JP2002280114A - カードコネクタ - Google Patents

カードコネクタ

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JP2002280114A
JP2002280114A JP2001078645A JP2001078645A JP2002280114A JP 2002280114 A JP2002280114 A JP 2002280114A JP 2001078645 A JP2001078645 A JP 2001078645A JP 2001078645 A JP2001078645 A JP 2001078645A JP 2002280114 A JP2002280114 A JP 2002280114A
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holder
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JP2001078645A
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Mitsuo Suzuki
光雄 鈴木
Takashi Katsufuji
貴志 勝藤
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Kel Corp
Original Assignee
Kel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カードを破損させることなく確実に装着でき
るカードホルダを用いつつ、従来品よりもカードの着脱
時における操作性を向上させることができ、併せて接触
信頼性も向上させることが可能な構成のカードコネクタ
を提供する。 【解決手段】 コンタクト30,30,…が設けられた
ベースプレート10と、前端側にカード80の挿抜口2
1を有し、後端側がベースプレート10に支持されて閉
姿勢位置と開姿勢位置との間で揺動可能なカードホルダ
20とを備える。カードホルダ20の揺動支点であるア
ームヘッド23aをベースプレート10に対して前後方
向にスライド移動自在とし、ベースプレート10には、
開姿勢位置にあるカードホルダ20をアームヘッド23
a側に押圧したときに、カードホルダ20がアームヘッ
ド23aをベースプレート10の後方にスライド移動さ
せつつ閉姿勢位置まで揺動するようにカードホルダ20
を案内するガイド14aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリーカードな
どの情報が記録されたカードと電子機器等との間に介在
してこれら両者間の情報伝送を可能にするカードコネク
タに関し、特にカードの着脱がカードホルダを介してな
される構成のカードコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】メモリーカードは内部に小型のICチッ
プを有して種々の情報を記録可能な構成となっており、
このメモリーカードと電子機器等との間の情報伝送には
専用のカードコネクタが用いられる。最近では携帯機器
にもメモリーカードが使用されるようになってきてお
り、例えば標準形態電話方式GSM(Global Systems F
orMobile Communication)にはSIM(Subscriber ide
ntification module)カードと呼ばれる小型のメモリー
カードが用いられている。
【0003】このようなメモリーカードは年々小型化す
るようになっており、これに従ってカードコネクタも小
型軽量化、薄型化が図られている。カードコネクタが小
型・薄型化するとカードをより簡単且つ確実にカードコ
ネクタに装着できることが重要課題となる。携帯機器に
使用されるカードコネクタとしては従来、機器の表面に
設けたカード取り付けスペースにコンタクトを取り付
け、メモリーカード(以下、カードと称する)の端子が
これらコンタクトに当接接触するようにカードを取り付
けた後、カードの上からカバーを装着する構成のものが
知られている。このような構成のカードコネクタは構成
が簡単であるものの、カードの脱着(取り外し)がしに
くいという難点がある他、端子をコンタクトに接触させ
た状態でカードを強く抑え過ぎた場合には端子やコンタ
クトを損傷させる虞がある。
【0004】このような問題を解消するものとして、カ
ードユーザーが直接カードを扱って端子とコンタクトと
を接触させるのではなく、カードを一旦カードホルダに
取り付け、このカードホルダを揺動させて端子とコンタ
クトとを接触させる構成のカードコネクタが知られてい
る。図10(A)はこのようなカードホルダを有するカ
