JP2002285935A - 燃料噴射装置 - Google Patents
燃料噴射装置Info
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Abstract
装置を提供する。 【解決手段】 制御ピストン22の径をdP、ニードル
弁20のガイド径をdNG、ニードル弁20のシート径を
dNS、インジェクタ1の必要最低噴射圧をPIL、ニード
ル弁20の開弁圧をP0、流入絞りの径をd1、流出絞り
の径をd2とすると、d2/d1>{dP 2×PIL/((d
NG 2−dNS 2)×(PIL−P0))−1}1/4を満足するよ
うにd2/d1の値を設定することにより、インジェク
タ1から燃料を噴射可能である。したがって、インジェ
クタの仕様およびエンジン性能上必要な最低噴射圧が変
更されても燃料を噴射可能なインジェクタを容易に設計
することができる。
Description
り燃料噴射時期を制御する燃料噴射装置に関するもので
ある。
燃料噴射装置において、インジェクタに収容された制御
ピストンの反噴射側に制御圧力室を設け、制御圧力室と
燃料低圧側とを電磁弁で断続することにより燃料噴射時
期を制御するものが知られている。このような燃料噴射
装置では、制御圧力室の燃料流入側および流出側にそれ
ぞれ流入絞りおよび流出絞りを設け、流出絞りの流路面
積を流入絞りの流路面積よりも大きくすることにより、
電磁弁の開弁時、制御圧力室の燃料圧力を低下させ、制
御ピストンとともにニードル弁をリフトさせ燃料を噴射
させている。
流入絞りの流路面積差、つまり流路の径差を小さくする
ことにより初期噴射率を低減し、制御圧力室の圧力低下
速度を減少させて排ガス中のNOx等を低減することが
考えられている。
たような従来の燃料噴射装置では、流出絞りと流入絞り
の流路の径差を小さくすると、制御圧力室の圧力低下限
界値が上昇し、コモンレールから供給される圧力が低圧
の場合、燃料噴射不能となることがある。エンジン性能
上必要な最低噴射圧を満たしつつ、排ガスを浄化するた
めに流出絞りと流入絞りの流路径差を小さくした燃料噴
射装置を定性的に、かつ容易に設計する手法は知られて
おらず、噴射装置毎に多くの設計工数を必要としてい
る。
なされたものであり、要求仕様に応じて容易に設計可能
な燃料噴射装置を提供することを目的とする。
燃料噴射装置によると、制御ピストンの径をdP、ニー
ドル弁のガイド径をdNG、ニードル弁のシート径を
dNS、インジェクタの必要最低噴射圧をPIL、ニードル
弁の開弁圧をP0、流入絞りの径をd1、流出絞りの径を
d2とすると、 d2/d1>{dP 2×PIL/((dNG 2−dNS 2)×(PIL
−P0))−1}1/4 を満たすように流入絞りの径d1および流出絞りの径d2
を設定することにより燃料噴射可能である。したがっ
て、エンジン性能上必要な最低噴射圧やインジェクタの
体格等、要求仕様に応じて燃料噴射可能な燃料噴射装置
を定性的に容易に設計することができる。
実施例を図面に基づいて説明する。
ンの蓄圧式燃料噴射装置を図1および図2に示す。
部に設けられた噴射ノズル2のノズルボディ11には図
示しない噴孔を開閉するニードル弁20が往復移動可能
に収容されている。ノズルボディ11およびインジェク
タボディ13はディスタンスピース12を挟んでリテー
ニングナット14により結合されている。ニードル弁2
0の反噴射側にはプレッシャピン21、およびこのプレ
ッシャピン21と反噴射側で接触あるいは連結する制御
ピストン22が配設されている。プレッシャピン21は
スプリング23内に貫挿されており、スプリング23は
プレッシャピン21を図1の下方に付勢している。制御
ピストン22の反噴射側には制御圧力室40が設けられ
ている。
モンレールから高圧燃料が燃料供給通路61に供給さ
れ、この高圧燃料は、後述する流入絞り41を介して制
御圧力室40に供給される。インジェクタ1内の余剰燃
料は燃料排出通路64からインジェクタ外部に排出され
る。
クタボディ11の上方に配設されている。電磁弁30の
弁部材31は、バルブボディ33に往復移動可能に支持
されており、バルブボディ33に設けた弁座33aに着
座可能である。弁部材31はスプリング37により弁座
33aに向けて付勢されている。弁部材31内には軸方
向両端に開口する圧力バランス室31aが設けられてい
る。圧力バランス室31aの反制御圧力室側の一方の開
口部は圧力バランス室31aを形成する弁部材31の内
