JPH1026549A - 振動式レベル検出装置 - Google Patents

振動式レベル検出装置

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Publication number
JPH1026549A
JPH1026549A JP18216396A JP18216396A JPH1026549A JP H1026549 A JPH1026549 A JP H1026549A JP 18216396 A JP18216396 A JP 18216396A JP 18216396 A JP18216396 A JP 18216396A JP H1026549 A JPH1026549 A JP H1026549A
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JP
Japan
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vibration
signal
steepness
vibrating
frequency
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Application number
JP18216396A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kawakatsu
裕志 川勝
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Nohken Inc
Original Assignee
Nohken Inc
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Publication date
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  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各製品間のばらつきを是正するための初期調
整が必要なく、しかも温度変化等の影響によって特性が
経時変化することがなく、さらに高感度の検出を行うこ
とができる振動式レベル検出装置の提供。 【解決手段】振動部5の検出パイプ4には振動板2が固
定されており、励振用圧電素子12の励振によって振動
板2は振動する。励振用圧電素子12は励振信号に基づ
いて励振する。この励振信号は掃引励振信号生成回路2
1によって生成され励振用圧電素子12に与えられてい
る。掃引励振信号生成回路21は励振信号を掃引して励
振用圧電素子12に与える。振動板2の振動は加速度ピ
ックアップによって受信信号に変換され、急峻度測定回
路22に取り込まれる。そして、急峻度測定回路22は
この受信信号に基づいて振動体2の共振周波数特性(す
なわち、振動部5の共振周波数特性)のQを測定する。
急峻度測定回路22が測定したQは判定回路23に与え
られ、Qが所定の基準値を下回っている場合、粉粒や液
体等が振動部5に接触したと判定して検出信号を出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば粉粒や液
体などの検出対象を収容するタンク等の構造物に設置
し、粉粒等の増減が一定量に達したことを検知するため
の振動式レベル検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】振動式レベル検出装置の一例を図15に
示す。タンク150には振動パイプ104が取り付けら
れており、この振動パイプ104を閉塞する支持板10
4aは振動板102のほぼ中央部を支持している。
【0003】支持板104aを境とする振動板102の
突出部102aはタンク150内に向けて突出してお
り、振動パイプ104内に位置する収納部102bには
励振用圧電素子106、受信用圧電素子108が固定さ
れている。励振用圧電素子106は励振回路128から
の信号を受けて励振し、振動板102を振動させる。
【0004】ここで振動板102には、それぞれに応じ
た固有の振動周波数特性がある。たとえば、振動板10
2の長さや幅、厚み等によって、振動板102が最も効
率的に振動を行う固有の振動周波数特性が決定される。
【0005】励振回路128は、固有の振動周波数で振
動板102を励振させるよう励振用圧電素子106に信
号を出力しており、振動板102は最大幅で振動してい
る。振動板102の振動は受信用圧電素子108で電気
的に変換され、入力回路122に取り込まれる。この電
気信号は増幅回路124で増幅された後、励振回路12
