JP2002277624A - 積層型ブラックマトリックスおよびブラックマトリックスの形成方法 - Google Patents

積層型ブラックマトリックスおよびブラックマトリックスの形成方法

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JP2002277624A
JP2002277624A JP2001078070A JP2001078070A JP2002277624A JP 2002277624 A JP2002277624 A JP 2002277624A JP 2001078070 A JP2001078070 A JP 2001078070A JP 2001078070 A JP2001078070 A JP 2001078070A JP 2002277624 A JP2002277624 A JP 2002277624A
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pattern
resist
light shielding
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JP2001078070A
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English (en)
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Masaharu Watanabe
政春 渡辺
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Toyo Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyo Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】蛍光体の接着性向上や発光の横漏れ防止により
ディスプレイの画質を向上させ、さらには蛍光面の形成
に有害な重クロム酸化合物を使用せずに生産性の優れた
スクリーン印刷法やインクジェット法が適用できるブラ
ックマトリックスの形成方法を提供する。 【解決手段】 透明基板1上にブラックマトリックスを
形成する方法において、(1)透明基板1に光遮蔽層パ
ターン2を形成する工程と、(2)ネガ型レジストを塗
布してレジスト塗膜3を形成する工程と、(3)前記光
遮蔽層パターン2を露光マスクとして使用して前記レジ
スト塗膜を背面露光する工程と、(4)現像してレジス
トパターン4を形成する工程と、(5)積層パターン形
成材料塗布層5を形成する工程と、(6)前記レジスト
パターン4とその上に付着した積層パターン形成材料塗
布層をリフトオフする工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明基板上に、特にデ
ィスプレイのフェースプレートおよび平面板ガラス上
に、厚膜化したブラックマトリックスを簡便に形成でき
る積層型ブラックマトリックス及びブラックマトリック
スの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般にディスプレイの生産に用い
られているブラックマトリックスとしては、リフトオフ
法、ネガ型顔料分散レジスト法、エッチング法等の方法
によって作製された薄膜単層のブラックマトリックスが
知られている。リフトオフ法はCRTに適用されてお
り、そのブラックマトリックス上に蛍光体面を作製する
場合、重クロム酸化合物を含むレジストによるスラリー
塗布露光法が用いられている。ネガ型顔料分散レジスト
法およびエッチング法は、主に液晶ディスプレイに適用
され、ブラックマトリックスの間には3色のカラーフィ
ルターが形成されている。
【0003】近年、液晶ディスプレイのカラーフィルタ
ー製造方法としてインクジェット法が着目されている。
これは、従来の顔料分散レジスト法に比べ、飛躍的な生
産性向上が可能であり、かつ有害なアルカリ性現像廃液
もない画期的な工法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
ジェットに適用できるインクは低粘度のため、ガラス基
板に直接印刷するとはじきやすく、流動性のため、所定
の位置に定着させることが難しい欠点がある。この欠点
の解決策として、ブラックマトリックスを高膜厚にし、
インクのダムとすることで位置ずれを防ぐ方法が提案さ
れている。
【0005】一方、CRTにおいて適用されているリフ
トオフ法により形成された従来の単層ブラックマトリッ
クスは、非常に薄膜であるためリフトオフ時の表層剥離
の影響を受けてムラが生じやすい。また蛍光体層の膜厚
に比べブラックマトリックスの膜厚が薄いため、段差が
生じて、アルミパック等の後工程においてこの段差に由
来するトラブルが発生しやすい。ブラックマトリックス
を高膜厚化すれば、これらの事例が改善できるに留まら
ず、蛍光体の接着面積が増加することにより、蛍光体の
接着性向上、更には発光の横漏れが減少することによる
表示画質の向上も期待できる。加えて近年、有害な重ク
ロム酸化合物を使用しない蛍光面の形成方法として、ス
