JPH0238249B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0238249B2
JPH0238249B2 JP60266579A JP26657985A JPH0238249B2 JP H0238249 B2 JPH0238249 B2 JP H0238249B2 JP 60266579 A JP60266579 A JP 60266579A JP 26657985 A JP26657985 A JP 26657985A JP H0238249 B2 JPH0238249 B2 JP H0238249B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
liquid
container
cap
container body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60266579A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62125804A (ja
Inventor
Atsushi Kawai
Kazuo Shimizu
Michio Inoe
Hisao Tanaka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP26657985A priority Critical patent/JPS62125804A/ja
Publication of JPS62125804A publication Critical patent/JPS62125804A/ja
Publication of JPH0238249B2 publication Critical patent/JPH0238249B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、医療、生化学、細菌学等の分野で無
菌の液体を簡単に得ることの出来る装置に関する
ものであり、特にコンタクトレンズの洗浄液が保
存液の供給、酵素洗浄液の溶解水の供給およびそ
れらの保存等に用いられ得る簡易液体浄化装置に
関するものである。
(従来技術とその問題点) 従来において、医療や保健衛生用の液体、例え
ばコンタクトレンズの洗浄液や保存液は、その溶
液形態において所定の容器に封入されて使用者に
提供されたり、或いは使用者が精製水を購入し、
これに顆粒或いは錠剤状の薬剤を溶解して、目的
とする溶液を調製したりして、用いられている場
合が多い。
しかしながら、前者の場合にあつては、新しい
容器を開封して使用するときは何等問題はない
が、そのような容器には、多量の溶液が収容され
ているところから、開封状態の下に長時間にわた
つて使用される場合があり、そのためそのような
開封された容器内で保持される溶液は、該容器の
開口部から侵入する細菌によつて汚染され易いと
いつた問題を内在している。また、後者の場合に
おいて、精製水は無菌ではなく、そのために溶液
の保存中に細菌が増殖して、危険な状態となるこ
とがあるといつたような問題がある。また、かか
る精製水に代えて、手近な水道水をそのまま洗浄
に用いる場合があるが、この場合には、上記した
細菌汚染の問題の他、鉄、マンガン等のコロイド
や微粒子によるコンタクトレンズの汚染、傷の発
生等も問題となる。
このため、特開昭59−150514号公報には、コン
タクトレンズ洗浄用として、手持ち型液体濾過分
配装置が提案されているが、かかる装置は、容器
の開口部に、平膜状の疎水性濾過媒体や同じく平
膜状の親水性濾過媒体を設けたハウジングを別体
の部品として取り付ける構造となつているところ
から、その構造が複雑であり、また平膜の濾過媒
体を用いているために大きな濾過面積が必要とな
り、必然的にハウジングも大きなものとなる問題
を内在している。特にかかるハウジング内の親水
性濾過媒体として、細菌の除去可能な濾過媒体を
設置するとすれば、極端に大きな濾過面積が必要
となるのであり、そのため実用上は必要な大きさ
の濾過面積が取れないために、良好な通水性を確
保するには濾過媒体の孔径を大きくしなければな
らず、こうなると実際問題としてごみ等の粒子を
除去するに止まり、溶液の無菌化は困難である。
また、医療用分野や飲料水浄化分野等に適用さ
れる精密濾過素子として、実開昭58−40202号公
報には、袋状のハウジング内に中空糸状の濾過材
を収納する一方、かかるハウジングを軟質又は弾
性を有する高分子材料にて構成することにより、
該ハウジングを指先で揉む操作を加えることによ
つて、ハウジング内の濾過材に付着した微粒物を