8を通じて励振用圧電素子106に与えられる。このよ
うな閉ループの回路構成によって、振動板102は固有
の振動周波数による振動を持続することができる。
【0006】タンク150内に収納されている粉粒や液
体等が増加し、振動板102のレベルに達したとする。
この場合、粉粒等が振動板102の突出部102aに接
触し、突出部102aが強制的に制限され振動板102
の振動が減衰する。この振動の減衰は増幅回路124か
らの出力の変化として、検出回路140に取り込まれ
る。検出回路140は、受けた出力信号が所定の基準電
圧よりも低くなったことに基づいてタンク150内の粉
粒等が検出レベルに達したことを認識し、たとえば警報
器等を作動させる。
【0007】また、粉粒等が振動板102の突出部10
2aに接触し、振動板102の振動が減衰した場合、こ
の影響を受けて振動板102の共振周波数特性がシフト
して変化する。他の振動式レベル検出装置として、この
共振周波数特性の変化を検出し、タンク150内の粉粒
等が検出レベルに達したことを認識する装置もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の振動式レベ
ル検出装置には以下のような問題があった。まず、受信
用圧電素子108からの出力信号が所定の基準電圧より
も低くなったことに基づいて検出を行う従来例において
は、励振用圧電素子106、受信用圧電素子108の各
製品間のばらつきを是正するため、装置完成後に初期調
整の必要があった。
【0009】また、振動式レベル検出装置をタンク15
0に取り付けた後、温度変化等の影響を受け、励振用圧
電素子106、受信用圧電素子108の特性が経時変化
してしまうことがある。このため、出力信号に変動が生
じ、正確な検出ができないという問題がある。
【0010】さらに、上述の励振用圧電素子106、受
信用圧電素子108の各製品間のばらつきや特性変化等
を前提として感度設定しようとすると、所定幅の感度マ
ージンを設けておく必要があり、高感度の検出、すなわ
ち密度の低い粉粒等の検出を行うことができないという
問題が生じる。
【0011】また、振動板102の共振周波数特性の変
化に基づいて検出を行う従来例においても同様である。
すなわち、各製品間のばらつきを是正するため、装置完
成後に周波数の初期調整が必要であり、また温度変化等
の影響で特性が経時変化し正確な検出ができないおそれ
がある。さらに、所定幅の感度マージンを設けた場合、
高感度の検出を行うことができない。
【0012】そこで本発明は、各製品間のばらつきを是
正するための初期調整が必要なく、しかも温度変化等の
影響によって特性が経時変化することがなく、さらに高
感度の検出を行うことができる振動式レベル検出装置を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る振動式レ
ベル検出装置は、検出対象が接触可能な位置に設けられ
た振動部、所定の振動周波数の励振信号を生成して出力
する励振信号生成部、振動部に固定されており、前記励
振信号を受け、振動部に対して当該励振信号に対応する
振動を与える励振部、振動部の振動を受信信号に変換し
て出力する受信部、前記受信信号を取り込み、振動部の
共振周波数特性の急峻度を測定する急峻度測定部、前記
急峻度に基づいて、検出対象と振動部との接触を判定す
る判定部、を備えたことを特徴としている。
【0014】請求項2に係る振動式レベル検出装置は、
請求項1に係る振動式レベル検出装置において、前記励
振信号生成部は、振動周波数を掃引して出力し、前記急
峻度測定部は、各振動周波数に対応した受信信号に基づ
き振動部の共振周波数特性の急峻度を測定する、ことを
特徴としている。
【0015】請求項3に係る振動式レベル検出装置は、
請求項1に係る振動式レベル検出装置において、前記励
振信号生成部は、所定の振動周波数帯域を有する励振信
号を出力し、前記急峻度測定部は、受信信号に基づき時
間軸−周波数軸変換処理によって振動部の共振周波数特
性の急峻度を測定する、ことを特徴としている。
【0016】
【発明の効果】請求項1に係る振動式レベル検出装置に
おいては、急峻度測定部は、受信信号を取り込み、振動
部の共振周波数特性の急峻度を測定する。そして、判定
部はこの急峻度に基づいて、検出対象と振動部との接触
を判定する。
【0017】振動部の共振周波数特性の急峻度は、各製
品間でそれほど大きなばらつきはない。このため、各製
品間のばらつきを是正するため、装置完成後に初期調整
する必要はない。
【0018】また、振動部の共振周波数特性の急峻度
は、振動式レベル検出装置の取り付け状況、たとえば取
り付け後の温度変化等の特性変化の影響を受けない。こ