壁と摺動するバランスピストン32により封止されてい
る。圧力バランス室31aの他方の開口部は制御圧力室
側に開口しており、圧力バランス室31aは制御圧力室
30と連通している。
ン32の断面積とはほぼ等しい。つまり、弁部材31が
弁座33aに着座した図1に示す状態では、弁部材31
が制御圧力室側の高圧燃料からリフト方向に受ける力
と、圧力バランス室31aの高圧燃料から弁座33aへ
の着座方向に受ける力はほぼ等しくなっている。弁部材
31の他の受圧面に働く燃料圧力は、制御圧力室側の高
圧燃料および圧力バランス室31の高圧燃料に比較して
極めて小さいので、弁部材31が電磁弁30の開弁方向
および閉弁方向に受ける力はほぼ等しいと考えることが
できる。したがって、スプリング37の付勢力を小さく
しても弁部材31は弁座33aに着座可能である。さら
に、スプリング37の付勢力に抗して弁部材31をリフ
トするコイル34の吸引力も小さくできるので、電磁弁
全体の体格を小型化できる。
31aの他方の開口部を封止しており、圧力バランス室
31aを形成する弁部材31の内壁と摺動可能である。
エンジンが始動し、コモンレールからインジェクタ1に
燃料が供給されると、バランスピストン32は圧力バラ
ンス室31aの圧力によりストッパ38に当接する。
コネクタ50のピン51からコイル34に駆動パルスが
供給される。コイル34への通電をオンしたときに発生
する磁力によりスプリング37の付勢力に抗してアーマ
チャ36とともに弁部材31が吸引され、弁部材31は
弁座33aから離座する。
噴射側に設けられた制御圧力室40は流入絞り41を介
して燃料供給通路61と連通しているとともに、流出絞
り42を介して圧力バランス室31aと連通している。
流出絞り42の流路径は流入絞り41の流路径よりも大
きい。つまり、流出絞り42の流路面積は流入絞り41
の流路面積よりも大きい。弁部材31が弁座33aに着
座している場合、制御圧力室40および圧力バランス室
31aは燃料低圧側としての燃料排出通路62との連通
を遮断されている。
に着座した状態では、制御圧力室40および圧力バラン
ス室31aは燃料排出通路62との連通を遮断されてい
る。弁部材31が弁座33aから離座すると、制御圧力
室40の高圧燃料は流出絞り42から燃料排出通路6
2、63、64に流出し、インジェクタ1から例えば燃
料タンクに還流される。
する。
材31は弁座33aに着座しているので制御圧力室40
および圧力バランス室31aと燃料排出通路62との連
通は遮断されており、制御圧力室40および圧力バラン
ス室31aの燃料圧力は高圧である。このとき、前述し
たように電磁弁30の開弁方向および閉弁方向に燃料圧
力から弁部材31が受ける力はほぼ等しくなっている。
と、弁部材31は弁座33aから離座し制御圧力室40
は低圧側の燃料排出通路62と連通する。このとき、流
出絞り42の流路面積が流入絞り41の流路面積よりも
大きいので、制御圧力室40の燃料圧力が低下する。制
御圧力室40の圧力が低下すると制御ピストン22とと
もにニードル弁20がリフトし、噴孔から燃料が噴射さ
れる。
ードル弁20のガイド径をdNG、ニードル弁20のシー
ト径をdNS、コモンレールからインジェクタ1に供給さ
れる燃料供給圧をPC、ニードル弁20の開弁圧をP0と
すると、噴射を開始するために必要な制御圧力室40の
圧力PCC1は次式(1)で示される。
力を考慮しない場合にニードル弁20をリフトさせるの
に必要な燃料供給圧を示している。スプリング23の付
勢力FSは、開弁圧P0、ニードル弁20のガイド径dNG
およびニードル弁20のシート径dNSから次式(2)で
表され、式(2)から開弁圧P0を求めることができ
る。
P=5mm、FS=10.3 kgf、P0=120kgf/cm2である。
た状態において、図3に示すように、流入絞り41の流
量をQ1、流量係数をC1、流出絞り42の流量をQ2、
流量係数をC2とすると、制御圧力室40への流入量と
制御圧力室40からの流出量とが平衡し、図4に示すよ
うに制御圧力室40の圧力PCCが一定の最低圧PCC2と
なる定常状態ではQ1=Q2となり、最低圧PCC2は次式
(3)で表される。
され、燃料供給圧PCとともにd2/d1の値によっても
変化する。
を変化させたときの式(4)を示す。インジェクタ1は
PCC1>PCC2の領域で噴射可能であるから、図5におい
て点線と各実線との交点における値よりも燃料供給圧P
Cが高くなれば噴射可能である。図5から判るように、