除去し、濾過の過程における濾過材の目詰りを防
止して、流量を回復せしめるようにした構造のも
のが明らかにされているが、このような構造で
は、通水して用いる代わりに密栓を施して簡易浄
化器として用いる場合には、ハウジング内への空
気の流入が為され得ないために、ハウジングの変
形は、挟圧を除いた後でも回復困難であり、それ
故に緊急時の使用には可能であるものの、日常の
連続使用には不適当なものとなる。
なお、かかる構造の精密濾過素子を連続使用可
能とするために、そのハウジングに対して、前記
特開昭59−150514号公報に示されている如き、液
体の通過を阻止し且つ空気の通過を許容する疎水
性の濾過媒体を装着せしめ、挟圧後にハウジング
内に惹起される負圧によつて、該疎水性の濾過媒
体を通じて、ハウジング内に空気を流入せしめる
ようにすることも考えられるが、かかる疎水性の
濾過媒体として、平膜状のものを用いた場合に
は、前記特開昭59−150514号公報に示されている
液体濾過分配装置と同様、有効な通気面積を得難
く、装置の大型化が問題となる。
また、かかる疎水性の濾過媒体として、中空糸
状のものを用いることによつて大きな通気面積を
確保することも考えられるが、疎水性の中空糸を
用いた場合には、使用時に該中空糸の内部に液体
が満たされてしまうと、ハウジング内が減圧され
ても、中空糸内の液体は該中空糸の壁部を容易に
通過し得ないために、該疎水性中空糸を通じての
外部からの空気の流入が為されなくなつてしまう
といつた、大きな問題があり、その実用化は極め
て困難であつたのである。
(解決手段) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景に
して為されたものであつて、高価な若しくは複雑
な構造の採用を必要とすることなく、細菌汚染の
障害を完全に解決した液体を得ることができ、特
にコンタクトレンズの洗浄液又は保存液の容器等
に簡単に、且つ安価に、有利に実現し得る装置を
提供することを目的とするものである。
そして、かかる目的を達成するために、本発明
に係る簡易液体浄化装置の特徴とするところは、
所定の液体が収容される密閉された内部空間と、
かかる液体が流出せしめられる浄化液体出口とを
備えた、挟圧可能で、挟圧から開放された時原形
に復し得る弾力性材料からなる容器と、該容器内
に収納された多孔質中空糸束とを有し、該多孔質
中空糸束は、それを構成する中空糸の一部または
全部が親水性部分と疎水性部分を共有する中空糸
からなり、該中空糸束の外面と内面のうち一方の
みが、前記浄化液体出口と連通する空間に面して
なる構造としたことにある。
(構成の具体的な説明・実施例) 以下、本発明の構成を更に明らかにするため
に、本発明に従う実施例を示す図面を参照しつつ
詳細に説明することとする。
先ず、第1図において、0はポツト状の容器本
体であり、その上部には所定大きさの開口部12
が設けられ、この開口部12を通じて所定の水性
液体14が容器本体10内に収容せしめられるよ
うになつている。そして、この容器本体10は、
手指等により挟圧可能で、且つそのような挟圧か
ら開放されたときに容易に原形に復し得る弾性部
材から構成され、一般に、適当な樹脂材料、例え
ばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネ
ート、ポリ塩化ビニル等の弾性を有する各種の高
分子材料を用いて形成されたものである。なお、
かかる容器本体10の形状としては、用途に応じ
て任意に決定されることとなるが、一般に、ポツ
ト状乃至は瓶状等の下部が有底筒形状を為す構造
のものが用いられる。
そして、かかる容器本体10の上部開口部12
を形成する円筒状の取付部16には、樹脂成形品
であるキヤツプ18が、螺合、嵌合等の構造にお
いて取り付けられ、かかる開口部を閉塞してい
る。より具体的には、第2図に示されているよう
に、キヤツプ18は、その中央部において外方に
突出する先細円筒状の液体流出部20を有し、そ
してこの液体流出部20の先端に、所定大きさ
の、好ましくは内径が3mm以下とされた流出口2
2が設けられている一方、キヤツプ内側に一体的
に形成されたリング状の液漏れ防止片24の存在
によつて、かかるキヤツプ18が容器本体10の
取付部16に装着されたときに、かかる取付部1
6を液密に保持し得るようになつている。
また、かかるキヤツプ18の内側には、前記液
漏れ防止片24の内周部に嵌合された状態におい
て、中空糸モジユール26が取り付けられて、キ
ヤツプ18と一体的に構成されている。この中空
糸モジユール26は、多数本の中空糸28をルー
プ状(U字状)に束ね、端部をポリウレタン樹脂