のため、正確な検出を行なうことができる。
【0019】さらに、各製品間のばらつきや特性変化を
前提として感度マージンを設ける必要がないため、高感
度の検出、すなわち密度の低い粉粒等の検出を行なうこ
とができる。
【0020】請求項2に係る振動式レベル検出装置にお
いては、励振信号生成部は、振動周波数を掃引して出力
し、急峻度測定部は、各振動周波数に対応した受信信号
に基づき振動部の共振周波数特性の急峻度を測定する。
【0021】このように、振動周波数を掃引して出力
し、各振動周波数に対応した受信信号に基づいて共振周
波数特性の急峻度を測定するため、より確実な検出が可
能になる。
【0022】請求項3に係る振動式レベル検出装置にお
いては、励振信号生成部は、所定の振動周波数帯域を有
する励振信号を出力し、急峻度測定部は、受信信号に基
づき時間軸−周波数軸変換処理によって振動部の共振周
波数特性の急峻度を測定する。
【0023】このように、時間軸−周波数軸変換処理を
用いて共振周波数特性の急峻度を測定するため、より確
実な検出が可能になる。
【0024】
【発明の実施の形態】まず、図11に本実施形態に係る
振動式のレベル検出装置全体の構成を示す。以下に示す
各実施形態では、折り返し振動式のレベル検出装置に本
発明を適用している。図11Aは、振動式レベル検出装
置の側面図であり一部断面図である。
【0025】図11Aに示すように、振動式レベル検出
装置は、基部6と振動部5を備えており、タンク10の
壁面に固定される。タンク10には固定用の穴が形成さ
れており、この穴に振動式レベル検出装置を貫通させて
固定ネジ部7を填め込む。そして、タンク10内側から
ナット8を螺合させて固定する。こうして、図11Aに
示すようにタンク10の内側に向けて振動部5が突出し
て位置し、タンクの外側に基部6が位置する。
【0026】基部6には振動部5の振動を安定させるた
めの重量ウェイト6Wとともに、検出動作を行うための
回路部9が収納されている。本実施形態では重量ウェイ
ト6Wを収納しているが、設けないようにしてもよい。
一方、振動部5は厚みの薄い管状に形成された検出パイ
プ4を備えており、その先端部を閉塞するように閉塞部
3が溶接によって取り付けられている。
【0027】閉塞部3には、検出パイプ4内に位置する
ように振動板2が固定されている。本実施形態の振動板
2には、図示の通り、励振部としての励振用圧電素子1
2が固定されている。励振用圧電素子12は、基部6内
の回路部9とリード線(図示せず)によって電気的に接
続されており、回路部9からの励振信号を受け、この励
振信号に対応して励振する。
【0028】図11Bは側面図であり、検出パイプ4、
振動板2の励振状態を概念的に示したものである。図1
1の例では、励振用圧電素子12は振動板2の平面部に
固定されている。このため、励振用圧電素子12が励振
した場合、振動板2は閉塞部3との接続部を固定端とし
て矢印90方向に振動する。またこの振動に応じて、検
出パイプ4は先端部が矢印91方向に振動する。このよ
うに、図11のレベル検出装置は折り返し運動を行う。
【0029】閉塞部3内には、受信部である加速度ピッ
クアップが設けられている。この加速度ピックアップも
基部6内の回路部9とリード線によって電気的に接続さ
れている。加速度ピックアップは、振動部5の振動(検
出パイプ4および振動板2の振動)を受信信号に変換し
て出力する。
【0030】タンク10内に収納されている粉粒や液体
等が増加し、振動部5のレベルに達したとする。この場
合、粉粒等が振動部5に接触し、振動部5の動きが強制
的に制限され振動が減衰する。この振動の減衰は加速度
ピックアップから出力される受信信号の変化として取り
込まれ、タンク10内の粉粒等が所定レベルに達したこ
とが検出されて、たとえば警報器等が作動する。
【0031】なお、本実施形態では、図11に示す折り
返し振動式のレベル検出装置を適用している。しかし、
他の構造の振動式レベル検出装置、たとえば折り返し振
動を行わない図15に示すような振動板に対して本発明
を適用することもできる。
【0032】[第1の実施形態]本発明に係る振動式レ
ベル検出装置の第1の実施形態を図面に基づいて説明す
る。本実施形態では、振動周波数をスイープ(掃引)さ
せて振動部の共振周波数のQ特性を測定する。このQ特
性が本実施形態における急峻度である。
【0033】図1は本実施形態における振動式レベル検
出装置の要部概略図である。上述のように、振動部5の
検出パイプ4には振動板2が固定されており、励振用圧
電素子12の励振によって振動板2は振動する。励振用
圧電素子12は励振信号に基づいて励振する。この励振
信号は掃引励振信号生成回路21によって生成され励振