ードコネクタの第1の例であり、コンタクト113が設
けられたベースプレート111に対してカードホルダ1
12が開閉自在に取り付けられた構成となっている。こ
のカードコネクタ110にカード200を装着するに
は、先ずカードホルダ112を開いた状態でこれにカー
ド200を挿入し、カードホルダ112を閉じた上でベ
ースプレート111に対してスライド移動させる。これ
によりカードホルダ112はロックされ、カード200
の端子201はコンタクト113の接触部114と当接
接触する。また、カード200の脱着時には、カードホ
ルダ112を装着時とは反対方向にスライド移動させて
ロックを解除し、カードホルダ112を開いてカード2
00を取り出す。
【0005】図10(B)はカードホルダを有するカー
ドコネクタの第2の例である。このカードコネクタ12
0では、カードホルダ122がベースプレート121に
開閉自在に取り付けられており、カード200が挿入さ
れたカードホルダ122をベースプレート121に対し
て閉じると自動的にロックがなされ、これと同時にカー
ド200の端子201がコンタクト123の接触部12
4と当接接触するようになっている。カード200の脱
着時にはベースプレート121に備えられたロック解除
ボタン125を押圧操作すればロックが解除され、カー
ドホルダ122を開いてカード200を取り出すことが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようにカードホル
ダを用いたカードコネクタでは、カードの着脱を端子や
コンタクトの破損の恐れなく行うことができるが、上記
図10(A)に示すカードコネクタ110では、カード
200の装着時において、カード200をカードホルダ
112に挿入する操作に加えて、カードホルダ112を
ベースプレート111に対して閉じる操作の他、カード
ホルダ112をベースプレート111に対してスライド
移動させる(ロックする)操作を行う必要があった。ま
た、カード200の脱着時においても、カード200を
カードホルダ112から抜き取る前に、カードホルダ1
12をベースプレート111に対してスライド移動させ
る(ロックを解除する)操作の他、カードホルダ112
を開ける操作を行う必要があった。一方、図10(B)
に示すカードコネクタ120では、カード200の装着
時にはカードホルダ122をベースプレート121に対
して閉じる操作のみでよく操作は簡単であるものの、カ
ード200の端子201とコンタクト123とは相対滑
りを起こすことなくそのまま接触するので、これらの表
面に付着したごみや埃等に起因して接触不良を起こす虞
があった。
【0007】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、カードの端子やコンタクトを破損させるこ
となく確実に装着できるカードホルダを用いつつ、従来
品よりもカードの着脱時における操作性を向上させるこ
とができ、併せて接触信頼性も向上させることが可能な
構成のカードコネクタを提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明に係るカードコネクタは、コンタクトが設け
られたベースプレートと、前端側にカード(例えば、実
施形態におけるメモリーカード80)の挿抜口を有し、
後端側がベースプレートに支持されてコンタクトを覆う
ようにベースプレートに対して閉じた閉姿勢位置とベー
スプレートに対して開いた開姿勢位置との間で揺動可能
なカードホルダとを備え、開姿勢位置にあるカードホル
ダの挿抜口よりカードが挿入された後、カードホルダが
閉姿勢位置まで揺動されることにより、カードに設けら
れた端子がコンタクトに当接接触する構成のカードコネ
クタであって、カードホルダの揺動の支点(例えば、実
施形態におけるアームヘッド23a)がベースプレート
に対して前後方向にスライド移動自在になっており、ベ
ースプレートには、開姿勢位置にあるカードホルダを上
記支点側に押圧したときに、カードホルダが上記支点を
ベースプレートの後方にスライド移動させつつ閉姿勢位
置まで揺動するようにカードホルダを案内するガイドが
設けられている。
【0009】本発明のカードコネクタにおいては、カー
ドホルダの揺動支点がベースプレートに対して前後方向
にスライド移動自在であるとともに、ベースプレートに
は、開姿勢位置にあるカードホルダを揺動支点側に押圧
したときに、カードホルダが揺動支点をベースプレート
の後方にスライド移動させつつ閉姿勢位置まで揺動する
ようにカードホルダを案内するガイドが設けられている
ので、カードをカードホルダに挿入する操作を行うと、
カードホルダはそのまま閉姿勢位置まで移動(スライド
移動及び揺動)し、カードホルダにカードを挿入する一
