JP2002280119A - ハンドピースコネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 好ましいタイプの装置のみ正しく電力供給部
に配列されてこれに取り付けられるように、電力供給部
と装置との間の接続機能を制限する。 【解決手段】 本発明は、外科装置を発生器等の電力供
給部に電気的に接続するためのコネクタを有するコネク
タ組立体を提供する。このコネクタは、、内部に複数の
第一導電性部材及び第二導電性部材を持つ外側シェルを
有しており、これらの導電性部材により電力供給部に接
続されたケーブルと外科装置との間を電気的に接続す
る。実施の形態において、コネクタは外側シェル内に絶
縁壁を有しており、この絶縁壁により各第一導電性部材
と各第二導電性部材とを絶縁する。別の特徴において、
コネクタは外側シェルの外面にキー面を有しており、発
生器に対して確実に１つの方向から差し込まれる。これ
により、不適切な向きで挿入することにより導電性部材
が曲がってしまう危険性が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、超音波外科用シス
テムに関し、より詳しくは、外科器具ハンドピースと、
ハンドピースに電力を供給する発生器のような電力供給
部との間の電気的接続を提供するための改良されたハン
ドピースコネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】電気的な外科用メスおよびレーザーは、
組織および血管を焼灼（cauterizing）することによる
軟組織の切開（incision）と止血（hemostatis）を同時
に果たす二重の機能を実施するための外科用器具として
用いられることが知られている。しかし、そのような外
科用器具は、凝固状態を引き起こすために非常に高温で
使用するために気化および発煙ならびにはねかえりを生
じ、はねかえりによって手術室内の人に伝染性の疾病が
拡散される危険性が増加する。さらに、そのような器具
を使用することにより、かなり広い範囲で組織に熱的損
傷がもたらされることも多い。したがって、これらの高
温に関連した不利益を持たないような器具を使用するこ
とが望ましい。

【０００３】超音波駆動機構によって高速で振動する外
科用ブレードを用いて組織を切開したり焼灼したりする
こともまたよく知られている。このシステムの１つの構
成要素に、特定の電圧、電流および周波数の電気信号を
発生する超音波発生器がある。この超音波発生器は、ハ
ンドピースにケーブルで接続されており、このハンドピ
ースは超音波トランスデューサを形成する圧電セラミッ
ク素子を有する。ハンドピース上のスイッチまたは別の
ケーブルで超音波発生器に接続されたフットスイッチに
反応して、超音波発生器の信号がトランスデューサに供
給され、それによりその素子の長手方向に振動が起き
る。トランスデューサはある構造によって外科用ブレー
ドに連結されており、超音波発生器の信号がトランスデ
ューサに供給されるとき超音波周波数で外科用ブレード
が振動する。この構造は選択された振動数で共振するよ
うに設計されており、トランスデューサによって開始さ
れた動作を増幅する。ハンドピース内のトランスデュー
サに電力供給し必要な機械的振動を引き起こすために、
コネクタ組立体がハンドピースを超音波発生器に電気的
に接続する。一般に、使用されるコネクタは汎用性のあ
る構造を有しており、それゆえ多くの製造者から作られ
る多くのハンドピースでも、好ましいタイプの特定の超
音波発生器に接続することが可能である。コネクタは、
ハンドピースと、超音波発生器内に設けられた電気ソケ
ットとの間を電気的に接続するための多数の導電ピンを
有することが多い。導電ピンはその用途に応じてさまざ
まな形に配列される。多くの場合、導電ピンの直径は小
さく自然に壊れやすい。導電ピンとソケットの口を正し
く整列させずに、コネクタを超音波発生器のソケットに
差し込もうとすると、導電ピンは曲がったり損傷したり
してしまう。

【０００４】ほとんどの医療用コネクタとそれらに適合
するソケットは、２つの異なる機能を持つ２組の導電ピ
ンを有する。それぞれのコネクタおよびソケットは、ア
ースされた非絶縁接点の組（ピンと接点）と電気の授受
を行う（patient）接点の組（ピンとその受け入れ孔）
を持つ。それぞれの組の接点は絶縁部材により物理的お
よび電気的にもう一方の組から絶縁されている。このよ
うに絶縁することにより、電気的に安全になる。しか
し、コネクタがソケット内に正しく設置されていない
と、効果的に絶縁することはできない。

【０００５】

【本発明が解決しようとする課題】したがって、最適な
機能と結果を産み出すため、好ましいタイプのハンドピ
ースのみ正しく超音波発生器に配列されて超音波発生器
に取り付けられるように、超音波発生器とハンドピース
との間の接続機能を制限する設計のコネクタを製造する
必要がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、外科用ハンド
ピースと電力供給部（例えば超音波発生器）との間を電
気的に安全に接続するための改良されたコネクタ組立体
を提供する。好ましくは、この外科用ハンドピースは、
外科処理を容易にするために超音波切開装置を備える。
外科処理とは例えば、精確に制御された超音波振動ブレ
ードまたはメスを用いることにより、軟組織の切開や大
小血管の焼灼を同時に行うような処理である。発生器は
超音波発生型であり、特定の電圧、電流および周波数に
おいて電気信号を発生するように設計されている。電気
（発生器）信号は、ハンドピース内に設置されたトラン
スデューサに供給され、それによりハンドピースの部材
の長手方向に振動が起きる。その構造は選択された振動
数で共振するように設計されており、トランスデューサ
によって開始された動作を増幅する。

【０００７】本発明におけるコネクタ組立体は、ハンド
ピース側と反対側のケーブルの端に接続された第一部材
を有する。この第一部材は、部分的に中空な部材を備え
ており、コネクタがいったん第一部材を密閉するように
連結されると、この部分的に中空な部材によって、ケー
ブルとして束ねられたワイヤが第一部材を通ってコネク
タへと案内される。第一部材は、使用者が容易に握るこ
とができるように多くの特徴を備えている。第一部材の
第一端部は、空洞を持つ弾性端縁を有する。この空洞
は、コネクタの第二端部が差し込まれるように設計され
ている。弾性端縁は、ケーブルとして束ねられた電気ワ
イヤを保護するため、コネクタの周囲にこれを密閉する
ように配置されている。

