る。この所要時間の相違を利用して、インクの消費状態
を検出することができる。
【0104】アナログ波形の4カウント目から数えるの
は、アクチュエータ106の振動が安定してから計測を
はじめるためである。4カウント目からとしたのは単な
る一例であって、任意のカウントから数えてもよい。こ
こでは、4カウント目から8カウント目までの信号を検
出し、所定のクロックパルスによって4カウント目から
8カウント目までの時間を測定している。この時間に基
いて、共振周波数を求めることができる。クロックパル
スは、8カウント目までの時間を測定する必要は無く、
任意のカウントまで数えてもよい。図4においては、4
カウント目から8カウント目までの時間を測定している
が、周波数を検出する回路構成にしたがって、異なった
カウント間隔内の時間を検出してもよい。
【0105】例えば、インクの品質が安定していてピー
クの振幅の変動が小さい場合には、検出の速度を上げる
ために4カウント目から6カウント目までの時間を検出
することにより共振周波数を求めてもよい。また、イン
クの品質が不安定でパルスの振幅の変動が大きい場合に
は、残留振動を正確に検出するために4カウント目から
12カウント目までの時間を検出してもよい。
【0106】図5は、アクチュエータ106を取付モジ
ュール体100として一体形成した構成を示す斜視図で
ある。モジュール体100は、インクカートリッジのイ
ンク容器1の所定個所に装着される。モジュール体10
0は、インク液中の少なくとも音響インピーダンスの変
化を検出することにより、容器1内の液体の消費状態を
検知するように構成されている。
【0107】本実施形態のモジュール体100は、イン
ク容器1にアクチュエータ106を取り付けるためのイ
ンク容器取付部101を有する。インク容器取付部10
1は、平面がほぼ矩形の基台102と、駆動信号により
発振するアクチュエータ106を収容する基台102上
の円柱部116と、を有している。また、モジュール体
100は、インクカートリッジに装着されたときに、モ
ジュール体100のアクチュエータ106が外部から接
触できないように構成されている。これにより、アクチ
ュエータ106を外部の接触から保護することができ
る。なお、円柱部116の先端側エッジは丸みが付けら
れていて、インクカートリッジに形成された孔へ装着す
る際に嵌めやすくなっている。
【0108】図6は、図5に示したモジュール体100
の分解図である。モジュール体100は、樹脂からなる
インク容器取付部101と、プレート110および凹部
113を有する圧電装置装着部105(図5参照)とを
含む。さらに、モジュール体100は、リードワイヤ1
04a及び104b、アクチュエータ106及びフィル
ム108を有する。好ましくは、プレート110は、ス
テンレス又はステンレス合金等の錆びにくい材料から形
成される。
【0109】インク容器取付部101に含まれる円柱部
116および基台102は、リードワイヤ104a及び
104bを収容できるように中心部に開口部114が形
成されると共に、アクチュエータ106、フィルム10
8、及びプレート110を収容できるように開口部11
4の周囲に凹部113が形成されている。
【0110】アクチュエータ106は、プレート110
にフィルム108を介して接合され、プレート110お
よびアクチュエータ106は凹部113(インク容器取
付部101)に固定される。従って、リードワイヤ10
4a及び104b、アクチュエータ106、フィルム1
08及びプレート110は、インク容器取付部101に
一体として取り付けられる。
【0111】リードワイヤ104a及び104bは、そ
れぞれアクチュエータ106の上部電極及び下部電極と
結合して、圧電層に駆動信号を伝達する一方、アクチュ
エータ106が検出した共振周波数の信号を記録装置等
へ伝達する。
【0112】アクチュエータ106は、リードワイヤ1
04a及び104bから伝達された駆動信号に基づい
て、一時的に発振する。また、アクチュエータ106
は、発振後に残留振動し、その振動によって逆起電力を
発生させる。このとき、逆起電力波形の振動周期を検出
することによって、インク容器内の液体の消費状態に対
応した共振周波数を検出することができる。
【0113】フィルム108は、アクチュエータ106
とプレート110とを接着して、アクチュエータを液密
にする。フィルム108は、ポリオレフィン等によって
形成し、熱融着で接着することが好ましい。アクチュエ
ータ106とプレート110とをフィルム108によっ
て面状に接着して固定することにより、接着の場所によ
るばらつきが無くなり、振動部以外の部分が振動しな
い。したがって、アクチュエータ106をプレート11
0に接着しても、アクチュエータ106の振動特性は変
化しない。
【0114】なお、プレート110は円形状であり、基
台102の開口部114は円筒状に形成されている。ア
クチュエータ106及びフィルム108は矩形状に形成
されている。リードワイヤ104a及び104b、アク
