JP2002282656A - 中空糸モジュールおよびそれに用いる中空糸カートリッジ - Google Patents

中空糸モジュールおよびそれに用いる中空糸カートリッジ

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JP2002282656A
JP2002282656A JP2001095586A JP2001095586A JP2002282656A JP 2002282656 A JP2002282656 A JP 2002282656A JP 2001095586 A JP2001095586 A JP 2001095586A JP 2001095586 A JP2001095586 A JP 2001095586A JP 2002282656 A JP2002282656 A JP 2002282656A
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hollow fiber
cartridge
fiber cartridge
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JP2001095586A
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Hiroshi Matsumoto
宏 松本
Ichiro Kumo
雲  一郎
Osamu Nakamatsu
修 中松
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血液処理を施す中空糸部分を交換可能とする
中空糸モジュールおよびそれに用いる中空糸カートリッ
ジを提供する。 【解決手段】 本発明の中空糸モジュール1は、中空糸
12の両端が開口されるとともに、円筒部材11の内部
で透析液が液密状態を保持されるように両端に固定部材
を備えた円柱状の中空糸カートリッジ10がケース20
に装填されている。そして、ケース20の開口部両端か
らシール材26を介して着脱可能な蓋材30が取り付け
られている。すなわち、蓋材30が着脱可能であるの
で、血液処理終了後に、蓋材30を外して使用済みの中
空糸カートリッジ20を取り出して廃棄し、他の構成部
材を洗浄・殺菌処理する。そして、中空糸カートリッジ
10を新しい物に交換して洗浄・殺菌処理済の構成部材
と一緒に組み立てることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用などの血液
処理に用いられる中空糸モジュールおよびそれに用いる
中空糸カートリッジに係り、特に、中空糸モジュールを
分解して中空糸カートリッジの交換が可能となる構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の血液処理には、例えば、
人工腎臓用の中空糸を用いた血液透析器による人工透析
がある。
【0003】人工腎臓用の血液透析器は、両端縁の外周
領域に透析液を流出入させるポートがそれぞれ立設され
た円筒部材に中空糸が入れられており、この円筒部材の
開口部両端に、血液を流出入させるポートが設けられた
蓋材が固着されている。
【0004】特に、蓋材は、円筒部材との接合部分から
血液が滲み出さないように接合部を接着剤や溶着などに
より固着している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来の血液透析器の場合には、次のよ
うな問題がある。
【0006】すなわち、従来の血液透析器は、血液処理
を施す毎に血液透析器自体を廃棄することを前提に製造
されているので、円筒部材に蓋材が接着剤などで固定さ
れている。つまり、人工透析を行なっている患者は、人
工透析を行なう毎に血液透析器に対する高額な費用を負
担しなければならないといった不都合が生じている。
【0007】また、血液透析器は、蓋材に設けられた血
液を流出入させるポートが血液透析器の長手方向に立設
されている。また、透析液を流出入させるポートが血液
透析器の外周から立設されている。そのため、血液透析
器は複雑な形状をしているので、各ポート部分の形状を
考慮して保管スペースを確保しなければならない。特に
血液透析器の外周に突出した透析液用のポートが嵩んで
しまい廃棄処分されるまでの間の保管・管理において不
都合が生じている。
【0008】さらに、カートリッジ構造の中空糸モジュ
ールとして実開平2−32927号が提案されている
が、端部のカートリッジ構造が複雑であり、安価に、か
つ量産するには問題がある。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、血液処理を施した中空糸部分だけの交
換が可能な中空糸モジュールおよびそれに用いる中空糸
カートリッジを提供することを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の中空糸モジュールは、所望の血液
