JP5157988B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電磁弁を駆動することにより燃料噴射を断続する燃料噴射装置に関し、例えば、コモンレール内に蓄圧された高圧燃料の供給を受けて、それを内燃機関の燃焼室に噴射するための燃料噴射装置に適用して好適なものである。
従来の燃料噴射装置として、たとえば、噴孔を開閉するノズルニードルと、ノズルニードルの軸方向において噴孔と反対側端部に当接し且つノズルニードルと連動変位可能に摺動自在にボディに保持された制御ピストンと、噴孔を備えノズルニードルを内包するように形成された燃料室である燃料溜りと、制御ピストンを内包するように形成された燃料室である制御圧力室と、制御圧力室内と低圧側燃料通路との連通・遮断を切換える電磁弁とを備え、燃料溜りおよび制御圧力室へはコモンレールからの高圧燃料が常時供給されるように構成された燃料噴射装置がある(特許文献1参照)。
上述の従来の燃料噴射装置において、電磁弁が電圧印加状態のときは、制御圧力室内と低圧側燃料通路とが連通し、制御圧力室内燃料圧力が供給側燃料圧力から低下する。一方、電磁弁が電圧非印加状態のときは、制御圧力室内と低圧側燃料通路とが遮断され、制御圧力室内燃料圧力は供給側燃料圧力と等しくなる。
したがって、上述の従来の燃料噴射装置では、電磁弁に電圧が印加されないときは、制御室内燃料圧力および燃料溜り内燃料圧力が等しくなっており、このとき制御ピストンに対して噴孔閉塞方向に作用する力がノズルニードルに対して噴孔開放方向に作用する力を上回り、ノズルニードルが噴孔を閉塞して噴孔から燃料が噴射されない。これに対して、電磁弁に電圧が印加されているときは、制御室内燃料圧力が燃料溜り内燃料圧力より低くなり、制御ピストンに対して噴孔閉塞方向に作用する力がノズルニードルに対して噴孔開放方向に作用する力より小さくなり、ノズルニードルが噴孔から離れる方向に移動して噴孔が開放されて噴孔から燃料が噴射される。このように、上述の従来の燃料噴射装置では、電磁弁へ電圧印加しているときにのみ噴孔から燃料が噴射される。すなわち、電磁弁への電圧印加を電子制御することにより燃料噴射量および燃料噴射時期を高精度で制御できる。さらに、上述の従来の燃料噴射装置では、燃料溜り、つまり噴孔直前の燃料室内の燃料圧力が常時コモンレール内燃料圧力と同じ高圧となっている。したがって、燃料供給装置の噴射開始時の燃料圧力が高いので、噴射初期の噴射率(単位時間あたりの噴射量)を高めることができる。初期噴射率を高めることにより、燃焼時の等容度を高め燃焼効率を高めることができる。
特開平9−158811号公報
特許文献1に記載される燃料噴射装置は、初期噴射率を高めることができる一方で、初期噴射率が高いことから、電磁弁への電圧印加時間が変動した場合に噴射量の変化度合いが大きくなり、微小な噴射量を高精度で制御することが困難となっている。
近年、エンジンからの、NOx(窒素酸化物)およびPM(微粒子生成物)両方の排出量低減を図る上で、微小量噴射を高精度で複数回連続実施することが効果的であることが確認されている。これを受けて、燃料噴射装置に対して、微小量噴射を高精度で複数回連続実施可能であることの強い要求がある。しかしながら、特許文献1に記載されるような従来の燃料噴射装置においては、高い初期噴射率を得られることと、高精度な微小量噴射が可能であることとを両立させることは非常に困難であった。
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、初期噴射率を高めつつ、要求される微小噴射量領域においては噴射率を低く抑えて噴射量精度を向上することができる燃料噴射装置を提供することである。
上記目的を達成するための手段およびその作用効果について以下に説明する。
本発明の請求項1に記載の燃料噴射装置は、高圧燃料が導入され且つ直線上に配置された3個の燃料室としての第1燃料室、第2燃料室および第3燃料室と、第1燃料室と外部とを連通する噴孔と、第3燃料室と外部とを連通する第1リーク孔と、を備えるボディと、第1燃料室と第2燃料室とを連通するようにボディに設けられた第1連通孔内に往復移動可能に嵌合され、往復移動することにより噴孔と外部との連通・遮断を切換える第1弁部材と、第2燃料室と第3燃料室とを連通し且つ第1連通孔と同軸上にボディに設けられた第2連通孔内に往復移動可能に嵌合され、第1弁部材から離れる方向には第1弁部材に対して相対移動が阻止されるとともに第1弁部材へ近づく方向には第1弁部材に対して相対移動が可能であるように第1弁部材と係合連結される第2弁部材と、第2連通孔とボディの外部とを連通し且つ第2連通孔内における第2弁部材の移動に対応して第2燃料室とボディの外部との連通・遮断が切換えられるようにボディに形成された第2リーク孔と、第1リーク孔の連通・遮断を切換えるための制御弁と、を備え、ボディにおいて第1燃料室、第2燃料室および第3燃料室はこの順番で配置され、第2弁部材が第1弁部材から離れる方向に移動すると第2リーク孔が連通状態となり、第2弁部材が第1弁部材へ近づく方向に移動すると第2リーク孔が遮断状態となることを特徴としている。
上述した構成をまとめると、燃料噴射装置の一端側から順番に、噴孔、第1燃料室、第1連通孔、第2燃料室、第2連通孔、第3燃料室、第1リーク孔が直列に配置されている。そして、第1連通孔内に第1弁部材が、第2連通孔内に第2弁部材がそれぞれ往復移動可能に嵌合されている。このような構成によれば、第1弁部材は、第1燃料室の燃料圧力が第1弁部材の第1燃料室側端部に及ぼす力と、第2燃料室の燃料圧力が第1弁部材の第2燃料室側端部に及ぼす力との大小関係により移動方向が決まる。同様に、第2弁部材は、第2燃料室の燃料圧力が第2弁部材の第2燃料室側端部に及ぼす力と、第3燃料室の燃料圧力が第2弁部材の第3燃料室側端部に及ぼす力との大小関係により移動方向が決まる。
このように構成された燃料噴射装置の作動、すなわち、第1弁部材および第2弁部材の動きについて説明する。
先ず、制御弁により第1リーク孔が遮断されているときは、第1燃料室、第2燃料室および第3燃料室へはコモンレールからの高圧燃料が供給され、各燃料室内の燃料圧力は等しくなっている。ここで、第1弁部材は、第2燃料室側端部の受圧面積が第1燃料室側端部の受圧面積よりも大きく形成されている。したがって、第1弁部材には、両燃料室の燃料圧力による力の合成力、すなわち第2燃料室から第1燃料室へ向かう方向に作用する力が作用し、その結果、第1弁部材が第2燃料室から第1燃料室へ向かう方向へ移動して噴孔が第1弁部材により閉塞され、噴孔からの燃料噴射は行われない。