クリーン印刷法やインクジェット法が提案されている
が、液晶ディスプレイと同様に従来の単層薄膜ブラック
マトリックスでは充分な作製精度が得られず、高膜厚な
ブラックマトリックスの形成が要望されている。
【0006】これまで述べたように、高膜厚のブラック
マトリックスが望まれているが、従来のリフトオフ法、
ネガ型顔料分散レジスト法、エッチング法等の方法で
は、ブラックマトリックスとして1〜2μm程度の膜厚
が限界であり、無理に高膜厚化を行うと剥離性や解像性
が低下するなどの問題が生じ、要望されている高膜厚、
高解像性のブラックマトリックスを形成することは困難
であった。
【0007】また、従来のリフトオフ法、ネガ型顔料分
散法等を繰り返し行うことにより、積層型のブラックマ
トリックスを作製すると、レジストパターンやブラック
マトリックス層の位置ずれの発生や、必要膜厚を形成す
るまでに、非常に多数回の繰り返しが必要になり生産性
が低下するなどの問題があり、やはり要望されている高
膜厚、高解像性のブラックマトリックスを形成すること
は困難であった。
【0008】そこで本発明は、積層パターンの位置ずれ
のない高膜厚、高精度、高解像性、高遮光性を有し、そ
の結果蛍光体の接着性向上や発光の横漏れ防止によりデ
ィスプレイの画質を向上させ、さらには液晶カラーフィ
ルター及びCRT蛍光面の形成に有害な重クロム酸化合
物を使用せずに生産性の優れたスクリーン印刷法やイン
クジェット法が適用できるブラックマトリックスの形成
方法を提供することを課題とする
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために鋭意研究を重ねた結果、ブラックマトリックスを
形成する領域に光遮蔽層を含む光遮蔽層パターンを透明
基板に形成して背面露光マスクとし、この背面露光によ
り積層パターンをリフトオフするレジストパターンを形
成し、このレジストパターンとその上に付着した積層パ
ターン形成材料塗布層をリフトオフすることによって、
従来得られなかった高膜厚、高精度、高解像性のブラッ
クマトリックスが得られることを知見し、本発明に至っ
た。
【0010】かかる本発明の第1の態様は、単一材料又
は2種類以上の異なる材料からなる複数の層からなる積
層型ブラックマトリックスであって、透明基板上に形成
された光遮蔽層パターンと、この光遮蔽層パターンを露
光マスクとして使用して背面露光により形成されたレジ
スト塗膜をリフトオフすることにより当該光遮蔽層パタ
ーン上に形成された少なくとも一層の積層パターンとを
具備することを特徴とする積層型ブラックマトリックス
にある。
【0011】本発明の第2の態様は、第1の態様におい
て、前記光遮蔽層パターンが、シャドウマスク又はアパ
ーチャーグリルを介しての露光により形成されたブラッ
クマトリックス形成材料層であることを特徴とする積層
型ブラックマトリックスにある。
【0012】本発明の第3の態様は、第1又は2の態様
において、前記光遮蔽層パターンが、黒鉛、カーボンブ
ラック、無機系黒顔料からなる群から選択される少なく
とも1種類の材料からなることを特徴とする積層型ブラ
ックマトリックスにある。
【0013】本発明の第4の態様は、第1〜3の何れか
の態様において、前記積層パターンが、黒鉛、カーボン
ブラック、無機系黒顔料からなる群から選択される少な
くとも1種類の材料からなることを特徴とする積層型ブ
ラックマトリックスにある。
【0014】本発明の第5の態様は、第1〜3の何れか
の態様において、前記積層パターンが、ガラスフリッ
ト、セラミックスからなる群から選択される少なくとも
1種類の材料からなることを特徴とする積層型ブラック
マトリックスにある。
【0015】本発明の第6の態様は、第1〜5の何れか
の態様の積層型ブラックマトリックスを具備することを
特徴とするディスプレイにある。
【0016】本発明の第7の態様は、透明基板上にブラ
ックマトリックスを形成する方法において、(1)透明
基板の前記ブラックマトリックスを形成する領域に形成
された光遮蔽層を含む光遮蔽層パターンを形成する工程
と、(2)前記光遮蔽層パターンが形成された前記透明
基板上にネガ型レジストを塗布してレジスト塗膜を形成
する工程と、(3)前記光遮蔽層パターンを露光マスク
として使用して前記レジスト塗膜を背面露光する工程
と、(4)露光後の前記レジスト塗膜を現像してレジス
トパターンを形成する工程と、(5)前記光遮蔽層と同
一又は異なる材料からなる積層パターン形成材料を塗布
して前記光遮蔽層パターン及び前記レジストパターン上
に積層パターン形成材料塗布層を形成する工程と、
(6)前記レジストパターンとその上に付着した積層パ
ターン形成材料塗布層をリフトオフする工程とを含むこ
とを特徴とするブラックマトリックスの形成方法にあ
る。
【0017】本発明の第8の態様は、第7の態様におい
て、前記光遮蔽層パターンとして、シャドウマスク又は
アパーチャーグリルを介しての露光により形成されたブ
ラックマトリックス形成材料層を使用することを特徴と
するブラックマトリックスの形成方法にある。
【0018】本発明の第9の態様は、第7又は8の態様
において、前記光遮蔽層パターンが、黒鉛、カーボンブ