【０００８】第一部材はまた、第一部材とエンドキャッ
プ部材とを接続する弾性アームを備えており、この弾性
アームは第一部材から延びている。アームの弾力性によ
りアームが操作しやすく曲げやすくなり、エンドキャッ
プ部材がコネクタの第一端部に挿入しやすくなってい
る。エンドキャップ部材は、一端は使用者が握りやすい
輪郭を持つように形成されており、反対の端は弾力性を
持ったフランジを備える。この弾性フランジは、コネク
タの第一端部において空洞内に収まるような大きさにな
っており、エンドキャップ部材がコネクタに差し込まれ
るとき圧縮された密閉部を提供する。このように密閉さ
れることは、必須ではないが魅力的な特徴である。なぜ
なら、ケーブルや本発明のコネクタ組立体を含む外科装
置は一般に、使用後の外科洗浄処理の対象になるからで
ある。外科洗浄処理では、装置を洗浄するために洗浄溶
液が用いられる。この洗浄溶液は腐食性であることが多
く、この洗浄溶液に継続的にさらされると、コネクタ内
の部品が損傷を負ったりすることがある。好都合なこと
に、弾性アームと第一部材とエンドキャップ部材は、互
いに一体に形成されており、好ましくは、通常の使用に
要求される弾力性と長さを有する適切なプラスチック材
から形成される。

【０００９】前記コネクタは、第一端部において電気ケ
ーブルワイヤを受け入れるための強固なプラスチック部
を持つことが望ましい。このコネクタは外側シェルを持
ち、内部に壁を有する。この内壁は外側シェルの間に延
びており、コネクタ内部を第一端部側の第一キャビティ
と第二端部側の第二キャビティとに分離する。好ましく
は、内壁は、外側シェルの内面に対してほぼ垂直になる
ように外側シェルを横断する。内壁は、第一導電性部材
（第一ピン）を受け入れる複数の貫通した第一開口部
と、第二導電性部材（第二ピン）を受け入れる複数の貫
通した第二開口部を備える。この第一開口部と第二開口
部の具体的な数と配置は、用途に応じて変えうる。導電
性部材は、それぞれの一部が第一キャビティ及び第二キ
ャビティにまで延びるような長さを持つ。

【００１０】本発明のある特徴によると、前記コネクタ
は、好ましくはコネクタの他の部分と一体に形成された
絶縁壁を有する。この絶縁壁は、内壁の両面上に形成さ
れる部品を備えており、絶縁壁の第一の部分は第一キャ
ビティ内に位置し第一端部の方向に延びている。絶縁壁
の第二の部分は第二キャビティ内に位置し、コネクタの
第二端部の方向に延びている。好ましくは、絶縁壁は内
壁に対してほぼ垂直である。絶縁壁は、コネクタ内に位
置する第一電気回路及び第二電気回路の間に絶縁性の壁
を作る。さらに詳しくは、絶縁壁はコネクタの外側シェ
ル間に延びており、第一伝導ピンと第二伝導ピンを絶縁
している。第二キャビティ内において、第一伝導ピン及
び第二伝導ピンは、通常の使用状態では、ＥＥＰＲＯＭ
のような電気装置に電気的に接続され、絶縁壁はこれら
の電気装置を互いに絶縁する。

【００１１】本発明による別の特徴において、前記コネ
クタは、その外面にキー面を持つ。キー面はコネクタの
外面上に長い平面状の窪みを備える。、コネクタが相手
方のソケットに一方向にしか電気的に接続できないよう
に、キー面はコネクタの向きを整合させる。このため、
第一伝導ピン及び第二伝導ピンは、これらが嵌まるソケ
ットの電気ポートに、確実に適切に差し込まれる。よっ
て、コネクタが間違って力ずくで発生器にとりつけられ
て、伝導ピンが損傷したり曲がったりする危険を避けら
れる。コネクタがソケットに差し込まれたときに、相手
方のソケットが絶縁壁を収容するように、絶縁壁は独特
の「鍵」的な機能を備える。言いかえると、相手方のソ
ケットは、絶縁壁を受け入れるためにその内部に溝等を
備えていなくてはならない。

【００１２】本発明の別の特徴において、本コネクタ
は、非絶縁接点の組（ピンとその受け入れ孔）と絶縁さ
れた接点の組（ピンとその受け入れ孔）との間をよりう
まく絶縁する。このことは、ある実施の形態において、
導電ピンの一方の組の長さを短くすることによりなされ
る。すなわち、好ましくは非絶縁ピンがコネクタの奥深
くに引っ込んでおり、これによって絶縁されたピンが対
応する絶縁された受け入れ孔に先に嵌まるようになって
いる。このようなコネクタの電気的配列により、非絶縁
ピンが相手方の非絶縁受け入れ孔に差し込まれないと、
ハンドピースに電力が供給されない。このため、コネク
タをソケット内にさらに深く差し込んで、両者の間の電
気的接続を適切に行わせることが必要になる。

【００１３】本発明のコネクタにより、好ましい外科切
開装置及びそれと共に使用されるように設計された付随
の好ましい発生器との間を接続することが容易で扱いや
すくなる。これにより、発生器はそれに接続するように
設計されたハンドピースとともに用いられることが確実
になり、好適な接続結果が得られる。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明に関する前記の特徴及びそ
の他の特徴は、以下の詳細な説明及び図面によりさらに
明らかになる。図１に本発明によるコネクタ組立体の一
例を示し、コネクタ組立体の全体を１０で示す。組立体
１０はケーブル２０を有する。このケーブル２０の一端
は、外科用具３００（一部図示する）と接続され、もう
一端２２は、第一部材に接続されている。第一部材の全
体は３０で示す。

【００１５】次に、第一部材３０はコネクタ１００と接
続される。組立体１０は第一部材３０とコネクタ１００
を備え、発生器（好ましくは超音波発生器）４００のプ
ラグ４０２に差し込まれる。第一部材３０の第一端部３
２はケーブル２０の端２２を受け入れる。典型的な実施
の形態では、第一部材３０は、ケーブル２０とコネクタ
１００の間の本発明による電気的接続を実現する他の電
気部材（図示せず）を格納する。第一部材３０は、少な
くとも部分的に中空になっており、これによってケーブ
ル２０が第一部材３０内を少なくとも部分的に通過する
ことができるとともに、、他の電気部材が第一部材３０
内に配置されるようになっている。第一部材３０の外面
３１は、好ましくはお互いに１８０°離れたところに窪
んだ握り部４０（片方のみ図１に示す）を有するように
形成される。窪んだ握り部４０は、好ましくはその握り
部の表面に多数の隆起したリブ４２を有する。これによ
り、握り部の摩擦が増加する。