用圧電素子12に与えられている。掃引励振信号生成回
路21は励振信号を掃引して励振用圧電素子12に与え
る。
【0034】振動板2の振動は加速度ピックアップによ
って受信信号に変換され、急峻度測定回路22に取り込
まれる。そして、急峻度測定回路22はこの受信信号に
基づいて振動体2の共振周波数特性(すなわち、振動部
5の共振周波数特性)のQを測定する。急峻度測定回路
22が測定したQは判定回路23に与えられ、判定回路
23はこのQに基づいて、粉粒や液体等が振動部5に接
触したか否かを判定する。
【0035】本実施形態における振動式レベル検出装置
をCPUを用いて実現する場合のハードウエア構成が図
2である。バスライン30にはCPU31、ROM3
2、RAM33が接続されている。CPU31は、RO
M32に格納されたプログラムにしたがって各部を制御
する。
【0036】バスライン30にはA/D変換器34を介
して加速度ピックアップ20が接続されている。加速度
ピックアップ20から出力されるアナログデータの受信
信号はA/D変換器34でデジタルデータの受信電圧値
に変換されて取り込まれる。
【0037】またバスライン30には、発信回路35を
介して励振用圧電素子12が接続されている。CPU3
1は、発信回路35に対してデジタルデータの周波数を
与え、発信回路35はこの周波数をアナログデータの励
振信号に変換して励振用圧電素子12に出力する。
【0038】なお、バスライン30には出力部36も接
続されている。粉粒や液体等が振動部5に接触したと判
定した場合、CPU31はこの出力部36に検出信号を
与え、出力部36はたとえば警報器等を作動させる。
【0039】図3に、ROM32に格納されているプロ
グラムフローチャートを示す。まずCPU31は初期周
波数fを設定し(ステップS2)、発信回路35に出力
する(ステップS4)。上述のように、発信回路35は
この周波数f(デジタルデータ)を受け、励振信号(ア
ナログデータ)に変換して励振用圧電素子12に出力す
る。励振用圧電素子12はこの励振信号に応じて励振し
振動板2を振動させる。
【0040】続いて、CPU31はA/D変換器34か
ら受信電圧値Xを取り込む(ステップS6)。上述のよ
うに、この受信電圧値X(デジタルデータ)は、加速度
ピックアップ20からの受信信号(アナロッグデータ)
がA/D変換器34によって変換されたものである。そ
して、ステップS4で出力した周波数fと、ステップS
6で取り込んだ受信電圧値Xとを対応させて記憶する
(ステップS8)。
【0041】この後、ステップS10を経てステップS
18に進み、掃引処理として周波数fに△fを加算し、
ステップS4に戻る。そして、ステップS4からS8ま
での処理を行なう。このように、ステップS18で周波
数fに△fを加算し、掃引しながらステップS4からS
8までの処理を繰り返す。ステップS10において、f
が所定の終了周波数に達した場合は、ステップS12に
進む。
【0042】このステップS12では、繰り返しステッ
プS8で記憶した周波数fと励振信号Xのデータに基づ
いてQを算出する。図4は振動体2の振動スペクトルで
ある。Qを算出する場合、具体的には、最も値の高い受
信電圧値Xに対応する中心周波数(fc )を捜し出す。
そして、この中心周波数(fc )より低い周波数側で受
信電圧値の−3dB(約70%)になる周波数(fl)
と、中心周波数(fc)より高い周波数側で受信電圧値
の−3dB(約70%)になる周波数(fh)を求め、
帯域幅BW=fh−flを算出し、Q=fc /BWか
らQを算出する。
【0043】この後、ステップS14に進み、ステップ
S12で算出したQが、予め設定されている基準値を下
回っているか否かを判別する。Qが基準値を下回ってい
ない場合は、粉粒や液体等が振動部5に接触していない
と判定し、ステップS2に戻り初期周波数fを設定して
上記の処理を繰り返す。
【0044】ステップS14においてQが基準値を下回
っている場合は、粉粒や液体等が振動部5に接触し振動
板2の振動が減衰していると判定し、ステップS16に
進み検出信号を出力する。上記のように、検出信号は出
力部36を介してたとえば警報器等に与えられる。
【0045】なお、この本実施形態におけるQの測定の
場合、中心周波数(fc )下方の周波数(fl)から上
方の周波数(fh)まで、一定の時間をかけて掃引Aす
るため、その時間分計測が遅れることもあるが、粉体の
投入や排出の場合では、それ程高速で行われないため、
事実上問題とならない。仮に、高速性が要求される場合
は、予め電圧の高い中心周波数(fc )を求め、そのバ
ンド幅(flからfh)内のみの掃引Bとすれば速度を
増すことができる。