操作のみでカードが装着される。このため、カードを装
着する際、先ずカードホルダへカードを挿入し、続いて
カードホルダをベースプレートに対して閉じる操作(或
いは、更にベースプレートに対するカードホルダのスラ
イド操作)を行っていた従来のカードコネクタよりもカ
ードの装着操作性が向上する。また、カードホルダはベ
ースプレートに対してスライド移動しながら閉姿勢まで
揺動するので、カードの端子とコンタクトとの間には滑
りが生じてワイピング効果が発揮され、ごみや埃等によ
る接触不良が起きにくくなるので接触信頼性も向上す
る。
【0010】また、上記ガイドは、閉姿勢位置にあるカ
ードホルダをベースプレートの前方に付勢したときに、
カードホルダが上記揺動の支点をベースプレートの前方
にスライド移動させつつ開姿勢位置まで揺動するように
カードホルダを案内するようになっていることが好まし
く、このような構成であれば、カードをカードホルダの
前方に付勢する操作を行うと、カードホルダはそのまま
開姿勢まで移動(スライド移動及び揺動)し、カードホ
ルダをベースプレートの前方に付勢する一操作のみでカ
ードの脱着を行うことができるので、カードの脱着操作
も向上する。
【0011】ここで、カードホルダが開姿勢位置から閉
姿勢位置まで揺動する際、カードホルダに設けられた突
起(例えば、実施形態における係止突起24a)又は窪
みがベースプレートに設けられた窪み(例えば、実施形
態における係止窪み14c)又は突起に嵌入してカード
ホルダがベースプレートにロックされるようになってい
れば、カードの装着時には特別な操作をすることなくカ
ードホルダをベースプレートにロックすることができ、
またカードの脱着時には特別な操作をすることなくこの
ロックを解除することができる。
【0012】更に、ベースプレートに位置決め突起が設
けられており、カードを保持したカードホルダが開姿勢
位置から閉姿勢位置まで揺動する際、カードホルダが閉
姿勢位置に至る前にカードホルダに挿入された側のカー
ドの端部がこの位置決め突起に当接し、カードの端子と
コンタクトとが当接接触する所定の位置にカードが位置
決めされるようになっていることが好ましい。このよう
な構成であれば、カードの位置決めを正確に行いつつ、
カードの装着時におけるカードの端子とコンタクトとの
間の滑り量をワイピング効果に必要な最小限度に抑える
ことができるので、これら部材の接触部の摩耗が低減さ
れる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。図1は本発明の一実
施形態であるカードコネクタ1を示しており、図2
(A),(B),(C)はそれぞれこのカードコネクタ
1の平面図、側面図、正面図を示している。また、図3
は図2(A)における矢視III−IIIから見たカードコネ
クタ1の側断面図である。以下、説明の便宜上、図1の
手前側をカードコネクタ1の前方と定義する。
【0014】図1中に示すメモリーカード(以下、カー
ドと称する)80は、本カードコネクタ1に装着された
状態において、このカードコネクタ1が取り付けられた
電子機器等(図示せず)との間で情報のやり取りを行う
情報媒体である。このカード80は、樹脂等の絶縁性材
料からなる長方形平板状の本体部81の裏面側(図1で
は下側)に8個の平板状の端子82,82,…が前後2
列4個ずつ並んで配設された構成となっており、各端子
82は、本体部81の内部に設けられた各種情報を記憶
するICチップ(図示せず)と図示しない配線ケーブル
により繋がっている。
【0015】図1〜図3に示すように、本カードコネク
タ1は矩形平板状のベースプレート10と、このベース
プレート10上に取り付けられた同じく矩形平板状のカ
ードホルダ20と、ベースプレート10に取り付けられ
た8本のコンタクト30,30,…とから構成される。
ベースプレート10は樹脂等の絶縁性材料により構成さ
れており、後部に形成された左右の後方張出部11,1
1の側方にはヘッド支持溝11a,11aが前後方向に
延びて設けられている。
【0016】8本のコンタクト30,30,…は導電性
材料からなり、カード80の端子82,82,…の配列
に合わせて前後2列4本ずつベースプレート10上に並
設されている。各コンタクト30は図3に示すように、
その中央部がベースプレート10に形成された圧入溝1
2に圧入保持されて前後方向に延びており、ベースプレ
ート10の内方(中央側)に延びた片持ち梁部分の先端
部には、本カードコネクタ1に装着されたカード80の
端子82と当接接触する接触部31(上方に突出するよ
うに曲げられた箇所)が形成されている。各コンタクト
30の接触部31は通常、ベースプレート10の上面よ
りも上方に突き出した位置に位置していいるが、装着さ
れたカード80の端子と接触して下方に押圧されたとき