ラック、無機系黒顔料からなる群から選択される少なく
とも1種類の材料からなることを特徴とするブラックマ
トリックスの形成方法にある。
【0019】本発明の第10の態様は、第7〜9の何れ
かの態様において、前記積層パターン形成材料が、黒
鉛、カーボンブラック、無機系黒顔料からなる群から選
択される少なくとも1種類を含むことを特徴とするブラ
ックマトリックスの形成方法にある。
【0020】本発明の第11の態様は、第7〜9の何れ
かの態様において、前記積層パターン形成材料が、ガラ
スフリット、セラミックスからなる群から選択される少
なくとも1種類を含むことを特徴とするブラックマトリ
ックスの形成方法にある。
【0021】本発明の第12の態様は、第7〜11の何
れかの態様において、前記(2)〜(6)の工程を、複
数回繰り返すことを特徴とするブラックマトリックスの
形成方法にある。
【0022】かかる本発明方法により得られる積層型厚
膜のブラックマトリックスは、背面露光法を用いること
により、積層パターンの位置ずれのない高膜厚、高精
度、高解像性を有しており、また同時に高い遮光性、光
隔離性を有している。その結果、蛍光面作製時におい
て、蛍光体の接着面積が広がることにより蛍光面の接着
性を飛躍的に向上させ、また優れた光隔離性、遮光性に
より発光の横漏れを防止してディスプレイの画質を向上
させ、さらには蛍光面の形成に有害な重クロム酸化合物
を使用せずに生産性の優れたスクリーン印刷法やインク
ジェット法が適用できる極めて画期的なものである。以
降に本発明をより詳細に説明する。
【0023】本発明方法は、透明基板上にブラックマト
リックスを形成する方法において、(1)透明基板の前
記ブラックマトリックスを形成する領域にパターニング
された光遮蔽層を含む光遮蔽層パターンを形成する工程
と、(2)前記光遮蔽層が形成された前記透明基板上に
ネガ型レジストを塗布してレジスト塗膜を形成する工程
と、(3)前記光遮蔽層を露光マスクとして使用して前
記レジスト塗膜を背面露光する工程と、(4)露光後の
前記レジスト塗膜を現像してレジストパターンを形成す
る工程と、(5)前記光遮蔽層と同一又は異なる材料か
らなる積層パターン形成材料を塗布して前記光遮蔽層パ
ターン及び前記レジストパターン上に積層パターン形成
材料塗布層を形成する工程と、(6)前記レジストパタ
ーンとその上に付着した積層パターン形成材料塗布層を
リフトオフする工程とを含む。
【0024】以下、図1を参照して本発明方法を説明す
る。
【0025】本発明方法で用いる透明基板1としては、
露光光が透過し、レジストパターン及びブラックマトリ
ックスが接着できる材質であれば良く、例えばソーダー
ガラス、ホウ珪酸ガラス、ホウ珪酸鉛ガラス、石英ガラ
ス、無アルカリガラス、低アルカリガラス、SiO
理ガラス、ITO付きガラス、ポリエステルフィルム、
ポリアミド系フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレ
ンフィルムなどが使用できる。
【0026】工程(1)においては、まず、透明基板1
上に、光遮蔽層2aを含む光遮蔽層パターン2を形成す
る(図1(a))。この光遮蔽層パターン2は、ディス
プレイの内面(視認方向の裏面)に形成されていること
が必要である。
【0027】かかる光遮蔽層パターン2は、背面露光の
マスクとして使用できるものであれば、従来公知の方
法、材質のいずれであっても適用できる。一例を挙げれ
ば、シャドウマスク又はアパーチャーグリルを介して露
光することにより形成したレジストパターンを用いてリ
フトオフ法によって形成される黒鉛もしくはカーボンブ
ラック、無機系黒顔料、あるいは顔料分散型レジスト、
クロム膜のエッチング等、従来の単層型ブラックマトリ
ックスとして適用されているもの、銀塩系感光剤やジア
ゾ系感光剤など、フォトマスク等に適用されているもの
など、シャドウマスク又はアパーチャーグリルを使用し
ないで形成されるもののいずれも適用できる。CRTに
おいては、従来のシャドウマスクまたはアパーチャーグ
リルを使用したリフトオフ法により形成されたブラック
マトリックス形成材料層などの光遮蔽層パターンが、積
層される材質との接着性、工程適合性、およびディスプ
レイとしてのアライメントの面から好適である。
【0028】工程(2)では、このような光遮蔽層パタ
ーン2を形成した透明基板1上にネガ型レジストを塗布
してレジスト塗布膜3を形成する(図1(b))。レジ
スト塗布膜3は前記透明基板1の光遮蔽層パターン2が
形成された面(ディスプレイの内面)の全面、あるいは
一部に、溶液またはペーストの状態で塗布される。
【0029】塗膜方法としては特に制限されないが、ス
クリーン印刷、カーテンコート、ブレードコート、スピ
ンコート、スプレーコート、ディップコート、フローコ
ート、ロールコート、スリットコート等が適用可能であ
る。レジストをフィルム化して転写する、いわゆるドラ
イフィルムの工法も適用可能である。
【0030】レジスト塗布の前処理として、従来公知の
脱脂処理、表面粗化、および接着促進剤であるシランカ
ップリング剤のプレコート等、従来公知の方法が適用で
きる。これによりレジストパターンおよび積層パターン
