JP2002284769A - 新規なピリミジン誘導体 - Google Patents

新規なピリミジン誘導体

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JP2002284769A
JP2002284769A JP2001087274A JP2001087274A JP2002284769A JP 2002284769 A JP2002284769 A JP 2002284769A JP 2001087274 A JP2001087274 A JP 2001087274A JP 2001087274 A JP2001087274 A JP 2001087274A JP 2002284769 A JP2002284769 A JP 2002284769A
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pyrimidine derivative
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JP2001087274A
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Masashi Nakatsuka
正志 中塚
Shogo Nakatani
庄吾 中谷
Shoji Watanabe
昇治 渡辺
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】向精神薬として有用な新規なピリミジン誘導体
を提供する。 【解決手段】式(I): 【化1】 (式中、R1は、水素原子、またはアミノ基を表す。)
で表される、ピリミジン誘導体、またはその薬学上許容
される塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なピリミジン
誘導体に関する。詳しくは、向精神薬として有効なピリ
ミジン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】躁うつ病やうつ病は感情精神病とも呼ば
れ、精神分裂病と並び精神疾患の代表的なものであり、
特に現代社会において、うつ病患者は増加傾向にある。
神経刺激伝達は、シナプス間隙を通して刺激を伝える神
経伝達物質によって行われ、刺激伝達を直接受けるシナ
プス後受容体、神経終末での神経伝達物質の合成・遊離
量を調節するシナプス前受容体、シナプス間隙に放出さ
れた神経伝達物質を再利用するための、トランスポータ
を介した再取り込み機構と、神経伝達物質を代謝する分
解酵素によってバランスの取れた伝達機構が形成されて
いる。うつ病やうつ状態では、モノアミン神経機能が低
下していることが示唆されており、一方でストレスなど
で多量のモノアミンが放出しても健康な状態のように神
経伝達機構の調節がうまくゆかず、意欲、行動の抑制な
どの症状が出てくると考えられる。うつ病やうつ状態の
治療には、イミプラミンやアミトリプチリンに代表され
る三環系抗うつ剤等が広く用いられている。これらの主
な作用機序としては、ノルエピネフリン、セロトニン、
またはドーパミン等のモノアミン神経伝達物質の再取り
込み阻害活性が挙げられる。この内、ノルエピネフリン
の再吸収阻害は、精神運動の抑制等、意欲の障害を改善
すると言われており、抗うつ薬にとって非常に重要な作
用である。現在第一世代の三環系抗うつ薬をはじめ、種
々の薬剤が用いられているが、個々の薬剤で薬効薬理や
臨床効果は異なっており、個々の症状に応じその効果は
十分とは言えず、幅広い薬剤の選択肢が必要である。す
なわち、新たな骨格を有する抗うつ薬が求められてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ノル
エピネフリントランスポーター親和性を有し、抗うつ剤
として有用な新規なピリミジン誘導体を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者らは鋭意検討した
結果、新規なピリミジン誘導体がノルエピネフリントラ
ンスポータ親和性を有し、ノルエピネフリン再吸収を阻
害することによって抗うつ剤としてより意欲障害を改善
するのに有効であることを見出し、本発明を完成するに
至った。すなわち本発明は、[1]一般式(1):
【化2】 (式中、Rは、水素原子、またはアミノ基を表す。)
で表される、ピリミジン誘導体、またはその薬学上許容
される塩、[2][1]で表されるピリミジン誘導体、
またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有す
る医薬、[3][1]で表されるピリミジン誘導体、ま
たはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する
向精神薬、[4][1]で表されるピリミジン誘導体、
またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有す
る抗うつ薬、[5][1]で表されるピリミジン誘導
体、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含
有するノルエピネフリントランスポータの制御剤、
[6][1]で表されるピリミジン誘導体、またはその
薬学上許容される塩を有効成分として含有するノルエピ
ネフリントランスポータ阻害剤、である。
【0005】本発明のピリミジン誘導体は、全ての互変
異性体、光学異性体を含む概念であり、純粋な異性体と
