JPH0215550Y2 - - Google Patents

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JPH0215550Y2
JPH0215550Y2 JP13922186U JP13922186U JPH0215550Y2 JP H0215550 Y2 JPH0215550 Y2 JP H0215550Y2 JP 13922186 U JP13922186 U JP 13922186U JP 13922186 U JP13922186 U JP 13922186U JP H0215550 Y2 JPH0215550 Y2 JP H0215550Y2
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container
liquid
hollow fiber
valve body
purification device
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は、医療、生化学、細菌学等の分野で無
菌の液体を簡単に得ることのできる装置に関する
ものであり、特にコンタクトレンズの洗浄液や保
存液の供給、酵素洗浄剤の溶解水の供給等に有利
に用いられ得る簡易液体浄化装置に関するもので
ある。
(背景技術) 従来において、医療や保健衛生用の液体、例え
ばコンタクトレンズの洗浄液や保存液は、溶液形
態において所定の容器に封入されて使用者に提供
されたり、或いは使用者が精製水を購入し、これ
に顆粒或いは錠剤状の薬剤を溶解して、目的とす
る溶液を調製したりして、用いられている場合が
多い。
しかしながら、前者の場合にあつては、新しい
容器を開封して使用するときは何等問題がない
が、そのような容器には、多量の溶液が収容され
ているところから、開封状態の下に長時間にわた
つて使用される場合があり、そのためそのような
開封された容器内で保存される溶液は、該容器の
開口部から侵入する細菌によつて汚染され易いと
いつた問題を内在している。また、後者の場合に
あつては、精製水は無菌ではなく、そのために溶
液の保存中に細菌が増殖して、危険な状態となる
ことがあるといつたような問題がある。また、か
かる精製水に代えて、手近な水道水をそのまま洗
浄に用いる場合もあるが、この場合には、上記し
た細菌汚染の問題の他、鉄、マンガン等のコロイ
ドや微粒子によるコンタクトレンズの汚染、傷の
発生なども問題となるのである。
このため、特開昭59−150514号公報には、コン
タクトレンズ洗浄用として、手持ち型液体濾過分
配装置が提案されているが、かかる装置は、容器
の開口部に、平膜状の疎水性濾過媒体や同じく平
膜状の親水性濾過媒体を設けたハウジングを別体
の部品として取り付ける構造となつているところ
から、その構造が複雑であり、また平膜状の濾過
媒体を用いているために、良好な通水性を確保す
るためには非常に大きな濾過面積を必要とした。
しかしながら、実際問題として、大きな濾過面積
を設定することは難しく、それ故良好な通水性を
確保するためにはかかる濾過媒体の孔径を大きく
しなければならず、そのためにゴミなどの粒子を
除去するに止まり、溶液の無菌化は困難であつた
のである。
また、実開昭58−40202号公報には、医療用分
野や飲料水浄化分野等に適用される、中空糸状の
濾過材を用いた精密濾過素子が明らかにされてい
るが、かかる構造のものにあつては、ハウジング
内への空気の流入が一切考慮されておらず、それ
故コンタクトレンズ洗浄液の容器などとして、そ
のハウジング内が密封された状態で用いる場合に
は、ハウジングの変形が挟圧を除いた後も回復さ
れ得ず、日常の連続使用に供せしめられ得るもの
ではなかつたのである。
そこで、このような事情に鑑み、本願出願人
は、先に、実願昭60−182732号および特願昭60−
266579号において簡易液体浄化装置を提案した。
これらの発明に従う構造とされた簡易液体浄化装
置にあつては、弾力性材料からなる容器内に収容
された液体の流出が、該容器に対する挟圧による
加圧に従つて、細菌を阻止し得る孔径の孔を有す
る親水性多孔質中空糸膜を介して為される一方、
かかる容器が挟圧から開放された際には、容器内
の負圧によつて平膜状乃至は中空糸状の疎水性多
孔質膜を介して、容器内に空気が流入されること
となる。それ故、かかる簡易液体浄化装置にあつ
ては、細菌汚染の問題を完全に解決することが可