の接着性をさらに向上させることができる。これらの接
着促進剤としては、例えばN−β(アミノエチル)−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキ
シプロピル)トリメトキシシランなどを使用することが
できる。
【0031】工程(2)で使用するネガ型レジストとし
ては、特に制限は無いが一例を挙げれば、ポリビニルア
ルコール、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム、ポリビ
ニルピロリドン、ビニルピロリドン−ビニルアルコール
共重合体、ジアセトンアクリルアミド−(メタ)アクリ
ルアミド共重合体、ジアセトンアクリルアミド−(メ
タ)アクリロイルモルホリン共重合体、ジアセトンアク
リルアミド−ビニルイミダゾール共重合体、ポリ(メ
タ)アクリルアミド、ビニルピロリドン−(メタ)アク
リルアミド共重合体、ポリビニルホルムアミド、ビニル
ピロリドン−ビニルホルムアミド共重合体、ポリビニル
アセトアミド、ビニルピロリドン−ビニルアセトアミド
共重合体、ポリ−N,N−ジメチルアクリルアミド、ビ
ニルピロリドン−N,N−ジメチルアクリルアミド共重
合体、N,N−ジメチルアクリルアミド−アクリルアミ
ド共重合体、ポリビニルイミダゾール、ビニルピロリド
ン−ビニルイミダゾール共重合体、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースからなる群から選択された少なくとも
一種の高分子化合物と、重クロム酸塩、アジド化合物、
ジアゾ化合物、スチリルピリジニウム基からなる群から
選択された一種類の感光剤および感光基からなるレジス
ト、または、光重合型レジストを含むレジストの何れを
用いてもよく、またそれらの混合物でもよい。
【0032】工程(2)に適用されるネガ型レジストに
は、接着性向上の目的で、前記のシランカップリング剤
を添加することも可能である。
【0033】また、レジスト塗膜を形成する前の前処理
として、シランカップリング剤をプレコートしてもよ
い。
【0034】工程(2)に適用されるネガ型レジストに
は、塗布特性、保湿特性、流動特性、乾燥特性を改善の
目的で、エチレングリコール、ソルビトール、各種界面
活性剤など従来公知の添加剤を添加することもできる。
【0035】工程(2)に適用されるレジストの塗布膜
厚としては、所望されるブラックマトリックスのパター
ンサイズに大きく左右されるため一概に述べられない
が、CRTを例にして述べると、乾燥後の膜厚として1
〜300μmの範囲にあることが好ましく、2〜30μ
mの範囲が更に好ましい。膜厚が薄すぎれば剥離性が低
下し、厚過ぎればパターン形成に必要な露光量が増加
し、生産性の低下につながる。
【0036】このように形成されたレジスト塗布膜3
は、溶液またはペーストの状態で塗布された後、レジス
ト乾燥工程により固化されることが好ましい。乾燥方法
としては、乾燥装置に特に制限はなく、温風乾燥機、遠
赤外線乾燥機、ホットプレート等、いずれも使用可能で
ある。乾燥温度は光反応成分の暗反応を防ぐため、20
〜100℃の範囲が好ましい。乾燥時間は、乾燥機容量
や風量、温度、膜厚に大きく依存するため一概に言えな
いが、0.1〜60分の範囲が好ましい。乾燥が不充分
な場合、露光現像後のパターンの膜厚が充分に得られ
ず、また乾燥時間過剰の場合、生産性の低下だけでなく
熱による暗反応が生じ、必要な現像性が得られなくな
る。
【0037】次の工程(3)では、レジスト塗布膜3に
対し背面(ディスプレイ視認面)からの露光が行われる
(図1(c))。露光光源としては、適用するレジスト
の感光波長により適切なものが異なるため、一概には言
えないが、例えば超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀
灯、キセノンランプ、メタルハライドランプなどの前記
ネガ型レジストおよび光重合型レジストを感光させるこ
とができる光源を使用することができ、また点光源、線
光源、平行光などの光種を使用することができる。
【0038】続いて、工程(4)では、露光に続いて現
像が行われ、現像により未露光部が除去されて露光部に
パターニングされたレジスト層4aを有するレジストパ
ターン4が形成される(図1(d))。
【0039】かかるレジスト層4aは、露光工程におい
て前述した光遮蔽層2aを含む光遮蔽層パターン2がフ
ォトマスクとなるため、形成されるレジストパターン4
は、光遮蔽層2aが形成されていない領域のパターンに
対応して忠実な形状で形成される。
【0040】現像方法としては、現像液を用いた湿式法
が好ましく、現像液の接触方式は従来公知のスプレー
式、パドル式、浸漬式等いずれであっても構わないが、
残渣が少ないスプレー式がより好ましい。必要に応じ
て、超音波等を照射することもできる。
【0041】現像液は、水、水及び有機溶媒の混合液、
有機溶媒、酸性液、アルカリ性液などが使用でき、必要
に応じて現像性補助の目的で従来公知の有機溶剤、界面
活性剤、消泡剤等を添加することも可能である。現像温
度は10〜60℃が好ましい。現像温度が低すぎれば現
像速度が低下し、高すぎれば過剰現像によるパターン脱