処理を施す中空糸モジュールであって、円筒部材と、前
記円筒部材に束ねて入れた中空糸と、前記中空糸の両端
を開口させた状態で、前記中空糸の両端を前記円筒部材
の内部で液密に保持する固定部材とを備えた中空糸カー
トリッジと、前記中空糸カートリッジに血液を流出入す
るポートが設けられた蓋材とを備え、前記蓋材が着脱可
能であることを特徴とするものである。
【0011】また、請求項2に記載の中空糸モジュール
は、請求項1に記載の中空糸モジュールおいて、前記蓋
材は、前記中空糸カートリッジの両端に着脱可能に直接
取り付けられたことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項3に記載の中空糸モジュール
は、請求項1に記載の中空糸モジュールにおいて、前記
中空糸カートリッジは、円筒状のケースに装填されると
ともに、取り出しができるようにケース両端に前記蓋材
が着脱可能に取り付けられたことを特徴とするものであ
る。
【0013】また、請求項4に記載の中空糸モジュール
は、請求項3に記載の中空糸モジュールにおいて、前記
中空糸カートリッジは、長手方向の両端縁領域の外周に
透析液を流出入する孔が1個以上設けられており、前記
ケースは、長手方向の両端縁領域の外周に透析液を流出
入するポートがそれぞれ1個設けられており、ケースに
中空糸カートリッジを装填して前記蓋材を取り付けたと
き、ケースと中空糸カートリッジの両端縁に当接するシ
ール材が設けられていることを特徴とするものである。
【0014】また、請求項5に記載の中空糸カートリッ
ジは、請求項1の中空糸モジュールに用いられる中空糸
カートリッジであって、円筒部材と、前記円筒部材に束
ねて入れた中空糸と、前記中空糸の両端を開口させた状
態で、前記中空糸の両端部を前記円筒部材の内部で液密
に保持する固定部材とを備えたことを特徴とするもので
ある。
【0015】さらに、請求項6に記載の中空糸カートリ
ッジは、請求項5に記載の中空糸カートリッジにおい
て、前記円筒部材は、長手方向の両端縁領域の外周に1
個以上の孔が設けられたことを特徴とするものである。
【0016】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。請求項1に
記載の発明によれば、中空糸モジュールが着脱可能な蓋
材を備えているので、蓋材を着脱することによって中空
糸カートリッジの交換が実現される。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、着脱可能
な蓋材が中空糸カートリッジの両端から直接取り付けら
れているので、蓋材を着脱することによって、中空糸カ
ートリッジの交換が容易に行なわれる。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、円筒状の
中空糸カートリッジがケースに装填され、ケース両端か
ら血液を流出入するポートが設けられた蓋材が取り付け
られる。また、血液処理を施した後は、ケースから蓋材
が外されて中空糸カートリッジが取り出される。つま
り、中空糸カートリッジの交換が容易に行なえる。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、中空糸カ
ートリッジの長手方向の両端縁領域の外周に孔が、ケー
スには透析液を流出入するポートが設けられている。つ
まり、ポートから流入した透析液は孔を介して中空糸カ
ートリッジ内に流入される。他方の孔からは中空糸カー
トリッジ内を流通した透析液が流出するとともに、ポー
トからも透析液が流出される。
【0020】請求項5に記載の発明によれば、円筒部材
に中空糸の両端が開口されるように中空糸が束ねて入れ
られている。さらに、円筒部材は、内部で液密状態を保
持するように両端部に固定部材が設けられている。その
結果、円柱状でシンプルな血液処理用の中空糸カートリ
ッジが実現される。つまり、中空糸部分をカートリッジ
化することにより血液処理毎に新しい中空糸カートリッ
ジと交換することができる。
【0021】請求項6に記載の発明によれば、円筒部材
の両端縁近くの外周に1個以上の孔を設けることによ
り、中空糸カートリッジ内に血液以外の透析液を流通さ
せられる。つまり、人工腎臓用の中空糸カートリッジが
実現される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。 〈第1実施例〉図1は、第1実施例に係る中空糸モジュ
ールの分解斜視図あり、図2は、その縦断面図である。
中空糸モジュール1は、図1に示すように、大きく分け
て中空糸カートリッジ10と、この中空糸カートリッジ
10を装填する円筒状のケース20と、ケース20の両
端に取り付ける蓋材30とから構成されている。以下、
各部の構成および機能について具体的に説明する。