【００１６】この窪んだ握り部４０は、典型的な実施の
形態では、使用者が一方の握り部４０を親指で持ち、も
う一方の握り部４０を１つ以上の指で持つように設計さ
れている。例えば、使用者は親指の部分（握り部）４０
と反対側の部分（握り部）４０に数本の指を置き、人差
し指を第一部材３０の軸線に平行に揃えることもでき
る。窪んだ握り部４０の大きさ、例えば長さは、互いに
異なる。例えば、一方の握り部４０はもう一方の握り部
４０よりも長い方が好ましい場合もある。このシステム
１０の想定された使用法においては、使用者は長い方の
窪んだ握り部４０に人差し指を置く。これは、かなりの
長さを持った第一部材３０の途中に人差し指をおくため
の余地が長い方の握り部４０にあるからである。このよ
うに握ると、人差し指は背骨のようになって支え、親指
は短い方の握り部４０に嵌まる。このような握り部４０
により使用者は第一部材３０を握ることができ、第一部
材３０と付属のケーブル２０を容易に扱うことができ
る。

【００１７】図示した第一部材３０は、ケーブル２０の
第一端部２２が差しこまれる第一端部３２の方向に向か
って細くなるようなテーパ形状を全体的に有する。第一
部材３０は、窪んだ握り部４０が当然ながら窪んでいる
のを除いて、概略的に環状形をしている。第一部材３０
は好ましくは、第一端部３２の反対側の第二端部３４
に、弾力性をもつ端縁５０を持つ。この弾性端縁５０
は、以下でより詳しく説明しているように、コネクタ１
００を密閉してこれに接続されるように設計されてい
る。好ましくは、第１部材は弾性端縁５０において他の
部分によりも大きな内容積を有しているため、弾性端縁
５０は、自身がコネクタ１００の端部１１４の周囲に配
置された形式で、端部を受け入れることができる。言い
かえると、弾性端縁５０によって、キャビティ５３が形
成されて画定されており、その弾性端縁５０はコネクタ
１００の端部１１４の周囲に配置される薄いシース部品
を構成する。弾性端縁５０は好ましくは、弾性端縁５０
の内面５１に形成された環状リブのような１つ以上の保
持面（図示せず）を有することがわかるであろう。これ
らのさらなる保持面は、コネクタ１００の外面上に形成
された相補的な保持面１２２（図２）とかみ合い、第一
部材３０とコネクタ１００の間をさらに良好に密閉する
ように設計されている。

【００１８】さらに、第一部材３０はその外面３１から
延びた弾性アーム６０を有する。このアーム６０は、よ
り構造的に良好に支持できるように、窪んだ握り部４０
と弾性端縁５０に形作られる空洞部５３との間に位置す
るのが好ましい。弾性アーム６０は、第一部材３０とエ
ンドキャップ部材７０とを接続しており、このエンドキ
ャップ部材７０は、弾性端縁５０と組み合わされる端部
１１４の反対側の端部１１２とかみ合うように設計され
ている（図１に破線で示す）。エンドキャップ部材７０
は、第一端部７２と、その反対端の第二端部７４を持
ち、弾性アーム６０は第一端部７２に非常に近い位置に
おいてエンドキャップ部材７０に接続される。エンドキ
ャップ部材７０は本体７６を有しており、本体７６は第
一端部７２にフランジ７８を持つ。この本体７６は、使
用者に握りやすい輪郭を持つように形成されており、好
ましくは互いに１８０°離れた位置に窪んだ握り部８０
を有する。握り部８０は握り部４０と類似しているが、
握り部８０は第二端部７４の全体にまで延びている。握
り部８０はまた、好ましくはお互いに同形であり、さら
に、使用者がエンドキャップ部材７０を握るのを補助す
るため突起した多数のリブ８２を有する。握り部８０
も、使用者の親指と人差し指（または他の指）で持ちや
すい輪郭を有する。

【００１９】エンドキャップ部材７０は、好ましくは、
中身が詰まっているが弾性体である。ただし、フランジ
７８はエンドキャップ部材７０の中身が詰まった部分か
ら延びる環状のフランジを有する。フランジ７８は、当
然ながら弾力性を持ち、キャビティ７９がフランジ７８
内に形成されるように、一端に開口部を持つ。以下にさ
らに詳しく説明するように、エンドキャップ部材７０が
コネクタ１００に組み合わされるとき、フランジ７８が
コネクタ１００内に収まるように、フランジ７８は好ま
しくはコネクタ１００の端部１１２の内径よりもわずか
に小さな外径を持つ。エンドキャップ部材７０はソーク
キャップ（洗浄用のキャップ）としても知られており、
外科処理後洗浄の間、コネクタ１００を密閉することに
よりコネクタ１００内に含まれる電気部材を保護する。
従って、エンドキャップ部材７０は、コネクタ内に形成
されたキャビティに取り付けられたとき、キャビティ内
に設置された電気部材を保護するための圧縮されたシー
ルを作る材料から形成される。従来のソークキャップ
は、たいていコネクタと切り離されており、邪魔で扱い
にくい。本発明は、ソークキャップ（エンドキャップ部
材７０）をコネクタ組立体から分離しておくのではな
く、コネクタ組立体に一体に取り付けることによりこれ
らの欠点を克服する。エンドキャップ部材７０は、本発
明によれば必須ではない特徴を構成することが理解され
るであろう。

【００２０】弾力アーム６０とエンドキャップ部材７０
と共に第一部材３０は、例えばサーモプラスチックのよ
うなプラスチック材で形成されていることが望ましい。
さらに特定すると、これらの部品を形成するプラスチッ
ク材は、好ましくは弾力ゴム状材を含む。ある実施の形
態では、これらの部品は液体状の射出成形材を用いて適
切な射出成形プロセスにより形成される。第一部材３０
は弾力性を持つため、コネクタ１００を確実に密閉でき
る。アーム６０は、エンドキャップ部材７０がコネクタ
１００の一端１１２に揃えられて差し込まれるように、
容易に曲げたり操作したりできるために弾力性を持つ必
要がある。さらに、端縁５０とコネクタ１００との間に
シールが形成されるように、端縁５０がコネクタ１００
の他の一端１１４と密着するために、端縁５０は弾力性
を持つ必要がある。本発明のさらに別の特徴として、エ
ンドキャップ部材７０は第一部材３０を形成しているの
と同じ部材から形成されるのが好ましい。

