JP2002276917A - 廃棄物処理炉 - Google Patents
廃棄物処理炉Info
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- JP2002276917A JP2002276917A JP2001082753A JP2001082753A JP2002276917A JP 2002276917 A JP2002276917 A JP 2002276917A JP 2001082753 A JP2001082753 A JP 2001082753A JP 2001082753 A JP2001082753 A JP 2001082753A JP 2002276917 A JP2002276917 A JP 2002276917A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 炉本体への廃棄物の供給を円滑に行う。
【解決手段】 炉本体2の中間部に廃棄物を供給する廃
棄物供給装置3として、炉本体2内に通じる比較的径の
小さい廃棄物供給路11と、廃棄物供給路11内に搬送
気体を供給して廃棄物供給路11内に炉本体2に向く気
流を発生させる気流発生装置12とを設ける。気流発生
装置12として、二酸化炭素ガス供給装置16と、二酸
化炭素ガス供給装置16から供給される二酸化炭素ガス
(搬送気体)を廃棄物の搬送に必要な圧力まで加圧して
廃棄物供給路11に送出する昇圧器17(コンプレッサ
ー)とを設ける。
棄物供給装置3として、炉本体2内に通じる比較的径の
小さい廃棄物供給路11と、廃棄物供給路11内に搬送
気体を供給して廃棄物供給路11内に炉本体2に向く気
流を発生させる気流発生装置12とを設ける。気流発生
装置12として、二酸化炭素ガス供給装置16と、二酸
化炭素ガス供給装置16から供給される二酸化炭素ガス
(搬送気体)を廃棄物の搬送に必要な圧力まで加圧して
廃棄物供給路11に送出する昇圧器17(コンプレッサ
ー)とを設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物の処理に用
いる廃棄物処理炉、特に熱可塑性有機物の含有率の高い
廃棄物を処理可能な廃棄物処理炉に関する。
いる廃棄物処理炉、特に熱可塑性有機物の含有率の高い
廃棄物を処理可能な廃棄物処理炉に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ゴミ等の一般廃棄物、及び産業廃棄
物等は、例えばそのまま埋め立て処分場に埋め立てられ
るが、現在ある埋め立て処分場の受け入れ能力は残りわ
ずかであり、また新規の埋め立て処分場を確保すること
も困難である。これら廃棄物は焼却炉で焼却することで
減量することができるが、廃棄物の焼却時にダイオキシ
ン類等の有害物質を含むガスが発生するおそれがあり、
その焼却灰には廃棄物に含まれていた重金属類等の有害
物質が残留しているので、環境汚染を防ぐために様々な
対策を施す必要がある。そこで、近年は、廃棄物処理炉
として、炉本体内で廃棄物を燃焼させて、一気に溶融体
にまで転化させるガス化溶融炉が注目されている。ガス
化溶融炉は、廃棄物を加熱することによって、廃棄物の
分解ガスを含むガスと溶融体とに転化させるものであっ
て、廃棄物の焼却時に発生するガス中にはダイオキシン
等の有害なガス成分が少なく、また廃棄物に含まれてい
た重金属類等の有害物質は、溶融スラグとして固定化さ
れるので、重金属類が溶出しにくいという特徴がある。
ここで、ガス化溶融炉は、炉本体内の雰囲気が、廃棄物
が完全燃焼するのに要する濃度よりも低い酸素濃度とな
るように(還元雰囲気となるように)酸素供給量が調整
されている。そして、ガス化溶融炉では、炉本体の内圧
が正圧とされており、これによって炉本体内への外気の
侵入を防止して、炉本体内の雰囲気の管理を容易にして
いる。また、廃棄物から発生する分解ガス中には可燃性
のガスが含まれており、この可燃性のガスは燃料として
有効利用される。なお、ガス化溶融炉では、炉本体内の
雰囲気が高温になるので、炉本体には、炉本体を熱から
保護するための冷却手段が設けられる。
物等は、例えばそのまま埋め立て処分場に埋め立てられ
るが、現在ある埋め立て処分場の受け入れ能力は残りわ
ずかであり、また新規の埋め立て処分場を確保すること
も困難である。これら廃棄物は焼却炉で焼却することで
減量することができるが、廃棄物の焼却時にダイオキシ
ン類等の有害物質を含むガスが発生するおそれがあり、
その焼却灰には廃棄物に含まれていた重金属類等の有害
物質が残留しているので、環境汚染を防ぐために様々な
対策を施す必要がある。そこで、近年は、廃棄物処理炉
として、炉本体内で廃棄物を燃焼させて、一気に溶融体
にまで転化させるガス化溶融炉が注目されている。ガス
化溶融炉は、廃棄物を加熱することによって、廃棄物の
分解ガスを含むガスと溶融体とに転化させるものであっ
て、廃棄物の焼却時に発生するガス中にはダイオキシン
等の有害なガス成分が少なく、また廃棄物に含まれてい
た重金属類等の有害物質は、溶融スラグとして固定化さ
れるので、重金属類が溶出しにくいという特徴がある。
ここで、ガス化溶融炉は、炉本体内の雰囲気が、廃棄物
が完全燃焼するのに要する濃度よりも低い酸素濃度とな
るように(還元雰囲気となるように)酸素供給量が調整
されている。そして、ガス化溶融炉では、炉本体の内圧
が正圧とされており、これによって炉本体内への外気の
侵入を防止して、炉本体内の雰囲気の管理を容易にして
いる。また、廃棄物から発生する分解ガス中には可燃性
のガスが含まれており、この可燃性のガスは燃料として
有効利用される。なお、ガス化溶融炉では、炉本体内の
雰囲気が高温になるので、炉本体には、炉本体を熱から
保護するための冷却手段が設けられる。
【0003】従来のガス化溶融炉において、炉本体内に
廃棄物を供給する廃棄物供給手段としては、炉本体内に
通じる比較的径の大きい廃棄物供給路を設けて、この廃
棄物供給路内にポンプもしくはプレス等によって廃棄物
を圧送する構成としたものがある(この廃棄物供給手段
を第一の廃棄物供給手段とする)。この第一の廃棄物供
給手段は、廃棄物供給路内に廃棄物を圧送することで廃
棄物供給路を通じて炉本体内に廃棄物を連続的に供給す
るものであって、例えば廃棄物供給路内に高密度の廃棄
物層を形成することで、廃棄物自体によって廃棄物供給
路を封止するようにしたものもある。
廃棄物を供給する廃棄物供給手段としては、炉本体内に
通じる比較的径の大きい廃棄物供給路を設けて、この廃
棄物供給路内にポンプもしくはプレス等によって廃棄物
を圧送する構成としたものがある(この廃棄物供給手段
を第一の廃棄物供給手段とする)。この第一の廃棄物供
給手段は、廃棄物供給路内に廃棄物を圧送することで廃
棄物供給路を通じて炉本体内に廃棄物を連続的に供給す
るものであって、例えば廃棄物供給路内に高密度の廃棄
物層を形成することで、廃棄物自体によって廃棄物供給
路を封止するようにしたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、廃棄物にはポ
リエチレンやポリエステル等の熱可塑性有機物が含まれ
ており、この熱可塑性有機物は比較的低温で軟化する
(種類によっては約70°C程度の低温で軟化するもの
もある)。そして、廃棄物供給路内の廃棄物は、炉本体
からの輻射を受け、また炉本体内から廃棄物供給路内に
高温の気体が流入することによって加熱される。第一の
廃棄物供給手段は、その構造上廃棄物の供給速度が比較
的遅く、廃棄物が廃棄物供給路内に滞在する時間が比較
的長いため、廃棄物供給路内で廃棄物が加熱される時間
も長くなる。また、廃棄物供給路の径が比較的大きく、
廃棄物供給路内の廃棄物が炉本体内に露出される面積も
大きいので、廃棄物供給路内の廃棄物が加熱されやす
い。このため、第一の廃棄物供給手段を用いたガス化溶
融炉では、熱可塑性有機物を体積比で30%以上含有す
る廃棄物を処理する場合、廃棄物供給路の出口近傍の内
面に軟化した熱可塑性有機物が固着して廃棄物の通過を
妨げることとなり、炉本体内に廃棄物を円滑に供給する
ことが困難となる場合があった。
リエチレンやポリエステル等の熱可塑性有機物が含まれ
ており、この熱可塑性有機物は比較的低温で軟化する
(種類によっては約70°C程度の低温で軟化するもの
もある)。そして、廃棄物供給路内の廃棄物は、炉本体
からの輻射を受け、また炉本体内から廃棄物供給路内に
高温の気体が流入することによって加熱される。第一の
廃棄物供給手段は、その構造上廃棄物の供給速度が比較
的遅く、廃棄物が廃棄物供給路内に滞在する時間が比較
的長いため、廃棄物供給路内で廃棄物が加熱される時間
も長くなる。また、廃棄物供給路の径が比較的大きく、
廃棄物供給路内の廃棄物が炉本体内に露出される面積も
