JP2002283861A - 作業車輌の伝動構造 - Google Patents

作業車輌の伝動構造

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JP2002283861A JP2001087609A JP2001087609A JP2002283861A JP 2002283861 A JP2002283861 A JP 2002283861A JP 2001087609 A JP2001087609 A JP 2001087609A JP 2001087609 A JP2001087609 A JP 2001087609A JP 2002283861 A JP2002283861 A JP 2002283861A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業装置用油圧装置への油流通経路の短縮化
を図り得る伝動構造を提供する。 【解決手段】 駆動源からの駆動力をミッションケース
内の作業装置駆動用入力軸に入力し、ミッションケース
内の上方位置又は該ケースの上面における車輌幅方向一
方側に、作業装置用油圧装置と該油圧装置に対する圧油
給排制御用バルブユニットとを車輌前後方向に沿って連
結して配設し、入力軸を介して駆動される油圧ポンプを
油圧装置及びバルブユニットの車輌幅方向他方側に配設
し、ミッションケース内の貯留油を油圧ポンプの下方か
ら該油圧ポンプの吸入ポートへ供給するように構成し、
油圧ポンプの吐出ポートを前記バルブユニットの油受入
ポートに接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耕耘機やモア装置
等の作業装置が付設されてなる作業車輌における伝動構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】シャーシの前方,後方及び/又は中央下
方にバケットや耕耘機又はモア装置等の作業装置を備え
た車輌においては、駆動源から駆動力を走行系伝動経路
及び作業装置駆動系伝動経路に分岐して、それぞれ、駆
動輪及び作業装置に伝達する必要があり、その為、トラ
ンスミッションが大型化してしまうという問題がある。
【0003】斯かる車輌に適用されるトランスミッショ
ンの大型化を防止する構造として、例えば、特公平1-17
883号公報や実公平1-37298号公報に記載のものがある。
前記各公報に記載のトランスミッションは、作業装置用
入力軸(PTO系入力軸)及び走行系入力軸を上下方向
に並設して、ミッションケース内の上方及び下方に、そ
れぞれ、作業装置系伝動経路及び走行系伝動経路を極力
かためて配設することによって、トランスミッションの
小型化を図っている。
【0004】ところで、前述のような作業装置を備える
場合、該作業装置を駆動する為の駆動力を取り出すこと
に加えて、作業装置を操作する為の油圧装置を必要とす
る場合がある。斯かる油圧装置としては、例えば、シャ
ーシの後方に付設された耕耘機を昇降させる為の油圧リ
フト装置がある。
【0005】前記公報に記載のものは、前述のように、
走行系伝動経路及び作業装置駆動用伝動経路を、それぞ
れ、ミッションケース内の下方及び上方に集約させるこ
とによって、トランスミッションの小型化を図り得るよ
うにしているが、前記油圧装置を備えた状態での小型化
については考慮されていない。
【0006】即ち、前記公報に記載の車輌においては、
耕耘機等の作業装置を操作する油圧装置がミッションケ
ースの上面に配設され、且つ、該油圧装置に対して圧油
を供給する為の油圧ポンプがミッションケースの後方壁
に支持されている。
【0007】従って、油圧装置への作動油は、ミッショ
ンケース内に貯留されている状態から、一旦、ミッショ
ンケースの後方を回り、その後、ミッションケース上面
へ移送されることになる。
【0008】このように、従来の作業車輌における伝動
構造は、ある程度の小型化を図り得るものではあるが、
油圧装置への作動油供給構造に関しては考慮されていな
かった。
【0009】さらに、前記公報に記載の車輌において
は、前記油圧装置がミッションケースの上面に設置され
ていた為、該油圧装置の設置位置が高くなり、結果とし
て車高が高くなるという問題もあった。一般的には、前
記油圧装置の上方に運転席が配設される場合が多いか
ら、前記油圧装置の設置位置が高くなると、運転席の高
さが高くなり、運転席への乗降が困難になる恐れがあ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みなされたものであり、油圧装置によって操作さ
れる作業装置を備えた車輌における伝動構造であって、
前記油圧装置への油流通経路の短縮化を図り得る伝動構
造を提供することを、一の目的とする。又、本発明は、
油圧装置によって操作される作業装置を備えた車輌にお
ける伝動構造であって、前記油圧装置におけるシリンダ
ーチューブを下方位置において安定して支持し得る伝動
構造を提供することを、他の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成する為に、作業装置が付設されてなる作業車輌におけ
る伝動構造であって、駆動源からの駆動力をミッション
ケース内の作業装置駆動用入力軸に入力し、前記ミッシ
ョンケース内の上方位置又は該ケースの上面における車
輌幅方向一方側に、前記作業装置用の油圧装置と該油圧
装置に対する圧油給排制御用バルブユニットとを、車輌
前後方向に沿って連結して配設し、前記入力軸を介して
駆動される油圧ポンプを、前記油圧装置及びバルブユニ
ットの車輌幅方向他方側に配設し、前記ミッションケー
ス内の貯留油を、前記油圧ポンプの下方から該油圧ポン
プの吸入ポートへ供給するように構成し、前記油圧ポン
プの吐出ポートを前記バルブユニットの油受入ポートに
接続した作業車輌の伝動構造を提供する。好ましくは、
前記ミッションケース内の下方位置であって、前記油圧
ポンプと車輌前後方向略同一位置に油フィルタを配設
し、該油フィルタを介して貯留油を前記油圧ポンプの吸
入ポートへ供給するように構成し得る。
【0012】さらに、本発明は、前記目的を達成する為
に、リフトアームによって昇降可能とされた作業装置が
付設されてなる作業車輌における伝動構造であって、駆
動源からの駆動力を、車輌幅方向一方側において上方へ
膨出した第1膨出部を有するミッションケース内の作業
装置駆動用入力軸に入力し、車輌前後方向に沿ったシリ
ンダチューブと、該シリンダチューブ内に往復動自在に
液密に収容されたピストンと、該ピストンの往復動作に
基づいて軸線回りに回転するように該ピストンに作動的
に連結された支軸とを有する作業装置用油圧装置におけ
る前記シリンダーチューブを前記第1膨出部によって形
成される空間内に配設すると共に、前記支軸を車輌幅方
向に沿うように且つ少なくとも一端部が外方へ延在され
るように前記ミッションケースに支持させて、該外方延
在部に前記リフトアームを連結し、前記ミッションケー
スにおける前記膨出部の車輌幅方向他方側に位置する上
面に、前記油圧装置に圧油を供給する油圧ポンプを配設
し、前記入力軸から前記油圧ポンプの駆動力を取り出す
ように構成した作業車輌の伝動構造を提供する。好まし
くは、前記ミッションケースは、前記油圧ポンプと車輌
幅方向略同一位置において上方へ延在した前記第2膨出
部を有しており、前記油圧ポンプを、該第2膨出部に支
持させることができる。さらに好ましくは、前記入力軸
から前記油圧ポンプへ至るドライブトレインの少なくと
も一部が、前記第2膨出部によって形成される空間内に
収容されているものとし得る。
【0013】さらに、好ましくは、前記油圧装置に対す
る圧油給排制御を司るバルブユニットを、前記シリンダ
ーチューブにおける両開口端部のうち前記支軸とは反対
側の開口端部を閉塞するように、該シリンダーチューブ
に連結し、前記ミッションケース内の貯留油を、前記油
圧ポンプの下方置から該油圧ポンプの吸入ポートへ供給
するように構成し、前記油圧ポンプの吐出ポートを前記
バルブユニットの油受入ポートに接続することができ
る。又、前記ミッションケース内の下方位置であって、
前記油圧ポンプと車輌前後方向略同一位置に油フィルタ
を配設し、該油フィルタを介して貯留油を前記油圧ポン
プの吸入ポートへ供給することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施の
形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。図1は本
実施の形態が適用された車輌100を模式的に示した側
面図である。
【0015】図1に示すように、前記車輌100は、前
方,中央下部及び後方に、それぞれ、バケット装置11
1,モア装置112及び耕耘機(図示せず)等の作業装
置を付設し得るようになっている。なお、以下の説明に
おいて、トランスミッション30の直ぐ前方に配設され
るモア装置112等の作業装置を第1作業装置と言い、
トランスミッションの後方に配設される耕耘機等の作業
装置を第2作業装置と言う。
【0016】該車輌100は、シャーシ101上に、車
輌長手方向に沿ってエンジン10a,HST20及びト
ランスミッション30が順に配設されており、該トラン
スミッション30の上方にシート102が配設されてい