能となるのであり、また液体流出のための比較的
大きな濾過面積が小さくまとまつて(コンパクト
に)確保され得、液体の充分なる通水性を得るこ
とができると共に、挟圧を除いた際の容器の原形
への復元が為されるところから、連続的に使用す
ることが可能となり、コンタクトレンズ洗浄液の
容器などに有効に用いられ得ることとなるのであ
る。
(問題点) ところで、これらの前出願に係る簡易液体浄化
装置にあつては、挟圧から開放された際の、容器
内への空気の流入が、疎水性多孔質膜を介して為
されることとなるが、該疎水性多孔質膜の有する
孔はその孔径が非常に小さいことから、その通気
量乃至は通気速度が容器の迅速な復元のために今
一つ充分ではなく、それ故挟圧からの開放後、直
ちに原形に復し得ないために、挟圧とその開放と
を連続的に繰り返して使用する場合には、挟圧に
対する抵抗が次第に大きくなるといつた問題を残
していたのである。
(解決手段) ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背
景として為されたものであつて、その特徴とする
ところは、(a)挟圧可能で、その挟圧から開放され
たときに原形に復し得る、弾力性材料からなる容
器と、(b)該容器内に収容された所定の液体を流出
せしめ得る液体出口と、(c)該容器の所定部位に設
けられて、該容器内への空気の流入は許容するが
該容器内からの液体の流出は阻止し得る、空気入
口としての弁体と、(d)該容器内に収容された、細
菌の通過を阻止し得る親水性多孔質中空糸膜とを
有し、該親水性多孔質中空糸膜の一方の面のみが
前記液体出口に連通する空間に面してなる簡易液
体浄化装置にある。
(考案の効果) このような本考案に従う構造とされた簡易液体
浄化装置にあつては、容器に対して挟圧を加える
ことによつて、その内部に収容された液体が親水
性多孔質中空糸膜を介して液体出口より流出せし
められることとなるのであり、そして該中空糸膜
の濾過作用によつて、細菌汚染の障害を完全に解
決した液体を得ることができるのである。
また、かかる簡易液体浄化装置にあつては、液
体の濾過媒体として、中空糸を用いているところ
から、大きな濾過面積が容易に得られて、充分な
通水性を有するコンパクトな濾過媒体とすること
ができ、容器を挟圧する力についても、比較的大
きな力を必要とせず、容易に液体の濾過、即ち浄
化を行なうことができるのである。
そして、本考案に係る簡易液体浄化装置にあつ
ては、容器に対する挟圧の解除後における空気の
流入が、空気入口としての弁体を介して為される
こととなるところから、かかる空気入口において
容器復元のために充分なる通気性を得ることがで
きるのであり、それ故挟圧からの開放後、容器が
直ちに原形に復され得るところから、挟圧とその
開放とを連続的に繰り返して使用する場合にも、
挟圧に対する抵抗が大きくなるようなことがな
く、極めて良好な使用性が発現され得ることとな
るのである。
(実施例) 以下、本考案の構成を更に具体的に明らかにす
るために、本考案に従う構造とされた実施例につ
いて、図面を参照しつつ、詳細に説明することと
する。
先ず、第1図には、本考案に従う構造とされた
簡易液体浄化装置の一実施例が示されている。こ
の図において、10は、ポツト状の容器本体であ
つて、その上壁部11には所定大きさの開口部1
2を備えており、この開口部12を通じて所定の
水性液体14が容器本体10内に収容せしめられ
るようになつている。この容器本体10は、手指
等により挟圧可能で、且つそのような挟圧から開
放されたときに容易に原形に復し得る弾性部材か
ら構成され、一般に、適当な樹脂材料、例えばポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、AS樹脂等の弾
性を有する各種の高分子材料であつて、その内部
に収容される水性液体14に対して影響を与えた
り、また該水性液体14にて影響を受けない材質
を用いて形成されることとなる。なお、かかる容
器本体10の形状としては、用途に応じて任意に
決定されることとなるが、一般に、ポツト状乃至
は瓶状等の、下部が有底筒形状を為す構造のもの
が用いられる。
そして、かかる容器本体10の上部開口部12
を形成する円筒状の取付部16には、樹脂成形品
であるキヤツプ18が螺合され、かかる開口部1
2を閉塞している。このキヤツプ18は、第2図
にも示されているように、容器本体10よりも断
