JP2002282608A - ディストリビュータ洗浄方法及び装置 - Google Patents

ディストリビュータ洗浄方法及び装置

Info

Publication number
JP2002282608A
JP2002282608A JP2001097224A JP2001097224A JP2002282608A JP 2002282608 A JP2002282608 A JP 2002282608A JP 2001097224 A JP2001097224 A JP 2001097224A JP 2001097224 A JP2001097224 A JP 2001097224A JP 2002282608 A JP2002282608 A JP 2002282608A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
distributor
treated
cleaning
sedimentation tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001097224A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5084990B2 (ja
Inventor
Tetsushi Suzuki
哲史 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2001097224A priority Critical patent/JP5084990B2/ja
Publication of JP2002282608A publication Critical patent/JP2002282608A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5084990B2 publication Critical patent/JP5084990B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディストリビュータ洗浄後における処理済み
液の水質悪化を防止することができるディストリビュー
タ洗浄方法及び装置を提供すること。 【解決手段】 本発明によるディストリビュータ洗浄方
法は、被処理液中の懸濁物質や凝集フロック等を沈降分
離させる沈殿槽12と、沈殿槽内に直立状態で配設され
ており、被処理液が導入されるチャンバ14と、このチ
ャンバ内の被処理液を沈殿槽内に分配供給するディスト
リビュータ30とを有する凝集沈殿装置10において、
凝集沈殿装置から流出される処理済み液を洗浄液として
用いてディストリビュータを洗浄することを特徴とす
る。この方法では、洗浄液として用いられる処理済み液
の塩分濃度が被処理液の塩分濃度と実質的に等しいこと
から、塩分濃度差に起因する無用な対流を防止し、処理
済み液の水質悪化を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沈殿槽内で被処理
液中の懸濁物質等を凝集・沈殿させて被処理液を清澄化
する凝集沈殿装置に関し、特に凝集沈殿装置におけるデ
ィストリビュータの洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】凝集沈殿装置は、沈降分離方式の水処理
装置の一種であり、原廃水等の被処理液に含まれている
懸濁物質等を適当な添加剤により凝集しフロック化し、
被処理液から懸濁物質等を沈殿除去しようとするもので
ある。
【0003】この種の凝集沈殿装置としては、特公平1
−38523号公報によって開示されたものが知られて
いる。この公報に記載された凝集沈殿装置においては、
懸濁物質等の凝集を行う筒状のミキシングチャンバが沈
殿槽内の中心に直立状態で設けられており、ミキシング
チャンバ内の凝集フロックを有する被処理液は、ディス
トリビュータにより沈殿槽内に分配供給されるようにな
っている。
【0004】沈殿槽内に被処理液が供給されると、被処
理液中の凝集フロックが沈降分離し、沈殿槽の底部にて
濃縮された汚泥層を形成する。その一方で、沈殿槽の上
部には上澄液が上昇していき、清澄化された処理済み液
として沈殿槽上部から流出される。
【0005】ところで、従来一般のディストリビュータ
は、基本的には、ミキシングチャンバの下部に配設され
放射状に延びる複数本の吐出管から構成されている。各
吐出管はミキシングチャンバ内と連通しており、各吐出
管の下側部分にはその長手方向に沿って複数の吐出孔が
形成されている。吐出管の外側端部は閉じられているの
で、ミキシングチャンバ内の凝集フロックを含有した被
処理液は吐出管を通り、吐出孔から沈殿槽内に排出され
る。