る。詳しくは、前記エンジン10aから出力された動力
は、フライホイール10bの回転中心部に付設した弾性
継ぎ手(図示せず)から、その両端部に自在継手を有す
る後下方へ傾斜した伝動軸10cを介して、HST20
の入力軸21aに導入される。
【0017】なお、図1中の符号10dは、前記伝動軸
10cの伝動方向後流側の自在継手上に設置した冷却フ
ァンであり、該冷却ファン10dによって発生された風
が、前記HST20やミッションケース60の表面に当
たって内部に貯溜され且つ各部に循環される油を間接的
に冷却し、また、後述のラインフィルター68や補助ポ
ンプ420を冷却するようになっている。さらに、前記
シャーシ101の前方部上方には、前記エンジン10a
や該エンジン10aに関連するラジエータ及び燃料タン
クが搭載されており、これらの部品はボンネットで覆わ
れている。
【0018】又、前記シャーシ101の前方部下方に
は、フロントアクスルケース10eがシャーシ幅方向に
沿うように架持されている。詳しくは、該フロントアク
スルケース10eの左右端部が、シャーシ幅方向略中央
において前後方向に沿うように配設されたセンターピン
を介して、上下揺動自在に吊持されている。そして、該
フロントアクスルケース10eの左右端部からは、それ
ぞれ、外方へ前車軸が突出され、該前車軸に前輪が装着
されている。
【0019】さらに、図1中の符号10fは、詳細は後
述するミッションケース60の前面から突出した前輪駆
動力取出軸53aと前記フロントアクスルケース10e
の入力軸とを連結する伝動軸である。該伝動軸10f
は、後端部が自在継手を介して前記前輪動力取出軸53
aに連結された略水平の第1部と、後端部が自在継手を
介して該第1部の前端部に連結され且つ前端部が自在継
手を介して前記フロントアクスルケースの入力軸に連結
された前下方へ傾斜する第2部とを備えている。なお、
斯かる前輪動力伝達機構を介して、前車輪は後車輪18
0と同期した回転動力で駆動される。前記シート102
は、ミッションケース60の後方上面と後述のバルブユ
ニット410の前面とに亘って架設されたマウントステ
ー10g上に取り付けられる。
【0020】図2に、前記車輌の伝動構造におけるHS
T20及びトランスミッション30部分の一部分解斜視
図を示す。又、図3及び図4に、それぞれ、前記HST
20及びトランスミッション30の縦断側面図及び一部
横断平面図を示す。さらに、図5に、図3におけるV-
V線断面図を示す。
【0021】前記HST20は、図2及び図3に示すよ
うに、前記エンジン10に作動的に連結され且つ車輌長
手方向に沿って配設されたポンプ軸21aを有する油圧
ポンプ本体21と、前記ポンプ軸21aの下方において
該ポンプ軸21aに平行に配設されたモータ軸22aを
有する油圧モータ本体22と、前記油圧ポンプ本体21
及び油圧モータ本体22を支持するセンターセクション
23と、前記油圧ポンプ本体21及び油圧モータ本体2
2を囲繞するように前記センターセクション23に連結
されたHSTケーシング24とを備えている。
【0022】該HST20は、前記油圧ポンプ本体21
及び油圧モータ本体22の少なくとも一方が外部からの
操作に基づいて吸入/吐出量を可変とし得る可変容積型
とされており、ポンプ軸21aに対するモータ軸22a
の回転数を変化させ得るようになっている。詳しくは、
該HST20は、前記モータ軸22aの回転出力をコン
トロールする出力制御アーム25を有している。該出力
制御アーム25aは、シャーシ101に設置された右ス
テップ(図示せず)上に配設された前後進走行ペダル
(図示せず)に作動的に連結されている。
【0023】図3に示すように、前記ポンプ軸21a及
びモータ軸22aの後端部は、それぞれ、前記センター
セクション23を貫通して、後述するトランスミッショ
ンの作業装置用入力軸(PTO系入力軸)31及び車輌
走行用入力軸(走行系入力軸)34に連結され得るよう
になっている。
【0024】図6及び図7に、それぞれ、後述するミッ
ションケース60の前蓋部62を外した状態の正面図及
び後蓋部63を外した状態の背面図を示す。さらに、図
8に、図6におけるVIII-VIII線に沿った走行系ドライ
ブトレイン展開図を示す。又、図9に、図7のIX-IX線
に沿った前記トランスミッション30の作業装置駆動系
(PTO系)ドライブトレイン展開図を示す。
【0025】図3〜図9に示されるように、前記トラン
スミッション30は、前記ポンプ軸21aと同心上に配
設され且つ軸線回り相対回転不能に連結された作業装置
駆動用入力軸(PTO系入力軸)31と、第2作業装置
用のリアPTO軸32と、第1作業装置用のミッドPT
O軸33と、前記PTO系入力軸31とリアPTO軸3
2及びミッドPTO軸33との間を連結するPTO系伝
動機構40と、前記モータ軸22aと同心上に配設され
且つ軸線回り相対回転不能に連結された走行系入力軸3
4と、該走行系入力軸34と一対の駆動輪を差動的に駆
動するディファレンシャルギア装置150のリングギア
151とを連結する走行系伝動機構50と、前記各部材
を支持するミッションケース60とを備えている。
【0026】前記ミッションケース60は、図3,図
5,図8及び図9に示すように、車輌長手方向前方及び
後方並びに車輌幅方向一方側が開口とされた本体部61
と、該本体部61の前方開口及び後方開口をそれぞれ閉
塞する前蓋部62及び後蓋部63と、該本体部61の側
方開口を閉塞する側蓋部64とを備えている。
【0027】なお、ミッションケース60の後部には、
第2作業装置を昇降可能に支持する作業機装着ヒッチ4
80が設けられている。該作業機装着ヒッチ480は、
ミッションケース60の後方に装着された左右の取付ス
テー481に枢支された左右のロアーリンク482と、
前端部が後述するリフトアーム406の自由端部に揺動
自在に連結され且つ後端部が前記ロアーリンク482に
揺動自在に連結されたリフトロッド483と、前端部が
後蓋部63の上部後面に付設された取付ブラケット48
4(図2及び図3参照)に枢支されたトップリンク48
5とを備えた3点リンク式ヒッチとされている。
【0028】前記本体部61は、図3に良く示されるよ
うに、車輌長手方向前方及び後方にそれぞれ前支持壁6
1a及び後支持壁61bを有しており、両支持壁間の下
方に前記ディファレンシャルギア装置の収容スペースを
有している。より詳しくは、該収納スペースは、図5に
示すように、詳細は後述する前記走行系入力軸34を基
準としてミッションケースの幅方向一方側に変位されて
いる。
【0029】前記前支持壁61aは、車輌幅方向略中央
において、前記PTO系入力軸31及び走行系入力軸3
4の後端部をそれぞれ支持するようになっている。即
ち、前記PTO系入力軸31及び走行系入力軸34は共
に、車輌幅方向略中央において上下に並設された状態
で、前記前蓋部62と前記前支持壁61aとによって支
持されている。より詳しくは、図2,図3及び図6に良
く示されるように、前記PTO系入力軸31は、ミッシ
ョンケース60の幅方向略中央において、回転軸線が前
後方向に沿って配設されるように、前端部が前記前蓋部
62によって前記ポンプ軸と連結可能に支持され且つ後
端部が前記前支持壁61aによって終焉支持されてい
る。
【0030】一方、前記走行系入力軸34は、ミッショ
ンケース60の幅方向略中央且つ前記PTO系入力軸3
1の下方において、回転軸線が前後方向に沿うように、
前端部が前記前蓋部62によって前記モータ軸と連結可
能に支持され且つ後端部が前記前支持壁61aによって
終焉支持されている。前記後支持壁61bは、前記リア
PTO軸32の前端部を支持するようになっている。即
ち、前記リアPTO軸32は、前記後支持壁61bと前
記後蓋部63とによって支持されている。より詳しく
は、前記リアPTO軸32は、ミッションケースの幅方
向略中央において、回転軸線が前後方向に沿い且つ後端
部が前記後蓋部63から後方へ突出するように、前記後
支持壁61bと前記後蓋部63とによって支持されてい
る。
【0031】前記前蓋部は、前記本体部61の前方開口
を閉塞するように該本体部61に連結されると共に、前
記センターセクション23を支持するようになってい
る。即ち、前記センターセクション23は、前記油圧ポ
ンプ本体21及び油圧モータ本体22を支持した状態
で、前記前蓋部に連結されるようになっている。なお、
本実施の形態においては、本体部61の前方開口を閉塞
する前蓋部62を備えるように構成したが、これに代え
て、本体部61の前方開口をセンターセクション23で
閉塞するように構成することも可能である。
【0032】前記ミッドPTO軸33は、シャーシ10
1の中央部下方に配設されるモア等の第1作業装置11
2の駆動軸となるものであり、その為、ミッションケー
ス60の下方において、回転軸線が車輌前後方向に沿い
且つ前端部が該ミッションケース60から前方へ突出す
るように、該ミッションケース60に支持されている。
なお、該ミッドPTO軸33と作動的に連結される第1
作業装置112の入力軸112(図1参照)は、車高の
上昇を極力防止しつつ、シャーシ101との干渉を避け
る為に、幅方向中央から何れか一方へ変位されるのが好
ましい。本実施の形態においては、前述のように、ミッ
ションケース60の幅方向一方側の下方にディファレン