次に、制御弁が作動して第1リーク孔が外部と連通されたときについて考える。
制御弁が作動して第1リーク孔が外部と連通すると、第3制御室内の燃料圧力が低下する。このとき、第2燃料室および第1燃料室内の燃料圧力は高圧のままである。第2弁部材には、第2燃料室の燃料圧力による力および第3燃料室の燃料圧力による力が互いに反対向きに作用しているが、第3燃料室内の燃料圧力が低下することにより、第2弁部材には、両燃料室の燃料圧力による力の合成力、すなわち第2燃料室から第3燃料室へ向かう方向に作用する力が作用し、その結果、第2弁部材が第2燃料室から第3燃料室へ向かう方向へ移動し停止する。この第2弁部材の移動方向は、第1弁部材から離れる方向であるので、第2弁部材の移動に連動して第1弁部材も一体的に移動する。これにより、第1弁部材が噴孔を開放し、噴孔から燃料が噴射される。やがて、第2弁部材の停止に同期して第1弁部材も停止する。ところで、この第2弁部材の移動により第2リーク孔が連通状態となり、第2燃料室とボディの外部とが第2リーク孔を介して連通する。そうすると、第2燃料室内の燃料が第2リーク孔を介して外部へ流出するので、第2燃料室内の燃料圧力が低下する。一方、第1燃料室内の燃料圧力は、相変わらず高圧のままである。したがって、第1弁部材に対して噴孔開放方向に作用する力を生じる第1燃料室内の燃料圧力が高圧のままであるのに対して、第1弁部材に対して噴孔閉塞方向に作用する力を生じる第2燃料室内の燃料圧力が降下していくことになる。すなわち、第1弁部材に対して噴孔閉塞方向に作用する力が徐々に減少する。やがて、第1弁部材に対して噴孔開放方向に作用する力の大きさが、第1弁部材に対して噴孔閉塞方向に作用する力の大きさを上回ると、第1弁部材は、さらに噴孔開放方向へ移動する。
制御弁が作動して第1リーク孔と外部との連通が遮断されると、第3燃料室内の燃料圧力および第2燃料室内の燃料圧力が元の高圧に復帰する。これにより、第1弁部材においては噴孔閉弁方向に作用する力の大きさが上回り、第1弁部材は噴孔閉塞方向に移動して噴孔を閉塞する。また、第2弁部材も元の位置へ移動し停止する。
以上説明した内容を、第1弁部材の動きに着目してまとめる。制御弁が作動して第1リーク孔が外部と連通すると、第1弁部材は、第2弁部材の移動に連動して噴孔開弁方向に移動し、第2弁部材の移動停止とともに停止する。そして、第2燃料室内の燃料圧力が所定の圧力、つまり第1燃料室内の燃料圧力により噴孔開放方向に作用する力が、第2燃料室内の燃料圧力により噴孔閉塞方向に作用する力を上回るような圧力に達するまでの期間は、第1弁部材は第2弁部材が停止したときの移動量であるリフトを維持している。そして、第2燃料室内の燃料圧力により噴孔閉塞方向に作用する力を上回るような圧力に達すると、今度は、第1弁部材が単独で噴孔開放方向へ移動する。
制御弁が作動して第1リーク孔と外部との連通が遮断されると、第1弁部材は噴孔閉塞方向に移動して噴孔を閉塞し、噴孔からの燃料噴射は終了する。
ここで、第1弁部材のこのような動きに対応した、噴孔から噴射される燃料噴射特性である噴射率について考える。噴射率は、単位時間当たりの噴孔から流出する燃料量である。先ず、制御弁が作動して第1リーク孔が外部と連通すると第1弁部材のリフトが増大し始め、それに対応して噴射率も増大する。第1弁部材の移動が停止しリフトが一定に維持されると、噴射率も一定値となる。しばらくして、第1弁部材が再び移動してリフトが増大すると、噴射率も再び増大する。そして、制御弁が作動して第1リーク孔と外部との連通が遮断されると、第1弁部材は移動して噴孔を閉塞し、燃料噴射が終了し噴射率は0となる。
以上説明したように、本発明の請求項1に記載の燃料噴射装置では、上述の構成とすることにより、すなわち、従来の燃料噴射装置に対して、第2燃料室および第2弁部材を設けることにより、燃料噴射開始直後において第1弁部材のリフト上昇を一定期間停止させて、噴射率がほとんど変化しない期間を設けることが可能となっている。
また、本発明の請求項1に記載の燃料噴射装置では、燃料噴射期間は、制御弁が第1リーク孔を外部と連通させた時点から、第1リーク孔と外部との連通を遮断する時点までであり、これは、従来の燃料噴射装置の場合と同様である。
ところで、エンジンの排出ガス中の有害成分量低減および燃費向上を図るうえで、主噴射に先立ち少量の燃料を複数回に分けて噴射することの効果が判明している。少量且つ複数回噴射の効果を最大限に発揮させるためには、少量且つ複数回噴射の毎回の噴射量を所望の噴射量に高精度で制御する必要がある。さらに、少量噴射量を実現するためには、制御弁により第1リーク孔を外部と連通させている時間を短くする必要がある。従来の燃料噴射装置では、制御弁が作動して第1リーク孔が外部と連通すると、第1弁部材はストッパに当接するまでリフトし続ける。言い換えると、第1弁部材がストッパに当接してリフトが停止するまで一定割合で噴射率が増大し続ける。このため、制御弁の作動時間が変動したときの噴射量の変動度合いが大きくなっており、少量噴射量を高精度で実施することが困難である。
これに対して、本発明の請求項1に記載の燃料噴射装置では、燃料噴射開始直後において第1弁部材のリフト上昇を一定期間停止させて、噴射率がほとんど変化しない期間を設けている。このような噴射率がほとんど変化しない期間内においては、制御弁の作動時間が変動したときの噴射量の変動度合いを小さくすることができる。すなわち、噴射終了時期である制御弁により第1リーク孔と外部との連通が遮断される時期を、上述した噴射率がほとんど変化しない期間中に設定することにより、少量噴射量を高精度で実現することができる。
本発明の請求項2に記載の燃料噴射装置は、第2リーク孔は第2連通孔から第3燃料室および第1リーク孔を介してボディの外部と連通するように形成されることを特徴としている。
このような構成によれば、第2弁部材が移動して第2リーク孔が連通状態となると、第2燃料室内の燃料が第2リーク孔を経て第3燃料室へ流入し、さらに第1リーク孔を経てボディ外部へ流出する。これにより、第2燃料室内の燃料圧力、すなわち第1弁部材に対して噴孔閉塞方向に作用する力を確実に低下させることができる。これにより、燃料噴射開始直後において第1弁部材のリフト上昇を一定期間停止させて、噴射率がほとんど変化しない期間を設けつつ第1噴射弁を再度噴孔開放方向へ移動させることができる。