等の適当な接着剤により接着、固定せしめて中空
糸保持部30としたものであり、そしてこの保持
部30において、キヤツプ18の液漏れ防止片2
4に嵌着せしめられて、固定或いは脱着可能に取
り付けられているのである。なお、第3図に示さ
れているように、各中空糸28の両端部は、キヤ
ツプ18内部の液体通路32に対して開口せしめ
られた中空糸開口部34とされていると共に、か
かる保持部30によつて、各中空糸の中空糸開口
部34と液漏れ防止片24との間が液体密及び気
密に保持されるようになつている。
ところで、かかる中空糸モジユール26を構成
する多数本の多孔質中空糸28は、それぞれ、第
4図に示されている如く、疎水性部分36と親水
性部分38とが共存する中空糸によつて構成され
ている。そして、このような中空糸28は、その
親水性部分38において、容器本体10内に収容
される水性液体14は通過させるが、細菌は通過
させ得ない孔径を有するもの、換言すれば細菌の
除去可能な膜孔径を有するものであり、且つ濾過
抵抗の小さなものである必要がある。この細菌の
除去可能な膜光孔径としては、シユードモナス・
デミニユータATCC19146を阻止し得る程度のも
のが望ましく、通常0.2〜0.3μmの標準粒子を阻止
せしめるものが適当である。
また、空気中の細菌は微粒子と結合した状態で
存在するために、水性液体中に存在する細菌より
も大きく、通常、その径は最小でも0.45μm程度
であるところから、多孔質中空糸28の疎水性部
分36にも上記の如き孔径を有する孔(pore)
を存在せしめれば、かかる中空糸における疎水性
部分36においても、外部から容器内への細菌の
侵入が良好に阻止され得ることとなるのである。
なお、このような疎水性部分36と親水性部分
38とが共存する多孔質中空糸28の製造方法と
しては、公知の手法が適宜に採用され得るもので
あるが、本発明においては、下記の如き手法が好
適に採用されることとなる。
すなわち、ポリオレフイン、ポリエステル、ポ
リテトラフルオロエチレンなどの疎水性重合体か
ら得られた疎水性多孔質中空糸を部分的に親水性
化する手法であつて、その具体的な一例として
は、第8図に示されているような装置を用いて行
なわれるものであり、プロピレングリコールモノ
ステアレート等のような水に難溶性の界面活性剤
50を加熱溶融せしめ、その溶融物50をローラ5
2を介して多孔質中空糸としてのポリオレフイン
多孔質中空糸に付着させる際、かかるローラ52
に切欠き部54を設けて、中空糸56のローラ5
2に対する接触を不均一にして、界面活性剤を不
均一に付着せしめることによつて、目的とする疎
水性部分36と親水性部分38とが共存する多孔
質中空糸28が得られることとなる。
また、上記の如きポリオレフイン多孔質中空糸
を得るに際しても、公知の手法が適宜に採用され
得るものであるが、特に延伸法により多孔質化さ
れたものにあつてはスリツト状の細孔を有してお
り、細菌の阻止と高い通水性が両立可能であるた
めに、本発明においては好ましく利用されるもの
である。
尤も、その他、上記とは逆に、ポリビニルアル
コール、ポリスルホン、セルロースアセテート、
ポリアミド等によつて形成された親水性多孔質中
空糸に対して、不均一な疎水化処理を施すことに
よつて、目的とする疎水性部分36と親水性部分
38とが共存する多孔質中空糸28を得ることも
可能であり、更には、そのような共存型中空糸2
8において、第4図に示されている如き疎水性部
分36と親水性部分38とが糸長方向に交互に位
置するように形成される必要はなく、一本の中空
糸28において、そのような疎水性部分と親水性
部分とが共存せしめられている限りにおいて、疎
水性部分36と親水性部分38とが糸長方向に並
置するように設けられる等、各種の共存形態を取
り得ることは言うまでもないところである。
また、かかる中空糸28の寸法については、特
に限定されるものではないが、通常、内径50〜
2000μm、膜厚10〜200μmの範囲内で選択される
こととなる。
一方、かかる中空糸モジユール26を構成する
中空糸28の全部が、前述の如き疎水性部分36
と親水性部分38とが共存する中空糸とされる必
要はなく、その一部がそのような共存型の中空糸
28とされておればよい。尤も、かかる中空糸モ
ジユール26の一部がそのような共存型の中空糸
28によつて構成されている場合にあつては、そ
の他の中空糸はすべて親水性の中空糸によつて構
成されることが望ましい。けだし、その全面にお
いて疎水性とされた中空糸にあつては、該中空糸
の内部に水性液体が満たされてしまうと、容器本
体10内が減圧されても、中空糸内の水性液体は
該中空糸の壁部を容易に通過し得ないために、該