シャルギア装置150が収容される。従って、該ディフ
ァレンシャルギア装置150が変位された側とは反対側
の幅方向他方側に前記第1作業装置112の入力軸11
2を変位させると共に、前記ミッドPTO軸33も幅方
向他方側に変位させるのが好ましい。このように構成す
ることによって、車高の上昇を抑えつつ、且つ、ディフ
ァレンシャルギア装置150との干渉を防止すると共
に、ミッドPTO軸33と第1作業装置112の入力軸
112とを連結する伝動機構を簡略化させることができ
る。
【0033】又、本実施の形態においては、図3に示す
ように、前記ミッドPTO軸33を可及的に地面に近接
させる為に、該ミッドPTO軸33を一対の駆動軸18
0の下方に配設している。斯かる構成によって、該ミッ
ドPTO軸33と第1作業装置112との間を連結する
伝動機構を無理なく構成することができる。即ち、第1
作業装置112は地面上に載置される作業状態と地面か
ら上方へ昇降される待機状態とをとり得るように構成さ
れている。その為、該第1作業装置112と前記ミッド
PTO軸33とは自在継手を備えた伝動機構によって連
結される。斯かる場合、前記ミッドPTO軸33をでき
るだけ地面に近接配置すれば、前記第1作業装置112
を作業状態にした場合における,前記自在継手のミッド
PTO軸33に対する折れ角度を小さくでき、これによ
り、該自在継手を備えた伝動機構を無理なく構成するこ
とが可能となる。
【0034】前記PTO系伝動機構40は、図3,図
6,図7及び図9に良く示されるように、車輌前後方向
に沿うようにミッションケース60に支持されたPTO
系伝動軸41と、前記PTO系入力軸31から該PTO
系伝動軸41への動力伝達をON/OFFするPTOク
ラッチ装置70と、前記PTO系伝動軸41と前記リア
PTO軸32との間を連結するリアPTOギア列42
と、前記PTO系伝動軸41と前記ミッドPTO軸33
との間を連結するミッドPTO伝動ギア列43と、前記
PTO系伝動軸41から前記リアPTOギア列42及び
/又はミッドPTO伝動ギア列43への動力伝達をON
/OFFする切換装置45とを備えている。
【0035】前記PTO系伝動軸41は、図6及び図9
に良く示されるように、前記PTO系入力軸31を基準
として、前記ディファレンシャルギア装置収納スペース
が変位された車輌幅方向一方側とは反対側の車輌幅方向
他方側において、回転軸線が車輌前後方向に沿い且つ後
端部がミッションケース60の後方部まで到達するよう
に、前記前支持壁61aと前記後蓋部63とによって支
持されている。なお、該PTO系伝動軸41は、前記ミ
ッドPTO軸33及びリアPTO軸32に対する駆動軸
となるものである。前述のように、ミッドPTO軸33
はミッションケース60の下方に配設されており、他
方、リアPTO軸32はミッションケース60の上方に
配設されている。従って、本実施の形態においては、図
6に示すように、前記PTO系伝動軸41からミッドP
TO軸33及びリアPTO軸32の双方への動力伝達を
効率良く且つ簡単な構成で行えるように、該PTO系伝
動軸41を前記PTO系入力軸31より下方に配設して
いる。
【0036】前記PTOクラッチ装置70は、図9に示
すように、ミッションケース60内の前方に配設されて
いる。即ち、本実施の形態においては、ミッションケー
ス60の前方において、前記PTO系入力軸31からP
TO系伝動軸41への動力をON/OFFするようにな
っている。具体的には、該PTOクラッチ装置70は、
前記PTO系入力軸31に相対回転不能且つ軸方向摺動
不能に支持された駆動側部材71と、該駆動側部材71
に支持された駆動側摩擦板72と、前記PTO系入力軸
31に相対回転自在に支持された従動側部材73と、該
従動側部材73に相対回転不能且つ軸方向摺動自在に支
持された従動側摩擦板74と、油圧の作用を受けて、前
記従動側摩擦板74と前記駆動側摩擦板72とを摩擦係
合させるクラッチ押動部材75と、該クラッチ押動部材
75を前記駆動側摩擦板72及び従動側摩擦板74から
離間させるクラッチ付勢部材76と、前記従動側部材7
3と噛合するように前記PTO系伝動軸41の前端部に
相対回転不能に支持されたPTO伝動ギア列77とを備
えている。斯かる構成の該PTOクラッチ装置70は、
油圧の作用によって前記クラッチ押動部材75が前記両
摩擦板72,74を摩擦係合させた場合にはPTO系入
力軸31から従動側部材73を介してPTO系伝動軸4
1に動力を伝達するメインPTOギアトレーンとして機
能し、且つ、油圧の作用を受けない場合にはPTO系入
力軸31から従動側部材73への動力伝達を遮断する遮
断部材として機能する。
【0037】本実施の形態においては、前記PTOクラ
ッチ装置70は、さらに、該PTOクラッチ装置70の
クラッチ動作に連動するPTOブレーキ機構80を備え
ており、これにより、該PTOクラッチ装置70が動力
遮断した際に、連結された作業装置の慣性力によってリ
アPTO軸32及びミッドPTO軸33が回転し続ける
ことを有効に防止している。
【0038】前記PTOブレーキ機構80は、前記従動
側部材73に相対回転不能に支持されたブレーキディス
ク81と、該ブレーキディスク81に対して摩擦係合可
能に配設されたブレーキシュー82と、該ブレーキシュ
ー82を押動し得るように、前記ミッションケース60
に支持されたブレーキ押動部材83と、前記ブレーキシ
ュー82が前記ブレーキディスク81と摩擦係合し得る
ように、該ブレーキ押動部材83を付勢するブレーキ付
勢部材84とを備えており、前記ブレーキ押動部材83
が油圧の作用を受けない場合には前記ブレーキ付勢部材
84の付勢力によって前記ブレーキシュー82がブレー
キディスク81と摩擦係合して該ブレーキディスク81
に対して制動力を掛け、他方、前記ブレーキ押動部材8
3が油圧の作用を受ける場合には該押動部材83が前記
ブレーキ付勢部材84の付勢力に抗してブレーキシュー
82から離間する方向に移動して、ブレーキディスク8
1に対して制動力が掛からないようになっている。
【0039】なお、前記ブレーキ押動部材83に対する
油圧作用は、前記クラッチ押動部材75に対する油圧作
用と連動するようになっている。即ち、クラッチ押動部
材75に対して油圧が作用がして前記クラッチ装置70
が「入」状態になる場合には、前記ブレーキ押動部材8
3に対しても油圧が作用して前記ブレーキ機構80が
「切」状態となり、他方、クラッチ押動部材75に対し
て油圧が作用せずに前記クラッチ装置が「切」状態とな
る場合には、前記ブレーキ押動部材83に対しても油圧
が作用せずに前記ブレーキ機構80が「入」状態となる
ようになっている。
【0040】前記リアPTOギア列は、図9に示すよう
に、ミッションケースの後方に配設されている。より詳
しくは、該リアPTOギア列42は、前記PTO系伝動
軸41の後端部近傍に相対回転自在に支持されたリアP
TO用ギア部材42aと、該ギア部材42aと噛合する
アイドルギア42bと、該アイドルギア42bを相対回
転不能に支持する中間軸42cと、該中間軸42cに設
けられたスプライン42dと噛合するように、前記リア
PTO軸32の前端部近傍に相対回転不能に支持された
最終ギア42eとを備えている。
【0041】前記ミッドPTO伝動ギア列43は、図9
に良く示されるように、前記一対の駆動車軸180より
後方に配設されている。即ち、該ミッドPTO伝動ギア
列43は、ミッションケース60の下方に収納される前
記ディファレンシャルギア装置150と干渉しないよう
に、該ディファレンシャルギア装置150の後方に配設
されている。具体的には、該ミッドPTO伝動ギア列4
3は、前記リアPTO用ギア部材42aと向き合うよう
に前記PTO系伝動軸41に相対回転自在に支持された
ミッドPTO用ギア部材43aと、該ギア部材43aと
噛合するアイドルギア43bと、該アイドルギア43b
と噛合するように前記ミッドPTO軸33の後端部に相
対回転不能に支持された最終ギア43cとを備えてい
る。
【0042】前記切換装置45は、外部からの操作によ
って、前記PTO系伝動軸41の回転を前記リアPTO
用ギア部材42a及び/又は前記ミッドPTO用ギア部
材43aに伝達し得るように構成されている。詳しく
は、前記リアPTO用ギア部材42a及びミッドPTO
用ギア部材43aは、それぞれ、互いに対向するように
配設された係合子42a',43a'を有している。そし
て、該切換装置45は、前記リアPTO用ギア部材42
a及びミッドPTO用ギア部材43aの係合子42
a',43a'間に位置するように前記PTO系伝動軸4
1に相対回転不能に支持されたスプラインハブ45a
と、該スプラインハブ45aと前記リアPTO用ギア部
材42a及び/又はミッドPTO用ギア部材43aの係
合子42a',43a'とに跨るように、スプラインハブ
45aに軸方向摺動自在且つ相対回転不能に外挿された
クラッチシフター45bと、該クラッチシフター45b
を操作するアーム45c(図7参照)とを備えている。
【0043】該クラッチシフター45bは、前述のよう
に、前記スプラインハブ45aとリアPTO用ギア部材
及びミッドPTO用ギア部材の係合子42a',43a'
とに対し、相対回転不能且つ軸方向移動自在に外挿され
ており、軸方向位置に応じて、前記スプラインハブ45
