JP2002284823A - 耐衝撃性改質剤及び樹脂組成物 - Google Patents
耐衝撃性改質剤及び樹脂組成物Info
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Abstract
優れ、特に面衝撃衝撃性に優れた衝撃性改質剤及び該耐
衝撃性改質剤を含有する樹脂組成物を提供することにあ
る。 【解決手段】 重量平均粒子径100〜300nmであ
り、粒子径累積重量分率において、100nm未満が1
5重量%以下300nm超が10重量%以下又は100
nm未満が5重量%以下200nm超が15重量%以下
であり、かつゲル含有量が50〜95重量%の交叉結合
を有し、アクリル酸エステル系ゴム質重合体の存在下、
芳香族ビニル単量体とシアン化ビニル単量体、必要に応
じて共重合可能な他の単量体をグラフト重合してなるこ
とを特徴とする耐衝撃性改良剤。
Description
性、流動性、表面光沢性に優れたグラフト重合体の耐衝
撃性改良剤及び該耐衝撃性改良剤を含有する樹脂組成物
に関する。
等に代表される耐衝撃性樹脂は、ゴム基質にアクリロニ
トリルやスチレン等をグラフト重合させて得られるが、
グラフト構造とゴム含有量が樹脂組成物の物性に大きな
影響を与え、特にゴム粒子径が耐衝撃性を発現させるた
めの重要な鍵を握っていること、また更に、ゴム粒子径
が大きくなるほど得られる樹脂の耐衝撃性、加工性が向
上することは、広く知られた事実である。また、ゴム含
有スチレン系樹脂には、ジエン系、アクリル酸エステル
系又はα−オレフィン系等のゴム質重合体が使用されて
いるが、通常乳化重合で製造され、ラテックスの形態で
得ることができる。しかしながら、乳化重合で得られる
ゴム質重合体の粒子径は、特別の操作を施さないと、1
00nm程度のものであり、耐衝撃性を発現させるため
には、極めて小さすぎ、そのために粒子径を大きくす
る、所謂「肥大化」なる提案(例えば、特公平4−79
366号公報、特開昭59−93701号公報及び特開
昭56−167704号公報等)がなされ、その数は膨
大なものになる。
質重合体を使用したゴム含有グラフト重合体は、耐衝撃
性においてある程度有効な手段であるが、流動性、表面
外観及び光沢性等の特性が大幅に低下し、実用に際して
は、要求される重要特性を最優先し、その他の特性に対
しは、犠牲を強いてきたし、実際の生産において、「肥
大化」工程は容易な生産が難しいことから、生産性に問
題があった。
性、衝撃性、曲げ強度等の機械的特性に優れ、特に面衝
撃性に優れた衝撃性改質剤及び該耐衝撃性改質剤を含有
する樹脂組成物を提供することにある。
均粒子径100〜300nmであり、粒子径累積重量分
率において、100nm未満が15重量%以下、300
nm超が10重量%以下であり、かつゲル含有量が50
〜95重量%の交叉結合を有し、アクリル酸エステル系
ゴム質重合体の存在下、芳香族ビニル単量体とシアン化
ビニル単量体、必要に応じて共重合可能な他の単量体を
グラフト重合してなることを特徴とする耐衝撃性改良剤
が提供される。
00〜300nmであり、粒子径累積重量分率におい
て、100nm未満が5重量%以下、200nm超が1
5重量%以下であり、かつゲル含有量が50〜95重量
%の交叉結合を有し、アクリル酸エステル系ゴム質重合
体の存在下、芳香族ビニル単量体とシアン化ビニル単量
体、必要に応じて共重合可能な他の単量体をグラフト重
合してなることを特徴とする耐衝撃性改質剤が提供され
る。
体、シアン化ビニル単量体、必要に応じて共重合可能な
他の単量体を共重合してなる硬質重合体80〜20重量
部と、上記耐衝撃性改質剤を20〜80重量部配合して
なることを特徴とする樹脂組成物が提供される。
ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン
テレフタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹
脂からなる群より選ばれる1種又は2種以上を混合させ
た樹脂100重量部に対して、上記耐衝撃性改質剤を5
〜40重量部配合してなることを特徴とする樹脂組成物
が提供される。
詳細に説明する。
検討した結果、特定のゴム質重合体(粒子径や粒子径分
布等)を使用した特定のグラフト構造を有するゴム含有
グラフト重合体を熱可塑性樹脂に配合することにより、
特にゴム質重合体の粒子径においては、従来では考えら
れない極めて小粒子径にて、全く予想できないほどの極
めて顕著な効果を発現することを見出し、本発明の完成
に至った。
体とは、ゴム質重合体の存在下、1種以上のビニル系単
量体をグラフト重合してなる共重合体及び/又はゴム質
重合体にグラフト重合させる上記単量体の単独又は共重
合体との混合物である。
合体中のアクリル酸エステル系ゴム質重合体としては、