疎水性中空糸による外部からの空気の流入が困難
となつてしまう恐れがあるからである。
さらに、かかる中空糸モジユール26は、中空
糸28をループ状に束ね、両端部を中空糸開口部
34として液体通路32に開口せしめた構造とさ
れているが、これに代えて、中空糸の一端を封止
し、他端を接着剤にて接着して保持部と為し、液
体通路32に開口せしめた構造とすることも可能
である。また、中空糸モジユール26のキヤツプ
18に対する取付構造にあつても、上例の如き嵌
合構造の他にも、螺着構造などが採用され得、更
には接着剤を用いて接着するようにしても何等差
支えない。
更にまた、第5図に示されているように、有孔
のカバー若しくはスカート40を設けて、中空糸
モジユール26を取り囲むようにすれば、容器本
体10に対するキヤツプ18の着脱時における中
空糸28の損傷を防止することができ、本発明に
おいては有利な手段である。なお、容器本体10
内の所定の水性液体14は、そのようなカバー乃
至はスカート40の孔42等を通つて、中空糸2
8に接触せしめられる。
また、第6図に示されているように、キヤツプ
18が取り付けられる開口部12とは別に、水性
液体14の供給口として薬液注入口44を設け、
該薬液注入口44が注入口キヤツプ46にて密封
され得る構造とすることも可能であり、このよう
な簡易液体浄化装置にあつては、キヤツプ18が
容器本体10と一体成形され得て、その製造が容
易に為され得ると共に、容器内への溶液の供給に
際して中空糸モジユール26を一々取り外す必要
がないために、かかる装置の耐久性が向上せしめ
られ得ることとなる。
ところで、以上説明してきたような中空糸モジ
ユール26を備えた容器にあつては、それを傾斜
させ、或いは転倒せしめた状態において、その容
器本体10の胴部を手指等にて挟圧せしめれば、
容器本体10内に収容された所定の水性液体14
は、容器本体10内の圧力の上昇によつて、中空
糸モジユール26を構成する共存型の中空糸28
における親水性部分38(および親水性多孔質中
空糸)の中空糸壁の孔部を通過せしめられ、そし
てその端部の中空糸開口部34から液体通路32
に導かれて、そしてキヤツプ18の流出口22か
ら外部に流出(放出)せしめられるようになるの
である。そして、その際、中空糸28の親水性壁
部の膜孔は水性液体14中の細菌が除去可能なも
のであるところから、万一容器本体10内の水性
液体14内に細菌が存在していても、効果的に分
離せしめられて、キヤツプ18の流出口22から
放出される水性液体には細菌が含まれておらず、
それ故清浄な液体として供給され得るのである。
また、容器本体10内の水性液体14をキヤツ
プ18の流出口22から放出せしめた後、該容器
本体10の胴部への挟圧作用を解除すると、容器
本体10の原形への復元作用にて容器内は減圧と
なり、また容器(本体10)は変形した状態にあ
るが、そのような変形は、流出口22および液体
通路32を通じて、中空糸モジユール26を構成
する共存型の中空糸28における疎水性部分36
の中空糸壁の孔部を通つて導かれる空気が容器本
体10内に流入せしめられ、これによつて容器内
を大気圧に戻し、容器(本体10)を原形に復帰
せしめるのである。なお、その際、かかる中空糸
28の疎水性壁部の膜孔が空気中の細菌の除去可
能なものとされておれば、容器本体10内に供給
せしめられる空気中には細菌が含まれることな
く、清浄な空気として供給され得るのである。
そして、このように、容器本体10の挟圧後に
おいて、空気を流入させて容器本体10を原形に
復帰せしめることによつて、清浄な液体を容易に
且つ手軽に供給し得ることとなるのである。けだ
し、容器本体10が変形した状態のままにおい
て、更に浄化液体を供給すべく、該容器本体10
を手指などにより挟圧せしめて液体を容器外に流
出させようとするには、多くの労力を要し、実用
的ではないからである。
また、本考案に係る簡易液体浄化装置は、第7
図に示されている如き構造として形成することも
可能である。
すなわち、かかる簡易液体浄化装置にあつて
は、キヤツプ18を貫通して、細長な液体流出部
20と導液部47とが一体となつた導通パイプ4
8が気密に取付けられており、そのキヤツプ18
の取り付け部分に位置する内部通路を仕切るよう
に中空糸モジユール26が設けられており、該導
通パイプ48の液体流出部22側の液体通路32
に対して、導液部47側が、該中空糸モジユール
26を介して連通せしめられている一方、該導液
部47の下端部が、容器本体10の内部底面付近
において、所定の水性液体14中に開口せしめら
れている。
このような構造を有する簡易液体浄化装置の使
用に際しては、かかる容器本体10を傾斜させた
