JP2002284770A - 5−(2−フルオロフェニル)−1h−テトラゾールの合成方法 - Google Patents

5−(2−フルオロフェニル)−1h−テトラゾールの合成方法

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JP2002284770A
JP2002284770A JP2001084826A JP2001084826A JP2002284770A JP 2002284770 A JP2002284770 A JP 2002284770A JP 2001084826 A JP2001084826 A JP 2001084826A JP 2001084826 A JP2001084826 A JP 2001084826A JP 2002284770 A JP2002284770 A JP 2002284770A
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tetrazole
fluorophenyl
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azide
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Pardhasaradhi Malladi
マラディ パードハサラディ
Srinivas Kantevari
カンテバリ スリニバス
Chembumkulam Kamalakshyam Snehalatha Nair
カマラクシャマ スネハラタ ナイル チェンブンクラム
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Council of Scientific and Industrial Research CSIR
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Council of Scientific and Industrial Research CSIR
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】収率が改良され、又工程での毒性材料の生成が
回避される5−(2−フルオロフェニル)−1H−テト
ラゾールの製造方法の提供。 【解決手段】下記式2の5−(2−フルオロフェニル)
−1H−テトラゾールの製造方法であって、下記式1の
2−フルオロベンゾニトリルと、無機アジ化物及びアミ
ン塩とを、芳香族溶剤中において、80〜150℃の範
囲の温度において、5〜12時間の時間反応させるこ
と、室温に冷却すること、この反応混合物に水を添加す
ること、塩化水素酸により沈殿させること、沈殿した生
成物を分離することを含む方法。前記無機アジ化物はア
ジ化ナトリウム、前記アミン塩はトリエチルアンモニウ
ムクロリド、前記芳香族溶剤はトルエン、ベンゼン及び
キシレンからなる群より選ばれ、更に前記反応時間は8
〜10時間が望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は5−(2−フルオロフェニル)−1H−テトラ
ゾールの合成方法に関する。
【0002】発明の背景 テトラゾール及びその誘導体は医薬、農薬、発泡剤及び
自動車用インフレータの製造において使用されている
[J. Org. Prep. Proced. Int. 1994, 26, 499;CA1995,
122, 31359r; Comprehensive Heterocyclic Chemistry
II; Storr, R.C.Ed. Elsevier, Oxford, Uk, 1996, vol
4, p621-678]。
【0003】ロザルタン(Losartan)という非ペプチド
アンジオテンシン-IIレセプトロ拮抗物質の製造は、中
間体として下記式3の5−(4’−メチル[1,1’−
ビフェニル]−2−イル)−1H−テトラゾールの合成
を必要とする。基本的に、これらのアプローチは、トリ
ブチル錫アジドを用いた、下記式4の2−シアノ−4’
−メチルビフェニルのテトラゾール化からなる[J. Org.
Chem. 1991, 36, 2395; 米国特許第5,130,43
9号明細書]。
【0004】
【化2】
【0005】このアプローチは、比較的に長い反応時間
及び毒性の高いトリアルキル錫アジ化物試薬の使用とい
ったような幾つかの欠点を有する。また、この方法は、
所望のビフェニルテトラゾール誘導体を得るために、錫
化合物からの厳格な精製をも要求する。
【0006】式3のビフェニルテトラゾールの合成のた
めの第二のアプローチは、ビフェニル結合が次いで形成
できるような適切な置換基をフェニル環のオルト位に有
する5−フェニル−1H−テトラゾールの製造を伴う
[J. Org. Chem. 1993, 38, 5023]。ビフェニル結合形成
のための適切なオルト位の置換基はフッ素であることが
観測されている。5−(2−フルオロフェニル)−1H
−テトラゾールはグリニャール反応によりp−トルエン
マグネシウムブロミドと反応して、4’−メチル2’−
(テトラゾリル)ビフェニルを優れた純度で提供するこ
とができる。同一の条件下に、5−(2−クロロフェニ
ル)−1H−テトラゾール及び5−(2−ブロモフェニ
ル)−1H−テトラゾールは、分子内キレート化及び立
体障害のために、グリニャール反応により所望のビフェ
ニルテトラゾールを提供しなかった。
【0007】本件の出願人の従来技術は、69.8%の
収率での5−(2−フルオロフェニル)−1H−テトラ
ゾールの唯一の製造方法を開示している[J. Org. Chem.