本発明の請求項3に記載の燃料噴射装置は、第2リーク孔は第2連通孔から直接ボディの外部へ連通するように形成されることを特徴としている。
このような構成によれば、第2弁部材が移動して第2リーク孔が連通状態となると、第2燃料室内の燃料が第2リーク孔を経てボディ外部へ流出する。これにより、第2燃料室内の燃料圧力、すなわち第1弁部材に対して噴孔閉塞方向に作用する力を確実に低下させることができる。これにより、燃料噴射開始直後において第1弁部材のリフト上昇を一定期間停止させて、噴射率がほとんど変化しない期間を設けつつ第1噴射弁を再度噴孔開放方向へ移動させることができる
本発明の請求項4に記載の燃料噴射装置は、制御弁はソレノイドを備え、該ソレノイドへの通電により作動する電磁弁として構成されることを特徴としている。
電磁弁はソレノイドへ電圧印加している間作動する。つまり電気的に作動するものである。したがって、電磁弁への通電時間および通電時期を制御することにより燃料噴射装置からの燃料噴射量および噴射開始タイミングをコントロールできる。すなわち、燃料噴射装置からの燃料噴射量および噴射開始タイミングをマイコン等を用いて電気的に制御できるので、少量噴射量を高精度で実現するとともに複雑な噴射量制御も容易に実現可能な燃料噴射装置を提供できる。満開
本発明の請求項5に記載の燃料噴射装置は、第1弁部材はその移動方向において直列に配置された2つの部材であるノズルニードルおよびコマンドピストンから構成され、噴孔側からノズルニードル、コマンドピストンの順で配置され、ノズルニードルおよびコマンドピストンは互いに当接して一体的に移動し、ボディは第1燃料室が形成され且つノズルニードルを移動自在に嵌合保持するノズルボディと第2燃料室が形成され且つコマンドピストンを移動自在に嵌合保持するロアボディとから構成されることを特徴としている。
燃料噴射装置をエンジンに適用した場合、適用されるエンジンの機種ごとに最適な噴霧状態が得られる噴孔仕様、すなわち噴孔流量、噴孔個数および噴孔配置が異なっている。そこで、上述した本発明の請求項5に記載の燃料噴射装置の構成とすれば、燃料噴射装置を、ノズルボディおよびノズルニードルからなり噴孔仕様にかかわるノズル部と、ボディおよびコマンドピストンからなり噴射開始時期・噴射終了時期を制御する制御部との2つの機能部材に分けることができる。これにより、ノズル部のみを変更して制御部は共通に使用することにより、エンジン側の要求使用に対応するために容易且つコスト上昇を抑制しつつ噴孔仕様の異なる燃料噴射装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料噴射装置としてのインジェクタ100を模式的に表した断面図である。 図1中のII部拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係るインジェクタ100の、作動を説明するタイミングチャートであって、(a)は、制御弁4への印加電圧を、(b)は制御燃料室5内の燃料圧力を、(c)は、制御ピストン24の移動量を、(d)は、中間燃料室26内の燃料圧力を、(e)は、ノズルニードル12の移動量(=コマンドピストン22の移動量)を、それぞれ示すタイミングチャートである。
以下、本発明に係る燃料噴射装置を、ディーゼルエンジンに搭載されるコモンレール式燃料噴射システムに用いられているインジェクタ100に適用した場合を例にとり、図面に基づいて説明する。
インジェクタ100は、ディーゼルエンジン(図示せず)のシリンダヘッド(図示せず)に取り付けられている。インジェクタ100は、コモンレール(図示せず)内に蓄えられた高圧燃料の供給を受けるとともに、燃料をシリンダ(図示せず)内へ噴射するものである。
インジェクタ100は、図1に示すように、ノズル1、ロアボディ2、制御弁4が、この順番で積層され一体化されて構成されている。
ノズル1は、ノズルボディ11内に、略円柱状のノズルニードル12がその軸方向に移動可能に嵌合保持されている。
ノズルボディ11は、図1に示すように、コモンレール(図示せず)内に蓄えられた高圧燃料を燃料溜り112へ導入するための高圧燃料通路111、高圧燃料通路111を介して高圧燃料が供給されるとともに後述するノズルニードル12が臨むように形成された第1燃料室としての燃料溜り112、高圧燃料がディーゼルエンジンのシリンダ内に噴出する出口としての噴孔113、噴孔113の上流側にノズルニードル12が着座可能に設けられたテーパ状の弁座114を備えている。
ノズルニードル12は、噴孔113側から反噴孔側に向かって順に、ノズルボディ11の弁座114に当接可能なテーパ状のシート部121、ノズルボディ11の燃料溜り112内に臨むテーパ状の受圧部122を備えている。そして、シート部121が弁座114に離間・当接することにより、噴孔113が開閉される、言い換えると、噴孔113から燃料が噴射・噴射停止される。また、受圧部123には燃料溜り112の燃料圧力が作用し、これにより、ノズルニードル12は開弁方向、言い換えると、弁座114から離れる方向に付勢される。ノズル1は、リテーニングナット7のメネジ部をロアボディ2のオネジ部に螺合させることによりロアボディ2に結合されている。
ロアボディ2は、図1に示すように、ノズル1側から順に、第2燃料室である中間燃料室26、第3燃料室である制御燃料室5を備えている。ロアボディ2は、図1に示すように、第1燃料室である燃料溜り112と第2燃料室である中間燃料室26とを連通する第1連通孔としてのコマンドピストン嵌合孔23を備えると共に、コマンドピストン嵌合孔23内に、第1弁部材としてのコマンドピストン22を、その軸方向(図1中において上下方向)に移動可能に嵌合保持している。中間燃料室26および制御燃料室5は、図1に示すように、互いに同軸上且つ互いに直接接続して形成されている。そして、中間燃料室26および制御燃料室5は、図1に示すように、燃料溜り112と同軸上、すなわち、ノズルニードル12と同軸上に形成されている。第2燃料室である中間燃料室26と第3燃料室である制御燃料室5とは、図1に示すように、制御燃料室5は、その直径が中間燃料室26の直径より大きく形成されている。制御燃料室5内には、図1示すように、第2弁部材としての制御ピストン24が軸方向に移動可能に嵌合されている。本発明の一実施形態に係るインジェクタ100では、制御燃料室5の一部が、中間燃料室26と制御燃料室5とを連通する第2連通孔を兼ねている。制御燃料室5のノズル1と反対側端部は、図1に示すようにロアボディ2から開口している。ロアボディ2の制御燃料室5側端部に後述する制御弁4が取り付けられると、制御燃料室5の開口端部は、図1に示すように、制御弁4のオリフィスボディ42により塞がれる。