り或いは転倒させたりする必要はなく、そのまま
の状態で容器本体10の胴部を手指等にて挟圧せ
しめれば、容器本体10内に収容された所定の水
性液体14は、容器本体10内の圧力の上昇によ
つて、導通パイプ48内を上昇せしめられ、中空
糸モジユール26を経て流出口22より放出せし
められることとなるのであり、その使用性が一層
向上せしめられ得るのである。
以上、本発明に従う幾つかの実施例に基づいて
本発明の構成を種々説明してきたが、本発明が、
そのような例示の実施例、更にはそれに伴う具体
的な説明のもののみに限定して解釈されるもので
は決してなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りに
おいて、本発明には、種々なる変更、修正、改良
等を加え得るものであることは、言うまでもない
ところである。
たとえば、キヤツプ18の流出口22部分が細
菌等によつて汚染されるのを防止するために、該
キヤツプ18の流出口22部分を少なくとも覆う
カバーキヤツプを設けることは、本発明の効果を
高める上において有効である。
また、中空糸モジユール26のキヤツプ18内
側への取付構造にあつても、上例の如く液漏れ防
止片24を利用してその内側に嵌入せしめる構造
の他、別途に適当な中空糸モジユール保持部材を
キヤツプ18の内側に設けたり、更には中空糸モ
ジユール28をキヤツプ18内面に直接に固定す
るようにすることも可能である。
(効果) 以上のように構成されてなる液体浄化装置にお
いては、次のような各種の優れた効果を奏し得る
こととなる。
(a) 高価な若しくは複雑な構造の装置を必要とす
ることなく、安価で簡単な構造により、細菌汚
染の障害を完全に解決した液体を得ることがで
き、特にコンタクトレンズの洗浄或いは保存液
の容器として用いることにより、高価な装置を
付加することなしに、従来から問題となつてい
た細菌汚染の障害を完全に解決することが可能
である。
(b) 容器内の水性液体が通過せしめられる中空糸
の親水性部分が、除菌可能な孔径を有している
ために、手指等で軽く挟圧するだけで、簡単に
除菌された無菌の液体が得られる。
(c) 空気が通過せしめられる中空糸の疎水性部分
が、除菌可能な孔径を有するように構成されれ
ば、容器内の液体の細菌等による汚染が良好に
防止され得ると共に、かかる液体の長期保存が
可能となるのである。
(d) キヤツプに一体的に設けられた中空糸モジユ
ールを構成する中空糸の一部若しくは全部が、
親水性部分と疎水性部分が共存する中空糸とさ
れているところから、仮に該中空糸内部に液体
が満たされても、かかる液体は加圧または減圧
により親水性部分において容易に中空糸内部か
ら抜け、疎水性部分における空気の出入りが可
能となる。
従つて、容器に挟圧を加えて所望量の液体を
外部に流出せしめた後において、かかる疎水性
部分を通じて外部の空気が流入し、そのために
容易に容器が元の形に復元することが可能であ
り、連続的に使用することが可能となる。
(e) 液体および空気の濾過媒体として、それらの
機能を一体的に有する中空糸を用いているとこ
ろから、平膜状の濾過媒体に比べて、大きな濾
過面積が容易に得られると共に、空気の流入部
を別体に設ける必要がないことから、かかる濾
過媒体を備えた部材を著しくコンパクト化する
ことができ、また容器を押圧する力について
も、比較的大きな力を必要とせず、容易に液体
の濾過、即ち浄化を行ない得ると共に、かかる
容器の復元も迅速に為され得ることとなる。
(f) 中空糸モジユールは、キヤツプの液体流出口
に通じるようにして、容器の内部に設置するこ
とができるので、容器外に濾過用のハウジング
を設ける必要がなく、非常にコンパクトな簡易
液体浄化装置とすることができる。
(g) 中空糸モジユールは、中空糸を束ねて、その
端を接着剤により接着して製作されるようにし
た構造とすることができると共に、かかる中空
糸は液体通路としてだけでなく、空気通路とし
ても機能するものであるところから、かかる中
空糸モジユールの構造が非常に簡単であり、目
的とする浄化装置を容易に且つ経済的に製造す
ることができる。
(h) 中空糸モジユールが、キヤツプの内側に直接
に又は間接的に取り付けられてなる構造を有す
るものにあつては、キヤツプと共に中空糸モジ
ユールが容易に取り外し可能であることから、
一つの容器本体内の水性液体がなくなれば、所
定の水性液体を満たした他の容器本体の開口部
に容易に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従う簡易液体浄化装置の一
例を示す縦断面説明図であり、第2図はその要部