【0046】[第2実施形態]次に本発明に係る振動式
レベル検出装置の第2の実施形態を図5の要部概略図に
基づいて説明する。本実施形態では、帯域励振信号生成
回路24は所定の帯域を有する周波数の励振信号を生成
している。そして、この励振信号が励振用圧電素子12
に与えられている。
【0047】また、急峻度測定回路25は加速度ピック
アップ20からの受信信号を取り込み、この受信信号に
基づき、時間軸−周波数軸変換処理としてのFFT処理
(フーリエ変換処理)によってQを求めている。その他
については上記第1の実施形態と同様である。
【0048】本実施形態における振動式レベル検出装置
をCPUを用いて実現する場合のハードウエア構成も第
1の実施形態と同様である(図2参照)。本実施形態で
は、CPU31からの指令に基づいて発信回路35はホ
ワイトノイズや測定したい周波数を混合した連続波、ま
たはインパルス波を生成し、励振用圧電素子12に与え
る。
【0049】そして、CPU31は、A/D変換器34
を介して加速度ピックアップ20から受信電圧値を取り
込み、FFT処理を行ない上記図4のようなグラフを得
る。この後、第1の実施形態と同様、最も値の高い受信
電圧値Xに対応する中心周波数(fc )を捜し出し、こ
の中心周波数(fc )より低い周波数側で受信電圧値の
−3dB(約70%)になる周波数(fl)と、中心周
波数(fc )より高い周波数側で受信電圧値の−3dB
(約70%)になる周波数(fh)を求める。そして、
帯域幅BW=fh−flを算出し、Q=fc /BWから
Qを算出する。
【0050】この後、算出したQが、予め設定されてい
る基準値を下回っているか否かを判別し、下回っている
場合は、粉粒や液体等が振動部5に接触し振動板2の振
動が減衰していると判定し、出力部36を介して検出信
号を出力し、たとえば警報器等を作動させる。
【0051】[第3実施形態]次に本発明に係る振動式
レベル検出装置の第3の実施形態を図6の要部概略図に
基づいて説明する。本実施形態では、励振信号生成回路
39は、周波数をスイープ(掃引)させたり、ホワイト
ノイズまたはインパルス波等による励振信号を生成して
いる。そして、この励振信号が励振用圧電素子12に与
えられている。
【0052】また、本実施形態では、フィルターを用い
て、受信信号から複数の周波数成分を取り出す。図6の
例では5つのバンドパスフィルター29a、29b、2
9c、29d、29eが設けられている。加速度ピック
アップ20からの受信信号は各バンドパスフィルターに
与えられ、それぞれのフィルターに応じた周波数成分が
取り出される。
【0053】そして、バンドパスフィルター29a、2
9b、29c、29d、29eを通過した各周波数成分
が急峻度測定回路25に与えられる。ここで、たとえば
バンドパスフィルターの周波数特性が図7Bに示すよう
に離れている場合、振動スペクトルの急峻度を測定でき
ないおそれがある。すなわち、バンドパスフィルターの
周波数特性が図7Bに示す350Hzと450Hzであ
る場合、中心周波数(fc)が400Hzである振動ス
ペクトルの急峻度を測定することができない。
【0054】このため、バンドパスフィルター29a、
29b、29c、29d、29eの周波数特性の中心周
波数を、図7Aに示すように近接して設定する必要があ
る。このような設定を行うことによって、確実に振動ス
ペクトルの急峻度を測定することができる。
【0055】図8は、フィルター手段を用いた振動式レ
ベル検出装置を、CPUを用いて実現する場合のハード
ウエア構成を示している。加速度ピックアップ20から
出力されるアナログデータの受信信号はデジタルフィル
ター40に与えられる。デジタルフィルター40は、通
過させる周波数特性を掃引している。このデジタルフィ
ルター40の周波数特性の掃引によって、中心周波数が
互いに近接した複数の周波数特性を容易に得ることがで
きる。
【0056】デジタルフィルター40を通過したアナロ
グデータはA/D変換器34でデジタルデータの受信電
圧値に変換されて取り込まれる。その他の構成は、図2
に示す上記第1の実施形態と同様である。
【0057】図9Aはデジタルフィルター40を通過し
た周波数特性を示している。説明の都合上、模式的に示
している。上記のように、デジタルフィルター40の掃
引によって中心周波数が互いに近接した周波数特性40
a、40b、40c、40d、40e、40fを得てい
る。図9A中、破線で示す部分が振動板2の振動スペク
トル41である。
【0058】各周波数特性40a、40b、40c、4
0d、40e、40fについての受信電圧値は、図9A
における振動スペクトル41との重なり面積に比例す
