JP2002285041A - 熱硬化塗料組成物およびそれを用いた塗膜形成方法 - Google Patents

熱硬化塗料組成物およびそれを用いた塗膜形成方法

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JP2002285041A JP2001091033A JP2001091033A JP2002285041A JP 2002285041 A JP2002285041 A JP 2002285041A JP 2001091033 A JP2001091033 A JP 2001091033A JP 2001091033 A JP2001091033 A JP 2001091033A JP 2002285041 A JP2002285041 A JP 2002285041A
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Hiroto Yoneda
宏人 米田
Yuji Okura
祐司 大倉
Takashi Irie
貴史 入江
Akihiro Kanekura
顕博 金倉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有機溶剤の含有量が少ないにもかかわらず、一
液化可能な貯蔵安定性、かつ、充分な硬化性を有し、塗
布時のタレ性が良好である熱硬化性塗料組成物、およ
び、塗布する際の塗料中の有機溶剤の含有量を少なくす
ることができる塗膜形成方法を提供する。 【解決手段】数平均分子量300〜3000、1分子当
たり2個以上の活性メチレン基および/または活性メチ
ン基を有する成分(a)、数平均分子量200〜300
0、1分子当たり2個以上のメタクリレート基および/
またはアクリレート基を有する成分(b)、オニウム塩
を有する成分(c)、および、エポキシ基および/また
は5員環カーボネート基を有する成分(d)を含んでい
る熱硬化性塗料組成物において、上記成分(c)がオニ
ウム塩を有する有機溶媒に不溶な樹脂粒子を含む非水分
散液(c−1)、および/または、上記成分(d)がエ
ポキシ基および/または5員環カーボネート基を有する
有機溶剤に不溶な樹脂粒子を含む非水分散液(d−1)
であることを特徴とする熱硬化性塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性塗料、特
に自動車車体および部品用上塗り塗料として好適な熱硬
化性塗料組成物およびそれを用いた塗膜形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】α,β−不飽和カルボニル基のような分
極した二重結合と活性メチレン基または水酸基とのマイ
ケル付加反応は、反応副生成物を発生せず、形成される
結合が化学的に安定な結合であるため、塗料等の硬化性
樹脂組成物の架橋に応用されており、代表的な例とし
て、特開平1−121341号公報、特開平2−500
282号公報や特開平4−222879号公報等が開示
されている。一般にマイケル付加反応においては、活性
水素部位からカルボアニオンを生成させるために強塩基
が用いられる。マイケル付加反応を樹脂の架橋に利用し
た先行技術の多くも、例えば、アルカリ金属の水酸化物
およびアルコキサイド、第4級アンモニウムヒドロキサ
イド、3級アミン、グアニジン、アミジン及び3級ホス
フィン等の強塩基を触媒として用いられている。
【0003】しかし、このような強塩基性触媒は強い触
媒活性のため、いわゆる一液型塗料にすることができ
ず、樹脂成分と触媒とを別個に保管し、使用直前に混合
して使用する二液型塗料としなければならない他、加水
分解等を引き起こし樹脂を劣化させたり、また得られた
塗膜に強塩基性触媒が残存するため外観や品質の低下を
引き起こすという問題があった。
【0004】特開平4−222879号公報には、強塩
基性触媒による速い硬化性を抑制するため、強塩基触媒
とほぼ同当量の揮発性カルボン酸を添加して酸塩基中和
反応で触媒ブロックする方法が提案されている。しかし
ながら、このような強塩基触媒の中和塩形成によって一
液型塗料としての貯蔵安定性は改良できるが、充分な硬
化性を得ることはできなかった。また得られた塗膜に強
塩基性触媒が残存するため、外観や品質の低下を引き起
こすという問題は解決されなかった。
【0005】特開平7−173262号公報や特開平1
1−315145号公報等には、強塩基性触媒の欠点を
解決するため、それ自体で触媒活性を全く、もしくは少
ししか示さない中性第4級アンモニウム塩などのオニウ
ム塩を、エポキシ基の共存下においてマイケル付加反応
の触媒として用いる併用触媒系が開示されている。これ
らの触媒は中性であるため、一液型塗料とすることがで
き、上述した強塩基性触媒の不具合をも改良することが
できる。
【0006】一方、近年、環境問題から特に塗料中に含
まれる揮発性有機成分の減少が強く求められている。塗
料中に含まれる揮発性有機成分のうち最も多くを占める
ものは、塗布する際に塗料を塗布可能な粘度にまで希釈
するために用いられる有機溶剤である。この有機溶剤の
使用量を低減するためには一般的に塗料粘度を下げる必
要があり、具体的には、塗料に含まれる樹脂を低分子量
化する方法が採られている。このような低分子量樹脂か
らなる塗料を用いて良好な塗膜品質を得るためには、触
媒量の増加や官能基濃度を高めて、加熱硬化時の硬化反
応速度を高める必要がある。
【0007】ところが、その結果として一液型塗料の貯
蔵安定性は悪化し、上記の中性オニウム塩とエポキシ基
の併用触媒系であっても、一液型塗料としてはまだ満足
すべき貯蔵安定性と硬化性との両立が図ることができな
かった。さらに、低分子量樹脂からなる塗料は、塗布し
た際、樹脂同士の絡み合いが少ないため、塗料の塗着粘
度の上昇が充分でなく、タレ性が低下するという重大な
問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機溶剤の
含有量が少ないにもかかわらず、一液化可能な貯蔵安定
性、かつ、充分な硬化性を有し、塗布時のタレ性が良好
である熱硬化性塗料組成物、および、塗布する際の塗料
中の有機溶剤の含有量を少なくすることができる塗膜形
成方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、数平均分子量
300〜3000、1分子当たり2個以上の活性メチレ
ン基および/または活性メチン基を有する成分(a)、
数平均分子量200〜3000、1分子当たり2個以上
のメタクリレート基および/またはアクリレート基を有
する成分(b)、オニウム塩を有する成分(c)、およ
び、エポキシ基および/または5員環カーボネート基を
有する成分(d)を含んでいる熱硬化性塗料組成物にお
いて、上記成分(c)がオニウム塩を有する有機溶媒に
不溶な樹脂粒子を含む非水分散液(c−1)、および/
または、上記成分(d)がエポキシ基および/または5
員環カーボネート基を有する有機溶剤に不溶な樹脂粒子
を含む非水分散液(d−1)であることを特徴とする熱
硬化性塗料組成物である。ここで、成分(c)の有する
オニウム塩のカチオンは、4級アンモニウムカチオン、
4級ホスホニウムカチオンおよび3級スルホニウムカチ
オンからなる群より選択される少なくとも1種のもので
あることが好ましく、成分(c)の有するオニウム塩の
アニオンは、フロライドを除くハライドアニオン、カル
ボキシレートアニオン、スルホネートアニオン、サルフ
ェートアニオン、ナイトレートアニオンおよびホスフェ
ートアニオンからなる群より選択される1種のものであ
ることが好ましい。
【0010】ここで、オニウム塩を有するアクリル系モ
ノマーは、例えば、第4級化アミノアルキル(メタ)ア
クリレート、第4級化アミノアルキル(メタ)アクリル
アミド、第4級アンモニウム(メタ)アクリレート、第
4級ホスフィノアルキル(メタ)アクリレート及び第4
級ホスホニウム(メタ)アクリレートからなる群より選
択される少なくとも1種であるものであり、エポキシ基
を有するアクリル系モノマーは、例えば、グリシジル
(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)
アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ートのグリシジルエーテルおよび3,4−エポキシシク
ロヘキサンメタノールの(メタ)アクリレートからなる
群より選択される少なくとも1種である。
【0011】このような非水分散液(c−1)および/
または非水分散液(d−1)は、固形分40重量%以上
で、20℃における粘度が10000mPa・s以下で
あることが好ましい。また、非水分散液(c−1)およ
び/または非水分散液(d−1)の合計含有量は、成分
(a)と成分(b)との合計重量に対して、固形分を基
準として10〜150重量%であることが好ましい。
【0012】さらに、成分(a)は、ポリオールと活性
メチレン基および/または活性メチン基含有カルボン酸
化合物および/または活性メチレン基および/または活
性メチン基含有カルボン酸エステルとの反応生成物、ポ
リアミン化合物とジケテンとの反応生成物、活性メチレ
ン基および/または活性メチン基含有アクリル樹脂、お
よび、イソシアネート化合物と活性メチレン基含有カル
ボン酸化合物および/または活性メチレン基含有カルボ
ン酸エステルとの反応生成物からなる群より選択される
少なくとも1種のものであることが好ましく、成分
(b)が、(メタ)アクリレートエステル、ポリ(メ
タ)アクリレート樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレ
ート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ(メタ)
アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹
脂、α,β−不飽和カルボニル基含有アクリル樹脂、ポ
リエーテル(メタ)アクリレート樹脂、及び(メタ)ア
クリロイル基含有シリコーンオリゴマーからなる群より
選択される少なくとも1種のものであることが好まし
い。
【0013】また、成分(c)の有するオニウム塩のモ