チュエータ106、フィルム108及びプレート110
は、基台102に対して着脱可能としてもよい。基台1
02、リードワイヤ104a及び104b、アクチュエ
ータ106、フィルム108及びプレート110は、モ
ジュール体100の中心軸に対して対称に配置されてい
る。また、基台102、アクチュエータ106、フィル
ム108及びプレート110の中心は、モジュール体1
00のほぼ中心軸上に配置されている。
【0115】また、基台102の開口部114の面積
は、アクチュエータ106の振動領域の面積よりも大き
く形成されている。プレート110の中心でアクチュエ
ータ106の振動部に直面する位置には、貫通孔112
が形成されている。図1および図2に示したように、ア
クチュエータ106にはキャビティ162が形成されて
おり、貫通孔112とキャビティ162とが、共にイン
ク溜部を形成する。プレート110の厚さは、残留イン
クの影響を少なくするために、貫通孔112の径に比べ
て小さいことが好ましい。例えば、貫通孔112の深さ
はその径の3分の1以下の大きさであることが好まし
い。貫通孔112は、モジュール体100の中心軸に対
して対称なほぼ真円の形状である。また、貫通孔112
の面積は、アクチュエータ106のキャビティ162の
開口面積よりも大きい。貫通孔112の断面の周縁は、
テーパ形状であっても良いし、ステップ形状であっても
よい。
【0116】モジュール体100は、貫通孔112がイ
ンク容器1の内側へ向くように、インク容器1の側部、
上部又は底部に装着される。インクが消費され、アクチ
ュエータ106周辺のインクがなくなると、アクチュエ
ータ106の共振周波数が大きく変化することに基づい
て、インクの液位変化を検出することができる。
【0117】図7は、図5に示したモジュール体100
をインク容器1に装着したときの、インク容器の底部近
傍の断面図である。モジュール体100は、インク容器
1の側壁を貫通するように装着されている。インク容器
1の側壁とモジュール体100との接合面には、Oリン
グ365が設けられ、モジュール体100とインク容器
1との液密を保っている。このようにOリングでシール
が出来るために、モジュール体100は、図5で説明し
たような円柱部を備えることが好ましい。
【0118】モジュール体100の先端がインク容器1
の内部に挿入されることで、プレート110の貫通孔1
12を介して、インク容器1内のインクがアクチュエー
タ106と接触する。アクチュエータ106の振動部の
周囲が液体か気体かによって、アクチュエータ106の
残留振動の共振周波数が異なるので、モジュール体10
0を用いてインクの消費状態を検出することができる。
【0119】図8は、図1に示したアクチュエータ10
6を用いたインクカートリッジ及びインクジェット式記
録装置の実施形態を示す。複数のインクカートリッジ1
80は、それぞれのインクカートリッジ180に対応し
た複数のインク導入部182及びホルダー184を有す
るインクジェット式記録装置に装着される。複数のイン
クカートリッジ180は、それぞれ異なった種類、例え
ば異なった色のインクを収容する。複数のインクカート
リッジ180のそれぞれの底面には、少なくとも音響イ
ンピーダンスを検出する手段であるアクチュエータ10
6が装着されている。アクチュエータ106をインクカ
ートリッジ180に装着することによって、インクカー
トリッジ180内のインク残量を検出することができ
る。
【0120】図9は、インクジェット式記録装置の記録
ヘッド及びその周辺の詳細を示す。インクジェット式記
録装置は、インク導入部182、ホルダー184、ヘッ
ドプレート186及びノズルプレート188を有する。
インクを噴射するノズル190が、ノズルプレート18
8に複数形成されている。
【0121】インク導入部182は、空気供給口181
とインク導入口183とを有する。空気供給口181
は、インクカートリッジ180に空気を供給する。イン
ク導入口183には、インクカートリッジ180からイ
ンクが導入される。
【0122】インクカートリッジ180は、空気導入口
185とインク供給口187とを有する。空気導入口1
85には、インク導入部182の空気供給口181から
空気が導入される。インク供給口187は、インク導入
部182のインク導入口183にインクを供給する。イ
ンクカートリッジ180に空気導入口185から空気を
導入することによって、インクカートリッジ180から
インク導入部182へのインクの供給が促される。ホル
ダー184は、インクカートリッジ180からインク導
入部182を介して供給されたインクをヘッドプレート
186に連通するものである。
【0123】図10は、本実施形態によるインクジェッ
ト式記録装置の主要部分のシステム構成を示した図であ
り、図10に示したようにインクカートリッジ180に
はアクチュエータ106が装着されている。アクチュエ
ータ106は、インクカートリッジ180のインク容器
のインク収容空間に少なくとも一部を露出させ得る振動
部を有し、駆動信号が供給されることにより前記振動部