コマンドピストン22は、図1に示すように、コマンドピストン嵌合孔23に嵌合するピストン部221、ピストン部221の制御燃料室5側にピストン部221と同軸上に延出されたピストン部221よりも直径が細い小径部222、小径部222の先端側にピ小径部222と同軸上に形成された大径係止部を備えている。
制御ピストン24は、略円柱状に形成され、図1に示すように、コマンドピストン22の大径係止部223と嵌合可能な大径ピストン嵌合室241を備えている。コマンドピストン22の大径係止部223は、図1に示すように、制御ピストン24の大径係止部嵌合孔241内に嵌合する。大径係止部嵌合孔241の軸方向長さは、大径係止部223の軸方向長さよりも長く形成されている。したがって、大径係止部223は大径係止部嵌合孔241内において軸方向に所定距離だけ、つまり、大径係止部嵌合孔241の軸方向長さと大径係止部223の軸方向長さの差だけ、移動可能である。すなわち、コマンドピストン22と制御ピストン24とは、その軸方向に所定距離だけ相対移動可能である。
中間燃料室26内には、図1に示すように、第1ノズルスプリング3が圧縮状態で装着されている。第1ノズルスプリング3は、その一端がコマンドピストン22のピストン部221に当接すると同時に、他端が制御ピストン24に当接している。
制御燃料室5内には、図1に示すように、第2ノズルスプリング5が圧縮状態で装着されている。第2ノズルスプリング5は、その一端が制御ピストン24に当接すると同時に、他端が制御弁4のオリフィスボディ42に当接している。
ロアボディ2は、図1に示すように、図示しないコモンレールからの高圧燃料をロアボディ2内へ導入するための導入通路20を備えている。ロアボディ2は、導入通路20を経て導入された図示しないコモンレールからの高圧燃料を、ノズル1の燃料溜り112へ供給するための高圧燃料通路21を備えている。
ロアボディ2は、導入通路20に連通し、導入通路20を経て導入された高圧燃料を中間燃料室22へ導入するための高圧燃料通路201、および、導入通路20に連通し、導入通路20を経て導入された高圧燃料をオリフィスボディ42を介して制御燃料室24へ導入するための高圧燃料通路202を備えている。
ロアボディ2は、図1に示すように、一端が後述する制御弁4の低圧室46に連通する低圧燃料通路28を備えている。低圧燃料通路28の他端は、図1に示すように、ロアボディ2に設けられた戻し燃料通路29に連通し、戻し燃料通路29は、図示しない配管を介して低圧燃料系である燃料タンク(図示せず)に接続されている。低圧室46内の燃料は、低圧燃料通路28および戻し燃料通路29を経て、低圧燃料系である燃料タンク(図示せず)へ流出される。
ロアボディ2は、制御燃料室5と外部、つまり低圧燃料系である燃料タンク(図示せず)とを連通する第2リーク孔27を備えている。第2リーク孔27は、図1に示すように、制御燃料室5と低圧燃料通路29とを連通するように形成されている。第2リーク孔27は、図1に示すように、制御ピストン24が最も中間燃料室26寄りに位置するとき、言い換えると、制御ピストン24が制御燃料室5と中間燃料室26との境界の段部Sに当接しているとき、すなわち図1に示すような状態のときには、制御ピストン24により閉塞されており、中間燃料室26は低圧燃料系である燃料タンク(図示せず)から遮断されている。制御ピストン24が、図1中における上方へ移動すると、第2リーク孔27は開放され、中間燃料室26が第2リーク孔27を介して低圧燃料系である燃料タンク(図示せず)とを連通する。つまり、制御ピストン24は、中間燃料室26と低圧燃料系である燃料タンク(図示せず)との連通・遮断を切換える役目を果たしている。
ロアボディ2のノズル1と反対側には、図1に示すように、制御弁4が配置されている。制御弁4は、図1に示すように、アッパーボディ41、オリフィスボディ42、コイル43、アーマチャ44、アーマチャ44をオリフィスボディ42側へ向けて付勢するスプリング45から構成されている。オリフィスボディ42、アーマチャ44、スプリング45およびコイル43は、この順番でアッパーボディ41内に積層配置されている。制御弁4は、オリフィスボディ42をロアボディ2に密着させつつ、アッパーボディ41のメネジ部をロアボディ2のオネジ部に螺合させることによりロアボディ2に結合されている。
制御弁4のオリフィスボディ42には、図1に示すように、ロアボディ2の高圧燃料通路201からの高圧燃料を制御燃料室5へ導く高圧燃料通路421が形成されている。オリフィスボディ42には、図1に示すように、制御燃料室5と外部、すなわち低圧燃料系である燃料タンク(図示せず)とを連通する第1リーク孔422が形成されている。この第1リーク孔422は、アーマチャ44により、遮断・開放される。すなわち、アーマチャ44がオリフィスボディ42に当接すると第1リーク孔422は遮断され、制御燃料室5と低圧室46との連通が遮断される。一方、アーマチャ44がオリフィスボディ42から離れると第1リーク孔422は開放され、制御燃料室5と低圧室46とが連通される。また、低圧室46は、ロアボディ2の低圧燃料通路28に連通し、さらに戻し燃料通路29を介して低圧燃料系である燃料タンク(図示せず)に連通している。
制御弁4のコイル43は、図1に示すように、リード線を介してバッテリ200およびバッテリ200と直列接続されたスイッチ300に接続されている。なお、図1は、コイル43、バッテリ200およびスイッチ300の接続関係を模式的に表したものであるが、実際は、スイッチ300はマイクロコンピュータ(図示せず)等により構成され開閉制御されている。
