JP2002284953A - ストレッチ包装用フィルム - Google Patents

ストレッチ包装用フィルム

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JP2002284953A
JP2002284953A JP2001088209A JP2001088209A JP2002284953A JP 2002284953 A JP2002284953 A JP 2002284953A JP 2001088209 A JP2001088209 A JP 2001088209A JP 2001088209 A JP2001088209 A JP 2001088209A JP 2002284953 A JP2002284953 A JP 2002284953A
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film
stretch packaging
ethylene
packaging film
resin
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JP2001088209A
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Akiyo Hashimoto
陽世 橋本
Takahiro Shigemitsu
貴裕 重光
Hiroaki Nakagawa
弘章 中川
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリ塩化ビニル系樹脂以外の樹脂を使用し
て、優れた防曇性と優れた耐熱性やフィルム強度とを兼
備し、自動包装機適性にも優れるストレッチ包装用フィ
ルムを提供する。 【解決手段】 エチレン含有量が5〜35モル%である
エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂100重量部
に対して、2価以上のアルコール5〜15重量部が添加
されてなる樹脂組成物から形成されていることを特徴と
するストレッチ包装用フィルム、及び、平均重合度が1
200以上であり、鹸化度が98モル%以上であるポリ
ビニルアルコール樹脂層が少なくとも片面に積層されて
いることを特徴とする上記ストレッチ包装用フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストレッチ包装用
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、包装用途等に用いられるストレッ
チ包装用フィルムとしては、価格、使い易さ等の点か
ら、可塑化ポリ塩化ビニル系樹脂を主成分とするものが
広く使用されてきた。
【0003】上記ストレッチ包装用フィルムの代表的用
途として、例えば食品のトレー包装が挙げられるが、食
品をトレー包装して店頭販売する際に低温で陳列される
ことにより、フィルム内側の水分が結露してフィルム表
面を曇らせることがある。このような水分の結露によっ
て、光線透過が遮られるため、内容物の視認性が損なわ
れ、陳列ディスプレー性が低下するという問題点があ
る。
【0004】このような水分結露によるフィルム表面の
曇りは、一般的に防曇剤と呼称される界面活性剤をフィ
ルムに添加することにより防止することが可能である。
【0005】上記防曇剤は、フィルムからブリードアウ
トして、フィルム表面に付着した水滴の接触角を小さく
するため、水滴が薄い水膜となり、光線を直線的に透過
させるために、内容物の視認性が向上する。また、上記
防曇剤は、フィルム表面にブリードアウトすることによ
り、いわゆる「ぬめり」をもたらし、例えば、自動包装
機でトレー包装する際にトレーとフィルムとの摩擦を低
減させる潤滑剤的な効果を発揮するという利点もある。
【0006】一方、近年においては特に環境汚染問題が
重要視されており、塩素を含むポリ塩化ビニル系樹脂の
使用は、あらゆる分野で問題視されている。
【0007】このため最近では、この問題を解決するた
めに種々の試みがなされており、例えば、特開昭61−
44635号公報では、プロピレンとα−オレフィンと
のランダム共重合体樹脂を主成分とする層の両面に、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を主成分とする層が積
層されてなるストレッチ包装用フィルムが提案されてい
る。
【0008】上記公報に提案されているように、ポリ塩
化ビニル系樹脂の代替材料として、ポリオレフィン系樹
脂を用いたストレッチ包装用フィルムの開発が活発に行
われている。このようなポリオレフィン系樹脂を用いた
ストレッチ包装用フィルムは、表面層にエチレン−酢酸
ビニル共重合体樹脂を使用したものが主流である。エチ