る。図9Bはこの受信電圧値を示している。周波数特性
40bについてはP1、周波数特性40cについてはP
2、周波数特性40dについてはP3、周波数特性40
eについてはP4として表われる。なお、周波数特性4
0a、40fについては振動スペクトル41との重なり
がないため、受信電圧値は出力されない。
【0059】図10Aは帯域の広い振動スペクトル42
の場合を示している。この場合、各周波数特性40a、
40b、40c、40d、40e、40fについての受
信電圧値は図10Bのようになる。すなわち、各周波数
特性40a、40b、40c、40d、40e、40f
については、それぞれP5、P6、P7、P8、P9、
P10の受信電圧値が出力される。
【0060】このように、各周波数特性についての受信
電圧値は、振動スペクトルとの重なり面積に比例して表
われるため、この受信電圧値の急峻度を測定することに
よって間接的に振動スペクトルの急峻度を測定すること
ができる。
【0061】ただし、図9Bに示すP2とP3、また図
10Bに示すP7とP8との急峻を測定すると誤った急
峻を求めることになる。このため、各受信電圧値から一
旦、中心周波数fcを求め、この中心周波数fcを挟ま
ない受信電圧値に基づいて急峻度を求めればよい。
【0062】以上のようにして、振動スペクトルの急峻
度を測定し、この急峻度の値が予め設定されている基準
値を下回っているか否かを判別する。そして、下回って
いる場合は、粉粒や液体等が振動部5に接触し振動板2
の振動が減衰していると判定し、出力部36を介して検
出信号を出力し、たとえば警報器等を作動させる。
【0063】
【実施例】次に、上記第1の実施形態(周波数掃引)に
おける振動式レベル検出装置に関する実験データを示
す。なお本実施例では、従来の振動式レベル検出装置
(受信用圧電素子からの出力信号と所定の基準電圧とを
比較する装置)に対する計測の安定性を比較している。
【0064】図12Aは振動式レベル検出装置の振動部
5が水または粉体(PCペレット)などの物体に接触し
ない状態で測定した標準振幅時の振動スペクトルであ
る。この図12Aでは、周波数372.92Hz(fc
)で電圧カーブがピーク(ピーク電圧4.882V)
となっている。この振動特性(電圧カーブ)Qは、ピー
ク電圧の−3dBの帯域幅(BW=fh−fl)で割れ
ばよく、この場合次式となり、Qは582.67とな
る。
【0065】373.92/(373.2−372.5
6)=582.67 図12Bは図12Aと同様に振動部5先端に水又は粉体
(PCペレット)などの物体が接触しない状態で圧電素
子の効率を70%に下げたときの標準振幅時の振動スペ
クトルである。これは温度変化等を想定している。
【0066】図13Aは振動部5の先端100mmを垂
直に水中に浸けた状態で測定した振動スペクトルであ
る。図13Bは図13Aと同様に振動部5の先端100
mmを垂直に水中に浸けた状態で圧電素子の効率を70
%に下げたときの振動スペクトルである。
【0067】図14Aは振動部5の先端20mmを垂直
に粉体(PCペレット)に埋没させた状態で測定した振
動スペクトルである。 図14Bは図14Aにおいて圧
電素子の効率を70%に下げた状態で測定した振動スペ
クトルである。
【0068】これらの図12、図13および図14に示
された振動スペクトルから測定されたQ特性値及びピー
ク電圧(PEAK Volt.)を次の表1に示す。な
お、表1中、[ ]の数は図の番号を示している。
【0069】
【表1】
【0070】表1より、ピーク電圧を基準に計測する従
来の振動式レベル検出装置は、水の検出を行う場合、標
準振幅時のピーク電圧が4.88V、水に浸かったとき
のピーク電圧が4.22Vである。従って、これら両方
の電圧の間のいずれかの比較電圧を設定し、その比較電
圧より高いか低いかで水の有無を出力する。
【0071】このピーク電圧を基準に計測する従来の振
動式レベル検出装置は、振動部5の効率が70%に下が
った場合、標準振幅時、すなわち非検出状態におけるピ
ーク電圧が3.540Vとなり、水を検出している状態
より低下する。その結果、水がないにも拘わらず、水の
検出信号、すなわち誤信号を出力することになる。
【0072】これに対して、Qを基準に計測する本発明
の実施例に係る振動式レベル検出装置の場合は、表1に
示すように、振動部5の素子効率が標準振幅から70%
に下がった場合でもQに変化がなく、また各測定条件下
でもQはほとんど変化しない。
【0073】なお、振動部先端20mmを垂直に粉体
(PCペレット)に埋没した状態で測定した場合、標準
振幅の場合と、振幅振動部の効率が70%に下がった場
合とでは、Qは多少異なるが、これは、振動する振動部