落等が発生する。
【0042】工程(5)では、現像によりレジストパタ
ーン4が形成された透明基板1上に積層パターン形成材
料塗布層5を形成する(図1(e))。この塗布は、全
面であっても必要な部分のみでもかまわない。
【0043】適用される積層パターン形成材料として
は、ブラックマトリックス形成に使用できるものであれ
ば、従来公知のものがいずれも適用できる。一例を挙げ
れば、黒鉛分散液、カーボンブラック分散液、無機顔料
分散液、ガラスフリット等が挙げられるが、積層型ブラ
ックマトリックスとして、全体の必用物性が確保されて
いれば、各層の材質は異なっていても構わず、光遮蔽性
がなくても構わない。この場合、積層パターン形成材料
には塗布特性、流動特性、乾燥特性、塗膜強度などの改
善を目的として、水ガラス、コロイダルシリカ等の結着
剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤、および造
膜性向上のための高分子化合物等、従来公知のものがい
ずれも添加できる。
【0044】積層パターン形成材料は、溶液またはペー
ストの状態で塗布される。塗膜方法としては特に制限さ
れないが、スクリーン印刷、カーテンコート、ブレード
コート、スピンコート、スプレーコート、ディップコー
ト、フローコート、ロールコート、スリットコート等が
適用可能であり、これらの方法を単独、あるいは複数用
いて重ね塗りすることで、塗布膜厚を調整することも可
能である。レジストをフィルム化して転写する、いわゆ
るドライフィルムの工法も適用可能である。塗布膜厚と
しては、所望されるブラックマトリックスのパターンサ
イズに大きく左右されるため一概に述べられないが、C
RTを例にして述べると、乾燥後の膜厚として1〜60
0μmの範囲にあることが好ましく、2〜60μmの範
囲が更に好ましい。塗膜が薄すぎれば生産性が低下し、
厚過ぎればリフトオフが困難になる。
【0045】シランカップリング剤などを層間にインタ
ーコートすることにより、ブラックマトリックス形成層
同士の接着性をさらに向上させることもできる。
【0046】続いて、工程(6)では、いわゆるリフト
オフ工程により、レジストパターン4を薬品によって剥
離することにより、レジスト層4a上の積層パターン形
成材料層を除去し、光遮蔽層2a上のみに積層パターン
形成材料層6aを有する積層パターン6を形成する(図
1(f))。
【0047】更に詳しく述べると、この工程は、(I)
積層パターン形成材料が塗布された基板をリフトオフ液
に浸漬する工程、(II)高圧スプレーを用いてレジス
トパターンとその上に付着した積層パターン形成材料を
リフトオフする工程からなる。
【0048】(I)の工程で使用されるリフトオフ液と
しては、前記ネガ型レジストパターンを剥離することが
できるものであれば、特に制限なく使用できるが、一例
を挙げれば、過酸化水素、過ヨウ素酸(塩)、過硫酸
(塩)、過マンガン酸(塩)、過塩素酸(塩)、塩素酸
(塩)、次亜塩素酸(塩)などの過酸化物および酸、ア
ルカリを使用することができる。必要に応じて剥離補助
の目的で有機溶剤、界面活性剤、浸透剤、酸化剤、還元
剤、消泡剤等を添加することもできる。リフトオフ液の
温度は20〜90℃の範囲が好ましく、30〜60℃の
範囲が更に好ましい。
【0049】次に、(II)の工程に使用されるスプレ
ー液は水、水及び有機溶媒の混合液、有機溶媒、酸性
液、アルカリ性液などが使用でき、必要に応じて剥離性
補助の目的で有機溶剤、界面活性剤、浸透剤、酸化剤、
還元剤、消泡剤等を添加することも可能である。スプレ
ー液の温度は、20〜80℃の範囲が好ましく、30〜
60℃の範囲が更に好ましい。また、スプレー圧力は1
〜100kg/cmの範囲が好ましく、2〜30kg
/cmの範囲が更に好ましい。リフトオフ液温及びス
プレー圧力が低すぎると剥離性が低下し、高すぎると過
剰剥離になる。
【0050】リフトオフにてパターン形成した後、必要
に応じて水洗、乾燥、加熱硬化、薬品処理による硬化等
の工程を行っても構わない。
【0051】このようにして形成されたブラックマトリ
ックスパターンをマスクとして、本発明の工程を繰り返
し、多層からなるブラックマトリックスを形成すること
も可能である。各層を形成する際に用いるレジスト、ブ
ラックマトリックス材料は同一でも異なっていても構わ
ない。各層に異なる物性の材料を積層することによっ
て、従来に無い新規な機能を持ったブラックマトリック
スの形成も可能である。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいて
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0053】[実施例1]以下に示すようなレジスト液
を調製した。
【0054】<レジスト液―1> ポリビニルピロリドン(K値90)20wt.%水溶
液:100g 4,4′−ジアジドスチルベン−2,2′−ジスルホン酸ナト
リウム:2g 純水: 444g シランカップリング剤(KBM−603 信越化学社
製): 0.2g エマルゲン810(花王社製): 0.2g
【0055】上記レジスト液−1をスピンコート法によ