【0006】しかし、凝縮沈殿装置の運転を続けている
と、被処理液中の凝集フロックやその他の異物は吐出管
の内面や吐出孔の内面に付着し、やがては吐出孔或いは
吐出管を閉塞するおそれがある。そのため、従来におい
ては、定期的に工水や井戸水等の工場内用水をディスト
リビュータの吐出管内に送り込み、吐出管内或いは吐出
孔内に付着した凝集フロック等を洗浄、除去することと
していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の方法によりディストリビュータを洗浄す
ると、洗浄作業後、凝集沈殿装置から排出される処理済
み液の水質が一時的に悪化することがある。
【0008】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、ディストリビュータ洗浄後におけ
る処理済み液の水質悪化を防止することができるディス
トリビュータ洗浄方法及び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は鋭意検討した結果、被処理液の塩分濃度
が高い場合、塩分濃度が相当に低い工場内用水を洗浄水
としてディストリビュータから沈殿槽内に導入すると、
沈殿槽内で塩分濃度差に起因する対流が発生し、沈降し
ていた懸濁物質等を巻き上げ、これが水質悪化の原因と
なっていることを見出した。
【0010】請求項1にかかる本発明によるディストリ
ビュータ洗浄方法は、かかる知見に基づいてなされ、被
処理液中の懸濁物質や凝集フロック等を沈降分離させる
沈殿槽と、沈殿槽内に直立状態で配設されており、被処
理液が導入されるチャンバと、このチャンバ内の被処理
液を沈殿槽内に分配供給するディストリビュータとを有
する凝集沈殿装置において、凝集沈殿装置から流出され
る処理済み液を洗浄液として用いてディストリビュータ
を洗浄することを特徴としている。
【0011】この方法では、洗浄液として用いられる処
理済み液の塩分濃度が被処理液の塩分濃度と実質的に等
しいことから、前述したような塩分濃度差に起因する無
用な対流を防止することができ、もって処理済み液の水
質悪化を防止することができる。
【0012】また、本発明者は、被処理液の温度が高い
場合にも処理済み液の水質が僅かに悪化していることを
発見し、被処理液と工場内用水との間の温度差が原因と
なって沈殿槽内に対流が生じていることも見出した。
【0013】そこで、本発明では、凝集沈殿装置から流
出される処理済み液を、その液温が前記沈殿槽内の平均
液温と所定の温度差以内である間に、洗浄液として使用
したことを特徴としている。また、処理済み液の温度が
相当に低い場合等には、処理済み液を、その液温が沈殿
槽内の平均液温と所定の温度差以内となるよう温度調整
した後、洗浄液として使用することとした。
【0014】この方法により、温度差が原因となる対流
を防止ないしは抑制することが可能となる。
【0015】なお、ディストリビュータが、前記チャン
バの内部と連通し且つ複数の吐出孔が長手方向に沿って
形成されている吐出管であって、前記チャンバの中心軸
線を中心として回転可能となっている吐出管を備えてい
る場合においては、処理済み液を吐出管内に噴射して吐
出管内を洗浄することが有効である。
【0016】また、請求項5にかかる本発明は、前記凝
集沈殿装置から流出される処理済み液を導き、洗浄液噴
射口となる端部がディストリビュータ内に配置される洗
浄配管と、洗浄配管を通して処理済み液をディストリビ
ュータ内に圧送するポンプとを備えるディストリビュー
タ洗浄装置を提供するものである。
【0017】かかる構成においては、前述した本発明の
ディストリビュータ洗浄方法を好適に実施することが可
能である。
【0018】また、処理済み液の液温を調整するため
に、洗浄配管にはヒータ等の調温手段を設けることが好
ましい。
【0019】更に、ディストリビュータが、前記チャン
バの内部と連通し且つ複数の吐出孔が長手方向に沿って
形成されている吐出管であって、前記チャンバの中心軸
線を中心として回転可能となっている吐出管を備えてい
る場合においては、洗浄配管の洗浄液噴出口を吐出管の
流入口に向けた配置することが有効である。これによ
り、洗浄配管から噴射される処理済み液は吐出管内に確
実に吹き込まれ、洗浄効率が向上する。
【0020】請求項8にかかる本発明は、洗浄液と被処
理液との間の温度差に起因する対流を防止することを主
目的としたものであり、ディストリビュータを洗浄する
ための洗浄液の液温を、沈殿槽内の平均液温と所定の温
度差以内となるよう温度調整した後、当該洗浄液を用い
てディストリビュータを洗浄することを特徴としたディ
ストリビュータ洗浄方法である。この方法は、被処理液
の塩分濃度が低いが、その温度が高い場合に有効であ