にはベースプレート10に形成されたスリット13内を
ベースプレート10の厚さ方向(上下方向)に移動す
る。また、各コンタクト30の中央部からベースプレー
ト10の外方に延びた部分は下方に屈曲してリード部3
2を形成しており、その下面はベースプレート10の下
面と同じ平面内に位置している。
【0017】カードホルダ20は樹脂等の絶縁性材料に
より構成されており、その後部に形成された左右の後方
張出部22,22には、後方に延びたアーム23,23
が設けられている。これら左右のアーム23,23の先
端部には円筒状のアームヘッド23a,23aが形成さ
れており、これらアームヘッド23a,23aはベース
プレート10の上記ヘッド支持溝11a,11a内にお
いて支持されている。このためカードホルダ20は、ベ
ースプレート10に対して前後方向にスライド移動しつ
つ、コンタクト30,30,…を上方から覆うようにベ
ースプレート10に対して閉じた閉姿勢位置(図2参
照)と、ベースプレート10に対して開いた開姿勢位置
(図1参照)との間で揺動(開閉)することが可能であ
る。ここで、図2(B)に示すように、各ヘッド支持溝
11aの前端部には下方に突出したストッパ11bが設
けられており、アームヘッド23a,23aのヘッド支
持溝11a,11aからの脱落が阻止されるようになっ
ている。なお、カードホルダ20は図4に示すように、
アームヘッド23a,23aをヘッド支持溝11a,1
1aから脱落させることなく、ベースプレート10に対
する垂直姿勢まで揺動することが可能である。
【0018】また、カードホルダ20は、図1に示すよ
うに前端側にカード80の挿抜口21を有しており、こ
こからカード80が挿入される。カードホルダ20の前
部に形成された左右の前方張出部24,24には「コ」
の字状の挿入ガイド25,25が設けられており(図1
及び図6参照)、カード80は両側部がこれら挿入ガイ
ド25,25に案内されてカードホルダ20内にスムー
ズに挿入される。また、図5及び図6に示すように、カ
ードホルダ20後方の裏面側にはサイドストッパ26,
26とセンターストッパ27,27とが下方に突出して
設けられており、カードホルダ20に挿入されたカード
80は、その先端部(カードホルダ20に挿入された側
の端部)がこれらストッパ26,27に前方から当接す
ることにより、カードホルダ20内で位置決めされる。
なお、図1に示すように、カード80の本体部81の一
隅には、カード80の向きを明瞭にするための斜め形状
部81aが形成されており、カード80はこの斜め形状
部81aがカード80の挿入方向に対して後方右側に位
置する姿勢でカードホルダ20内に挿入される。
【0019】ベースプレート10の中央には左右側方に
張り出した中央張出部14,14が形成されており、こ
れら中央張出部14,14には、開姿勢位置にあるカー
ドホルダ20をその揺動支点たるアームヘッド23a,
23a側に押圧したときに、カードホルダ20がアーム
ヘッド23a,23aをベースプレート10の後方にス
ライド移動させつつ閉姿勢位置まで揺動するようにカー
ドホルダ20を案内(具体的にはカードホルダ20の後
方張出部22,22の下面22a,22aの前縁22
b,22bを案内)するとともに、閉姿勢位置にあるカ
ードホルダ20をベースプレート10の前方に付勢した
ときに、カードホルダ20がアームヘッド23a,23
aをベースプレート10の前方にスライド移動させつつ
開姿勢位置まで揺動するようにカードホルダ20を案内
するガイド14a,14aが形成される。これらガイド
14a,14aは左右の中央張出部14,14の上面後
縁を、後方に向かって滑らかに降下する凹状の曲面に形
成して得られる(例えば図4参照)。
【0020】また、図2(A)及び図4に示すように、
ベースプレート10の後部上面には3つの位置決め突起
16が上方に突出して設けられている。図2(A)から
判るように、これら位置決め突起16は、ベースプレー
ト10上における、カードホルダ20の隣接し合うスト
ッパ26,27,27,26間に相当する位置に位置し
ており、カードホルダ20がベースプレート10上を前
方から後方へスライド移動した際には、隣接し合うスト
ッパ26,27,27,26はこれら位置決め突起16
の両サイドを通過して前方に移動する。
【0021】また、図1及び図2(A)に示すように、
ベースプレート10の前方には左右に突出した前方張出
部15,15が形成されている。これら左右の前方張出
部15,15のうち左方の前方張出部15には、カード
ホルダ20に保持されたカード80の左方側辺部と当接
するカード保持壁15aが設けられており、右方の前方
張出部15には、カードホルダ20に保持されたカード
80の右方端部に形成された斜め形状部81aと当接す