【００２１】図２ないし図５にハンドピースコネクタの
一例を示す。コネクタ１００は第一端部１１２と、第一
端部１１２の反対に第二端部１１４を持つ外側シェル１
１０から構成される。第一端部１１２と第二端部１１４
はそれぞれ、少なくとも部分的に開口しており、コネク
タ１００の内部空間１１６にアクセスすることができる
ようになっている。外側シェル１１０は内面１１８と外
面１２０を有する。図示された実施の形態によると、外
側シェル１１０は概略的には環状形をしているため、内
部空間１１６も環状室となる。外側シェル１１０は、仮
想的におおよそ３つの部分すなわち第一の部分１３０、
第二の部分１４０および第三の部分１５０に区分され
る。第二の部分１４０は第一の部分１３０と第三の部分
１５０の間に位置する。第二の部分１４０はコネクタ１
００の中央の部分であり、第一の部分１３０が第一端部
１１２を有しており、第三の部分１５０が第二端部１１
４を有する。

【００２２】以下に詳しく説明するように、コネクタ１
００の直径は第二の部分１４０で最大となり、第三の部
分１５０で最小となる。第三の部分１５０は、コネクタ
１００の第二端部１１４が第一部材３０に密着されるよ
うに、多数のロック面を持つ。具体的には、外面１２０
に多数のリブ（保持面、ロック面）１２２と、その間に
ある多数の溝１２４とが形成される。言い換えると、複
数の溝１２４が切り込みを形成し、それによって複数の
リブ１２２が形作られる。外側シェル１１０が環状であ
るため、複数の溝１２４と複数のリブ１２２もまた環状
である。複数のリブ１２２と複数の溝１２４は、かみ合
わせ面をなす。それらの面は相手方の面とかみ合い、第
三の部分１５０と第一部材３０の間を緊密に密閉してい
る。さらに具体的には、弾力端縁５０の内面５１に形成
されるリブ（図示せず）は、複数の溝１２４とかみ合
い、コネクタ１００に対して弾力端縁５０を位置付け維
持する。このように、弾力端縁５０がコネクタ１００の
周囲に取り付けられるとき、弾力端縁５０が複数のリブ
１２２の周面に密着されることが望ましい。

【００２３】第三の部分１５０における第二端部１１４
と反対の最も内側のリブ１２２に隣接した位置には、第
一肩部１５２が形成されている。第一肩部１５２は内側
に形成された肩部溝１５４を有する。また、外側シェル
１１０が環状形であるため、第一肩部１５２と肩部溝１
５４（図４に示す）もまた環状形である。第一肩部１５
２は、好ましくは、第二端部１１４に固定されたコネク
タ１００を弾性端縁５０に配置するときにコネクタを停
止させるための停止面として作用する。肩部溝１５４は
コネクタ１００と第一部材３０を支持するためのかみ合
わせ溝として使用されうる。第三の部分１５０の内径
は、ほぼ均一であることが望ましい。ただし、コネクタ
１００の内面１１８は第二端部１１４においてわずかに
窪み、ここにおいては内径が大きくなっている。この第
二肩部１５６は第二端部１１４のすぐ近くに形成され、
縁１５８を形成する。縁１５８は第二端部１１４の一部
を構成する斜めの端縁１６０を持つ。縁１５８も環状形
をしており、複数のリブ１１２のどれよりも大きな外径
を持つことが望ましい。このようにして、縁１５８は、
コネクタ１００を所定位置に固定するための保持縁とし
て機能する。

【００２４】コネクタ１００の第二の部分１４０は外側
シェル１１０を横断する内壁１４２を有する。内壁１４
２は、内部に形成された複数の第一開口部１４４と複数
の第二開口部１４６を持つ（図３参照)。図示された実
施の形態によると、第一開口部１４４および第二開口部
１４６は、それぞれ円形の断面を持つ。図４に示すよう
に、第一開口部１４４および第二開口部１４６は、コネ
クタ１００の第一の部分１３０と第三の部分１５０の間
の連絡を可能にする。言いかえると、コネクタ１００の
内部空間１１６は内壁１４２によって仕切られており、
内部空間１１６は概略的に、内壁１４２から第一端部１
１２にわたる第一内部キャビティ１１７と、内壁１４２
から第二端部１１４にわたる第二内部キャビティ１１９
とに分割される。内壁１４２は第一端部１１２側に第一
面１４３を持ち、第二端部１１４側に第二面１４５を持
つ。第一開口部１４４及び第二開口部１４６は、第一面
１４３から第二面１４５にかけて内壁１４２を貫通して
いる。

【００２５】図３に示すように、第一開口部１４４およ
び第二開口部１４６の特定の配置は、コネクタ１００の
所望の用途による。実例を示すと、代表的なコネクタ１
００では、４つの第一開口部１４４がほぼダイアモンド
形に並び、３つの第二開口部１４６は、真中の第二開口
部１４６が他の２つの第二開口部１４６を結んだ線上か
らわずかに外れるように配置されている。当業者であれ
ば、第一開口部１４４と第二開口部１４６の数及び配置
は本発明の実施において重要ではなく、ハンドピース及
びその接続される発生器４００の特定のデザイン次第で
変わりうることを理解できるであろう。

【００２６】本発明のある特徴によると、内壁１４２は
符号１８０で全体を指した絶縁壁を有する（図４）。図
示された実施の形態において、絶縁壁１８０は、実際に
内壁１４２の一部を構成し、内壁１４２の第一面１４３
及び第二面１４５のそれぞれにほぼ垂直になる。絶縁壁
１８０は、本体（内壁）１４２の第一面１４３から外側
に広がる第一の部分１８２と、本体（内壁）１４２の第
二面１４５から外側に広がる第二の部分１８４を持つ。
図３及び図４によく示されているように、絶縁壁１８０
は、複数の第一開口部１４４と複数の第二開口部１４６
との間を構造的に分離しており、第一開口部１４４を貫
通する第一電気部品（図示せず）を、第二開口部１４６
を貫通する第二電気部品（図示せず）から電気的に絶縁
している。よって、どの第一開口部１４４がどの第二開
口部１４６からも確実に分離されるように、外側シェル
１１０の間を延びる絶縁壁１８０の大きさはあらかじめ
決められている。図３は、絶縁壁が外側シェル１１０の
間を部分的に延びていることを示すが、別の実施の形態
においては、絶縁壁１８０は外側シェル１１０の間をそ
の全長にわたって延びてもよいことが理解できるであろ
う。