を振動させる機能と共に、前記振動部の振動状態に応じ
た逆起電力の信号を出力する機能を有する。
【0124】制御装置本体200は、インクジェット式
記録装置を制御するコンピュータで構成される。制御装
置本体200はインクジェット記録装置に設けられてい
ても良いし、或いは、制御装置本体200の一部又は全
部の機能が、インクジェット式記録装置に接続された他
のコンピュータ等の外部装置に設けられていても良い。
さらに、制御装置本体200の一部の機能が、プログラ
ムとしてコンパクトディスク等の記録媒体203に格納
され、ドライブ装置等の入力装置204を介して供給さ
れても良い。
【0125】制御装置本体200は、アクチュエータ1
06の振動部に対向する空間に存在するインクの量を判
定する液量判定手段205を有する。この液量判定手段
205は、アクチュエータ106に駆動信号を供給して
振動部を振動させた後の振動部の残留振動に起因してア
クチュエータ106から出力される残留振動信号の共振
周波数に基づいてて液量を判定する。
【0126】液量判定手段205は、残留振動信号中の
パルスの数を計測すると共に、パルス数のカウント開始
時点から、所定数のパルスをカウントする時点までの所
要時間を計測するカウンタ部212を有する。カウンタ
部212は3つのカウンタを備えており、カウント開始
時点を少しづつずらしながら、パルス数のカウントを3
回実施する。
【0127】さらに、液量判定手段205はエラー検出
部213を備えており、このエラー検出部213は、前
記所要時間についての3つの計測値同士の間に許容範囲
を超える不一致がある場合には判定異常と判断する機能
を有する。
【0128】好ましくは、液量判定手段205は、図2
(E)に示したようにキャビティ162の中には液体が
存在するがキャビティ162の外側には液体が存在しな
い場合と、図2(C)に示したようにキャビティ162
の部分のみならず、その前方が液体で満たされている場
合とで残留振動信号の共振周波数が変化することを利用
して、インクの液面が圧電装置106の振動部を通過し
たか否かを判定することができる。
【0129】制御装置本体200は、さらに、印刷動作
部206を制御する印刷動作制御部207、印刷データ
記憶部208及び消費情報提示部209を含む。消費情
報提示部209は、液量判定手段205が検出した消費
状態情報を、ディスプレイ210及びスピーカ211を
用いてユーザに提示する。例えば、ディスプレイ210
には消費状態を示す図形等が表示され、スピーカ211
からはインク残量を示す報知音又は合成音声が出力され
る。合成音声により、適切な操作が案内されてもよい。
【0130】消費状態はユーザの要求に応えて提示され
てもよい。また、適当な間隔をおいて周期的に提示され
ても良い。また、適当なイベント、例えば印刷開始等の
イベントが生じたときに提示されても良い。また、イン
ク残量が所定の閾値(例えばインクエンドに相当する閾
値)になったときに自動的に提示されても良い。
【0131】図11は、液量判定手段205を構成する
回路図の一例を示し、この回路には3つのカウンタ30
0、301、302及びエラー検出部213が含まれて
いる。エラー検出部213は、最下位ビットは測定誤差
として無視している。
【0132】図12及び図13は、アクチュエータ10
6及び液量判定手段205から成る本実施形態の液量監
視装置の作用を説明するための波形図であり、図12は
液量判定手段205による判定が正常に行われた場合を
示し、図13は判定異常の場合を示している。図13に
示した例では、アクチュエータ106の出力波形(アク
チュエータ出力波形)のノイズがのっている。
【0133】図12及び図13に示したように、コンパ
レータ出力の最初の4発は、アクチュエータ106の出
力波形が安定しないので無視している。また、カウンタ
1は5発目から2発分、カウンタ2は6発目から2発
分、カウンタ3は7発目から2発分の所要時間をそれぞ
れ計測している。
【0134】そして、3つのカウンタのそれぞれのカウ
ント開始時点を、第1回目の計測における前記所要時間
の時間帯域と第3回目の計測における前記所要時間の時
間帯域とが重ならず、第2回目の計測における前記所要
時間の時間帯域が第1回目及び第3回目の計測における
前記所要時間の時間帯域のそれぞれに重なるように少し
ずつずらしている。
【0135】図12から分かるように、液量判定手段2
05による判定が正常に行われる場合には、3つのカウ
ンタで計測した前記所要時間の3つの計測値が等しくな
る。一方、図13から分かるように、アクチュエータ1
06からの残留振動信号にノイズがのった場合には、3
つのカウンタで計測した前記所要時間3つの計測値の間
に不一致が発生する。
【0136】したがって、3つのカウンタの計測値が一
定の測定誤差範囲内におさまっていればその計測結果は
信頼することができる。一方、3つのカウンタの計測値
同士の間に許容範囲を超える不一致がある場合には、ノ
イズにより影響を受けたと判断することができる。