大きいので、廃棄物供給路内の廃棄物が加熱されやす
い。このため、第一の廃棄物供給手段を用いたガス化溶
融炉では、熱可塑性有機物を体積比で30%以上含有す
る廃棄物を処理する場合、廃棄物供給路の出口近傍の内
面に軟化した熱可塑性有機物が固着して廃棄物の通過を
妨げることとなり、炉本体内に廃棄物を円滑に供給する
ことが困難となる場合があった。
【0005】他の廃棄物供給手段としては、炉本体内に
通じる比較的径の小さい廃棄物供給路を設け、この廃棄
物供給路内に気体を供給して廃棄物供給路内に炉本体に
向かう気流を生じさせて、この気流によって廃棄物を炉
本体内に搬送するようにしたものがある(この廃棄物供
給手段を第二の廃棄物供給手段とする)。この第二の廃
棄物供給手段は、廃棄物供給路内に供給した気体(以
下、搬送気体と呼ぶ)の気流によって廃棄物を比較的高
速で搬送するものである。これにより、第二の廃棄物供
給手段を用いたガス化溶融炉では、廃棄物中の熱可塑性
有機物が軟化する前に廃棄物を炉本体に供給することが
でき、熱可塑性有機物の含有率の高い廃棄物を処理する
場合にも、廃棄物供給路の出口近傍の廃棄物供給路内面
への熱可塑性有機物の付着を生じにくくすることができ
る。また、廃棄物供給路の径が比較的小さく、廃棄物供
給路内の廃棄物が炉本体内に露出される面積も小さいの
で、廃棄物供給路内の廃棄物が加熱されにくい。さら
に、搬送気体によって廃棄物供給路自体も冷却されるの
で、廃棄物供給路内面への熱可塑性有機物の付着が一層
生じにくい。ここで、第二の廃棄物供給手段では、第一
の廃棄物供給手段に比べて廃棄物の搬送速度が速いが、
炉本体への単位時間あたりの廃棄物供給量は、ガス化溶
融炉の処理能力や運転条件等に応じて適切に調整され
る。
通じる比較的径の小さい廃棄物供給路を設け、この廃棄
物供給路内に気体を供給して廃棄物供給路内に炉本体に
向かう気流を生じさせて、この気流によって廃棄物を炉
本体内に搬送するようにしたものがある(この廃棄物供
給手段を第二の廃棄物供給手段とする)。この第二の廃
棄物供給手段は、廃棄物供給路内に供給した気体(以
下、搬送気体と呼ぶ)の気流によって廃棄物を比較的高
速で搬送するものである。これにより、第二の廃棄物供
給手段を用いたガス化溶融炉では、廃棄物中の熱可塑性
有機物が軟化する前に廃棄物を炉本体に供給することが
でき、熱可塑性有機物の含有率の高い廃棄物を処理する
場合にも、廃棄物供給路の出口近傍の廃棄物供給路内面
への熱可塑性有機物の付着を生じにくくすることができ
る。また、廃棄物供給路の径が比較的小さく、廃棄物供
給路内の廃棄物が炉本体内に露出される面積も小さいの
で、廃棄物供給路内の廃棄物が加熱されにくい。さら
に、搬送気体によって廃棄物供給路自体も冷却されるの
で、廃棄物供給路内面への熱可塑性有機物の付着が一層
生じにくい。ここで、第二の廃棄物供給手段では、第一
の廃棄物供給手段に比べて廃棄物の搬送速度が速いが、
炉本体への単位時間あたりの廃棄物供給量は、ガス化溶
融炉の処理能力や運転条件等に応じて適切に調整され
る。
【0006】この第二の廃棄物供給手段では、搬送気体
として、例えば空気や窒素ガス、ヘリウムガスを用いる
他、ガス化溶融炉に供給されるべき燃料の一部を燃料ガ
スとして、この燃料ガスを搬送気体として用いる場合も
ある。搬送気体として空気や窒素ガス、もしくはヘリウ
ムガスを用いた場合は、炉本体内に常温の搬送気体が供
給されるために炉本体内の雰囲気が冷却されることとな
り、炉本体の過熱を抑制することができる。しかし、使
用した搬送気体の分だけ炉本体内の気体の量が増加し、
炉本体から排出されるガスの量が増加するので、排出ガ
スを処理する設備が大型化してしまうことなる。また、
ガス化溶融炉は排出ガスから有用ガスを回収する目的も
有しているので、炉本体内に有用ガス以外の成分を加え
ることは好ましくない。さらに、窒素ガスはもちろん、
空気にも窒素が含まれているので、これらを搬送気体と
した場合には、搬送気体中に含まれる窒素が高温の炉本
体内で燃焼して有害な窒素酸化物が発生してしまう。搬
送気体としてヘリウムガスを用いた場合には搬送気体か
ら窒素酸化物が発生することはないが、ヘリウムガスは
高価であるため、ガス化溶融炉の運転コストが上昇して
しまう。
として、例えば空気や窒素ガス、ヘリウムガスを用いる
他、ガス化溶融炉に供給されるべき燃料の一部を燃料ガ
スとして、この燃料ガスを搬送気体として用いる場合も
ある。搬送気体として空気や窒素ガス、もしくはヘリウ
ムガスを用いた場合は、炉本体内に常温の搬送気体が供
給されるために炉本体内の雰囲気が冷却されることとな
り、炉本体の過熱を抑制することができる。しかし、使
用した搬送気体の分だけ炉本体内の気体の量が増加し、
炉本体から排出されるガスの量が増加するので、排出ガ
スを処理する設備が大型化してしまうことなる。また、
ガス化溶融炉は排出ガスから有用ガスを回収する目的も
有しているので、炉本体内に有用ガス以外の成分を加え
ることは好ましくない。さらに、窒素ガスはもちろん、
空気にも窒素が含まれているので、これらを搬送気体と
した場合には、搬送気体中に含まれる窒素が高温の炉本
体内で燃焼して有害な窒素酸化物が発生してしまう。搬
送気体としてヘリウムガスを用いた場合には搬送気体か
ら窒素酸化物が発生することはないが、ヘリウムガスは
高価であるため、ガス化溶融炉の運転コストが上昇して
しまう。
【0007】一方、搬送気体として燃料ガスを用いた場
合には、炉本体内の気体の総量が増えないので排出ガス
の量を増加させずに済む。しかし、廃棄物供給路内に供
給される廃棄物が空気を巻き込んでいた場合には、廃棄
物供給路内でこの空気中の酸素と燃料ガスとが反応して
発火してしまう可能性がある。また、搬送気体を全て燃
料ガスでまかなおうとすると、炉本体内で発生する熱量
が過剰となる場合があり、炉本体を傷める要因となって
しまう。
合には、炉本体内の気体の総量が増えないので排出ガス
の量を増加させずに済む。しかし、廃棄物供給路内に供
給される廃棄物が空気を巻き込んでいた場合には、廃棄
物供給路内でこの空気中の酸素と燃料ガスとが反応して
発火してしまう可能性がある。また、搬送気体を全て燃
料ガスでまかなおうとすると、炉本体内で発生する熱量
が過剰となる場合があり、炉本体を傷める要因となって
しまう。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、炉本体への廃棄物の供給を円滑に行うことが
できる廃棄物処理炉を提供することを目的としている。
たもので、炉本体への廃棄物の供給を円滑に行うことが
できる廃棄物処理炉を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる廃棄物処
理炉は、内部で廃棄物の加熱溶融が行われる炉本体と、
該炉本体内に前記廃棄物を供給する廃棄物供給手段とを
有し、該廃棄物供給手段が、前記炉本体内に通じる廃棄
物供給路と、該廃棄物供給路内に気体を供給して、前記
廃棄物供給路内に前記炉本体内に向かう気流を発生させ
る気流発生手段とを有し、該気流発生手段によって前記
廃棄物供給路内に供給される気体が二酸化炭素ガスとさ
れていることを特徴としている。
理炉は、内部で廃棄物の加熱溶融が行われる炉本体と、
該炉本体内に前記廃棄物を供給する廃棄物供給手段とを
有し、該廃棄物供給手段が、前記炉本体内に通じる廃棄
物供給路と、該廃棄物供給路内に気体を供給して、前記
廃棄物供給路内に前記炉本体内に向かう気流を発生させ
る気流発生手段とを有し、該気流発生手段によって前記
廃棄物供給路内に供給される気体が二酸化炭素ガスとさ
れていることを特徴としている。
【0010】このように構成される廃棄物処理炉では、
廃棄物供給手段は気流発生手段によって廃棄物供給路内
に発生させた気流によって廃棄物を炉本体内に搬送する
ので、廃棄物の搬送速度が速く、また搬送気体によって
廃棄物供給路自体も冷却されるので、廃棄物供給路内面
への熱可塑性有機物の付着を低減することができる。さ
らに、本発明にかかる廃棄物処理炉では、このように廃
棄物供給路内の温度が100°C以下程度に保たれてい
て、炉本体内の熱が廃棄物供給路内の廃棄物に伝わらな
いのに加え、搬送気体として不燃性ガスである二酸化炭
素ガスを用いており、廃棄物供給路内の二酸化炭素濃度
が高いため、廃棄物供給路内に供給される廃棄物が空気
を巻き込んでいた場合にも、廃棄物供給路内で廃棄物が
発火しにくい。また、搬送気体中の二酸化炭素ガスの不
燃性特性により炉本体内での廃棄物の燃焼度を調整する
ことができ、これによる炉本体内の雰囲気の冷却を行わ
しめる効果がある。さらに搬送気体中の二酸化炭素ガス
の比率を増減させることで、炉本体内の温度を制御する
ことができるのである。そして、搬送気体として不燃性
ガスである二酸化炭素ガスを用いているので、搬送気体