レン−酢酸ビニル共重合体樹脂は防曇剤のブリード特性
に優れているため、防曇剤を配合することにより低温時
の防曇性が向上する。
【0009】しかし、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂を使用したストレッチ包装用フィルムは、エチレン−
酢酸ビニル共重合体樹脂の融点が低いため耐熱性に問題
があり、例えば、コンビニエンスストア等においてフィ
ルム包装した弁当を多段に積み重ねた状態で電子レンジ
で加熱すると、フィルム同士が融着したり、最悪の場合
にはフィルムが破損する等の問題点がある。
【0010】そこで、かって本発明者らは、ストレッチ
包装用フィルムの耐熱性を向上させる手段として、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体樹脂に比べて融点が高い直鎖
状低密度ポリエチレン樹脂をフィルム表面層の素材とし
て使用することを試みたが、フィルムの耐熱性は確かに
向上したものの、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂に
比べて直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は防曇剤のブリー
ドアウト量が減少したため、防曇性が不十分となった
り、気温により防曇剤のブリードアウト量が大きく変動
したため、季節によりストレッチ包装用フィルムの品質
がばらつく等の問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑み、ポリ塩化ビニル系樹脂以外の樹脂を使用
して、優れた防曇性と優れた耐熱性やフィルム強度とを
兼備し、自動包装機適性にも優れるストレッチ包装用フ
ィルムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よるストレッチ包装用フィルムは、エチレン含有量が5
〜35モル%であるエチレン−ビニルアルコール共重合
体樹脂100重量部に対して、2価以上のアルコール5
〜15重量部が添加されてなる樹脂組成物から形成され
ていることを特徴とする。
【0013】また、請求項2に記載の発明によるストレ
ッチ包装用フィルムは、上記請求項1に記載のストレッ
チ包装用フィルムにおいて、平均重合度が1200以上
であり、鹸化度が98モル%以上であるポリビニルアル
コール樹脂層が少なくとも片面に積層されていることを
特徴とする。
【0014】本発明で用いられるエチレン−ビニルアル
コール共重合体樹脂とは、エチレンと酢酸ビニルとを高
圧下で共重合させ、未反応モノマーを除去した後に、ア
ルカリにより酢酸ビニル部分を鹸化し、次いで、過剰の
アルカリを中和し、乾燥して得られる半透明白色の樹脂
である。
【0015】上記エチレン−ビニルアルコール共重合体
樹脂は、剛性が高く、ガスバリアー性や耐溶剤性に優れ
ると共に、帯電し難く、焼却時に有害ガスを発生しない
のでリサイクル性に優れる等の優れた特性を有する。
【0016】本発明においては、上記エチレン−ビニル
アルコール共重合体樹脂のエチレン含有量が5〜35モ
ル%であることが必要である。
【0017】エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂
のエチレン含有量が5モル%未満であると、エチレン−
ビニルアルコール共重合体樹脂の熱分解温度と溶融温度
とが近接するため、ストレッチ包装用フィルムの熱溶融
押出し成形が困難となる。この場合、熱溶融押出し成形
性を向上させるために、ビニルアルコール部分の鹸化度
を80モル%以下にすると、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体樹脂の水溶性が著しく向上するため、得られ
るストレッチ包装用フィルムは食品包装に耐えられなく
なる。また、水溶性を向上させるために、ビニルアルコ
ール部分の鹸化度を98モル%以上にすると、熱溶融押
出し成形が困難となるため、溶液キャスティング法によ
りフィルム成形するための大掛かりな設備や、それに伴
う多大の設備投資や広いスペース等が必要となり、実用
性に欠けるものとなる。
【0018】逆に、エチレン−ビニルアルコール共重合
体樹脂のエチレン含有量が35モル%を超えると、得ら
れたストレッチ包装用フィルムを例えば食品のトレー包
装に使用した場合、フィルム表面に付着した水滴の接触
角が大きくなるため、水滴が丸くなり、低温ディスプレ
ー時にこの水滴が結露して、内容物の視認性が損なわ
れ、陳列ディスプレー性が低下する。
【0019】上記エチレン−ビニルアルコール共重合体
樹脂は、エチレン含有量が5〜35モル%である限り、
単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても
良い。
【0020】本発明で用いられる2価以上のアルコール
としては、特に限定されるものではないが、例えば、グ
リセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール等が挙げられ、好適に用
いられるが、なかでも、フィルム成形時の発煙が少ない
ことから、ジグリセリン、ポリグリセリン、ポリエチレ
ングリコール等がより好適に用いられる。これらの2価
以上のアルコールは、単独で用いられても良いし、2種
類以上が併用されても良い。
【0021】本発明のストレッチ包装用フィルムを形成
する樹脂組成物は、前記エチレン−ビニルアルコール共
重合体樹脂100重量部に対して、上記2価以上のアル
コール5〜15重量部が添加されてなることが必要であ
る。
【0022】エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂
100重量部に対する2価以上のアルコールの添加量が
5重量部未満であると、得られるストレッチ包装用フィ
ルムが硬くて脆いものとなって包装適性が失われたり、
防曇性が不十分となり、逆にエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体樹脂100重量部に対する2価以上のアルコ
ールの添加量が15重量部を超えると、得られるストレ
ッチ包装用フィルムのフィルム強度が低下して包装対象
物の突起等によりフィルムが破損したり、フィルムから
2価以上のアルコールがブリードアウトして、例えば包
装された食品に移行し、食品の風味を損ねる恐れがあ
る。
【0023】本発明のストレッチ包装用フィルムを形成
する樹脂組成物には、必須成分であるエチレン−ビニル
アルコール共重合体樹脂および2価以上のアルコール以
外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じ
て、充填剤、軟化剤、可塑剤、界面活性剤、防曇剤、カ
ップリング剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、
光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、滑剤、帯電防止剤、
難燃剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が添
加されていても良い。
【0024】上記樹脂組成物の調製方法は、特別なもの
ではなく、例えば、押出機、ニーダー、バンバリーミキ
サー、ロール等の通常の攪拌混練機を用いて、常温下も
しくは加熱下で、必須成分であるエチレン−ビニルアル
コール共重合体樹脂および2価以上のアルコールの各所
定量と必要に応じて添加される各種添加剤の1種類もし
くは2種類以上の各所定量とを均一に攪拌混練すること
により、所望の樹脂組成物を得ることができる。
【0025】本発明のストレッチ包装用フィルムの成形
方法としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、熱溶融押出成形法、インフレーション成形法、溶液
キャスティング成形法等が挙げられ、いずれの成形法が
採られても良いが、なかでも、生産性に優れることか
ら、熱溶融押出成形法を採ることが好ましい。尚、樹脂
組成物の調製とストレッチ包装用フィルムの成形とは、
一括して同時に行われても良い。
【0026】こうして得られる本発明のストレッチ包装
用フィルムは、特に限定されるものではないが、厚みが
6〜18μmであることが好ましい。ストレッチ包装用
フィルムの厚みが6μm未満であると、フィルム強度が
不十分となり、例えばトレー包装時にフィルムが破損し
て内容物が漏れ出る恐れがあり、逆にストレッチ包装用
フィルムの厚みが18μmを超えると、コスト高となる
ことがある。
【0027】本発明のストレッチ包装用フィルムは、そ
の少なくとも片面に平均重合度が1200以上であり、
鹸化度が98モル%以上であるポリビニルアルコール樹
脂層が積層されていることが好ましい。
【0028】ストレッチ包装用フィルムの少なくとも片
面に上記ポリビニルアルコール樹脂層を積層することに
より、ストレッチ包装用フィルムの耐熱性やフィルム強
度が向上する。
【0029】上記ポリビニルアルコール樹脂の平均重合
度が1200未満であるか、鹸化度が98モル%未満で
あると、ポリビニルアルコール樹脂層が水に触れた時に
膨潤もしくは溶解し、前記2価以上のアルコールやポリ
ビニルアルコール樹脂の低分子量分が溶出して、例えば
包装された食品に移行し、食品の風味を損ねることがあ
る。
【0030】本発明のストレッチ包装用フィルムの少な
くとも片面に上記ポリビニルアルコール樹脂層を積層す