面積の小さい所定長さの筒状体を呈しており、そ
の一端側において容器本体10の取付部16に液
体密および気密に螺合されている一方、他端側に
おいて外方に突出する先細円筒状の液体流出部2
0を有しており、そしてこの液体流出部20の先
端には、所定大きさの、好ましくは内径が3mm以
下とされた流出口22が設けられている。
また、かかるキヤツプ18の筒壁部24は、流
出口22側端部においてその内径が縮径されて嵌
合部26とされており、そしてかかる嵌合部26
の内周面に嵌合された状態において、中空糸モジ
ユール28が取り付けられて、キヤツプ18と一
体的に構成されている。この中空糸モジユール2
8は、複数本の親水性多孔質中空糸30をループ
状(U字状)に束ね、端部をポリウレタン樹脂等
の適当な接着剤により接着、固定せしめて中空糸
保持部32としたものであり、そしてこの保持部
32において、キヤツプ18の嵌合部26の内周
面に嵌着せしめられて、固定或いは着脱可能に取
り付けられている。なお、第2図および第3図か
ら明らかなように、各中空糸30の両端部は、流
体流出部20内部の液体通路34に対して開口せ
しめられた中空糸開口部36とされていると共
に、保持部32によつて、各中空糸30の中空糸
開口部36と嵌合部26との間が液体密および気
密に保持されるようになつている。
そしてまた、かかる中空糸モジユール28にあ
つては、中空糸保持部32の下面において、複数
本の中空糸30の周囲を覆う状態で一体的に取り
付けられてなる、有孔のカバー若しくはスカート
38を有しており、容器本体10に対するキヤツ
プ18の着脱時における中空糸30の損傷が防止
され得るようになつている。なお、容器本体10
内の所定の水性液体14は、そのようなカバー乃
至はスカート38の孔39を通つて、中空糸30
に接触せしめられることとなる。
ところで、かかる中空糸モジユール28を構成
する多数本の中空糸30は、それぞれ、容器本体
10内に収容される水性液体14は通過させる
が、細菌は通過させ得ない孔径の孔を有するも
の、換言すれば細菌の除去可能な膜孔径を有する
ものである必要がある。この細菌の除去可能な膜
孔径としては、シユードモナス・デミニユータ
ATCC19146を阻止し得る程度のものが望ましく、
通常0.2〜0.3μmの標準粒子を阻止せしめるもの
が適当である。
また、この親水性多孔質中空糸30は、ポリオ
レフイン、ポリビニルアルコール、ポリスルホ
ン、ポリアクリロニトリル、セルロースアセテー
ト、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド等の
高分子材料を用いて、公知の手法に従つて得られ
る親水性の多孔質中空糸が用いられるものであ
る。なお、中空糸30の材質がポリオレフイン等
の疎水性の場合には、公知のように、中空糸膜の
表面処理によつて或いはエタノールなどにより湿
潤せしめた後に通水すること等によつて、親水性
化されることとなる。また、かかる中空糸30の
製造に際しては、公知の適宜の手法が採用され、
例えばポリオレフイン多孔質中空糸については、
ミクロ相分離法によるものや、混合成形後に可溶
成分を溶出して多孔質化したものも使用可能であ
るが、延伸法により多孔質化した中空糸はスリツ
ト状の細孔を有し、細菌の阻止と高い透水性が両
立可能であるために、本考案においては好ましく
使用される。さらに、かかる中空糸30の寸法に
ついては、特に限定はないが、通常、内径50〜
2000μm、膜厚10〜200μmの範囲内で選択される
こととなる。
一方、容器本体10の上壁部11には、第2図
および第3図に示されているように、円形凹陥状
の弁体保持部40が形成されており、該弁体保持
部40において容器本体10の内外空間に跨がつ
て配設される吸気弁体42が保持されているので
あり、該吸気弁体42を介して、容器本体10の
内部が外部空間に連通せしめられてなる構造とさ
れている。
かかる吸気弁体42は、第4図に示されている
ように、略円筒形状を呈しており、その内部にお
いて一端側が外部空間に連通される連通穴44を
有していると共に、その壁部46には、底部近傍
において該壁部46を貫通するスリツト48が設
けられており、壁部46を挟んでの連通穴44内
部の圧力と外部の圧力との差に基づく該壁部46
の弾性変形によつて、スリツト48を介しての流
体の移動が制御される、所謂スリツトバルブ型の
逆止弁であり、この吸気弁体42にて容器本体1