が炉本体内に供給されても窒素酸化物等の有害ガスを発
生させることがない。さらに、二酸化炭素ガスはヘリウ
ムガスに比べて非常に安価であり、炉本体内で発生する
二酸化炭素ガスを利用することもできるので、廃棄物処
理炉の運転コストを抑えることができる。上記の搬送気
体は、廃棄物供給路内での廃棄物の発火を抑制できれば
必ずしも全量を二酸化炭素ガスとする必要はなく、例え
ば二酸化炭素ガスが体積比で80%以上含まれていれ
ば、ヘリウムガス等が含まれていてもよい。ここで、ガ
ス化溶融炉など、炉本体内が非常な高温となる廃棄物処
理炉においては、この熱によって炉本体内に供給された
二酸化炭素ガスが一酸化炭素と酸素とに分離される。そ
して、炉本体内では、このようにして発生した一酸化炭
素(CO)と酸素(O2)と燃料ガスとが酸化反応を起
こして発熱することとなる。このとき、二酸化炭素ガス
から生じた酸素が炉本体内の炭素と結合することによっ
てさらに一酸化炭素が形成される。なお、余剰の一酸化
炭素は炉本体から排気ガスとともに排出されたのちに排
気ガスから分離回収されて、炉本体内に再供給すること
で燃料ガスとして活用される。従来の廃棄物処理炉で
は、燃料として酸化剤と燃料ガスとを炉本体内に供給す
るスタイルを採用しているが、ガス化溶融炉など、炉本
体内が非常な高温となる廃棄物処理炉においては、搬送
気体として二酸化炭素ガスを用いることで、上記のよう
に炉本体内で一酸化炭素が形成されて燃料として活用す
ることができる。すなわち、廃棄物処理炉による有用ガ
スの生成量を増大させることができる。さらに、このよ
うに搬送気体から燃料を得ることができるので、炉本体
内への燃料ガスの供給量を低減することができ、これに
よって従来よりも燃料ガスを起因とした炉本体内からの
排気ガスの発生量を少なくすることができる。そして、
搬送気体として二酸化炭素ガスのみを用いることで、炉
本体内への燃料ガスの供給量を最低限にすることがで
き、燃料ガスを起因とした炉本体内からの排気ガスの発
生量を最低限にすることができる。このような廃棄物処
理炉においても、廃棄物供給路内の温度は概ね100°
C以下であって廃棄物供給路内では上記のような二酸化
炭素ガスの分解反応は生じないので、廃棄物供給炉内で
の酸素濃度の上昇は生じず、廃棄物供給路内での廃棄物
の発火の抑制が行われる。
廃棄物供給手段は気流発生手段によって廃棄物供給路内
に発生させた気流によって廃棄物を炉本体内に搬送する
ので、廃棄物の搬送速度が速く、また搬送気体によって
廃棄物供給路自体も冷却されるので、廃棄物供給路内面
への熱可塑性有機物の付着を低減することができる。さ
らに、本発明にかかる廃棄物処理炉では、このように廃
棄物供給路内の温度が100°C以下程度に保たれてい
て、炉本体内の熱が廃棄物供給路内の廃棄物に伝わらな
いのに加え、搬送気体として不燃性ガスである二酸化炭
素ガスを用いており、廃棄物供給路内の二酸化炭素濃度
が高いため、廃棄物供給路内に供給される廃棄物が空気
を巻き込んでいた場合にも、廃棄物供給路内で廃棄物が
発火しにくい。また、搬送気体中の二酸化炭素ガスの不
燃性特性により炉本体内での廃棄物の燃焼度を調整する
ことができ、これによる炉本体内の雰囲気の冷却を行わ
しめる効果がある。さらに搬送気体中の二酸化炭素ガス
の比率を増減させることで、炉本体内の温度を制御する
ことができるのである。そして、搬送気体として不燃性
ガスである二酸化炭素ガスを用いているので、搬送気体
が炉本体内に供給されても窒素酸化物等の有害ガスを発
生させることがない。さらに、二酸化炭素ガスはヘリウ
ムガスに比べて非常に安価であり、炉本体内で発生する
二酸化炭素ガスを利用することもできるので、廃棄物処
理炉の運転コストを抑えることができる。上記の搬送気
体は、廃棄物供給路内での廃棄物の発火を抑制できれば
必ずしも全量を二酸化炭素ガスとする必要はなく、例え
ば二酸化炭素ガスが体積比で80%以上含まれていれ
ば、ヘリウムガス等が含まれていてもよい。ここで、ガ
ス化溶融炉など、炉本体内が非常な高温となる廃棄物処
理炉においては、この熱によって炉本体内に供給された
二酸化炭素ガスが一酸化炭素と酸素とに分離される。そ
して、炉本体内では、このようにして発生した一酸化炭
素(CO)と酸素(O2)と燃料ガスとが酸化反応を起
こして発熱することとなる。このとき、二酸化炭素ガス
から生じた酸素が炉本体内の炭素と結合することによっ
てさらに一酸化炭素が形成される。なお、余剰の一酸化
炭素は炉本体から排気ガスとともに排出されたのちに排
気ガスから分離回収されて、炉本体内に再供給すること
で燃料ガスとして活用される。従来の廃棄物処理炉で
は、燃料として酸化剤と燃料ガスとを炉本体内に供給す
るスタイルを採用しているが、ガス化溶融炉など、炉本
体内が非常な高温となる廃棄物処理炉においては、搬送
気体として二酸化炭素ガスを用いることで、上記のよう
に炉本体内で一酸化炭素が形成されて燃料として活用す
ることができる。すなわち、廃棄物処理炉による有用ガ
スの生成量を増大させることができる。さらに、このよ
うに搬送気体から燃料を得ることができるので、炉本体
内への燃料ガスの供給量を低減することができ、これに
よって従来よりも燃料ガスを起因とした炉本体内からの
排気ガスの発生量を少なくすることができる。そして、
搬送気体として二酸化炭素ガスのみを用いることで、炉
本体内への燃料ガスの供給量を最低限にすることがで
き、燃料ガスを起因とした炉本体内からの排気ガスの発
生量を最低限にすることができる。このような廃棄物処
理炉においても、廃棄物供給路内の温度は概ね100°
C以下であって廃棄物供給路内では上記のような二酸化
炭素ガスの分解反応は生じないので、廃棄物供給炉内で
の酸素濃度の上昇は生じず、廃棄物供給路内での廃棄物
の発火の抑制が行われる。
【0011】ここで、搬送気体として、二酸化炭素ガス
と、炉本体に供給されるべき燃料の一部である燃料ガス
との混合気体を用いた場合には、炉本体内の雰囲気の冷
却作用のある二酸化炭素ガスと炉本体の燃料となる燃料
ガスとの比率を増減させることで、炉本体内の温度を制
御することができる。また、搬送気体に不燃性の二酸化
炭素ガスが含まれているので、廃棄物供給路内に供給さ
れた廃棄物中に空気が混入していた場合にも、燃料ガス
がこの空気に含まれる酸素と反応しにくく、廃棄物供給
路内で廃棄物が発火しにくい。なお、搬送気体中に含ま
れる二酸化炭素ガスの割合が体積比で80%よりも少な
いと、廃棄物供給路内での廃棄物の発火を十分抑制する
ことができなくなるので、搬送気体中に含まれる二酸化
炭素ガスの割合は、体積比で80%以上とすることが好
ましい。また、廃棄物処理炉がガス化溶融炉等の炉本体
内が非常な高温となる炉である場合には、炉本体内に供
給された二酸化炭素ガスが分解されて一酸化炭素が形成
されるので、この一酸化炭素を燃料として活用すること
ができる。またこれによって炉本体内への燃料ガスの供
給量を抑えることができ、従来よりも燃料ガスを起因と
した炉本体内からの排気ガスの発生が少なくなる。
と、炉本体に供給されるべき燃料の一部である燃料ガス
との混合気体を用いた場合には、炉本体内の雰囲気の冷
却作用のある二酸化炭素ガスと炉本体の燃料となる燃料
ガスとの比率を増減させることで、炉本体内の温度を制
御することができる。また、搬送気体に不燃性の二酸化
炭素ガスが含まれているので、廃棄物供給路内に供給さ
れた廃棄物中に空気が混入していた場合にも、燃料ガス
がこの空気に含まれる酸素と反応しにくく、廃棄物供給
路内で廃棄物が発火しにくい。なお、搬送気体中に含ま
れる二酸化炭素ガスの割合が体積比で80%よりも少な
いと、廃棄物供給路内での廃棄物の発火を十分抑制する
ことができなくなるので、搬送気体中に含まれる二酸化
炭素ガスの割合は、体積比で80%以上とすることが好
ましい。また、廃棄物処理炉がガス化溶融炉等の炉本体
内が非常な高温となる炉である場合には、炉本体内に供
給された二酸化炭素ガスが分解されて一酸化炭素が形成
されるので、この一酸化炭素を燃料として活用すること
ができる。またこれによって炉本体内への燃料ガスの供
給量を抑えることができ、従来よりも燃料ガスを起因と
した炉本体内からの排気ガスの発生が少なくなる。
【0012】ここで、廃棄物供給路に、炉本体内からの
気体の逆流を阻止する逆流防止手段を設けることで、何
らかの理由で気流発生手段が停止したとしても、廃棄物
供給路を通じて炉本体内の有害ガスが外部に排出されて
しまうことがない。
気体の逆流を阻止する逆流防止手段を設けることで、何
らかの理由で気流発生手段が停止したとしても、廃棄物
供給路を通じて炉本体内の有害ガスが外部に排出されて
しまうことがない。
【0013】
【発明の実施の形態】〔第一の実施の形態〕以下、本発
明の廃棄物処理炉の第一の実施の形態について、図1を
用いて説明する。図1は本実施形態の廃棄物処理炉に用