りガラス基板上に塗布した後、50℃で乾燥し0.8μ
mの塗膜を得た。
【0056】次にピッチ0.28mmのシャドウマスク
を用いて、ガラス面での350nmの照度0.25mw
/cmの露光照度にて25秒露光した。
【0057】続いて温水スプレー現像を行った(ノズ
ル:スプレーイング社製、TGSS0.5、水圧2.0
kg/cm、温度40℃、距離15cm)。
【0058】続いてパターニングされた上記基板面に、
ブラックマトリックス形成材料(日立粉末冶金社製、ヒ
タゾルGA66M)をスピンコート法により1.0μm
に塗布した後温風乾燥し、50℃の5%H+1%
SO水溶液に60秒間浸漬した。
【0059】続いてノズル(スプレーイング社製、TG
SS10)を用いて、水圧5kg/cm、距離15c
mの条件にて40℃の温水を30秒間スプレーした。こ
のリフトオフの工程にて、レジストパターンドットとそ
の上に付着した黒鉛は一緒に剥離されて単層の薄膜ブラ
ックマトリックスが得られた。ブラックマトリックスの
膜厚は約1.0μmであった。
【0060】さらに上記レジスト液−1を、スピンコー
ト法により、ブラックマトリックスが形成されたガラス
基板上に塗布した後、50℃で乾燥し3.0μmの塗膜
を得た。
【0061】次に超高圧水銀灯を用いてガラス面での照
度5.0mw/cmの照度にて上記単層ブラックマト
リックスをマスクとして使用し、背面から30秒間露光
を行った。
【0062】続いて温水スプレー現像を行った(ノズ
ル:スプレーイング社製、TGSS0.5、水圧2.0
kg/cm、温度40℃、距離15cm)。
【0063】続いてパターニングされた上記基板面に、
ブラックマトリックス形成材料(日立粉末冶金社製、ヒ
タゾルGA66M)をスピンコート法により積算膜厚
5.0μmに塗布した後温風乾燥し、50℃の5%H
+1%HSO水溶液に60秒間浸漬した。
【0064】続いてノズル(スプレーイング社製、TG
SS10)を用いて、水圧5kg/cm、温度40
℃、距離15cmの条件にて温水を30秒間スプレーし
た。このリフトオフの工程にて、レジストパターンドッ
トとその上に付着した黒鉛は一緒に剥離されて2層型の
厚膜ブラックマトリックスが得られた。得られた2層型
のブラックマトリックスの積算膜厚は5.0μmであっ
た。
【0065】さらに、上記レジスト液−1を、スピンコ
ート法により、ブラックマトリックスが形成されたガラ
ス基板上に塗布した後、50℃で乾燥し5.0μmの塗
膜を得た。
【0066】次に超高圧水銀灯を用いて塗布面での照度
5.0mw/cmの照度にて上記2層型ブラックマト
リックスをマスクとして使用し、背面から30秒間露光
した。
【0067】続いてパターニングされた上記基板面に、
ブラックマトリックス形成材料(日立粉末冶金社製、ヒ
タゾルGA66M)をスピンコート法により積算膜厚1
0.0μmに塗布した後温風乾燥し、50℃の5%H
+1%HSO水溶液に60秒間浸漬した。
【0068】続いてノズル(スプレーイング社製、TG
SS10)を用いて、水圧5kg/cm、温度40
℃、距離15cmの条件にて温水を30秒間スプレーし
た。このリフトオフの工程にて、レジストパターンドッ
トとその上に付着した黒鉛は一緒に剥離されて3層型の
厚膜ブラックマトリックスが得られた。得られた3層型
のブラックマトリックスの積算膜厚は10.0μmであ
った。
【0069】得られた3層型のブラックマトリックスを
顕微鏡を用いて観察すると、一層目のブラックマトリッ
クスに忠実なものであり、かつムラの少ない解像性の高
いものであった。
【0070】[実施例2]以下に示すようなレジスト液
を調製した。
【0071】<レジスト液―2> RSP(東洋合成工業株式会社製)10wt.%水溶
液:200g 純水 : 100g シランカップリング剤(KBM−603 信越化学社
製): 2g エマルゲン810(花王社製): 2g (RSP:特開平10−310769号に開示されてい
る3−(2−ジメトキシブチル)−(4−アジド−ベン
ジリデン−2−スルホン酸ナトリウム基ペンダントポリ
ビニルアルコール)
【0072】前記レジスト液−1をスピンコート法によ
りガラス基板上に塗布した後、50℃で乾燥し0.8μ
mの塗膜を得た。
【0073】次にピッチ0.28mmのシャドウマスク
を用いて、ガラス面での350nmの照度0.25mw
/cmの露光照度にて25秒露光した。
【0074】続いて温水スプレー現像を行った(ノズ
ル:スプレーイング社製、TGSS0.5、水圧2.0
kg/cm、温度40℃、距離15cm)。
【0075】続いてパターニングされた上記基板面に、
ブラックマトリックス形成材料(日立粉末冶金社製、ヒ
タゾルGA66M)をスピンコート法により1.0μm
に塗布した後温風乾燥し、50℃の5%H+1%
SO水溶液に60秒間浸漬した。
【0076】続いてノズル(スプレーイング社製、TG
SS10)を用いて、水圧5kg/cm、距離15c
mの条件にて40℃の温水を30秒間スプレーした。こ
のリフトオフの工程にて、レジストパターンドットとそ
の上に付着した黒鉛は一緒に剥離されて単層の薄膜ブラ
ックマトリックスが得られた。ブラックマトリックスの
膜厚は約1.0μmであった。