1993, 38, 5023]。この文献における開示は、ブタノー
ル中での2−フルオロベンゾニトリルを、アジ化ナトリ
ウム及び酢酸とともに2日間還流することを含む。毒性
がありかつ爆発性があるヒドロゾン酸(hydrozoic aci
d)が現場で発生するので、この方法の実用上の有用性に
は疑問がある。
【0008】それ故、上記の従来技術の欠点を回避し
て、アンジオテンシン-IIレセプター拮抗物質であるロ
ザルタンの効率的な製造方法を得るために、5−(2−
フルオロフェニル)−1H−テトラゾールの効率的な製
造方法を開発することが重要である。
【0009】発明の目的 本発明の目的は、改良された効率での5−(2−フルオ
ロフェニル)−1H−テトラゾ−ルの製造方法を提供す
ることである。本発明の目的は、改良された収率での5
−(2−フルオロフェニル)−1H−テトラゾールの製
造方法を提供することである。本発明の目的は、毒性材
料の生成を回避した、5−(2−フルオロフェニル)−
1H−テトラゾールの製造方法を提供することである。
【0010】発明の要旨 したがって、本発明は、下記式1の2−フルオロベンゾ
ニトリルを、無機アジ化物及びアミン塩と、芳香族溶剤
中において、80〜150℃の範囲の温度で5〜12時
間反応させること、室温に冷却すること、水をこの反応
混合物に添加すること、塩化水素酸により沈殿させるこ
と、沈殿した生成物を分離することを含む、下記式2の
5−(2−フルオロフェニル)−1H−テトラゾールの
製造方法を提供する。
【0011】
【化3】
【0012】本発明の1つの態様において、無機アジ化
物はアジ化ナトリウムである。
【0013】本発明の別の態様において、アミン塩はト
リエチルアンモニウムクロリドである。
【0014】本発明のさらに別の態様において、芳香族
溶剤はトルエン、ベンゼン及びキシレンからなる群より
選ばれる。
【0015】本発明のさらなる態様において、時間は8
〜10時間である。
【0016】本発明のさらなる態様において、反応は8
〜10時間行われる。
【0017】発明の詳細な説明 本発明の方法を以下に詳述する。式2の5−(2−フル
オロフェニル)−1H−テトラゾールの製造において、
式1の2−フルオロベンゾニトリルと、アジ化ナトリウ
ムと、トリエチルアンモニウムヒドロクロリドと、ベン
ゼン、トルエン又はキシレンのような芳香族溶剤との混
合物を、所定の温度、好ましくは80〜120℃の温度
で、所定の時間、好ましくは6〜10時間反応させる。
冷却後に、生成物を水中に抽出し、濃HClを添加して
式2の5−(2−フルオロフェニル)−1H−テトラゾ
ールを沈殿させ、得られた生成物をろ過し、乾燥し、そ
して酢酸エチル及びヘキサンから再結晶化させる。
【0018】以下の実施例は例示として与えられ、そし
て本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでな
い。 例1 メカニカルスターラー、温度計及び還流凝縮器を装備し
た250ml丸底フラスコに、2−フルオロベンゾニト
リル(17.0g、0.140モル)、アジ化ナトリウ
ム(12.48g、0.192モル)、トリエチルアン
モニウムヒドロクロリド(26.15g、0.193モ
ル)及びトルエン(175ml)を入れた。この混合物
を加熱してゆっくりとした還流(98℃)を8時間行っ
た。反応混合物を室温に冷却した後、水(150ml)
を添加して、生成物のトリエチルアミン塩を水層に移行
させ、そして中性材料をトルエン層に残留させた。濃H
ClをpH2で水層に滴下して添加し、生成物を沈殿さ
せた。この沈殿物をろ過し、水で洗浄し、乾燥し、そし
て計量した(22.8g)。酢酸エチル及びヘキサンか
らの再結晶化により、21gの純粋な生成物を91%の
収率で得た。M.p.=146.5℃。
【0019】例2 メカニカルスターラー、温度計及び還流凝縮器を装備し
た250ml丸底フラスコに、2−フルオロベンゾニト
リル(17.0g、0.140モル)、アジ化ナトリウ
ム(9.1g、0.140モル)、トリエチルアンモニ
ウムヒドロクロリド(19.27g、0.140モル)
及びトルエン(175ml)を入れた。この混合物を加
熱してゆっくりとした還流(98℃)を8時間行った。
反応混合物を室温に冷却した後、水(150ml)を添
加して、生成物のトリエチルアミン塩を水層に移行さ
せ、そして中性材料をトルエン層に残留させた。濃HC
lをpH2で水層に滴下して添加し、生成物を沈殿させ
た。この沈殿物をろ過し、水で洗浄し、乾燥し、そして
計量した(19g)。酢酸エチル及びヘキサンからの再
結晶化により、17.3gの純粋な生成物を75%の収
率で得た。
【0020】例3 メカニカルスターラー、温度計及び還流凝縮器を装備し
た250ml丸底フラスコに、2−フルオロベンゾニト
リル(17.0g、0.140モル)、アジ化ナトリウ
ム(12.48g、0.192モル)、トリエチルアン
モニウムヒドロクロリド(26.15g、0.193モ
ル)及びベンゼン(175ml)を入れた。この混合物
を加熱してゆっくりとした還流(76〜79℃)を8時
間行った。反応混合物を室温に冷却した後、水(150
ml)を添加して、生成物のトリエチルアミン塩を水層
に移行させ、そして中性材料をトルエン層に残留させ
た。濃HClをpH2で水層に滴下して添加し、生成物