アクリル酸エステル重合体単独、該アクリル酸エステル
重合体と共重可能なビニル単量体との共重合体等が挙げ
られる。
ための単量体としては、例えば、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルア
クリレート、イソブチルアクリレート、ペンチルアクリ
レート、イソアミルアクリレート、n−ヘキシルアクリ
レート、2−メチルペンチルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート及びn−オクチルアクリレート等
が挙げられ、このような中から1種又は2種以上を用い
ることができる。
ゴム質重合体の粒子径は、特定の粒子径の範囲に入る必
要がある。すなわち、ゴム質重合体の粒子径は、100
〜300nmであり、好ましくは100〜200nmで
ある。100nm未満では、衝撃性の改善効果が低く、
300nmを超えると衝撃性改善効果が低い上に、光沢
の低下が起こる。
重合体は、粒子径だけでなく、その分布においても制御
される。すなわち、ゴム含有グラフト重合体中のゴム質
重合体は、100nm未満の粒子径累積重量分率が15
重量%以下で且つ300nmを超える粒子径累積重量分
率が10重量%以下、あるいは100nm未満の粒子径
累積重量分率が5重量%以下で且つ200nmを超える
粒子径累積重量分率が15重量%以下であり、好ましく
は100nm未満の粒子径累積重量分率が5重量%以下
で且つ200nmを超える粒子径累積重量分率が5重量
%以下であるゴム質重合体である。100nm未満の粒
子径累積重量分率が15重量%を超えると衝撃性の改質
効果が十分ではなく、また300nmを超える粒子径累
積重量分率が10重量%を超えると衝撃性の改質効果が
十分でなくなり易い。また、上記の、好ましい粒子径に
することにより、衝撃性の改善効果が極めて著しくな
る。
のゲル含有率は、50〜95重量%であることが必須で
ある。ゲル含有率が50重量%未満又は95重量%を超
えると衝撃強度の低下が見られ、特にゲル含有率の低い
50重量%未満では光学特性や成形収縮が悪くなる。
の含有量は、好ましくは20〜90重量%である。20
重量%未満ではグラフト率が過大となり、また90重量
%を超えるとグラフト率が低下することにより、どちら
も衝撃強度が低下し易い。
質重合体の製造方法、粒子径の制御方法については、特
に制限はなく、いかなる重合方法、制御方法も採用でき
る。ゴム含有グラフト重合体ついては、使用されるゴム
質重合体の粒子径が比較的小さいが、例えば、乳化重合
法により得られた極小さな粒径(例えば、80nm程
度)のゴム質重合体を、酸等による化学的凝集法や、ホ
モミキサー等による物理的凝集法等の公知の粒径肥大法
を用いたり、乳化重合に長時間かけて、粒子径を育成し
て大きな粒径にする方法等が挙げられる。
るゴム質重合体は、上記乳化重合を行うにあたり、電解
質成分として添加するピロリン酸ソーダの添加量を制御
することにより、得られるゴム質重合体の重量平均粒子
径を調節することもできる。すなわち、この添加量が多
いと得られるゴム質重合体の重量平均粒子径が大きく、
少ないと小さくなる。また、ゲル化率は交叉剤により調
節することができる。
るゴム質重合体は、特定の粒子径、粒子径分布に範囲に
入れば、必ずしも単峰性である必要はなく、各ゴム質重
合体内において多峰性であってもよいが、生産効率等の
観点から、できるだけ単峰性が好ましい。
るゴム質重合体は、カルボン酸系乳化剤を用いた乳化重
合にて製造されたゴム質重合体であることが好ましい。
カルボン酸系乳化剤を用いることにより、粒子径の制御
等が容易に行われる共に、耐候性の向上が図られる。
法については、塊状重合、溶液重合、塊状懸濁重合、懸
濁重合及び乳化重合等の通常公知重合方法も採用でき
る。この際のゴム質重合体成分、芳香族ビニル単量体成
分、シアン化ビニル単量体成分及び必要に応じて用いら
れるその他の共重合可能な単量体成分の配合比には特に
制限はなく、用途に応じて各成分が適宜に配合される。
乳化重合にて製造されたゴム質重合体を攪拌翼、ジャケ
ット付き反応器内に仕込み、次にグラフト重合させるビ
ニル系単量体の全量又は一部を数回に分けて、一括又は
連続して滴下し、攪拌させながら、40〜70℃にて、
5〜60分間放置した後、更に開始剤を添加する。これ
により添加した単量体は、ゴム質重合体に含浸し、ゴム
質重合体内にて重合体となる。
れる芳香族ビニル単量体成分としては、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、o−、m−又はp−メチルス
チレン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジクロ
ロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、
フルオロスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エ
チルスチレン及びビニルナフタレン等が挙げられるが、
好ましくはスチレン及びα−メチルスチレンを挙げるこ
とができ、これらの1種又は2種以上を使用することが
できる。また、シアン化ビニル単量体成分としては、例
えば、アクリロニトリル及びメタアクリロニトリル等を
挙げることができ、これらの1種又は2種以上を使用す
ることができる。
おいては、上記の芳香族ビニル単量体成分、シアン化ビ
ニル単量体成分の他に、これらと共重合可能な単量体を
本発明の目的を損なわない範囲で使用することができ
る。このような共重合可能な単量体としては、アクリル
酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和カルボン酸;メチ
ル(メタ)アクリレート(「(メタ)アクリレート」は
「アクリレート及びメタクリレート」を示す)、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等の
α,β−不飽和カルボン酸エステル類;無水マレイン
酸、無水イタコン酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸無
水物類;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチ
ルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−o−クロ
ロフェニルマレイミド等のα,β−不飽和ジカルボン酸
のイミド化合物類等を挙げることができ、これらの単量
体の1種又は2種以上を使用することができる。
らなる耐衝撃性改質剤20〜80重量部と、芳香族ビニ
ル単量体、シアン化ビニル単量体、必要に応じて用いら
れる共重合可能な他の単量体を共重合してなる硬質重合
体80〜20重量部を配合してなる樹脂組成物を見出し
た。
ビニル単量体とシアン化ビニル単量体と、更に必要に応
じて用いられる共重合可能な他の単量体を共重合してな
る硬質重合体からなり、芳香族ビニル単量体とシアン化
ビニル単量体と、更に必要に応じて用いられる共重合可
能な他の単量体は、ゴム含有重合体にグラフトさせる単
量体と同様な単量体が使用できる。
アミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹脂等
の熱可塑性樹脂からなる群より選ばれる1種又は2種以
上を混合させた樹脂100重量部に対して、上記グラフ
ト重合体からなる耐衝撃性改質剤を5〜40重量部配合
してなる樹脂組成物を見出した。
は、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−12及
びナイロン−46等のポリアミド樹脂等が挙げられる。
のビスフェノール類とホスゲンまたは炭酸ジエステルと
の反応によって製造することができ、ビスフェノール類
の具体例としては、ハイドロキノン、4,4−ジヒドロ
キシフェニル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ア
ルカン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロア
ルカン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルフイ
ド、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)−スルホン、或いはこれらのア
ルキル置換体、アリール置換体、ハロゲン置換体などが
挙げられ、これらは1種又は2種以上組み合わせて用い
られ、その中で、好ましい例として、2,2−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、いわゆるビスフ
ェノールAを原料としたポリカーボネートが市場で容易
に入手できるという点から、ビスフェノールA系ポリカ
ーボネートを挙げることができる。
T)としては、1,4−ブタンジオールとジメチルテレ
フタレートから合成されたポリマーを挙げることができ
る。また更に、合成の際に必要に応じてエチレングリコ
ールや1,3−プロパンジオール等のジオール、テレフ
タル酸以外のジカルボン酸等の少量の第三成分を共縮合
させたポリマーを使用してもよい。ポリエチレンテレフ
タレート樹脂(PET)としては、テレフタル酸(ある
いはそのエステル形成誘導体)とエチレングリコール
(あるいはそのエステル形成誘導体)とを主成分として
縮合反応により得られるポリマーを挙げることができ
る。また、そのテレフタル酸成分あるいはエチレングリ
コール成分の一部を他の共重合成分で置き換えてもよ