ル数に対して、0.01〜20倍のモル数の有機酸、フ
ェノールまたはルイス酸を含むことが好ましい。また、
成分(a)と成分(b)との合計重量に対して、架橋性
有機微粒子またはシリカ微粒子を0.1〜10重量%含
有していることが好ましい。さらに、無機顔料、有機顔
料、染料および光輝材からなる群より選択される少なく
とも1種の着色成分を含んでいてもよい。
【0014】本発明は、被塗装物に対して、上記の熱硬
化性塗料組成物を塗布する塗膜形成方法において、上記
塗布する際の熱硬化性塗料組成物の塗料固形分が50重
量%以上であることを特徴とする塗膜形成方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の熱硬化性塗料組成物に含
まれる成分(a)は活性メチレン基および/または活性
メチン基を1分子当たり2個以上有するものである。こ
のようなものとしては、例えば、ポリオールと、活性メ
チレン基および/または活性メチン基含有カルボン酸化
合物や活性メチレン基および/または活性メチン基含有
カルボン酸エステルとの反応生成物を挙げることができ
る。上記活性メチレン基含有カルボン酸化合物やカルボ
ン酸エステルとしては、具体的には、アセト酢酸、マロ
ン酸、シアノ酢酸およびそれらの誘導体、ならびに、そ
れらのエステル等を挙げることができる。また、上記活
性メチン基含有カルボン酸化合物やカルボン酸エステル
としては、具体的には、EP第0310011号公報に
記載されているような、メタントリカルボン酸およびそ
れらの誘導体、ならびに、それらのアルキルエステル等
を挙げることができる。
【0016】また、上記ポリオールとしては、1分子当
たり水酸基を2個以上有するもの、例えば、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン、ペンタエリスリトール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、4,4’−イソプロピリデン
ジシクロヘキサノール、ビス(ヒドロキシメチル)トリ
シクロ〔5,2,1,0〕デカン、1,3,5−トリス
(2−ヒドロキシエチル)シアヌル酸、イソプロピリデ
ンビス(3,4−シクロヘキサンジオール)、またこれ
らのポリオールのエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイドもしくはカプロラクトン等の付加物等を挙げるこ
とができる。さらに、上記ポリオールとしては、1分子
当たり水酸基を2個以上有するもの、例えば、アクリル
ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポ
リオール、エポキシポリオール、ポリウレタンポリオー
ルおよびシリコーンポリオール等を挙げることができ
る。また、上記ポリオールとマロン酸またはマロン酸エ
ステルとの重縮合によって得られる、1分子当たり2個
以上の活性メチレン基を有するポリエステル樹脂であっ
てもよい。
【0017】また、上記成分(a)として、例えば、ポ
リアミン化合物とジケテンとの反応生成物を挙げること
ができる。上記ポリアミン化合物として、1分子当たり
アミノ基を2個以上有するもの、例えば、エチレンジア
ミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブ
タン、1,6−ヘキサンジアミン、1,12−ジアミノ
ドデカン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、フェニレ
ンジアミン、ピペラジン、2,6−ジアミノトルエン、
ジエチルトルエンジアミン、N,N’−ビス(2−アミ
ノプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(3−
アミノプロピル)−1,3−プロパンジアミン等を挙げ
ることができる。
【0018】さらに、上記成分(a)として、例えば、
活性メチレン基および/または活性メチン基含有アクリ
ル樹脂を挙げることができる。このような樹脂は、具体
的には、分子内に活性メチレン基および/または活性メ
チン基を有するアクリル系モノマーと、分子内に活性メ
チレン基および/または活性メチン基を含有しないアク
リル系モノマーおよび/または非アクリル系モノマーと
を共重合することによって得ることができる。上記分子
内に活性メチレン基および/または活性メチン基を有す
るアクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸の
2−アセトアセトキシエチルエステル、2−シアノアセ
トキシエチルエステル、N−(2−シアノアセトキシエ
チル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−プロピオニ
ルアセトキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−4
−(アセトアセトキシメチル)ベンジル(メタ)アクリ
ルアミド、N−(2−アセトアセトアミドエチル)(メ
タ)アクリルアミド、または特開平10−045993
号公報に開示されているようなマロン酸エステルを側鎖
に持つアクリル系モノマー等を挙げることができる。ま
た、分子内に活性メチレン基および/または活性メチン
基を含有しないアクリル系モノマーとしては、例えば、
(メタ)アクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n−
ブチル、i−ブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシ
ル、ラウリル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエ
チル、2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチルとカプロラクトンの付加物、グリシジル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、メチ
レンビス(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル等
を挙げることができ、上記非アクリル系モノマーとして
は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、イタコン
酸、マレイン酸、酢酸ビニル等を挙げることかできる。
【0019】一方、上記成分(a)としては、例えば、
イソシアネート化合物と上記活性メチレン基含有カルボ
ン酸化合物および/または上記活性メチレン基含有カル
ボン酸エステルとの反応生成物を挙げることができる。
上記イソシアネート化合物としては、具体的には、トリ
レンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、
4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、1,3
−(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、イソホロ
ンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート、ノルボルネンジイソシアネート、および、
これらのイソシアネートのダイマー、トリマー、アダク
ト体等を挙げることができる。
【0020】また、上記成分(a)は、活性メチレン基
および/または活性メチン基の他、水酸基等を同一分子
内に複数個有していてもよい。これらは単独で用いても
よく、2種以上を併用してもよい。なお、同一分子内に
オニウム塩やエポキシ基を有するものは成分(a)では
なく、後述の成分(c)または成分(d)とする。本発
明の熱硬化性塗料組成物に含まれる成分(a)として
は、他成分との相溶性の観点から、ポリエステル樹脂ま
たはアクリル樹脂であることが好ましい。
【0021】本発明の熱硬化性塗料組成物に含まれる成
分(a)の数平均分子量は300〜3000である。上
記数平均分子量が300未満である場合、得られる塗膜
の硬度が低くなったり、また塗料の硬化性が不充分にな
り、塗膜の耐溶剤性、耐水性や耐候性が低下する。ま
た、3000を超える場合、成分(a)自体の粘度が高
くなり、塗布する際の希釈された塗料中の有機溶剤の含
有量が多量になる。より好ましくは500〜2500で
ある。
【0022】また、上記成分(a)の活性水素当量は4
0〜1000であることが好ましく、50〜500であ
ることがさらに好ましい。上記活性水素当量が40未満
である場合、後述の他の成分との相溶性が低下したり、
得られる塗膜が硬く脆くなる恐れがある。また、100
0を超える場合、得られる塗膜の架橋密度が小さくな
り、塗膜物性や性能が低下する恐れがある。なお、本明
細書における活性水素当量は、メチレン基を2官能、メ
チン基を1官能とした官能基1個当たりの分子量を意味
するものである。
【0023】本発明の熱硬化性塗料組成物に含まれる成
分(b)としては、1分子当たり2個以上のメタクリレ
ート基および/またはアクリレート基を有するもの、例
えば、カルボニル基に関してα、β炭素間に二重結合が
あるメタクリレート基および/またはアクリレート基を
2個以上有するものである。上記成分(b)としては、
具体的には、ポリオールの(メタ)アクリル酸エステル
を挙げることができ、例えば、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、1,4−シクロヘキシルジメタノー
ルジ(メタ)アクリレート、4,4’−イソプロピリデ
ンジシクロヘキサノールジ(メタ)アクリレート、ビス
(ヒドロキシメチル)トリシクロ〔5,2,1,0〕デ
カンジ(メタ)アクリレート、1,3,5−トリス(2
−ヒドロキシエチル)シアヌル酸トリ(メタ)アクリレ
ート等;上記成分(a)のところで述べたアクリルポリ
オールのポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリエステル
ポリオールのポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリエー
テルポリオールのポリ(メタ)アクリレート樹脂、エポ
キシポリオールのポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリ
ウレタンポリオールのポリ(メタ)アクリレート樹脂お
よびシリコーンポリオールのポリ(メタ)アクリレート
樹脂等を挙げることができる。
【0024】また、上記成分(b)として、例えば、フ
マル酸やマレイン酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸を
含んでいる不飽和ポリエステルを挙げることができる。
上記不飽和ポリエステルは、具体的には、無水マレイン
酸、フマル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸と、無水
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、
セバチン酸、トリメリット酸等のその他の多価カルボン
酸からなる酸成分と、上記成分(a)で述べたポリオー
ルとの重縮合により得ることができる。
【0025】さらに、上記成分(b)としては、例え
ば、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メ
タ)アクリレート樹脂、α,β−不飽和カルボニル基含
有アクリル樹脂、ポリエーテル(メタ)アクリレート樹
脂、及び(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴ
マー等を挙げることができる。上記エポキシ(メタ)ア
クリレート樹脂としては、例えば、ビスフェノール型、
ノボラック型などのエポキシ樹脂のエポキシ基をメタク
リル酸もしくはアクリル酸との反応により開環付加する
ことによって得ることができる。また、上記ウレタン
(メタ)アクリレート樹脂としては、例えば、イソホロ
ンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート等のポリイソシアネート化合物またはそのウ
レタンプレポリマーと2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレートを付加反応して得ることができる。さらに、
α,β−不飽和カルボニル基含有アクリル樹脂として
は、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルを共重合し
たアクリル樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させること
によって、(メタ)アクリレート基を側鎖に有するアク
リル樹脂を得ることができる。逆に、カルボキシ含有ア
クリル樹脂にグリシジル(メタ)アクリレートなどエポ
キシ基含有アクリル系モノマーを反応させもよい。ま
た、上記ポリエーテル(メタ)アクリレート樹脂として
は、例えば、末端に水酸基を有するポリエーテルに、2
−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートを
反応させて得ることができる。さらに、上記(メタ)ア
クリロイル基含有シリコーンオリゴマーとしては、例え
ば、両末端に3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル
基を有するポリオルガノシロキサン等を挙げることがで
きる。
【0026】なお、上記成分(b)として、メタクリレ
ート基および/またはアクリレート基の他に、水酸基等
を複数個有することができる。これらは単独で用いても
よく、2種以上を併用してもよい。なお、同一分子中に
エポキシ基を有するものは成分(b)ではなく、後述の
成分(d)とする。本発明の熱硬化性塗料組成物に含ま
れる成分(b)としては、工業的な入手容易性の観点か
ら、ポリオールの(メタ)アクリル酸エステルであるこ
とが好ましい。
【0027】本発明の熱硬化性塗料組成物に含まれる成
分(b)の数平均分子量は200〜3000である。上
記数平均分子量が200未満である場合、塗布した後の
加熱硬化時に揮散したり、得られる塗膜の硬度が低くな
ったり、また塗料の硬化性が不充分になり、塗膜の耐溶
剤性、耐水性や耐候性が低下する。また、3000を超
える場合、成分(b)自体の粘度が高くなり、塗布する
際の希釈された塗料中の有機溶剤の含有量が多量にな
る。より好ましくは300〜2500である。
【0028】また、上記成分(b)の二重結合当量は1
00〜1500であることが好ましく、100〜100
0であることがさらに好ましい。上記二重結合当量が1
00未満である場合、得られる塗膜中に未反応の(メ
タ)アクリレート基が残存し、塗膜の耐候性が低下した
り、得られる塗膜が硬く脆くなる恐れがある。また、1
500を超える場合、得られる塗膜の架橋密度が小さく
なり、塗膜物性や性能が低下する恐れがある。なお、本
明細書における二重結合当量は、二重結合1個当たりの
分子量を意味するものである。
【0029】本発明の熱硬化性塗料組成物の含有する、
活性水素の当量/二重結合の当量の比は0.3〜3.0
であることが好ましく、0.5〜2.0であることがさ
らに好ましい。上記当量比が上記範囲外である場合、硬
化性が不充分になる恐れがある。なお、上記活性水素の
当量は、塗料組成物中の上記成分(a)の固形分重量/
上記活性水素当量、二重結合の当量は塗料組成物中の上
記成分(b)の固形分重量/二重結合当量によって求め
られる。
【0030】本発明の熱硬化性塗料組成物に含まれる成
分(c)は、オニウム塩を有するものであり、後述のエ
ポキシ基および/または5員環カーボネート基を有する
成分(d)との共存下において、実質的に反応触媒とし
て機能するものである。上記成分(c)の有するオニウ
ム塩のカチオンとしては、具体的には、テトラブチルア
ンモニウムカチオン、テトラメチルアンモニウムカチオ
ン、テトラプロピルアンモニウムカチオン、テトラオク
チルアンモニウムカチオン、テトラヘキシルアンモニウ
ムカチオン、テトラデシルアンモニウムカチオン、テト
ラヘキサデシルアンモニウムカチオン、トリエチルヘキ
シルアンモニウムカチオン、2−ヒドロキシルエチルト
リメチルアンモニウム(コリン)カチオン、メチルトリ
オクチルアンモニウムカチオン、セチルトリメチルアン
モニウムカチオン、2−クロロエチルトリメチルアンモ
ニウムカチオン、メチルピリジニウムカチオン等の4級
アンモニウムカチオン;テトラブチルホスホニウムカチ
オン等の4級ホスホニウムカチオン;トリメチルスルホ
ニウムカチオン等の3級スルホニウムカチオン等を挙げ
ることができる。本発明の熱硬化性塗料組成物に含まれ
る成分(c)の有するオニウム塩のカチオンとしては、
様々な種類を工業的に入手することができる4級アンモ
ニウムカチオンであることが好ましい。
【0031】また、上記成分(c)の有するオニウム塩
のアニオンとしては、上記カチオンと安定な塩を形成す
るものであり、具体的には、クロライドアニオン、ブロ
マイドアニオン、アイオダイドアニオン等のフロライド
を除くハライドアニオン;安息香酸アニオン、サリチル
酸アニオン、マレイン酸アニオン、フタル酸アニオン等
のカルボキシレートアニオン;メタンスルホン酸アニオ
ン、p−トルエンスルホン酸アニオン、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸アニオン等のスルホネートアニオン;硫酸
アニオン、メト硫酸アニオン等のサルフェートアニオ
ン;硝酸アニオン等のナイトレートアニオン;リン酸ア
ニオン、リン酸ジ−t−ブチルアニオン等のホスフェー
トアニオン等をそれぞれ挙げることができる。本発明の
熱硬化性塗料組成物に含まれる成分(c)の有するオニ
ウム塩のアニオンとしては、硬化性の観点から、上記ハ
ライドアニオンやカルボキシレートアニオンであること
が好ましい。
【0032】また、本発明の熱硬化性塗料組成物に含ま
れる成分(d)は、エポキシ基および/または5員環カ
ーボネート基を有するものであり、上述のオニウム塩を
有する成分(c)とともに反応触媒として機能するもの
である。
【0033】本発明の熱硬化性塗料組成物において、オ
ニウム塩を有する成分(c)がオニウム塩を有する有機
溶媒に不溶な樹脂粒子を含んでいる非水分散液(c−
1)、および/または、前記成分(d)がエポキシ基お
よび/または5員環カーボネート基を有する有機溶剤に
不溶な樹脂粒子を含んでいる非水分散液(d−1)を含
有している。
【0034】上記非水分散液(c−1)は、例えば、オ
ニウム塩を有しない樹脂を有機溶媒中に溶解させた樹脂
溶液中で、上記樹脂溶液に対して、重合前は可溶である
が、重合後は不溶となるようなオニウム塩を有するアク
リル系モノマーとその他のモノマーからなるモノマー混
合液を常法によって重合することで得ることができる。
上記オニウム塩を有しない樹脂としては特に限定され
ず、上記オニウム塩を含有しないその他のモノマーを常
法によって共重合して得られるアクリル樹脂や、多価カ
ルボン酸等の酸成分とポリオール等のアルコール成分と
を常法によって重縮合して得られるポリエステル樹脂、
さらに脂肪酸や油成分等で変性したアルキド樹脂等を挙
げることができる。
【0035】上記オニウム塩を含有しないその他のモノ
マーとしては、具体的には、上記成分(a)のところで
述べた分子内に活性メチレン基および/または活性メチ
ン基を有するアクリル系モノマー、分子内に活性メチレ
ン基および/または活性メチン基を含有しないアクリル
系モノマーおよび非アクリル系モノマーを挙げることが
できる。また、上記多価カルボン酸としては、具体的に
は、アジピン酸、フタル酸、マレイン酸、セバシン酸や
これらの酸無水物等を、また、上記ポリオールとして
は、具体的には、上記成分(b)で述べたものを挙げる
ことができる。さらに、上記脂肪酸としては、例えば、
オレイン酸、リノレン酸、ステアリル酸等を、また、上
記油成分としては、例えば、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ
油等を挙げることができる。このような樹脂は、必要に
応じて、例えば、上記樹脂が水酸基を有する場合、イソ
シアネートエチル(メタ)アクリレート等を付加するこ
とによって樹脂に(メタ)アクリレート基を持たせても
よい。
【0036】上記有機溶媒としては特に限定されず、例