d2/d1の値を大きくすると噴射可能な燃料供給圧PC
の最小値が低下する。
代入すると、次式(5)になる。
上必要な最低噴射圧PI Lを代入すると、次式(6)にな
る。
ド径dNG、ニードル弁のシート径dNS、ニードル弁の開
弁圧P0、必要最低噴射圧PILが変更されても、式
(6)を満足するようにd2/d1の値を設定することに
より、インジェクタから燃料を噴射することができる。
と、スプリング37の付勢力により弁部材31は弁座3
3aに着座し圧力バランス室40と燃料排出通路62と
の連通が遮断される。そして、制御圧力室40の圧力P
CCが上昇し制御ピストン22とともにニードル弁20は
噴孔閉塞方向に移動する。これにより噴孔からの燃料噴
射が終了する。
ことから判るように、制御ピストンの反噴射側に設けた
制御圧力室と燃料低圧側とを電磁弁で断続し、燃料噴射
量および燃料噴射時期を制御する燃料噴射装置におい
て、式(6)を満たすように流出絞りおよび流入絞りの
径を決定すれば、インジェクタの仕様やエンジン性能か
ら要求される必要最低噴射圧が変化しても燃料を噴射可
能な燃料噴射装置を容易に設計することができる。
面図である。
力室の作動を示す模式的説明図である。
させたときの噴射可能領域および噴射不可能領域を示す
特性図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 インジェクタの噴射ノズルの噴孔に高圧
燃料を供給可能な燃料供給通路と前記噴孔とを断続する
ニードル弁と、 前記ニードル弁の反噴射側に前記ニードル弁と往復移動
可能に設けられた制御ピストンと、 前記制御ピストンの反噴射側に設けられ前記燃料供給通
路と連通する制御圧力室と燃料低圧側とを断続する電磁
弁とを備え、 前記燃料供給通路と前記制御圧力室との間に流入絞りを
設けるとともに前記制御圧力室と燃料低圧側との間に流
出絞りを設けた燃料噴射装置において、 前記制御ピストンの径をdP、前記ニードル弁のガイド
径dNGを、前記ニードル弁のシート径をdNS、前記イン
ジェクタの必要最低噴射圧をPIL、前記ニードル弁の開
弁圧をP0、前記流入絞りの径をd1、前記流出絞りの径
をd2とすると、 d2/d1>{dP 2×PIL/((dNG 2−dNS 2)×(PIL
−P0))−1}1/4 を満たすように前記流入絞りの径d1、前記流出絞りの
径d2を設定することを特徴とする燃料噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002041443A JP3759052B2 (ja) | 2002-02-19 | 2002-02-19 | 燃料噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002041443A JP3759052B2 (ja) | 2002-02-19 | 2002-02-19 | 燃料噴射装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31636995A Division JP3758727B2 (ja) | 1995-12-05 | 1995-12-05 | 燃料噴射装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002285935A true JP2002285935A (ja) | 2002-10-03 |
JP3759052B2 JP3759052B2 (ja) | 2006-03-22 |
Family
ID=19192725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002041443A Expired - Fee Related JP3759052B2 (ja) | 2002-02-19 | 2002-02-19 | 燃料噴射装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3759052B2 (ja) |
-
2002
- 2002-02-19 JP JP2002041443A patent/JP3759052B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3759052B2 (ja) | 2006-03-22 |
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