い。このような共重合成分のうち、酸成分としてイソフ
タル酸のごときフタル酸類、2,6−ナフタリンジカル
ボン酸等のジカルボン酸類等が挙げられ、グリコール成
分としてはトリメチレングリコール等の脂肪族ジオール
類、ハイドロキノン等のジヒドロキシベンゼン類、その
他ビスフェノール類、芳香族フェノール類等が挙げられ
るが、その種類に制限は無い。これらの共重合成分は1
種又は2種以上のものを使用することができる。また、
その割合は全ジカルボン酸当たり、10モル%以下にす
ることが好ましい。
は特に制限はないが、例えば、スチレン樹脂、HIPS
樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹
脂、MBS樹脂及びAMBS樹脂等が挙げられ、ゴム含
有グラフト重合体との相溶性や衝撃性の観点からAS樹
脂、ABS樹脂、AES樹脂、AAS樹脂、MBS樹脂
及びAMBS樹脂等が好ましい。
との混合比率は、ゴム含有グラフト重合体を20〜80
重量部が好ましく、より好ましくは20〜70重量部、
更に好ましくは20〜60重量部である。20重量部未
満では耐衝撃性が劣り、80重量部を超えると、曲げ弾
性率の低下と表面外観が悪化し易くなる。また、ゴム含
有グラフト重合体が20〜80重量部配合されると、耐
衝撃性と光沢性特性の効果が発揮される。
塑性樹脂100重量部に対して、5〜40重量部が好ま
しく、より好ましくは10〜40重量部、更に好ましく
は20〜40重量部である。5重量部未満では衝撃性が
劣り、40重量部を超えると、曲げ弾性率の低下と表面
外観が悪化する。
て、特に制限はないが、溶融混練が好ましい。例えば、
押出機及びバンバリーミキサー等が挙げられる。本発明
の樹脂組成物には、必要に応じて顔料、染料、滑剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、補強剤及び充填
剤等の各種添加剤をその物性等を損なわない範囲内に配
合することができる。
説明するが、本発明は、これらの実施例により何らその
範囲を限定するものではない。尚、以下において、
「部」は重量部を意味するものとし、またゴム質重合体
の粒子径は、日機装(株)製Microtrac Mo
del:9230UPAを用いて動的光散乱法より求め
た。得られる値は、重量平均(体積)粒子径と粒子径分
布、粒子径分布の累積重量分布である。
の合成 耐圧容器に以下の材料を仕込み、 半硬化牛脂ソーダ石鹸 1.5部 ピロリン酸ナトリウム 0.3部 脱イオン水 200部 窒素気流下で、80℃まで昇温し、 ブチルアクリレート 100部 過硫酸カリウム 0.3部 トリアリルシアヌレート 0.3部 を4時間に亘って滴下し、重合させた。滴下終了後、1
時間放置後、冷却して反応を終了させた。得られたラテ
ックス(Lx−1)は、固形分32.5重量%、平均粒
子径96nmであった。
間等を変更し、ゴム質重合体を合成し、ラテックス(L
x−2)を得た。
アクリレートラテックス(Lx−1)100部(固形
分)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.15
部を添加した。その後、5%酢酸水溶液を30分間に亘
って連続的に、合計60部の酢酸水溶液を滴下した。酢
酸水溶液の滴下終了後に、10%水酸化ナトリウム水溶
液を10分間に亘り、連続的に滴下した。滴下終了後の
ラテックスの平均粒子径は230nmであり、塊状物は
0.05重量%であった(BLx−1)。
−2)100部(固形分)を使用した以外は、実験例1
と同様にして作製した。ラテックスの平均粒子径は16
5nmであり、塊状物は0.01重量%であった(BL
x−6)。
例1と同様にしてラテックスを作製し、変更した点、お
よび得られた肥大化したゴム質重合体含有ラテックスの
平均粒子径の結果を表1に示す(BLx−2〜BLx−
5)及び(BLx−7〜BLx−11)。
て、以下の配合にてゴム含有グラフト重合体を合成し
た。
水酸化カリウム及びポリブチルアクリレート・ラテック
スを仕込み、60℃に加熱後、硫酸第一鉄、ピロリン酸
ナトリウム及び結晶ブドウ糖を添加し、60℃に保持し
たままスチレン、アクリロニトリル及びクメンハイドロ
パーオキサイドを2時間かけて連続添加し、その後70
℃に昇温して1時間保って反応を完結した。かかる反応
によって得た重合体を硫酸により凝固し、充分水洗後、
乾燥してゴム含有グラフト共重合体(A−1)を得た。
合体(A)の合成 表1に示すラテックスを用いた以外は、合成例1と同様
にして合成し、ゴム含有グラフト重合体(A−2〜A−
5)及び(A−7〜A−11)を得た。
(A)の合成 BLx−1の代わりに、合成例2にて得られた(Lx−
2)100部(固形分)を使用した以外は、合成例3と
同様に合成し、ゴム含有グラフト重合体(A−6)を得