えば、脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素、石油系
混合溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン
系溶剤、エステル系溶剤等、周知のものを挙げることが
できる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0037】上記オニウム塩を有するアクリル系モノマ
ーとしては、例えば、2−(メタクリロイルオキシ)エ
チルトリメチルアンモニウムクロライド、2−(メタク
リロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムブロマ
イド等の第4級化アミノアルキル(メタ)アクリレー
ト;メタクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、メタクリロイルアミノプロピルトリメ
チルアンモニウムブロマイド等の第4級化アミノアルキ
ル(メタ)アクリルアミド;テトラブチルアンモニウム
(メタ)アクリレート、トリメチルベンジルアンモニウ
ム(メタ)アクリレート等の第4級アンモニウム(メ
タ)アクリレート;メタクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウムジメチルホスフェート等の第4級ホス
フィノアルキル(メタ)アクリレート;トリオクチル
(4−ビニルベンジル)ホスホニウムクロライド、トリ
−n−ブチル(2−メタクリロイルオキシエチル)ホス
ホニウムクロライド、2−アシッドホスホキシエチルメ
タクリレートジテトラブチルアンモニウム塩、トリ−n
−ブチルメタクリロイルオキシエチルホスホニウムクロ
ライド、トリ−n−オクチル−4−ビニルベンジルホス
ホニウムクロライド等の第4級ホスホニウム(メタ)ア
クリレート等をそれぞれ挙げることができる。これらは
単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0038】このようにして得られる上記非水分散液
(c−1)はオニウム塩の他に、活性メチレン基、活性
メチン基、(メタ)アクリレート基、水酸基等を同一分
子内に複数個有することができる。
【0039】また、上記非水分散液(d−1)は、例え
ば、エポキシ基および/または5員環カーボネート基を
含有しない樹脂を有機溶媒中に溶解させた樹脂溶液中
で、上記樹脂溶液に対して、重合前は可溶であるが、重
合後は不溶となるようなエポキシ基および/または5員
環カーボネート基を有するアクリル系モノマーとその他
のモノマーからなるモノマー混合液を常法によって重合
することで得ることができる。上記エポキシ基および/
または5員環カーボネート基を含有しない樹脂としては
特に限定されず、上記エポキシ基および/または5員環
カーボネート基を含有しないその他のモノマーを常法に
て共重合して得られるアクリル樹脂や、上記非水分散液
(c−1)のところで述べたポリエステル樹脂やアルキ
ド樹脂等を挙げることができる。上記エポキシ基および
/または5員環カーボネート基を含有しないその他のモ
ノマーとしては、具体的には、上記非水分散液(c−
1)のところで述べた上記オニウム塩を含有しないその
他のモノマーを挙げることができる。
【0040】上記エポキシ基を有するアクリル系モノマ
ーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、4−
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートのグリシジルエ
ーテル、3,4−エポキシシクロヘキサンメタノールの
(メタ)アクリレートを挙げることができる。また、5
員環カーボネート基を有するアクリル系モノマーとして
は、例えば、4−メタクリロイルオキシメチル−2−オ
キソ−1,3−ジオキソラン等を挙げることができる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。このようにして得られる上記非水分散液(d−1)
はエポキシ基および/または5員環カーボネート基の他
に、活性メチレン基、活性メチン基、(メタ)アクリレ
ート基、水酸基等を同一分子内に複数個有することがで
きる。上記非水分散液(c−1)中の上記オニウム塩を
含有しない樹脂と上記モノマー混合液との重量比、およ
び、上記非水分散液(d−1)中の上記エポキシ基およ
び/または5員環カーボネート基を含有しない樹脂と上
記モノマー混合液との重量比は80/20〜10/90
であることが好ましい。上記重量比が80/20を超え
る場合、硬化性が低下する恐れがあり、10/90未満
である場合、安定な非水分散液を得ることができない恐
れがある。
【0041】また、上記非水分散液(c−1)および非
水分散液(d−1)に含まれる樹脂粒子の平均粒径は
0.1〜1.0μmであることが好ましく、0.1〜
0.5μmであることがさらに好ましい。上記平均粒径
が0.1μm未満である場合、重合が困難であり入手が
難しい。また、1.0μmを超える場合、塗料組成物中
で不均一になりやすく、塗布する際にタレが発生する恐
れがある。
【0042】さらに、上記非水分散液(c−1)および
非水分散液(d−1)は、固形分40重量%以上で、2
0℃における粘度が10000mPa・sで以下である
ことが好ましく、固形分50重量%以上で、20℃にお
ける粘度が5000mPa・s以下であることがさらに
好ましい。上記固形分40重量%以上での上記粘度が1
0000mPa・sを超える場合、塗布する際の塗料中
の有機溶剤の含有量が多量になる恐れがある。上記粘度
の下限値は特に限定されないが、実質的には50mPa
・sである。
【0043】本発明の熱硬化性塗料組成物に含まれる上
記非水分散液(c−1)および/または上記非水分散液
(d−1)の合計含有量は、上記成分(a)と上記成分
(b)との合計重量に対して、固形分を基準として10
〜150重量%であることが好ましい。上記合計含有量
が10重量%未満である場合、硬化性および塗布する際
のタレ性が不充分になり、150重量%を超える場合、
塗料の粘度が高くなり、塗布する際の塗料中の有機溶剤
の含有量が多量になる恐れがある。
【0044】本発明の熱硬化性塗料組成物に含まれる成
分(c)としては、上記非水分散液(c−1)の他に、
オニウム塩化合物やオニウム塩を有する樹脂等を挙げる
ことができる。このようなものとしては、具体的には、
テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラエチルア
ンモニウムブロマイド、ジエチルジブチルアンモニウム
クロライド、オクチルトリメチルブロマイド、ジオクチ
ルジメチルアンモニウムサリチレート、ベンジルラウリ
ルジメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシエ
チルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラエチル
ホスホニウムクロライド、テトラエチルホスホニウムブ
ロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド、トリ
メチルスルホニウムクロライド等のオニウム塩含有化合
物を挙げることができる。なお、このようなオニウム塩
は実質的に中性であり、その水溶液は弱塩基性から弱酸
性領域の中性のpHを示す。
【0045】さらに、上記オニウム塩を有するアクリル
系モノマーと上記オニウム塩を含有しないその他のモノ
マーとを常法により共重合することによって得ることが
できる樹脂であってもよい。上記オニウム塩を有するア
クリル系モノマー、上記オニウム塩を含有しないその他
のモノマーとしては、具体的には、上記非水分散液(c
−1)のところで述べたものを挙げることができる。
【0046】本発明の熱硬化性塗料組成物に含まれる成
分(d)としては、上記非水分散液(d−1)の他に、
エポキシ基および/または5員環カーボネート基を有す
る化合物や樹脂等を挙げることができる。このようなも
のとしては、フェニルグリシジルエーテル、ビスフェノ
ール型エポキシ樹脂、エピクロロヒドリンとポリオール
との反応生成物、安息香酸グリシジル、(メタ)アクリ
ル酸グリシジル等のグリシジル化合物類;4−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)メトキシカルボニル−1,
2−エポキシシクロヘキサン、3,4−エポキシシクロ
ヘキサンメタノール等の脂環式エポキシ化合物類;エポ
キシヘキサデカン等のα−オレフィンエポキシド類等を
挙げることができる。また、上記5員環カーボネート基
を有する化合物としては、例えば、2−オキソジオキソ
ランおよびその誘導体を挙げることができる。
【0047】さらに、上記エポキシ基および/または5
員環カーボネート基を有するアクリル系モノマーと、上
記エポキシ基および/または5員環カーボネート基を含
有しないその他のモノマーとを常法により共重合するこ
とによって得ることができる樹脂であってもよい。上記
エポキシ基および/または5員環カーボネート基を有す
るアクリル系モノマー、上記エポキシ基および/または
5員環カーボネート基を含有しないその他のモノマーと
しては、具体的には、上記非水分散液(d−1)のとこ
ろで述べたものを挙げることができる。
【0048】本発明の熱硬化性塗料組成物における上記
成分(c)の含有量は、塗料中のオニウム塩の当量とし
て、塗料中に含まれる活性水素の当量と二重結合の当量
との合計当量に対して0.1〜10%であることが好ま
しく、0.2〜5%であることがさらに好ましい。上記
含有量が0.1%未満である場合、硬化性が低下する恐
れがあり、10%を超える場合、塗料組成物に均一に含
有することが困難になったり、得られる塗膜の性能が低
下する恐れがある。
【0049】また、本発明の熱硬化性塗料組成物におけ
る上記成分(d)の含有量は、塗料中のエポキシ基およ
び/または5員環カーボネート基の当量として、塗料中
に含まれる活性水素の当量と二重結合の当量との合計当
量に対して0.2〜50%であることが好ましく、1〜
30%であることがさらに好ましい。上記含有量が0.