aとリアPTO用ギア部材42aとを相対回転不能に連
結するリアPTO出力位置と、前記スプラインハブ45
aとミッドPTO用ギア部材43aとを相対回転不能に
連結するミッドPTO出力位置と、前記スプラインハブ
45aとリアPTO用ギア部材42a及びミッドPTO
用ギア部材43aの双方とを相対回転不能に連結する両
PTO出力位置とをとり得るようになっている。
【0044】前記走行系伝動機構50は、図3,図5,
図6及び図8に良く示されるように、前記走行系入力軸
34の車輌幅方向一方側に隣接し且つ回転軸線が車輌前
後方向に沿うように、ミッションケース60に支持され
た変速軸(走行系伝動軸)51と、前記走行系入力軸3
4と該走行系伝動軸51との間で変速伝達/遮断を行う
多段変速装置52と、任意的に備えられる前輪動力取出
装置53と、前記変速軸51と前記ディファレンシャル
ギア装置150のリングギア151との間に介挿された
走行ブレーキ装置200とを備えている。前記走行系伝
動軸51は、ミッションケース60の幅方向一方側に収
容される前記ディファレンシャルギア装置150の前方
に配設されている。即ち、該走行系伝動軸51は、ミッ
ションケース60の幅方向略中央に配設される前記走行
系入力軸34を基準にして、前記ディファレンシャルギ
ア装置150が変位されたと同方向のミッションケース
幅方向一方側に変位されている。
【0045】前記多段変速装置52は、前記走行系入力
軸34に相対回転不能に支持された駆動側ギア52a
と、該駆動側ギア52aと噛合する複数(本実施の形態
においては2個)の従動側ギアを有し、前記変速軸51
に相対回転不能且つ軸方向摺動自在に支持された従動側
部材52bと、該従動側部材52bを変速軸51の軸方
向に移動させる操作部材(図示せず)とを備えており、
前記従動側ギアの一を駆動側ギア52aに噛合させるこ
とによって、前記走行系入力軸34から前記走行系伝動
軸51に駆動力を変速して伝達することができる。
【0046】前記前輪動力取出装置53は、前記ミッシ
ョンケース60内の前方部分において、前記走行系伝動
軸51を基準として、該ミッションケース60の幅方向
一方側且つ下方側に配設されている。即ち、該前輪動力
取出装置53は、ミッションケース60の前方におい
て、走行系入力軸34及び走行系伝動軸51より幅方向
一方側であり且つ下方側に配設されている。具体的に
は、該前輪動力取出装置は、前端部が前記ミッションケ
ース60から前方へ延在するように該ミッションケース
60の幅方向一方側下方に支持された前輪駆動力取出軸
53aと、前記走行系伝動軸51と該前輪駆動力取出軸
53aとを連結するクラッチ付のギアトレイン53bと
を備えている。
【0047】前記走行ブレーキ装置200は、シャーシ
101に設けられた左ステップ上に配設された単一のブ
レーキペダル205(図1参照)によって操作されるよ
うに構成されている。具体的には、該走行ブレーキ装置
200は、図3,図5及び図8に示すように、車輌幅方
向に沿うように前記ミッションケース60内に支持され
たブレーキ軸201と、前記変速軸51の後端部に相対
回転不能に支持された駆動側ベベルギア202と、該駆
動側ベベルギア202と噛合するように前記ブレーキ軸
201に相対回転不能に支持された従動側ベベルギア2
03と、前記リングギア151と噛合するように、前記
ブレーキ軸201に設けられた出力ギア204と、外部
操作に基づき、前記ブレーキ軸の回転を停止させるブレ
ーキ機構210とを備えている。
【0048】図10に、前記ブレーキ軸201近傍の横
断平面図を示す。図10に示すように、前記ブレーキ機
構210は、前記ブレーキ軸201に相対回転不能且つ
軸方向摺動自在に支持された駆動側摩擦板211と、該
駆動側摩擦板211と対向するように前記ミッションケ
ース60に相対回転不能に支持された従動側摩擦板21
2と、前記駆動側摩擦板211と向き合う押動面213
aを有し、前記ブレーキ軸201の軸線回りに相対回転
自在且つ軸方向移動可能に支持されたリング状押動部材
213と、該押動部材213の前記押動面213aとは
反対側の裏面213bに形成されたカム溝であって、該
押動部材231の周方向一方側に行くに従って深くなる
ように形成された傾斜カム溝213cと、該傾斜カム溝
213c内に配設されるボール214と、該ボール21
4を移動不能に保持するように、前記押動部材213の
裏面213bと対向するブレーキ蓋の内面に形成された
ボール保持凹部215と、内方端部が前記押動部材21
3にカムを介して連結され且つ外方端部が前記ミッショ
ンケース60の外方へ延在された連結アームであって、
軸線回りの回転によって前記押動部材213を周方向に
回転させる連結アーム216と、該連結アーム216の
外方端部に連結された前記ブレーキペダル205(図1
参照)の操作部材であって、該連結アーム216を軸線
回りに回転させる操作部材217とを備えている。
【0049】斯かる構成のブレーキ機構210は、前記
操作部材217を操作して前記押動部材213を周方向
一方側へ回転させることによって、前記ボール214が
該押動部材213をブレーキ軸方向へ押動し、これによ
り、前記駆動側摩擦板211が従動側摩擦板212と摩
擦係合して、ブレーキ軸201の回転が停止するように
なっている。
【0050】さらに、前記走行系伝動機構50は、ディ
ファレンシャルギア装置150をロックするデフロック
機構250を備えている。該デフロック機構250は、
リングギア151の回転に連動して一対の駆動軸180
回りに公転すると共に、該一対の駆動軸180のそれぞ
れに相対回転不能に支持された一対のサイドベベルギア
152と噛合するように枢支軸153に相対回転自在に
支持されたベベルギア154の該枢支軸153回りの回
転を強制的にロックし得るように構成されている(図5
参照)。
【0051】具体的には、該デフロック機構250は、
図5及び図10に示すように、前記リングギア151と
一対のサイドベベルギア152の一方とを相対回転不能
に連結するロック位置と両者を相対回転自在とする解除
位置とをとり得るように構成されたロック部材251
と、車輌幅方向に沿って軸線方向移動自在にミッション
ケース60に支持されたデフロックフォーク軸であっ
て、ミッションケースの外方からの操作に基づき軸線方
向に沿って移動可能とされたデフロックフォーク軸25
2と、基端部が該デフロックフォーク軸252に軸線方
向摺動自在に支持され且つ先端部が前記ロック部材25
1に係合するデフロックフォーク253と、前記デフロ
ックフォーク軸252に前記デフロックフォーク253
の基端部を挟んで支持された一対の第1及び第2戻しバ
ネ254a,254bと、該第1戻しバネ254aの外
方端部と当接するように前記デフロックフォーク軸25
2に外挿された第1停止部材255aであって、前記デ
フロックフォーク軸252が軸線方向一方側(ロック方
向)へ移動する際には該デフロックフォーク軸と共に移
動するように構成された第1停止部材255aと、内端
部が前記第2戻しバネ254bの外方端部と当接し且つ
外端部が側蓋部64の内面に当接するように該デフロッ
クフォーク軸252に外挿された第2停止部材255b
であって、該デフロックフォーク軸が軸線方向相対移動
自在となるように構成された第2停止部材255bとを
備えている。
【0052】斯かる構成のデフロック機構250は、以
下のように動作する。即ち、前記デフロックフォーク軸
252を軸線方向一方側に移動させると、第1停止部材
255aが第1戻しバネ254aを圧縮し、該第1戻し
バネ254aの弾性力を受ける前記デフロックフォーク
253が前記第2戻しバネ254bを圧縮させながら移
動して、前記ロック部材251をロック位置へ移動させ
る。そして、前記デフロックフォーク軸252への操作
力を解除すると、圧縮している前記第2戻しバネ254
bの付勢力によって、デフロックフォーク253及びデ
フロックフォーク軸252が軸線方向他方側(解除方
向)へ戻され、これにより、前記ロック部材251が解
除位置へ移動させられる。
【0053】このように、前記デフロック機構250
は、デフロックフォーク軸252に操作力を掛けるとデ
ィファレンシャルギア装置150をロックし、該操作力
を解除すると自動的にディファレンシャルギア装置15
0のロックが解除されるようになっている。
【0054】さらに、前記走行系伝動機構50は、前記
走行ブレーキ装置200の作動時に、前記一対の駆動軸
180の双方を同時に停止させる為のリンク機構300
を備えている。即ち、前記走行ブレーキ装置200は、
前述の通り、ディファレンシャルギア装置の前段側に配
設されたブレーキ軸201に対して制動力を掛けるよう
になっている。従って、ディファレンシャルギア装置1
50をロックさせずにブレーキ装置200を作動させる
と、一対の駆動輪180のそれぞれに掛かる負荷の相違
によって該一対の駆動軸180間に“停止時間のずれ”
が生じる恐れがある。斯かる“ずれ”は、一方の駆動輪
が停止しているにも拘わらず、他方の駆動輪が回転し続
けることを意味し、停止時に車輌が横方向にスライドし
てしまう。その為、走行ブレーキ装置200を作動させ
る際には、ディファレンシャルギア装置150をロック
させる必要がある。
【0055】他方、一対の駆動輪の一方が窪み等の入っ
て空転するような場合には、他方の駆動輪への十分な動