【0023】中空糸カートリッジ10は、図1および図
2に示すように、円筒部材11の内部に束ねられた中空
糸12が入れられている。なお、中空糸12の材料とし
ては、例えば、セルロース、セルロース誘導体、ポリメ
チルアクリレート、ポリプロピレン、ポリサルフォンな
どが挙げられる。
【0024】また、円筒部材11の内部には、中空糸の
両端が開口された状態で内部を液密に保持するように、
円筒部材の両端部に固定部材13が設けられている。
【0025】なお、固定部材13は、例えば、ポリウレ
タンなどが使用されている。
【0026】円筒部材11は、透析液を内部に流入する
流入孔14Aと、内部を流通した透析液を外部に流出す
る流出孔14Bとが設けられている。これら流入孔14
Aおよび流出孔14Bの配置位置は、円筒部材11に入
れられた中空糸の長手方向両端部の上方に当たる円筒部
材の外周に等間隔に複数個ずつ配置されている。つま
り、流入孔14Aから円筒部材11に流入した透析液
は、流入孔14Aの直下にある中空糸12の端部分に流
入し、中空糸12と円筒部材11との隙間を流通する。
そして、円筒部材11の内部を流通した透析液は、中空
糸12の他端側に設けられた流出孔14Bから流出され
る。
【0027】このとき、透析液は固定部材13を透過し
ないので、円筒部材12の開口部から外方向に漏れ出す
ことはない。
【0028】ケース20は、小口径を有する小円筒部2
1と、その両端に大口径を有する大円筒部22とを備え
た一体構造の円筒部材を構成している。なお、円筒部材
11、ケース20、および蓋材30の材質は特に限定さ
れないが、一般的に使用される汎用プラスチックが好ま
しい。汎用プラスチックとしては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリカーボネイト、ポリメチルメタアクリレート、
ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリルスチレンなど
が挙げられる。
【0029】小円筒部21は、ケース20に中空糸カー
トリッジ10を装填したとき、中空糸カートリッジ10
の外周面が密接する程度の内径を有している。例えば、
中空糸カートリッジ10を装填したときに中空糸カート
リッジ10の外径から小円筒部21の内径までの隙間は
0〜1.0mm程度が好ましく、より好ましくは0〜
0.2mmである。
【0030】隙間が1.0mm以上であると後述する透
析液が流入される流入ポート23Aから空間Sに流入し
て充填された透析液が隙間を流通し、他端側に形成され
た空間Sに向かって多量に流れ込むからである。
【0031】大円筒部22の一方には、その外周に透析
液を流入する流入ポート23Aが立設されている。他方
の大円筒部22の外周には透析液を流出する流出ポート
23Bが立設されている。
【0032】流入ポート23Aおよび流出ポート23B
の中央部外周は、透析液が流通するチューブを取り付け
たとき、チューブが密着して液漏れの起こらないよう
に、一般的に使用される構造であればよい。
【0033】大円筒部22の内壁は、図2に示すよう
に、ケース20に装填された中空糸カートリッジ10の
外周とで空間Sを形成している。つまり、一方の空間S
(図1では左側)は、流入ポート23Aから透析液が流
入されて充填されるとともに、中空糸カートリッジの外
周に等間隔に設けられた複数個の流入孔14Aから中空
糸カートリッジ10内に透析液を均等に流入するように
なっている。
【0034】他方の空間S(図1では右側)は、中空糸
カートリッジ10内を流通してきた処理済の透析液が流
出孔14Bを介して充填されるとともに、流出ポート2
3Bからこの透析液を流出するようになっている。
【0035】つまり、中空糸カートリッジ10の外径と
円筒部材の内径とがなす空間Sが、流入ポート23Aか
ら流出された透析液を中空糸カートリッジ10内に送り
だす流路、および中空糸カートリッジ10から流出ポー
ト23Bに透析液を流出させるための流路を形成してい
る。
【0036】なお、流入ポート23Aおよび流出ポート
23Bのそれぞれは、図1中でケース20の同一方向で
ある鉛直方向に立設されているが、同一方向に限定され
るものではない。
【0037】さらに、大円筒部22の外周には、溝25
が設けられている。この溝25は、蓋材30が大円筒部
22に嵌入されて接合面が封止されるようになってい
る。
【0038】蓋材30は、一方に血液を流入する流入ポ
ート31A(図1では右側)が、他方に血液を流出する
流出ポート31B(図1では左側)が底面から立設され
ている。
【0039】また、蓋材30の内側壁には、側壁に沿っ
て突出部32が周接されている。この突出部32は、大
円筒部22に設けられた溝25に嵌合されてケース20
の開口部を封止するようになっている。なお、大円筒部
22に蓋材30が取り付けられたとき、蓋材30と大円
筒部22の間にはシリコーンゴム製でリング状のシール