り、かかる状況下では、洗浄液として工場内用水を使用
することもできる。
【0021】更に、請求項9にかかる本発明は、請求項
8にかかる発明によるディストリビュータ洗浄方法を実
施するのに適した洗浄装置を提供するものであり、洗浄
液を導き、洗浄液噴射口となる端部がディストリビュー
タ内に配置される洗浄配管と、洗浄配管を通して処理済
み液をディストリビュータ内に圧送するポンプと、洗浄
配管に設けられた、当該洗浄配管を流通する洗浄液の温
度を調整するための調温手段とを備えることを特徴とし
ている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について詳細に説明する。
【0023】図1は、本発明によるディストリビュータ
洗浄装置が適用された凝集沈殿装置を概略的に示す断面
図である。図1に示す凝集沈殿装置10は、原廃水等の
被処理液から懸濁物質や凝集フロックを沈降分離し、清
澄化された上澄液を処理済み液として取り出すことので
きる沈殿槽12と、その内側に配置され、被処理液中の
懸濁物質等を予め凝集しフロック化するためのミキシン
グチャンバ14とを備えている。
【0024】ミキシングチャンバ14は、沈殿槽12の
側壁上縁部に掛け渡された架台16の中央部から垂設さ
れた細長い略円筒体である。ミキシングチャンバ14の
上部には、被処理液が輸送されてくる導入管18が接続
されている。また、ミキシングチャンバ14には、被処
理液中の懸濁物質等を凝集させフロックを形成する各種
添加剤を注入するための注入ノズル20が配置されてい
る。
【0025】ミキシングチャンバ14内には、被処理液
と添加剤とを混合し撹拌するためのミキサ22が内蔵さ
れており、架台16に取り付けられた駆動装置24によ
り回転駆動されるようになっている。また、ミキサ22
の中心部にはセンタシャフト26が垂直方向に延びてい
る。センタシャフト26の上部は架台16にて軸支され
ており、架台16上の駆動装置28により回転駆動され
る。
【0026】センタシャフト26の下部部分はミキシン
グチャンバ14の下端よりも下方に突出している。セン
タシャフト26のこの下部部分にはディストリビュータ
30が固定されている。
【0027】ディストリビュータ30は、図2からも理
解される通り、基本的には、センタシャフト26に同軸
に固定されミキシングチャンバ14の下端部を閉じるよ
う配置されたカップ状の回転支持体32と、回転支持体
32の内部と連通し且つ回転支持体32の外周面から径
方向外方に水平に延びる複数本の吐出管34とから構成
されている。各吐出管34の外端部は閉じられている。
また、各吐出管34の最下部には、その長手方向に沿っ
て一列に複数の吐出孔36が穿設されている。
【0028】センタシャフト26は、ディストリビュー
タ30よりも下方に延長されており、その先端にはレー
キ38及びコーンスクレーパ40が固定されている。レ
ーキ38は、被処理液中の凝集フロックが沈降して形成
する汚泥を濃縮すると共に、槽底面中央の汚泥引抜き用
凹部42に汚泥を掻き寄せるためのものである。コーン
スクレーパ40は汚泥引抜き用凹部42に配されてい
る。この凹部42は沈殿槽12の基礎44に形成された
汚泥引抜管46と接続されている。汚泥引抜管46は汚
泥引抜ポンプ48に接続されている。
【0029】更に、沈殿槽12内の上部にはトラフ(集
水樋)50が設けられており、このトラフ50の上縁を
越えた沈殿槽12内の被処理液の上澄液が処理済み液と
して、沈殿槽12に設けられた流出口52から槽外部に
流出されるようになっている。
【0030】このような構成の凝集沈殿装置10にて清
澄な処理済み液を得ようとする場合、被処理液は、導入
管18からミキシングチャンバ14内に供給される。ミ
キシングチャンバ14内においては、注入ノズル20か
ら添加剤が任意のタイミングで添加される。そして、ミ
キシングチャンバ14内の被処理液と添加剤とはミキサ
22によって撹拌混合され、被処理液中の懸濁物質等が
凝集して凝集フロックを形成する。
【0031】凝集フロックを含む被処理液は、ディスト
リビュータ30における回転支持体32から吐出管34
の吐出孔36を通って沈殿槽12内に供給される。ディ
ストリビュータ30は駆動装置28により回転駆動され
ているので、吐出管34の吐出孔36からの被処理液は
沈殿槽12内に均等に分配される。これにより、沈殿槽
12内には均等な上昇流が発生する。被処理液の上昇流
における粗大な凝集フロック等は重力により沈降分離し
て、沈殿槽12の底部に汚泥層Aを形成する。そして、
スラッジブランケット型の運転方式にあっては、沈殿槽
12の中間部に、凝集フロックや懸濁物質等からなる懸
濁・流動状態のスラッジブランケット層Bが形成され
る。スラッジブランケット層Bは上昇流に含まれる微細