力伝達を行う為に、ディファレンシャルギア装置150
をロックさせる必要がある。斯かる場合には、当然なが
ら、走行ブレーキ装置200を作動させずに、デフロッ
ク機構250のみを作動(ロック)させる必要がある。
【0056】前記リンク機構300は、斯かる要求に応
える為に備えられるものであり、走行ブレーキ装置20
0の作動時には強制的にデフロック機構250を作動
(ロック)させつつ、デフロック機構250のみを単独
で作動(ロック)させ得るようになっている。
【0057】具体的には、前記リンク機構300は、図
10に示すように、前記デフロックフォーク軸252を
軸線方向に沿って移動させ得るように枢支軸301回り
揺動自在に支持された揺動部材302と、先端部が該揺
動部材302に直接的又は間接的に連結されたデフロッ
ク操作部材303と、先端部が前記揺動部材302に係
止され且つ基端部が前記ブレーキ装置200の連結アー
ム216に係止され、該連結アーム216が走行ブレー
キ装置200を作動させる方向に回転した場合には該回
転に連動して前記揺動部材302の方向へ移動する長尺
の連結部材304とを備えている。
【0058】前記揺動部材302には、該揺動部材30
2の揺動方向に沿った第1及び第2長孔305,306
が形成されており、前記デフロック操作部材303及び
前記連結部材304の先端部は、それぞれ、該第1及び
第2長孔305,306内に係入されている。前記第1
長孔305は、前記揺動部材302が前記デフロックフ
ォーク軸252を押動させる揺動方向一方側の端部30
5aと該揺動部材302が前記デフロックフォーク軸2
52から離間する揺動方向他方側の端部305bとの間
に延びている。同様に、前記第2長孔306も、前記揺
動部材302の揺動方向一方側の端部306aと他方側
の端部306bとの間に延びている。
【0059】そして、図10(a)に示すように、前記走
行ブレーキ装置200及びデフロック機構250の双方
ともが非作動状態の場合には、前記デフロック操作部材
303及び連結部材304の先端部は、それぞれ、前記
前記第1及び第2長孔305,306の揺動方向一方側
端部305a,306aに位置している。従って、前記
ブレーキ装置200が作動して、前記連結部材304が
揺動部材302の方向へ移動すると、該揺動部材302
が揺動方向一方側へ揺動して、前記デフロックフォーク
軸252を移動させるようになっている(図10(b)参
照)。
【0060】他方、デフロック機構250のみが単独で
操作された場合には、図10(c)に示すように、デフロ
ック操作部材303によって前記揺動部材302は揺動
方向一方側へ揺動され、これにより、前記デフロックフ
ォーク軸252を移動させるが、前記連結部材304は
移動しないようになっている。即ち、揺動部材302が
揺動方向一方側へ揺動しても、前記第2長孔306によ
って、連結部材304は移動しないようになっている。
【0061】このように、前記リンク機構300は、走
行系ブレーキ装置200の作動時にはデフロック機構2
50を強制的にロックさせつつ、デフロック機構250
のみの作動を許容し得るようになっている。
【0062】斯かる構成のトランスミッション30にお
いては、前記種々の効果に加えて下記効果を得ることが
できる。即ち、PTO系入力軸31及び走行系入力軸3
4を、ミッションケース60の幅方向略中央において上
下に振り分けると共に、前記PTO系入力軸31の後段
に続くPTO系伝動機構40を該PTO系入力軸31を
基準としてミッションケース60の幅方向他方側に集約
し且つ前記走行系入力軸34の後段に続く走行系伝動機
構50を該走行系入力軸34を基準としてミッションケ
ース60の幅方向一方側及び下方側に集約したので、ミ
ッションケース60の前後幅及び上下幅を有効に圧縮さ
せつつ、ミッションケース内における前記走行系伝動機
構50の上部空間を他の部材の収納スペースとして確保
することができる。なお、該他の部材の収納スペースに
は、例えば、後述する油圧リフト装置400のシリンダ
ーチューブ401等を収納させることができる。
【0063】さらに、PTO系伝動軸41からミッドP
TO軸33への動力伝達を、前記ディファレンシャルギ
ア装置150より後方に配設されたミッドPTO伝動ギ
ア列43によって行うように構成されている。従って、
前記ミッドPTO軸33の先端位置(駆動力取出位置)
を一対の車軸180に可及的に近接させることができ
る。このようにミッドPTO軸33の先端位置を車軸1
80に近接配置させ得るということは、ミッドPTO軸
33の先端部と該ミッドPTO軸33によって駆動され
る第1作業装置112との間隔を大きくとり得ることを
意味し、これにより、該第1作業装置112を上昇させ
た際の、該第1作業装置112と前記ミッドPTO軸3
3とを連結する伝動機構における自在継手の該ミッドP
TO軸33に対する折れ角度を小さくできる。従って、
第1作業装置112を無理なく昇降させることができ、
騒音の低減や耐久性の向上等の効果を得ることができ
る。
【0064】さらに、前記トランスミッション30にお
いては、前述のように、PTO系伝動軸41をミッショ
ンケース60の幅方向他方側に変位させている。そし
て、前記ミッドPTO軸33もミッションケース60の
幅方向他方側に変位させている。従って、PTO系伝動
軸41とミッドPTO軸33との間の直線距離を近接化
することができる。又、走行系伝動機構50をミッショ
ンケース60の前後方向前方に配設すると共に、PTO
系伝動軸41とミッドPTO軸33とを連結するミッド
PTO伝動ギア列43をミッションケース60の後方に
配置しており、これにより、該ミッドPTOギア列43
をPTO系伝動軸41とミッドPTO軸33とを結ぶ仮
想直線上に配置することが可能となっている。斯かる直
線上の配置は、該ミッドPTO伝動ギア列43の可及的
な縮小化及び簡略化を可能とする。
【0065】さらに、前記トランスミッション30にお
いては、前記PTO系伝動軸41から前記リアPTO軸
32へ動力伝達を行うリアPTOギア列42に、アイド
ルギア42b及び中間軸42cを備えると共に、これら
の部材を前記PTO系伝動軸41の車輌幅方向一方側に
配置させており、これにより、前記PTO系伝動軸41
から前記リアPTO軸32への減速伝達を実現しつつ、
ミッションケース60の拡大を有効に抑えている。即
ち、一般的に、前記PTO系伝動軸41からリアPTO
軸32へは減速して駆動力を伝達する必要がある。仮
に、PTO系伝動軸41に支持されたリアPTO用ギア
部材42aとリアPTO軸32に支持された最終ギア4
2eとを直接噛合させたとすると、前記リアPTO用ギ
ア部材42aのピッチ円半径を大きくしなければなら
ず、前記PTO系伝動軸41とリアPTO軸32との間
の軸間距離が長くなり、結果的に、ミッションケース6
0の拡大を招くことになる。
【0066】斯かる点に鑑み、本実施の形態において
は、前述の通り、リアPTO用ギア部材42aと最終ギ
ア42eとの間にアイドルギア42b及び中間軸42c
を介在させると共に、該アイドルギア42b及び中間軸
42cを前記PTO系伝動軸41の車輌幅方向一方側に
配設している。即ち、図7に示すように、前記PTO系
伝動軸41は、ミッションケース60の幅方向位置に関
してはPTO系入力軸31及び走行系入力軸34を基準
としてミッションケースの幅方向他方側に配置され、且
つ、上下位置に関しては前記両入力軸31,34の間に
配置されている。ここで、前記走行系伝動機構50は、
前述のように、走行系入力軸34を基準としてミッショ
ンケースの幅方向一方側且つ下方側に集約配設されてい
る。従って、前記ミッションケース60の前後方向後方
における,前記PTO系伝動軸41の幅方向一方側に、
空きスペースが存在している。前記トランスミッション
30においては、前記空きスペースに、前記アイドルギ
ア42b及び中間軸42cを配設しており、これによ
り、PTO系伝動軸41からリアPTO軸32への減速
伝達を行いつつ、ミッションケース60の拡大を有効に
防止している。
【0067】本実施の形態における車輌100は、さら
に、シャーシ10の後方に配設される耕耘機等の作業装
置を昇降させる為の油圧リフト装置400と、該油圧リ
フト装置400に対する圧油給排制御を司るバルブユニ
ット410と、該バルブユニット410に圧油を供給す
る為の補助ポンプ420と、前記PTO系入力軸31か
らの駆動力を補助ポンプ420へ伝達する為の補助ポン
プ伝動機構430とを備えている。
【0068】前記油圧リフト装置400は、図3〜図5
に良く示されるように、車輌前後方向に沿って配設され
たシリンダーチューブ401と、該シリンダーチューブ
401内に往復動自在且つ液密に収容されたピストンヘ
ッド402と、先端部が該ピストンヘッド402に連結
され且つ後端部が前記シリンダーチューブ401の後端
開口から後方へ延在されたピストンロッド403と、車
輌幅方向に沿って支持された支軸404と、基端部が該
支軸404に相対回転不能に支持され且つ先端部が前記
ピストンロッド403の後端部に連結されたアーム40
5と、基端部が前記支軸404に相対回転不能に支持さ
れ且つ先端部がシャーシ後方へ延在された一対のリフト
アーム406とを備えており、前記ピストンヘッド40