【0077】さらに上記レジスト液−2を、スピンコー
ト法により、ブラックマトリックスが形成されたガラス
基板上に塗布した後、50℃で乾燥し4.0μmの塗膜
を得た。
【0078】次に超高圧水銀灯を用いてガラス面での照
度5.0mw/cmの照度にて上記単層ブラックマト
リックスをマスクとして使用し、背面から30秒間露光
を行った。
【0079】続いて温水スプレー現像を行った(ノズ
ル:スプレーイング社製、TGSS0.5、水圧2.0
kg/cm、温度40℃、距離15cm)。
【0080】続いてパターニングされた上記基板面に、
ブラックマトリックス形成材料(日立粉末冶金社製、ヒ
タゾルGA66M)をスピンコート法により積算膜厚
8.0μmに塗布した後温風乾燥し、50℃の5%H
+1%HSO水溶液に60秒間浸漬した。
【0081】続いてノズル(スプレーイング社製、TG
SS10)を用いて、水圧5kg/cm、温度40
℃、距離15cmの条件にて温水を30秒間スプレーし
た。このリフトオフの工程にて、レジストパターンドッ
トとその上に付着した黒鉛は一緒に剥離されて2層型の
厚膜ブラックマトリックスが得られた。得られた2層型
のブラックマトリックスの積算膜厚は8.0μmであっ
た。
【0082】得られた2層型のブラックマトリックスを
顕微鏡を用いて観察すると、一層目のブラックマトリッ
クスに忠実なものであり、かつムラの少ない解像性の高
いものであった。
【0083】[実施例3]以下に示すようなレジスト液
を調製した。
【0084】<レジスト液―3> RSP(東洋合成工業株式会社製)10wt.%水溶
液:200g 純水 : 50g シランカップリング剤(KBM−603 信越化学社
製): 2g エマルゲン810(花王社製): 2g (RSP:特開平10−310769号に開示されてい
る3−(2−ジメトキシブチル)−(4−アジド−ベン
ジリデン−2−スルホン酸ナトリウム基ペンダントポリ
ビニルアルコール)
【0085】前記レジスト液−1をスピンコート法によ
りガラス基板上に塗布した後、50℃で乾燥し0.8μ
mの塗膜を得た。
【0086】次にピッチ0.28mmのシャドウマスク
を用いて、ガラス面での350nmの照度0.25mw
/cmの露光照度にて25秒露光した。
【0087】続いて温水スプレー現像を行った(ノズ
ル:スプレーイング社製、TGSS0.5、水圧2.0
kg/cm、温度40℃、距離15cm)。
【0088】続いてパターニングされた上記基板面に、
ブラックマトリックス形成材料(日立粉末冶金社製、ヒ
タゾルGA66M)をスピンコート法により1.0μm
に塗布した後温風乾燥し、50℃の5%H+1%
SO水溶液に60秒間浸漬した。
【0089】続いてノズル(スプレーイング社製、TG
SS10)を用いて、水圧5kg/cm、距離15c
mの条件にて40℃の温水を30秒間スプレーした。こ
のリフトオフの工程にて、レジストパターンドットとそ
の上に付着した黒鉛は一緒に剥離されて単層の薄膜ブラ
ックマトリックスが得られた。ブラックマトリックスの
膜厚は約1.0μmであった。
【0090】さらに上記レジスト液−3を、スピンコー
ト法により、ブラックマトリックスが形成されたガラス
基板上に塗布した後、50℃で乾燥し10.0μmの塗
膜を得た。
【0091】次に超高圧水銀灯を用いてガラス面での照
度5.0mw/cmの照度にて上記単層ブラックマト
リックスをマスクとして使用し、背面から60秒間露光
を行った。
【0092】続いて温水スプレー現像を行った(ノズ
ル:スプレーイング社製、TGSS0.5、水圧2.0
kg/cm、温度40℃、距離15cm)。
【0093】続いてパターニングされた上記基板面に、
積層パターン形成材料(旭ガラス株式会社製、PDP用
リブ用フリットペースト、RFW030)をスクリーン
印刷により積算膜厚8.0μmにベタ塗布した後温風乾
燥し、50℃の0.5%NaIO+0.1%HSO
水溶液に60秒間浸漬した。
【0094】続いてノズル(スプレーイング社製、TG
SS10)を用いて、水圧15kg/cm、温度40
℃、距離15cmの条件にて温水を30秒間スプレーし
た。このリフトオフの工程にて、レジストパターンドッ
トとその上に付着した黒鉛は一緒に剥離されて異なる材
料からなる2層型の厚膜ブラックマトリックスが得られ
た。得られた2層型のブラックマトリックスの積算膜厚
は8.0μmであった。
【0095】得られた2層型のブラックマトリックスを
顕微鏡を用いて観察すると、一層目のブラックマトリッ
クスに忠実なものであり、かつムラの少ない解像性の高
いものであった。
【0096】[比較例1]実施例1で用いたレジスト液
−1をスピンコート法によりガラス基板上に塗布した
後、50℃で乾燥し0.8μmの塗膜を得た。次にピッ
チ0.28mmのシャドウマスクを用いて、ガラス面で
の350nmの照度0.25mw/cmの露光照度に
て25秒露光した。続いて温水スプレー現像を行った
(ノズル:スプレーイング社製、TGSS0.5、水圧
2.0kg/cm、温度40℃、距離15cm)。続
いてパターニングされた上記基板面に、ブラックマトリ
ックス形成材料(日立粉末冶金社製、ヒタゾルGA66
M)をスピンコート法により塗布乾燥を繰り返して7.