なフロック等を捕捉するため、沈殿槽12内の被処理液
の上層Cは極めて清澄な上澄液となる。
【0032】一方、沈殿槽12の底部ではレーキ38に
よって汚泥層Aが濃縮されると共に、槽中央部の汚泥引
抜き用凹部42に掻き寄せられるので、汚泥層Aは濃縮
された均質なものとなる。この濃縮汚泥層Aからは汚泥
引抜きポンプ48によって汚泥が随時引き抜かれる。
【0033】沈殿槽12内の上層Cの上澄液はトラフ5
0を越え、清澄な処理済み液として沈殿槽12の流出口
52から流出する。沈殿槽12から流出した処理済み液
は、配管54を経て、水質管理等の目的で一時的に処理
済み液槽56に貯留された後、ポンプ58によって処理
済み液槽56から排出され、必要によって高度処理、例
えば生物処理、砂濾過、活性炭吸着等が行われる。
【0034】このような凝集沈殿装置10においては、
前述したように、被処理液中の凝集フロック等によりデ
ィストリビュータ30の吐出管34又は吐出孔36が閉
塞を起こすおそれがある。かかる閉塞を防止するため
に、図示の凝集沈殿装置10にはディストリビュータ洗
浄装置60が設けられている。
【0035】本実施形態においては、ディストリビュー
タ洗浄装置60は、ミキシングチャンバ14の外壁面に
沿ってその上部から下部に延びる洗浄配管62を備えて
いる。この洗浄配管62の下部は、ミキシングチャンバ
14の下部部分を貫通してその内部に延び、更にその下
端の洗浄液噴出口64は、図2に明示するように、ディ
ストリビュータ30のカップ状回転支持体32の内壁面
に向けられた状態で固定されている。洗浄液噴出口64
の高さ位置は、吐出管34の流入口(回転中心側の端部
開口)66の中心の高さ位置とほぼ同等とされている。
洗浄配管62の他端は、沈殿槽12の上部から外部に延
び、処理済み液槽56から処理済み液を引き出すポンプ
58の吐出側の配管68に流路切換弁70を介して接続
されている。
【0036】次に、このディストリビュータ洗浄装置6
0を用いてディストリビュータを洗浄する方法について
説明する。
【0037】ディストリビュータ30の洗浄は1日に1
〜3回程度、1回につき数分程度行う。その間、凝集沈
殿装置10の運転は停止されず、被処理液の導入、駆動
装置24,28の駆動及び注入ノズル20からの添加剤
の注入等は続けられている。このような状態において洗
浄を始める場合、まずポンプ58が駆動されていること
を確認し、流路切換弁70を操作してポンプ58から吐
出される処理済み液の流路を洗浄配管62の側に切り換
える。これにより、処理済み液は洗浄配管62を通り、
洗浄液として洗浄配管62の先端の洗浄液噴出口64か
ら噴出される。この際、ディストリビュータ30のカッ
プ状の回転支持体32は回転しているため、洗浄液噴出
口64に各吐出管34の流入口66が順次が正対し、そ
の度に洗浄液噴出口64から噴出された処理済み液はそ
の正対した吐出管34内に強制的に送り込まれる。これ
によって、吐出管34の内壁面や吐出孔36に付着して
いる凝集フロック等は洗い落とされ、処理済み液と共に
吐出孔36から沈殿槽12内に排出され、吐出管34な
いしは吐出孔36の閉塞は未然に防止されることにな
る。
【0038】ここで、処理済み液は、被処理液に比して
懸濁物質量が極めて少なく洗浄液として使用することが
可能となっていることは勿論、その塩分濃度については
被処理液とほぼ同等であることに注意すべきである。す
なわち、たとえ被処理液が苛性化緑液のように塩分濃度
が非常に高いものであったとしても、ディストリビュー
タ30の洗浄を終えて沈殿槽12内に処理済み液が導入
されても、塩分濃度には差がないため、処理済み液と沈
殿槽12内の被処理液との間で、塩分濃度差に起因する
対流が発生することはない。特に、ディストリビュータ
30の吐出管34の直下には汚泥層Aが存在するため、
吐出管34が排出された洗浄液と汚泥層Aの上の被処理
液との間に無用な対流が発生した場合には、汚泥層Aか
らフロックや懸濁物質等が巻き上げられるという問題が
生じるが、本実施形態の方法では、塩分濃度差に起因す
る無用な対流は防止されるので、前記問題は生じない。
従って、凝集沈殿装置10から取り出される処理済み液
の水質は、ディストリビュータ30の洗浄の前後で変化
することはない。
【0039】また、被処理液が苛性化緑液である場合、
沈殿槽12内の被処理液の温度は90度前後の高温とな
っていることが通常であり、工場内用水のように20度
前後の低温水を洗浄液として使用した場合には、温度差
による対流がディストリビュータ30の直下で発生する
おそれがある。しかしながら、本実施形態では、凝集沈
殿装置10の近傍の処理済み液槽56に貯留されている
処理済み液を用いており、処理済み液槽56内の液温は