材26が設けられている。なお、シール部26の材質は
シリコーンゴムに限定されるものではない。
【0040】シール材26は、大円筒部22と中空糸カ
ートリッジ10とが形成した空間Sの開口部を封止する
ようになっている。つまり、シール材26は、図2に示
すように、大円筒部22の端縁と、中空糸カートリッジ
10の端縁との両方に当接し、この当接面の反対からは
蓋材30の底面で押圧されて開口部を封止するようにな
っている。同時に蓋材30とケース20側との間で、流
入ポート31Aから流入した血液と中空糸カートリッジ
10に収納された中空糸12を流通した血液のそれぞれ
を充填する空間Kを中空糸モジュールの両端内部に形成
している。そうすることによって、空間Kに充填された
血液が空間S側に充填されている透析液に混入しないよ
うにしている。
【0041】次に、上記実施例の中空糸モジュール1の
動作について説明する。図示しないチューブを流通して
きたて処理対象の血液が中空糸モジュール1の血液流入
ポート31Aから空間Kに充填される。
【0042】充填された血液は、中空糸12の内部を他
端側に向かって流通する。このとき、透析液が血液とは
逆方向から流通するように、流入ポート23Aから空間
Sに充填される。充填された透析液は、流入孔14Aか
ら中空糸カートリッジ10内に流入される。
【0043】中空糸12を流通し、不要物が除去された
血液は、他端側の空間Kに充填されるとともに、流出ポ
ート31Bから流出される。
【0044】他方、処理を施した透析液は、他端側の流
出孔14Bから空間Sに充填されるとともに、流出ポー
ト23Bから流出される。
【0045】血液処理が終了した中空糸モジュール1は
回収され、蓋材30が取り外される。そして、各構成部
材が順番に分解される。分解して取り出された中空糸カ
ートリッジ10は廃棄される。その他の中空糸モジュー
ル1を構成する部材のケース20と蓋材30およびシー
ル材26とは、洗浄および殺菌処理が施されて再利用で
きるように保管される。
【0046】以上に述べた実施例の中空糸モジュール1
は、ケース20に取り付ける蓋材30が着脱可能となっ
ている。また、血液処理を施す中空糸12の部分がカー
トリッジになっており、中空糸モジュール1を構成する
ケース20に装填・取り出しが可能となっている。つま
り、中空糸モジュール1を構成している部材を容易に分
解することができるので、血液処理を行なった後に中空
糸モジュール1を分解して、中空糸カートリッジ10の
みを取り出して廃棄する。そして、他の構成部材は洗浄
および殺菌処理すれば、新しい中空糸カートリッジ10
と組み合わせることによって再度利用することができ
る。その結果、製造単価を下げることができる。
【0047】さらに、中空糸カートリッジ10は円柱状
であるので、廃棄の際に回収しても嵩むことがない。つ
まり、保管しやすくなる。また、他の構成部材も、部材
単位で保管することができるので、中空糸モジュール1
のように嵩むことなく保管しやすくなる。
【0048】〈第2実施例〉第2実施例に係る中空糸モ
ジュールを図面を参照しながら説明する。図3は第2実
施例の中空糸モジュールの縦断面図である。本実施例で
は、両端部の外周に透析液を流入・流出する複数個の孔
14A、14Bとが等間隔に設けられた円筒状の中空糸
カートリッジ10と、血液を流入・流出するポート31
A、31Bが底面に、透析液を流入・流出するポート3
3A、33Bが外周に立設された蓋材30とから構成さ
れている。さらに、各ポート31A、31Bには、中空
糸カートリッジを挟み込むように四角形の平板40がそ
れぞれに取り付けられるとともに、平板40同士を伸縮
部材41で張架している。
【0049】蓋材30は、開口部端縁の内周壁に沿って
先端が平坦な凸部30Aが周設されているとともに、開
口部に向かうに従って内側に少し歪曲されている。つま
り、蓋材30を中空糸カートリッジ10に取り付けたと
き、凸部30Aの平坦面が中空糸カートリッジの外周に
圧接して透析液が滲み出さないように封止している。な
お、凸部30A部分は、弾性材であってもよい。
【0050】また、各平板40は、その中心領域に開口
が設けられており、一方の平板40の開口に流入ポート
31Aが、他方の平板40の開口に流出ポート31Bが
挿通され、蓋材30に当接するようになっている。ま
た、この平板40の端縁領域の対角方向に2つの孔が設
けられており、板材40同士の対向する孔に伸縮部材4
1、例えばコイルバネなどを張架している。つまり、伸
縮部材41の張力によって板材40Aが引っ張られて蓋
材30を中空糸カートリッジ10に押圧している。な
お、板材40の形状は四角形に限定されるものではな
い。
【0051】上述のように構成することによって、中空
糸カートリッジ10を装填するケースを省略することが
できる。
【0052】以下、先の第1実施例と重複する点につい
ては同一符号を付すに留め、ここでの説明を省略する。