2に対して圧油を作用させることによって、該一対のリ
フトアーム406を前記支軸404の軸線回りに揺動さ
せ得るようになっている。
【0069】ここで、前記シリンダーチューブ401,
バルブユニット410及び補助ポンプ420の設置位置
について検討する。まず、前記シリンダーチューブ40
1の上下方向位置について検討すると、該シリンダーチ
ューブ401は、前記PTO系入力軸31(又はポンプ
軸21a)より上方に配設されており、これにより、前
記PTO系伝動機構40との干渉を防止している。な
お、シリンダーチューブ401がPTO系入力軸31よ
り上方に配設されている態様には、該シリンダーチュー
ブ401がミッションケース60内の上方位置に配設さ
れる場合と、ミッションケース60の上面に配設される
場合とが含まれる。
【0070】次に、前記シリンダーチューブ401の車
輌幅方向位置に関しては、該シリンダーチューブ401
は、ミッションケース60の車輌幅方向一方側に配設さ
れいる。そして、該シリンダーチューブ401の前方開
口は、前記バルブユニット410によって閉塞されてい
る。即ち、シリンダーチューブ401及びバルブユニッ
ト410は、前記ミッションケース60の車輌幅方向一
方側において、車輌長手方向に沿って連設されている。
【0071】他方、前記補助ポンプ420は、前記バル
ブユニット410及びシリンダーチューブ401の車輌
幅方向他方側に位置するように前記ミッションケース6
0に支持されている。
【0072】このように、本実施の形態においては、前
記バルブユニット410及びシリンダーチューブ401
をミッションケース60の車輌幅方向一方側に配設し、
且つ、前記補助ポンプ420をミッションケース60の
車輌幅方向他方側に配設しており、これにより、以下の
効果を得ている。
【0073】即ち、従来の作業車輌においては、バルブ
ユニット及びシリンダーチューブが車輌長手方向に沿っ
てミッションケースの上面に配設されていると共に、該
バルブユニットに対して圧油を供給する補助ポンプは該
ミッションケースの後方壁に支持されていた。従って、
ミッションケース内の貯留油をシリンダーチューブへ供
給する場合、該貯留油をミッションケースの下方から一
旦ミッションケースの後方へ引き回した後に、該ミッシ
ョンケース上面のバルブユニットを介してシリンダーチ
ューブへ供給する必要があり、油流通経路が長くなると
いう問題があった。斯かる油流通経路の長大化は、圧力
損失による油圧ポンプの大型化,配管スペースの増大に
よる車輌の大型化,油圧装置への圧油供給速度の低下に
よる該油圧装置の反応速度の低下等を招く。
【0074】これに対し、本実施の形態においては、前
述の通り、バルブユニット410及びシリンダーチュー
ブ401をミッションケース60の車輌幅方向一方側に
おいて車輌長手方向に沿って連設すると共に、該バルブ
ユニット410及びシリンダーチューブ401の車輌幅
方向他方側に前記補助ポンプ420を配設している。従
って、ミッションケース60から補助ポンプ420を介
してバルブユニット410へ作動油を供給する為の油流
通経路を短縮化ができ、これにより、補助ポンプ420
の小型化,車輌の小型化及び油圧装置の反応速度の迅速
化を図ることができる。
【0075】好ましくは、ミッションケース60のう
ち,前記補助ポンプ420と車輌長手方向略同一位置に
貯留油取出口65(図2及び図3参照)を設け、該貯留
油取出口65と前記補助ポンプ420の吸入ポートとを
流体的に接続させることができ、これにより、前記油流
通経路のさらなる短縮化を図ることができる。
【0076】図11に、図3におけるXI-XI線断面図を
示す。図3及び図11に示すように、さらに好ましく
は、前記ミッションケース60内にストレーナ66を設
け、該ストレーナ66を介して前記貯留油取出口65か
ら貯留油を取り出すように構成することができ、これに
より、鉄粉の不純物を有効に除去することができる。
【0077】なお、本実施の形態においては、図3〜図
5に示すように、前記ミッションケース60の本体部6
1に、車輌幅方向一方側において上方へ膨出した第1膨
出部61aを一体的に設け、該第1膨出部61a内に前
記シリンダーチューブ401を配設しており、これによ
り、シリンダーチューブ401の設置位置を下げて、車
高の低下を図っている。
【0078】即ち、シリンダーチューブがミッションケ
ースの上面に設置される場合には、該シリンダーチュー
ブを支持する部材が別途必要となると共に、該シリンダ
ーチューブの設置位置が高くなってしまう。従って、部
品点数増加による製造コスト高を招くと共に、車高が高
くなるという不都合が生じる。一般的に、シリンダーチ
ューブの上方に運転席が配設される場合が多く(図1参
照)、従って、シリンダーチューブの設置位置が高くな
ると運転席の設置位置も高くなり、これにより、車輌重
心の上昇及び運転席への乗降の困難化を招いてしまう。
【0079】これに対し、本実施の形態においては、シ
リンダーチューブ401をミッションケース60の第1
膨出部61a内に収容しており、従って、該シリンダー
チューブ401の設置位置を下げると共に、該シリンダ
ーチューブ401を安定的に支持することができる。
【0080】さらに、シリンダーチューブ401をミッ
ションケース60内に収容させることによって、特別な
機構を要することなく、前記支軸404をミッションケ
ース60に支持させることができ、これにより、製造コ
ストの低廉化を図りつつ、支軸404の安定した保持が
可能となる。本実施の形態においては、図4に良く示さ
れるように、前記支軸404の両端部がそれぞれ前記ミ
ッションケース60の両側壁から外方へ延在するよう
に、該支軸404をミッションケース60に支持させ、
該両端延在部に前記一対のリフトアーム406のそれぞ
れを連結させている。
【0081】前記補助ポンプ伝動機構430は、図6に
示されるように、前記PTO系入力軸31に相対回転不
能に支持された駆動側ギア431aと、該駆動側ギア4
31aと噛合するアイドルギア431bと、該アイドル
ギア431bと噛合するように補助ポンプ420のポン
プ軸421に相対回転不能に支持された従動側ギア43
1cとを含むギアトレイン431を備えている。
【0082】図6に良く示されるように、前記ギアトレ
イン431は正面視においてPTO系入力軸31の右側
部分上方に配設されており、これにより、該PTO系入
力軸31の右側部分下方に配設されたPTO系伝動軸4
1を含むPTO系伝動機構40並びに走行系入力軸34
の左側部分に配設された走行系伝動機構50との干渉を
防止しつつ、ミッションケース内のスペースの有効利用
を図っている。
【0083】即ち、本実施の形態においては、PTO系
入力軸31及び走行系入力軸34をミッションケースの
車輌幅方向中央部分において上下方向に並設すると共
に、前記PTO系入力軸31によって駆動される補助ポ
ンプ伝動機構430及びPTO伝動機構40を車輌幅方
向一方側において上下方向に分けて配設し、且つ、前記
走行系入力軸34によって駆動される走行系伝動機構5
0をミッションケースの車輌幅方向他方側下方に集約配
設しており、これにより、各伝動機構の相互干渉を防止
しつつ、スペースの有効利用を図っている。
【0084】好ましくは、図4及び図6に示すように、
前記ミッションケース60の本体部61における,前記
第1膨出部61aの車輌幅方向反対側の位置に上方へ膨
出し、且つ、前記前蓋部62によって閉塞される第2膨
出部61bを設け、該第2膨出部61bに前記補助ポン
プ420を支持させることができ、これにより、該補助
ポンプ420の支持安定化、及び部品点数削減による低
コスト化を図ることができる。さらに好ましくは、前記
第2膨出部61bと前記前蓋部62とによって画される
前記閉塞空間内に、前記ギアトレイン431の一部を収
納させることができる。
【0085】なお、本実施の形態においては、前記前蓋
部62と第2膨出部61bとによって画される前記閉塞
空間に連通する開口を該第2膨出部61bに形成し、該
開口を介して後方からポンプ軸421を前記閉塞空間内
に突入させて前記従動側ギア431cと相対回転不能に
連結させているが、本発明は斯かる形態に限られるもの
ではない。即ち、図16に示すように、前記閉塞空間に
連通する開口を前記前蓋部62に設け、前方から前記ポ
ンプ軸421を突入させてることもできる。又、後述す
る補助ポンプ420をタンデムの2連式とする場合に
は、図17に示すように、膨出部61bの前後両面から
それぞれポンプ軸421',421''を突入させて2連
ポンプ420',420''をそれぞれ前後に振り分ける
こともできるし、或いは、膨出部の前方又は後方の何れ
か一方に2連ポンプ420',420''をかためて設け
ることも可能である。
【0086】次に、本実施の形態に係る伝動構造の油圧
回路について説明する。図12は前記油圧リフト装置4
00及びバルブユニット410部分の油圧回路図であ
り、図13は前記センターセクション及びPTOクラッ
チ装置部分の油圧回路図である。又、図14は前記セン
ターセクションの縦断正面図である。
【0087】前記ミッションケース60の貯留油取出口
65は、配管501(図2参照)を介して、ミッション
ケース60の上側に設置された補助ポンプ420の吸入
ポート420aに接続されている。即ち、ミッションケ