制御弁4において、スイッチ300が開状態となりバッテリ200からコイル43へ電流が供給されていないときには、コイル43は電磁力を発生せずアーマチャ44はスプリング45の付勢力を受けてオリフィスボディ42に当接し、第1リーク孔422が閉塞され、制御燃料室5は低圧室46から遮断されている。一方、スイッチ300が閉じられバッテリ200からコイル43へ電流が供給されると、コイル43は電磁力を発生しアーマチャ44はコイル43の電磁力によりコイル43側へ吸引されアーマチャ44がオリフィスボディ42から離間し、第1リーク孔422が開放される。これにより、制御燃料室5は低圧46と連通するので、制御燃料室5が低圧燃料系である燃料タンク(図示せず)に連通する。
次に、以上のように構成されたインジェクタ100の作動を説明する。
スイッチ300が開状態であってバッテリ200からコイル43へ電流が供給されていないときには、コイル43は電磁力を発生せずアーマチャ44はスプリング45の付勢力を受けてオリフィスボディ42に当接し、第1リーク孔422を閉塞している。すなわち、制御燃料室5へは、コモンレール(図示せず)からの高圧燃料が、導入通路20、高圧燃料通路201を介して導入されるのみであり、制御燃料室5内の燃料圧力はコモンレール(図示せず)内燃料圧力とほぼ等しい高圧となっている。同時に、中間燃料室26へは、コモンレール(図示せず)からの高圧燃料が導入通路20、高圧燃料通路202を介して導入されるとともに、ノズル1の燃料溜り112へは、コモンレール(図示せず)からの高圧燃料が、導入通路20、高圧燃料通路21および高圧燃料通路111を介して導入される。以上から、制御弁4のコイル43が非通電状態のときは、制御燃料室5、中間燃料室26および燃料溜り112内の各燃料圧力は、等しく高圧となっている。この状態で、制御ピストン24は、第2ノズルスプリング6の付勢力を受けて段部Sに押し付けられ、コマンドピストン22は、第1ノズルスプリング3の付勢力を受けて、図1中の下方に向けて押し付けられる。これにより、ノズルニードル12は、コマンドピストン22により図1中の下方に向けて押し付けられ、ノズルニードル12のシート部121がノズルボディ11の弁座114に着座して噴孔113が閉塞され、燃料噴射は行われない。
なお、インジェクタ100においてコイル43が非通電状態で燃料噴射が行われないとき、すなわち、図1に示すような状態であるとき、制御ピストン24はロアボディ2の段部Sに当接し、制御ピストン24の大径係止部嵌合孔241内においてコマンドピストン22の大径係止部223と大径係止部嵌合孔241のコマンドピストン22側端面との間には、図1に示すように、隙間L1が形成されている。また、制御ピストン24のオリフィスボディ42側端部とオリフィスボディ42との間には、図1に示すように、隙間L2が形成されている。そして、このとき隙間L1と隙間L2との間には、L1<L2の関係が成立している。
スイッチ300が閉に切り替えられてバッテリ200からコイル43へ電流が供給されると、コイル43は電磁力を発生する。アーマチャ44はコイル43の電磁力によりコイル43側へ吸引されるので、アーマチャ44がスプリング45の付勢力に抗してオリフィスボディ42から離間し、第1リーク孔422が開放される。すると、制御燃料室5内の燃料は第1リーク孔422を通って低圧室46へ流出し、さらに低圧燃料通路28、戻し燃料通路29を介して低圧側である燃料タンク(図示せず)へ流出する。同時に、制御燃料室5へは、コモンレール(図示せず)からの高圧燃料が、導入通路20、高圧燃料通路201、高圧燃料通路421を介して導入される。しかし、制御燃料室5への高圧燃料流入はオリフィスボディ42の高圧燃料通路421によって絞られるため、制御燃料室5内燃料圧力は低下し、制御燃料室5内の燃料圧力が制御ピストン24に対して中間燃料室26側へ向かう方向に作用する力、つまりノズルニードル12の着座方向に作用する力が減少する。一方、中間燃料室26および燃料溜り112内の燃料圧力は、已然としてコモンレール(図示せず)内燃料圧力と同等の高圧である。このため、中間燃料室26内の燃料圧力が制御ピストン24に対してオリフィスボディ42側へ向かう方向に作用する力と第1ノズルスプリング3の付勢力との和の大きさが、制御燃料室5内の燃料圧力が制御ピストン24に対して中間燃料室26側へ向かう方向に作用する力と第2ノズルスプリング6の付勢力との和の大きさを上回り、制御ピストン24は、オリフィスボディ42側へ向かって移動し、オリフィスボディ42に当接して停止する。ここで、制御ピストン24が動き出してからその移動量がL1になるまでは、制御ピストン24のみが移動し、コマンドピストン22は動かない。制御ピストン24の移動量がL1を超えると、コマンドピストン22の大径係止部223が制御ピストン24と係合して制御ピストン24の動きがコマンドピストン22に伝達されるので、コマンドピストン22は制御ピストン24と一体的に移動し始める。やがて制御ピストン24の移動量がL2に達すると、制御ピストン24はオリフィスボディ42に当接して停止し、コマンドピストン22も同時に停止する。このとき、コマンドピストン22の移動量は(L2−L1)である。このようにコマンドピストン22が移動すると、ノズルニードル12に対して噴孔113閉塞方向に作用する力が減少する。そうすると、燃料溜り112内の燃料圧力がノズルニードル12に対して噴孔113開放方向に作用する力が、ノズルニードル12に対して噴孔113閉塞方向に作用する力を上回り、ノズルニードル12が移動してシート部121が弁座114から離れて噴孔113から燃料が噴射される。そして、ノズルニードル12は、移動量であるリフト量が(L2−L1)になって停止する。
ところで、制御ピストン24がオリフィスボディ42に向かって移動している途中で、制御ピストン24が、第2リーク孔27を開放する。すると、中間燃料室26が低圧燃料通路28と連通し、中間燃料室26から燃料が低圧燃料通路28へ流出する。同時に、中間燃料室26へは、コモンレール(図示せず)からの高圧燃料が、導入通路20、高圧燃料通路202を介して導入される。しかし、中間燃料室26への高圧燃料流入は高圧燃料通路202のオリフィス機能によって絞られるため、中間燃料室26内の燃料圧力は低下する。
ここで、コマンドピストン22には、中間燃料室26内の燃料圧力による力および第1ノズルスプリング3の付勢力が、ノズルニードル12の噴孔113閉塞方向に作用している。一方、燃料溜り112内の燃料圧力による力が、ノズルニードル12の噴孔113開放方向に作用している。中間燃料室26が低圧燃料通路28に連通していないときには、中間燃料室26内の燃料圧力による力および第1ノズルスプリング3の付勢力が、燃料溜り112内の燃料圧力による力を上回るため、コマンドピストン22は制御ピストン24に対して所定の位置関係を維持している。すなわち、コマンドピストン22の大径係止部223が制御ピストン24の大径係止部嵌合孔241のコマンドピストン22側端面に当接した位置関係を維持している。