【００２７】以下に詳しく説明するように、絶縁壁１８
０は、コネクタ１００の第二端部１１４側の第二キャビ
ティ１１９内に位置する各電気部品（図示せず）を絶縁
するように設計されている。図示の実施の形態におい
て、絶縁壁１８０の第一の部分１８２及び第二の部分１
８４のそれぞれの長さは、第一の部分１８２は第一端部
１１２の方向へ部分的にだけ延び、第二の部分１８４は
第二端部１１４の方向へ部分的にだけ延びるようにされ
ている。図示された実施の形態において、第一の部分１
８２の長さは第二の部分１８４の長さよりも短い。第一
開口部１４４および第二開口部１４６は本体（内壁）１
４２を完全に貫通しているので、第一開口部１４４と第
二開口部１４６の間に位置している第一の部分１８２お
よび第二の部分１８４は、互いに同じ形状にするのがよ
いようである。しかし、第一の部分１８２の形状が第二
の部分１８４の形状と異なる場合も、本発明の範囲内で
ある。絶縁壁１８０はコネクタ１００の内部空間１１６
内に電気的導通の障壁を行うために、絶縁材で形成され
ることが好ましい。また絶縁壁１８０は、内壁１４２に
一体的に形成されることが好ましい。

【００２８】図３は、コネクタ１００の第一端部１１２
を示す正面図である。この図において、複数の第一開口
部１４４と複数の第二開口部１４６及び絶縁壁１８０の
配置がよく示されている。図のように、絶縁壁１８０は
外側シェル１１０内に位置し、全ての第一開口部１４４
を全ての第二開口部１４６から確実に分離する。

【００２９】図２及び図５に最もよく示されるように、
本発明の別の特徴として、コネクタ１００は、全体を符
号２００で示すようなキー面を備える。この概略的に
は、キー面２００は、コネクタ１００の外面１２０に形
成され、外面１２０上に第一端部１１２から位置２１０
まで延びる凹んだ面を備える。さらに具体的には、キー
面２００は、第一端部１１２から、第一肩部１５２及び
複数リブ１２２の手前まで延びている。図示したキー面
２００は、斜めの端縁２１０で終了する。キー面２００
は、発生器などの電力供給部４００にコネクタ１００を
正しく差し込むために、視覚的また物理的にコネクタ１
００の向きを揃えるための方法を提供する。例えば、キ
ー面２００は複数の第二開口部１４６の近くの外面１２
０上に形成され、キー面２００を含む平面が、絶縁壁１
８０の両端を通るように絶縁壁１８０の中心を延びる平
面とほぼ平行になる。この配置によれば、複数の第二開
口部１４６は、絶縁壁１８０とキー面２００との間に位
置することになる。キー面２００は、発生器４００とコ
ネクタ組立体１０の間を電気的に接続するプラグ４０２
の一部として形成された舌片または突起（図示せず）と
かみ合う。使用にあたっては、キー面２００が発生器４
００のプラグ４０２の舌片または突起をスライドさせる
ように受け入れて、コネクタ１００は発生器４００のプ
ラグ４０２に差しまれる。

【００３０】図１ないし図６によると、使用にあたって
は、ケーブル２０を経由して発生器４００とハンドピー
スとの間の電気的に接続するため、コネクタ１００内に
多数の導電性部材が設置される。図示の実施の形態にお
いては、複数の第一導電性部材２２０が、複数の第一開
口部１４４中を貫通しており、これらの第一導電性部材
２２０は第一回路に接続されている。それゆえ、好適な
実施の形態において、４つの第一開口部１４４を貫通す
る４つの第一導電性部材２２０が存在している。第一導
電性部材２２０の直径は、第一開口部１４４の直径より
もわずかに小さいだけであるため、第一開口部１４４が
形成されている内壁１４２により第一導電性部材２２０
の動作が拘束される。第一導電性部材２２０としては、
いかなる数の適切な導電性部材でもよく、好ましい実施
の形態においては、第一導電性部材２２０は導電ピンを
備える。

【００３１】また、複数の第二導電性部材２３０が複数
の第二開口部１４６を貫通しており、これらの第二導電
性部材２３０は第二回路に接続されている。図示の実施
の形態によると、導電ピンの形状を有する３つの第二導
電性部材２３０が存在する。典型的な実施の形態では、
第一導電性部材２２０及び第二導電性部材２３０の大き
さは異なっているであろうが、概略的な形状（ここでは
ピンの形状）は同一である。第一導電性部材２２０およ
び第二導電性部材２３０の数と形が、特定の用途に応じ
て異なってもよいことは理解されるであろう例えば、第
一導電性部材２２０が第一断面形を有し、第二導電性部
材２３０がこれと異なる第二断面形を有していてもよ
い。

【００３２】第一導電性部材２２０および第二導電性部
材２３０は、全体を符号２４０に示すような導電体ヘッ
ダ組立体の部分であってもよい。導電体ヘッダ組立体２
４０は、非導電性基部２５０を持ち、非導電性基部２５
０に第一導電性部材２２０及び第二導電性部材２３０が
接続されており、そこから外側に延びている。基部２５
０は、コネクタ１００の断面形と相補的な断面形を有す
ることが望ましい。この場合、基部２５０は、コネクタ
１００内に配置されるほぼ環状形の部材である。さらに
詳しくは、基部２５０の第一面２５２がコネクタ１００
の内壁１４２の第二面１４５に接する。第一導電性部材
２２０及び第二導電性部材２３０は第一面２５２からさ
らに延び、第一端部２２２，２３２はそれぞれ発生器４
００のソケット（図示せず）のような相手方の部材に受
け入れられ、相手方の部材と導電性部材との電気的な接
続が実現される。第一導電性部材の第二端部２２４およ
び第二導電性部材の第二端部２３４は、それぞれ基部２
５０の第二面２５４からさらに延びている。第二端部２
２４，２３４は、典型的な実施の形態においてケーブル
２０の一部を形成する電気ワイヤ（図示せず）に接続さ
れる終端部を有する。第二端部２２４は第一電気部品
（第一回路）に接続された電気ワイヤに接続され、第二
端部２３４は第二電気部品（第二回路）に接続された電
気ワイヤに接続されている。電気ワイヤを第二端部２２
４，２３４にはんだ付けするなど多くの適切な技術によ
って、第二端部２２４，２３４と電気ワイヤとが結合さ
れる。