【0137】図14は液量判定手段205における処理
のフローチャートを示し、図15は図14中のカウント
動作の部分における処理のフローチャートを示してい
る。
【0138】図14に示したように、液量監視装置(イ
ンクレベルセンサ)の動作開始信号が発せられると(ス
テップ1)、再測定フラグがLとされた後(ステップ
2)、カウント動作が開始される(ステップ3)。そし
て、カウント動作においてエラーが発生したか否かを判
定し(ステップ4)、エラーが発生していない場合には
正常終了とする(ステップ5)。
【0139】一方、エラーが発生した場合には、再測定
フラグがLか否かを確認し(ステップ6)、再測定フラ
グがLではない場合には検出失敗とする(ステップ
7)。また、再測定フラグがLの場合には、再測定フラ
グをHとした後(ステップ8)、キャリッジが停止して
いるか否かを判断する(ステップ9)。キャリッジが停
止していない場合にはキャリッジが停止するまで待ち
(ステップ10)、キャリッジが停止している場合には
インク吐出が停止しているか否かを判断する(ステップ
11)。インク吐出が停止していない場合には停止する
まで待ち(ステップ12)、インク吐出が停止している
場合にはカウント動作(ステップ3)に戻って再度測定
を実施する。
【0140】カウント動作の処理を示す図15におい
て、記号αはカウンタ1の動作前に無視するパルス数を
示し、記号βはカウンタ1が動き始めてからカウンタ2
が動き始めるまでのパルス数を示し、記号γはカウンタ
1が動き始めてからカウンタ3が動き始めるまでのパル
ス数を示し、記号δはカウンタがカウントするパルス数
を示す。
【0141】図15に示したようにカウンタ1ではパル
ス数がαか否かを判定して(ステップ20)、パルス数
がαとなったらカウント動作を開始する(ステップ2
1)。そして、パルス数がα+δか否かを判定して(ス
テップ22)、パルス数がα+δになったらカウンタ1
を停止する(ステップ23)。
【0142】また、カウンタ2ではパルス数がα+βか
否かを判定して(ステップ30)、パルス数がα+βと
なったらカウント動作を開始する(ステップ31)。そ
して、パルス数がα+β+δか否かを判定して(ステッ
プ32)、パルス数がα+β+δになったらカウンタ2
を停止する(ステップ33)。
【0143】さらに、カウンタ3ではパルス数がα+γ
か否かを判定して(ステップ40)、パルス数がα+γ
となったらカウント動作を開始する(ステップ41)。
そして、パルス数がα+γ+δか否かを判定して(ステ
ップ42)、パルス数がα+γ+δになったらカウンタ
3を停止する(ステップ43)。
【0144】3つのカウンタのすべてが停止したら、カ
ウンタ1,2,3の上位有効ビットが一致したか否かを
判定し(ステップ50)、一致しない場合にはエラー発
生を通知し(ステップ51)、一致した場合には終了す
る。
【0145】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、液量
判定手段は、圧電装置からの残留振動信号中の所定数の
パルスを、カウント開始時点をずらしながら少なくとも
3回カウントしてそれぞれの所要時間を測定し、それら
の測定値同士の間に許容範囲を超える不一致がある場合
には判定異常と判断するようにしたので、圧電装置の出
力信号にノイズがのりやすいような環境下においても、
液量監視装置によって高い信頼性の下で液量を監視する
ことができる。特に、インクジェット式記録装置のイン
クカートリッジ内のインク量を監視するような場合に
は、記録ヘッドを搭載したキャリッジの動作中やインク
の吐出中に圧電装置の出力信号にノイズがのりやすいの
で、本発明による液量監視装置がとくに有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における圧電装置(アクチ
ュエータ)の詳細を示す図である。
【図2】図1に示した圧電装置の周辺およびその等価回
路を示す図である。
【図3】図1に示した圧電装置によって検出されるイン
クの共振周波数とインクの密度との関係を示す図であ
る。
【図4】図1に示した圧電装置の逆起電力波形を示す図
である。
【図5】図1に示した圧電装置を組み込んだモジュール
体を示す斜視図である。
【図6】図5に示したモジュール体の構成を示す分解図
である。
【図7】図5に示したモジュール体をインク容器に装着
した断面の例を示す図である。
【図8】図1に示した圧電装置を装着したインクカート
リッジ及びインクジェット式記録装置を示す図である。
【図9】図1および図2に示した圧電装置を装着したイ
ンクジェット式記録装置の詳細を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態によるインクジェット式
記録装置の主要部分のシステム構成を示した図である。
【図11】本発明の一実施形態による液量監視装置の液
量判定手段を構成する回路図の一例を示した図である。
【図12】本発明の一実施形態による液量監視装置の作
用を説明するための正常判定時の波形図である。