【0053】〈第3実施例〉第3実施例に係る中空糸モ
ジュールを図面を参照しながら説明する。図4は第3実
施例の中空糸モジュールの縦断面図である。本実施例の
円筒状の中空糸カートリッジ10には、端縁近くの外周
に沿って断面が略「L」字状のフックF1が周接されて
いる。このフックF1の開口部は中空糸カートリッジ1
0の端縁側を向いている。
【0054】同様に蓋材30には、端縁近くの内側壁に
沿って断面が略「L」字状のフックF2が周接されてお
り、このフックF2の開口部が蓋材30の開口部側に向
けられている。
【0055】つまり、中空糸カートリッジ10に蓋材3
0を取り付けたとき、互いのフックF1、F2が嵌合し
て中空糸カートリッジ10と蓋材30とが密着し、透析
液の漏れを防止している。
【0056】なお、蓋材の取り付けには、上述のフック
タイプに限定されるものではなく、蓋材30が中空糸カ
ートリッジ10の開口部を封止して、透析液の漏れや滲
みの発生を防止する構成であればよい。
【0057】以下、先の第1実施例と重複する点につい
ては同一符号を付すに留め、ここでの説明を省略する。
【0058】本願発明は、上記実施形態に限られること
はなく、下記のように変形実施することができる。 (1)上述した第1実施例の中空糸モジュール1では、
ケース20の外径が小円筒部21と大円筒部22とで異
なっているが、ケース20の内径が異なっていればよ
く、外径は同一で円柱状のものであってもよい。
【0059】(2)上述した第2実施例では、蓋材30
の押圧を伸縮部材41の張力を利用していたが、機械的
構造、例えば、伸縮部材41の代わりにホールト゛ネジを
各平板40にわたって螺入し、蓋材30を挟み込んで締
めつけるように構成してもよい。
【0060】(3)上述した各実施例では、中空糸モジ
ュール1を極力分解しやすいように部材点数を減らして
いるが、蓋材30の取り付け部分からの血液や透析液の
漏れおよび滲み出しの防止を一層強化するために、接合
部分にシール材を介在させてもよい。
【0061】(4)上述した各実施例において、蓋材3
0にネジ山を、中空糸カートリッジ10またはケース2
0の両端縁近くにネジ溝を螺刻し、蓋材30を中空糸カ
ートリッジ10またはケース30に螺入して取り付ける
ようにしてもよい。
【0062】(5)上述した各実施例では、人工腎臓用
の中空糸カートリッジについて説明したが、蓋材が着脱
可能であり、かつ、中空糸カートリッジの交換が可能な
血液濾過用の中空糸モジュールにも適用することができ
る。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、蓋材を着脱することによっ
て、内部に中空糸を備えた中空糸カートリッジの交換を
可能とする中空糸モジュールを実現することができる。
また、中空糸部分をカートリッジ化して交換するととも
に、他の構成部材を再利用することによって、製造単価
を下げることができる。
【0064】また、請求項2に記載の発明によれば、蓋
材が中空糸カートリッジの両端に着脱可能に直接取り付
けられているので、蓋材を着脱することによって中空糸
カートリッジの交換を容易にすることができる。
【0065】また、請求項3に記載の発明によれば、円
筒状の中空糸カートリッジがケースへの装填・取り出し
が可能であるとともに、蓋材をケースに着脱可能な構成
としているので、中空糸カートリッジの分解を容易に行
なうことができる。つまり、血液処理後に、中空糸カー
トリッジのみの交換が可能となる。
【0066】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
ケースに透析液を流入・流出するポートが、中空糸カー
トリッジには透析液を内部に流入・流出する複数個の孔
が設けられているので、中空糸カートリッジの交換が可
能な人工腎臓用の中空糸モジュールを実現することがで
きる。
【0067】また、請求項5に記載の発明によれば、円
筒部材に中空糸の両端が開口された状態で入れられると
ともに、内部が液密状態に保持されるよう円筒部材の両
端部に固定部材を設けることにより、血液処理用の中空
糸カートリッジを実現することができる。つまり、カー
トリッジ化することにより血液処理を行なう中空糸部分
の交換が可能となる。
【0068】さらに、請求項6に記載の発明によれば、
円筒部材の両端縁近くの外周に1個以上の孔を設けるこ
とにより、中空糸カートリッジ内に血液以外の透析液を
流通させることができる。つまり、人工腎臓用の中空糸
カートリッジを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る中空糸モジュールの分解斜視
図である。
【図2】第1実施例に係る中空糸モジュールの縦断面図
である。
【図3】第2実施例に係る中空糸モジュールの縦断面図
である。
【図4】第3実施例に係る中空糸モジュールの縦断面図
である。
【符号の説明】
S … 透析液充填空間 K … 血液充填空間 1 … 中空糸モジュール 10 … 中空糸カートリッジ 11 … 円筒部材 12 … 中空糸 13 … 固定部材 14A… 流入孔 14B… 流出孔 20 … ケース 21 … 小円筒部 22 … 大円筒部 23A… 流入ポート(透析液用) 23B… 流出ポート(透析液用) 30 … 蓋材 31A… 流入ポート(血液用) 31B… 流出ポート(血液用)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中松 修 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 4C077 AA05 BB01 CC03 KK23 LL05 PP03 PP08 PP10 PP15 4D006 GA13 HA02 HA91 JA13C JA15Z JA18Z JA22Z JA25A JA27A MC11 MC16 MC23 MC37 MC62 PB09 PC47

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の血液処理を施す中空糸モジュール
    であって、 円筒部材と、 前記円筒部材に束ねて入れた中空糸と、 前記中空糸の両端を開口させた状態で、前記中空糸の両
    端部を前記円筒部材の内部で液密に保持する固定部材と
    を備えた中空糸カートリッジと、 前記中空糸カートリッジに血液を流出入するポートが設
    けられた蓋材とを備え、 前記蓋材が着脱可能であることを特徴とする中空糸モジ
    ュール。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の中空糸モジュールおい
    て、 前記蓋材は、前記中空糸カートリッジの両端に着脱可能
    に直接取り付けられたことを特徴とする中空糸モジュー
    ル。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の中空糸モジュールにお
    いて、 前記中空糸カートリッジは、円筒状のケースに装填され
    るとともに、取り出しができるようにケース両端に前記
    蓋材が着脱可能に取り付けられたことを特徴とする中空
    糸モジュール。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の中空糸モジュールにお
    いて、 前記中空糸カートリッジは、長手方向の両端縁領域の外
    周に透析液を流出入する孔が1個以上設けられており、 前記ケースは、長手方向の両端縁領域の外周に透析液を
    流出入するポートがそれぞれ1個設けられており、 ケースに中空糸カートリッジを装填して前記蓋材を取り
    付けたとき、ケースと中空糸カートリッジの両端縁に当
    接するシール材が設けられていることを特徴とする中空
    糸モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項1の中空糸モジュールに用いられ
    る中空糸カートリッジであって、 円筒部材と、 前記円筒部材に束ねて入れた中空糸と、 前記中空糸の両端を開口させた状態で、前記中空糸の両
    端部を前記円筒部材の内部で液密に保持する固定部材と
    を備えたことを特徴とする中空糸カートリッジ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の中空糸カートリッジに
    おいて、 前記円筒部材は、長手方向の両端縁領域の外周に1個以
    上の孔が設けられたことを特徴とする中空糸カートリッ
    ジ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160021597A (ko) * 2014-08-18 2016-02-26 한국에너지기술연구원 백연제거가 가능한 배기덕트
KR20190051249A (ko) * 2017-11-06 2019-05-15 한국에너지기술연구원 중공사 분리막을 이용한 선박용 배기가스 탈황 처리시스템 및 처리방법

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KR20160021597A (ko) * 2014-08-18 2016-02-26 한국에너지기술연구원 백연제거가 가능한 배기덕트
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KR20190051249A (ko) * 2017-11-06 2019-05-15 한국에너지기술연구원 중공사 분리막을 이용한 선박용 배기가스 탈황 처리시스템 및 처리방법
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