いる廃棄物処理炉の概略構成を示す縦断面図、図2は本
実施形態にかかる廃棄物処理炉の廃棄物供給路に設けら
れる逆流防止弁の概略構成を示す縦断面図である。廃棄
物処理炉1は縦型のシャフト炉からなるガス化溶融炉で
あって、耐火物で内張りされた炉本体2の中間部に、廃
棄物を炉本体2内に供給する廃棄物供給手段である廃棄
物供給装置3が設けられており、炉本体2の上端には、
炉本体2内で発生したガスを排出するための排気口4が
設けられ、炉本体2の下端には、炉本体2内で発生した
溶融スラグ、有価金属等の溶融体Mを炉本体2外に排出
するための溶融体排出口5が設けられている。ここで排
気口4、及び溶融体排出口5には、それぞれを封止する
封止手段が設けられている。そして、炉本体2内では排
気物の分解ガス等が発生し、さらに後述するように炉本
体2内には廃棄物供給装置3から搬送気体が供給される
ので、炉本体2の内圧が正圧に保たれている。廃棄物処
理炉1は、このように炉本体2の内圧を正圧に保つこと
で、炉本体2内への外気の侵入を防止し、炉本体2内の
雰囲気の管理を容易にしている。
明の廃棄物処理炉の第一の実施の形態について、図1を
用いて説明する。図1は本実施形態の廃棄物処理炉に用
いる廃棄物処理炉の概略構成を示す縦断面図、図2は本
実施形態にかかる廃棄物処理炉の廃棄物供給路に設けら
れる逆流防止弁の概略構成を示す縦断面図である。廃棄
物処理炉1は縦型のシャフト炉からなるガス化溶融炉で
あって、耐火物で内張りされた炉本体2の中間部に、廃
棄物を炉本体2内に供給する廃棄物供給手段である廃棄
物供給装置3が設けられており、炉本体2の上端には、
炉本体2内で発生したガスを排出するための排気口4が
設けられ、炉本体2の下端には、炉本体2内で発生した
溶融スラグ、有価金属等の溶融体Mを炉本体2外に排出
するための溶融体排出口5が設けられている。ここで排
気口4、及び溶融体排出口5には、それぞれを封止する
封止手段が設けられている。そして、炉本体2内では排
気物の分解ガス等が発生し、さらに後述するように炉本
体2内には廃棄物供給装置3から搬送気体が供給される
ので、炉本体2の内圧が正圧に保たれている。廃棄物処
理炉1は、このように炉本体2の内圧を正圧に保つこと
で、炉本体2内への外気の侵入を防止し、炉本体2内の
雰囲気の管理を容易にしている。
【0014】また、廃棄物処理炉1には、炉本体2内の
各部に燃料を供給する燃料供給装置6と、炉本体2内
に、例えば酸素含有量が90%以上の高濃度の酸素含有
ガスを供給する酸素含有ガス供給装置7と、燃料供給装
置6による炉本体2内への燃料の供給量、及び酸素含有
ガス供給装置7による炉本体2内への酸素含有ガスの供
給量を制御する制御装置8とが設けられている。燃料供
給装置6と炉本体2とを接続する管路には、燃料供給装
置6から供給される燃料の流通量を調整するための燃料
流量調整バルブV1が設けられている。同様に、酸素含
有ガス供給装置7と炉本体2とを接続する管路には、酸
素含有ガス供給装置7から供給される酸素含有ガスの流
通量を調整する酸素含有ガス流量調整バルブV2が設け
られている。制御装置8は、これら燃料流量調整バルブ
V1、酸素含有ガス流量調整バルブV2を操作すること
で、炉本体2内への燃料及び酸素含有ガスの供給量を制
御するものである。
各部に燃料を供給する燃料供給装置6と、炉本体2内
に、例えば酸素含有量が90%以上の高濃度の酸素含有
ガスを供給する酸素含有ガス供給装置7と、燃料供給装
置6による炉本体2内への燃料の供給量、及び酸素含有
ガス供給装置7による炉本体2内への酸素含有ガスの供
給量を制御する制御装置8とが設けられている。燃料供
給装置6と炉本体2とを接続する管路には、燃料供給装
置6から供給される燃料の流通量を調整するための燃料
流量調整バルブV1が設けられている。同様に、酸素含
有ガス供給装置7と炉本体2とを接続する管路には、酸
素含有ガス供給装置7から供給される酸素含有ガスの流
通量を調整する酸素含有ガス流量調整バルブV2が設け
られている。制御装置8は、これら燃料流量調整バルブ
V1、酸素含有ガス流量調整バルブV2を操作すること
で、炉本体2内への燃料及び酸素含有ガスの供給量を制
御するものである。
【0015】廃棄物供給装置3は、炉本体2内に通じる
比較的径の小さい廃棄物供給路11と、廃棄物供給路1
1内に搬送気体を供給して廃棄物供給路11内に炉本体
2に向く気流を発生させる気流発生手段である気流発生
装置12とを有している。そして、廃棄物供給路11に
おいて、気流発生装置12と炉本体2との間に位置する
部分には、廃棄物供給路11内に廃棄物を供給するホッ
パ13が設けられている。また、廃棄物供給路11に
は、ホッパ13と炉本体2との間に、炉本体2内からの
気体の逆流を阻止する逆流防止手段である逆流防止弁1
4が設けられている。本実施形態では、逆流防止弁14
を図2に示すようなダンパによって構成している。逆流
防止弁14は、前記制御装置8によってその開閉動作を
制御されるものであって、その動作は気流発生装置12
の動作と連動させられており、気流発生装置12が稼働
している状態では開となり、気流発生装置12が停止し
た状態では閉となるように制御されている。
比較的径の小さい廃棄物供給路11と、廃棄物供給路1
1内に搬送気体を供給して廃棄物供給路11内に炉本体
2に向く気流を発生させる気流発生手段である気流発生
装置12とを有している。そして、廃棄物供給路11に
おいて、気流発生装置12と炉本体2との間に位置する
部分には、廃棄物供給路11内に廃棄物を供給するホッ
パ13が設けられている。また、廃棄物供給路11に
は、ホッパ13と炉本体2との間に、炉本体2内からの
気体の逆流を阻止する逆流防止手段である逆流防止弁1
4が設けられている。本実施形態では、逆流防止弁14
を図2に示すようなダンパによって構成している。逆流
防止弁14は、前記制御装置8によってその開閉動作を
制御されるものであって、その動作は気流発生装置12
の動作と連動させられており、気流発生装置12が稼働
している状態では開となり、気流発生装置12が停止し
た状態では閉となるように制御されている。
【0016】気流発生装置12は、二酸化炭素ガス供給
装置16と、二酸化炭素ガス供給装置16から供給され
る二酸化炭素ガス(搬送気体)を廃棄物の搬送に必要な
圧力まで加圧して廃棄物供給路11に送出する昇圧器1
7(コンプレッサー)とを有している。また、二酸化炭
素ガス供給装置16と昇圧器17とを接続する管路に
は、二酸化炭素ガス供給装置16から供給される二酸化
炭素ガスの流通量を調整する二酸化炭素ガス流量調整バ
ルブV3が設けられている。この二酸化炭素ガス流量調
整バルブV3は、前記制御装置8によって動作を制御さ
れるようになっている。ここで、二酸化炭素ガスは炉本
体2内の雰囲気を冷却する目的にも用いられるので、気
流発生装置12から廃棄物供給路11内に供給される二
酸化炭素ガスの流量は炉本体2内の雰囲気温度及び運転
条件に応じて適切に調整される。
装置16と、二酸化炭素ガス供給装置16から供給され
る二酸化炭素ガス(搬送気体)を廃棄物の搬送に必要な
圧力まで加圧して廃棄物供給路11に送出する昇圧器1
7(コンプレッサー)とを有している。また、二酸化炭
素ガス供給装置16と昇圧器17とを接続する管路に
は、二酸化炭素ガス供給装置16から供給される二酸化
炭素ガスの流通量を調整する二酸化炭素ガス流量調整バ
ルブV3が設けられている。この二酸化炭素ガス流量調
整バルブV3は、前記制御装置8によって動作を制御さ
れるようになっている。ここで、二酸化炭素ガスは炉本
体2内の雰囲気を冷却する目的にも用いられるので、気
流発生装置12から廃棄物供給路11内に供給される二
酸化炭素ガスの流量は炉本体2内の雰囲気温度及び運転
条件に応じて適切に調整される。
【0017】ホッパ13には、ホッパ13内の廃棄物を
一定量ずつ切り出して廃棄物供給路11に送出する定量
切り出し装置18が設けられており、これによって廃棄
物供給路11には一定量ずつ廃棄物が供給されるように
なっている。また、図示しないが、ホッパ13には、例
えば水封装置等、廃棄物供給路11からの搬送気体の逆
流を防止する逆流防止手段が設けられている。
一定量ずつ切り出して廃棄物供給路11に送出する定量
切り出し装置18が設けられており、これによって廃棄
物供給路11には一定量ずつ廃棄物が供給されるように
なっている。また、図示しないが、ホッパ13には、例
えば水封装置等、廃棄物供給路11からの搬送気体の逆
流を防止する逆流防止手段が設けられている。
【0018】一方、前記炉本体2の排気口4には、排ガ
ス処理装置21が設けられている。排ガス処理装置21
は、炉本体2から排出される排ガスから有害成分、例え
ば塩素ガス、硫黄酸化物、窒素酸化物等を分離して排ガ
スの除洗を行うとともに、排ガス中の有用ガス、例えば