【００３３】さらに、コネクタ１００（より詳しくはコ
ネクタ１００の第二キャビティ１１９）は、さらなる電
気部品がコネクタ１００内に設置されるような領域を与
える。コネクタ１００内で使用される電気部品の１つの
型は、ＥＥＰＲＯＭ（電気的消去書き込み可能な読出し
専用メモリ）（図示せず）である。ＥＥＰＲＯＭは一般
に、使用者がチップの内容を消去し電気信号により新し
い内容を書きこむことを許可する内部スイッチを持つ集
積回路記憶チップとして知られている。ＥＥＰＲＯＭ
は、使用できる電気部品の一例にすぎないことがわかる
だろう。従って、本発明はこの種の用途だけに限定され
ない。ＥＥＰＲＯＭの使用時、ＥＥＰＲＯＭは、自身が
関連する導電性部材２２０の第二端部２２４または導電
性部材２３０の第二端部２３４に電気的に接続される。
ＥＥＰＲＯＭは、好ましくは導電体ヘッダ組立体２４０
がコネクタ１００内で内壁１４２に支えられるように配
置される前に、第二端部２２４または２３４に接続され
ることが理解されるであろう。このように、この第二キ
ャビティ１１９はハンドピースデータの専用の仲介的な
記憶装置を備えることができ、発生器の機能を有効／無
効にする。

【００３４】さらに、コネクタ１００が発生器４００の
ソケットに差し込まれたときには、発生器４００のソケ
ットが絶縁壁１８０を受け入れなければならないため、
絶縁壁１８０は独特の「鍵」的な機能を持つことがわか
るであろう。言いかえると、ソケットは、絶縁壁１８０
を受け入れるために、内部に溝等（図示せず）を持たな
ければならない。従って、絶縁壁１８０の形は、相補的
に設計された発生器ソケットにのみフィットする独特の
「鍵」形である。

【００３５】本発明によると、コネクタ１００は好まし
くは、高温加工プラスチックから形成られ、強固な構造
をしている。例えば、コネクタ１００は適切な熱可塑性
材料より形成され、ある実施の形態では、コネクタ１０
０とその特徴的な形状は、熱可塑性材料を図示しない型
の組立体に充填する適切な型成形処理により造られる。
したがって、図示したコネクタ１００の特徴的な形状は
すべて、好ましくは互いに一体であって、コネクタ１０
０は単一の部品である。

【００３６】本発明のコネクタ組立体１０は、選択され
た望ましい発生器に対して独特のインターフェースを与
えるのと同時に、使用者に他の利点を与える。例えば、
コネクタ１００の一端とかみ合う部品としてエンドキャ
ップ部材（ソークキャップ）７０を有することにより、
使用者にさまざまな利点を与える。また、絶縁壁がコネ
クタ１００を分割することによって、様々な電気部品を
互いに絶縁し、電気接続の交差（ショートを起こすかも
しれない）を避けることができる。このコネクタ組立体
１０は、魅力的で、直観的に認識でき、使用しやすく堅
固なデザインを提供する。

【００３７】ここで、図７に別の実施の形態によるコネ
クタを示し、このコネクタの全体を符号１００’で示
す。コネクタ１００’は、導電ピン２２０，２３０のう
ちのいずれか一方の組の長さが他方の組の長さよりも短
いという点を除いては、コネクタ１００と同様である。
これまでに述べたように、電気的安全を図るため導電ピ
ン２２０と導電ピン２３０の間は絶縁しておく必要があ
る。導電ピン２２０，２３０の一方の組は、アースされ
た非絶縁導電ピンで構成され、もう一方の組は電気の授
受を行う（patient）絶縁された導電ピンで構成され
る。導電ピン２２０，２３０は、互いに合致するコネク
タとソケットにおける長い絶縁路の輪郭により、好まし
く絶縁される。絶縁壁１８０は、ソケットにコネクタが
完全に差し込まれることに依存して、適用されうる絶縁
要件を満たすための十分に長い絶縁路をその表面で設け
る。例えば、この絶縁は医療電気安全基準を受けて記載
された「患者（patient）絶縁条件」を満たすためのも
のである。また、医療器具でない場合にも、他の電気安
全基準においてこのように安全に絶縁することが必要で
ある。コネクタ１００がソケット４０２に完全に差し込
まれていなくても、外科用器具３００を操作することは
可能であるが、十分に差し込まれたときの絶縁壁１８０
の利点は活用されない。従って、絶縁壁１８０は十分な
長さの絶縁路を提供できず、絶縁の要件は満たされな
い。このようなことは、使用者がコネクタ１００を差し
込むときに説明書に正しく従わないと起こる。このよう
な状況下で使用者は外科用器具３００を駆動でき、外科
器具３００に電源を供給することができるが、絶縁壁１
８０は期待された適切な位置にはない。

【００３８】本発明は、ソケット３０２にコネクタ１０
０を正しく差し込むことを促すために設計された解決方
法を提供する。図７に示す例示的な実施の形態におい
て、第一内部キャビティ１１７内では、１組の導電性部
材２２０，２３０は、もう一方の組の導電性部材２２
０，２３０よりも深い位置にに引っ込んでいる。好まし
くは、制御ピンとして作用する非絶縁導電性部材（ピ
ン）は、ハンドピーストランスデューサ（図示せず）を
駆動する電気の授受を行う（patient）導電性部材（ピ
ン）よりも、深い位置に引っ込んでいる。一例としての
目的でのみ説明すると、第一導電性部材２２０は電気の
授受を行う（patient）絶縁された導電性部材から構成
され、第二導電性部材２３０は非絶縁導電性部材から構
成される。非絶縁導電性部材（第二導電性部材２３０）
は、差し込まれているハンドピース（図示せず）の存在
を検出するために用いられ、検出時には、使用者がハン
ドピースを駆動できる機能を有効にする。非絶縁導電性
部材２３０はハンドピース内に配置されたＥＥＰＲＯＭ
に接続されうる。あるいは、非絶縁導電性部材２３０
は、互いに結合されてもよいし、抵抗器が両方の導電性
部材の間に配置されてもよい。発生器の内側の電気回路
（図示せず）は、非絶縁導電性部材２３０の間の前記Ｅ
ＥＰＲＯＭや前記結合や前記抵抗器が存在するか検出す
るために用いられる。コネクタ１００’の存在は、非絶
縁導電性部材のグループ内のピン間にまたがるワイアス
トラップにより検出でき、このワイアストラップは、コ
ネクタが嵌まるソケットに接続された抵抗測定器のよう
な検知回路により検出できる。また、非絶縁導電グルー
プに属する導電体２３０に接続されているコネクタ１０
０’内のＥＥＰＲＯＭにより、コネクタ１００’の存在
の検知を行ってもよい。このＥＥＰＲＯＭは、コネクタ
が嵌まるソケットに接続されているＥＥＰＲＯＭリーダ
ーにより検出される。