る方法としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビア
コーター、コンマコーター等の通常の塗工機を用いて、
常温下もしくは加熱下で、ポリビニルアルコール樹脂の
溶媒(水もしくは有機溶剤)溶液をストレッチ包装用フ
ィルムの所定の面に所望の厚み(乾燥後の厚み)となる
ように塗工した後、乾燥して溶媒を除去することによ
り、ポリビニルアルコール樹脂層をストレッチ包装用フ
ィルムの所定の面に積層する方法等が挙げられる。上記
塗工機は、ポリビニルアルコール樹脂の溶媒溶液の粘度
や固形分、ポリビニルアルコール樹脂層の所望の厚み等
に対応して適宜選択されれば良い。
【0031】こうして積層されるポリビニルアルコール
樹脂層の厚みは、特に限定されるものではないが、1〜
3μm程度の薄膜状であることが好ましい。
【0032】
【作用】本発明のストレッチ包装用フィルムは、特定の
エチレン含有量を有するエチレン−ビニルアルコール共
重合体樹脂の特定量に対して、2価以上のアルコールの
特定量が添加されてなる樹脂組成物から形成されるの
で、優れた防曇性と優れた耐熱性やフィルム強度とを発
現する。また、上記ストレッチ包装用フィルムの少なく
とも片面に特定の平均重合度や特定の鹸化度を有するポ
リビニルアルコール樹脂層を積層することにより、スト
レッチ包装用フィルムの耐熱性やフィルム強度はより優
れたものとなる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は
「重量部」を意味する。
【0034】(実施例1)エチレン含有量が26モル%
であるエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(a)
100部に対して、ジグリセリン9部を添加し、均一に
攪拌混練して樹脂組成物を調製し、この樹脂組成物を用
いて、熱溶融押出成形法により厚み12μmのストレッ
チ包装用フィルムを成形した。
【0035】(実施例2)エチレン−ビニルアルコール
共重合体樹脂(a)の代わりに、エチレン含有量が6モ
ル%であるエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂
(b)を用いたこと以外は実施例1の場合と同様にし
て、ストレッチ包装用フィルムを成形した。
【0036】(実施例3)実施例1で得られたストレッ
チ包装用フィルムの片面に、平均重合度が1200であ
り、鹸化度が98モル%であるポリビニルアルコール樹
脂の溶媒溶液をコーティングし、乾燥により溶媒を除去
して、片面に厚み(乾燥後の厚み)2μmのポリビニル
アルコール樹脂層が積層されたストレッチ包装用フィル
ムを作製した。
【0037】(比較例1)エチレン−ビニルアルコール
共重合体樹脂(a)の代わりに、エチレン含有量が45
モル%であるエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂
(c)を用いたこと以外は実施例1の場合と同様にし
て、ストレッチ包装用フィルムを成形した。
【0038】(比較例2)エチレン−ビニルアルコール
共重合体樹脂(a)100部に対するジグリセリンの添
加量を3部としたこと以外は実施例1の場合と同様にし
て、ストレッチ包装用フィルムを成形した。
【0039】(比較例3)エチレン−ビニルアルコール
共重合体樹脂(a)100部に対するジグリセリンの添
加量を20部としたこと以外は実施例1の場合と同様に
して、ストレッチ包装用フィルムを成形した。
【0040】(比較例4)エチレン−ビニルアルコール
共重合体樹脂(a)の代わりに、鹸化度が98モル%で
あるポリビニルアルコール樹脂を用いたこと以外は実施
例1の場合と同様にして、ストレッチ包装用フィルムの
成形を試みたが、ポリビニルアルコール樹脂が熱分解し
たので、ストレッチ包装用フィルムの成形はできなかっ
た。
【0041】実施例1〜実施例3及び比較例1〜比較例
3で得られたストレッチ包装用フィルムの性能(初期
低温防曇性、耐熱性、引張強度、自動包装機適
性)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すと
おりであった。
【0042】初期低温防曇性:120mm×200m
mサイズのトレーに水100gを含浸させた脱脂綿を入
れ、ストレッチ包装用フィルムによりフィルム包装して
0℃に冷却した。30分後にフィルム内面が水滴で曇っ
ているか否かを目視で観察し、下記判定基準により初期
低温防曇性を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥水膜は張っていたが水滴は認められず、内容物は
容易に視認できた。 △‥‥水滴が認められたが、内容物は視認可能であっ
た。 ×‥‥水滴の付着が激しく、内容物は視認できなかっ