上述した如くにコマンドピストン22が制御ピストン24に対して所定の位置関係を維持している状態において、中間燃料室26が低圧燃料通路28に連通して中間燃料室26内の燃料圧力が低下すると、コマンドピストン22に対してノズルニードル12の噴孔113閉塞方向に作用している力が減少することになる。そして、中間燃料室26内の燃料圧力が低下し続け、コマンドピストン22に対してノズルニードル12の噴孔113閉塞方向に作用している力が、コマンドピストン22に対してノズルニードル12の噴孔113開放方向に作用する力を下回ると、コマンドピストン22は制御ピストン24に対して相対移動、すなわちノズルニードル12の噴孔113開放方向に移動する。このとき、コマンドピストン22は、大径係止部223が制御ピストン24の大径係止部嵌合孔241のコマンドピストン22側端面に当接した位置から大径係止部223が制御ピストン24のオリフィスボディ42側端面に当接する位置まで移動する。すなわち、コマンドピストン22の制御ピストン24に対する相対移動量は、(L1+L3)となる。
以上説明した、コイル43へ電圧を印加したときのインジェクタ100の作動をまとめると、コイル43へ通電されると、先ずノズルニードル12が(L2−L1)だけリフトして燃料噴射が開始される。そして、ノズルニードル12のリフト量が(L2−L1)で所定時間維持された後、ノズルニードル12はさらにリフトを開始し、(L1+L3)だけリフトして停止する。
以上説明したように、本発明の一実施形態によるインジェクタ100においては、中間燃料室26および制御ピストン24を設けるともに、制御ピストン24の移動により中間燃料室26と低圧燃料通路28との連通・遮断が切換えられるように構成した。これにより、コイル43に通電し燃料噴射させたときに、ノズルニードル12のリフト量を所定時間だけ(L2−L1)に維持し、その後さらに(L1+L3)だけリフトさせることができる。
従来の燃料噴射装置では、コイルが通電され制御弁が作動すると、ノズルニードルは、その最大リフト量まで連続してリフトし続ける。このため、このため、制御弁の作動時間が変動に対応した噴射量の変動度合いが大きくなってしまい、少量噴射量を高精度で実施することが困難であった。
これに対して、本発明の一実施形態によるインジェクタ100においては、上述したように、コイル43に通電し燃料噴射させたときに、ノズルニードル12のリフト量を所定時間だけ(L2−L1)に維持し、その後さらに(L1+L3)だけリフトさせることができる。したがって、少量噴射量噴射時のノズルニードル12のリフト量を(L2−L1)に設定すれば、制御弁の作動時間が変動したとしても、ノズルニードル12のリフト量が(L2−L1)に維持される所定時間内であれば、噴射量の変動を小さく抑えることができる。これにより、本発明の一実施形態によるインジェクタ100によれば、初期噴射率を高めつつ、要求される微小噴射量領域において噴射量精度を向上することができる燃料噴射装置を実現することができる。
次に、図3(a)〜図3(e)に示すタイミングチャートを参照して、本発明の一実施形態によるインジェクタ100の作動を総括する。図3(a)は、コイル43への電圧印加時期を、図3(b)は、制御燃料室5内の燃料圧力の時間推移を、図3(c)は、制御ピストン24の位置推移を、図3(d)は、中間燃料室26内の燃料圧力の次官推移を、図3(e)は、ノズルニードル12の位置推移を、それぞれ示すタイミングチャートである。ここで、本発明の一実施形態によるインジェクタ100においては、ノズルニードル12は常にコマンドピストン22と一体的に移動するため、図3(e)に示すノズルニードル12の位置推移は、コマンドピストン22の位置推移と同じである。
初めに、通常の燃料噴射時の作動について説明する。本発明の一実施形態によるインジェクタ100においては、インジェクタ100により噴射される燃料量Qの制御は、図3(a)に示す制御弁4のコイル43への通電時間TQを調節することにより行われ、通電時間TQが長いほど噴射される燃料量Qが多い。
時刻t1において、図3(a)に示すように、制御弁4のコイル43に電圧Eが印加されると、コイル43の発生する電磁力によりアーマチャ44が吸引されオリフィスボディ42から離間し、第1リーク孔422が開放される。これにより、図3(b)に示すように、制御圧力室5内の燃料圧力は、コモンレール内燃料圧力(Pc)から低下し始める。
時刻t2において、制御圧力室5内の燃料圧力は、燃料溜り112内の燃料圧力によりノズルニードル12に対して噴孔113開放方向に作用する力と、制御燃料室5内の燃料圧力により制御ピストン24に対して噴孔113閉塞方向に作用する力とが釣り合うような燃料圧力(Po)まで低下する。すると、制御ピストン5は、図3(c)に示すように、ノズルニードル12が噴孔113を開放する方向、つまり図1の上方へ移動を開始する。この制御ピストン24の動きは直接コマンドピストン22に伝達されてコマンドピストン22は強制的に制御ピストン24と一体的に移動する。このコマンドピストン22の移動と同期して、図3(e)に示すように、ノズルニードル12もコマンドピストン22と一体的に移動し、噴孔113が燃料溜り112と連通し、噴孔113から燃料が噴射される。このとき、燃料溜り112内の燃料圧力はコモンレール内燃料圧力(Pc)と等しいので、噴孔113から噴射される燃料圧力はコモンレール内燃料圧力(Pc)と同等となり、高い初期噴射率が得られる。また、ノズルニードル12の移動量(=コマンドピストン22の移動量)は、図3(e)に示すように、(L2−L1)である。
制御ピストン24の移動途中、時刻t3において、制御ピストン24が第2リーク孔27を開放し、中間燃料室26が第2リーク孔27を介して低圧燃料通路28と連通する。この、時刻t3における制御ピストン24の移動位置が第2リーク孔27開放位置(Lo)である。これにより、時刻t3から、図3(d)に示すように、中間燃料室26内燃料圧力が低下し始める。ここで、中間燃料室26内の燃料圧力が、中間燃料室26内の燃料圧力によりコマンドピストン22に対して噴孔113閉塞方向に作用する力が、燃料溜り112内の燃料圧力によりノズルニードル12に対して噴孔113開放方向に作用する力よりも大きくなるような圧力である期間は、コマンドピストン22は動かず、したがって、ノズルニードル12のリフトは、図3(e)に示すように、(L2−L1)一定に維持される。