して、またそれらの混合物として使用できる。ヒドロキ
シピリミジン部位については、例えば、式:
【化3】 に示すように互変異性体の平衡が生じることは広く知ら
れている。本明細書では簡便の為、全ての化合物を一つ
の構造式で表しているが、本発明には両互変異性体が含
まれている。
【0006】本発明のピリミジン誘導体は薬学上許容さ
れる酸付加塩にすることができる。薬学上許容される酸
付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸
塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、
メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸、パラトルエ
ンスルホン酸塩等の有機酸塩が挙げらる。また、本発明
には、その薬学上許容される塩の水和物・エタノール和
物等の溶媒和物も含まれる。
【0007】本発明のピリミジン誘導体、またはその薬
学上許容される塩は、例えば以下の方法によって製造で
きる。 [1]製造方法1:
【化4】 式(1−1)で表される化合物を、メタノール、エタノ
ール、テトラヒドロフラン等の適当な溶媒を用いて、水
酸化パラジウム、パラジウム炭素等の触媒の存在下、0
℃から100℃で、添加剤に酢酸、リン酸等を用いて加
水素分解を行い、イソキサゾール環の開環反応を行うこ
とができる。次いで反応混合物を0℃から50℃におい
て、1から30時間放置することにより、環化反応を行
い、式(1−2)で表されるピリミジン誘導体を得るこ
とができる。
【0008】[2]製造方法2:
【化5】 式(1−1)で表される化合物を、エタノール等の溶媒
に溶解し、窒素ガス雰囲気下に、高圧水銀灯等を用いて
光照射を行うことにより式(2−1)で表される化合物
を合成することができる。
【0009】式(1)のピリミジン誘導体における、光
学異性体については、光学活性な原料を用いるか、製造
工程の適当な段階で光学分割などを行うことで得ること
ができる。光学分割法としては、本発明のピリミジン誘
導体もしくはその中間体を不活性溶媒中(例えばメタノ
ール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系
溶媒)、光学活性な酸(例えば、カンファースルフォン
酸、ブロモカンファースルフォン酸などのスルフォン酸
類)と塩を形成させることにより実施できる。
【0010】必要に応じて結晶を適当な不活性溶媒中で
再結晶し、高純度の光学活性な塩を得ることもできる。
また、必要に応じ、得られた塩を通常の方法で塩基と処
理しフリー体を得ることもできる。
【0011】前述のとおり、本発明のピリミジン誘導体
またはその薬学上許容される塩は、ノルエピネフリント
ランスポータに対する親和性を有するので、向精神薬と
して用いることができる。特に、意欲、行動の抑制など
の症状を改善し、うつ病やうつ状態の治療に有効である
と考えられる。
【0012】本発明のピリミジン誘導体またはその薬学
上許容される塩は、これを医薬として用いるにあたり、
経口的または非経口的(例えば、静脈内、皮下、もしく
は筋肉内注射、局所的、経直腸的、経皮的、または経鼻
的)に投与することができる。経口投与のための形体と
しては、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒剤、散
剤、液剤、シロップ剤または懸濁剤などが挙げられ、非
経口投与のための形体としては、例えば、注射用水性剤
もしくは油性剤、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、
エアロゾル剤、坐剤、貼付剤などが挙げられる。これら
の製剤は、従来公知の技術を用いて調製され、許容され
る通常の担体、賦形剤、結合剤、安定剤等を含有するこ
とができる。また、注射剤形で用いる場合には許容され
る緩衝剤、溶解補助剤、等張剤等を添加することもでき
る。本発明のピリミジン誘導体またはその医薬上許容さ
れる塩の投与量、投与回数は、症状、年令、体重、投与
形態によって異なるが、通常は成人に対して本発明化合
物の有効成分量として、1日あたり約1〜2000m
g、好ましくは10〜500mgを1回または数回に分
けて投与することができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例および参考例を説明するが、本
発明はもとよりこれに限定されるものではない。 実施例14-[(1S)-1-(2-フルオロビフェニル-4-イル)エチル]-6-
ヒドロキシ-2-(モルフォリン-4-イル)ピリミジン 3-[(1S)-1-(2-フルオロビフェニル-4-イル)エチル]-5
{[アミノ(モルフォリン-4-イル)メチレン]アミ
ノ}イソオキサゾール・リン酸塩(10.61 gr)をMeOH(200
mL), AcOH(3.3 mL)に溶かし、Pd(OH)2(10%, 0.8 gr)の
存在下、常圧で加水素分解を行った。3時間で吸収は止
まるが、還元を受けて生じた環開裂体が再び完全にピリ
ミジン環に閉環させるため、室温で一夜間放置した。30
0 mLのTHFを加え、不溶な触媒をセライト濾過して濾
別、有機溶媒を濃縮して得られた残渣にクロロホルム/
重曹水を加え、目的物を抽出した。こうして得られた粗
生成物をTHF(60 mL)から再結晶して6.30 gr(77.0%)の白
色結晶を得た。 m.p. 203.5〜204℃ NMR(DMSO-d6, 270 MHz) 1.51(d, 3H, J=6.9Hz, Me), 3.