た。 耐熱性:120mm×200mmサイズのトレーに3
00gの重りを入れ、ストレッチ包装用フィルムにより
フィルム包装したものを3段積みにした状態で電子レン
ジに入れ、500Wにて加熱した。2分後に電子レンジ
から取り出して、フィルムの状態を目視で観察し、フィ
ルム同士が熱融着を開始する最低温度を確認した。 引張強度:JIS K−7127「プラスチックフィ
ルム及びシートの引張試験方法」に準拠して、ストレッ
チ包装用フィルムの引張強度を測定した。 自動包装機適性:幅500mmのストレッチ包装用フ
ィルムを突上げ式自動包装機に掛け、トレー100個を
連続包装した時の包装安定性を確認し、包装成功率を求
めた。
【0043】
【表1】
【0044】表1から明らかなように、本発明による実
施例1〜実施例3のストレッチ包装用フィルムは、いず
れも初期低温防曇性、耐熱性、引張強度および自動包装
機適性の全てについて優れていた。
【0045】これに対し、エチレン含有量が35モル%
を超えていた(45モル%)エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体樹脂を用いた比較例1のストレッチ包装用フ
ィルムは、耐熱性が悪く、初期低温防曇性も劣ってい
た。また、エチレン含有量が5〜35モル%であるエチ
レン−ビニルアルコール共重合体樹脂100重量部に対
するジグリセリン(4価のアルコール)の添加量が5重
量部未満(3重量部)であった比較例2のストレッチ包
装用フィルムは、自動包装機適性が極端に悪かった。ま
た、エチレン含有量が5〜35モル%であるエチレン−
ビニルアルコール共重合体樹脂100重量部に対するジ
グリセリン(4価のアルコール)の添加量が15重量部
を超えていた(20重量部)比較例3のストレッチ包装
用フィルムは、引張強度(フィルム強度)が極端に低か
った。さらに、エチレン含有量が5〜35モル%である
エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂の代わりに、
鹸化度が98モル%であるポリビニルアルコール樹脂を
用いた比較例4においては、成形時にポリビニルアルコ
ール樹脂が熱分解し、フィルム成形ができなかったの
で、ストレッチ包装用フィルムを得ることができなかっ
た。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のストレッチ
包装用フィルムは、優れた防曇性と優れた耐熱性やフィ
ルム強度とを兼備し、自動包装機適性にも優れ、且つ、
ポリ塩化ビニル系樹脂のようなハロゲン含有樹脂やハロ
ゲン含有化合物を使用しないので、成形加工時や焼却時
にダイオキシンやハロゲンガスなどの有害ガスを発生す
ることもない、いわゆる環境に優しいストレッチ包装用
フィルムでもあるので、例えば食品等のストレッチ包装
分野に好適に使用することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA15X AA29X AA76 AC05 AF15 AF56 AF59 AH04 BB06 BC01 4F100 AH02A AH02H AK21B AK21C AK69A BA02 BA03 BA06 BA07 BA10A BA10B BA10C BA15 GB15 GB23 JA07B JA07C JA20A JA20B JA20C JJ03 JK01 JK08 JL07 YY00A YY00B YY00C 4J002 BE031 CH02X EC046 EC056 ED036 GG02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン含有量が5〜35モル%である
    エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂100重量部
    に対して、2価以上のアルコール5〜15重量部が添加
    されてなる樹脂組成物から形成されていることを特徴と
    するストレッチ包装用フィルム。
  2. 【請求項2】 平均重合度が1200以上であり、鹸化
    度が98モル%以上であるポリビニルアルコール樹脂層
    が少なくとも片面に積層されていることを特徴とする請
    求項1に記載のストレッチ包装用フィルム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011174982A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Kuraray Co Ltd ポリビニルアルコール系重合体フィルムの製造方法

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