時刻t4において、図3(d)に示すように、中間燃料室26内の燃料圧力が、中間燃料室26内の燃料圧力によりコマンドピストン22に対して噴孔113閉塞方向に作用する力と、燃料溜り112内の燃料圧力によりノズルニードル12に対して噴孔113開放方向に作用する力とが釣り合う圧力まで低下する。これにより、時刻t4以降、ノズルニードル12、すなわちコマンドピストン22は、図3(e)に示すように、再び噴孔113開放方向へ移動する。そして、コマンドピストン22は、時刻t4からL3だけ移動して停止する。ノズルニードル12もコマンドピストンと一体的に移動し、そのリフトが、(L2−L1+L3)に達するとその位置で維持され、噴孔113から燃料が噴射され続ける。
時刻t5において、図3(a)に示すように、制御弁4のコイル43への電圧E印加が停止されると、コイル43の電磁力が消滅しアーマチャ44がスプリング45の付勢力により移動してオリフィスボディ42に当接し、第1リーク孔422が閉塞される。これにより、図3(b)に示すように、制御圧力室5内の燃料圧力は上昇し始める。
時刻t6において、制御圧力室5内の燃料圧力は、燃料溜り112内の燃料圧力によりノズルニードル12に対して噴孔113開放方向に作用する力と、制御燃料室5内の燃料圧力により制御ピストン24に対して噴孔113閉塞方向に作用する力とが釣り合うような燃料圧力(Po)まで上昇する。すると、制御ピストン5は、図3(c)に示すように、ノズルニードル12が噴孔113を閉塞する方向、つまり図1の下方へ移動を開始する。この制御ピストン24の動きは直接コマンドピストン22に伝達されてコマンドピストン22は強制的に制御ピストン24と一体的に移動し始める。このコマンドピストン22の移動と同期して、図3(e)に示すように、ノズルニードル12もコマンドピストン22と一体的に移動し始める。
制御ピストン24の移動途中、時刻t7において、制御ピストン24の移動位置が第2リーク孔27開放位置(Lo)に到り、制御ピストン24が第2リーク孔27を閉塞し、中間燃料室26は低圧燃料通路28と遮断される。これにより、時刻7以降、図3(d)に示すように、中間燃料室26内燃料圧力が上昇し始める。
時刻t8において、制御ピストン24は、図3(c)に示すように、初期位置、つまり制御燃料室5と中間燃料室26との境界である段部Sに当接する位置で停止する。これにより、ノズルニードル12も、時刻t6以降、噴孔113閉塞方向へL2だけ移動して停止する。
一方、中間燃料室26内燃料圧力は、時刻t7以降上昇し続けているが、時刻t9において、図3(d)に示すように、中間燃料室26内の燃料圧力によりコマンドピストン22に対して噴孔113閉塞方向に作用する力と、燃料溜り112内の燃料圧力によりノズルニードル12に対して噴孔113開放方向に作用する力とが釣り合うような燃料圧力(Po)まで上昇する。すると、時刻t7において、コマンドピストン22は再び噴孔113閉塞方向に動き始め、このコマンドピストン22の動きに同期してノズルニードル12も噴孔113閉塞方向に動き、やがてノズルニードル12が着座して噴孔113が閉塞され、噴孔113からの燃料噴射は停止する。ここで、時刻t8から時刻t9までの期間は、図3(e)に示すように、ノズルニードル12およびコマンドピストン22はそのときの位置を維持したまま停止している。
次に、微小量噴射時、いわゆるパイロット噴射時の作動について説明する。
時刻t11において、図3(a)に示すように、制御弁4のコイル43に電圧Eが印加されると、コイル43の発生する電磁力によりアーマチャ44が吸引されオリフィスボディ42から離間し、第1リーク孔422が開放される。これにより、図3(b)に示すように、制御圧力室5内の燃料圧力は、コモンレール内燃料圧力(Pc)から低下し始める。
時刻t12において、制御圧力室5内の燃料圧力は、燃料溜り112内の燃料圧力によりノズルニードル12に対して噴孔113開放方向に作用する力と、制御燃料室5内の燃料圧力により制御ピストン24に対して噴孔113閉塞方向に作用する力とが釣り合うような燃料圧力(Po)まで低下する。すると、制御ピストン5は、図3(c)に示すように、ノズルニードル12が噴孔113を開放する方向、つまり図1の上方へ移動を開始する。この制御ピストン24の動きは直接コマンドピストン22に伝達されてコマンドピストン22は強制的に制御ピストン24と一体的に移動する。このコマンドピストン22の移動と同期して、図3(e)に示すように、ノズルニードル12もコマンドピストン22と一体的に移動し、噴孔113が燃料溜り112と連通し、噴孔113から燃料が噴射される。このとき、燃料溜り112内の燃料圧力はコモンレール内燃料圧力(Pc)と等しいので、噴孔113から噴射される燃料圧力はコモンレール内燃料圧力(Pc)と同等となり、高い初期噴射率が得られる。また、ノズルニードル12の移動量(=コマンドピストン22の移動量)は、図3(e)に示すように、(L2−L1)である。
制御ピストン24の移動途中、時刻t13において、制御ピストン24が第2リーク孔27を開放し、中間燃料室26が第2リーク孔27を介して低圧燃料通路28と連通する。この、時刻t3における制御ピストン24の移動位置が第2リーク孔27開放位置(Lo)である。これにより、時刻t13から、図3(d)に示すように、中間燃料室26内燃料圧力が低下し始める。
中間燃料室26内の燃料圧力が、中間燃料室26内の燃料圧力によりコマンドピストン22に対して噴孔113閉塞方向に作用する力と、燃料溜り112内の燃料圧力によりノズルニードル12に対して噴孔113開放方向に作用する力とが釣り合うような燃料圧力(Po)まで低下する以前の時刻である、時刻t14において、図3(a)に示すように、制御弁4のコイル43への電圧E印加が停止されると、コイル43の電磁力が消滅しアーマチャ44がスプリング45の付勢力により移動してオリフィスボディ42に当接し、第1リーク孔422が閉塞される。これにより、図3(b)に示すように、制御圧力室5内の燃料圧力は上昇し始める。