一酸化炭素ガス等の可燃性ガス、及び二酸化炭素ガスを
回収するものである。そして、排ガス処理装置21によ
って回収された有用ガスのうち、可燃性のガスは有効利
用ガスホルダー22に貯蔵され、燃料供給装置6に戻さ
れた後に炉本体2に供給されたり、発電用の燃料等の別
の用途に用いられたりする。また、有用ガスのうち二酸
化炭素ガスは、二酸化炭素ガス供給装置16に供給され
るようになっている。
ス処理装置21が設けられている。排ガス処理装置21
は、炉本体2から排出される排ガスから有害成分、例え
ば塩素ガス、硫黄酸化物、窒素酸化物等を分離して排ガ
スの除洗を行うとともに、排ガス中の有用ガス、例えば
一酸化炭素ガス等の可燃性ガス、及び二酸化炭素ガスを
回収するものである。そして、排ガス処理装置21によ
って回収された有用ガスのうち、可燃性のガスは有効利
用ガスホルダー22に貯蔵され、燃料供給装置6に戻さ
れた後に炉本体2に供給されたり、発電用の燃料等の別
の用途に用いられたりする。また、有用ガスのうち二酸
化炭素ガスは、二酸化炭素ガス供給装置16に供給され
るようになっている。
【0019】以下より、このように構成される廃棄物処
理炉1を用いた廃棄物の処理の様子について説明する。
まず、廃棄物供給装置3による炉本体2内への廃棄物の
供給動作について説明する。廃棄物供給装置3では、ホ
ッパ13内の廃棄物が定量切り出し装置18によって切
り出されて、廃棄物供給路11内に一定量ずつ供給され
る。廃棄物の供給量は、廃棄物処理炉1の処理能力また
は運転条件に応じて適切な量となるよう調整される。廃
棄物供給路11内には、気流発生装置12によって二酸
化炭素ガスが供給されることによって炉本体2内に向か
う気流が発生させられており、ホッパ13から廃棄物供
給路11内に供給された廃棄物はこの気流によって炉本
体2内に搬送される。
理炉1を用いた廃棄物の処理の様子について説明する。
まず、廃棄物供給装置3による炉本体2内への廃棄物の
供給動作について説明する。廃棄物供給装置3では、ホ
ッパ13内の廃棄物が定量切り出し装置18によって切
り出されて、廃棄物供給路11内に一定量ずつ供給され
る。廃棄物の供給量は、廃棄物処理炉1の処理能力また
は運転条件に応じて適切な量となるよう調整される。廃
棄物供給路11内には、気流発生装置12によって二酸
化炭素ガスが供給されることによって炉本体2内に向か
う気流が発生させられており、ホッパ13から廃棄物供
給路11内に供給された廃棄物はこの気流によって炉本
体2内に搬送される。
【0020】廃棄物供給装置3では、廃棄物供給路11
内の気流によって廃棄物を搬送するので、廃棄物供給路
11内での廃棄物の搬送速度を5m/s以上とすること
ができる。これにより、廃棄物処理炉1では、廃棄物中
の熱可塑性有機物が軟化する前に廃棄物を炉本体2内に
供給することができ、熱可塑性有機物の含有率の高い廃
棄物を処理する場合にも、廃棄物供給路11の出口近傍
の廃棄物供給路内面への熱可塑性有機物の付着が生じに
くい。また、廃棄物供給路11の径が比較的小さく、廃
棄物供給路11内の廃棄物が炉本体2内に露出される面
積も小さいので、廃棄物供給路11内の廃棄物が加熱さ
れにくい。加えて、搬送気体によって廃棄物供給路11
自体も冷却されるので、廃棄物供給路11内面への熱可
塑性有機物の付着が一層生じにくい。
内の気流によって廃棄物を搬送するので、廃棄物供給路
11内での廃棄物の搬送速度を5m/s以上とすること
ができる。これにより、廃棄物処理炉1では、廃棄物中
の熱可塑性有機物が軟化する前に廃棄物を炉本体2内に
供給することができ、熱可塑性有機物の含有率の高い廃
棄物を処理する場合にも、廃棄物供給路11の出口近傍
の廃棄物供給路内面への熱可塑性有機物の付着が生じに
くい。また、廃棄物供給路11の径が比較的小さく、廃
棄物供給路11内の廃棄物が炉本体2内に露出される面
積も小さいので、廃棄物供給路11内の廃棄物が加熱さ
れにくい。加えて、搬送気体によって廃棄物供給路11
自体も冷却されるので、廃棄物供給路11内面への熱可
塑性有機物の付着が一層生じにくい。
【0021】さらに、廃棄物供給装置3では、このよう
に廃棄物供給路11内の温度が100°C以下程度に保
たれていて、炉本体2内の熱が廃棄物供給路11内の廃
棄物に伝わらないのに加え、搬送気体として不燃性搬送
気体として不燃性ガスである二酸化炭素ガスを用いてい
るので、廃棄物供給路11内の二酸化炭素濃度が高く、
廃棄物供給路11内に供給される廃棄物が空気を巻き込
んでいた場合にも、廃棄物供給路11内で廃棄物が発火
しにくい。
に廃棄物供給路11内の温度が100°C以下程度に保
たれていて、炉本体2内の熱が廃棄物供給路11内の廃
棄物に伝わらないのに加え、搬送気体として不燃性搬送
気体として不燃性ガスである二酸化炭素ガスを用いてい
るので、廃棄物供給路11内の二酸化炭素濃度が高く、
廃棄物供給路11内に供給される廃棄物が空気を巻き込
んでいた場合にも、廃棄物供給路11内で廃棄物が発火
しにくい。
【0022】このように廃棄物供給装置3によって炉本
体2内に廃棄物を供給するとともに、炉本体2内に、燃
料供給装置6からは燃料を、酸素含有ガス供給装置7か
らは酸素含有ガスを供給し、炉本体2内で燃料を燃焼さ
せる。これによって、炉本体2内に供給された廃棄物を
加熱して、溶融体Mと、廃棄物が分解したガスとに転化
させる。ここで、炉本体2内への燃料及び酸素含有ガス
の供給量は、制御装置8によって制御されており、炉本
体2内の雰囲気は、ダイオキシン類等の有害物質の熱分
解温度である1200°C以上に加熱される。炉本体2
内で生じたガスは、炉本体2内を上昇し、排気口4を通
じて排ガス処理装置21に導入される。炉本体2から排
出されたガスは、排ガス処理装置21によって有害ガス
の除去と有用ガスの回収が行われた後に大気中に排出さ
れる。排ガス処理装置21によって回収された有用ガス
のうち、一酸化炭素ガス等の可燃性のガスは有効利用ガ
スホルダー22で貯蔵され、燃料供給装置6に戻された
後に炉本体2に供給されたり、発電用の燃料等の別の用
途に用いられたりする。また、有用ガスのうち二酸化炭
素ガスは、二酸化炭素ガス供給装置16に供給される。
また、溶融体Mは炉本体2の底部に流れ落ち、溶融体排
出口5を通じて排出された後に回収されて再利用され
る。なお、図1では、炉本体2内での溶融体Mの流れを
実線の矢印で示し、ガスの流れを破線の矢印で示してい
る。ここで、廃棄物供給路11には逆流防止弁14が設
けられており、この逆流防止弁14は、気流発生装置1
2が稼働している状態では開となって廃棄物供給路11
内での搬送気体及び廃棄物の流通を許容し、何らかの理
由で気流発生装置12が停止した場合には閉となって、
廃棄物供給路11を通じて炉本体2内の有害ガスが外部
に排出されないようになっている。
体2内に廃棄物を供給するとともに、炉本体2内に、燃
料供給装置6からは燃料を、酸素含有ガス供給装置7か
らは酸素含有ガスを供給し、炉本体2内で燃料を燃焼さ
せる。これによって、炉本体2内に供給された廃棄物を
加熱して、溶融体Mと、廃棄物が分解したガスとに転化
させる。ここで、炉本体2内への燃料及び酸素含有ガス
の供給量は、制御装置8によって制御されており、炉本
体2内の雰囲気は、ダイオキシン類等の有害物質の熱分
解温度である1200°C以上に加熱される。炉本体2
内で生じたガスは、炉本体2内を上昇し、排気口4を通
じて排ガス処理装置21に導入される。炉本体2から排
出されたガスは、排ガス処理装置21によって有害ガス
の除去と有用ガスの回収が行われた後に大気中に排出さ
れる。排ガス処理装置21によって回収された有用ガス
のうち、一酸化炭素ガス等の可燃性のガスは有効利用ガ
スホルダー22で貯蔵され、燃料供給装置6に戻された
後に炉本体2に供給されたり、発電用の燃料等の別の用
途に用いられたりする。また、有用ガスのうち二酸化炭
素ガスは、二酸化炭素ガス供給装置16に供給される。
また、溶融体Mは炉本体2の底部に流れ落ち、溶融体排
出口5を通じて排出された後に回収されて再利用され
る。なお、図1では、炉本体2内での溶融体Mの流れを
実線の矢印で示し、ガスの流れを破線の矢印で示してい
る。ここで、廃棄物供給路11には逆流防止弁14が設
けられており、この逆流防止弁14は、気流発生装置1
2が稼働している状態では開となって廃棄物供給路11
内での搬送気体及び廃棄物の流通を許容し、何らかの理
由で気流発生装置12が停止した場合には閉となって、
廃棄物供給路11を通じて炉本体2内の有害ガスが外部
に排出されないようになっている。
【0023】上記の過程において、炉本体2内には、廃
棄物とともに常温の搬送気体が供給され、また搬送気体
中の二酸化炭素ガスの不燃性特性により炉本体2内での
廃棄物の燃焼度を調整することができ、これによる炉本