【００３９】したがって、図７に示すように、第一導電
性部材２２０のそれぞれの長さは、第二導電性部材２３
０のそれぞれの長さよりも長い。本実施の形態におい
て、絶縁壁１８０の第一の部分１８２は、第一導電性部
材２２０の端まで延びていない。言い換えると、第一導
電性部材２２０が、第一の部分１８２の端より長く延び
ている。第一導電性部材２２０がより長いために、コネ
クタ１００’をソケット４０２に差し込むと、第一導電
性部材２２０が先に、ソケット４０２のうちの対応する
受け入れ孔に接触し、その受け入れ孔に嵌まる。

【００４０】従来の設計と違い、コネクタ１００’が部
分的にソケット４０２に差し込まれたとしても、深く引
っ込んだ非絶縁第二導電性部材２３０の組が接触状態に
なっていないために、ハンドピースは駆動されない。こ
れにより、不充分に差し込まれ不充分に絶縁されたコネ
クタ１００’を使用することが防げる。コネクタ１０
０’が絶縁要件を満たすように十分にコンセント４０２
に差し込まれると、非絶縁第二導電体２３０がソケット
４０２に嵌まり合う。このとき、電気の授受を行う（pa
tient）絶縁された接点（第一導電体２２０）が非絶縁
接点（第二導電体２３０）から物理的／電気的に十分に
絶縁されたことを示す信号が供給される。

【００４１】別の実施の形態において、電気の授受を行
う（patient）絶縁された接点２２０と、非絶縁接点２
３０は同じ長さを持つが、第一の部分１８２が接点２２
０，２３０の各端を越えて延びるために、第一の部分１
８２の長さは増加する。これにより十分に絶縁されるこ
とが保証される。この特定の実施の形態は効果的である
が、この方法を実施するためにはより大きい／長いコネ
クタが必要である。この長いコネクタは、すべての用途
に対しては理想的でない。コネクタ１００’がソケット
に十分に差し込まれることを補助する別の方法において
は、可聴式または触知式指示器を利用する。この指示器
は、絶縁基準を満たすようにコネクタ１００’が十分に
差し込まれているということを使用者に対してフィード
バックする。例えば、ラッチング（latching）機構また
はボールスナップイントゥアシート（ball-snap-into-a
-seat）設計は、使用者に対して、可聴式および／また
は触知式のフィードバックを与えるために使用される。

【００４２】本発明が、その好適な実施の形態に関して
例示されて説明されたが、この発明の範囲を逸脱せず
に、形状および細部の様々な変更が行えることは、当業
者には理解されるであろう。

【００４３】本発明の実施態様は以下の通りである。 （１） 前記内壁により、前記第一端部側に広がる第一
キャビティと前記第二端部側に広がる第二キャビティと
に分離されることを特徴とする請求項１記載のコネク
タ。 （２） 前記絶縁壁が、前記第一表面から前記第一キャ
ビティまで広がる第一の部分と、前記第二表面から前記
第二キャビティまで広がる第二の部分を持つことを特徴
とする実施態様（１）に記載のコネクタ。 （３） 前記絶縁壁が前記内壁に一体に形成されている
ことを特徴とする請求項１記載のコネクタ。 （４） 前記コネクタはさらに外側シェルの外面上にキ
ー面をもつことを特徴とする請求項１記載のコネクタ。 （５） 前記キー面が長い窪んだ面を持つことを特徴と
する実施形態（４）記載のコネクタ。

【００４４】（６） 前記キー面が、前記第一端部から
前記第二端部の手前まで延びることを特徴とする実施形
態（４）記載のコネクタ。 （７） 前記キー面が、停止部として作用する斜めの端
縁持つことを特徴とする実施形態（４）記載のコネク
タ。 （８） 前記コネクタは熱可塑性部材から形成され、単
一に型成形された部材からなることを特徴とする請求項
１記載のコネクタ。 （９） 前記第一導電性部材および前記第二導電性部材
が導電ピンを構成することを特徴とする請求項１記載の
コネクタ。 （１０） 前記コネクタはさらに、非導電性基部を有し
ており、前記複数の第一導電性部材および前記第二導電
性部材が前記非導電性基部に接続され、前記非導電性基
部の第一表面及び第二表面から延びており、コネクタが
組み立てられたとき、前記非導電性基部は内壁に支持さ
れることを特徴とする請求項１記載のコネクタ。

【００４５】（１１） 前記装置が超音波外科用装置を
備えることを特徴とする請求項１記載のコネクタ。 （１２） 前記各第一導電性部材は第一の長さを持ち、
前記各第二導電性部材は第二の長さを持ち、前記第一の
長さは前記第二の長さよりも長いことを特徴とする請求
項１記載のコネクタ。 （１３） 前記コネクタが、相手方のソケットに差し込
むのに適しており、前記第一導電体部材が前記装置を駆
動する絶縁された接点を構成し、前記第二導電性部材が
接地された非絶縁接点を構成するとともに、前記ソケッ
トに前記装置が接続するように差し込まれていることを
検出するように前記第二導電性部材が使われることによ
って、より短い前記第二導電性部材が前記ソケットに差
し込まれていないと、前記装置の存在が検出されないこ
とを特徴とする実施形態（１２）記載のコネクタ。 （１４） 前記コネクタはさらに、前記第一端部と前記
第二端部との中間に位置して、前記外側シェルの間に広
がり、複数の第一開口部及び第二開口部を持つ内壁を備
えており、前記複数の第一導電性部材は前記複数の第一
開口部を貫通し、前記複数の第二導電性部材は前記複数
の第二開口部を貫通することを特徴とする請求項２記載
のコネクタ組立体。 （１５） 前記内壁が、前記コネクタを、前記第一端部
側に広がる第一キャビティと前記第二端部側に広がる第
二キャビティとに分離し、前記各第一導電性部材および
前記各第二導電性部材は前記電力供給部のソケットに差
し込まれるため前記第一キャビティ側に延びる第一端部
と、前記電気ケーブルに電気接続するための第二端部を
備えることを特徴とする実施形態（１４）記載のコネク
タ組立体。