るカード保持壁15bが設けられている(図9も参
照)。
【0022】このような構成の本カードコネクタ1はよ
く知られたサーフェスマウントにより電子機器の基板上
に取り付けられるが、図1〜図4ではこの基板の図示は
省略している。なお、本カードコネクタ1の基板への取
り付けの際には、ベースプレート10下面の左前方と右
後方それぞれに形成された2つの突起17,18が基板
上に設けられた孔(図示せず)に挿入されて位置決めが
なされ、各コンタクト30の後部から下方に延びたリー
ド部32が基板上に形成されたパターン上に半田付けさ
れる。
【0023】本カードコネクタ1にカード80を装着さ
せたときのカードホルダ20とカード80の動きを図7
及び図8を用いて説明すると以下のようになる。先ず、
カード80はカードホルダ20が開姿勢位置にある状態
で挿入される(図7(A)参照)。カードホルダ20が
開姿勢位置にあるときには、カードホルダ20の後方張
出部下面22a,22aがベースプレート10のガイド
14a,14aの上縁14b,14bに当接しており、
カードホルダ20は挿抜口21を斜め上方に向けるよう
に前方上げ姿勢に傾斜した状態となっている。また、こ
の開姿勢位置ではカードホルダ20のアームヘッド23
a,23aはベースプレート10のヘッド支持溝11
a,11aの最前方位置に位置している。
【0024】開姿勢位置にしたカードホルダ20の挿抜
口21よりカード80を挿入し、カード80の先端部
(カードホルダ20に挿入した側の端部)がカードホル
ダ20のストッパ26,27に当接すると、カードホル
ダ20はカード80を介してその揺動支点であるアーム
ヘッド23a,23a側に押圧される。これによりカー
ドホルダ20はアームヘッド23a,23aを後方へス
ライド移動させつつ、後方張出部22,22の下面22
a,22aをベースプレート10のガイド上縁14b,
14b上で滑らせて後方に移動する。この移動により、
後方張出部下面22a,22aの前縁22b,22bは
ガイド上縁14b,14bに達するが、ガイド上縁14
b,14bを越えた後はベースプレート10のガイド1
4a,14aと当接し、ガイド14a,14aの形状に
沿って後下方に向けて移動する。これによりカードホル
ダ20はアームヘッド23a,23aを後方にスライド
移動させつつ、閉姿勢位置側へ揺動する(図7(B)参
照)。
【0025】図8(A)は図7(B)に対応する図2中
の矢視VIII−VIIIから見た側断面図であり、カード80
の後列に配設された端子82がカードコネクタ1の後列
に配設されたコンタクト30の接触部31と当接した状
態を示している。図から判るように、この状態ではカー
ド80の先端部(カードホルダ20に挿入された側のカ
ード80の端部)はまだカードホルダ20の後部に形成
されたストッパ26,27に当接した状態となってい
る。
【0026】更にカード80を挿入方向に押圧すると、
カードホルダ20はアームヘッド23a,23aを後方
へスライド移動させつつ更に閉姿勢位置側に揺動し、図
8(B)に示すように、カード80の前列に配設された
端子82がカードコネクタ1の前列に配設されたコンタ
クト30の接触部31と当接した状態となる。ここでも
カード80の先端部(カードホルダ20に挿入された側
のカード80の端部)は、まだストッパ26,27に当
接したままの状態となっている。
【0027】更にカード80を挿入方向に押圧すると、
カードホルダ20はアームヘッド23a,23aを後方
へスライド移動させつつ更に閉姿勢位置側に揺動する
が、カードホルダ20のサイドストッパ26及びセンタ
ーストッパ27は位置決め突起16の両サイドを通過し
て前方に移動するため、カード80の先端部はその揺動
の途中で位置決め突起16に前方より当接し、カード8
0はそれ以上ベースプレート10の奥方向(後方)へ移
動することができなくなる。これによりカードホルダ2
0をアームヘッド23a,23a側へ押圧する力は失わ
れるが、カードホルダ20はカード80を介して下方に
押し下げられるため、カードホルダ20はガイド14
a,14aに案内されてベースプレート10上を後方に
移動しつつ揺動を続ける。なお、このときカードホルダ
20のみが後方にスライド移動し、カード80はストッ
パ26,27に当接した状態で取り残される(従ってス
トッパ26,27とカード80の先端部とは離間す
る)。そして、カードホルダ20の後方張出部22,2
2の下面22a,22aがベースプレート10の下面と
同じ平面上に至ったときに、カードホルダ20は閉姿勢
位置に位置してカード80の本カードコネクタ1への装
着が完了する。
【0028】また、このカード80の装着が完了する
際、カードホルダ20の前方張出部24,24より後方
へ突出形成された係止突起24a,24aはベースプレ