拡大断面図であり、第3図は第2図における−
断面説明図であり、第4図は第1〜第3図に示
される実施例において用いられる中空糸を示す拡
大説明図であり、第5図は本発明の他の例を示す
第2図に対応する断面図であり、第6図は本発明
の別の実施例を示す第1図に対応する断面図であ
り、第7図は本発明の更に別の実施例を示す第1
図に対応する断面図である。また、第8図は本実
施例において使用される中空糸の製造に際して好
適に用いられる装置の構造説明図である。 10:容器本体、12:開口部、14:水性液
体、16:取付部、18:キヤツプ、20:液体
流出部、22:流出口、24:液漏れ防止片、2
6:中空糸モジユール、28:中空糸、30:保
持部、32:液体通路、34:中空糸開口部、3
6:疎水性部分、38:親水性部分。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 所定の液体が収容される密閉された内部空間
    と、かかる液体が流出せしめられる浄化液体出口
    とを備えた、挟圧可能で、挟圧から開放された時
    原形に復し得る弾力性材料からなる容器と、該容
    器内に収納された多孔質中空糸束とを有し、該多
    孔質中空糸束は、それを構成する中空糸の一部ま
    たは全部が親水性部分と疎水性部分を共有する中
    空糸からなり、該中空糸束の外面と内面のうち一
    方のみが、前記浄化液体出口と連通する空間に面
    してなる簡易液体浄化装置。
JP26657985A 1985-11-27 1985-11-27 簡易液体浄化装置 Granted JPS62125804A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26657985A JPS62125804A (ja) 1985-11-27 1985-11-27 簡易液体浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26657985A JPS62125804A (ja) 1985-11-27 1985-11-27 簡易液体浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62125804A JPS62125804A (ja) 1987-06-08
JPH0238249B2 true JPH0238249B2 (ja) 1990-08-29

Family

ID=17432766

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26657985A Granted JPS62125804A (ja) 1985-11-27 1985-11-27 簡易液体浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS62125804A (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0755286B2 (ja) * 1988-04-21 1995-06-14 トーメー産業株式会社 簡易液体浄化装置
JP2888902B2 (ja) * 1990-03-03 1999-05-10 トーメー産業株式会社 簡易液体浄化用アタッチメント
JPH0642790Y2 (ja) * 1990-06-05 1994-11-09 トーメー産業株式会社 簡易液体浄化装置
GB2443608B (en) * 2006-09-25 2008-11-12 Michael Pritchard A water purifying device
JP5115532B2 (ja) * 2009-09-30 2013-01-09 東レ株式会社 中空糸膜モジュール、中空糸膜モジュールの製造方法、浄水器用カートリッジおよび浄水器
EP2529826A1 (en) 2011-05-31 2012-12-05 Nederlandse Organisatie voor toegepast -natuurwetenschappelijk onderzoek TNO Membrane filtration system comprising a deformable side wall

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5840202B2 (ja) * 1975-12-29 1983-09-03 電気音響株式会社 スイツチングレギユレ−タ
JPS59150514A (ja) * 1983-01-07 1984-08-28 ジエルマン・サイエンシス・インコ−ポレ−テツド 手持ち型液体濾過分配装置