0内への空気の流入を行なう空気入口が構成され
ているのである。
すなわち、かかる吸気弁体42が、その壁部4
6の上部外周面において、容器本体10に対して
液体密および気密に取り付けられていることによ
つて、該容器本体10内の圧力に対して外部の圧
力が大となつて、かかる壁部46が膨出するよう
な圧力差が惹起された際には、スリツト48が開
口せしめられて、該容器本体10内への空気の流
入は為されるが、その逆に容器本体10内の圧力
が外部の圧力より大となつて、その壁部46が縮
径するような圧力差が惹起された際には、スリツ
ト48が密閉状態となり、容器本体10内からの
液体14および空気の流出は阻止されることとな
るのである。なお、このような吸気弁体42の容
器本体10に対する取付けは、容器本体10を射
出成形やブロー成形により成形する際に、該吸気
弁体42をインサートすることにより、或いは容
器本体10の成形後、吸気弁体42を所定の取付
位置に接着せしめること等により、行なわれるこ
ととなる。
なお、このような吸気弁体42としては、容器
に対する取付けの容易さおよび経済性の観点か
ら、前述の如きスリツトバルブ型のものが、特に
好適に用いられることとなるが、その他のダツク
ビル型、アンブレラ型、ボール型などの公知の逆
止弁を使用することも可能である。また、かかる
吸気弁体42の材質としては、天然ゴム、シリコ
ーンゴム、エチレンプロピレンターゴム、アクリ
ロニトリルブタジエンゴム、フロロシリコーンゴ
ムなどが挙げられるが、そのような材質の中か
ら、浄化する液体(水性液体14)に影響を与え
たり、またその液体からの影響を受けたりしない
ものが選ばれることとなる。
さらに、本実施例における簡易液体浄化装置に
あつては、第1図に示されているように、このよ
うな容器本体10の外周面部に螺着されるカバー
キヤツプ50を有しており、該カバーキヤツプ5
0を螺着することによつて、キヤツプ18の流出
口22、液体通路34および吸気弁体42の連通
穴44開口部が覆われるようになつているところ
から、その保存中において、それらの部位におけ
るゴミや細菌などの侵入による汚染が防止され得
るようになつているのである。
従つて、このような構造とされた簡易液体浄化
装置にあつては、それを傾斜させ或いは転倒せし
めた状態下において、その容器本体10の胴部を
手指などにて挟圧せしめれば、容器本体10内に
収容された所定の水性液体14は、容器本体10
内の圧力の上昇によつて、中空糸モジユール28
の親水性多孔質中空糸30の中空糸壁の孔部を通
過せしめられ、そしてその端部の中空糸開口部3
6から液体通路34に導かれ、そしてキヤツプ1
8の流出口22から外部に流出(放出)せしめら
れるようになるのである。その際、中空糸モジユ
ール28を構成する中空糸30は細菌の除去が可
能な孔径の孔を有するものであるところから、容
器本体10内の水性液体14内に細菌が存在して
いても、効果的に分離せしめられて、キヤツプ1
8の流出口22から放出される水性液体には細菌
が含まれておらず、それ故清浄な液体として供給
され得るのである。また、水性液体14の濾過媒
体として、中空糸を用いているところから、大き
な濾過面積が容易に得られると共に、かかる濾過
媒体を備えた部材を著しくコンパクト化すること
ができ、またその使用時に容器を挟圧する力につ
いても、比較的大きな力を必要とすることなく、
容易に使用することができるのである。
そして、容器本体10内の水性液体14をキヤ
ツプ18の流出口22から所望放出せしめた後、
該容器本体10の胴部への挟圧を解除すると、容
器本体10の原形への復元作用にて容器内は減圧
となり、また容器(本体10)は変形した状態に
あるが、そのような変形は、吸気弁体42を通じ
て導かれる空気が容器本体10内に流入せしめら
れ、その内部が大気圧に戻されることによつて、
原形に復帰せしめられることとなるのである。
ここにおいて、かかる容器内への吸気弁体42
を介しての空気の流入は、極めて迅速に為され得
るのであり、容器の復元が挟圧の解除後直ちに行
なわれることとなるところから、容器本体10に
対する挟圧とその解除を連続的に繰り返すことに
よつて、浄化液体を放出せしめる如き使用に際し
ても、挟圧に対する抵抗が大きくなるようなこと
はなく、極めて良好な使用性が発現され得るので
ある。なお、かかる容器内への空気の流入に際し
て、空気中に存在する細菌なども同時に容器内に
侵入する恐れがあるが、前述したように、容器内