時刻t15において、制御圧力室5内の燃料圧力は、燃料溜り112内の燃料圧力によりノズルニードル12に対して噴孔113開放方向に作用する力と、制御燃料室5内の燃料圧力により制御ピストン24に対して噴孔113閉塞方向に作用する力とが釣り合うような燃料圧力(Po)まで上昇する。すると、制御ピストン5は、図3(c)に示すように、ノズルニードル12が噴孔113を閉塞する方向、つまり図1の下方へ移動を開始する。この制御ピストン24の動きは直接コマンドピストン22に伝達されてコマンドピストン22は強制的に制御ピストン24と一体的に移動し始める。このコマンドピストン22の移動と同期して、図3(e)に示すように、ノズルニードル12もコマンドピストン22と一体的に噴孔113閉塞方向へ移動し始め、やがて、ノズルニードル12は、図3(e)に示すように、弁座114に着座して噴孔113が閉塞され、燃料噴射が停止する。
制御ピストン24の移動途中、時刻t16において、制御ピストン24位置が第2リーク孔27開放位置(Lo)に到り、制御ピストン24が第2リーク孔27を閉塞し、中間燃料室26は低圧燃料通路28と遮断される。これにより、時刻16以降、図3(d)に示すように、中間燃料室26内燃料圧力は上昇し始める。
以上説明したように、本発明の一実施形態によるインジェクタ100によれば、燃料噴射作動時におけるノズルニードル12のリフト動作過程において、最大リフト量に到る途中に所定時間リフトが変化せずに一定リフトに維持されるような期間を設けることができる。これにより、インジェクタ100の作動時間、つまり通電時間TQを、このような一定リフトのみで噴射するような通電時間TQに設定すれば、何らかの要因により通電時間TQが変動してもリフトが一定であるため、リフトが一様に増大して最大リフト量に達する特性を有する従来の燃料噴射装置と比べて、通電時間TQの変動に対応した噴射燃料量の変動度合いを格段に小さく抑えることができる。したがって、本発明の一実施形態によるインジェクタ100によれば、初期噴射率を高めつつ、要求される微小噴射量領域において噴射量精度を向上することができる燃料噴射装置を実現することができる。
1 ノズル
11 ノズルボディ
111 高圧燃料通路
112 燃料溜り(第1燃料室)
113 噴孔
114 弁座
12 ノズルニードル
121 シート部
122 小径円柱部
2 ロアボディ(ボディ)
20 導入通路
201 導入通路
202 導入通路
21 高圧燃料通路
22 コマンドピストン(第1弁部材)
221 ピストン部
222 小径部
223 大径係止部
23 コマンドピストン嵌合孔(第1連通孔)
24 制御ピストン(第2弁部材)
241 大径係止部嵌合孔
25 制御ピストン嵌合孔(第2連通孔)
26 中間燃料室(第2燃料室)
27 第2リーク孔
28 低圧燃料通路
29 戻し燃料通路
3 第1ノズルスプリング
4 制御弁
41 アッパーボディ
42 オリフィスボディ
421 高圧燃料通路
422 第1リーク孔
43 コイル
44 アーマチャ
45 スプリング
46 低圧室
5 制御燃料室(第3燃料室)
6 第2ノズルスプリング
7 リテーニングナット
100 インジェクタ(燃料噴射装置)
200 バッテリ
300 スイッチ
S 段部
L1、L2、L3 移動長さ、リフト量

Claims (5)

  1. 高圧燃料が導入され且つ直線上に配置された3個の燃料室としての第1燃料室、第2燃料室および第3燃料室と、前記第1燃料室と外部とを連通する噴孔と、前記第3燃料室と外部とを連通する第1リーク孔と、を備えるボディと、
    前記第1燃料室と前記第2燃料室とを連通するように前記ボディに設けられた第1連通孔内に往復移動可能に嵌合され、往復移動することにより前記噴孔と外部との連通・遮断を切換える第1弁部材と、
    前記第2燃料室と前記第3燃料室とを連通し且つ前記第1連通孔と同軸上に前記ボディに設けられた第2連通孔内に往復移動可能に嵌合され、前記第1弁部材から離れる方向には前記第1弁部材に対して相対移動が阻止されるとともに前記第1弁部材へ近づく方向には前記第1弁部材に対して相対移動が可能であるように前記第1弁部材と係合連結される第2弁部材と、
    前記第2連通孔と前記ボディの外部とを連通し且つ前記第2連通孔内における前記第2弁部材の移動に対応して前記第2燃料室と前記ボディの外部との連通・遮断が切換えられるように前記ボディに形成された第2リーク孔と、
    前記第1リーク孔の連通・遮断を切換えるための制御弁と、を備え、
    前記ボディにおいて第1燃料室、第2燃料室および第3燃料室はこの順番で配置され、
    前記第2弁部材が前記第1弁部材から離れる方向に移動すると前記第2リーク孔が連通状態となり、前記第2弁部材が前記第1弁部材へ近づく方向に移動すると前記第2リーク孔が遮断状態となることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記第2リーク孔は前記第2連通孔から前記第3燃料室および前記第1リーク孔を介して前記ボディの外部と連通するように形成されることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記第2リーク孔は前記第2連通孔から直接前記ボディの外部へ連通するように形成されることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記制御弁はソレノイドを備え、該ソレノイドへの通電により作動する電磁弁として構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかひとつに記載の燃料噴射装置。
  5. 前記第1弁部材はその移動方向において直列に配置された2つの部材であるノズルニードルおよびコマンドピストンから構成され、前記噴孔側からノズルニードル、コマンドピストンの順で配置され、前記ノズルニードルおよび前記コマンドピストンは互いに当接して一体的に移動し、
    前記ボディは前記第1燃料室が形成され且つ前記ノズルニードルを移動自在に嵌合保持するノズルボディと前記第2燃料室が形成され且つ前記コマンドピストンを移動自在に嵌合保持するロアボディとから構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載の燃料噴射装置。
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