61(s, 8H, morpholino-H), 3.89(br q, 1H, J=6.9Hz, C
H-Me), 5.67(br s, 1H, Het-H), 7.24-7.55(m, 8H, aro
matic), 11.12(s,1H, OH) 光学純度;97.7% (光学活性カラムOD-R, アセトニト
リル:5 mMリン酸2水素ナトリウム=1:1) 元素分析 C H N F ――――――――――――――――――――――― 計算値(%) 69.64 5.84 11.07 5.01 測定値(%) 69.89 5.47 11.29 5.10
【0014】実施例25-アミノ-6-[(1S)-1-(2-フルオロ-1,1'-ビフェニル-4-
イル)エチル]-2-(4-モルホリニル)-4-ピリミジノール・
塩酸塩 3-[(1S)-1-(2-フルオロビフェニル-4-イル)エチル]-5
{[アミノ(モルフォリン-4-イル)メチレン]アミ
ノ}イソオキサゾール・リン酸塩(2.51 g)のエタノー
ル(250 mL)溶液に窒素をバブリングし、攪拌下高圧水
銀灯で光照射を行った。反応はHPLCでチェックした。8
時間反応の後、溶媒を減圧除去した。残渣に酢酸エチル
(200mL)、飽和重曹水(200mL)を加え有機層を分離し
た。さらに水層を酢酸エチル(200mLX2)で抽出した。
有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、溶
媒を減圧除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(Si
O2、100g、ヘキサン/酢酸エチル1:1->酢酸エチル)で精
製し目的物のフリー体(1.44g)を得た。目的物のフリ
ー体(1.44g)のiPrOH(50mL)溶液に10%HCl/MeOH(10mL)を
加え一晩放置した。析出した結晶をろ取し、固体をiPrO
Hで洗浄し減圧下100℃で乾燥し、目的物(0.69g)を白色
固体として得た。 m.p. 118℃(分解) NMR(DMSO-d6, 400 MHz) 1.53 (d, 3 H, J = 6.8 Hz),
3.45-3.73 (m, 8 H), 4.41 (q, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.3
7-7.53 (m, 8 H), 9.49 (br, 2 H). 光学純度;100% (光学活性カラムOD-R, アセトニトリ
ル:5 mMリン酸2水素ナトリウム=1:1) 元素分析 C H N F Cl ――――――――――――――――――――― 計算値(%) 61.32 5.61 13.00 4.41 8.23 測定値(%) 60.92 5.62 12.94 4.49 7.69
【0015】試験例 Galli, A., De Felice, L., Duke, B.-J., Moore, K.,
Blakely, R.らによる、J.Exp.Biol. 19
8,2197−2212(1995)に記載された条件
に従って、ヒトリコンビナントMDCK細胞で産生した
ノルエピネフリントランスポータを用い、50mMトリ
ス塩酸塩−100mM塩化ナトリウム−1μMロイペプ
チン−10μMPMSF(pH7.4)中、リガンドと
して0.2nM 125I RTI−55存在下に3時
間4℃で比験物質をインキュベーションすることによ
り、ラジオリガンドの結合量を測定し、比験物質のトラ
ンスポータ親和性を測定した。本試験を実施例1および
2の化合物について実施したところいずれもノルエピネ
フリントランスポータ親和性を示した。
【0016】
【発明の効果】本発明により、抗うつ薬として有用な新
規なピリミジン誘導体を提供することが可能になった。
【0017】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 昇治 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内 Fターム(参考) 4C086 AA02 AA03 BC73 GA07 GA09 NA14 ZA12 ZC02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): 【化1】 (式中、R1は、水素原子、またはアミノ基を表す。)
    で表される、ピリミジン誘導体、またはその薬学上許容
    される塩。
JP2001087274A 2001-03-26 2001-03-26 新規なピリミジン誘導体 Pending JP2002284769A (ja)

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