2%未満である場合、硬化性が低下する恐れがあり、5
0%を超える場合、得られる塗膜の性能が低下する恐れ
がある。
【0050】本発明の熱硬化性塗料組成物は、上記成分
の他、貯蔵安定性向上のために反応遅延剤として、有機
酸、フェノールまたはルイス酸を含むことができる。上
記有機酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、ラウリル酸、バーサチック酸、ステアリル酸
等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、アジ
ピン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン酸;アクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、オレイン酸等の脂肪族不
飽和カルボン酸;安息香酸、サリチル酸、フタル酸等の
芳香族カルボン酸;ジブチルリン酸、モノオクチルリン
酸等の有機リン酸;ブチルスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸、ナフチルスルホン酸等のスルホン酸等を挙げ
ることができる。また、上記フェノールとしては、例え
ば、クレゾール、t−ブチルフェノール、ナフトール等
を挙げることができる。さらに、上記ルイス酸として
は、具体的には、有機スズ化合物や有機亜鉛化合物を挙
げることができる。上記有機スズ化合物としては、例え
ば、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレ
ート、2−エチルヘキシル酸スズ、ジブチルスズビス
(メチルフマレート)、ジブチルスズジドデシルベンゼ
ンスルフォネート、トリブチルスズアセテート、ジブチ
ルスズジメトキシド、トリブチルスズクロライド、トリ
ブチルスズメトキシド等を挙げることができ、上記有機
亜鉛化合物としては、例えば、ステアリン酸亜鉛等を挙
げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。
【0051】本発明の熱硬化性塗料組成物における、上
記反応遅延剤の含有量は特に限定されず、その酸強度や
分子量によって調整することができるが、上記成分
(c)の有するオニウム塩のモル数に対して、0.01
〜30倍のモル数であることが好ましく、1.5〜20
倍のモル数であることがさらに好ましい。上記含有量が
0.01倍未満である場合、遅延効果が不充分となる恐
れがあり、また、30倍を超える場合、硬化性が低下
し、また、得られる塗膜の耐水性が低下する恐れがあ
る。
【0052】本発明の熱硬化性塗料組成物は、上記成分
の他、着色成分を含むことができる。上記着色成分とし
ては、例えば、酸化鉄、酸化鉛、二酸化チタン、カーボ
ンブラック、コールダスト、タルク、硫酸バリウム、カ
ドニウムイエロー、カドニウムレッド、クロムイエロー
等の無機顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン、カルバゾールバイオレット、アントラピリジ
ン、アゾオレンジ、フラバンスロンイエロー、イソイン
ドリンイエロー、アゾイエロー、インダスロンブルー、
ジブロムアンザスロンレッド、ペリレンレッド、アゾレ
ッド、アントラキノンレッド、キナクリドンレッド等の
有機顔料;1:2クロム錯体ブラック、1:2クロム錯
体イエロー、1:2コバルト錯体イエロー等の染料;ア
ルミニウム粉、アルミナ粉、ブロンズ粉、銅粉、スズ
粉、亜鉛粉、リン化鉄、金属コーティングマイカ粉、二
酸化チタンコーティングマイカ粉、二酸化チタンコーテ
ィングガラス粉等の光輝材等を挙げることができる。こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0053】本発明の熱硬化性塗料組成物は、その他必
要に応じて、当業者によってよく知られている添加剤、
有機溶剤等を含むことができる。上記添加剤としては特
に限定されず、タレ防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、
酸化防止剤、表面調整剤、消泡剤、顔料分散剤、帯電防
止剤等を挙げることができる。
【0054】上記タレ防止剤としては特に限定されず、
例えば、架橋性有機微粒子やシリカ微粒子等を挙げるこ
とができる。上記架橋性有機微粒子は、例えば、乳化剤
を用いて、多官能アクリル系モノマーを含んだモノマー
混合液を乳化重合してエマルションを得た後、水を蒸発
したり、水と有機溶媒とを置換することによって得る方
法等、当業者によってよく知られた方法によって得るこ
とができる。また、上記シリカ微粒子としては特に限定
されず、例えば、コロイダルシリカや超微粒子無水シリ
カ等、市販されているものを挙げることができる。
【0055】本発明の熱硬化性塗料が上記タレ防止剤を
含む場合、その固形分含有量は、上記成分(a)、
(b)、(c)および(d)の固形分の合計重量に対し
て、0.1〜10重量%であることが好ましい。上記含
有量が0.1重量%未満である場合、塗布する際のタレ
性が不充分になる恐れがあり、10重量%を超える場
合、塗料の粘度が高くなり、塗布する際の塗料中の有機
溶剤の含有量が多量になったり、得られる塗膜が濁った
りする恐れがある。このような熱硬化性塗料組成物は、
上記成分をディスパー、ミル等、当業者によってよく知
られている方法を用いて混合撹拌することで得ることが
できる。
【0056】本発明の熱硬化性塗料組成物は、20℃で
の粘度100mPa・sにおける塗料組成物の固形分が
50重量%以上である。得られる塗料組成物が上記所定
粘度から外れている場合は、さらなる有機溶剤の添加
や、塗料中に含まれている有機溶剤の減圧下での留去等
によって調整することができる。上記粘度は塗料を塗布
する際に標準となる粘度であり、実際の塗布現場におい
ては、この粘度によって塗料が管理されている。上記粘
度は単一円筒型回転式粘度計によって測定することがで
き、例えば、東京計器社製形式BM等のB型粘度計と呼
ばれる測定機器を挙げることができる。上記固形分が5
0重量%未満である場合、塗料中の有機溶剤の含有量が
多量になり、環境汚染等の諸問題が発生する。より好ま
しくは60重量%以上である。なお、20℃での粘度1
00mPa・sは、塗布現場で好適に使用されているフ
ォードカップNO.4(20℃)で粘度を測定した際、
約30秒になる。
【0057】本発明の塗膜形成方法は、被塗装物に対し
て、上述の熱硬化性塗料組成物を塗布する塗膜形成方法
において、上記塗布する際の熱硬化性塗料組成物の塗料
固形分が50重量%以上であることを特徴とするもので
ある。上記被塗装物としては、鉄、鋼、アルミニウム、
スズ、亜鉛等およびこれらの金属を含む合金および鋳造
物等の金属素材や、プラスチック素材を例示することが
でき、乗用車、トラック、オートバイ、バス等の自動車
車体および部品が好ましい。これらは、予め表面処理さ
れていたり、下塗り塗料が塗布されて下塗り塗膜が形成
されていてもよい。また、下塗り塗膜上に中塗り塗料が
塗布され中塗り塗膜が形成されていたり、さらにベース
塗料が塗布されてベース塗膜が形成されていてもよい。
このような下塗り塗料、中塗り塗料およびベース塗料
は、当業者によってよく知られているものである。
【0058】上記塗布する際の熱硬化性塗料組成物は、
必要に応じて有機溶剤によって粘度調整を行うことがで
きる。上記有機溶剤としては特に限定されず、当業者に
よってよく知られている有機溶媒を挙げることができ
る。上記塗布する塗料組成物の粘度としては特に限定さ
れず、後述の塗布する方法に応じて適宜設定することが
できる。上記塗布する方法としては特に限定されず、例
えば、ハケ塗り、ローラ塗布、エアースプレー塗布、エ
アーレススプレー塗布、浸漬塗布等を挙げることがで
き、特に被塗装物が自動車車体や部品等である場合、エ
アー静電スプレー塗装方法や回転霧化式静電塗装方法で
あることが好ましく、このような方法によって塗布する
際の塗料の粘度は、通常、20℃での粘度が100mP
a・sであり、フォードカップNO.4(20℃)にお
いて約30秒となる粘度である。
【0059】塗布時および加熱時に揮散する有機溶剤の
低減という観点から、上記塗布する際の熱硬化性塗料組
成物の塗料固形分は、50重量%以上であり、好ましく
は60重量%以上である。塗布膜厚としては特に限定さ
れず、得られる塗装物の用途に応じて適宜設定すること
ができる。
【0060】上記加熱硬化させるための温度としては、
80〜200℃であることが好ましく、120〜180
℃であることがさらに好ましい。上記温度が80℃未満
である場合、得られる塗膜の硬化性が不充分である恐れ