に収容される水性液体14は、その放出時におい
て、中空糸モジユール28によつて除菌、浄化さ
れることとなるところから、放出される液体がそ
れら侵入する細菌によつて影響を受けるようなこ
とはないのである。
そしてまた、本実施例における簡易液体浄化装
置にあつては、キヤツプ18が、容器本体10よ
りも通水面積の小さい、所定長さを有する円筒形
状をもつて形成されていると共に、その内部に中
空糸モジユール28が配置されてなる構造とされ
ているところから、容器内の水性液体14の残量
が少なくなつた場合にも、使用時において該容器
を傾斜或いは転倒せしめた際に、その液体14
が、かかるキヤツプ18の筒壁部24内部に導か
れることによつて、中空糸30に対する接触面積
が有効に確保され得るのであり、それ故収容液体
の残量が少なくなつた場合にも中空糸30におけ
る濾過面積が有効に確保され得て、良好な使用性
が発揮され得るといつた効果をも奏し得るのであ
る。
さらに、本実施例における簡易液体浄化装置に
あつては、中空糸モジユール28を構成する中空
糸30が全て親水性の多孔質中空糸とされてお
り、容器本体10に対する挟圧解除後の容器復元
時における該容器内への空気の流入が、実質的に
それら中空糸30を介しては為され得ないところ
から、そのような容器復元時にあつてもキヤツプ
18内の液体通路34および中空糸30の孔内に
対して、空気が強制的に吸入されるようなことが
なく、それ故それらの部位における、吸入される
空気内に含まれる細菌等による汚染の危険性が効
果的に低減され得るといつた利点をも有している
のである。
次に、第5図には、本考案に従う構造とされた
簡易液体浄化装置の、他の実施例が示されてい
る。なお、本実施例における簡易液体浄化装置に
あつては、その殆どが前記実施例と同様の構造と
されたものであるために、その要部だけを拡大し
て示すものとし、また前記実施例と同様の構造と
された部材については、同一の符号を付すること
により、詳細な説明は省略することとする。
すなわち、本実施例における簡易液体浄化装置
にあつては、前記実施例における浄化装置に対し
て、そのキヤツプ18の先端部における流体流出
部20の流出口22に、流出弁体52を設けたも
のである。
かかる流出弁体52は、第6図に示されている
ように、その基部が円筒状部54とされていると
共に、先端部分においてその一方向に対向する壁
部が次第に接近された偏平のテーパ状部56とさ
れており、該テーパ状部56の先端部において内
孔58を外部に連通するスリツト59を有する、
所謂ダツクビル型の逆止弁であつて、該流出弁体
52によつて液体出口が構成されているのであ
る。
すなわち、かかる流出弁体52が、その基部5
4外周面において、キヤツプ18の流出口22に
対して液密および気密に取り付けられていること
によつて、容器(本体10)内と外部との間に圧
力差が惹起された際における、該容器内からの液
体の流出は為されるが、容器内への空気の流入は
阻止されることとなるのである。
なお、このような流出弁体52のキヤツプ18
に対する取付けは、前記吸気弁体42と同様、イ
ンサート成形や或いは後接着等により、行なわれ
ることとなる。また、このような流出弁体52と
しては、吸気弁体42と同様、種々なる公知の逆
止弁を用いることが可能であるが、キヤツプ18
に対する取付性、経済性の観点から、および浄化
液をその流出口から一条の流れとして流出させる
ことができることから、特に例示の如きダツクビ
ル型のものが好適に用いられる。尤も、本実施例
における液体浄化装置にあつては、前述の如く、
中空糸モジユール28の中空糸30が全て親水性
多孔質中空糸とされていることから、かかる流出
弁体52に対して、実質的に容器の外側からの圧
力が加えられることがないために、このような流
出弁体52としては、外方から圧力が加えられた
際の流体阻止機能はそれ程必要ではなく、容器内
方からの加圧時において流路を開いて流出を許容
し得る機能を有するものであればよい。
従つて、本実施例における簡易液体浄化装置に
あつては、前記実施例において示されている如き
種々なる効果を、同様に奏し得るものであること
に加えて、キヤツプ18の液体出口が、液体の流
出時以外には、流出弁体52の作用により常に閉
ざされた状態に維持されることとなるところか
ら、液体通路34内への細菌の侵入が有効に阻止
され得、中空糸モジユール28にて浄化された液