体2内の雰囲気の冷却を行わしめる効果があるので、炉
本体2内の雰囲気が冷却されて炉本体2の過熱が抑えら
れる。この搬送気体は二酸化炭素ガスであるので、炉本
体2内に供給されても窒素酸化物等の有害ガスを発生さ
せることがない。さらに、炉本体2内は非常な高温であ
るため、炉本体2内に供給された二酸化炭素ガスが分解
されて一酸化炭素が形成されるので、この一酸化炭素を
燃料として代用することができる。この化学反応は次式
(1)で表される。 2CO2→2CO+O2 (1) そして、炉本体2内では、このようにして発生した一酸
化炭素(CO)と酸素(O2)と燃料ガスとが酸化反応
を起こして発熱することとなる。このとき、二酸化炭素
ガスから生じた酸素が炉本体2内の炭素と結合すること
によってさらに一酸化炭素が形成される。また、炉本体
2内に発生した一酸化炭素ガスのうち、余剰の一酸化炭
素ガスは、炉本体2から排気ガスとともに排出されて排
ガス処理装置21によって回収され、再び炉本体2内に
供給されて燃料として有効利用される。ここで、このと
き分解されなかった二酸化炭素ガスは、排ガス処理装置
21によって回収されて、再び二酸化炭素ガス供給装置
16に供給される。
棄物とともに常温の搬送気体が供給され、また搬送気体
中の二酸化炭素ガスの不燃性特性により炉本体2内での
廃棄物の燃焼度を調整することができ、これによる炉本
体2内の雰囲気の冷却を行わしめる効果があるので、炉
本体2内の雰囲気が冷却されて炉本体2の過熱が抑えら
れる。この搬送気体は二酸化炭素ガスであるので、炉本
体2内に供給されても窒素酸化物等の有害ガスを発生さ
せることがない。さらに、炉本体2内は非常な高温であ
るため、炉本体2内に供給された二酸化炭素ガスが分解
されて一酸化炭素が形成されるので、この一酸化炭素を
燃料として代用することができる。この化学反応は次式
(1)で表される。 2CO2→2CO+O2 (1) そして、炉本体2内では、このようにして発生した一酸
化炭素(CO)と酸素(O2)と燃料ガスとが酸化反応
を起こして発熱することとなる。このとき、二酸化炭素
ガスから生じた酸素が炉本体2内の炭素と結合すること
によってさらに一酸化炭素が形成される。また、炉本体
2内に発生した一酸化炭素ガスのうち、余剰の一酸化炭
素ガスは、炉本体2から排気ガスとともに排出されて排
ガス処理装置21によって回収され、再び炉本体2内に
供給されて燃料として有効利用される。ここで、このと
き分解されなかった二酸化炭素ガスは、排ガス処理装置
21によって回収されて、再び二酸化炭素ガス供給装置
16に供給される。
【0024】このような廃棄物処理炉1によれば、廃棄
物供給装置3による廃棄物の搬送速度が速く、廃棄物中
に含まれる熱可塑性有機物が軟化する前に炉本体2内に
供給されるので、廃棄物供給路11内面への熱可塑性有
機物の付着を低減して、廃棄物の供給を円滑に行うこと
ができる。なお、従来の第一の廃棄物搬送手段を用いた
廃棄物処理炉では、100日間連続して運転した場合
に、廃棄物供給路の詰まりが20回発生していたが、本
実施形態にかかる廃棄物処理炉1では、100日間連続
して運転した場合でも廃棄物供給路の詰まりを1、2回
程度まで抑えることができた。また、熱可塑性有機物の
含有率の高い廃棄物も処理することができ、全量が熱可
塑性有機物である廃棄物をも処理することが可能とな
る。さらに、廃棄物供給路11内に供給される搬送気体
として、不燃性ガスである二酸化炭素ガスを用いている
ので、廃棄物供給路11内に供給される廃棄物が空気を
巻き込んでいた場合にも、廃棄物供給路11内で廃棄物
が発火する恐れがない。また、炉本体2内に搬送気体が
供給されることで炉本体2内の雰囲気が冷却されるの
で、炉本体2の過熱を抑制して炉本体2の寿命を延ばす
ことができる。そして、搬送気体が二酸化炭素ガスであ
るため、炉本体2内に供給されても窒素酸化物等の有害
ガスを発生させることがない。加えて、二酸化炭素ガス
はヘリウムガスに比べて非常に安価であり、炉本体2内
で発生する二酸化炭素ガスも再利用しているので、廃棄
物処理炉1の運転コストを抑えることができる。さら
に、炉本体2内に供給された二酸化炭素ガスは炉本体2
内で分解されて、有用ガスである一酸化炭素ガスとな
り、燃料ガスとして有効利用することができる。すなわ
ち、搬送気体として二酸化炭素ガスを用いることで、炉
本体2内に不要な成分を供給せずに廃棄物の搬送を行う
ことができるだけでなく、廃棄物処理炉1による有用ガ
スの生成量を増大させることができる。そして、このよ
うに搬送気体から燃料を得ることができるので、その分
だけ炉本体2内への燃料ガスの供給量を低減することが
でき、燃料ガスの節約を図ることができる。さらにこの
ように燃料ガスの供給量を低減することができるので、
従来よりも、燃料ガスを起因とした炉本体2内からの排
気ガスの発生量を少なくすることができる。また、搬送
気体として二酸化炭素ガスのみを用いることで、炉本体
2内への燃料ガスの供給量を最低限にすることができ、
燃料ガスを起因とした炉本体2内からの排気ガスの発生
量を最低限にすることができる。
物供給装置3による廃棄物の搬送速度が速く、廃棄物中
に含まれる熱可塑性有機物が軟化する前に炉本体2内に
供給されるので、廃棄物供給路11内面への熱可塑性有
機物の付着を低減して、廃棄物の供給を円滑に行うこと
ができる。なお、従来の第一の廃棄物搬送手段を用いた
廃棄物処理炉では、100日間連続して運転した場合
に、廃棄物供給路の詰まりが20回発生していたが、本
実施形態にかかる廃棄物処理炉1では、100日間連続
して運転した場合でも廃棄物供給路の詰まりを1、2回
程度まで抑えることができた。また、熱可塑性有機物の
含有率の高い廃棄物も処理することができ、全量が熱可
塑性有機物である廃棄物をも処理することが可能とな
る。さらに、廃棄物供給路11内に供給される搬送気体
として、不燃性ガスである二酸化炭素ガスを用いている
ので、廃棄物供給路11内に供給される廃棄物が空気を
巻き込んでいた場合にも、廃棄物供給路11内で廃棄物
が発火する恐れがない。また、炉本体2内に搬送気体が
供給されることで炉本体2内の雰囲気が冷却されるの
で、炉本体2の過熱を抑制して炉本体2の寿命を延ばす
ことができる。そして、搬送気体が二酸化炭素ガスであ
るため、炉本体2内に供給されても窒素酸化物等の有害
ガスを発生させることがない。加えて、二酸化炭素ガス
はヘリウムガスに比べて非常に安価であり、炉本体2内
で発生する二酸化炭素ガスも再利用しているので、廃棄
物処理炉1の運転コストを抑えることができる。さら
に、炉本体2内に供給された二酸化炭素ガスは炉本体2
内で分解されて、有用ガスである一酸化炭素ガスとな
り、燃料ガスとして有効利用することができる。すなわ
ち、搬送気体として二酸化炭素ガスを用いることで、炉
本体2内に不要な成分を供給せずに廃棄物の搬送を行う
ことができるだけでなく、廃棄物処理炉1による有用ガ
スの生成量を増大させることができる。そして、このよ
うに搬送気体から燃料を得ることができるので、その分
だけ炉本体2内への燃料ガスの供給量を低減することが
でき、燃料ガスの節約を図ることができる。さらにこの
ように燃料ガスの供給量を低減することができるので、
従来よりも、燃料ガスを起因とした炉本体2内からの排
気ガスの発生量を少なくすることができる。また、搬送
気体として二酸化炭素ガスのみを用いることで、炉本体
2内への燃料ガスの供給量を最低限にすることができ、
燃料ガスを起因とした炉本体2内からの排気ガスの発生
量を最低限にすることができる。
【0025】ここで、上記実施の形態では、搬送気体の
全量を二酸化炭素ガスとした例を示したが、搬送気体
は、廃棄物供給路11内での廃棄物の発火を抑制できれ
ば必ずしも全量を二酸化炭素ガスとする必要はなく、例
えば二酸化炭素ガスが体積比で80%以上含まれていれ
ば、ヘリウムガス等が含まれていてもよい。
全量を二酸化炭素ガスとした例を示したが、搬送気体
は、廃棄物供給路11内での廃棄物の発火を抑制できれ
ば必ずしも全量を二酸化炭素ガスとする必要はなく、例
えば二酸化炭素ガスが体積比で80%以上含まれていれ
ば、ヘリウムガス等が含まれていてもよい。
【0026】〔第二の実施の形態〕以下、本発明の廃棄
物処理炉の第二の実施の形態について、図3を用いて説
明する。図3は本実施形態の廃棄物処理炉に用いる廃棄
物処理炉の概略構成を示す縦断面図である。なお、本実
施形態にかかる廃棄物処理炉31において、第一の実施
の形態で示した廃棄物処理炉1と同様または同一の部分
は同一の符号を用いて示す。本実施形態にかかる廃棄物
処理炉31は、第一の実施の形態に示す廃棄物処理炉1
において、気流発生装置12の昇圧器17の前段に燃料
ガス供給装置32を設け、二酸化炭素ガス供給装置16
と燃料ガス供給装置32とをミキサー33を介して昇圧