ース60内の貯留油は、該ミッションケース60内に配
設されたストレーナ66で濾過され、その後、貯留油取
出口65及び配管501を介して、補助ポンプ420の
吸入ポート420aに吸い込まれる。そして、補助ポン
プ420の吐出ポート420bから吐出された圧油は、
配管502(図2参照)を介して、該補助ポンプ420
と車輌幅方向に沿って並設されたバルブユニット410
に供給される。
【0088】該バルブユニット410には、基端側がバ
ルブユニット410の上面に開口し、且つ、先端側がバ
ルブユニット410に内蔵された分流弁を介して第1及
び第2ライン412,413に分岐された吸入ライン4
11が形成されている。
【0089】本実施の形態においては、第1ライン41
2を流れる圧油の供給方向を適宜設定し得るように、前
記バルブユニット410の側面に、補助コントロールバ
ルブユニット450が連結されている。即ち、該補助コ
ントロールバルブユニット450を備えることによっ
て、前記第1ライン412を流れる圧油を、バケット装
置111(図1参照)を昇降及びダンプ/チルト駆動す
る油圧装置等に使用することができる。
【0090】該補助コントロールバルブユニット450
は、図4及び図12に示すように、ユニット本体451
と、該本体451に穿設された複数の油圧ライン452
と、該複数の油圧ライン452に介挿された1又は複数
(本実施の形態においては2個)の切換弁453とを有
しており、一の油圧ラインから導入された圧油を複数の
取出口から取り出し得るようになっている。
【0091】前記第1ライン412の先端側は、該第1
ライン412の油圧を設定する高圧リリーフ弁414を
介して、バルブユニットの側面に開口し、前記補助コン
トロールバルブユニット450の一の油圧ラインに連通
されている。
【0092】前記バルブユニット410は、前述のよう
に、前記シリンダーチューブ401の前方開口を閉塞し
得るようになっている。即ち、該バルブユニット410
は、後端面に、前記シリンダーチューブ401の前方開
口内に液密に嵌入される閉塞凸部410aを有してお
り、シリンダヘッドを構成するようになっている。
【0093】前記バルブユニット410には、さらに、
基端側がの側面に開口して前記補助コントロールバルブ
ユニット450の一の油圧ラインに連通し、且つ、先端
側が前記閉塞凸部410aの後端面から前記シリンダー
チューブ401内に開口する作業油ライン415(図4
及び図12参照)が設けられている。該作動油ライン4
15には、共に外部操作可能とされた昇降切換弁416
及びストップバルブ417が介挿されている。前記スト
ップバルブ417には、前記リフトアーム406の急激
な下降を防止する為のスローリターン弁418が備えら
れている。
【0094】なお、図4及び図5中の符号416aは、
前記昇降切換弁416を操作するリンク機構であり、該
昇降切換弁416を「上昇」・「中立」・「下降」の3
位置の何れかに切替える為の昇降操作レバー416bに
連結される。該昇降操作レバー416bにはリフトアー
ム406の動きがフィードバックされるようになってお
り、昇降切換弁416を中立位置から上昇(又は下降)
位置へ切り替えてリフトアーム406の先端が所定の上
昇(又は下降)高さに達したときに、該リフトアーム4
06の動きがフィードバックされて昇降操作レバー41
6bを強制的に中立位置へ復帰させるようになってい
る。又、図4,図5及び図12中の符号419は、前記
昇降切換弁416を介して流出されるドレイン油をミッ
ションケース60内に戻す為のドレインラインである。
【0095】他方、前記第2ライン413の先端側は、
前記バルブユニット410の上面に開口しており、配管
503を介して、任意的に備えられるパワーステアリン
グ装置用の油圧回路500と、前記PTOクラッチ装置
70用の油圧回路600とに接続されている(図12及
び図13参照)。
【0096】なお、本実施の形態においては、単一の補
助ポンプ420からの吐出油を分流弁を用いて第1及び
第2ライン412,413に分割するようにしたが、該
分流弁の作動に伴う油温上昇が問題となる場合には、該
分流弁を使用しない代わりに、図18に示すように補助
ポンプ420をタンデムの2連式ポンプ420',42
0''とし、一方のポンプ420'の吐出ポートを第1ラ
イン412に接続し、且つ、他方のポンプ420''の吐
出ポート第2ライン413に接続することができ、これ
により、前述の不具合を解消することができる。
【0097】前記PTOクラッチ装置用油圧回路600
は、図13に示すように、基端側が前記第2ライン41
3の先端側に直接又は前記パワーステアリング装置用油
圧回路500を介して連通された吸入ライン601と、
該吸入ライン601から分岐されたPTOライン602
及びHSTライン603と、該PTOライン602に介
挿された切換弁604と、前記HSTライン603に介
挿された高圧リリーフ弁605とを備えている。
【0098】本実施の形態においては、図5に示すよう
に、前記ミッションケース60の側蓋部64に、前記P
TOクラッチ装置用油圧回路600を形成している。な
お、前記PTOライン602は、前記ミッションケース
60の本体部61に穿設されたクラッチライン611及
びブレーキライン612を介して、それぞれ、PTOク
ラッチ装置70のクラッチ押動部材75及びPTOブレ
ーキ機構80のブレーキ押動部材83に作用し得るよう
になっている(図5及び図9参照)。なお、図5及び図
9中の符号609は、前記切換弁604を介して流出さ
れるドレイン油をミッションケース60内に戻す為のド
レインラインである。
【0099】前記HSTライン603の先端側は、ミッ
ションケース60の前蓋部62の下方外表面に支持され
たラインフィルター68(図2及び図3参照)及び配管
504(図6及び図13参照)を介して、前記センター
セクション23に連通されている。
【0100】図15に、前記ミッションケース60の前
蓋部62の部分縦断正面図を示す。図15に示すよう
に、該ミッションケース前蓋部62には、基端側が配管
を介して前記HSTライン603に連通され且つ先端側
が前記ラインフィルター68の吸入ポート68aに連通
されたフィルター吸入ライン62aと、基端側が前記ラ
インフィルター68の吐出ポート68bに連通され且つ
先端側が前記センターセクション23に連通されたフィ
ルター吐出ライン62bとを有している。
【0101】前述のように、本実施の形態においては、
前記HSTライン603へはミッションケース60内に
配設したストレーナ66を介して作動油が供給される
為、前記ラインフィルター68の小型化を図ることがで
きる。即ち、HSTライン603中に鉄粉等が含まれて
いる場合には後段のHST20の故障等を招く為、通常
は高性能な大型ラインフィルターを備える必要がある。
しかしながら、本実施の形態においては前述のようにス
トレーナ66によって作動油がある程度濾過されている
為、前記ラインフィルター68としてそれ程高性能な大
型フィルターを備える必要がない。
【0102】図13及び図14に示すように、前記セン
ターセクション23には、前記HST20の油圧ポンプ
21及び油圧モータ22間を油圧的に接続する一対の油
圧ライン23a,23a'と、該一対の油圧ライン23
a間を接続する第1及び第2バイパスライン23b,2
3cと、基端側が前記フィルター吐出ライン62bに連
通され且つ先端側が前記第1バイパスライン23bに連
通されたチャージライン23dと、前記第1バイパスラ
イン23bのうち,一方の油圧ライン23aとの接続点
とチャージライン23dとの接続点との間に介挿された
チェック弁23eと、前記第1バイパスライン23bの
うち,他方の油圧ライン23a'との接続点とチャージ
ライン23dとの接続点との間に介挿された絞り弁付チ
ェック弁23fと、前記第2バイパスライン23cに介
挿された一対のチェック弁付高圧リリーフ弁23gと、
前記チャージライン23dに介挿されたチャージリリー
フ弁23hと、基端側が前記HSTケーシング24内に
開口し且つ先端側が前記チャージライン23dにおける
前記チャージリリーフ弁23hの後段側に接続されたサ
クションラインと、該サクションライン23iに介挿さ
れたサクションチェック弁23jと、前記チャージリリ
ーフ弁23hからのリリーフ油をHSTケーシング24
内に排出する為の排出ライン23kとが設けられてい
る。なお、図14中の符号23lは、HSTケーシング
24内とミッションケーシング60内とを連通するドレ
ン孔であり、HSTケーシング24内のオーバーフロー
油をミッションケーシング60内に戻す為に備えられて
いる。
【0103】前記サクションライン23i及びサクショ
ン弁23jは、エンジンを止めた状態で車輌を坂道に停
車させる場合に、前記一対の油圧ライン23a,23a
に負圧が発生することを防止し、これにより、車輌が坂
道を転がり落ちる(フリーホイール現象)を防止する為
のものである。
【0104】なお、図15中の符号62cは、前記サク
ションライン23iとミッションケース60内とを連通
する油路である。
【0105】このように本実施の形態に係る伝動構造に
おいては、前記補助ポンプ420からの圧油を、油圧リ
フト装置400,パワーステアリング装置,HST2
0,PTOブレーキ機構80及びPTOクラッチ装置7