を沈殿させた。この沈殿物をろ過し、水で洗浄し、乾燥
し、そして計量した(19g)。酢酸エチル及びヘキサ
ンからの再結晶化により、17gの純粋な生成物を75
%の収率で得た。
【0021】例4 メカニカルスターラー、温度計及び還流凝縮器を装備し
た250ml丸底フラスコに、2−フルオロベンゾニト
リル(17.0g、0.140モル)、アジ化ナトリウ
ム(12.48g、0.192モル)、トリエチルアン
モニウムヒドロクロリド(26.15g、0.193モ
ル)及びトルエン(175ml)を入れた。この混合物
を加熱してゆっくりとした還流(98℃)を8時間行っ
た。反応混合物を室温に冷却した後、水(150ml)
を添加して、生成物のトリエチルアミン塩を水層に移行
させ、そして中性材料をトルエン層に残留させた。濃H
ClをpH2で水層に滴下して添加し、生成物を沈殿さ
せた。この沈殿物をろ過し、水で洗浄し、乾燥し、そし
て計量した(17g)。酢酸エチル及びヘキサンからの
再結晶化により、15gの純粋な生成物を65%の収率
で得た。
【0022】本発明の主な利点 1.アジ化ナトリウム及び酢酸を用いる従来技術の文献
と比較して、より高い収率かつより高い純度での5−
(2−フルオロフェニル)−1H−テトラゾールの製造 2.毒性でありかつ爆発性であるヒドロゾン酸(hydroz
oic acid)の生成が回避される。 3.反応は副生成物の生成なしに急速に起こる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月22日(2001.6.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】発明の要旨 したがって、本発明は、下記式1の2−フルオロベンゾ
ニトリルを、無機アジ化物及びアミン塩と、芳香族溶剤
中において、76〜150℃の範囲の温度で5〜12時
間反応させること、室温に冷却すること、水をこの反応
混合物に添加すること、塩化水素酸により沈殿させるこ
と、沈殿した生成物を分離することを含む、下記式2の
5−(2−フルオロフェニル)−1H−テトラゾールの
製造方法を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スリニバス カンテバリ インド国,アンドーラ プラデッシュ,ハ イデラバッド 500 007,インディアン インスティテュート オブ ケミカル テ クノロジー (72)発明者 チェンブンクラム カマラクシャマ スネ ハラタ ナイル インド国,アンドーラ プラデッシュ,ハ イデラバッド 500 007,インディアン インスティテュート オブ ケミカル テ クノロジー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式2の5−(2−フルオロフェニ
    ル)−1H−テトラゾールの製造方法であって、下記式
    1の2−フルオロベンゾニトリルと、無機アジ化物及び
    アミン塩とを、芳香族溶剤中において、80〜150℃
    の範囲の温度において、5〜12時間の時間反応させる
    こと、室温に冷却すること、この反応混合物に水を添加
    すること、塩化水素酸により沈殿させること、沈殿した
    生成物を分離すること、を含む、方法。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記無機アジ化物はアジ化ナトリウムで
    ある、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記アミン塩はトリエチルアンモニウム
    クロリドである、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記芳香族溶剤はトルエン、ベンゼン及
    びキシレンからなる群より選ばれる、請求項1記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 前記時間は8〜10時間である、請求項
    1記載の方法。
  6. 【請求項6】 反応を8〜10時間行う、請求項1記載
    の方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005035484A1 (ja) * 2003-10-10 2005-04-21 Toyo Kasei Kogyo Company Limited 1-アリール-5-(トリフルオロメチル)-1h-テトラゾールの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005035484A1 (ja) * 2003-10-10 2005-04-21 Toyo Kasei Kogyo Company Limited 1-アリール-5-(トリフルオロメチル)-1h-テトラゾールの製造方法
US7282609B2 (en) 2003-10-10 2007-10-16 Toyo Kasei Kogyo Company Limited Process for production of 1-aryl-5-(trifluoromethyl)-1H-tetrazoles

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