器17に接続したものである。廃棄物処理炉31は、二
酸化炭素ガス供給装置16と燃料ガス供給装置32のそ
れぞれから供給される二酸化炭素ガスと燃料ガスとをミ
キサー33によって混合して、この混合気体を搬送気体
として用いるものである。ここで、燃料ガス供給装置3
2とミキサー33とを接続する管路には、燃料ガス供給
装置32から供給される燃料ガスの流通量を調整する燃
料ガス流量調整バルブV4が設けられている。この燃料
ガス流量調整バルブV4は、二酸化炭素ガス流量調整バ
ルブV3とともに制御装置8によって動作を制御されて
おり、制御装置8は、各ガスのミキサー33への供給量
を制御することで、これらのガスの混合比を調整するも
のである。燃料ガス供給装置32は、プロパンガス、天
然ガス等の燃料ガスを供給するものであって、廃棄物処
理炉31では、燃料ガス供給装置32が供給する燃料ガ
スによって、廃棄物を処理するために炉本体2内に供給
されるべき燃料の一部をまかなっている。ここで、燃料
ガス供給装置32には、有効利用ガスホルダー22を接
続して、有効利用ガスホルダー22から供給される一酸
化炭素ガス等を燃料ガスとして使用するようにしてもよ
い。
物処理炉の第二の実施の形態について、図3を用いて説
明する。図3は本実施形態の廃棄物処理炉に用いる廃棄
物処理炉の概略構成を示す縦断面図である。なお、本実
施形態にかかる廃棄物処理炉31において、第一の実施
の形態で示した廃棄物処理炉1と同様または同一の部分
は同一の符号を用いて示す。本実施形態にかかる廃棄物
処理炉31は、第一の実施の形態に示す廃棄物処理炉1
において、気流発生装置12の昇圧器17の前段に燃料
ガス供給装置32を設け、二酸化炭素ガス供給装置16
と燃料ガス供給装置32とをミキサー33を介して昇圧
器17に接続したものである。廃棄物処理炉31は、二
酸化炭素ガス供給装置16と燃料ガス供給装置32のそ
れぞれから供給される二酸化炭素ガスと燃料ガスとをミ
キサー33によって混合して、この混合気体を搬送気体
として用いるものである。ここで、燃料ガス供給装置3
2とミキサー33とを接続する管路には、燃料ガス供給
装置32から供給される燃料ガスの流通量を調整する燃
料ガス流量調整バルブV4が設けられている。この燃料
ガス流量調整バルブV4は、二酸化炭素ガス流量調整バ
ルブV3とともに制御装置8によって動作を制御されて
おり、制御装置8は、各ガスのミキサー33への供給量
を制御することで、これらのガスの混合比を調整するも
のである。燃料ガス供給装置32は、プロパンガス、天
然ガス等の燃料ガスを供給するものであって、廃棄物処
理炉31では、燃料ガス供給装置32が供給する燃料ガ
スによって、廃棄物を処理するために炉本体2内に供給
されるべき燃料の一部をまかなっている。ここで、燃料
ガス供給装置32には、有効利用ガスホルダー22を接
続して、有効利用ガスホルダー22から供給される一酸
化炭素ガス等を燃料ガスとして使用するようにしてもよ
い。
【0027】このように構成される廃棄物処理炉31で
は、第一の実施の形態で示した廃棄物処理炉1と同様、
気流発生装置12から廃棄物供給路11内に搬送気体を
供給する。この廃棄物処理炉31では、廃棄物を処理す
るために炉本体2内に供給されるべき燃料の一部である
燃料ガスを搬送気体の一部に用いているので、搬送気体
中の二酸化炭素ガスによって炉本体2内の雰囲気を冷却
することができ、搬送気体中の二酸化炭素ガスの比率を
増減させることで、炉本体2内の温度を制御することが
できる。これにより、例えば不燃物の含有量が高く燃焼
時に発する熱量の低い廃棄物を処理する場合には、搬送
気体中の二酸化炭素ガスの比率を低下させて、炉本体2
内の雰囲気温度を高温に維持するようにしたり、また燃
焼時に発する熱量の高い廃棄物を処理する場合には、搬
送気体中の二酸化炭素ガスの比率を高めて炉本体2内の
雰囲気を冷却して炉本体2の過熱による損傷を防止する
など、必要に応じて炉本体2内で発生させる熱量を調整
することができる。また、上記のように搬送気体に含ま
れる二酸化炭素ガスから可燃性の一酸化炭素ガスが発生
するので、廃棄物処理炉1による有用ガスの生成量を増
大させることができる。そして、このように搬送気体に
含まれる二酸化炭素ガスから燃料を得ることができるの
で、炉本体2内への燃料ガスの供給量を低減させて燃料
ガスの節約を図ることができ、さらにこのように燃料ガ
スの供給量を低減することで、従来よりも、燃料ガスを
起因とした炉本体2内からの排気ガスの発生量を少なく
することができる。また、搬送気体に不燃性の二酸化炭
素ガスが含まれているので、廃棄物供給路11内に供給
された廃棄物中に空気が混入していた場合にも、燃料ガ
スがこの空気に含まれる酸素と反応しにくく、廃棄物供
給路11内で廃棄物が発火しにくい。なお、搬送気体中
に含まれる二酸化炭素ガスの割合が体積比で80%より
も少ないと、廃棄物供給路11内での廃棄物の発火を十
分抑制することができなくなるので、搬送気体中に含ま
れる二酸化炭素ガスの割合は、体積比で80%以上とす
ることが好ましい。
は、第一の実施の形態で示した廃棄物処理炉1と同様、
気流発生装置12から廃棄物供給路11内に搬送気体を
供給する。この廃棄物処理炉31では、廃棄物を処理す
るために炉本体2内に供給されるべき燃料の一部である
燃料ガスを搬送気体の一部に用いているので、搬送気体
中の二酸化炭素ガスによって炉本体2内の雰囲気を冷却
することができ、搬送気体中の二酸化炭素ガスの比率を
増減させることで、炉本体2内の温度を制御することが
できる。これにより、例えば不燃物の含有量が高く燃焼
時に発する熱量の低い廃棄物を処理する場合には、搬送
気体中の二酸化炭素ガスの比率を低下させて、炉本体2
内の雰囲気温度を高温に維持するようにしたり、また燃
焼時に発する熱量の高い廃棄物を処理する場合には、搬
送気体中の二酸化炭素ガスの比率を高めて炉本体2内の
雰囲気を冷却して炉本体2の過熱による損傷を防止する
など、必要に応じて炉本体2内で発生させる熱量を調整
することができる。また、上記のように搬送気体に含ま
れる二酸化炭素ガスから可燃性の一酸化炭素ガスが発生
するので、廃棄物処理炉1による有用ガスの生成量を増
大させることができる。そして、このように搬送気体に
含まれる二酸化炭素ガスから燃料を得ることができるの
で、炉本体2内への燃料ガスの供給量を低減させて燃料
ガスの節約を図ることができ、さらにこのように燃料ガ
スの供給量を低減することで、従来よりも、燃料ガスを
起因とした炉本体2内からの排気ガスの発生量を少なく
することができる。また、搬送気体に不燃性の二酸化炭
素ガスが含まれているので、廃棄物供給路11内に供給
された廃棄物中に空気が混入していた場合にも、燃料ガ
スがこの空気に含まれる酸素と反応しにくく、廃棄物供
給路11内で廃棄物が発火しにくい。なお、搬送気体中
に含まれる二酸化炭素ガスの割合が体積比で80%より
も少ないと、廃棄物供給路11内での廃棄物の発火を十
分抑制することができなくなるので、搬送気体中に含ま
れる二酸化炭素ガスの割合は、体積比で80%以上とす
ることが好ましい。
【0028】
【実施例1】ここで、搬送気体による炉本体2内の雰囲
気の冷却効果を知るため、搬送気体における二酸化炭素
ガスと燃料ガスとの比率を変えて、それぞれの場合につ
いて炉本体2内の雰囲気温度を測定した。なお、この試
験に用いた炉本体2内の容積は45m3とし、炉本体2
に、燃焼時に発生する熱量が約8400MJ/tの廃棄
物を、0.1t/minの供給速度で供給した。また、
燃料供給装置6及び燃料ガス供給装置32によって供給
される燃料と燃料ガスの燃焼によって炉本体2内に発生
する熱量は420MJ/minである。また、炉本体2
内に供給される前の搬送気体の温度は25°Cとし、炉
本体2内への供給量は、2m3/minとしている。こ
の試験結果を以下の表1に示す。
気の冷却効果を知るため、搬送気体における二酸化炭素
ガスと燃料ガスとの比率を変えて、それぞれの場合につ
いて炉本体2内の雰囲気温度を測定した。なお、この試
験に用いた炉本体2内の容積は45m3とし、炉本体2
に、燃焼時に発生する熱量が約8400MJ/tの廃棄
物を、0.1t/minの供給速度で供給した。また、
燃料供給装置6及び燃料ガス供給装置32によって供給
される燃料と燃料ガスの燃焼によって炉本体2内に発生
する熱量は420MJ/minである。また、炉本体2
内に供給される前の搬送気体の温度は25°Cとし、炉
本体2内への供給量は、2m3/minとしている。こ
の試験結果を以下の表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】この表からわかるように、搬送気体中の二
酸化炭素ガスの比率が少ない場合には、炉本体2内の雰
囲気温度が1680°Cと高く、二酸化炭素ガスの比率