があり、また、200℃を超える場合、得られる塗膜が
硬く脆くなる恐れがある。また、加熱する時間は特に限
定されず、上記加熱温度に応じて適宜設定することがで
きる。
【0061】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳細
に説明するが、本発明は以下の実施例により限定される
ものではない。なお、以下において「部」とあるのは
「重量部」を意味する。
【0062】製造例1 成分(a1)溶液の調製 コンデンサー、攪拌棒、温度計、滴下ロート、窒素導入
管を備えたフラスコにキシレン72部を入れ、135℃
に昇温し保持した後、表1に示すモノマー混合液を3時
間かけて滴下し、その後0.5時間熟成した。さらに、
カヤエステルO(化薬アクゾ社製t−ブチルパーオキシ
オクテート)1部とキシレン10部との混合液を0.5
時間かけて滴下した後、1.5時間熟成した。その後、
減圧下で溶剤30部を留去し、成分(a1)溶液を得
た。得られた成分(a1)溶液の固形分は64.2重量
%、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)
測定による数平均分子量は2450、活性水素当量は1
53であった。
【0063】製造例2 成分(a2)溶液の調製 製造例1と同様な装置にキシレン55部を入れ、120
℃に昇温し保持した後、表1に示すモノマー混合液を3
時間かけて滴下し、その後0.5時間熟成した。さら
に、カヤエステルO0.8部とキシレン10部との混合
液を0.5時間かけて滴下した後、1.5時間熟成し
た。その後、減圧下で溶剤13部を留去し、成分(a
2)溶液を得た。得られた成分(a2)溶液の固形分、
GPC測定による数平均分子量および活性水素当量は表
1に示した。
【0064】製造例3 成分(a3)溶液の調製 製造例1と同様な装置にソルベッソ100を45部とn
−ブタノール45部とを入れ、120℃に昇温し保持し
た後、表1に示すモノマー混合液を3時間かけて滴下
し、その後0.5時間熟成した。さらに、カヤエステル
O1部とソルベッソ100を5部とn−ブタノール5部
との混合液を、0.5時間かけて滴下した後1.5時間
熟成した。その後、減圧下で溶剤48部を留去し、成分
(a3)溶液を得た。得られた成分(a3)溶液の固形
分、GPC測定による数平均分子量および活性水素当量
は表1に示した。
【0065】製造例4 成分(a4)溶液の調製 コンデンサー、溶剤回収装置、攪拌棒、温度計、窒素導
入管を備えたフラスコに表2に示すモノマーを入れ、1
20〜130℃まで昇温し完全に溶解させた。生成する
メタノールを留去しながら、徐々に200℃まで加温し
て、メタノールを留去した。得られたメタノールは3
2.4部であった。次に、約50℃まで冷却した後、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを表
2に従って加え、成分(a4)溶液を得た。得られた成
分(a4)溶液の固形分、GPC測定による数平均分子
量および活性水素当量は表2に示した。
【0066】製造例5 成分(a5)溶液の調製 表2に示すモノマーを用いたこと以外は製造例4と同様
の方法と同様にして、成分(a5)溶液を得た。得られ
た成分(a5)溶液の固形分、GPC測定による数平均
分子量および活性水素当量は表2に示した。
【0067】製造例6 成分(b1)溶液の調製 コンデンサー、攪拌棒、温度計、滴下ロート、窒素導入
管を備えたフラスコに、キシレン55部を仕込み、13
0℃に昇温し保持した後、n−ブチルメタクリレート5
5部、スチレン10部、グリシジルメタクリレート25
部、α−メチルスチレンダイマー10部およびカヤエス
テルO8部とキシレン10部との混合液を3時間かけて
滴下し、その後0.5時間熟成した。さらに、カヤエス
テルO1部とキシレン10部との混合液を0.5時間か
けて滴下した後、1.5時間熟成した。その後、減圧下
で溶剤13部を留去し、固形分64.7重量%、GPC
測定による数平均分子量2230のアクリル樹脂溶液を
得た。さらに、得られたアクリル樹脂溶液155部に、
アクリル酸12部およびハイドロキノン0.05部を加
えて、120℃に昇温し、酸価が1以下になるまで反応
させ、固形分67.1重量%、二重結合当量672の成
分(b1)溶液を得た。
【0068】製造例7 成分(b2)溶液の調製 製造例4と同様の装置に1,6−ヘキサンジオール4
3.4部、フタル酸ジメチル14.3部、マレイン酸ジ
メチル42.3部およびジブチル錫オキシド0.2部を
入れ、120℃に昇温して完全に融解し、生成するメタ
ノールを留去しながら徐々に200℃まで昇温した。そ
の後、メタノールの生成がなくなるまで200℃を保つ
ように加熱しつづけた後、冷却してキシレン39.3部
を加えて、固形分65.2重量%、GPC測定による数
平均分子量1700および二重結合当量264の成分
(b2)溶液を得た。
【0069】製造例8 成分(c−1−1)溶液の調製 製造例1と同様の装置に酢酸n−ブチル30部を入れ、
110℃に昇温し保持した後、2−アセトアセトキシエ
チルメタクリレート18部、2−エチルヘキシルメタク
リレート25部、スチレン7部およびカヤエステルO3
部からなる混合液を3時間かけて滴下し、その後1時間
熟成した。さらに、カヤエステルO0.3部と酢酸n−
ブチル3部との混合液を0.5時間かけて滴下した後、
2時間熟成しアクリル樹脂溶液を得た。得られたアクリ
ル樹脂のGPC測定による数平均分子量は7300であ
った。
【0070】この樹脂溶液に、さらに酢酸n−ブチル3
4部を加えた後、2−(メタクリロイルオキシ)エチル
トリメチルアンモニウムクロライド5部、メチルメタク
リレート25部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
20部およびカヤエステルO0.8部からなるモノマー
混合液を3時間かけて滴下した後1時間熟成した。さら
に、カヤエステルO0.08部を添加した後、1時間熟
成して乳白色の成分(c−1−1)溶液を得た。得られ
た成分(c−1−1)溶液の固形分は60.7重量%、
東京計器社製形式BM(単一円筒型回転式粘度計)にて
測定した20℃における粘度は、3400mPa・sで
あった。
【0071】製造例9 成分(c−1−2)溶液の調製 製造例1と同様の装置に酢酸n−ブチル27部を入れ、
110℃に昇温し保持した後、2−アセトアセトキシエ
チルメタクリレート10部、2−エチルヘキシルメタク
リレート20部、スチレン10部およびカヤエステルO
3部からなる混合液を3時間かけて滴下し、その後1時
間熟成した。さらに、カヤエステルO0.3部と酢酸n
−ブチル3部との混合液を0.5時間かけて滴下した
後、2時間熟成しアクリル樹脂溶液を得た。得られたア
クリル樹脂のGPC測定による数平均分子量は5300
であった。
【0072】この樹脂溶液に、さらに酢酸n−ブチル4
0部を加えた後、2−(メタクリロイルオキシ)エチル
トリメチルアンモニウムブロマイド8部、メチルメタク
リレート27部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
25部およびカヤエステルO0.8部からなるモノマー
混合液を3時間かけて滴下した後、1時間熟成した。さ
らに、カヤエステルO0.08部を添加した後、1時間
熟成して乳白色の成分(c−1−2)溶液を得た。得ら
れた成分(c−1−2)溶液の固形分は61.7重量
%、東京計器社製形式BM(単一円筒型回転式粘度計)
にて測定した20℃における粘度は、2100mPa・
sであった。
【0073】製造例10 成分(d−1−1)溶液の調
製造例1と同様の装置に酢酸n−ブチル47部を入れ、
110℃に昇温し保持した後、2−アセトアセトキシエ
チルメタクリレート15部、2−エチルヘキシルメタク
リレート25部、スチレン10部およびカヤエステルO
3部からなる混合液を3時間かけて滴下し、その後1時
間熟成した。さらに、カヤエステルO0.3部と酢酸n
−ブチル3部との混合液を0.5時間かけて滴下した
後、2時間熟成しアクリル樹脂溶液を得た。得られたア
クリル樹脂のGPC測定による数平均分子量は6800
であった。
【0074】この樹脂溶液に、さらにn−オクタン20
部を加えた後、グリシジルメタクリレート15部、メチ
ルメタクリレート20部、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート15部およびカヤエステルO0.8部からなる
モノマー混合液を3時間かけて滴下した後1時間熟成し
た。さらに、カヤエステルO0.08部を添加した後、
1時間熟成して乳白色の成分(d−1−1)溶液を得
た。得られた成分(d−1−1)溶液の固形分は60.