ート10の中央張出部14,14の前部に形成された係
止窪み14c,14cに嵌入し、カードホルダ20はベ
ースプレート10にロックされる(図7(C)参照)。
また、このときカード80の斜め形状部81aは、ベー
スプレート10の右側の前方張出部15に形成されたカ
ード保持壁15bに係合し、カード80は位置決め突起
16とカード保持壁15bとの間で挟まれた状態とな
る。これによりカード80はベースプレート10上の所
定の位置に位置決めされた状態となる。図9は、このよ
うにカードホルダ20が閉姿勢位置に位置してカード8
0がベースプレート10に保持された状態を上方から見
たものである。
【0029】このようにカードホルダ20が閉姿勢位置
に位置してカード80が本カードコネクタ1に装着され
た状態では、カード80の各端子82は対応するコンタ
クト30の接触部31に上方から当接しており、コンタ
クト30の片持ち梁部分はカード80に押圧されてスリ
ット内13で下方に曲げられた状態となる(図8(C)
参照)。このため各コンタクト30にはカード80を上
方へ押し上げようとする付勢力が生じ、結果としてカー
ド80の端子とコンタクト30とは適当な接触圧をもっ
て接触する。
【0030】このように本カードコネクタ1において
は、カードホルダ20の揺動支点たるアームヘッド23
a,23aがベースプレート10に対して前後方向にス
ライド移動自在であるとともに、ベースプレート10に
は、開姿勢位置にあるカードホルダ20をアームヘッド
23a,23a側に押圧したときに、カードホルダ20
がアームヘッド23a,23aをベースプレート10の
後方にスライド移動させつつ閉姿勢位置まで揺動するよ
うにカードホルダ20を案内するガイド14a,14a
が設けられているので、カード80をカードホルダ20
に挿入する操作を行うと、カードホルダ20はそのまま
閉姿勢位置まで移動(スライド移動及び揺動)し、カー
ドホルダ20にカード80を挿入する一操作のみでカー
ド80が装着される。このため、カードを装着する際、
先ずカードホルダへカードを挿入する操作を行い、続い
てカードホルダをベースプレートに対して閉じる操作
(或いは、更にベースプレートに対するカードホルダの
スライド操作)を行っていた従来のカードコネクタより
もカード80の装着操作性が向上する。
【0031】また、上述のように、カードホルダ20は
ベースプレート10に対してスライド移動しながら閉姿
勢まで移動し、ベースプレート10に固定保持される直
前のカード80は、各端子82をコンタクト30の接触
部31に接触させた状態のまま若干後方へスライド移動
するので、カード80の端子82とコンタクト30との
間には滑りが生じてワイピング効果が発揮され、端子8
2やコンタクト30にごみや埃等が付着していたときで
も接触不良が生じにくくなり、併せて接触信頼性も向上
する。
【0032】また、カードホルダ20が開姿勢位置から
閉姿勢位置まで揺動する際、カードホルダ20に設けら
れた係止突起24aがベースプレート10に設けられた
係止窪み14cに嵌入してカードホルダ20がベースプ
レート10にロックされるようになっており、カード8
0の装着時には特別な操作をすることなくカードホルダ
20をベースプレート10にロックすることができる。
【0033】更に、ベースプレート10に位置決め突起
16が設けられており、カード80を保持したカードホ
ルダ20が開姿勢位置から閉姿勢位置まで揺動する際、
カードホルダ20に挿入された側のカード80の端部が
この位置決め突起16に当接し、カード80の端子82
とコンタクト30とが当接接触する所定の位置にカード
80が位置決めされるようになっているので、カード8
0の位置決めを正確に行いつつ、カード80の装着時に
おけるカード80の端子82とコンタクト30との間の
滑り量をワイピング効果に必要な最小限度に抑えること
ができ、これら部材82,30の接触部の摩耗を低減す
ることができる。
【0034】このようにして本カードコネクタ1にカー
ド80が装着され、カード80と電子機器(本カードコ
ネクタ1が取り付けられた電子機器)との間の情報のや
り取りが終了したら、今度はカード80を本カードコネ
クタ1より脱着する。これにはカードホルダ20の上面
側を指で下方へ押圧しつつ前方(手前側)へ付勢すれば
よい。カードホルダ20の上面側には図2又は図9に示
すように、この付勢を容易にするための滑り止め(凹凸
部)28が形成されている。このようなカードホルダ2
0の前方への付勢により、先ず係止突起24a,24a
と係止窪み14c,14cとが分離してカードホルダ2
0のロックが外れ、続いてカードホルダ20の後方張出
部下面22a,22aの前縁22b,22bがベースプ
レート10のガイド14a,14aにより案内されて前
上方に向けて移動する。これによりカードホルダ20は
閉姿勢位置から開姿勢位置まで滑らかに揺動する。ま
た、このときカードホルダ20のアームヘッド23a,
23aはベースプレート10のヘッド支持溝11a,1
1a内を後方から前方へ向けてスライド移動する。
【0035】このカード80の脱着時におけるカードホ
ルダ20の動きはカード80の装着時と反対であり、図
7では(C)から(B),(A)へと変化する。カード
ホルダ20が開姿勢に位置した状態では、カードホルダ
20の揺動支点たるアームヘッド23a,23aはヘッ
ド支持溝11a,11aの最前方位置に位置し、カード
ホルダ20は前方張出部22,22の下面22a,22
aをベースプレート10のガイド部14a,14aの上
縁14b,14bに当接させて挿抜口21を斜め上方に
向けた前方上げの姿勢となる(図7(A)参照)。この
ときカードホルダ20とベースプレート10とのなす角
は比較的大きなものであり、カード80の引き抜き操作
は容易である。
【0036】このように本カードコネクタ1において
は、閉姿勢位置にあるカードホルダ20をベースプレー
ト10の前方に付勢すると、カードホルダ20はベース
プレート10のガイド14a,14aに案内されて、揺
動支点たるアームヘッド23a,23aをベースプレー
ト10の前方にスライド移動させつつ、開姿勢位置まで
揺動する。このため、カードホルダ20を前方に付勢す
る一操作のみでこれを開姿勢位置まで揺動させることが
でき、カード80の脱着時における操作性を従来品より
も向上させることができる。また、カード80の装着時
に係合した係止突起24aと係止窪み14cは、カード
ホルダ20を前方へスライド移動させる操作により自然
と分離するので、カード80の脱着時には特別な操作を
することなくカードホルダ20とベースプレート10と
の間のロックを解除することができる。
【0037】これまで本発明の好ましい実施形態につい
て説明してきたが、本発明の範囲は上述のものに限定さ
れない。例えば、上記実施形態では、カードホルダ20
に設けられた突起(係止突起24a)がベースプレート
10に設けられた窪み(係止窪み14c)に嵌入するこ
とによりカードホルダ20がベースプレート10にロッ
クされるようになっていたが、これとは逆に、カードホ
ルダ20に設けた窪みがベースプレート10に設けた突
起に嵌入することによりカードホルダ20がベースプレ
ート10にロックされるようになっていてもよい。ま
た、上記実施形態は、カード80の裏面側に平板状の端
子82を有するタイプのメモリーカードを装着させるカ
ードコネクタを例に説明したが、本発明のカードコネク
タは、上記平板状の端子の代わりに磁気テープを本体部
(上記実施形態における本体部81に相当するもの)に
取り付けた構成の磁気カードタイプのメモリーカードに
も応用することが可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカードコ
ネクタにおいては、カードホルダの揺動支点がベースプ
レートに対して前後方向にスライド移動自在であるとと
もに、ベースプレートには、開姿勢位置にあるカードホ
ルダを揺動支点側に押圧したときに、カードホルダが揺
動支点をベースプレートの後方にスライド移動させつつ
閉姿勢位置まで揺動するようにカードホルダを案内する
ガイドが設けられているので、カードをカードホルダに
挿入する操作を行うと、カードホルダはそのまま閉姿勢
位置まで移動(スライド移動及び揺動)し、カードホル
ダにカードを挿入する一操作のみでカードが装着され
る。このため、カードを装着する際、先ずカードホルダ
へカードを挿入する操作を行い、続いてカードホルダを
ベースプレートに対して閉じる操作(或いは、更にベー
スプレートに対するカードホルダのスライド操作)を行
っていた従来のカードコネクタよりもカードの装着操作
性が向上する。また、カードホルダはベースプレートに
対してスライド移動しながら閉姿勢まで揺動するので、
カードの端子とコンタクトとの間には滑りが生じてワイ
ピング効果が発揮され、ごみや埃等による接触不良が起
きにくくなるので接触信頼性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカードコネクタを、このカードコ
ネクタに装着されるメモリーカードとともに示す斜視図
である。
【図2】(A),(B),(C)はそれぞれ本カードコ
ネクタの平面図、側面図、正面図である。
【図3】図2(A)における矢視III−IIIから見た側断
面図である。
【図4】カードホルダをベースプレートに対する垂直姿
勢まで揺動させた状態を示す本カードコネクタの側面図
である。
【図5】カードホルダの単体をベースプレートの下面側
から見た図である。
【図6】図5における矢視VI−VIから見たカードホルダ
単体の正面図である。
【図7】カードホルダにカードが保持された状態のカー
ドコネクタの側面図であり、(A)は開姿勢位置にある
カードホルダにカードが挿入された状態、(B)はカー
ドを保持したカードホルダを開姿勢位置から閉止姿勢位
置まで揺動させている途中の状態、(C)はカードを保
持したカードホルダを閉姿勢位置まで揺動させ終わった
状態をそれぞれ示している。
【図8】図2中の矢視VIII−VIIIから見た側断面図であ
り、(A)はカードの後列に配設された端子がカードコ
ネクタの後列に配設されたコンタクトの接触部と当接し
た状態、(B)はカードの前列に配設された端子がカー
ドコネクタの前列に配設されたコンタクトの接触部と当
接した状態、(C)はカードホルダが閉姿勢位置に位置
してカードが本カードコネクタに装着された状態をそれ
ぞれ示している。
【図9】カードホルダが閉姿勢位置に位置してカードが
ベースプレートに保持された状態を上方から見た図であ
る。
【図10】(A)は従来におけるカードコネクタの第1
の例をカードとともに示す斜視図であり、(B)は従来
におけるカードコネクタの第2の例をカードとともに示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 カードコネクタ 10 ベースプレート 11a ヘッド支持溝 14a ガイド 14c 係止窪み(窪み) 16 位置決め突起 20 カードホルダ 21 挿抜口 23a アームヘッド 24a 係止突起(突起) 30 コンタクト 31 接触部 80 メモリーカード(カード) 82 端子
フロントページの続き Fターム(参考) 5B035 AA00 BA09 BB09 BC00 CA01 5B058 CA13 KA24 YA20 5E021 FB18 FC31 HB20 HC35 5E023 AA04 AA21 BB19 CC27 DD06 EE06 HH08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンタクトが設けられたベースプレート
    と、 前端側にカードの挿抜口を有し、後端側が前記ベースプ
    レートに支持されて前記コンタクトを覆うように前記ベ
    ースプレートに対して閉じた閉姿勢位置と前記ベースプ
    レートに対して開いた開姿勢位置との間で揺動可能なカ
    ードホルダとを備え、前記開姿勢位置にある前記カード
    ホルダの前記挿抜口より前記カードが挿入された後、前
    記カードホルダが前記閉姿勢位置まで揺動されることに
    より、前記カードに設けられた端子が前記コンタクトに
    当接接触する構成のカードコネクタであって、 前記カードホルダの前記揺動の支点が前記ベースプレー
    トに対して前後方向にスライド移動自在になっており、
    前記ベースプレートには、前記開姿勢位置にある前記カ
    ードホルダを前記支点側に押圧したときに、前記カード
    ホルダが前記支点を前記ベースプレートの後方にスライ
    ド移動させつつ前記閉姿勢位置まで揺動するように前記
    カードホルダを案内するガイドが設けられていることを
    特徴とするカードコネクタ。
  2. 【請求項2】 前記ガイドは、前記閉姿勢位置にある前
    記カードホルダを前記ベースプレートの前方に付勢した
    ときに、前記カードホルダが前記支点を前記ベースプレ
    ートの前方にスライド移動させつつ前記開姿勢位置まで
    揺動するように前記カードホルダを案内することを特徴
    とする請求項1記載のカードコネクタ。
  3. 【請求項3】 前記カードホルダが前記開姿勢位置から
    前記閉姿勢位置まで揺動する際、前記カードホルダに設
    けられた突起又は窪みが前記ベースプレートに設けられ
    た窪み又は突起に嵌入して前記カードホルダが前記ベー
    スプレートにロックされるようになっていることを特徴
    とする請求項1又は2記載のカードコネクタ。
  4. 【請求項4】 前記ベースプレートに位置決め突起が設
    けられており、前記カードを保持した前記カードホルダ
    が前記開姿勢位置から前記閉姿勢位置まで揺動する際、
    前記カードホルダが前記閉姿勢位置に至る前に前記カー
    ドホルダに挿入された側の前記カードの端部が前記位置
    決め突起に当接し、前記カードの前記端子と前記コンタ
    クトとが当接接触する所定の位置に前記カードが位置決
    めされるようになっていることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載のカードコネクタ。
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