た。
し、4時間反応後に硬質重合物(B−1)を取り出し
た。
ンテレフタレート樹脂(商品名:UBE PBT100
0 宇部興産(株)製)(B−2)、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂(商品名:ダイヤナイト PA2001
030 三菱レイヨン(株)製)(B−3)を用いた。
又はスチレン系樹脂とを表2及び表3に示す割合にて、
0.5部の滑剤(PRN−208)と共に混合された
後、220℃で2軸押出機(日本製鋼(株)製:TEX
−44)にて溶融混練し、ペレット化した。ペレットを
4オンス射出成形機(日本製鋼(株)製)を用い、24
0℃にて成形を行い、必要なテストピースを作製した。
評価結果を表2及び表3に示す。
(Kg・cm/cm) ・熱変形温度:ASTM−D648 (18.6Mp
a) (℃) ・曲げ強度 :ASTM−D790 (常温) (K
g/cm2) ・曲げ弾性率:ASTM−D790 (常温) (K
g/cm2) ・メルトフローインデックス:ASTM−D1238 (220℃/10Kg) (g/10mi
n) ・表面外観:50×200×2(mm)の試験片を作製
し、次の評価基準に基づいて判定した; ◎:極めて均一な光沢性を示した ○:光沢ムラは、僅かであり、実用できる ×:部分的な光沢ムラがあり、実用に耐えない ・耐候性 促進試験機としてサンシャインウエザオメーター(スガ
(株)製:サンシャイン・スーパーロングライフ・ウエ
ザオメーターWEL−6XS−HCH−B)を用いて、
63±3℃、スプレー有りで耐候試験を2000時間行
い、照射後の色調変化(△E)を測定した。
い、入射角60、反射角60°での反射率の測定を行
う。
(Kg・cm/cm)
とがわかる。
粒子径分布のゴム質重合体を使用することにより、衝撃
性及び表面外観の向上が極めて著しく、その効果の向上
には目を見張るものがある。
有するゴム質重合体を使用したゴム含有グラフト重合体
を配合してなる熱可塑性樹脂組成物は、従来の比較的小
さな粒子径ではできなかった程に良好な耐衝撃性、機械
的強度を有し、尚且つ小粒子径の特徴である、表面外
観、流動性等も有し、極めてバランス良く備えており、
特に良好な耐衝撃性においては予想だにされなかった小
粒子径において完成された発明であることを鑑みると、
その工業的な実用価値は極めて大きなものがある。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量平均粒子径100〜300nmであ
り、粒子径累積重量分率において、100nm未満が1
5重量%以下、300nm超が10重量%以下であり、
かつゲル含有量が50〜95重量%の交叉結合を有し、
アクリル酸エステル系ゴム質重合体の存在下、芳香族ビ
ニル単量体とシアン化ビニル単量体、必要に応じて共重
合可能な他の単量体をグラフト重合してなることを特徴
とする耐衝撃性改良剤。 - 【請求項2】 重量平均粒子径100〜300nmであ
り、粒子径累積重量分率において、100nm未満が5
重量%以下、200nm超が15重量%以下であり、か
つゲル含有量が50〜95重量%の交叉結合を有し、ア
クリル酸エステル系ゴム質重合体の存在下、芳香族ビニ
ル単量体とシアン化ビニル単量体、必要に応じて共重合
可能な他の単量体をグラフト重合してなることを特徴と
する耐衝撃性改質剤。 - 【請求項3】 芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単
量体、必要に応じて共重合可能な他の単量体を共重合し
てなる硬質重合体80〜20重量部と、請求項1又は2
に記載の耐衝撃性改質剤を20〜80重量部配合してな
ることを特徴とする樹脂組成物。 - 【請求項4】 スチレン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及
びポリブチレンテレフタレート樹脂からなる群より選ば
れる1種又は2種以上を混合させた樹脂100重量部に
対して、請求項1又は2に記載の耐衝撃性改質剤を5〜
40重量部配合してなることを特徴とする樹脂組成物。
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---|---|---|---|
JP2001083087A JP2002284823A (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 耐衝撃性改質剤及び樹脂組成物 |
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JP (1) | JP2002284823A (ja) |
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