沈殿槽12内の平均液温よりも若干低い程度であるの
で、温度差により無用な対流の発生も抑制される。これ
もまた、洗浄後における処理済み液の水質悪化を防止す
ることに寄与するものである。なお、温度差は20度程
度であれば、問題となるような対流は生じない。
【0040】以上、本発明の好適な実施形態について詳
細に述べたが、本発明は上記実施形態に限定されないこ
とはいうものでもない。
【0041】例えば、生物処理や砂濾過、或いは活性炭
吸着を行った後の処理済み液(高度処理液)でも塩分濃
度は被処理液とほぼ同等であるので、高度処理液を洗浄
液として使用することも可能である。ただし、沈殿槽1
2内の被処理液の温度が高温である場合、高度処理液の
温度は沈殿槽12内の平均液温よりも相当に低くなって
いるため、高度処理液を洗浄液として使用する場合には
調温手段、例えばヒータを用いて、沈殿槽12内の液温
の近い温度まで高度処理液の温度を上昇させることが好
ましい。
【0042】また、上記実施形態の凝集沈殿装置は、被
処理液に添加剤を添加して攪拌混合するミキシングチャ
ンバを有する型式であるが、被処理液を導入するのみの
チャンバを有する型式の装置にも本発明は適用可能であ
る。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、凝
集沈殿装置におけるディストリビュータを洗浄した後
も、処理済み液の水質に大きな変化は現れず、清澄化さ
れた処理済み液を常時、安定して得ることができ、環境
保全にも大いに寄与することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディストリビュータ洗浄装置を備
える凝集沈殿装置を示す概略説明図である。
【図2】図1の凝集沈殿装置におけるディストリビュー
タを拡大して示す一部切欠き側面図である。
【符号の説明】 10…凝集沈殿装置、12…沈殿槽、14…ミキシング
チャンバ(チャンバ)、30…ディストリビュータ、3
2…回転支持体、34…吐出管、36…吐出孔、52…
流出口、54…配管、56…処理済み液槽、58…ポン
プ、60…ディストリビュータ洗浄装置、62…洗浄配
管、64…洗浄液噴出口、66…流入口、70…流路切
換弁。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理液中の懸濁物質や凝集フロック等
    を沈降分離させる沈殿槽と、前記沈殿槽内に直立状態で
    配設されており、被処理液が導入されるチャンバと、前
    記チャンバ内の被処理液を前記沈殿槽内に分配供給する
    ディストリビュータとを有する凝集沈殿装置において、 前記凝集沈殿装置から流出される処理済み液を洗浄液と
    して前記ディストリビュータを洗浄することを特徴とす
    るディストリビュータ洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記凝集沈殿装置から流出される処理済
    み液を、その液温が前記沈殿槽内の平均液温と所定の温
    度差以内である間に、洗浄液として前記ディストリビュ
    ータを洗浄することを特徴とする請求項1に記載のディ
    ストリビュータ洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記凝集沈殿装置から流出される処理済
    み液を、その液温が前記沈殿槽内の平均液温と所定の温
    度差以内となるよう温度調整した後、洗浄液として前記
    ディストリビュータを洗浄することを特徴とする請求項
    1に記載のディストリビュータ洗浄方法。
  4. 【請求項4】 前記ディストリビュータが、前記チャン
    バの内部と連通し且つ複数の吐出孔が長手方向に沿って
    形成されている吐出管であって、前記チャンバの中心軸
    線を中心として回転可能となっている吐出管を備えてい
    る場合において、前記処理済み液を前記吐出管内に噴射
    して前記吐出管内を洗浄することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載のディストリビュータ洗浄方
    法。
  5. 【請求項5】 被処理液中の懸濁物質や凝集フロック等
    を沈降分離させる沈殿槽と、前記沈殿槽内に直立状態で
    配設されており、被処理液が導入されるチャンバと、前
    記チャンバ内の被処理液を前記沈殿槽内に分配供給する
    ディストリビュータとを有する凝集沈殿装置において用
    いられるディストリビュータ洗浄装置であって、 前記凝集沈殿装置から流出される処理済み液を導き、洗
    浄液噴射口となる端部が前記ディストリビュータ内に配