体の該液体通路34内での汚染が防止され、一層
優れた浄化性および安全性が確保され得るのであ
り、それによつて本考案の効果がより有効に達成
され得ることとなるのである。
以上、本考案に従う構造とされた実施例につい
て詳述してきたが、これらは文字通りの例示であ
つて、本考案は、かかる具体例にのみ限定して解
釈されるべきものではない。
例えば、前記実施例における簡易液体浄化装置
にあつては、その使用性を向上せしめるべく、キ
ヤツプ18が容器本体10よりも小径の円筒形状
体にて構成されていたが、そのように液体出口付
近において、通水面積が縮小された筒状部分を設
けることは、本考案における必須の要件ではな
い。
また、前記実施例における中空糸モジユール2
8にあつては、親水性の中空糸からのみ構成され
ていたが、その一部において疎水性の中空糸を用
いることも可能である。
さらに、そのような中空糸モジユール28にあ
つては、中空糸30をループ状に束ね、両端部を
開口部36として液体通路34に開口せしめた、
例示の如き構造の他、中空糸の一端を封止し、他
端を接着剤にて接着して保持部となし、液体通路
34に開口せしめた構造とすることも可能であ
る。
また、中空糸モジユール28におけるカバー3
8は、中空糸30の保護上有効ではあるが、必ず
しも設ける必要はない。
更にまた、前記実施例においては、吸気弁体4
2が容器本体10に設けられていたが、その配設
位置等は限定されるものではなく、例えば、第7
図に示されているように、キヤツプ60に対して
設けることも可能である。なお、第7図において
は、その理解を容易とするために、前記第一の実
施例と同様の構造を有する部材に対して、同一の
符号を付しておくこととする。
加えて、本考案は、コンタクトレンズ洗浄液の
容器の他、種々なる無菌の液体を得るための浄化
装置として、例えば点眼容器に対しても有効に適
用され得るものである。
その他、一々列挙はしないが、本考案は、当業
者の知識に基づいて種々なる変更、改良、修正等
を加えて態様において実施され得るものであり、
また、そのような実施態様が、本考案の趣旨を逸
脱しない限りにおいて、何れも本考案の範囲内に
含まれるものであることは、言うまでもないとこ
ろである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に従う構造とされた簡易液体浄
化装置の一実施例を示す縦断面図であり、第2図
はその要部拡大断面図であり、第3図は第2図に
おける−断面図であり、第4図はかかる実施
例において用いられている吸気弁体の一部切欠説
明図である。第5図は本考案に従う構造とされた
簡易液体浄化装置の他の実施例を示す第2図に対
応する要部拡大断面図であり、第6図はかかる実
施例に用いられている流出弁体を示す断面図であ
る。また第7図は本考案に係る別の実施例を示す
縦断面図である。 10:容器本体、14:水性液体、18,6
0:キヤツプ、22:流出口、24:筒壁部、2
8:中空糸モジユール、30:中空糸、32:保
持部、34:液体通路、36:中空糸開口部、4
2:吸気弁体、52:流出弁体。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 挟圧可能で、その挟圧から開放されたときに
    原形に復し得る、弾力性材料からなる容器と、
    該容器内に収容された所定の液体を流出せしめ
    得る液体出口と、該容器の所定部位に設けられ
    て、該容器内への空気の流入は許容するが該容
    器内からの液体の流出は阻止し得る、空気入口
    としての弁体と、該容器内に収容された、細菌
    の通過を阻止し得る親水性多孔質中空糸膜とを
    有し、該親水性多孔質中空糸膜の一方の面のみ
    が前記液体出口に連通する空間に面してなる簡
    易液体浄化装置。 (2) 前記容器の液体出口に、該容器内からの液体
    の流出は許容するが容器内への空気の流入は阻
    止し得る弁体が設けられた実用新案登録請求の
    範囲第1項記載の簡易液体浄化装置。 (3) 前記容器が、前記液体出口から所定長さに亘
    る部分において通水面積の縮小された小径部と
    され、該小径部に前記親水性多孔質中空糸膜が
    配されている実用新案登録請求の範囲第1項又
    は第2項記載の簡易液体浄化装置。
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