【図13】本発明の一実施形態による液量監視装置の作
用を説明するための異常判定時の波形図である。
【図14】本発明の一実施形態による液量監視装置の液
量判定手段における処理のフロートチャートを示した図
である。
【図15】図14に示したフローチャート中のカウント
動作の部分における処理のフローチャートを示した図で
ある。
【符号の説明】
1 インク容器 106 圧電装置(アクチュエータ) 160 圧電層 162 キャビティ 164 上部電極 166 下部電極 176 振動板 178 基板(キャビティ形成部材) 180 インクカートリッジ 188 ノズルプレート 190 ノズル 200 制御装置本体 205 液量判定手段 212 カウンタ部 213 エラー検出部 300,301,302 カウンタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体の収容空間に少なくとも一部を露出さ
    せ得る振動部を有し、駆動信号の供給により前記振動部
    を振動させる機能と共に、前記振動部の振動状態に応じ
    て発生する逆起電力の信号を出力する機能を有する圧電
    装置と、 前記圧電装置に前記駆動信号を供給して前記振動部を振
    動させた後の前記振動部の残留振動に起因して前記圧電
    装置から出力される残留振動信号の共振周波数に基づい
    て、前記振動部に対向する空間に存在する液体の量を判
    定する液量判定手段と、を備え、 前記液量判定手段は、前記残留振動信号中のパルスの数
    を計測し、パルス数のカウント開始時点から、所定数の
    パルスをカウントする時点までの所要時間を計測してそ
    の計測結果に基づいて液量を判定するものであり、 さらに、前記液量判定手段は、前記カウント開始時点を
    ずらしながらパルス数のカウントを少なくとも3回実施
    し、前記所要時間についての少なくとも3つの計測値同
    士の間に許容範囲を超える不一致がある場合には判定異
    常と判断する機能を有し、第1回目の計測における前記
    所要時間の時間帯域と第3回目の計測における前記所要
    時間の時間帯域とが重ならず、第2回目の計測における
    前記所要時間の時間帯域が第1回目及び第3回目の計測
    における前記所要時間の時間帯域のそれぞれに重なるよ
    うに前記カウント開始時点同士をずらしたことを特徴と
    する液量監視装置。
  2. 【請求項2】前記液量判定手段は、判定異常と判断され
    た場合には前記所要時間を再計測することを特徴とする
    請求項1記載の液量監視装置。
  3. 【請求項3】前記液体はインクジェット式記録ヘッド用
    のインク容器に収容されるものであり、前記圧電装置は
    前記インク容器に装着されて前記振動部の少なくとも一
    部が前記インク容器のインク収容空間に露出しており、 前記液量判定手段は、判定異常と判断された場合には、
    前記記録ヘッドが装着されているキャリッジが停止して
    いる状態において前記所要時間を再計測することを特徴
    とする請求項2記載の液量監視装置。
  4. 【請求項4】前記液体はインクジェット式記録ヘッド用
    のインク容器に収容されるものであり、前記圧電装置は
    前記インク容器に装着されて前記振動部の少なくとも一
    部が前記インク容器のインク収容空間に露出しており、 前記液量判定手段は、判定異常と判断された場合には、
    前記記録ヘッドからのインク吐出が停止している状態に
    おいて前記所要時間を再計測することを特徴とする請求
    項2又は3に記載の液量監視装置。
  5. 【請求項5】前記液量判定手段は、前記液体の液面が前
    記振動部を通過する前後における前記残留振動信号の共
    振周波数の変化に基づいて、前記液体の液面が前記振動
    部の設置位置を通過したか否かを判定する機能を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載
    の液量監視装置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液
    量監視装置と、 前記液量監視装置の前記圧電装置が装着された液体容器
    と、 前記液体容器から供給される液体を消費する装置本体
    と、を備えたことを特徴とする液体消費装置。
  7. 【請求項7】少なくとも1台のコンピュータを含むコン
    ピュータシステムによって実行されて、前記コンピュー
    タシステムに請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液
    量監視装置の前記液量判定手段を実現させるプログラム
    を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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