6重量%、東京計器社製形式BM(単一円筒型回転式粘
度計)にて測定した20℃における粘度は、1740m
Pa・sであった。
【0075】製造例11 成分(d−1−2)溶液の調
製造例1と同様の装置に酢酸n−ブチル20部を入れ、
110℃に昇温し保持した後、2−アセトアセトキシエ
チルメタクリレート10部、2−エチルヘキシルメタク
リレート20部およびカヤエステルO3部からなる混合
液を3時間かけて滴下し、その後1時間熟成した。さら
に、カヤエステルO0.3部と酢酸n−ブチル3部との
混合液を0.5時間かけて滴下した後、2時間熟成しア
クリル樹脂溶液を得た。得られたアクリル樹脂のGPC
測定による数平均分子量は4400であった。
【0076】この樹脂溶液に、さらに酢酸n−ブチル2
7部およびn−オクタン20部を加えた後、グリシジル
メタクリレート30部、メチルメタクリレート25部、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート15部およびカヤ
エステルO0.8部からなるモノマー混合液を3時間か
けて滴下し、その後1時間熟成した。さらに、カヤエス
テルO0.08部を添加した後、1時間熟成して乳白色
の成分(d−1−2)溶液を得た。得られた成分(d−
1−2)溶液の固形分は60.5重量%、東京計器社製
形式BM(単一円筒型回転式粘度計)にて測定した20
℃における粘度は、460mPa・sであった。
【0077】製造例12 成分(c−2)溶液の調製 製造例1と同様の装置にn−ブタノール56部を入れ、
110℃に昇温し保持した後、2−アセトアセトキシエ
チルメタクリレート20部、2−エチルヘキシルメタク
リレート10部、n−ブチルメタクリレート45部、ス
チレン20部、2−(メタクリロイルオキシ)エチルト
リメチルアンモニウムクロライド5部およびカヤエステ
ルO6部からなる混合液を3時間かけて滴下し、その後
1時間熟成した。さらに、カヤエステルO0.6部とn
−ブタノール10部との混合液を0.5時間かけて滴下
した後、2時間熟成し成分(c−2)溶液を得た。得ら
れた成分(c−2)溶液の固形分は61.5重量%、G
PC測定による数平均分子量は8300であった。
【0078】製造例13 成分(d−2)溶液の調製 製造例1と同様の装置に酢酸n−ブチル56部を入れ、
110℃に昇温し保持した後、2−アセトアセトキシエ
チルメタクリレート20部、2−エチルヘキシルメタク
リレート10部、n−ブチルメタクリレート25部、ス
チレン20部、グリシジルメタクリレート25部および
カヤエステルO6部からなる混合液を3時間かけて滴下
し、その後1時間熟成した。さらに、カヤエステルO
0.6部と酢酸n−ブチル10部との混合液を0.5時
間かけて滴下した後、2時間熟成し成分(d−2)溶液
を得た。得られた成分(d−2)溶液の固形分は62.
3重量%、GPC測定による数平均分子量は9400で
あった。
【0079】製造例14 水性アクリル樹脂の製造 コンデンサー、攪拌棒、温度計、滴下ロート、窒素導入
管を備えたフラスコに、ジプロピレングリコールメチル
エーテル23.9部およびプロピレングリコールメチル
エーテル16.1部を入れ、120℃に昇温し保持した
後、アクリル酸エチル54.5部、メタクリル酸メチル
12.5部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル14.7
部、スチレン10.0部、メタクリル酸8.5部のモノ
マー混合液と、ジプロピレングリコールメチルエーテル
10.0部およびカヤエステルO2.0部からなる混合
液とを、3時間かけて並行して滴下し、その後0.5時
間熟成した。さらに、カヤエステルO0.3部およびジ
プロピレングリコールメチルエーテル5.0部からなる
混合液を0.5時間かけて滴下した後、1時間熟成し
た。その後、減圧下で溶剤16.1部を留去し、ジメチ
ルエタノールアミンおよびイオン交換水を加えて、GP
C測定による数平均分子量10000、固形分31重量
%、固形分酸価56、水酸基価70の水性アクリル樹脂
を得た。
【0080】製造例15 顔料ペーストの製造 製造例14によって得られた水性アクリル樹脂を10
0.0部、イオン交換水28.9部、ジメチルアミノエ
タノール0.3部、デグサカーボンFW−285(デグ
サAG社製カーボンブラック)5.1部を予備混合した
後、ペイントコンディショナー中でガラスビーズ媒体を
加えて、室温で1時間混合分散し、粒度5μm以下の顔
料ペーストを得た。
【0081】製造例16 水性型ベース塗料の製造 製造例14で得られた水性アクリル樹脂118.8部、
製造例15で得られた顔料ペースト134.3部、サイ
メル204(三井サイテック社製メラミン樹脂、固形分
80重量%)29.1部、イオン交換水161.3部を
混合撹拌して、水性型ベース塗料を得た。
【0082】実施例1 チヌビン384(チバガイギー社製紫外線吸収剤)2
部、サノールLS−292(三共社製光安定剤)4部お
よび日本ペイント社製アクリル系表面調整剤(固形分5
0重量%)2部を混合して、添加剤溶液を得た。製造例
1で得られた成分(a1)溶液156部、ペンタエリス
リトールトリアクリレート40部、製造例8で得られた
成分(c−1―1)溶液56部および製造例10で得ら
れた成分(d−1−1)溶液127部をディスパーにて
撹拌、混合して均一にした後、さらに、得られた添加剤
溶液を加えて撹拌し、熱硬化性塗料組成物を得た。得ら
れた塗料組成物を酢酸n−ブチルによって、東京計器社
製形式BM(単一円筒型回転式粘度計)にて測定した2
0℃における粘度が100mPa・sとなるように希釈
した。この希釈された塗料組成物を1g秤量し、110
℃で1時間乾燥させて塗料固形分を測定したところ、5
8重量%であった。また、希釈後の塗料組成物の粘度を
NO.4フォードカップ(20℃)で測定したところ、
30秒であった。
【0083】ブリキ板上に、希釈された塗料組成物を、
乾燥膜厚が40μmとなるようにエアスプレー塗装し、
140℃で30分間加熱して試験板1を得た。また、直
径5mmの孔が横一列に等間隔で10個空いた縦100
mm×横300mmの中塗り基板に、上記希釈後の塗料
組成物を乾燥膜厚20〜60μmの傾斜となるようにエ
アスプレー塗装した後、塗装面が地面と垂直になるよう
に立てかけ、140℃で30分間加熱し試験板2を得
た。なお、中塗り基板は、リン酸亜鉛処理した0.8m
mのダル鋼板にパワートップU−50(日本ペイント社
製カチオン電着塗料)を乾燥膜厚25μmとなるように
電着塗装し、160℃で30分間加熱硬化させ電着塗膜
を得た後、オルガP−2(日本ペイント社製ポリエステ
ル系溶剤型中塗り塗料)を乾燥膜厚40μmとなるよう
にエアースプレー塗装し、140℃で30分間加熱硬化
させることによって得られたものである。
【0084】リン酸亜鉛処理した0.8mmのダル鋼板
にパワートップU−50(日本ペイント社製カチオン電
着塗料)を乾燥膜厚25μmとなるように電着塗装し、
160℃で30分間加熱硬化させ電着塗膜を得た。その
上に、オルガP−2(日本ペイント社製ポリエステル系
溶剤型中塗り塗料)を乾燥膜厚40μmとなるようにエ
アースプレー塗装し、140℃で30分間加熱硬化させ
中塗り塗膜を得た。さらに、この上に、製造例20で得
られた水性型ベース塗料を乾燥膜厚16μmとなるよう
にエアスプレー塗装し、80℃で3分間加熱した後、上
記希釈後の塗料組成物を乾燥膜厚40μmとなるように
エアスプレー塗装した後、140℃で30分間加熱し試
験板3を得た。
【0085】実施例2〜20および比較例1〜4 表3、4に従って各成分を混合した後、実施例1で得ら
れた添加剤溶液を加えて熱硬化性塗料組成物を得たこと
以外は、実施例1と同様にして、試験板1〜3を得た。
なお、測定された希釈後の塗料組成物の塗料固形分は表
3および4に示した。
【0086】実施例21、および比較例5 表5に従って成分(a)から成分(d)までを混合した
後、実施例1で得られた添加剤溶液を加えて撹拌混合し
た後、さらに、PZS−1002(日本ペイント社製架
橋性有機微粒子、平均粒径60nm、固形分20重量
%)を撹拌しながら加えて熱硬化性塗料組成物を得たこ
と以外は、実施例1と同様にして、試験板1〜3を得
た。なお、測定された希釈後の塗料組成物の塗料固形分
は表5に示した。
【0087】実施例22 製造例3で得られた成分(a3)溶液117部とTS−
530(キャボット社製シリカ、比表面積228m
/g、見掛密度64g/1000cc)2部とをプレミ
ックスした後、ガラスビーズ300gを加えて、サンド
グラインドミルにて1時間分散した後、ガラスビーズを
取り除いてペーストを得た。得られたペースト119部
に対して、さらに、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート116部、製造例8で得られた成分(c−1−1)
溶液115部および製造例11で得られた成分(d−1
−2)溶液131部を加えてディスパーにて撹拌、混合
して均一にした後、さらに、得られた添加剤溶液を加え
て撹拌し、熱硬化性塗料組成物を得たこと以外は、実施
例1と同様にして、試験板1〜3を得た。なお、測定さ
れた希釈後の塗料組成物の塗料固形分は表5に示した。
【0088】実施例23 TS−530のかわりにCR−95(石原産業社製二酸
化チタン)100部を用いたこと以外は、実施例22と
同様にして熱硬化性塗料組成物を得た後、実施例1と同
様にして、試験板1〜3を得た。なお、測定された希釈
後の塗料組成物の塗料固形分は表5に示した。
【0089】実施例24 CR−95を100部の代わりにMA−100(三菱化
学社製カーボンブラック)15部としたこと以外は実施
例22と同様にして、熱硬化性塗料組成物を得たこと以
外は、実施例1と同様にして、試験板1〜3を得た。な
お、測定された希釈後の塗料組成物の塗料固形分は表5
に示した。
【0090】実施例25 製造例3で得られた成分(a3)溶液117部とMH−
8801(旭化成社製アルミペースト)90部とを1時
間攪拌しペーストを得た。得られたペースト207部に