    置される洗浄配管と、 前記洗浄配管を通して前記処理済み液を前記ディストリ
    ビュータ内に圧送するポンプと、を備えることを特徴と
    するディストリビュータ洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記洗浄配管に、当該洗浄配管を流通す
    る前記処理済み液の温度を調整する調温手段が設けられ
    ていることを特徴とする請求項5に記載のディストリビ
    ュータ洗浄装置。
  7. 【請求項7】 前記ディストリビュータが、前記チャン
    バの内部と連通し且つ複数の吐出孔が長手方向に沿って
    形成されている吐出管であって、前記チャンバの中心軸
    線を中心として回転可能となっている吐出管を備えてお
    り、 前記洗浄配管の前記洗浄液噴出口が前記吐出管の流入口
    に向けられていることを特徴とする請求項5又は6に記
    載のディストリビュータ洗浄装置。
  8. 【請求項8】 被処理液中の懸濁物質や凝集フロック等
    を沈降分離させる沈殿槽と、前記沈殿槽内に直立状態で
    配設されており、被処理液が導入されるチャンバと、前
    記チャンバ内の被処理液を前記沈殿槽内に分配供給する
    ディストリビュータとを有する凝集沈殿装置において、 前記ディストリビュータを洗浄するための洗浄液の液温
    を、前記沈殿槽内の平均液温と所定の温度差以内となる
    よう温度調整した後、当該洗浄液を用いて前記ディスト
    リビュータを洗浄することを特徴とするディストリビュ
    ータ洗浄方法。
  9. 【請求項9】 被処理液中の懸濁物質や凝集フロック等
    を沈降分離させる沈殿槽と、前記沈殿槽内に直立状態で
    配設されており、被処理液が導入されるチャンバと、前
    記チャンバ内の被処理液を前記沈殿槽内に分配供給する
    ディストリビュータとを有する凝集沈殿装置において用
    いられるディストリビュータ洗浄装置であって、 洗浄液を導き、洗浄液噴射口となる端部が前記ディスト
    リビュータ内に配置される洗浄配管と、 前記洗浄配管を通して前記処理済み液を前記ディストリ
    ビュータ内に圧送するポンプと、 前記洗浄配管に設けられた、当該洗浄配管を流通する前
    記洗浄液の温度を調整するための調温手段とを備えるこ
    とを特徴とするディストリビュータ洗浄装置。
JP2001097224A 2001-03-29 2001-03-29 ディストリビュータ洗浄方法及び装置 Expired - Fee Related JP5084990B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001097224A JP5084990B2 (ja) 2001-03-29 2001-03-29 ディストリビュータ洗浄方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001097224A JP5084990B2 (ja) 2001-03-29 2001-03-29 ディストリビュータ洗浄方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002282608A true JP2002282608A (ja) 2002-10-02
JP5084990B2 JP5084990B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=18951032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001097224A Expired - Fee Related JP5084990B2 (ja) 2001-03-29 2001-03-29 ディストリビュータ洗浄方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5084990B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361003A (ja) * 2001-06-06 2002-12-17 Kurita Water Ind Ltd 凝集沈殿装置
JP2014200753A (ja) * 2013-04-05 2014-10-27 住友重機械エンバイロメント株式会社 ディストリビュータの洗浄構造
JP2017177000A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 住友重機械エンバイロメント株式会社 凝集沈殿処理装置