5への粉体(PCペレット)の当たり方が変化するため
である。
【0074】以上のことから、水を検出する場合は、非
検出時の標準振幅582と、振動部先端100mm水没
時の標準振幅544との間に基準値を設定すれば、振動
部5の効率に無関係に安定した計測が可能となり、誤動
作を防止する振動式レベル検出装置とすることができ
る。また、粉体(PCペレット)を検出する場合も、非
検出時の標準振幅582と、振動部先端20mm粉体埋
没時の70%振幅169との間に基準値を設定すればよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動式レベル検出装置の第1の実
施形態の要部概略図である。
【図2】図1に示す振動式レベル検出装置のハードウエ
ア構成を示す図である。
【図3】図2に示すROM32に格納されているプログ
ラムのフローチャートである。
【図4】図2に示すA/D変換器を介して取り込まれた
振動板2の振動スペクトルを示す図である。
【図5】本発明に係る振動式レベル検出装置の第2の実
施形態の要部概略図である。
【図6】本発明に係る振動式レベル検出装置の第3の実
施形態の要部概略図である。
【図7】図6に示すバンドパスフィルターの各周波数特
性を示す図である。
【図8】本発明に係る振動式レベル検出装置の第3の実
施形態のハードウエア構成を示す図である。
【図9】Aは図8に示すデジタルフィルター40を通過
した周波数特性であり、Bは各周波数特性についての受
信電圧値である。
【図10】Aは図8に示すデジタルフィルター40を通
過した周波数特性であり、Bは各周波数特性についての
受信電圧値である。
【図11】Aは振動式レベル検出装置の全体構成を示す
側面図であり一部断面図、Bは振動式レベル検出装置の
検出パイプ、振動板の振動状態を概念的に示した側面図
である。
【図12】Aは振動式レベル検出装置の振動部先端に物
体が接触しない状態での標準振幅時の振動スペクトルを
示す図であり、Bは圧電素子の効率を70%に下げたと
きの振動スペクトルを示す図である。
【図13】Aは振動式レベル検出装置の振動部先端10
0mmを垂直に水中に浸けた状態での標準振幅時の振動
スペクトルを示す図であり、Bは圧電素子の効率を70
%に下げたときの振動スペクトルを示す図である。
【図14】Aは振動式レベル検出装置の振動部先端10
0mmを垂直に粉体(PCペレット)に埋没させた状態
での標準振幅時の振動スペクトルを示す図であり、Bは
圧電素子の効率を70%に下げたときの振動スペクトル
を示す図である。
【図15】従来の振動式レベル検出装置を示す図であ
る。
【符号の説明】
2・・・・・振動板 4・・・・・検出パイプ 5・・・・・検出部 12・・・・・圧電素子 20・・・・・加速度ピックアップ 21・・・・・掃引励振信号生成回路 22、25、27・・・・・急峻度測定回路 23、26、28・・・・・判定回路 24・・・・・帯域励振信号生成回路 29a、29b、29c、29d、29e・・・・・バ
ンドパスフィルター 39・・・・・励振信号生成回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検出対象が接触可能な位置に設けられた振
    動部、 所定の振動周波数の励振信号を生成して出力する励振信
    号生成部、 振動部に固定されており、前記励振信号を受け、振動部
    に対して当該励振信号に対応する振動を与える励振部、 振動部の振動を受信信号に変換して出力する受信部、 前記受信信号を取り込み、振動部の共振周波数特性の急
    峻度を測定する急峻度測定部、 前記急峻度に基づいて、検出対象と振動部との接触を判
    定する判定部、 を備えたことを特徴とする振動式レベル検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1に係る振動式レベル検出装置にお
    いて、 前記励振信号生成部は、振動周波数を掃引して出力し、 前記急峻度測定部は、各振動周波数に対応した受信信号
    に基づき振動部の共振周波数特性の急峻度を測定する、 ことを特徴とする振動式レベル検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1に係る振動式レベル検出装置にお
    いて、 前記励振信号生成部は、所定の振動周波数帯域を有する
    励振信号を出力し、 前記急峻度測定部は、受信信号に基づき時間軸−周波数
    軸変換処理によって振動部の共振周波数特性の急峻度を
    測定する、 ことを特徴とする振動式レベル検出装置。
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