0へ供給するように構成し、追加のポンプを不要として
部品点数の削減による車輌小型化及び車輌低コスト化を
図っている。
【0106】
【発明の効果】本発明の一態様に係る伝動構造によれ
ば、ミッションケース内の上方位置又は該ケースの上面
における車輌幅方向一方側に、前記作業装置用の油圧装
置と該油圧装置に対する圧油給排制御用バルブユニット
とを、車輌前後方向に沿って連結して配設し、駆動源か
らの駆動力を受ける入力軸を介して駆動される油圧ポン
プを、前記油圧装置及びバルブユニットの車輌幅方向他
方側に配設し、前記ミッションケース内の貯留油を、前
記油圧ポンプの下方から該油圧ポンプの吸入ポートへ供
給するように構成し、前記油圧ポンプの吐出ポートを前
記バルブユニットの油受入ポートに接続するように構成
したので、前記油圧装置への油流通経路を短縮化させる
ことができ、これにより、前記油圧ポンプの小型化,車
輌の小型化及び油圧装置の反応速度の迅速化を図ること
ができる。
【0107】又、本発明の他態様に係る伝動構造によれ
ば、ミッションケースに車輌幅方向一方側において上方
へ膨出した第1膨出部を設け、該第1膨出部内に、車輌
前後方向に沿ったシリンダチューブと、該シリンダチュ
ーブ内に往復動自在に液密に収容されたピストンと、該
ピストンの往復動作に基づいて軸線回りに回転するよう
に該ピストンに作動的に連結された支軸とを有する作業
装置用油圧装置における前記シリンダーチューブを配設
すると共に、前記支軸を前記ミッションケースに支持さ
せ、さらに、前記ミッションケースにおける膨出部の車
輌幅方向他方側に位置する上面に、前記油圧装置に圧油
を供給する油圧ポンプを配設し、駆動源から駆動力を受
ける入力軸から前記油圧ポンプの駆動力を取り出すよう
に構成したので、前記シリンダーチューブを下方位置に
おいて安定的に支持することができ、これにより、車高
を下げると共に、油圧装置の作動効率を上昇させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る伝動構造の好ましい実施
の形態が適用された車輌の模式側面図である。
【図2】図2は、本発明に係る伝動構造の好ましい実施
の形態におけるHST及びトランスミッション部分の一
部分解斜視図である。
【図3】図3は、図2に示すHST及びトランスミッシ
ョンの縦断側面図である。
【図4】図4は、図3に示すHST及びトランスミッシ
ョンの部分横断平面図である。
【図5】図5は、図3におけるV-V線断面図である。
【図6】図6は、前記トランスミッションの前蓋部を外
した状態の正面図である。
【図7】図7は、前記トランスミッションの前蓋部を外
した状態の背面図である。
【図8】図8は、図6におけるVIII-VIII線に沿ったト
ランスミッション走行系ドライブトレイン展開図であ
る。
【図9】図9は、図7におけるIX-IX線に沿ったトラン
スミッションPTO系ドライブトレイン展開図である。
【図10】図10は、前記トランスミッションにおける
ブレーキ軸近傍の部分横断平面図である。図10(a)
は、走行ブレーキ装置及びデフロック装置共に非作動状
態を示している。図10(b)は、走行ブレーキ装置作動
時にデフロック装置が連動する様子を示している。図1
0(c)は、デフロック装置のみが単独で作動された状態
を示している。
【図11】図11は、図3におけるXI-XI線断面図であ
る。
【図12】図12は、油圧リフト装置及びバルブユニッ
ト部分の油圧回路図である。
【図13】図13は、センターセクション及びPTOク
ラッチ装置部分の油圧回路図である。
【図14】図14は、センターセクションの縦断正面図
である。
【図15】図15は、ミッションケースの前壁部の部分
縦断正面図である。
【図16】図16は、前記トランスミッションの変形態
様の部分横断平面図である。
【図17】図17は、2連式ポンプを備えた態様の変形
トランスミッションの部分横断平面図である。
【図18】図18は、2連式ポンプを備えた場合の油圧
リフト装置及びバルブユニット部分の油圧回路図であ
る。
【符号の説明】
10 駆動源 30 ミッションケース 31 PTO系入力軸 34 走行系入力軸 60 ミッションケース 61a 第1膨出部 61b 第2膨出部 66 ストレーナ(油フィルタ) 100 作業車輌 400 油圧装置 401 シリンダチューブ 402 ピストン 404 支軸 406 リフトアーム 410 バルブユニット 420 油圧ポンプ 431 ギアトレイン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 49/00 B62D 49/00 E (72)発明者 兼述 秀樹 兵庫県尼崎市猪名寺2丁目18番1号 株式 会社神崎高級工機製作所内 Fターム(参考) 2B076 AA07 DA02 DA04 DA15 2B304 KA16 LA02 LA05 LA12 LA15 LB02 LB05 LB16 PD06 PD20 PD28 PD32 PD34 3D042 AA06 AB11 BC00 BC11

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業装置が付設されてなる作業車輌にお
    ける伝動構造であって、 駆動源からの駆動力をミッションケース内の作業装置駆
    動用入力軸に入力し、 前記ミッションケース内の上方位置又は該ケースの上面
    における車輌幅方向一方側に、前記作業装置用の油圧装
    置と該油圧装置に対する圧油給排制御用バルブユニット
    とを、車輌前後方向に沿って連結して配設し、 前記入力軸を介して駆動される油圧ポンプを、前記油圧
    装置及びバルブユニットの車輌幅方向他方側に配設し、 前記ミッションケース内の貯留油を、前記油圧ポンプの
    下方から該油圧ポンプの吸入ポートへ供給するように構
    成し、 前記油圧ポンプの吐出ポートを前記バルブユニットの油
    受入ポートに接続したことを特徴とする作業車輌の伝動
    構造。
  2. 【請求項2】 前記ミッションケース内の下方位置であ
    って、前記油圧ポンプと車輌前後方向略同一位置に油フ
    ィルタを配設し、 該油フィルタを介して貯留油を前記油圧ポンプの吸入ポ
    ートへ供給するように構成したことを特徴とする請求項
    1に記載の作業車輌の伝動構造。
  3. 【請求項3】 リフトアームによって昇降可能とされた
    作業装置が付設されてなる作業車輌における伝動構造で
    あって、 駆動源からの駆動力を、車輌幅方向一方側において上方
    へ膨出した第1膨出部を有するミッションケース内の作
    業装置駆動用入力軸に入力し、 車輌前後方向に沿ったシリンダチューブと、該シリンダ
    チューブ内に往復動自在に液密に収容されたピストン
    と、該ピストンの往復動作に基づいて軸線回りに回転す
    るように該ピストンに作動的に連結された支軸とを有す
    る作業装置用油圧装置における前記シリンダーチューブ
    を前記第1膨出部によって形成される空間内に配設する
    と共に、前記支軸を車輌幅方向に沿うように且つ少なく
    とも一端部が外方へ延在されるように前記ミッションケ
    ースに支持させて、該外方延在部に前記リフトアームを
    連結し、 前記ミッションケースにおける前記膨出部の車輌幅方向
    他方側に位置する上面に、前記油圧装置に圧油を供給す
    る油圧ポンプを配設し、 前記入力軸から前記油圧ポンプの駆動力を取り出すよう
    に構成したことを特徴とする作業車輌の伝動構造。
  4. 【請求項4】 前記ミッションケースは、前記油圧ポン
    プと車輌幅方向略同一位置において上方へ延在した前記
    第2膨出部を有しており、 前記油圧ポンプは、該第2膨出部に支持されていること
    を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の作業車輌
    の伝動構造。
  5. 【請求項5】 前記入力軸から前記油圧ポンプへ至るド
    ライブトレインの少なくとも一部が、前記第2膨出部に
    よって形成される空間内に収容されていることを特徴と
    する請求項4に記載の作業車輌の伝動構造。
  6. 【請求項6】 前記油圧装置に対する圧油給排制御を司
    るバルブユニットを、前記シリンダーチューブにおける
    両開口端部のうち前記支軸とは反対側の開口端部を閉塞
    するように、該シリンダーチューブに連結し、 前記ミッションケース内の貯留油を、前記油圧ポンプの
    下方置から該油圧ポンプの吸入ポートへ供給するように
    構成し、 前記油圧ポンプの吐出ポートを前記バルブユニットの油
    受入ポートに接続したことを特徴とする請求項3から5
    の何れかに記載の作業車輌の伝動構造。
  7. 【請求項7】 前記ミッションケース内の下方位置であ
    って、前記油圧ポンプと車輌前後方向略同一位置に油フ
    ィルタを配設し、 該油フィルタを介して貯留油を前記油圧ポンプの吸入ポ
    ートへ供給するように構成したことを特徴とする請求項
    6に記載の作業車輌の伝動構造。
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