CN113262529A (zh) * 2021-05-28 2021-08-17 成渝钒钛科技有限公司 提钒废水资源综合利用过滤装置及其使用方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH036148U (ja) * 1989-06-07 1991-01-22
JPH0747202A (ja) * 1993-06-30 1995-02-21 Degremont Sa 廃水、特に雨水の処理装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH036148U (ja) * 1989-06-07 1991-01-22
JPH0747202A (ja) * 1993-06-30 1995-02-21 Degremont Sa 廃水、特に雨水の処理装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361003A (ja) * 2001-06-06 2002-12-17 Kurita Water Ind Ltd 凝集沈殿装置
JP4724953B2 (ja) * 2001-06-06 2011-07-13 栗田工業株式会社 凝集沈殿装置
JP2014200753A (ja) * 2013-04-05 2014-10-27 住友重機械エンバイロメント株式会社 ディストリビュータの洗浄構造
JP2017177000A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 住友重機械エンバイロメント株式会社 凝集沈殿処理装置
CN113262529A (zh) * 2021-05-28 2021-08-17 成渝钒钛科技有限公司 提钒废水资源综合利用过滤装置及其使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5084990B2 (ja) 2012-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5845535B2 (ja) 水処理装置の上層洗浄装置および水処理装置濾材層の洗浄方法
US2325679A (en) Stabilization of liquids
KR101393028B1 (ko) 플라즈마 수중방전을 이용한 수처리 장치
JPH11169609A (ja) 凝集沈殿装置
JP3627809B2 (ja) 汚泥濃縮装置および汚泥濃縮方法
JP6385306B2 (ja) ベルト型ろ過濃縮機のベルト洗浄装置
JP2002282608A (ja) ディストリビュータ洗浄方法及び装置
JP2003290606A (ja) 凝集沈殿装置
JP2012035221A (ja) 凝集沈殿処理装置及び凝集沈殿処理方法
JP4724953B2 (ja) 凝集沈殿装置
US5336402A (en) Sewage treatment apparatus
KR101205153B1 (ko) 폐수의 응집 처리 장치
JP4016064B1 (ja) ベルト式濃縮機及びその運転方法
KR101552506B1 (ko) 미생물 슬러지 농축장치
KR20170038452A (ko) 복합형 가압부상 여과처리 장치
JP3930754B2 (ja) ディストリビュータ洗浄方法及び装置
JP4416904B2 (ja) 塩水精製装置
JP4223651B2 (ja) 凝集沈殿装置
JP4180220B2 (ja) 凝集沈殿装置
JP2582038Y2 (ja) 凝集沈澱処理装置
JP2003205206A (ja) 凝集沈殿装置及びその運転方法
JP4381551B2 (ja) 凝集沈殿装置
JP2003290607A (ja) 被処理液供給量調整方法及び凝集沈殿設備
JP2971734B2 (ja) 活性汚泥装置
JP3872918B2 (ja) 凝集沈殿装置及びその運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070628

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20071011

A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20080327

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120306

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120904

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5084990

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees