JP2002278036A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002278036A
JP2002278036A JP2001079248A JP2001079248A JP2002278036A JP 2002278036 A JP2002278036 A JP 2002278036A JP 2001079248 A JP2001079248 A JP 2001079248A JP 2001079248 A JP2001079248 A JP 2001079248A JP 2002278036 A JP2002278036 A JP 2002278036A
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color
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JP2001079248A
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English (en)
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Katsumi Enomoto
勝己 榎本
Tsutomu Takatsuka
務 高塚
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録材料に生じているカールを矯正して記
録材料を平面状に直す。 【解決手段】 画像形成装置10における、搬送経路
上の処理部30に設けた曲面部材60上に張り渡されて
搬送されてきた記録材料34を曲面部材60から引き出
す際の剥離角度Jを、記録材料34のカールした方向と
逆方向に曲げて塑性変形させることにより記録材料34
を平坦に矯正させる角度に設定する剥離部材100を配
置する。剥離部材100が、記録材料を曲面部材から引
き出すと共に、記録材料34を平坦に矯正させる機能を
兼備するので、部品点数を削減し、構造を簡素化し、画
像形成装置の小型化を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、感光感熱記録材
料を搬送しながら露光処理、熱現像処理、光定着処理を
して画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】銀塩写真に代表される従来の光記録シス
テムでは、ネガフィルムやポジフィルム等の写真フィル
ムを用いて撮影を行い、その写真フィルムを現像し、現
像後の写真フィルムに記録された画像情報を光学的に露
光して潜像を形成し、この潜像を顕像化する処理を印画
紙や普通紙等の記録材料に施してプリントを得ている。
なお、以下の説明では、写真フィルムとは、被写体を撮
影後、現像処理されて、ネガ画像またはポジ画像が可視
化されたフィルムをいう。
【0003】また、写真フィルムからプリントを得るに
は、写真フィルムに記録された画像情報を記録材料上で
顕像化する必要があるが、近年、処理液やトナー等の現
像定着材料が不要な記録材料を用いて、画像情報を顕像
化することが行われている。
【0004】このような処理液やトナー等の現像定着材
料が不要な記録材料には、例えば画像情報を光学的に露
光することで潜像を得て、熱現像により顕像化し定着す
る感光感熱記録材料がある。この感光感熱記録材料を用
いれば、例えば、支持体上に、イエロー、マゼンタ、シ
アンの各色相に各々発色する単色の感光感熱層を積層し
てカラー画像を得ることができる。
【0005】また、画像情報を感光感熱記録材料上で顕
像化する処理を自動的に実行する画像形成装置の開発が
進んでいる。
【0006】感光感熱記録材料を使用した画像形成装置
では、マガジンから長尺の感光感熱記録材料を引き出
し、この引き出した長尺の感光感熱記録材料をカッタ部
で所定の大きさに切断し、この切断され所定の大きさに
された感光感熱記録材料を搬送経路に沿って搬送するこ
とにより、記録処理部に感光感熱記録材料を搬送して画
像情報を光学的に露光して潜像を記録し、さらに下流の
現像処理部に搬送して加熱ドラムに巻回し加熱すること
により感光感熱記録材料に記録した潜像を熱処理により
顕像化(現像)し、その下流の定着処理部に搬送して感
光感熱記録材料に光を照射することにより現像した画像
を定着する処理を順に行って、仕上プリントを得てい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のような感光感熱
記録材料を使用した画像形成装置では、感光感熱記録材
料を熱現像する現像処理部において、感光感熱記録材料
を円柱状の加熱ドラムに巻回し密着させるように圧接し
た状態で加熱して熱現像処理を行う。
【0008】このため、熱現像処理後の感光感熱記録材
料が、加熱ドラムの円周面に倣うようにカールしてしま
うことがある。
【0009】また、感光感熱記録材料は、紙面の上に感
光感熱用の薬剤を含む層等を単数又は複数層形成した構
造となっている。このため、このような積層構造の感光
感熱記録材料を加熱すると、各層若しくは支持体又は紙
面間の熱変形率の相違から、加熱変形によるカールを生
じることがある。
【0010】なお、長尺の感光感熱記録材料をロール状
に巻装してストックしている間にカールしたり、搬送経
路の湾曲部分に感光感熱記録材料が長時間停留している
間にカールしてしまうこともある。
【0011】よって、感光感熱記録材料は、加熱ドラム
で熱現像処理した後に、種々の要因が複合的に作用して
カールが残ってしまうことがあるという問題がある。
【0012】このように加熱ドラムで熱現像処理後の感
光感熱記録材料がカールしてしまうと、その後に定着処
理部に搬送して感光感熱記録材料に光を照射する定着処
理が適切に行えなかったり、搬送中にジャミングを起こ
す原因となることもある。
【0013】また、定着処理を終えて可視画像を形成し
た仕上プリントがカールした状態となって、その商品価
値を下げることにもなりかねない。
【0014】本発明は上記事実を考慮し、記録材料が曲
面部材を用いた処理部で処理される際に、記録材料に生
じているカールを矯正して、記録材料を平面状に直せる
ようにした画像形成装置を新たに提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の画像形成装置は、搬送経路上の処理部に設けた曲面部
材上に張り渡されて搬送されてきた記録材料を曲面部材
から引き出す際の剥離角度を、記録材料のカールした方
向と逆方向に曲げて塑性変形させることにより記録材料
を平坦に矯正させる角度に設定する剥離部材を配置して
構成したことを特徴とする。
【0016】上述のように構成することにより、剥離部
材の構成が、記録材料を曲面部材から引き出す機能と、
カールした記録材料をそのカールした方向と逆方向に曲
げて塑性変形させて平坦に矯正させる機能とを合わせ持
つので、部品点数を削減し、構造を簡素化し、画像形成
装置の小型化を可能とする。
【0017】本発明の請求項2に記載の画像形成装置
は、搬送経路上の処理部に設けた曲面部材上に張り渡さ
れて搬送されてきた記録材料を曲面部材から引き出す剥
離部材と、記録材料の種類、特性、その置かれる温度及
び湿度の変化に対応させて、剥離部材が記録材料を曲面
部材から引き出す際の剥離角度を、自動的に変更調整し
て記録材料のカールした方向と逆方向に曲げて塑性変形
させることにより記録材料を平坦に矯正させるように構
成した傾動調整支持装置と、を有することを特徴とす
る。
【0018】上述のように構成することにより、剥離部
材の構成が、記録材料を曲面部材から引き出す機能と、
カールした記録材料をそのカールした方向と逆方向に曲
げて塑性変形させて平坦に矯正させる機能とを合わせ持
つので、部品点数を削減し、構造を簡素化し、画像形成
装置の小型化できる。また、傾動調整支持装置が剥離部
材を操作して、剥離部材の剥離角度を、記録材料の種
類、特性、その置かれる温度及び湿度の変化に対応し
て、記録材料のカールを適切に矯正するよう自動的に変
更調整するので、記録材料を平坦に矯正する作用の信頼
性を向上できる。
【0019】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の画像形成装置において、剥離部材が、記
録材料をカールした方向と逆方向に曲げて塑性変形させ
る矯正量を増加させるヒータを有することを特徴とす
る。
【0020】上述のように構成することにより、請求項
1又は請求項2に記載の発明の作用、効果に加えて、剥
離部材をヒータが加熱して、この剥離部材に接する記録
材料を加熱しながら、記録材料をカールした方向と逆方
向に曲げて塑性変形させる矯正量を増加させることがで
きるので、記録材料が大きくカールしていても、これを
良好に矯正できる。
【0021】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請
求項3の何れかに記載の画像形成装置において、剥離部
材が曲面部材から引き出した記録材料を、記録材料がカ
ールした方向と逆方向に曲がる剥離部材に形成した曲面
上に押圧ローラによって弾性的に押圧することにより、
記録材料を曲げて塑性変形させる矯正量を増加させるよ
うに構成したことを特徴とする。
【0022】上述のように構成することにより、請求項
1乃至請求項3の何れかに記載の発明の作用、効果に加
えて、剥離部材に形成した曲面上に、記録材料をこれが
カールした方向と逆方向に曲げる状態で、押圧ローラに
よって弾性的に押圧することにより、塑性変形させるの
で、記録材料に対する矯正量を増加させることができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成装置に係わる第
1実施の形態について、図1を参照しながら説明する。
本第1実施の形態の画像形成装置は、カラー感光感熱記
録材料を用いて画像を形成する画像形成装置として構成
したものである。この画像形成装置には、カラー感光感
熱記録材料として、支持体上に、イエロー、マゼンタ、
シアンの各色相に各々発色する単色の感光感熱記録層を
3層積層したカラー感光感熱記録材料を使用する。
【0024】〔第1実施の形態の画像形成装置〕図1に
示すように画像形成装置10は、その装置本体の上部に
電装部12を配置し、その下部に画像形成用処理部14
を配置して構成されている。
【0025】この電装部12は、画像処理部16と制御
部18とを備えており、フィルムに撮影された画像の投
影光をCCDセンサー等のイメージセンサーで光電的に
読み取り、その読み取ったフィルムのアナログ画像デー
タをデジタル画像データに変換するとともに、その変換
されたデジタル画像データに階調補正等の所定の画像処
理を施して、画像記録用の出力画像データ(露光条件)
を導出する機能を有する。
【0026】また電装部12には、図示しないが、使用
者がプリントをオーダする操作指令の入力等に利用でき
るキーボード等のインターフェイスを備える。
【0027】さらに、制御部18は、使用者の操作指令
に基づいて画像形成用処理部14の各種装置を制御して
各種の処理を実行可能に構成されている。
【0028】この電装部12の下部に配置される画像形
成用処理部14には、マガジン20を着脱可能に装着す
る。
【0029】この画像形成用処理部14の内部には、マ
ガジン20を上流側とし仕上プリントの排出トレイ22
を下流側とする所定の搬送経路上に上流側から順に、カ
ッタ部24、記録処理部28、現像処理部30及び定着
処理部32が順次配置されている。
【0030】このマガジン20は、長尺の帯状シート部
材であるカラー感光感熱記録材料34を軸芯部材にロー
ル状に巻装して収納する遮光機能を有する箱体として構
成する。
【0031】またマガジン20には、その内部に収納し
たカラー感光感熱記録材料34のロールからカラー感光
感熱記録材料34を搬送経路上に引き出すための引出口
36を突設する。
【0032】また、画像形成用処理部14の内部には、
所定の搬送経路に沿ってカラー感光感熱記録材料34を
搬送するための搬送装置を構成するため、搬送経路に沿
った随所にそれぞれ回転駆動される搬送ローラ38を配
置する。
【0033】この搬送装置を構成する最も上流側にある
引き出し搬送ローラ38は、マガジン20の引出口36
に臨ませる。この最も上流側にある引き出し搬送ローラ
38は、図示しないソレノイド等の駆動装置によって互
いに接離自在となっているローラ対がマガジン20の引
出口36の切欠部から露出する部分のカラー感光感熱記
録材料34をニップし、感材給紙モータ40で引き出し
搬送ローラ38を回転駆動することによりカラー感光感
熱記録材料34を搬送路上で搬送するように構成する。
【0034】また、搬送経路上のマガジン20の引出口
36に隣接した位置には、感材引き出しセンサ42を配
置し、引出口36から搬出されるカラー感光感熱記録材
料34の先端と後端とを検出可能とする。
【0035】この感材引き出しセンサ42の下流側に隣
接してカッタ部24を配置する。このカッタ部24は、
カラー感光感熱記録材料34をA4サイズ又はA5サイ
ズ等の所定の大きさにカット可能に構成する。
【0036】搬送経路上のカッタ部24に続く下流側に
は、カラー感光感熱記録材料34の先端を検出可能な第
1タイミングセンサ48を配置し、カラー感光感熱記録
材料34をA5サイズにカットするタイミングを検知す
る。
【0037】そして、搬送経路上を搬送されて来た長尺
のカラー感光感熱記録材料34の先端が、この第1タイ
ミングセンサ48に検知された際にカッタ部24を動作
させてカラー感光感熱記録材料34を切断しA5サイズ
のカラー感光感熱記録材料34を作れるように構成す
る。
【0038】搬送経路上の第1タイミングセンサ48よ
り下流側には、第2タイミングセンサ50を配置し、カ
ラー感光感熱記録材料34をA4サイズにカットするタ
イミングを検知する。
【0039】そして、搬送経路上を搬送されて来た長尺
のカラー感光感熱記録材料34の先端が、この第2タイ
ミングセンサ50に検知された際にカッタ部24を動作
させてカラー感光感熱記録材料34を切断しA4サイズ
のカラー感光感熱記録材料34として、次の記録処理部
28へ搬送するように構成する。
【0040】記録処理部28には、搬送方向に沿って上
流側から順に搬送ローラ対52及び搬送ローラ対54が
配置されている。搬送ローラ対52と搬送ローラ対54
との搬送方向(副走査方向)に沿った間隔は十分狭くな
っており、これらの搬送ローラ対52,54間の露光位
置で、画像処理部16に設置した図示しない光ビーム走
査装置により光ビームBを主走査方向に偏向しつつカラ
ー感光感熱記録材料34に照射する。
【0041】この画像処理部16に設置した光ビーム走
査装置は、搬送ローラ対52,54の搬送動作と相俟っ
てカラー感光感熱記録材料34を2次元的に走査露光す
るための走査露光手段を構成している。この画像処理部
16に設置した光ビーム走査装置は、光記録する画像
(に対応する露光濃度)に応じて変調された3原色の光
ビームBを主走査方向に偏向しつつ、露光位置に保持さ
れたカラー感光感熱記録材料34を光ビームBで走査す
る。
【0042】搬送ローラ対52,54は、定電圧パルス
モータである副走査モータ56により回転駆動制御され
る。
【0043】この副走査モータ56は、カラー感光感熱
記録材料34に対する露光走査時に、画像処理部16に
設置した光ビーム走査装置の1走査完了のタイミングに
同期して、副走査方向に沿った画素密度に対応する量だ
け回転する。これにより、カラー感光感熱記録材料34
は、露光位置で光ビームBにより二次元的に走査露光さ
れ、そのコマ領域に潜像が形成される。
【0044】搬送経路上の搬送ローラ対54より下流側
の所定位置には、感材搬送センサ58が配置されてい
る。
【0045】また、搬送経路上の感材搬送センサ58よ
り下流側には、搬送ローラ38を配置し、これより下流
側には、現像処理部30を配置する。
【0046】この現像処理部30は、曲面部材である円
柱形状をした加熱ドラム60の外周面における所定の中
心角に渡ってカラー感光感熱記録材料34の画像形成面
(画像記録層)がある表面を密着して転接させながら加
熱し、下流側へ搬送する間に加熱現像処理を行うように
構成する。
【0047】なお現像処理部30には、この加熱ドラム
60の外周面における所定の中心角に渡ってカラー感光
感熱記録材料34を圧接するために、図示しない無端状
の搬送ベルトを複数のガイドロールにより架設して配置
しても良い。
【0048】この加熱ドラム60は、現像ドラムモータ
66(定電圧パルスモータ)で回転駆動制御されて回動
される。この加熱ドラム60には、熱源としての図示し
ないドラムヒータ(ここではハロゲンランプを使用す
る)と、現像ドラムサーミスタとを装着し、加熱ドラム
60の外周面を所定温度に加熱して保持する。
【0049】この加熱ドラム60の外周面上におけるカ
ラー感光感熱記録材料34を剥離して引き出す位置に
は、カール矯正手段を配置する。このカール矯正手段と
して、剥離部材100を利用する。
【0050】この剥離部材100は、図1に示すような
剥離爪として構成することができる。このように構成し
た場合には、剥離爪の鋭角に延出した先端を加熱ドラム
60の外周面に当接させ、かつ剥離爪の鋭角に延出した
爪先端が加熱ドラム60の外周面との接線に対してなす
剥離角度J(加熱ドラム60の外周面からカラー感光感
熱記録材料34が引き出される角度と同じ)を、加熱ド
ラム60の外周面上で加熱現像処理されたカラー感光感
熱記録材料34のカールを矯正させ得る所定の角度に設
定する。
【0051】この剥離部材100としての剥離爪は、加
熱ドラム60の外周面に張り付いているカラー感光感熱
記録材料34を爪の先端が引き剥がす際に、カラー感光
感熱記録材料34を加熱ドラム60の円周面の曲った方
向と逆方向に曲げるよう塑性変形させる作用を利用し
て、カラー感光感熱記録材料34のカールを矯正する。
【0052】この剥離部材100としての剥離爪は、剥
離角度Jを大きくするほど、カラー感光感熱記録材料3
4を加熱ドラム60の円周面の曲った方向と逆方向に曲
げるよう塑性変形させる量を大きくできる。
【0053】この剥離部材100としての剥離爪は、剥
離角度Jを適切に設定するため、そのカラー感光感熱記
録材料34に接する爪部分の形状を変更して構成するこ
ともできる。
【0054】また、剥離部材100としての剥離爪は、
ヒータ102によって加熱可能に構成し、この剥離部材
100としての剥離爪が加熱ドラム60の外周面からカ
ラー感光感熱記録材料34を剥離する際に、カラー感光
感熱記録材料34を加熱して円周面の曲った方向と逆方
向に曲げるよう塑性変形させる作用を増強するようにし
ても良い。
【0055】さらに、剥離部材100としての剥離爪に
は、加熱ドラム60の外周面から引き剥がしたカラー感
光感熱記録材料34を加熱ドラム60の円周面の曲った
方向と逆方向に湾曲させて摺動させるガイド面104を
形成し、複数(単数でも良い)の押圧ローラ106をば
ね108で付勢してガイド面104に圧接可能に構成し
ても良い。
【0056】このようにした場合は、剥離爪のガイド面
104上を摺動するカラー感光感熱記録材料34を押圧
ローラ106でガイド面104に押し付けることによ
り、ガイド面104の湾曲面に沿った曲面にカラー感光
感熱記録材料34を曲げることにより適度に塑性変形さ
せてカラー感光感熱記録材料34のカールをより多く矯
正できる。
【0057】また、カール矯正手段を構成する剥離部材
100としての剥離爪部分の部材を、図示しない傾動調
整支持装置によって支持して剥離角度Jを自動的に変更
調整可能に構成することができる。
【0058】このように構成した場合には、予めカラー
感光感熱記録材料34の種類及び特性毎に、画像形成装
置10内の温度と湿度の変化によって変わるカール量を
矯正するのに適切な剥離角度Jを実験で求めておく。
【0059】そして、画像形成装置10において、カラ
ー感光感熱記録材料34の種類と特性を検出し、加熱ド
ラム60が配置されている画像形成装置10内の温度と
湿度を検出し、傾動調整支持装置を自動制御してカール
矯正手段を構成する剥離部材100としての剥離爪部分
の部材を、これらの検出データに対応する実験で求めた
カール量を矯正するのに適切な剥離角度Jに自動的に設
定する。
【0060】このようにすれば、カラー感光感熱記録材
料34の種類や特性、さらには画像形成装置10内の温
度と湿度といった環境の変化に対応してカラー感光感熱
記録材料34のカール量が変化する場合でも、傾動調整
支持装置を自動制御してカール矯正手段を構成する剥離
部材100としての剥離爪によるカール矯正量を適合さ
せ、常にカラー感光感熱記録材料34を平坦に矯正させ
ることができる。
【0061】また、図示しないが、カール矯正手段を構
成する剥離部材100を、加熱ドラム60外周面上にお
けるカラー感光感熱記録材料34の剥離位置に転接する
カール矯正用ローラで構成することもできる。
【0062】この場合は、加熱ドラム60の外周面上か
ら剥がされたカラー感光感熱記録材料34がカール矯正
用ローラの外周面に沿って引き出される角度が剥離角度
Jとなる。
【0063】よって、このカール矯正用ローラでカール
矯正量を適合させる場合には、カール矯正用ローラの直
径を小さくすることによりカール矯正量を増大させるこ
とができ、又カール矯正用ローラの直径を大きくするこ
とによりカール矯正量を減少させることができるので、
このカール矯正量に見合った直径のカール矯正用ローラ
を装着して用いる。
【0064】この現像処理部30におけるカール矯正手
段を構成する剥離部材100の下流側には、定着処理部
32を配置する。
【0065】この定着処理部32は、搬送されるカラー
感光感熱記録材料34に摺接して加熱する加熱搬送用部
材37を配置し、これに対向する位置に定着光源72を
配置して構成する。
【0066】この、加熱搬送用部材37は、図示しない
熱源により加熱(60℃から80℃程度以上)され、こ
の加熱搬送用部材37上を摺動するカラー感光感熱記録
材料34を所定温度(60℃から80℃程度)に予熱す
るように構成する。
【0067】また、定着光源72は、白色蛍光灯で構成
されており、加熱搬送用部材37上で余熱されているカ
ラー感光感熱記録材料34の画像形成面に満遍なく光定
着処理用の光線を照射して、安定した定着処理(消色処
理)を実行する。
【0068】定着処理部32で定着処理を終えて仕上プ
リントとなったカラー感光感熱記録材料34は、搬送経
路上を搬送ローラ38によって下流側に搬送され、排出
トレイ22へ搬出されてストックされるように構成す
る。
【0069】次に、上述のように構成された本第1実施
の形態に係る画像形成装置の作用及び動作について説明
する。
【0070】この画像形成装置10では、使用者が、撮
影済みのフィルム等を装着して画像記録用の出力画像デ
ータをインプットし、キーボード等のインターフェイス
からプリントをオーダする操作指令を入力すると、制御
部18が画像形成装置10によってプリントを作成する
制御を開始する。
【0071】制御部18は、使用者がプリントをオーダ
する操作指令が、カラー感光感熱記録材料34をA4サ
イズにしてプリントを作成するものであるか、又はカラ
ー感光感熱記録材料34をA5サイズにしてプリントを
作成するものであるかを判断する。
【0072】そして制御部18は、オーダに対応して第
1タイミングセンサ48又は第2タイミングセンサ50
の検知信号に基づきカッタ部24を駆動して、カラー感
光感熱記録材料34をA4サイズ又はA5サイズのプリ
ント用紙にして、順次記録処理部28へ搬送する。
【0073】次に、制御部18は、記録処理部28へ所
定間隔を開け続けて搬送されて来るA4サイズ又はA5
サイズのカラー感光感熱記録材料34に対して順次露光
処理を実行する。
【0074】次に、制御部18は、記録処理部28で露
光処理され潜像が形成されたA4サイズ又はA5サイズ
のカラー感光感熱記録材料34を、搬送経路上で搬送ロ
ーラ38により下流側に搬送して現像処理部30に搬入
する。
【0075】そして、この制御部18で制御されている
現像処理部30では、現像処理部30の加熱ドラム60
に潜像が形成されたA4サイズ又はA5サイズのカラー
感光感熱記録材料34を巻回して接触させ、例えば温度
105℃で10秒間加熱することにより現像処理する。
【0076】このように加熱ドラム60上で現像処理さ
れたA4サイズ又はA5サイズのカラー感光感熱記録材
料34は、加熱ドラム60上から剥離部材100で引き
離される剥離動作の際に、カラー感光感熱記録材料34
のカールが矯正されて平坦となった状態で搬送経路を下
流側に搬送されて定着処理部32の加熱搬送用部材37
上に搬送される。
【0077】そして、A4サイズ又はA5サイズのカラ
ー感光感熱記録材料34は、加熱搬送用部材37上を搬
送されることにより予熱された状態(60℃から80℃
に予熱された状態)とされ、この予熱状態で定着光源7
2により照度35000ルクスで10秒間光定着するこ
とにより定着処理して可視像が写った仕上プリントを完
成させ、これを搬送ローラ38で搬送して排出トレイ2
2上に排出し、一つの仕上プリントを作成する工程を終
了する。
【0078】なお、画像形成装置10の搬送経路上にあ
る感材引き出しセンサ42及び感材搬送センサ58等
は、制御部18によるカラー感光感熱記録材料34の搬
送制御を良好に行うために利用される。
【0079】このように構成された本第1実施の形態の
画像形成装置10では、加熱ドラム60からカラー感光
感熱記録材料34を剥離して引き出す剥離部材100が
カール矯正手段を兼ねる構成なので、カール矯正手段専
用の構成を現像処理部30と別途に配置する必要がな
い。なお、剥離部材100は、加熱ドラム60のように
円柱状のドラムに巻回したカラー感光感熱記録材料34
を剥離するものの他に、円弧面やその他の曲面に張り付
けられるカラー感光感熱記録材料34を剥離するために
使用し、かつカール矯正手段として兼用しても良いこと
は勿論である。
【0080】よって、画像形成装置10の構造を簡素化
でき、部品点数を少なくし、装置本体の小型化を可能と
する。
【0081】また、この画像形成装置10では、加熱現
像により現像を行い、光定着により現像された画像を定
着するので、処理液が不要で完全ドライシステムとする
ことができ、受像部材等が不要で廃棄物が発生しない。
【0082】〔第2実施の形態の画像形成装置〕次に、
本発明の画像形成装置に係わる第2実施の形態につい
て、図2を参照しながら説明する。本第2実施の形態の
画像形成装置は、画像形成装置10におけるカール矯正
手段の構成を変更し、カラー感光感熱記録材料34を表
面が上になった状態で一方の排出トレイ22上へ搬出
し、又はカラー感光感熱記録材料34を表面が下になっ
た状態(裏面が上になった状態)で他方の排出トレイ2
2上へ搬出する動作を変更操作可能に構成したものであ
る。
【0083】このため、現像処理部30の加熱ドラム6
0の外周面上におけるカラー感光感熱記録材料34を剥
離して引き出す位置には、カール矯正手段としての、第
1剥離部材110と、第2剥離部材112(想像線で示
す)とを配置する。
【0084】この第1剥離部材110は、図2に示すよ
うな剥離爪111とガイドローラ114として構成す
る。
【0085】この第1剥離部材110は、加熱ドラム6
0の外周面上に対して当接又は離間操作可能に装着す
る。
【0086】そして、第1剥離部材110が加熱ドラム
60外周面上に当接した状態において、加熱ドラム60
に巻回されて搬送されて来るカラー感光感熱記録材料3
4を剥離爪111が爪の先端で引き剥がす際に、カラー
感光感熱記録材料34を加熱ドラム60の円周面の曲っ
た方向と逆方向に曲げるよう塑性変形させ、さらにガイ
ドローラ114に巻回して小さい曲率半径に曲げること
により、カラー感光感熱記録材料34のカールを矯正す
る。
【0087】この第1剥離部材110によってカールが
矯正された熱現像処理済みのカラー感光感熱記録材料3
4は、第1剥離部材110の下流側に配置された定着処
理部32へ搬送される。
【0088】この定着処理部32は、搬送されるカラー
感光感熱記録材料34に摺接して加熱する加熱搬送用部
材37を配置し、これに対向する位置に定着光源72を
配置して構成する。
【0089】この、加熱搬送用部材37は、図示しない
熱源により加熱(60℃から80℃程度以上)され、こ
の加熱搬送用部材37上を摺動するカラー感光感熱記録
材料34を所定温度(60℃から80℃程度)に予熱す
るように構成する。
【0090】また、定着光源72は、白色蛍光灯で構成
されており、加熱搬送用部材37上で余熱されているカ
ラー感光感熱記録材料34の画像形成面に満遍なく光定
着処理用の光線を照射して、安定した定着処理(消色処
理)を実行する。
【0091】定着処理部32で定着処理を終えて仕上プ
リントとなったカラー感光感熱記録材料34は、搬送経
路上を搬送ローラ38によって下流側に搬送され、一方
の排出トレイ22へ搬出され、画像形成面(画像記録
層)がある表面を上に向けた状態でストックされるよう
に構成する。
【0092】この第1剥離部材110が加熱ドラム60
外周面上から離間されるよう操作された場合には、加熱
ドラム60に巻回されて搬送されて来たカラー感光感熱
記録材料34が、第1剥離部材110の部位を通過し、
第2剥離部材112まで搬送される。
【0093】そして、加熱ドラム60に巻回されて搬送
されて来たカラー感光感熱記録材料34は、第2剥離部
材112である剥離爪の先端で引き剥がされる。この際
に、カラー感光感熱記録材料34は、第2剥離部材11
2によって加熱ドラム60の円周面の曲った方向と逆方
向に曲げるよう塑性変形され、そのカールが矯正され
る。
【0094】この第2剥離部材112によってカールが
矯正された熱現像処理済みのカラー感光感熱記録材料3
4は、第2剥離部材112の下流側に配置された定着処
理部32へ搬送される。
【0095】この定着処理部32は、搬送されるカラー
感光感熱記録材料34に摺接して加熱する加熱搬送用部
材37を配置し、これに対向する位置に定着光源72を
配置して構成する。
【0096】この、加熱搬送用部材37は、図示しない
熱源により加熱(60℃から80℃程度以上)され、こ
の加熱搬送用部材37上を摺動するカラー感光感熱記録
材料34を所定温度(60℃から80℃程度)に予熱す
るように構成する。
【0097】また、定着光源72は、白色蛍光灯で構成
されており、加熱搬送用部材37上で余熱されているカ
ラー感光感熱記録材料34の画像形成面に満遍なく光定
着処理用の光線を照射して、安定した定着処理(消色処
理)を実行する。
【0098】定着処理部32で定着処理を終えて仕上プ
リントとなったカラー感光感熱記録材料34は、搬送経
路上を搬送ローラ38によって下流側に搬送され、他方
の排出トレイ22へ搬出され、画像形成面(画像記録
層)がある表面を下に向けた状態(裏面を上に向けた状
態)でストックされるように構成する。
【0099】上述したように画像形成装置10における
カール矯正手段を構成した場合には、使用者の指令に基
づいて制御部18により第1剥離部材110を加熱ドラ
ム60の外周面上に対して当接又は離間させる状態に操
作することにより、加熱ドラム60から引き出したカラ
ー感光感熱記録材料34の搬送経路を選択して設定し、
カラー感光感熱記録材料34を表面が上になった状態で
一方の排出トレイ22上へ搬出し、又はカラー感光感熱
記録材料34を表面が下になった状態(裏面が上になっ
た状態)で他方の排出トレイ22上へ搬出する動作を実
行できる。
【0100】なお、上述した本第2実施の形態では、加
熱ドラム60の外周面にカラー感光感熱記録材料34の
裏面を当接させる状態で巻回する構成について説明した
が、搬送経路を変えることにより、加熱ドラム60の外
周面にカラー感光感熱記録材料34の表面を当接させる
状態で巻回するよう構成し、カラー感光感熱記録材料3
4の画像形成面(画像記録層)に対する過熱効率を向上
するように構成しても良い。
【0101】この場合には、第1剥離部材110の下流
側にある一方の排出トレイ22上にカラー感光感熱記録
材料34が表面を下にした状態(裏面が上になった状
態)でストックされ、第2剥離部材112の下流側にあ
る他方の排出トレイ22上にカラー感光感熱記録材料3
4が表面を上にした状態でストックされる。
【0102】また、上述のように構成された本第2実施
の形態の画像形成装置10では、加熱ドラム60からカ
ラー感光感熱記録材料34を剥離して引き出すためそれ
ぞれ配置した第1剥離部材110と、第2剥離部材11
2とが、それぞれカール矯正手段を兼ねる構成なので、
カール矯正手段専用の構成を現像処理部30と別途に配
置する必要がない。
【0103】よって、画像形成装置10の構造を簡素化
でき、部品点数を少なくし、装置本体の小型化を可能と
する。
【0104】なお、本第2実施の形態における以上説明
した以外の構成、作用、及び効果は前述した第1実施の
形態と同様であるので、同一部材には同一符号を付すこ
ととして、その説明を省略する。
【0105】〔感光感熱記録材料〕次に、本発明の画像
記録装置での画像記録に使用する感光感熱記録材料につ
いて説明する。本発明に使用する感光感熱記録材料は、
支持体上に感光感熱記録層(画像記録層)を備えたもの
である。この感光感熱記録層は、露光により潜像を形成
し、加熱によりこの潜像が現像されて画像を形成する。
また、本発明に使用する感光感熱記録材料は、この感光
感熱記録層の他、公知のその他の層、例えば、保護層、
中間層、UV吸収層等がいずれかの位置に形成されてい
てもよい。また、本発明に使用する感光感熱記録材料
は、支持体上に、イエロー発色成分、マゼンタ発色成
分、及び、シアン発色成分をそれぞれ含む、少なくとも
3層の感光感熱記録層を備えることにより、カラー感光
感熱記録材料としてカラー画像形成に用いることができ
る。また、必要に応じて、ブラック発色成分を含む感光
感熱記録層を備えていてもよい。
【0106】本発明では、(a)発色成分Aを内包した
熱応答性マイクロカプセルと、該マイクロカプセル外
に、少なくとも、同一分子内に重合性基と前記発色成分
Aと反応して発色する部位とを有する実質的に無色の化
合物Bと、光重合開始剤と、からなる光重合性組成物
と、を含有する感光感熱記録層、(b)発色成分Aを内
包した熱応答性マイクロカプセル、該マイクロカプセル
外に、少なくとも、前記発色成分Aと反応して発色する
実質的に無色の化合物Cと、光重合性化合物Dと、光重
合開始剤と、からなる光重合性組成物と、を含有する感
光感熱記録層、(c)発色成分Aを内包した熱応答性マ
イクロカプセル、該マイクロカプセル外に、少なくと
も、前記発色成分Aと反応して発色する実質的に無色の
化合物Cと、発色成分Aと化合物Cとの反応を抑制する
部位を有する光重合性化合物Dpと、光重合開始剤と、
からなる光重合性組成物と、を含有する感光感熱記録
層、(d)発色成分Aと反応して発色する実質的に無色
の化合物Cを内包した熱応答性マイクロカプセルと、該
マイクロカプセル外に、少なくとも、発色成分Aと、光
重合性化合物Dと、光重合開始剤と、を含む光重合性組
成物と、を含む感光感熱記録層を備えた感光感熱記録材
料を好適に使用することができる。
【0107】上記感光感熱記録層(a)は、所望の画像
形状に露光することにより、マイクロカプセル外部にあ
る光重合性組成物が、光重合開始剤から発生するラジカ
ルにより重合反応を起こして硬化し、所望の画像形状の
潜像を形成する。次いで、加熱することにより未露光部
分に存在する前記化合物Bが記録材料内を移動し、カプ
セル内の発色成分Aと反応し発色する。従って、上記感
光感熱記録層(a)は、露光部では発色せず、未露光部
の硬化されなかった部分が発色し画像を形成するポジ型
の感光感熱記録層である。例えば、具体的態様として、
特開平3−87827号に記載の、マイクロカプセル外
部に、電子受容性基と重合性基を同一分子内に有する化
合物、光重合開始剤を含有する光硬化性組成物およびマ
イクロカプセルに内包された電子供与性無色染料を含有
する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録層
においては、露光によりマイクロカプセル外部にある光
硬化性組成物が重合して硬化し、潜像が形成される。そ
の後、加熱により未露光部分に存在する電子受容性化合
物が記録材料内を移動し、マイクロカプセル内の電子供
与性無色染料と反応、発色する。従って、露光部の硬化
した潜像部分は発色せず、硬化されなかった部分のみが
発色し、コントラストの高い鮮明なポジ画像を形成する
ことができる。
【0108】上記感光感熱記録層(b)は、所望の画像
形状に露光することにより光重合性化合物Dが、露光に
より反応した光重合開始剤から発生するラジカルにより
重合して膜が硬化し、所望の画像形状の潜像を形成す
る。光重合性化合物Dが発色成分Aと化合物Cとの反応
を抑制する部位を有していないので、加熱することによ
り未露光部分に存在する前記化合物Cが記録材料内を移
動し、カプセル内の発色成分Aと反応し発色する。従っ
て、上記感光感熱記録層(b)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層となる。例えば、具体的
態様として、マイクロカプセルに内包されたアゾメチン
色素前駆体、該色素前駆体からアゾメチン色素を生成す
る脱保護剤、光重合性化合物、及び光重合開始剤を含有
する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録層
においては、露光によりマイクロカプセル外部にある光
重合性化合物が重合して硬化し、潜像が形成される。そ
の後、加熱により未露光部分に存在する脱保護剤が記録
材料内を移動し、マイクロカプセル内のアゾメチン色素
前駆体と反応、発色する。従って、露光部の硬化した潜
像部分は発色せず、硬化されなかった部分のみが発色
し、ポジ画像を形成することができる。
【0109】上記感光感熱記録層(c)は、所望の画像
形状に露光することにより光重合性化合物Dpが、露光
により反応した光重合開始剤から発生するラジカルによ
り重合して膜が硬化し、所望の画像形状の潜像を形成す
る。光重合性化合物Dpが発色成分Aと化合物Cとの反
応を抑制する部位を有しているので、露光により形成さ
れた潜像(硬化部)の持つ膜性に依存して、前記化合物
Cが移動し、カプセル内の発色成分Aと反応して画像を
形成する。従って、上記感光感熱記録層(c)は、露光
部が発色して、画像を形成するネガ型の感光感熱記録層
となる。例えば、具体的態様として、特開平4−211
252号に記載の、マイクロカプセル外部に電子受容性
化合物、重合性ビニルモノマー、光重合開始剤およびマ
イクロカプセルに内包された電子供与性無色染料を含有
する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録層
における画像形成の機構は明確ではないが、露光により
マイクロカプセル外部に存在するビニルモノマーが重合
される一方、露光部分に共存する電子受容性化合物は、
形成された重合体には全く取り込まれず、むしろビニル
モノマーとの相互作用が低下して、拡散速度の高い移動
可能な状態で存在する。一方、未露光部の電子受容性化
合物は、共存するビニルモノマーにトラップされて存在
するため、加熱した際、露光部における電子受容性化合
物が優先的に記録材料内で移動し、マイクロカプセル内
の電子供与性無色染料と反応するが、未露光部の電子受
容性化合物は、加熱してもカプセル壁を透過できず、電
子供与性無色染料と反応せず、発色に寄与できないため
と考えられる。従って、この感光感熱記録層では、露光
部分が発色し、未露光部分では発色せずに画像を形成す
るため、コントラストの高い鮮明なネガ画像を形成する
ことができる。
【0110】上記感光感熱記録層(d)は、所望の画像
形状に露光することにより光重合性化合物Dが、露光に
より反応した光重合開始剤から発生するラジカルにより
重合して膜が硬化し、所望の画像形状の潜像を形成す
る。光重合性化合物Dが発色成分Aと化合物Cとの反応
を抑制する部位を有していないので、加熱することによ
り未露光部分に存在する前記発色成分Aが記録材料内を
移動し、カプセル内の化合物Cと反応し発色する。従っ
て、上記感光感熱記録層(d)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層となる。
【0111】以下に、上記感光感熱記録層(a)〜
(d)を構成する構成成分について、詳述する。感光感
熱記録層(a)〜(d)中の発色成分Aとしては、実質
的に無色の電子供与性無色染料またはジアゾニウム塩化
合物が挙げられる。
【0112】上記電子供与性無色染料としては、従来よ
り公知のものを使用することができ、前記化合物Bまた
は化合物Cと反応して発色するものであれば全て使用す
ることができる。これら、発色成分の具体例は、特願平
11−36308号明細書中に記載の化合物、例えば、
電子供与性化合物としては、段落番号[0051]〜段
落番号[0059]が、本発明において感光感熱記録材
料をフルカラー記録材料として用いる場合、前記電子供
与性化合物と組み合わせて使用されるシアン、マゼン
タ、イエローの各発色色素用の電子供与性無色染料とし
ては、同明細書段落番号[0060]に記載されてい
る。上記電子供与性無色染料は、感光感熱記録層中に
0.1〜1g/m2 の範囲で使用することが好ましく、
0.1〜0.5g/m2 の範囲で使用することがより好
ましい。上記使用量が、0.1g/m2未満では、十分
な発色濃度を得ることができず、1g/m2 を超える
と、塗布適性が劣化するため好ましくない。
【0113】上記ジアゾニウム塩化合物としては、下記
式で表される化合物を挙げることができる。
【0114】Ar1−N2 + X- 〔式中、Ar1は芳香族環基を表し、X- は酸アニオン
を表す。〕 このジアゾニウム塩化合物は加熱によりカプラーとカッ
プリング反応を起こして発色したり、また光によって分
解する化合物である。これらはAr1部分の置換基の位
置や種類によって、その最大吸収波長を制御することが
可能である。本発明では、ジアゾニウム塩化合物の最大
吸収波長λmax は、450nm以下であることが効果の
点から好ましく、290〜440nmであることがより
好ましい。また、本発明では、ジアゾニウム塩化合物
は、炭素原子数が12以上で、水に対する溶解度が1%
以下で、かつ酢酸エチルに対する溶解度が5%以上であ
ることが望ましい。好適に使用しうるジアゾニウム塩化
合物の具体例としては、前記特願平11−36308号
明細書の段落番号[0064]〜段落番号[0075]
に例示されたもの等が挙げられるが、これに限定される
ものではない。
【0115】本発明では、ジアゾニウム塩化合物は、単
独で用いてもよいし、さらに色相調整等の諸目的に応じ
て、2種以上を併用することもできる。上記ジアゾニウ
ム塩化合物は、感光感熱記録層中に0.01〜3g/m
2 の範囲で使用することが好ましく、0.02〜1.0
g/m2 がより好ましい。0.01g/m2 未満では、
十分な発色性を得ることができず、3g/m2 を超える
と、感度が低下したり、定着時間を長くする必要が生じ
るため好ましくない。
【0116】感光感熱記録層(a)中に使用する、同一
分子内に重合性基と前記発色成分Aと反応して発色する
部位とを有する実質的に無色の化合物Bとしては、重合
性基を有する電子受容性化合物または重合性基を有する
カプラー化合物等の前記発色成分Aと反応して発色し、
かつ光に反応して重合し、硬化するという両機能を有す
るものであれば全て使用することができる。
【0117】上記重合性基を有する電子受容性化合物、
即ち、同一分子中に電子受容性基と重合性基とを有する
化合物としては、重合性基を有し、かつ前記発色成分A
の一つである電子供与性無色染料と反応して発色し、か
つ光重合して膜を硬化しうるものであれば全て使用する
ことができる。
【0118】上記重合性基を有する電子受容性化合物と
しては、特開平4−226455号に記載の3−ハロ−
4−ヒドロキシ安息香酸、特開昭63−173682号
に記載のヒドロキシ基を有する安息香酸のメタアクリロ
キシエチルエステル、アクリロキシエチルエステル、同
59−83693号、同60−141587号、同62
−99190号に記載のヒドロキシ基を有する安息香酸
とヒドロキシメチルスチレンとのエステル、欧州特許2
9323号に記載のヒドロキシスチレン、特開昭62−
167077号、同62−16708号に記載のハロゲ
ン化亜鉛のN−ビニルイミダゾール錯体、同63−31
7558号に記載の電子受容性化合物等を参考にして合
成できる化合物等が挙げられる。
【0119】上記重合性基を有する電子受容性化合物と
しては、上記電子供与性無色染料と反応する電子受容性
基と重合性基とを同一分子内に有する化合物のうち、下
記一般式で表される3−ハロ−4−ヒドロキシ安息香酸
が好ましい。
【0120】
【化1】
【0121】〔式中、X1はハロゲン原子を表し、中で
も塩素原子が好ましい。Y1は重合性エチレン基を有す
る1価の基を表し、中でもビニル基を有するアラルキル
基、アクリロイルオキシアルキル基またはメタクリロイ
ルオキシアルキル基が好ましく、炭素数5〜11のアク
リロイルオキシアルキル基または炭素数6〜12のメタ
クリロイルオキシアルキル基がより好ましい。Z1は、
水素原子、アルキル基またはアルコキシル基を表す。〕 上記重合性基を有する電子受容性化合物の他の具体例と
して、前記特願平11−36308号明細書の段落番号
[0082]〜段落番号[0087]に例示されたもの
等が挙げられる。
【0122】上記重合性基を有する電子受容性化合物
は、前記電子供与性無色染料と組合わせて用いられる。
この場合、電子受容性化合物は、使用する電子供与性無
色染料1重量部に対して、0.5〜20重量部の範囲で
使用することが好ましく、3〜10重量部の範囲で使用
することがより好ましい。0.5重量部未満では、十分
な発色濃度を得ることができず、20重量部を超える
と、感度が低下したり、塗布適性が劣化することになり
好ましくない。
【0123】なお、電子供与性無色染料と電子受容性化
合物とを発色成分として用いる場合、所定の最大着色濃
度を得るためには、電子供与性無色染料と電子受容性化
合物の種類を選択する方法や、形成された記録層の塗設
量を調整する方法などが採用される。
【0124】また、感光感熱記録層(a)に使用する前
記重合性基を有するカプラー化合物としては、重合性基
を有し、かつ前記発色成分Aの一つであるジアゾニウム
塩化合物と反応して発色し、かつ光重合して膜を硬化し
うるものであれば全て使用することができる。カプラー
化合物は、塩基性雰囲気および/または中性雰囲気でジ
アゾ化合物とカップリングして色素を形成するものであ
り、色相調整等種々の目的に応じて、複数種を併用して
用いることができる。カプラー化合物の具体例として
は、前記特願平11−36308号明細書の段落番号
[0090]〜段落番号[0096]に例示されたもの
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記カプラー化合物は、感光感熱記録層(a)中に、
0.02〜5g/m2 の範囲で添加することができ、効
果の点から、0.1〜4g/m2 の範囲で添加すること
がより好ましい。添加量が0.02g/m2 未満では発
色性に劣るため好ましくなく、5g/m2 を越えると、
塗布適性が悪くなることから好ましくない。
【0125】上記カプラー化合物は、前記ジアゾニウム
塩化合物と組合わせて用いる。この場合、カプラー化合
物は、ジアゾニウム塩化合物1重量部に対し、0.5〜
20重量部の範囲で用いることが好ましく、1〜10重
量部の範囲で用いることがより好ましい。0.5重量部
未満では、十分な発色性を得ることができず、20重量
部を超えると、塗布適性が劣化することになり好ましく
ない。カプラー化合物は、その他の成分とともに水溶性
高分子を添加して、サンドミル等により固体分散して用
いることもできるが、適当な乳化助剤とともに乳化し、
乳化物として用いることもできる。ここで、固体分散ま
たは乳化する方法としては、特に限定されるものではな
く、従来公知の方法を使用することができる。これらの
方法の詳細については、特開昭59−190886号、
特開平2−141279号、特開平7−17145号に
記載されている。
【0126】また、感光感熱記録層(a)には、カップ
リング反応を促進する目的で、第3級アミン類、ピペリ
ジン類、ピペラジン類、アミジン類、フォルムアミジン
類、ピリジン類、グアニジン類、モルホリン類等の有機
塩基を用いることができる。これらの化合物は、具体的
には、特開昭57−123086号、特開昭60−49
991号、特開昭60−94381号、特開平9−71
048号、特開平9−77729号、特開平9−777
37号等に記載されている。有機塩基の使用量は、特に
限定されるものではないが、ジアゾニウム塩1モルに対
して、1〜30モルの範囲で使用することが好ましい。
【0127】さらに、感光感熱記録層(a)には、発色
反応を促進させる目的で、発色助剤を加えることもでき
る。発色助剤としては、フェノール誘導体、ナフトール
誘導体、アルコキシ置換ベンゼン類、アルコキシ置換ナ
フタレン類、ヒドロキシ化合物、カルボン酸アミド化合
物、スルホンアミド化合物等が挙げられる。これらの化
合物は、カプラー化合物または塩基性物質の融点を低下
させる、或いは、マイクロカプセル壁の熱透過性を向上
させる作用を有することから、高い発色濃度が得られる
ものと考えられる。
【0128】また、感光感熱記録層(b)〜(d)で
は、前記発色成分Aと反応して発色する化合物として、
前記のような重合性基を有する化合物Bに代えて、重合
性基を有しない、発色成分Aと反応して発色する実質的
に無色の化合物Cを使用する。但し、化合物Cは重合性
基を有さないため、記録層に光重合による膜硬化作用を
付与する必要があることから、他に重合性基を有する光
重合成化合物Dを併用して用いる。
【0129】上記化合物Cとしては、重合性基を有しな
い全ての電子受容性化合物またはカプラー化合物を使用
することができる。重合性基を有しない電子受容性化合
物としては、前記発色成分Aの一つである電子供与性無
色染料と反応して発色しうるものであれば、全て使用す
ることができる。
【0130】重合性基を有しない電子受容性化合物とし
ては、例えば、フェノール誘導体、サリチル酸誘導体、
芳香族カルボン酸の金属塩、酸性白土、ベントナイト、
ノボラック樹脂、金属処理ノボラック樹脂、金属錯体等
が挙げられる。具体的には、特公昭40−9309号、
特公昭45−14039号、特開昭52−140483
号、特開昭48−51510号、特開昭57−2108
86号、特開昭58−87089号、特開昭59−11
286号、特開昭60−176795号、特開昭61−
95988号等に記載されている。上記の具体的な化合
物としては、前記特願平11−36308号明細書の段
落番号[0109]〜段落番号[0110]に例示され
たもの等が挙げられる。上記重合性基を有しない電子受
容性化合物を使用する場合は、用いる電子供与性無色染
料の使用量に対して5〜1000重量%の範囲で使用す
ることが好ましい。
【0131】前記の重合性基を有しないカプラー化合物
としては、前記発色成分Aの一つであるジアゾニウム塩
化合物と反応して発色しうるものであれば全て使用する
ことができる。上記重合性基を有しないカプラー化合物
は、塩基性雰囲気および/または中性雰囲気でジアゾニ
ウム塩化合物とカップリングして色素を形成するもので
あり、色相調整等種々目的に応じて、複数種を併用する
ことが可能である。重合性基を有しないカプラー化合物
としては、カルボニル基の隣にメチレン基を有するいわ
ゆる活性メチレン化合物、フェノール誘導体、ナフトー
ル誘導体などを挙げることができ、適宜、選択して使用
することができる。
【0132】上記重合性基を有しないカプラー化合物の
具体例としては、前述の特願平11−36308号明細
書の段落番号[0119]〜段落番号[0121]に記
載のものが挙げられる。重合性基を有しないカプラー化
合物の詳細は、特開平4−201483号、特開平7−
223367号、特開平7−223368号、特開平7
−323660号、特開平5−278608号、特開平
5−297024号、特開平6−18669号、特開平
6−18670号、特開平7−316280号、等の公
報に記載されており、本願出願人が先に提出した特願平
8−12610号、特願平8−30799号、特開平9
−216468号、特開平9−216469号、特開平
9−319025号、特開平10−35113号、特開
平10−193801号、特開平10−264532号
等に記載されたものも参照できる。
【0133】重合性基を有しないカプラー化合物は、重
合性基を有するカプラー化合物の場合同様、感光感熱記
録層(b)中に0.02〜5g/m2 の範囲で添加する
ことが好ましく、効果の点から0.1〜4g/m2 の範
囲で添加することがより好ましい。添加量が0.02g
/m2 未満では十分な発色濃度を得ることができなず、
5g/m2 を越えると、塗布適性が悪くなることため好
ましくない。カプラー化合物は、その他の成分とともに
水溶性高分子を添加して、サンドミル等により固体分散
して用いることもできるが、適当な乳化助剤とともに乳
化し、乳化物として用いることもできる。ここで、固体
分散または乳化する方法としては、特に限定されるもの
ではなく、従来公知の方法を使用することができる。こ
れらの方法の詳細は、特開昭59−190886号、特
開平2−141279号、特開平7−17145号に記
載されている。
【0134】また、感光感熱記録層(b)〜(d)に
は、カップリング反応を促進する目的で、第3級アミン
類、ピペリジン類、ピペラジン類、アミジン類、フォル
ムアミジン類、ピリジン類、グアニジン類、モルホリン
類等の有機塩基を用いることができる。ここで用いる有
機塩基は、上述の重合性基を有するカプラー化合物の場
合と同様のものを挙げることができる。また、ここで使
用できる有機塩基の使用量も同様である。また、発色反
応を促進させる目的で用いる発色助剤も上述の重合性基
を有するカプラー化合物の場合と同様のものを使用する
ことができる。
【0135】上記光重合成化合物Dとしては、光重合性
モノマーを使用することができる。光重合性モノマーと
しては分子内に少なくとも1個のビニル基を有する光重
合性モノマーを使用することができる。また、ネガ画像
を得たい場合には、光重合成化合物として発色成分Aと
化合物Cとの反応を抑制する部位を有する光重合性化合
物Dpを使用する。光重合性化合物Dpは、用いる上記
化合物Cに応じて適合する光重合性化合物Dp、即ち、
特定の光重合性モノマー(Dp1、Dp2)を選択して
用いる。
【0136】重合性基を有しない電子受容性化合物を用
いる場合、特定の光重合性モノマーDp1を併用する
が、該光重合性モノマーDp1としては、電子供与性無
色染料と電子受容性化合物との反応抑制機能を有し、分
子内に少なくとも1個のビニル基を有する光重合性モノ
マーであることが好ましい。
【0137】具体的には、アクリル酸およびその塩、ア
クリル酸エステル類、アクリルアミド類;メタクリル酸
及びその塩、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミ
ド類;無水マレイン酸、マレイン酸エステル類;イタコ
ン酸、イタコン酸エステル類;スチレン類;ビニルエー
テル類;ビニルエステル類;N−ビニル複素環類;アリ
ールエーテル類;アリルエステル類等が挙げられる。こ
れらのうち、特に、分子内に複数のビニル基を有する光
重合性モノマーを使用することが好ましく、例えば、ト
リメチロールプロパンやペンタエリスリトール等の多価
アルコール類のアクリル酸エステルやメタクリル酸エス
テル;レゾルシノール、ピロガロール、フロログルシノ
ール等の多価フエノール類やビスフエノール類のアクリ
ル酸エステルやメタクリル酸エステル;および、アクリ
レートまたはメタクリレート末端エポキシ樹脂、アクリ
レートまたはメタクリレート末端ポリエステル等が挙げ
られる。中でも、エチレングリコールジアクリレート、
エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペ
ンタアクリレート、ヘキサンジオール−1,6−ジメタ
クリレートおよびジエチレングリコールジメタクリレー
ト等が特に好ましい。
【0138】上記光重合性モノマーDp1 の分子量とし
ては、約100〜約5000が好ましく、約300〜約
2000がより好ましい。上記光重合性モノマーDp1
は、前記発色成分Aと反応して発色する実質的に無色の
化合物C1重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲
で使用することが好ましく、0.5〜5重量部の範囲で
使用することがより好ましい。0.1重量部未満では、
露光工程で潜像を形成することができず、10重量部を
超えると、発色濃度が低下するため好ましくない。
【0139】上記重合性基を有しないカプラー化合物を
用いる場合、特定の光重合性モノマーDp2を併用して
用いるが、該光重合性モノマーDp2としては、カップ
リング反応の抑制効果を有する酸性基を有し、金属塩化
合物でない光重合性モノマーであることが好ましい。上
記光重合性モノマーDp2としては、例えば、前記特願
平11−36308号明細書の段落番号[0128]〜
段落番号[0130]に記載のものが挙げられる。上記
光重合性モノマーDp2は、前記発色成分Aと反応して
発色する実質的に無色の化合物C1重量部に対して、
0.1〜10重量部の範囲で使用することが好ましく、
0.5〜5重量部の範囲で使用することがより好まし
い。0.1重量部未満では、露光工程で潜像を形成する
ことができず、10重量部を超えると、発色濃度が低下
することになり好ましくない。
【0140】また、感光感熱記録層(b)〜(d)にお
いて、発色成分Aとしてアゾメチン色素前駆体を用い、
化合物Cとしてアゾメチン色素前駆体との接触によりア
ゾメチン色素を生成(発色)させる脱保護剤を用いるこ
ともできる。また、光重合成化合物としてアゾメチン色
素前駆体と脱保護剤との反応を抑制する部位を有する光
重合性化合物(Dp)を使用することにより、ネガ画像
を得ることもできる。
【0141】アゾメチン色素前駆体としては、下記一般
式(1)で表される化合物を用いることができる。
【0142】
【化2】
【0143】(一般式(1)中、Ar2は置換基を有し
ていてもよい芳香環基または複素環基を表し、X2は2
価の連結基を表す。Cpは環を形成していてもよいカプ
ラー残基を表す。) 前記一般式(1)のAr2で表される置換基を有してい
てもよい芳香環基としては、下記構造式(3)で表され
る基が挙げられる。
【0144】
【化3】
【0145】(上記構造式(3)中、R11は水素原子、
アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニ
トロ基、SO3H、複素環基、NR1314、OR15、C
2H、SR15、COR16、CO216、SO216、S
OR16、CONR1718、SO2NR1718を表す。R
12はR11と同様な基を表す。また、R11とR12は連結し
て環を形成してもよい。また、R11、R12が解離性プロ
トンを有する基の場合は塩を形成してもよい。R13およ
びR14は、水素原子、アルキル基、アリール基、または
複素環基を表し、R15は水素原子、COR16、CO2
16、SO216、CONR1718、アルキル基、アリー
ル基を表し、R16は水素原子、アルキル基、アリール
基、または複素環基を表し、R17、R18は水素原子、ア
ルキル基、アリール基、または複素環基を表す。rは0
〜4の整数を表す。) 前記一般式(1)のAr2で表される置換基を有してい
てもよい複素環基としては、ピリジン、ピリミジン、ト
リアジン、ピリダジン、ピラジン、フラン、チオフェ
ン、ピロール、ピラゾール、トリアゾール、イソオキサ
ゾール、イソチアゾール、イミダゾール、オキサゾー
ル、チアゾール、テトラゾールが挙げられる。置換基と
しては、R11、R12で示した基が挙げられる。
【0146】上記一般式(1)中、R11〜R18を表すア
ルキル基、アリール基、および複素環基は、さらに置換
基を有していてもよく、かかる置換基としてはアルキル
基、アリール基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、
ハロゲン基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、アシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジア
ルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルキルスルホニル
アミノ基、アリールスルホニルアミノ基、カルバモイル
基、スルファモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、複素環基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ
基、アリールアルキルアミノ基、アルコキシ基およびア
リールオキシ基が挙げられる。また、Ar2は、芳香族
環、複素環と縮環していてもよい。また、Ar2中に含
まれるアルキル基は、飽和でも不飽和でもよく、環状で
もよい。
【0147】上記一般式(1)中のCpはカプラー残基
を表す。これらカプラーとしては、銀塩写真、ジアゾ感
熱記録材料等で用いられる公知のカプラーをすべて使用
することができる。カプラーの例としては、リサーチ・
ディスクロージャーNo.17643、VII−C〜
G、および同No.307105、VII−C〜Gに記
載されているが、バラスト基と呼ばれる疎水性基を有す
る非拡散性のもの、疎水性基を有さないもの、またはポ
リマー化されたものが望ましい。例えば、シアンカプラ
ーとしては、ナフトール系カプラー、フェノール系カプ
ラー等があり、米国特許2,369,929号、同2,
772,162号、同2,801,171号、同2,8
95,826号、同3,446,622号、同3,75
8,308号、同3,772,002号、同4,05
2,212号、同4,126,396号、同4,14
6,396号、同4,228,233号、同4,25
4,212号、同4,296,199号、同4,29
6,200号、同4,327,173号、同4,33
3,999号、同4,334,011号、同4,34
3,011号、同4,427,767号、同4,45
1,559号、同4,690,889号、同4,77
5,616号、西独特許公開3,329,729号、欧
州特許121,365A、同249,453A号、特開
昭61−42,658号等に記載のカプラー等が挙げら
れる。マゼンタカプラーとしては、米国特許4,50
0,630号等に記載のイミダゾール〔1,2−b〕ピ
ラゾール類、米国特許4,540,654号等に記載の
ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール類
等が挙げられる。
【0148】その他、特開昭61−65,245号に記
載されているような分岐アルキル基がピラゾロトリアゾ
ール環の2位、3位または6位に直結したピラゾロトリ
アゾールカプラー、特開昭61−65,246号に記載
されているような分子内にスルホンアミド基を含んだピ
ラゾロアゾールカプラー、特開昭61−147,254
号に記載されているようなアルコキシフェニルスルホン
アミドバラスト基をもつピラゾロアゾールカプラーや欧
州特許(公開)226,849号や同294,785号
に記載されたような6位にアルコキシ基やアリールオキ
シ基をもつピラゾロトリアゾールカプラーや、その他、
米国特許3,061,432号、同3,725,067
号、同4,310,619号、同4,351,897
号、同4,556,630号、欧州特許73,636
号、特開昭55−118,034号、同60−35,7
30号、同60−43,659号、同60−185,9
51号、同61−72,238号、国際公開W088/
04795号、およびリサーチ・ディスクロージャーN
o.24220、同No.24230等に記載のカプラ
ーが挙げられる。イエローカプラーとしては、例えば、
米国特許第3,933,501号、同3,973,96
8号、同4,022,620号、同4,248,961
号、同4,314,023号、同4,326,024
号、同4,401,752号、同4,511,649
号、欧州特許249,473A号、特公昭58−10,
739号、英国特許1,425,020号、同1,47
6,760号等に記載のカプラーが挙げられる。ポリマ
ー化された色素形成カプラーの典型例としては、米国特
許3,451,820号、同4,080,211号、同
4,367,282号、同4,409,320号、同
4,576,910号、欧州特許341,188A号、
英国特許2,102,137号等に記載されている。
その他、特願平9−260336号、特願平9−271
395号等に記載のものも挙げられる。
【0149】上記一般式(1)中のX2で表される2価
の連結基としては、下記構造式で表す2価の基が好まし
い。
【0150】
【化4】
【0151】上記式中、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5はX2
を構造する連結基であり、l、m、nは0または1の整
数である。Q1、Q2、Q3、Q4、Q5としては以下の基
を挙げることができる。なお、Q1は炭素原子と結合す
る側であり、Q5は窒素原子と結合する側である。
【0152】
【化5】
【0153】上記式中、R19、R20、R21は置換基を表
し、R11で挙げた置換基が挙げられる。R19、R20、R
21は、X2の中の他の原子と環を形成していてもよい。
22は置換基を表し、R11で挙げた置換基が挙げられ
る。またR22は、X2中の他の原子と環を形成していて
もよい。R23、R24は置換基を表し、R11で挙げた置換
基が挙げられる。またR23、R24はX2中の他の原子と
環を形成していてもよい。R25は置換基を表し、R11
挙げた置換基が挙げられる。また、R25はX2中の他の
原子と環を形成していてもよい。
【0154】上記式中、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5は、
それぞれ独立にアリール基、複素環基を形成していても
よい(所謂、アリーレン基、2価の複素環基)。アリー
ル基としては、フェニル基、クロロフェニル基、メトキ
シフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。複素環基
としては、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、
テトラゾール、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピ
リダジン、ピラジン、フラン、チオフェン、ピロール、
イソオキサゾール、イソチアゾール、オキサゾール、チ
アゾールなどが挙げられる。なお、アリール基、2価の
複素環基は、何れの位置に結合手がでていてもよい。こ
れらアリール基、複素環基は置換基を有していてもよ
く、かかる置換基としてはアルキル基、アリール基、ヒ
ドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン基、アルキ
ルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカ
ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、
アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ア
シルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリール
スルホニルアミノ基、カルバモイル基、スルファモイル
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環基、アル
コキシ基およびアリールオキシ基が挙げられる。また、
アリール基は、複素環と縮環していてもよく、複素環基
は芳香環と縮環していてもよい。アリール基、複素環基
は環上のいずれの位置で結合していてもよい。
【0155】上記式中、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5にお
ける複素環基は、下記式に示すように、スルホニウム
塩、オキソニウム塩、4級塩の塩を形成してもよい。
【0156】
【化6】
【0157】上記式中、R26〜R31はアルキル基、アリ
ール基を表し、R13、R14で挙げたアルキル基、アリー
ル基が挙げられる。Z2 -は陰イオンを表す。該陰イオン
としては、無機陰イオン、有機陰イオンのいずれであっ
てもよい。無機陰イオンとしては、ヘキサフルオロリン
酸イオン、ホウフッ化水素酸イオン、塩化物イオン、臭
化物イオン、硫酸水素イオン等が挙げられる。有機陰イ
オンとしては、ポリフルオロアルキルスルホン酸イオ
ン、ポリフルオロアルキルカルボン酸イオン、テトラフ
ェニルホウ酸イオン、芳香族カルボン酸イオン、芳香族
スルホン酸イオン等が挙げられる。
【0158】上記一般式(1)中、X2、窒素原子、お
よび炭素原子が形成する環は、5〜7員環が好ましく、
6員環、7員環がより好ましい。Ar2は下記構造を有
するものがより好ましい。
【0159】
【化7】
【0160】Cpは、アシルアセトアリニド類、ピラゾ
ロトリアゾール類、ピラゾロン類、ピリドン類、バルビ
ツール酸類、ピロロトリアゾール類、ナフトール類、フ
ェノール類、またはイミダゾール類がより好ましい。X
2におけるQ1は−O−、−S−、−N(R22)−、−N
=、または2価の複素環がより好ましく、Q5は−C
(=O)−、または−SO2−がより好ましい。さら
に、これらの組み合わせが特に好ましい。
【0161】上記一般式(1)で表されるアゾメチン色
素前駆体としては、例えば、特願2000−18425
号明細書の段落番号[0052]〜段落番号[007
0]に記載のものが挙げられる。
【0162】前記脱保護剤は、酸、塩基、酸化剤、アル
キル化剤、及び金属塩から選ばれる少なくとも1種であ
る。酸としては、活性水素を有する化合物を広く用いる
ことができる。ここにいう酸とは、広義の酸をいい、狭
義の酸に加えてルイス酸も含まれる。酸としては、脂肪
族カルボン酸、芳香族カルボン酸、スルホン酸類、フェ
ノール類、ナフトール類、カルボンアミド類、スルホン
アミド類、ウレア類、チオウレア類、活性メチレン化合
物類の有機酸が好ましい。塩基としては、第1〜第3級
アミン、ピペリジン類、ピペラジン類、アミジン類、ホ
ルムアミジン類、ピリジン類、グアニジン類、モルホリ
ン類等の有機塩基が好ましい。また、塩基としては、該
塩基を発生する塩基プレカーサーも用いることができ
る。なお、ここにいう塩基とは広義の塩基をいい、狭義
の塩基に加えて求核剤(ルイス塩基)も含まれる。塩基
プレカーサーとは、加熱下で塩基を遊離する化合物をい
い、塩基と有機酸の塩等が挙げられる。塩基プレカーサ
ーを構成している塩基としては、前記塩基で例示したも
のが好ましい。有機酸としては、一般的なブレンステッ
ド酸、ルイス酸が使用可能である。また、脱炭酸反応に
より塩基を放出するカルボン酸も使用可能で、スルホニ
ル酢酸、およびプロピオール酸等は特に脱炭酸反応が起
こりやすいので好ましい。さらに、スルホニル酢酸やプ
ロピオール酸は、芳香族性の置換基(アリール基や不飽
和複素環基)を有していると、脱炭酸反応により促進さ
れるので好ましい。スルホニル酢酸塩の塩基プレカーサ
ーについては、特開昭59−168441号公報に、プ
ロピオール酢酸の塩基プレカーサーについては、特開昭
59−180537号公報に具体的に記載されている。
【0163】酸化剤としては、2,3−ジクロロ−5,
6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン、テトラクロロ−
1,4−ベンゾキノンなどのキノン類、ニトロベンゼ
ン、m−ニトロベンゼンスルホン酸などのニトロ化合
物、ニトロソベンゼンなどのニトロソ化合物、トリフェ
ニルカチオンなどのカチオン類、アゾジカルボン酸ジエ
チルなどのアゾ化合物、ジフェニルニトロキシド、ポル
フィレキシド、2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン−1−オキシルなどのニトロキシド類、ピリジン−N
−オキシドなどのN−オキシド類、過塩素酸ナトリウ
ム、過ヨウ素酸カリウム、m−クロロ過安息香酸などの
過酸類、臭素、ヨウ素などのハロゲン類、次亜塩素酸ナ
トリウムなどの次亜塩素酸塩類、二酸化マンガンなどの
金属酸化物等が挙げられる。尚、酸化剤は単独で使用し
てもよいし、2種以上を併用してもよい。アルキル化剤
としては、ヨウ化アルキル、臭化アルキルなどのハロゲ
ン化アルキル、アルキル硫酸、スルホン酸エステルなど
を挙げることができる。これらのアルキル基は、更に置
換基を有していてもよく、置換基としては、アルコキシ
カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモ
イル基、スルホニル基、スルファモイル基、アシル基な
どを挙げることができる。金属塩としては、酸として挙
げた脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸の他に、メル
カプト基、チオン基、イミノ基を含有する化合物の金属
塩を挙げることができる。金属原子としては、ナトリウ
ム、カリウム、リチウム、銀などの1価の金属、亜鉛、
マグネシウム、バリウム、カルシウム、アルミニウム、
錫、チタン、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄などの
多価の金属が挙げられる。特に、銀、亜鉛、アルミニウ
ム、マグネシウム、カルシウムが好ましい。
【0164】脱保護剤の含有量(モル)は、アゾメチン
色素前駆体の含有量(モル)の0.1から100倍であ
ることが好ましく、0.5から30倍であることがさら
に好ましい。
【0165】また、感光感熱記録層(a)において、発
色成分Aとしてアゾメチン色素前駆体を用い、化合物B
として重合性基を有する脱保護剤を用いることもでき
る。重合性基を有する脱保護剤としては、分子内にエチ
レン基等の重合性基を有する脱保護剤が好ましい。具体
例としては、上記例示した脱保護剤に直接または連結基
を介して重合性エチレン基、(メタ)アクリル基、また
は(メタ)アクリルアミド基等が置換した化合物が挙げ
られる。例えば、特願2000−18425号明細書の
段落番号[0234]〜段落番号[0238]に記載の
ものが挙げられる。
【0166】その他の発色成分Aと、発色成分Aと反応
して発色する化合物Bまたは化合物Cの組み合わせとし
ては、下記(ア)〜(ソ)の組合せが挙げられる。な
お、下記の組合せは、発色成分A、化合物Bまたは化合
物Cの順に示した。 (ア)ベヘン酸銀、ステアリン酸銀のような有機酸金属
塩と、プロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキ
ノンのような還元剤と、の組み合わせ。 (イ)ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸第二鉄のよう
な長鎖脂肪酸鉄塩と、タンニン酸、没食子酸、サリチル
酸アンモニウムのようなフェノール類と、の組み合わ
せ。 (ウ)酢酸、ステアリン酸、パルミチン酸などのニッケ
ル、コバルト、鉛、銅、鉄、水銀、銀塩のような有機酸
重金属塩と、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫
化カリウムのようなアルカリ土類金属硫化物と、の組み
合わせ、又は、前記有機酸重金属塩と、s−ジフェニル
カルバジド、ジフェニルカルバゾンのような有機キレー
ト剤と、の組み合わせ。 (エ)銀、鉛、水銀、ナトリウム等の硫酸塩のような重
金属硫酸塩と、ナトリウムテトラチオネート、チオ硫酸
ソーダ、チオ尿素のような硫黄化合物と、の組み合わ
せ。 (オ)ステアリン酸第二鉄のような脂肪酸第二鉄塩と、
3,4−ヒドロキシテトラフェニルメタンのような芳香
族ポリヒドロキシ化合物と、の組み合わせ。 (カ)シュウ酸塩、シュウ酸水銀のような有機金属塩
と、ポリヒドロキシアルコール、グリセリン、グリコー
ルのような有機ポリヒドロキシ化合物と、の組み合わ
せ。 (キ)ペラルゴン酸第二鉄、ラウリン酸第二鉄のような
脂肪酸第二鉄塩と、チオセシルカルバミドやイソチオセ
シルカルバミド誘導体と、の組み合わせ。 (ク)カプロン酸鉛、ペラルゴン酸鉛、ベヘン酸鉛のよ
うな有機酸鉛塩と、エチレンチオ尿素、N−ドデシルチ
オ尿素のようなチオ尿素誘導体と、の組み合わせ。
(ケ)ステアリン酸第二鉄、ステアリン酸銅のような高
級脂肪酸重金属塩と、ジアルキルジチオカルバミン酸亜
鉛と、の組み合わせ。 (コ)レゾルシンとニトロソ化合物との組み合わせのよ
うなオキサジン染料を形成するもの。 (サ)ホルマザン化合物と還元剤および/または金属塩
との組み合わせ。 (シ)酸化型発色剤と酸化剤との組み合わせ。 (ス)フタロニトリル類とジイミノイソインドリン類と
の組み合わせ(フタロシアニンが生成する組み合わ
せ)。 (セ)イソシアナート類とジイミノイソインドリン類と
の組み合わせ(着色顔料が生成する組み合わせ)。 (ソ)顔料プレカーサと酸または塩基の組み合わせ(顔
料が生成する組み合わせ)。
【0167】上述した発色成分の組合せの中でも、電子
供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組み合わせ、ジ
アゾ化合物とカプラー化合物との組み合わせ、保護され
た色素前駆体と脱保護剤との組み合わせ、パラフェニレ
ンジアミン誘導体またはパラアミノフェノール誘導体の
酸化体前駆体とカプラー化合物との組合せが好ましい。
即ち、発色成分Aとしては、電子供与性染料前駆体、ジ
アゾ化合物、保護された色素前駆体、または酸化体前駆
体が好ましく、化合物Bまたは化合物Cとしては、電子
受容性化合物、カプラー化合物、または脱保護剤が好ま
しい。
【0168】次に、感光感熱記録層(a)〜(d)中に
使用する光重合開始剤について説明する。この光重合開
始剤は、前記の感光感熱記録材料(a)〜(d)のいず
れにも使用し、光露光することによりラジカルを発生し
て層内で重合反応を起こし、かつその反応を促進させる
ことができる。この重合反応により記録層膜は硬化し、
所望の画像形状の潜像を形成することができる。
【0169】上記光重合開始剤は、300〜1000n
mに最大吸収波長を有する分光増感化合物と、該分光増
感化合物と相互作用する化合物と、を含有するものであ
ることが好ましいが、上記分光増感化合物と相互作用す
る化合物が、その構造内に300〜1000nmに最大
吸収波長を有する色素部とボレート部との両機能を併せ
持つ化合物であれば、上記分光増感色素を用いなくても
よい。カラー画像を形成する場合には、これらを含む光
重合開始剤を含有する感光感熱記録層を有する感光感熱
記録材料を用いることが好適である。
【0170】300〜1000nmに最大吸収波長を有
する分光増感化合物としては、この波長領域に最大吸収
波長を有する分光増感色素が好ましい。上記波長領域に
ある分光増感色素から所望の任意の色素を選択し、用い
る光源に適合するよう感光波長を調整する目的で使用す
ることにより、高感度を得ることができ、また、画像露
光に用いる光源に、青色、緑色、赤色の光源や赤外レー
ザー等を好適に選択することができる。従って、カラー
画像を形成する場合には、イエロー、マゼンタ、シアン
の各色相に発色する単色の感光感熱記録層を積層した感
光感熱記録材料において、発色色相の異なる各単色層中
に異なる吸収波長を有する分光増感色素を存在させ、そ
の吸収波長に適合した光源を用いることにより、複数層
積層した記録材料であっても、各層(各色)が高感度
で、かつ高鮮鋭な画像を形成するため、多色の感光感熱
記録材料全体として、高感度化と高鮮鋭化を達成するこ
とができる。この分光増感色素の添加により所望の発色
濃度をより低エネルギーで得ることができる。
【0171】上記分光増感色素としては、公知の化合物
を使用することができる。分光増感色素の具体例として
は、後述する「分光増感化合物と相互作用する化合物」
に関する特許公報や、「Research Discl
ogure,Vol.200,1980年12月、It
em 20036」や「増感剤」(p.160〜p.16
3、講談社;徳丸克己・大河原信/編、1987年)等
に記載されたものを挙げることができる。具体的には、
特開昭58−15603号に記載の3−ケトクマリン化
合物、特開昭58−40302号に記載のチオピリリウ
ム塩、特公昭59−28328号、同60−53300
号に記載のナフトチアゾールメロシアニン化合物、特公
昭61−9621号、同62−3842号、特開昭59
−89303号、同60−60104号に記載のメロシ
アニン化合物が挙げられる。また、「機能性色素の化
学」(1981年、CMC出版社、p.393〜p.41
6)や「色材」(60〔4〕212−224(198
7))等に記載された色素も挙げることができ、具体的
には、カチオン性メチン色素、カチオン性カルボニウム
色素、カチオン性キノンイミン色素、カチオン性インド
リン色素、カチオン性スチリル色素が挙げられる。
【0172】分光増感色素には、クマリン(ケトクマリ
ンまたはスルホノクマリンも含まれる。)色素、メロス
チリル色素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素
等のケト色素;非ケトポリメチン色素、トリアリールメ
タン色素、キサンテン色素、アントラセン色素、ローダ
ミン色素、アクリジン色素、アニリン色素、アゾ色素等
の非ケト色素;アゾメチン色素、シアニン色素、カルボ
シアニン色素、ジカルボシアニン色素、トリカルボシア
ニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素等の非ケト
ポリメチン色素;アジン色素、オキサジン色素、チアジ
ン色素、キノリン色素、チアゾール色素等のキノンイミ
ン色素等が含まれる。また、特願2000−94431
に記載の色素も用いることができる。
【0173】上記分光増感色素を適宜使用することによ
り、光重合開始剤の分光感度を、紫外〜赤外域に得るこ
とができる。上記各種の分光増感色素は、一種単独で用
いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
感光感熱記録層に用いる分光増感化合物は、感光感熱記
録層の総重量に対し、0.1〜5重量%の範囲で使用す
ることが好ましく、0.5〜2重量%の範囲で使用する
ことがより好ましい。
【0174】上記分光増感化合物と相互作用する化合物
としては、前記化合物B中の光重合性基または化合物D
(光重合性モノマー)と光重合反応を開始しうる化合物
の中から、1種または2種以上の化合物を選択して使用
することができる。特に、この化合物を上記の分光増感
化合物と共存させることにより、その分光吸収波長領域
の露光光源に効率よく感応するため、高感度化が図ら
れ、かつ紫外〜赤外領域にある任意の光源を用いてラジ
カルの発生を制御することができる。
【0175】分光増感化合物と相互作用する化合物とし
ては、有機ボレート塩化合物、または前記特願平11−
36308号明細書の段落番号[0145]〜段落番号
[0151]に記載の化合物等が挙げられる。「分光増
感化合物と相互作用する化合物」のうち、有機ボレート
化合物、ベンゾインエーテル類、トリハロゲン置換メチ
ル基を有するS−トリアジン誘導体、有機過酸化物また
はアジニウム塩化合物が好ましく、有機ボレート化合物
がより好ましい。「分光増感化合物と相互作用する化合
物」を前記分光増感化合物と併用して用いることによ
り、露光時、その露光された部分に局所的に、かつ効果
的にラジカルを発生させることができ、高感度化を図る
ことができる。
【0176】有機ボレート化合物としては、特開昭62
−143044号、特開平9−188685号、特開平
9−188686号、特開平9−188710号等に記
載の有機ボレート化合物(以下、「ボレート化合物I」
という場合がある。)、またはカチオン性色素から得ら
れる分光増感色素系ボレート化合物(以下、「ボレート
化合物II」という場合がある。)等が挙げられる。
【0177】上記ボレート化合物Iの具体例としては、
前記特願平11−36308号明細書の段落番号[01
54]〜段落番号[0163]に記載の化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0178】また、前記「機能性色素の化学」(198
1年、CMC出版社、p.393〜p.416)や「色材」
(60〔4〕212−224(1987))等に記載さ
れたカチオン性色素から得ることのできる分光色素系有
機ボレート化合物(ボレート化合物II)も挙げることが
できる。具体的には、300nm以上の波長領域、好ま
しくは400〜1100nmの波長領域に最大吸収波長
を有するカチオン性色素であれば、いずれも好適に用い
ることができる。中でも、カチオン性のメチン色素、ポ
リメチン色素、トリアリールメタン色素、インドリン色
素、アジン色素、キサンテン色素、シアニン色素、ヘミ
シアニン色素、ローダミン色素、アザメチン色素、オキ
サジン色素またはアクリジン色素等が好ましく、カチオ
ン性のシアニン色素、ヘミシアニン色素、ローダミン色
素またはアザメチン色素がより好ましい。上記有機カチ
オン性色素から得られるボレート化合物IIは、有機カチ
オン性色素と有機ホウ素化合物アニオンとを用い、欧州
特許第223,587A1号に記載の方法を参考にして
得ることができる。カチオン性色素から得られるボレー
ト化合物IIの具体例としては、前記特願平11−363
08号明細書の段落番号[0168]〜段落番号[01
74]に記載の化合物が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0179】上記のボレート化合物IIは、前記の通り、
多機能な化合物であるが、高い感度と十分な消色性を得
る観点から、前記光重合開始剤には、分光増感化合物
と、該分光増感化合物と相互作用する化合物と、を適宜
組合わせて構成することが好ましい。この場合、光重合
開始剤は、上記分光増感化合物とボレート化合物Iとを
組合わせた光重合開始剤(1)、または上記ボレート化
合物Iとボレート化合物IIとを組合わせた光重合開始剤
(2)であることがより好ましい。この時、光重合開始
剤中に存在する分光増感色素と有機ボレート化合物との
使用比率が、高感度化と定着工程の光照射による十分な
消色性を得る点で非常に重要となる。
【0180】上記光重合開始剤(1)の場合、光重合開
始剤中には、光重合反応に必要な分光増感化合物/ボレ
ート化合物Iの比(=1/1:モル比)に加え、さらに
層内に残存する分光増感化合物を十分に消色するのに必
要な量のボレート化合物Iを添加することが十分な高感
度化と消色性能を得る点から特に好ましい。即ち、分光
増感色素/ボレート化合物Iの比は、1/1〜1/50
の範囲で使用することが好ましく、1/1.2〜1/3
0の範囲で使用することがより好ましいが、1/1.2
〜1/20の範囲で使用することが最も好ましい。上記
の比が、1/1未満では十分な重合反応性と消色性を得
ることができず、1/50を越えると、塗布適性が劣化
するため好ましくない。
【0181】また、上記光重合開始剤(2)の場合に
は、ボレート化合物Iとボレート化合物IIとを、ボレー
ト部位が色素部位に対して等モル比以上となるように組
合わせて用いることが、十分な高感度化と消色性能を得
る点から特に好ましい。ボレート化合物I/ボレート化
合物IIの比は、1/1〜50/1の範囲で使用すること
が好ましく、1.2/1〜30/1の範囲で使用するこ
とがより好ましいが、1.2/1〜20/1の範囲で使
用することが最も好ましい。上記の比が、1/1未満で
はラジカルの発生が少なく、十分な重合反応性と消色性
能が得られず、50/1を越えると、十分な感度を得ら
れなくなるため好ましくない。
【0182】光重合開始剤中の分光増感色素と有機ボレ
ート化合物との総量は、重合性基を有する化合物の使用
量に対し、0.1〜10wt%の範囲で使用することが
好ましく、0.1〜5wt%の範囲で使用することがよ
り好ましいが、0.1〜1wt%の範囲で使用すること
が最も好ましい。上記使用量が、0.1wt%未満では
十分な効果を得ることができず、10wt%を越える
と、保存安定性が低下するとともに、塗布適性が低下す
るため好ましくない。
【0183】また、感光感熱記録材料(a)〜(d)の
光重合性組成物には、重合反応を促進する目的で、さら
に助剤として、酸素除去剤(oxygen scave
nger)または活性水素ドナーの連鎖移動剤等の還元
剤や連鎖移動的に重合を促進するその他の化合物を添加
することもできる。上記酸素除去剤としては、ホスフィ
ン、ホスホネート、ホスファイト、第1銀塩または酸素
により容易に酸化されるその他の化合物が挙げられる。
具体的には、N−フエニルグリシン、トリメチルパルビ
ツール酸、N,N−ジメチル−2,6−ジイソプロピル
アニリン、N,N,N−2,4,6−ペンタメチルアニ
リン酸が挙げられる。さらに、チオール類、チオケトン
類、トリハロメチル化合物、ロフィンダイマー化合物、
ヨードニウム塩類、スルホニウム塩類、アジニウム塩
類、有機過酸化物、アジド類等も重合促進剤として有用
である。
【0184】本発明に使用する感光感熱記録材料には、
必要に応じて、保護層を設けることができる。保護層
は、単層構造であってもよいし、二層以上の積層構造で
あってもよい。
【0185】上記保護層に用いる材料としては、例え
ば、ゼラチン、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性
ポリビニルアルコール、酢酸ビニル−アクリルアミド共
重合体、珪素変性ポリビニルアルコール、澱粉、変性澱
粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチン類、アラビアゴ
ム、カゼイン、スチレン−マレイン酸共重合体加水分解
物、スチレン−マレイン酸共重合物ハーフエステル加水
分解物、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体加水分
解物、ポリアクリルアミド誘導体、ポリビニルピロリド
ン、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、アルギン酸ソーダ
などの水溶性高分子化合物、及びスチレン−ブタジエン
ゴムラテックス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラ
テックス、アクリル酸メチル−ブタジエンゴムラテック
ス、酢酸ビニルエマルジョン等のラテックス類などが挙
げられる。
【0186】前記保護層に用いる水溶性高分子化合物を
架橋することにより、保存安定性をより一層向上させる
こともできる。この場合、前記架橋に用いる架橋剤とし
ては、公知の架橋剤を使用することができ、具体的には
N−メチロール尿素、N−メチロールメラミン、尿素−
ホルマリン等の水溶性初期縮合物、グリオキザール、グ
ルタルアルデヒド等のジアルデヒド化合物類、硼酸、硼
砂等の無機系架橋剤、ポリアミドエピクロルヒドリンな
どが挙げられる。
【0187】前記保護層には、更に公知の顔料、金属石
鹸、ワックス、界面活性剤などを使用することもでき、
公知のUV吸収剤やUV吸収剤プレカーサーを添加する
こともできる。前記保護層の塗布量としては、0.2〜
5g/m2 が好ましく、0.5〜3g/m2 がより好ま
しい。
【0188】また、本発明に使用する感光感熱記録材料
は、イエロー、マゼンタ、シアンの3色の感光感熱記録
層を支持体上に積層して、各感光感熱記録層にそれぞれ
発色色相の異なる発色成分を含有するマイクロカプセル
と、それぞれ異なる波長の光に感光する光重合性組成物
と、を含有させることにより、カラー画像を形成するこ
とができる。上記光重合性組成物は、それぞれ異なる吸
収波長を有する分光増感化合物を使用することにより、
異なる波長の光に感光する光重合性組成物とすることが
できる。この場合、各色の感光感熱記録層間に中間層を
設けることもできる。
【0189】上記カラー画像形成用の多層感光感熱記録
材料の感光感熱記録層は、例えば、以下のようにして得
ることができる。イエロー発色する発色成分を含有する
マイクロカプセルと、光源の中心波長λ1 に感光する光
重合性組成物と、を含有した第1の記録層を支持体上に
設け、その層上に、マゼンタ発色する発色成分を含有す
るマイクロカプセルと、中心波長λ2 に感光する光重合
性組成物と、を含有した第2の記録層を設け、さらにそ
の層上に、シアン発色する発色成分を含有するマイクロ
カプセルと、波長λ3 に感光する光重合性組成物と、を
含有した第3の記録層を設けて積層した感光感熱記録層
より構成することができる。また、必要に応じて、保護
層を設けたり、それぞれの記録層の間に中間層を設けた
感光感熱記録層とすることもできる。なお、ここで、そ
れぞれの光源の中心波長λ1、λ2、λ3は互いに異な
る。
【0190】このカラー画像形成用の多層感光感熱記録
材料を用いて画像形成する場合、露光工程で、各感光感
熱記録層の吸収波長に適合した、波長の異なる複数の光
源を用いて画像露光することにより、光源の吸収波長を
有する記録層が選択的にそれぞれ潜像を形成するため、
多色画像を高感度、かつ高鮮鋭に形成することができ、
感光感熱記録層表面を光照射することにより、層内に残
存する分光増感化合物をはじめとする光重合開始剤によ
る地肌部の着色を消色することができるため、高いコン
トラストを有する高画質な画像を形成することができ
る。
【0191】本発明に使用する感光感熱記録材料では、
電子供与性無色染料またはジアゾニウム塩化合物(以
下、適宜、発色成分と称する)をマイクロカプセルに内
包して使用する。マイクロカプセル化する方法として
は、従来公知の方法を用いることができる。
【0192】例えば、米国特許第2800457号、同
28000458号に記載の親水性壁形成材料のコアセ
ルベーションを利用した方法、米国特許第328715
4号、英国特許第990443号、特公昭38−195
74号、同42−446号、同42−771号等に記載
の界面重合法、米国特許第3418250号、同366
0304号に記載のポリマー析出による方法、米国特許
第3796669号に記載のイソシアネートポリオール
壁材料を用いる方法、米国特許第3914511号に記
載のイソシアネート壁材料を用いる方法、米国特許第4
001140号、同4087376号、同408980
2号に記載の尿素−ホルムアルデヒド系、尿素ホルムア
ルデヒド−レゾルシノール系壁形成材料を用いる方法、
米国特許第4025455号に記載のメラミン−ホルム
アルデヒド樹脂、ヒドロキシブロビルセルロース等の壁
形成材料を用いる方法、特公昭36−9168号、特開
昭51−9079号に記載のモノマーの重合によるin
situ法、英国特許第952807号、同9650
74号に記載の電解分散冷却法、米国特許第31114
07号、英国特許第930422号に記載のスプレード
ライング法等が挙げられる。
【0193】マイクロカプセル化する方法はこれらに限
定されるものではないが、本発明に使用する感光感熱記
録材料においては、特に、発色成分をカプセルの芯とな
る疎水性の有機溶媒に溶解または分散させ調製した油相
を、水溶性高分子を溶解した水相と混合し、ホモジナイ
ザー等の手段により乳化分散した後、加温することによ
りその油滴界面で高分子形成反応を起こし、高分子物質
のマイクロカプセル壁を形成させる界面重合法を採用す
ることが好ましい。即ち、短時間内に均一な粒径のカプ
セルを形成することができ、生保存性にすぐれた記録材
料とすることができる。
【0194】高分子物質のマイクロカプセル壁を形成す
るリアクタントは、油滴内部および/または油滴外部に
添加される。高分子物質の具体例としては、ポリウレタ
ン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカー
ボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹
脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合体、
スチレン−アクリレート共重合体等が挙げられる。中で
も、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリカーボネートが好ましく、ポリウレタン、ポ
リウレアが特に好ましい。上記の高分子物質は、2種以
上併用して用いることもできる。また、前記水溶性高分
子としては、例えば、ゼラチン、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
【0195】例えば、ポリウレタンをカプセル壁材とし
て用いる場合には、多価イソシアネートおよびそれと反
応してカプセル壁を形成する第2物質(例えば、ポリオ
ール、ポリアミン)を水溶性高分子水溶液(水相)また
はカプセル化すべき油性媒体(油相)中に混合し、これ
らを乳化分散した後、加温することにより油滴界面で高
分子形成反応が生じ、マイクロカプセル壁を形成するこ
とができる。上記多価イソシアネート及びそれと反応す
る相手のポリオール、ポリアミンとしては、米国特許第
3281383号、同3773695号、同37932
68号、特公昭48−40347号、同49−2415
9号、特開昭48−80191号、同48−84086
号に記載されているものを使用することができる。
【0196】発色成分を含有するマイクロカプセルを調
製する際、内包する発色成分は、該カプセル中に溶液状
態で存在していても、固体状態で存在していてもよい。
また、上記溶媒としては、前記の光硬化性組成物の乳化
分散させる場合に用いる溶媒と同様のものを用いること
ができる。電子供与性無色染料またはジアゾニウム塩化
合物をカプセル中に溶液状態で内包させる場合、電子供
与性無色染料またはジアゾニウム塩化合物を溶媒に溶解
した状態でカプセル化すればよく、この場合、溶媒は電
子供与性無色染料100重量部に対して、1〜500重
量部の範囲で使用することが好ましい。また、カプセル
化しようとする電子供与性無色染料またはジアゾニウム
塩化合物の前記溶媒に対する溶解性が劣る場合には、溶
解性の高い低沸点溶媒を補助的に併用することもでき
る。この低沸点溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢
酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、メチレン
クロライド等が挙げられる。
【0197】一方、用いる水相には水溶性高分子を溶解
した水溶液を使用し、これに前記油相を投入後、ホモジ
ナイザー等の手段により乳化分散を行うが、該水溶性高
分子は分散を均一に、かつ容易にするとともに、乳化分
散した水溶液を安定化させる分散媒として作用する。こ
こで、更に均一に乳化分散し安定化させるためには、油
相あるいは水相の少なくとも一方に界面活性剤を添加し
てもよい。界面活性剤は周知の乳化用界面活性剤が使用
可能である。また、界面活性剤を添加する場合には、界
面活性剤の添加量は、油相の重量に対して0.1%〜5
%、特に0.5%〜2%であることが好ましい。また、
水相に含有させる界面活性剤は、アニオン性またはノニ
オン性の界面活性剤の中から、上記保護コロイドと作用
して沈殿や凝集を起こさないものを好適に選択して使用
することができる。好ましい界面活性剤としては、例え
ば、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキル硫酸
ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム塩、
ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル)等を挙げることができる。
【0198】前記したように、油相を混合する水相に保
護コロイドとして含有させる水溶性高分子は、公知のア
ニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分子の中か
ら適宜選択することができる。アニオン性高分子として
は、天然、合成のいずれのものも用いることができ、例
えば、−COO−、−SO2 −基等を有するものが挙げ
られる。具体的には、アラビヤゴム、アルギン酸、ベク
チン等の天然物;カルボキシメチルセルロース、フタル
化ゼラチン等のゼラチン誘導体、硫酸化デンプン、硫酸
化セルロース、リグニンスルホン酸等の半合成品;無水
マレイン酸系(加水分解物を含む)共重合体、アクリル
酸系(メタクリル酸系)重合体および共重合体、ビニル
ベンゼンスルホン酸系重合体および共重合体、カルボキ
シ変成ポリビニルアルコール等の合成品が挙げられる。
ノニオン性高分子としては、ポリビニルアルコール、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等が挙げ
られる。両性高分子としては、ゼラチン等が挙げられ
る。これらのうち、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ポリビ
ニルアルコールが好ましい。上記水溶性高分子は0.0
1〜10重量%の水溶液として用いられる。
【0199】感光感熱記録層中に含有させる発色成分を
はじめとする全ての成分は、例えば、水溶性高分子、増
感剤およびその他の発色助剤等とともに、サンドミル等
の手段により固体分散して用いることもできるが、予め
水に難溶性又は不溶性の高沸点有機溶剤に溶解した後、
これを界面活性剤および/または水溶性高分子を保護コ
ロイドとして含有する高分子水溶液(水相)と混合し、
ホモジナイザー等で乳化した乳化分散物として用いるこ
とがより好ましい。この場合、必要に応じて、低沸点溶
剤を溶解助剤として用いることもできる。さらに、上記
の発色成分をはじめとする全ての成分は、それぞれ別々
に乳化分散することも、予め混合してから高沸点溶媒に
溶解し乳化分散することも可能である。好ましい乳化分
散粒子径は1μm以下である。
【0200】乳化は、上記成分を含有した油相と保護コ
ロイド及び界面活性剤を含有する水相を、高速撹拌、超
音波分散等の通常の微粒子乳化に用いられる手段、例え
ば、ホモジナイザー、マントンゴーリー、超音波分散
機、ディゾルバー、ケディーミルなど、公知の乳化装置
を用いて容易に行うことができる。乳化後は、カプセル
壁形成反応を促進させるために、乳化物を30〜70℃
に加温する。また、反応中はカプセル同士の凝集を防止
するために、加水してカプセル同士の衝突確率を下げた
り、充分な攪拌を行う等の必要がある。また、反応中に
改めて凝集防止用の分散物を添加してもよい。重合反応
の進行に伴って炭酸ガスの発生が観測され、その発生の
終息をもっておよそのカプセル壁形成反応の終点とみな
すことができる。通常、数時間反応させることにより、
目的の色素を内包したマイクロカプセルを得ることがで
きる。
【0201】本発明に使用する感光感熱記録材料では、
マイクロカプセルの平均粒子径は20μm以下が好まし
く、高解像度を得る観点から5μm以下であることがよ
り好ましい。形成したマイクロカプセルが小さすぎる
と、一定固形分に対する表面積が大きくなり多量の壁剤
が必要となるため、上記平均粒子径は0.1μm以上で
あることが好ましい。
【0202】カラー画像を形成する場合、感光感熱記録
材料の三色の色相に対応する感光感熱記録層は、支持体
上にそれぞれの単色の感光感熱記録層を積層して構成さ
れ、その各感光感熱記録層には、それぞれ異なる色相に
発色する電子供与性無色染料を含有するマイクロカプセ
ルと、それぞれ最大吸収波長の異なる分光増感色素を含
有する光硬化性組成物と、が含有され、光照射した際、
その光源波長の違いにより感光し、多色画像を構成す
る。
【0203】また、上記感光感熱記録層を構成する各単
色の感光感熱記録層間に中間層を設けることもできる。
中間層は、主にバインダーから構成され、必要に応じ
て、硬化剤やポリマーラテックス等の添加剤を含有する
ことができる。
【0204】本発明に使用する感光感熱記録材料におい
て、保護層、感光感熱記録層、中間層等の各層に用いる
バインダーとしては、前記光重合性組成物の乳化分散に
用いるバインダーと同様のもの、発色成分をカプセル化
する際に用いる水溶性高分子のほか、ポリスチレン、ポ
リビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリメチ
ルアクリレート,ポリブチルアクリレート,ポリメチル
メタクリレート,ポリブチルメタクリレートやそれらの
共重合体等のアクリル樹脂、フェノール樹脂、スチレン
−ブタジエン樹脂、エチルセルロース、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂等の溶剤可溶性高分子、或いは、これらの
高分子ラテックスを用いることもできる。中でも、ゼラ
チンおよびポリビニルアルコールが好ましい。
【0205】本発明に使用する感光感熱記録材料の各感
光感熱記録層には、塗布助剤、帯電防止、スベリ性改
良、乳化分散、接着防止等の種々の目的で、種々の界面
活性剤を用いることができる。界面活性剤としては、例
えば、非イオン性界面活性剤であるサポニン、ポリエチ
レンオキサイド、ポリエチレンオキサイドのアルキルエ
ーテル等のポリエチレンオキサイド誘導体やアルキルス
ルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル
ナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル、N−
アシル−N−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エス
テル類、スルホアルキルポリオキシエチレナルキルフェ
ニルエーテル類等のアニオン性界面活性剤、アルキルベ
タイン類、アルキルスルホベタイン類等の両性界面活性
剤、脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニウム塩類等の
カチオン性界面活性剤を用いることができる。
【0206】さらに、感光感熱記録層には、これまで述
べた添加剤等のほか、必要に応じて、他の添加剤を添加
することができる。例えば、染料、紫外線吸収剤、可塑
剤、蛍光増白剤、マット剤、塗布助剤、硬化剤、帯電防
止剤、滑り性改良剤等を添加することもできる。上記各
添加剤の代表例は、「Research Disclo
sure,Vol.176」(1978年12月、It
em 17643)および「同Vol.187」(19
79年11月、Item 18716)に記載されてい
る。
【0207】本発明に使用する感光感熱記録材料では、
感光感熱記録層、中間層、保護層等の各層に必要に応じ
て硬化剤を併用することができる。特に、保護層中に硬
化剤を併用し、保護層の粘着性を低減することが好まし
い。硬化剤としては、例えば、写真感光材料の製造に用
いられる「ゼラチン硬化剤」が有用であり、例えば、ホ
ルムアルデヒド、グルタルアルデヒド等のアルデヒド系
の化合物、米国特許第3635718号等に記載の反応
性のハロゲン化合物、米国特許第3635718号等に
記載の反応性のエチレン性不飽和基を有する化合物、米
国特許第3017280号等に記載のアジリジン系化合
物、米国特許第3091537号等に記載のエポキシ系
化合物、ムコクロル酸等のハロゲノカルボキシアルデヒ
ド類、ジヒドロキシジオキサン、ジクロロジオキサン等
のジオキサン類、米国特許第3642486号や米国特
許第3687707号に記載のビニルスルホン類、米国
特許第3841872号に記載のビニルスルホンブレカ
ーサー類、米国特許第3640720号に記載のケトビ
ニル類を用いることができ、また、無機硬化剤として、
クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、硼酸等も用いること
ができる。中でも、1,3,5−トリアクロイル−ヘキ
サヒドロ−s−トリアジン、1,2−ピスピニルスルホ
ニルメタン、1,3−ビス(ビニルスルホニルメチル)
プロパノール−2、ビス(α−ビニルスルホニルアセト
アミド)エタン、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−
s−トリアジン・ナトリウム塩、2,4,6−トリエチ
レニミノ−s−トリアジンや硼酸等の化合物が好まし
い。上記硬化剤は、バインダーの使用量に対して、0.
5〜5重量%の範囲で添加することが好ましい。
【0208】本発明に使用する感光感熱記録材料は、感
光感熱記録層用塗布液、熱接着層用塗布液等を前記各構
成成分を必要に応じて溶媒中に溶解する等の手段により
調製した後に、各塗布液を順次、所望の支持体上に塗
布、乾燥することで得ることができる。
【0209】塗布液の調製に使用できる溶媒としては、
水;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、
メチルセロソルプ、1−メトキシ−2−プロパノール等
のアルコール;メチレンクロライド、エチレンクロライ
ド等のハロゲン系溶剤;アセトン、シクロヘキサノン、
メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチルセロソル
ブ、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル;トルエン;
キシレン等の単独物、およびこれらの2種以上の混合物
等が挙げられる。中でも、水が特に好ましい。
【0210】感光感熱記録層用塗布液を支持体上に塗布
するには、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフ
コーター、ロールドクターコーター、リバースロールコ
ーター、トランスファーロールコーター、グラビアコー
ター、キスロールコーター、カーテンコーター、エクス
トルージョンコーター等を用いることができる。塗布方
法としては、「Research Disclosur
e,Vol.200」(1980年12月,Item
20036 XV項)を参考に塗布することができる。
感光感熱記録層の層厚としては、0.1〜50μmの範
囲であることが好ましく、5〜35μmの範囲であるこ
とがより好ましい。
【0211】本発明に使用する感光感熱記録材料に用い
る支持体としては、紙、コーティツドペーパー、ラミネ
ート紙等の合成紙;ポリエチレンテレフタレートフイル
ム、3酢酸セルロースフイルム、ポリエチレンフイル
ム、ポリスチレンフイルム、ポリカーボネートフイルム
等のフイルム;アルミニウム、亜鉛、銅等の金属板;ま
たは、これらの支持体表面に表面処理、下塗、金属蒸着
処理等の各種処理を施したもの等を挙げることができ
る。さらに、「Research Disclosur
e,Vol.200」(1980年12月、Item
20036 XVII項)の支持体も挙げることができ
る。また、支持体自体が弾性を有するポリウレタンフォ
ームやゴム等のシートを用いることもできる。またさら
に、必要に応じて、用いる支持体の表面にはアンチハレ
ーション層を、裏面にはスベリ層、アンチスタチック
層、カール防止層、粘着剤層等を設けることができる。
【0212】本発明では、上述の感光感熱記録層(a)
〜(d)を備えた感光感熱記録材料のほかに、(e)熱
応答性マイクロカプセルに内包された酸化体前駆体E
と、該熱応答性マイクロカプセル外部に在って前記酸化
体前駆体Eと反応して酸化体Fを生成する活性化剤G、
及び該酸化体Fとカップリング反応して色素を形成する
色素形成カプラーHを含む感光感熱記録層であって、光
照射により被照射部分が硬化する光硬化性の感光感熱記
録層、(f)熱応答性マイクロカプセルに外部に在る酸
化体前駆体Eと、該熱応答性マイクロカプセルに内包さ
れた前記酸化体前駆体Eと反応して酸化体Fを生成する
活性化剤G、及び該酸化体Fとカップリング反応して色
素を形成する色素形成カプラーHを含む感光感熱記録層
であって、光照射により被照射部分が硬化する光硬化性
の感光感熱記録層を備えた感光感熱記録材料も好適に使
用することができる。
【0213】上記感光感熱記録層(e)は、所望の画像
形状に露光することにより照射部分が硬化し、所望の画
像形状の潜像を形成する。次いで、加熱することにより
未露光部分に存在する活性化剤Gが記録材料内を移動
し、カプセル内の酸化体前駆体Eと反応して酸化体Fを
生成する。生成された酸化体Fは色素形成カプラーHと
カップリング反応して色素を形成する(発色する)。従
って、上記感光感熱記録層(e)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層である。例えば、具体的
態様として、特願平11−324548号に記載の、マ
イクロカプセルに内包されたパラフェニレンジアミン誘
導体またはパラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体
と色素形成カプラー、マイクロカプセル外部に在ってこ
れら酸化体前駆体と反応してパラフェエレンジアミン誘
導体またはパラアミノフェノール誘導体の酸化体を生成
する活性化剤、光重合性モノマー、及び光重合開始剤を
含有する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記
録層においては、露光により光重合性モノマーが重合し
て硬化し、潜像が形成される。その後、加熱により未露
光部分に存在する活性化剤が記録材料内を移動し、マイ
クロカプセル内のパラフェニレンジアミン誘導体または
パラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体と反応し、
マイクロカプセル内で発色現像主薬であるパラフェニレ
ンジアミン誘導体またはパラアミノフェノール誘導体の
酸化体が生成する。この発色現像主薬の酸化体はマイク
ロカプセル内の色素形成カプラーと更に反応し、発色す
る。従って、露光部の硬化した潜像部分は発色せず、硬
化されなかった部分のみが発色し、コントラストの高い
鮮明なポジ画像を形成することができる。
【0214】上記感光感熱記録層(f)は、所望の画像
形状に露光することにより照射部分が硬化し、所望の画
像形状の潜像を形成する。次いで、加熱することにより
未露光部分に存在する酸化体前駆体Eが記録材料内を移
動し、カプセル内の活性化剤Gと反応して酸化体Fを生
成する。生成された酸化体Fは色素形成カプラーHとカ
ップリング反応して色素を形成する(発色する)。従っ
て、上記感光感熱記録層(f)は、露光部では発色せ
ず、未露光部の硬化されなかった部分が発色し画像を形
成するポジ型の感光感熱記録層である。例えば、具体的
態様として、特願平11−324548号に記載の、マ
イクロカプセル外部に在るパラフェニレンジアミン誘導
体またはパラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体、
マイクロカプセルに内包されたこれら酸化体前駆体と反
応してパラフェエレンジアミン誘導体またはパラアミノ
フェノール誘導体の酸化体を生成する活性化剤と色素形
成カプラー、光重合性モノマー、及び光重合開始剤を含
有する感光感熱記録層が挙げられる。この感光感熱記録
層においては、露光により光重合性モノマーが重合して
硬化し、潜像が形成される。その後、加熱により未露光
部分に存在するパラフェニレンジアミン誘導体またはパ
ラアミノフェノール誘導体の酸化体前駆体が記録材料内
を移動し、マイクロカプセル内の活性化剤と反応し、マ
イクロカプセル内で発色現像主薬であるパラフェニレン
ジアミン誘導体またはパラアミノフェノール誘導体の酸
化体が生成する。この発色現像主薬の酸化体はマイクロ
カプセル内の色素形成カプラーと更に反応して発色す
る。従って、露光部の硬化した潜像部分は発色せず、硬
化されなかった部分のみが発色し、コントラストの高い
鮮明なポジ画像を形成することができる。
【0215】以下に、上記感光感熱記録層(e)、
(f)を構成する構成成分について、詳述する。感光感
熱記録層(e)、(f)中において生成する酸化体Fは