JPS6049904B2 (ja) * 1977-05-17 1985-11-05 松下電器産業株式会社 電界画像記録装置
JPS6049986B2 (ja) * 1975-05-20 1985-11-06 松下電器産業株式会社 信号伝送装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5840202U (ja) * 1981-09-07 1983-03-16 三菱レイヨン株式会社 精密「ろ」
JPS6049904U (ja) * 1983-09-16 1985-04-08 三菱レイヨン株式会社 中空糸膜モジュ−ル
JPS6049986U (ja) * 1983-09-16 1985-04-08 三菱レイヨン株式会社 簡易型浄水器

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6049986B2 (ja) * 1975-05-20 1985-11-06 松下電器産業株式会社 信号伝送装置
JPS5840202B2 (ja) * 1975-12-29 1983-09-03 電気音響株式会社 スイツチングレギユレ−タ
JPS6049904B2 (ja) * 1977-05-17 1985-11-05 松下電器産業株式会社 電界画像記録装置
JPS59150514A (ja) * 1983-01-07 1984-08-28 ジエルマン・サイエンシス・インコ−ポレ−テツド 手持ち型液体濾過分配装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62125804A (ja) 1987-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5681463A (en) Portable liquid purifying device having activated carbon filter and micro-porous membrane filter
US6004460A (en) Portable water filtration bottle
US5733448A (en) Manually pressurized water filtering container
US20050279768A1 (en) Method and apparatus for dispensing a filtered liquid
US4637919A (en) Lens disinfecting appliance with improved venting feature
CA1245567A (en) Hollow-fiber filtering module and water purification device utilizing it
US4750610A (en) Lens case with pressure sensitive venting system
JPH0221928A (ja) 簡易液体浄化装置
HU214638B (hu) Tartósítószer-mentes steril folyadékadagoló rendszer
JP2888902B2 (ja) 簡易液体浄化用アタッチメント
GB2106877A (en) Sterile solution delivery and venting device
US6478956B2 (en) Manually pressurized water filtering container
WO2006021966A1 (en) Improvement in or relating to personal filter bottle
AU651086B2 (en) Device for storing and dispensing sterile liquids
US5507417A (en) Device for storing and dispensing sterile liquids
JPS59150514A (ja) 手持ち型液体濾過分配装置
JPH0238249B2 (ja)
JPH046052A (ja) 液体用容器
EP1235502B1 (en) Drinking straw
CN211157328U (zh) 一种具有防止空气污染结构的输液瓶
WO1993018837A1 (en) Water purification system
JPH0621541Y2 (ja) 簡易液体浄化装置
JPH0361461B2 (ja)
JPH0213066Y2 (ja)
JPH0215550Y2 (ja)