0μm積層した。50℃の5%H+1%HSO
水溶液に60秒間浸漬した。続いてノズル(スプレー
イング社製、TGSS10)を用いて、水圧5kg/c
、距離15cmの条件にて40℃の温水を30秒間
スプレーしたが、ブラックマトリックス形成材料はリフ
トオフされず、パターンは得られなかった。
【0097】[比較例2]実施例1で用いたレジスト液
−1をスピンコート法によりガラス基板上に塗布した
後、50℃で乾燥し0.8μmの塗膜を得た。次にピッ
チ0.28mmのシャドウマスクを用いて、、ガラス面
での350nmの照度0.25mw/cmの露光照度
にて25秒露光した。続いて温水スプレー現像を行った
(ノズル:スプレーイング社製、TGSS0.5、水圧
2.0kg/cm、温度40℃、距離15cm)。続
いてパターニングされた上記基板面に、ブラックマトリ
ックス形成材料(日立粉末冶金社製、ヒタゾルGA66
M)をスピンコート法により1.0μmに塗布した後温
風乾燥し、50℃の5%H+1%HSO水溶
液に60秒間浸漬した。続いてノズル(スプレーイング
社製、TGSS10)を用いて、水圧5kg/cm
距離15cmの条件にて40℃の温水を30秒間スプレ
ーした。このリフトオフの工程にて、レジストパターン
ドットとその上に付着した黒鉛は一緒に剥離されて単層
の薄膜ブラックマトリックスが得られた。ブラックマト
リックスの膜厚は約1.0μmであった。このレジスト
塗布からリフトオフまでの工程を3回繰り返し、ブラッ
クマトリックスの積層化を行った。厚さ3.0μmのブ
ラックマトリックスが形成されたが、露光の位置ずれ等
により、パターン形状が悪く、実際のディスプレイに適
用できるものではなかった。
【0098】
【発明の効果】本発明により得られる積層型厚膜のブラ
ックマトリックスは、背面露光法を用いることにより、
積層パターンの位置ずれのない高膜厚、高精度、高解像
性を有しており、また同時に高い遮光性、光隔離性を有
している。その結果、蛍光面作製時において、蛍光体の
接着面積が広がることにより蛍光面の接着性を飛躍的に
向上させ、また優れた光隔離性、遮光性により発光の横
漏れを防止してディスプレイの画質を向上させ、さらに
は蛍光面の形成に有害な重クロム酸化合物を使用せずに
生産性の優れたスクリーン印刷法やインクジェット法の
適用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 光遮蔽層パターン 2a 光遮蔽層 3 レジスト塗布膜 4 レジストパターン 4a レジスト層 5 積層パターン形成材料塗布層 6 積層パターン 6a 積層パターン形成材料層
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA02 AA14 AB17 AC01 AD01 DA40 FA03 FA17 FA28 FA44 2H048 BA11 BA45 BA47 BA48 BA55 BA64 BB01 BB02 BB24 BB42 2H091 FA35Y FB06 FC01 FC13 FC26 FD04 GA01 LA12 LA17 2H096 AA00 AA27 CA05 EA02 GA08 HA28 HA30 JA04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一材料又は2種類以上の異なる材料か
    らなる複数の層からなる積層型ブラックマトリックスで
    あって、透明基板上に形成された光遮蔽層パターンと、
    この光遮蔽層パターンを露光マスクとして使用して背面
    露光により形成されたレジスト塗膜をリフトオフするこ
    とにより当該光遮蔽層パターン上に形成された少なくと
    も一層の積層パターンとを具備することを特徴とする積
    層型ブラックマトリックス。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記光遮蔽層パター
    ンが、シャドウマスク又はアパーチャーグリルを介して
    の露光により形成されたブラックマトリックス形成材料
    層であることを特徴とする積層型ブラックマトリック
    ス。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記光遮蔽層
    パターンが、黒鉛、カーボンブラック、無機系黒顔料か
    らなる群から選択される少なくとも1種類の材料からな
    ることを特徴とする積層型ブラックマトリックス。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記積
    層パターンが、黒鉛、カーボンブラック、無機系黒顔料
    からなる群から選択される少なくとも1種類の材料から
    なることを特徴とする積層型ブラックマトリックス。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記積
    層パターンが、ガラスフリット、セラミックスからなる
    群から選択される少なくとも1種類の材料からなること
    を特徴とする積層型ブラックマトリックス。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかの積層型ブラック
    マトリックスを具備することを特徴とするディスプレ
    イ。
  7. 【請求項7】 透明基板上にブラックマトリックスを形
    成する方法において、(1)透明基板の前記ブラックマ
    トリックスを形成する領域に形成された光遮蔽層を含む
    光遮蔽層パターンを形成する工程と、(2)前記光遮蔽
    層パターンが形成された前記透明基板上にネガ型レジス
    トを塗布してレジスト塗膜を形成する工程と、(3)前
    記光遮蔽層パターンを露光マスクとして使用して前記レ
    ジスト塗膜を背面露光する工程と、(4)露光後の前記
    レジスト塗膜を現像してレジストパターンを形成する工
    程と、(5)前記光遮蔽層と同一又は異なる材料からな
    る積層パターン形成材料を塗布して前記光遮蔽層パター
    ン及び前記レジストパターン上に積層パターン形成材料
    塗布層を形成する工程と、(6)前記レジストパターン
    とその上に付着した積層パターン形成材料塗布層をリフ
    トオフする工程とを含むことを特徴とするブラックマト
    リックスの形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記光遮蔽層パター
    ンとして、シャドウマスク又はアパーチャーグリルを介
    しての露光により形成されたブラックマトリックス形成
    材料層を使用することを特徴とするブラックマトリック
    スの形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8において、前記光遮蔽層
    パターンが、黒鉛、カーボンブラック、無機系黒顔料か
    らなる群から選択される少なくとも1種類の材料からな
    ることを特徴とするブラックマトリックスの形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9の何れかにおいて、前記
    積層パターン形成材料が、黒鉛、カーボンブラック、無
    機系黒顔料からなる群から選択される少なくとも1種類
    を含むことを特徴とするブラックマトリックスの形成方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項7〜9の何れかにおいて、前記
    積層パターン形成材料が、ガラスフリット、セラミック
    スからなる群から選択される少なくとも1種類を含むこ
    とを特徴とするブラックマトリックスの形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項7〜11の何れかにおいて、前
    記(2)〜(6)の工程を、複数回繰り返すことを特徴
    とするブラックマトリックスの形成方法。
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