発色現像主薬の酸化体であり、酸化体前駆体Eとしては
下記一般式(2)で表される化合物を用いることができ
る。
【0216】
【化8】
【0217】式中、Z3は水酸基または一NRl2を表
し、ここでRlおよびR2はそれぞれアルキル基またはア
リール基を表す。RlおよびR2の例としてはメチル基、
エチル基、プロピル基(ドデシル基、2−ヒドロキシエ
チル基、2−シアノエチル基、シアノメチル基、2−メ
トキシエチル基、2−エトキシカルボニルエチル基、2
−(メチルスルホニルアミノ)エチル基、フェニル基、
ナルチル基などが挙げられる。RlとR2が結合してヘテ
ロ環を形成してもよい。この場合、5員環、6員環、7
員環が好ましい。また、Z3が水酸基の場合にはこれを
必要によって保護して使用することもできる。R3
4、R5およびR6はそれぞれ水素原子または置換基を
表すが、これらが置換基を表す場合には、R3、R4、R
5およびR6として好ましい置換基としては、ハロゲン原
子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、カルボンア
ミド基、スルホシアミド基、アルコキシ基、テリールオ
キシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アミノ基、
カルバモイル基、スルファモイル基、シアノ基、スルホ
エル基、アルコキシカルボエル基、アリエルオキシカル
ポニル基、アシル基、ウレイド基、ウレタン基、又は、
アシルオキシ基等が挙げられる。R1とR3、R1とR5
2とR3、R2とR5は、互いに結合してヘテロ環を形成
してもよい。この場合、5員環、6員環、7員環が好ま
しい。さらに、R 3とR4、R5とR6も互いに結合して環
を形成してもよく、この場合ヘテロ環であっても炭素環
であってもよく、飽和、部分不飽和、完全不飽和のいず
れでもよく、環員数はそれぞれ5、6または7が好まし
い。
【0218】−L−AGは、保護基に相当し、AGは活
性化剤と相互作用しうる基を表す。その例としては、カ
ルボキシルグループ、チオカルボニルグループ、セレノ
カルボニルグループ、テルロカルボニルグループ、チオ
エーテルグループ、セレノエーテルグループ、アミノグ
ループ、エーテルグループ、ヒドロキシ(含:工ノー
ル、フェノール)グループ、カルボアミドグループ、ポ
リエーテルグループ、クラウンエーテルグループ、アゾ
グループ、ヒドロキシイミノグループ、イミノグルー
プ、カルボニルグループ、窒素原子やイオウ原子を環内
に含むヘテロ環グループなどが挙げられ、カルボキシル
グループ、チオカルボニルグループ、チオエーテルグル
ープ、アミノグループ、ヒドロキン(含:エノール、フ
ェノール)グループ、ポリエーテルグループ(クラウン
エーテルグループ、ヒドロキシイミノグループ、イミノ
グループ、窒素原子やイオウ原子を環内に含むヘテロ環
グループがより好ましく、カルボキシルグループ、チオ
カルボニルグループ、アミノグループ、ヒドロキシイミ
ノグループ、窒素原子やイオウ原子を環内に含むヘテロ
環グループがさらに好ましく、これらを組み合わせて複
数有するものも好ましい。AGとして最も好ましいのは
一般式(3)を部分構造として有するものである。
【0219】
【化9】
【0220】上記―般式(3)において、*はLに結合
する部分を表し、X3はイオウ原子、セレン原子、また
は=NOH基を表し、Y3はイオウ原子、酸素原子(=
N(R8)−、−C(R9)(R10)−を表す。Y3とし
てはイオウ原子、酸素原子、−N(R8)−がより好ま
しい。R7はアルキル基、アリール基、またはヘテロ環
基を表す。R8、R9、R10はそれぞれアルキル基、アリ
ール基、またはヘテロ環基を表す。R7とR8、R7
9、R7とR10およびR9とR10は互いに結合して環を
形成してもよい。この場合の環員数としては5、6また
は7が好ましい。
【0221】Lは一般式(2)で表される化合物と活性
化剤の相互作用の結果として、一般式(2)の窒素原子
から結合電子対を伴って離脱する基を表す。Lは好まし
くはイオウ原子、−N(R41)−または−C(R42
(R43)−であり、R41はアルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基または単なる結合手を表す。R41はAGと結合
して環を形成してもよく、その場合、好ましい環票数は
5、6または7である。R42およびR43はそれぞれァル
キル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、トリフル
オロメチル基、スルホニル基、カルバモイル基、ハロゲ
ン原子、アミド基、スルファモイル基、アシル基または
単なる結合手を表し、R42とR43、R42とAG、R43
AGは互いに結合して環を形成してもよく、その場合、
好ましい環員数は5、6または7である。R42とR43
少なくとも一方はハメットのσp(シグマパラ)値で+
0.3以上の基(シアノ基、トリフルオロメチル基、ス
ルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基(アシ
ル基など)であることが好ましい。
【0222】BGはブロック基であり、色素形成の過程
で離脱する基を表す。BGは一般式(2)で表される化
合物を安定化する機能も有しており、この要請から電子
吸引性基が好ましい。BGとして好ましいのは一般式
(4)で表される基である。
【0223】
【化10】
【0224】―般式(4)において、**は一般式
(2)においてBGが窒素原子に結合する位置を表す。
Wは電子吸引性を有する2価の基であり、−SO2−、
−CON(R45)−、−COO−または−SO2N(R
45)−である。R45は水素原子、アルキル基またはアリ
ール基を表すが、好ましくは水素原子である。Wとして
は−CON(R45)−が最も好ましい。R44は水素原
子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基またはアルコ
キシ基を表すが、アルキル基、アリール基がより好まし
く、アルキル基が最も好ましい。
【0225】また、上記酸化体前駆体Eは1色当り、好
ましくは0.01〜5mmol/m 2、より好ましくは
0.1〜2mmo1/m2の範囲で用いられる。なお、
一般式(2)で表される酸化体前駆体Eの具体例につい
ては、特願平11−324548号の段落番号[001
5]〜[0023]に記載されている。
【0226】次に、活性化剤Gについて述べる。活性化
剤Gはパラフェニレンジアミン誘導体またはパラアミノ
フェノール誘導体の酸化体前駆体と反応して、パラフェ
ニレンジアミン誘導体またはパラアミノフェノール誘導
体の酸化体を生成させるものである。その例として求電
子剤が挙げられ、特に求電子剤中に含まれる炭素原子に
対する、酸化体前駆体の求核置換反応または求核付加反
応を利用するものが好ましい。その例としては下記一般
式の構造を有するものが挙げられる。 Q−CR555657、R5859C=O、R6061C=C
6263、R6465C=NR66、R67N=C=O、R63
69C=C=O、R7071C=C=CR7273 式中、Qは、一般式(2)で表される酸化体前駆体Eの
AGによる、Qの結合した炭素原子に対する求核反応を
受けて離脱する原子または基である。Qの例としては、
ハロゲン原子、アルキルスルホキシキシル基、アリール
スルホキシル基、カルバモイルオキシル基が挙げられ
る。R55〜R73は水素原子または置換基であるがR60
63とのうち(少なくとも1つは電子吸引性基である。
55〜R57、R58〜R59、R64〜R66のうちそれぞれ少
なくとも1つ、および、R60〜R63のうちの少なくとも
2つは電子吸引性基であることが好ましい。また、少な
くとも1つの重合性の基を有することが好ましい。
【0227】活性化剤Gのもう1つの好ましい例は一般
式(5)で表される化合物である。 ―般式(5) [A1]a−Mb+ 一般式(5)において、Mはb価の電荷を有する金属原
子を表し、aは0〜7の整数を表す。Mとして好ましい
金属原子としてはチタン、バナジウム、クロム、マンガ
ン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウ
ム、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、
銀、カドミウム、水銀、スズ、タングステン、レニウ
ム、オスミウム、イリジウム、白金、金、水銀、タリウ
ム、鉛、ウランが挙げられる。
【0228】A1は金属原子の電荷を中和する原子団を
表し、A1の好ましい基としてはカルボン酸類アニオ
ン、スルホン酸類アニオン、硫酸モノエステル類アニオ
ン、リン酸ジエステル類アニオン、β−ケトエスチル類
アニオン、β−ジケトン類アニオン、オキシム類アニオ
ン、ヒドロキサム酸類アニオン、テトラフェニルホウ酸
アニオンなどの有機アニオンの他、6フッ化リンアニオ
ン、4フッ化ホウ素アニオンなどの無機アニオンも好ま
しく用いることができる。
【0229】一般式(5)において、b=0のとき、A
1はMの電荷を中和する必要はなく、aは0〜6を表
す。このときのA1としてはトリフェニルホスフィンな
どのホスフイン類が好ましく用いることができる。な
お、上述の活性化剤Gの具体例については、特願平11
−324548号の段落番号[0025]、[0029]〜
[0032]に記載されている。
【0230】活性化剤Gの更にもう1つの好ましい例は
一般式(6)で表される化合物である。 ―般式(6) (Mk+q・(A2m・(B2n 一般式(6)において、Mはk価の電荷を有する金属原
子を表し、kは0〜7の整数を表し、qは1〜24の整
数を表す。A2は1〜7価の陰電荷を有し、金属原子M
の電荷を中和する原子団を表し、mは0〜24の整数を
表す。mが2以上のとき、それぞれのA2は同じでも異
なっていてもよく、互いに結合した構造を有していても
よい。B2は下記一般式(7)により表される原子団で
あり、nは1〜24の整数を表す。
【0231】
【化11】
【0232】(一般式(7)において、Y4はO、S、
またはN−Rcを表し、Ra及びRcは置換基を表し、Rb
は水素原子または置換基を表す。) nが2以上のとき、それぞれのB2は同じでも異なって
いてもよく、互いに結合した構造を有していてもよい。
また、一般式(6)で表される化合物には、更に実質的
に他の電荷を中和しない他の原子団が結合していてもよ
い。
【0233】次に、色素形成カプラーHとしては、ハロ
ゲン化銀写真感光材料の分野において、4当量カプラー
と、2当量カプラーと称されているものがいずれも用い
ることができるが、2当量カプラーの方がより好ましく
用いることができる。但し、一般式(2)で表される酸
化体前駆体Eにおいて、BG中のWが−SO2−の場
合、4当量カプラーと組み合わせることが好ましい。こ
のような色素形成カプラーHに関しては、特開平08−
286340号公報におけるカプラーに関する記載を適
用でき、引用されているカプラーを好ましく用いること
ができ、また、より好ましい例に関しても同様である。
特開平08−286340号公報において具体的化合物
例として掲げてあるものも、より好ましく使用すること
ができる例である。
【0234】酸化体前駆体Eと色素形成カプラーHとは
任意のモル比で用いることができるが、好ましくはくモ
ル比(発色剤前駆体/色素形成カプラー)で0.01〜
100であり、さらに好ましくは0.1〜10であり、
最も好ましくは0.5〜5である。また、酸化体前駆体
Eと活性化剤Gとは任意のモル比で使用することができ
るが、好ましくはモル比(活性化剤/酸化体前駆体)で
0.1〜100が好ましく、さらに好ましくは0.2〜
50、最も好ましくは0.5〜50である。酸化体前駆
体Eと活性化剤Gおよび色素形成カプラーHはそれぞれ
2種類以上を混合して用いてもよい。
【0235】感光感熱記録層(b)〜(d)と同様に、
上記感光感熱記録層(e)、(f)に光重合性化合物D
及び光重合開始剤を添加することにより、光硬化性の感
光感熱記録層とすることができる。また、酸化体前駆体
E、活性化剤G、及び色素形成カプラーHのいずれかが
重合性基を有することによっても、光硬化性の感光感熱
記録層とすることができる。また、光重合性化合物とし
て、酸化体F及び色素形成カプラーHのいずれかと大き
な相互作用を有する光重合性化合物Dpを用いることに
より、ネガ画像を得ることもできる。
【0236】なお、光重合性化合物D、光重合開始剤に
ついては、上記感光感熱記録層(b)〜(d)と同様の
ものを使用することができる。また、感光感熱記録層の
添加剤、感光感熱記録層以外の層構成、及びマイクロカ
プセル化の方法等は、すでに述べた通りである。
【0237】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、搬
送経路上の処理部に設けた曲面部材上に張り渡されて搬
送されてきた記録材料を曲面部材から引き出す際の剥離
角度を、記録材料のカールした方向と逆方向に曲げて塑
性変形させることにより記録材料を平坦に矯正させる角
度に設定する剥離部材を配置して構成したので、この処
理部を出る記録材料を、そのカールを矯正して平坦にさ
せることができるという効果がある。さらに、剥離部材
が、記録材料を曲面部材から引き出す手段と、カールし
た記録材料をそのカールした方向と逆方向に曲げて塑性
変形させて平坦に矯正させる手段とを兼用する構成なの
で、部品点数を削減し、構造を簡素化し、画像形成装置
の小型化を可能とするという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施の形態に係る画像形成装置
の概略を示す概略構成図である。
【図2】 本発明の第2実施の形態に係る画像形成装置
の概略を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 画像形成装置 14 画像形成用処理部 18 制御部 28 記録処理部 30 現像処理部 32 定着処理部 34 カラー感光感熱記録材料 37 加熱搬送用部材 60 加熱ドラム 66 現像ドラムモータ 100 剥離部材 102 ヒータ 104 ガイド面 106 押圧ローラ 110 剥離部材 111 剥離爪 112 剥離部材 114 ガイドローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H096 AA00 BA05 BA20 EA02 GA52 2H106 AB10 AB42 BA11 2H112 AA01 AA03 BA15 BA18 BA24 BC10 BC46 3F104 AA02 AA04 HA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送経路上の処理部に設けた曲面部材上
    に張り渡されて搬送されてきた記録材料を前記曲面部材
    から引き出す際の剥離角度を、前記記録材料のカールし
    た方向と逆方向に曲げて塑性変形させることにより前記
    記録材料を平坦に矯正させる角度に設定する剥離部材を
    配置して構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 搬送経路上の処理部に設けた曲面部材上
    に張り渡されて搬送されてきた記録材料を前記曲面部材
    から引き出す剥離部材と、 前記記録材料の種類、特性、その置かれる温度及び湿度
    の変化に対応させて、前記剥離部材が前記記録材料を前
    記曲面部材から引き出す際の剥離角度を、自動的に変更
    調整して前記記録材料のカールした方向と逆方向に曲げ
    て塑性変形させることにより前記記録材料を平坦に矯正
    させるように構成した傾動調整支持装置と、 を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記剥離部材が、前記記録材料をカール
    した方向と逆方向に曲げて塑性変形させる矯正量を増加
    させるヒータを有することを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記剥離部材が前記曲面部材から引き出
    した前記記録材料を、前記記録材料がカールした方向と
    逆方向に曲がる前記剥離部材に形成した曲面上に押圧ロ
    ーラによって弾性的に押圧することにより、前記記録材
    料を曲げて塑性変形させる矯正量を増加させるように構
    成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか
    に記載の画像形成装置。
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