対して、さらに、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト116部、製造例8で得られた成分(c−1−1)溶
液115部および製造例11で得られた成分(d−1−
2)溶液131部を加えてディスパーにて撹拌、混合し
て均一にした後、さらに、得られた添加剤溶液を加えて
撹拌し、熱硬化性塗料組成物を得たこと以外は、実施例
1と同様にして、試験板1〜3を得た。なお、測定され
た希釈後の塗料組成物の塗料固形分は表5に示した。
【0091】評価試験 得られた希釈後の塗料組成物および試験板1〜3を以下
の評価試験を行った。評価結果は表3〜5に示した。 <貯蔵安定性>各希釈後の塗料組成物を40℃で10日
間保管した後、フォードカップNO.4(20℃)で粘
度測定を行って増加した秒数を評価した。評価基準は以
下の通りとした。 ○:増加秒数が30秒以下であった △:増加秒数が30秒を超えて60秒以下であった ×:増加秒数が60秒を超えていた
【0092】<硬化性>得られた試験板1について、J
IS K 5400.8.4.2に準拠して鉛筆硬度を
測定した。HB以上を合格とした。
【0093】<タレ性>得られた試験板2について、下
側に5mm以上のタレがある孔の部分の膜厚を測定し
た。35μm以上を合格とした。
【0094】<外観>得られた試験板3について、塗膜
の外観を目視にて評価した。なお、評価基準は以下の通
りとした。 ○:光沢が均一である △:光沢がやや不均一である ×:光沢が不均一または光沢がない
【0095】
【表1】
【0096】
【表2】
【0097】
【表3】
【0098】
【表4】
【0099】
【表5】
【0100】表3〜5の結果から明らかなように、本発
明の熱硬化性塗料組成物は、塗料中の有機溶剤の含有量
を少なくしても貯蔵安定性および硬化性が良好であり、
かつ、塗布する際のタレ性が良好であった。また、塗布
する際の塗料中の有機溶剤の含有量を少なくすることが
できた。
【0101】
【発明の効果】本発明の熱硬化性塗料組成物は、特定の
特数および/または構造を有する成分(a)〜成分
(d)を含み、かつ、成分(c)が成分(c−1)、お
よび/または、成分(d)が成分(d−1)であるの
で、従来不可能であった、有機溶剤の含有量が非常に少
ない、いわゆるスーパーハイソリッド塗料における貯蔵
安定性および硬化性が良好であり、かつ、塗布する際の
タレ性が良好である。また、本発明の塗膜形成方法は、
上記の熱硬化性塗料組成物を用いるので、塗布する際の
塗料中の有機溶剤の含有量を少なくすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 入江 貴史 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 金倉 顕博 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 Fターム(参考) 4D075 CA01 CA32 CA38 CA44 CA47 DA06 DA23 DB02 DC12 DC13 EA07 EA10 EA19 EB14 EB22 EB23 EB33 EB35 EB37 EB38 EB42 EB52 EB55 EB56 EB57 EC03 EC07 EC11 EC17 4J038 CG141 DB002 DD001 DH001 FA112 JB11 JC17 JC29 MA14

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数平均分子量300〜3000、1分子当
    たり2個以上の活性メチレン基および/または活性メチ
    ン基を有する成分(a)、数平均分子量200〜300
    0、1分子当たり2個以上のメタクリレート基および/
    またはアクリレート基を有する成分(b)、オニウム塩
    を有する成分(c)、および、エポキシ基および/また
    は5員環カーボネート基を有する成分(d)を含んでい
    る熱硬化性塗料組成物において、前記成分(c)がオニ
    ウム塩を有する有機溶媒に不溶な樹脂粒子を含む非水分
    散液(c−1)、および/または、前記成分(d)がエ
    ポキシ基および/または5員環カーボネート基を有する
    有機溶剤に不溶な樹脂粒子を含む非水分散液(d−1)
    であることを特徴とする熱硬化性塗料組成物。
  2. 【請求項2】前記成分(c)の有するオニウム塩のカチ
    オンは、4級アンモニウムカチオン、4級ホスホニウム
    カチオンおよび3級スルホニウムカチオンからなる群よ
    り選択される少なくとも1種のものである請求項1に記
    載の熱硬化性塗料組成物。
  3. 【請求項3】前記成分(c)の有するオニウム塩のアニ
    オンは、フロライドを除くハライドアニオン、カルボキ
    シレートアニオン、スルホネートアニオン、サルフェー
    トアニオン、ナイトレートアニオンおよびホスフェート
    アニオンからなる群より選択される1種のものである請
    求項1または2に記載の熱硬化性塗料組成物。
  4. 【請求項4】前記オニウム塩を有するアクリル系モノマ
    ーは、第4級化アミノアルキル(メタ)アクリレート、
    第4級化アミノアルキル(メタ)アクリルアミド、第4
    級アンモニウム(メタ)アクリレート、第4級ホスフィ
    ノアルキル(メタ)アクリレート及び第4級ホスホニウ
    ム(メタ)アクリレートからなる群より選択される少な
    くとも1種である請求項1〜3のうちのいずれか1つに
    記載の熱硬化性塗料組成物。
  5. 【請求項5】前記エポキシ基を有するアクリル系モノマ
    ーは、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグ
    リシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
    (メタ)アクリレートのグリシジルエーテルおよび3,
    4−エポキシシクロヘキサンメタノールの(メタ)アク
    リレートからなる群より選択される少なくとも1種であ
    る請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載の熱硬化性
    塗料組成物。
  6. 【請求項6】前記非水分散液(c−1)および/または
    前記非水分散液(d−1)は、固形分40重量%以上
    で、20℃における粘度が10000mPa・s以下で
    ある請求項1〜5のうちのいずれか1つに記載の熱硬化
    性塗料組成物。
  7. 【請求項7】前記非水分散液(c−1)および/または
    前記非水分散液(d−1)の合計含有量は、前記成分
    (a)と前記成分(b)との合計重量に対して、固形分
    を基準として10〜150重量%である請求項1〜6の
    うちのいずれか1つに記載の熱硬化性塗料組成物。
  8. 【請求項8】前記成分(a)は、ポリオールと活性メチ
    レン基および/または活性メチン基含有カルボン酸化合
    物および/または活性メチレン基および/または活性メ
    チン基含有カルボン酸エステルとの反応生成物、ポリア
    ミン化合物とジケテンとの反応生成物、活性メチレン基
    および/または活性メチン基含有アクリル樹脂、およ
    び、イソシアネート化合物と活性メチレン基含有カルボ
    ン酸化合物および/または活性メチレン基含有カルボン
    酸エステルとの反応生成物からなる群より選択される少
    なくとも1種のものである請求項1〜7のうちのいずれ
    か1つに記載の熱硬化性塗料組成物。
  9. 【請求項9】前記成分(b)が、(メタ)アクリレート
    エステル、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリエステ
    ル(メタ)アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹
    脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メ
    タ)アクリレート樹脂、α,β−不飽和カルボニル基含
    有アクリル樹脂、ポリエーテル(メタ)アクリレート樹
    脂、及び(メタ)アクリロイル基含有シリコーンオリゴ
    マーからなる群より選択される少なくとも1種のもので
    ある請求項1〜8のうちのいずれか1つに記載の熱硬化
    性塗料組成物。
  10. 【請求項10】前記成分(c)の有するオニウム塩のモ
    ル数に対して、0.01〜20倍のモル数の有機酸、フ
    ェノールまたはルイス酸を含む請求項1〜9のうちのい
    ずれか1つに記載の硬化性塗料組成物。
  11. 【請求項11】前記成分(a)、前記成分(b)、前記
    成分(c)および前記成分(d)の合計重量に対して、
    架橋性有機微粒子またはシリカ微粒子を0.1〜10重
    量%含有している請求項1〜10のうちのいずれか1つ
    に記載の硬化性塗料組成物。
  12. 【請求項12】さらに、無機顔料、有機顔料、染料およ
    び光輝材からなる群より選択される少なくとも1種の着
    色成分を含んでいる請求項1〜11のうちのいずれか1
    つに記載の熱硬化性塗料組成物。
  13. 【請求項13】被塗装物に対して、請求項1〜12のう
    ちのいずれか1つに記載の熱硬化性塗料組成物を塗布す
    る塗膜形成方法において、前記塗布する際の熱硬化性塗
    料組成物の塗料固形分が50重量%以上であることを特
    徴とする塗膜形成方法。
JP2001091033A 2001-03-27 2001-03-27 熱硬化塗料組成物およびそれを用いた塗膜形成方法 Pending JP2002285041A (ja)

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