が増すにつれて炉本体2内の雰囲気温度が低下している
ことがわかる。すなわち、搬送気体中の二酸化炭素の量
を増減させることで、炉本体2内の雰囲気温度の制御が
可能であることがわかる。
酸化炭素ガスの比率が少ない場合には、炉本体2内の雰
囲気温度が1680°Cと高く、二酸化炭素ガスの比率
が増すにつれて炉本体2内の雰囲気温度が低下している
ことがわかる。すなわち、搬送気体中の二酸化炭素の量
を増減させることで、炉本体2内の雰囲気温度の制御が
可能であることがわかる。
【0031】
【発明の効果】本発明にかかる廃棄物処理炉によれば、
廃棄物供給手段による廃棄物の搬送速度が速く、廃棄物
中に含まれる熱可塑性有機物が軟化する前に炉本体内に
供給されるので、廃棄物供給路内面への熱可塑性有機物
の付着を低減して、廃棄物の供給を円滑に行うことがで
きる。さらに、廃棄物供給路内に供給される搬送気体と
して、不燃性ガスである二酸化炭素ガスを用いているの
で、廃棄物供給路内に供給される廃棄物が空気を巻き込
んでいた場合にも、廃棄物供給路内で廃棄物が発火する
恐れがない。また、搬送気体が炉本体内に供給されても
窒素酸化物等の有害ガスを発生させることがない。そし
て、搬送気体として、安価な二酸化炭素ガスを用いるこ
とができ、また搬送気体として炉本体内で発生した二酸
化炭素ガスを用いることができるので、廃棄物処理炉の
運転コストを抑えることができる。また、ガス化溶融炉
など、炉本体内が非常な高温となる廃棄物処理炉におい
ては、この熱によって炉本体内に供給された二酸化炭素
ガスが分解されて可燃性の一酸化炭素ガスが発生するこ
ととなるので、廃棄物処理炉による有用ガスの生成量を
増大させることができる。さらに、このように搬送気体
から燃料を得ることができるので、炉本体内への燃料ガ
スの供給量を低減して燃料ガスを節約することができ、
またこのように燃料ガスの供給量を低減することで従来
よりも燃料ガスを起因とした炉本体内からの排気ガスの
発生量を少なくすることができる。
廃棄物供給手段による廃棄物の搬送速度が速く、廃棄物
中に含まれる熱可塑性有機物が軟化する前に炉本体内に
供給されるので、廃棄物供給路内面への熱可塑性有機物
の付着を低減して、廃棄物の供給を円滑に行うことがで
きる。さらに、廃棄物供給路内に供給される搬送気体と
して、不燃性ガスである二酸化炭素ガスを用いているの
で、廃棄物供給路内に供給される廃棄物が空気を巻き込
んでいた場合にも、廃棄物供給路内で廃棄物が発火する
恐れがない。また、搬送気体が炉本体内に供給されても
窒素酸化物等の有害ガスを発生させることがない。そし
て、搬送気体として、安価な二酸化炭素ガスを用いるこ
とができ、また搬送気体として炉本体内で発生した二酸
化炭素ガスを用いることができるので、廃棄物処理炉の
運転コストを抑えることができる。また、ガス化溶融炉
など、炉本体内が非常な高温となる廃棄物処理炉におい
ては、この熱によって炉本体内に供給された二酸化炭素
ガスが分解されて可燃性の一酸化炭素ガスが発生するこ
ととなるので、廃棄物処理炉による有用ガスの生成量を
増大させることができる。さらに、このように搬送気体
から燃料を得ることができるので、炉本体内への燃料ガ
スの供給量を低減して燃料ガスを節約することができ、
またこのように燃料ガスの供給量を低減することで従来
よりも燃料ガスを起因とした炉本体内からの排気ガスの
発生量を少なくすることができる。
【0032】また、搬送気体として、二酸化炭素ガス
と、炉本体に供給される燃料の一部である燃料ガスとの
混合気体を用いた場合には、搬送気体中の二酸化炭素ガ
スによって炉本体内の雰囲気を冷却することができるの
で、搬送気体中の二酸化炭素ガスの比率を増減させるこ
とで、炉本体内の温度を制御することができる。これに
より、処理する廃棄物の発生する熱量に応じて、炉本体
内で発生させる熱量を調整することができる。
と、炉本体に供給される燃料の一部である燃料ガスとの
混合気体を用いた場合には、搬送気体中の二酸化炭素ガ
スによって炉本体内の雰囲気を冷却することができるの
で、搬送気体中の二酸化炭素ガスの比率を増減させるこ
とで、炉本体内の温度を制御することができる。これに
より、処理する廃棄物の発生する熱量に応じて、炉本体
内で発生させる熱量を調整することができる。
【0033】そして、廃棄物供給路に、炉本体内からの
気体の逆流を阻止する逆流防止手段を設けることで、何
らかの理由で気流発生手段が停止したとしても、廃棄物
供給路を通じて炉本体内の有害ガスが外部に排出されて
しまうことがない。
気体の逆流を阻止する逆流防止手段を設けることで、何
らかの理由で気流発生手段が停止したとしても、廃棄物
供給路を通じて炉本体内の有害ガスが外部に排出されて
しまうことがない。
【図1】 本発明の第一の実施の形態にかかる廃棄物処
理炉の概略構成を示す縦断面図である。
理炉の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】 本発明の第一の実施の形態にかかる廃棄物処
理炉の廃棄物供給路に設けられる逆流防止弁の概略構成
を示す縦断面図である。
理炉の廃棄物供給路に設けられる逆流防止弁の概略構成
を示す縦断面図である。
【図3】 本発明の第二の実施の形態にかかる廃棄物処
理炉の概略構成を示す縦断面図である。
理炉の概略構成を示す縦断面図である。
1、31 廃棄物処理炉 2 炉本体 3 廃棄物供給装置 11 廃棄物供給路 12 気流発生装置 17 逆流防止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 純二 東京都文京区小石川1−3−25 小石川大 国ビル 三菱マテリアル株式会社環境リサ イクル事業センター内 (72)発明者 荒川 茂宏 東京都文京区小石川1−3−25 小石川大 国ビル 三菱マテリアル株式会社環境リサ イクル事業センター内 (72)発明者 飯田 孝司 東京都文京区小石川1−3−25 小石川大 国ビル 三菱マテリアル株式会社環境リサ イクル事業センター内 Fターム(参考) 3K061 AA16 AB03 AC01 BA06 DB01 3K065 AA11 AB03 AC13 BA10 EA14 EA31 EA46 EA48
Claims (3)
- 【請求項1】 内部で廃棄物の加熱溶融が行われる炉本
体と、 該炉本体内に前記廃棄物を供給する廃棄物供給手段とを
有し、 該廃棄物供給手段が、前記炉本体内に通じる廃棄物供給
路と、 該廃棄物供給路内に気体を供給して、前記廃棄物供給路
内に前記炉本体内に向かう気流を発生させる気流発生手
段とを有し、 該気流発生手段によって前記廃棄物供給路内に供給され
る気体が二酸化炭素ガスとされていることを特徴とする
廃棄物処理炉。 - 【請求項2】 前記気流発生手段によって前記廃棄物供
給路内に供給される気体が、二酸化炭素ガスと、前記炉
本体に供給されるべき燃料の一部である燃料ガスとの混
合気体とされていることを特徴とする請求項1記載の廃
棄物処理炉。 - 【請求項3】 前記廃棄物供給路には、前記炉本体内か
らの気体の逆流を阻止する逆流防止手段が設けられてい
ることを特徴とする請求項1または2に記載の廃棄物処
理炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001082753A JP2002276917A (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 廃棄物処理炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001082753A JP2002276917A (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 廃棄物処理炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002276917A true JP2002276917A (ja) | 2002-09-25 |
Family
ID=18938660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001082753A Withdrawn JP2002276917A (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 廃棄物処理炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002276917A (ja) |
-
2001
- 2001-03-22 JP JP2001082753A patent/JP2002276917A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080603 |