【００４６】（１６） 前記第一導電性部材及び第二導
電性部材が導電ピンを構成することを特徴とする請求項
２記載のコネクタ組立体。 （１７） 前記コネクタはさらに、前記外側シェルの外
面上に形成されるキー面を備えており、、前記キー面は
電力供給部に対して前記コネクタの向きを揃えるための
ものであり、これによって第一導電性部材および第二導
電性部材が前記電力供給部に適切に嵌まって前記装置に
電力を供給することを特徴とする請求項２記載のコネク
タ組立体。 （１８） 前記キー面が長い平坦な窪んだ面を有するこ
とを特徴とする実施形態（１７）記載のコネクタ組立
体。 （１９） 前記外側シェルが、その外面に形成された複
数の溝を有しており、前記溝が、前記弾性端縁の内面に
形成された相手方のリブと噛み合って、前記弾性端縁を
前記外側シェルの周りに固定して密閉することを特徴と
する請求項２記載のコネクタ組立体。 （２０） 前記エンドキャップ部材の一端が弾性フラン
ジを有しており、前記弾性フランジが前記コネクタの第
一端部内に差し込まれてシールを形成することを特徴と
する請求項２記載のコネクタ組立体。 （２１） 前記第一部材が、前記弾性アームと前記エン
ドキャップ部材を有しており、前記弾性アームと前記エ
ンドキャップ部材が一体的な弾性部品を形成することを
特徴とする請求項２記載のコネクタ組立体。

【００４７】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、装置と
電力供給部との間を電気的に安全に接続することが可能
である。また、好ましいタイプの装置のみ正しく電力供
給部に配列されてこれに取り付けられるように、電力供
給部と装置との間の接続機能を制限することが可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の例示的な実施の形態に基づくコネクタ
組立体の分解斜視図である。

【図２】本発明に基づく例示的なコネクタの側面図であ
る。

【図３】図２のコネクタを矢印３−３の方向から見た正
面図である。

【図４】図３の線４−４に沿った断面図である。

【図５】本発明のある特徴を示す図２のコネクタの別の
側面図である。

【図６】内部に多数の導電性部材を配置した図２のコネ
クタを示す断面図である。

【図７】本発明の別の実施の形態に基づくコネクタの断
面図である。

【符号の説明】

１０ コネクタ組立体 ２０ ケーブル ２２ ケーブルの第一端部 ３０ 第一部材 ３１ 外面 ３２ 第一端部 ４０ 窪んだ握り部 ４２ リブ ５０ 弾力端縁 ５１ 内面 ５３ キャビティ ６０ 弾力アーム ７０ エンドキャップ部材（ソークキャップ部） ７２ 第一端部 ７４ 第二端部 ７６ 本体 ７８ フランジ ７９ キャビティ ８０ 握り部 ８２ リブ １００ コネクタ １００’ コネクタ １１０ 外側シェル １１２ 第一端部 １１４ 第二端部 １１６ 内部空間 １１７ 第一内部キャビティ １１９ 第二内部キャビティ １１８ 内面 １２０ 外面 １２２ リブ １２４ 溝 １３０ 第一の部分 １４０ 第二の部分 １４２ 内壁 １４３ 第一表面 １４４ 第一開口部 １４５ 第二表面 １４６ 第二開口部 １５０ 第三の部分 １５２ 第一肩部 １５４ 肩部溝 １５６ 第二肩部 １５８ リップ部 １６０ 斜めの端縁 １８０ 絶縁壁 １８２ 第一の部分 １８４ 第二の部分 ２００ キー面 ２１０ 斜めの端縁 ２２０ 第一導電性部材 ２２２，２３２ 第一端部 ２２４，２３４ 第二端部 ２３０ 第二導電性部材 ２４０ 導電体ヘッダ組立体 ２５０ 非導電性基部 ２５２ 第一表面 ２５４ 第二表面 ４００ 超音波発生器 ４０２ プラグ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート・ピー・ギル アメリカ合衆国、45040 オハイオ州、メ イソン、ノッティンハム・ウェイ 9122 (72)発明者 ウィリアム・ティー・ドノフリオ アメリカ合衆国、45249 オハイオ州、シ ンシナティ、タナガーウッズ・ドライブ 8755 Ｆターム(参考） 4C060 JJ17 JJ25 5E021 FA03 FA05 FA08 FA14 FA16 FB07 FB14 FC07 FC38 JA02 JA04 JA11 KA02 KA05 MA08 5E087 EE07 EE11 FF04 LL02 LL03 LL17 MM05 PP01 PP08 QQ06 RR12 RR13 RR26 RR36 RR41 RR47

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電力供給部に装置を電気的に接続するコ
   ネクタであって、 第一端部とその反対側の第二端部を持つ外側シェルと、 前記第一端部と前記第二端部の中間にあって、前記外側
   シェルを横断して延びており、複数の第一開口部および
   第二開口部を備える内壁と、 前記複数の第一開口部を貫通し、前記装置に電気的に接
   続された複数の第一導電性部材と、 前記複数の第二開口部を貫通し、前記装置に電気的に接
   続された複数の第二導電性部材と、 前記外側シェル内に位置し、各第一導電性部材を各第二
   導電性部材から絶縁するために、前記内壁の第一表面ま
   たは第二表面の少なくとも一方から延びる絶縁壁とを備
   えることを特徴とするコネクタ。
2. 【請求項２】 装置を電力供給部に電気的に接続するコ
   ネクタ組立体であって、第一部材と、コネクタとを備え
   ており、 前記第一部材は、反対端が前記装置に接続している電気
   ケーブルの一端に連結されており、前記第一部材から延
   びる弾性アームを有しており、前記弾性アームのうち前
   記第一部材側とは反対の端はエンドキャップ部材に接続
   されており、 前記コネクタは、第一端部とその反対側に第二端部を持
   つ外側シェルからなり、前記コネクタは、前記外側シェ
   ルの内部に配置された複数の第一導電性部材および第二
   の導電性部材を有しているとともに、各第一導電性部材
   を各第二導電性部材から絶縁するために、外側シェルの
   内部に延びる絶縁壁を有しており 前記第一部材は前記コネクタの第二端部を密閉する弾性
   端縁を有しており、選択された条件の下で第一導電性部
   材と第二導電性部材を保護するために、前記エンドキャ
   ップ部材が前記コネクタの前記第一端部内に密封状態を
   形成するように受け入れられることを特徴とするコネク
   タ組立体。