JP2002275353A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置

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JP2002275353A
JP2002275353A JP2001080901A JP2001080901A JP2002275353A JP 2002275353 A JP2002275353 A JP 2002275353A JP 2001080901 A JP2001080901 A JP 2001080901A JP 2001080901 A JP2001080901 A JP 2001080901A JP 2002275353 A JP2002275353 A JP 2002275353A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成型時の流動性が良好で、半導体部材に対して
密着性に優れる半導体封止用エポキシ樹脂組成物、およ
び該封止用組成物で封止してなる半導体装置を提供する
こと。 【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機
充填材(C)およびシランカップリング剤(D)を含有
する半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、シラン
カップリング剤(D)が、式(I)で示されるシランカ
ップリング剤(d)を含有することを特徴とする半導体
封止用エポキシ樹脂組成物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成型時の流動性が良
好で、半導体部材に対して密着性に優れる半導体封止用
エポキシ樹脂組成物、および該封止用組成物で封止して
なる半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ダイオード、トランジスタ、
IC、LSI、超LSIなど半導体装置の封止方法は樹
脂封止が主流である。樹脂封止には、一般的にエポキシ
樹脂組成物が他の熱硬化性樹脂に比べて成形性、寸法安
定性、接着性、電気特性、機械特性に優れているため、
広く用いられてきた。
【0003】しかし、半導体装置の樹脂封止には、半導
体装置封止後のエポキシ樹脂組成物が吸湿し、部品電極
の腐食や、半田リフロー時の樹脂と半導体部材間での剥
離、樹脂部分でのクラックの原因にもなるという問題が
ある。さらに近年、環境問題の観点から半導体装置の半
田付けには鉛フリー半田の使用が要求されているが、鉛
フリー半田は従来の鉛入り半田に比べ融点が30℃以上
高く、そのため半田リフロー温度の上昇(260〜28
0℃)が必要となり、半田リフロー時の封止樹脂と半導
体部材間での剥離、樹脂部分でのクラックが発生しやす
い状況となっている。
【0004】このような問題の解決策として、エポキシ
樹脂組成物中の無機充填材の配合量を多くし、低吸湿化
をはかることが提案されている。しかし、単に無機充填
材の配合量を多くしただけだと、エポキシ樹脂組成物全
体での流動性が低下し、エポキシ樹脂組成物が成形機金
型内を流動する途中において反応が進行してしまい、パ
ッケージの未充填部分の形成や、ボイド、金線流れ等の
成形不良が発生するばかりでなく、樹脂と半導体部材間
での密着性の低下が起こり、鉛フリー半田に対応したリ
フロー条件での耐半田リフロー性の低下という問題を生
じていた。このため、エポキシ樹脂組成物中の無機質充
填材の配合量を多くした場合であっても、良流動性を確
保し、パッケージの成形不良を防ぎ、密着性が高く、耐
半田リフロー性に優れる方法が必要とされていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情に鑑みなされたものであり、成型時の流動性が良
好で、半導体部材に対して密着性に優れる半導体封止用
エポキシ樹脂組成物、および該封止用組成物で封止して
なる半導体装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するた
め、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は主とし
て次のような構成をとる。すなわち、エポキシ樹脂
(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)およびシラン
カップリング剤(D)を含有する半導体封止用エポキシ
樹脂組成物であって、シランカップリング剤(D)が、
式(I)で示されるシランカップリング剤(d)を含有
することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
物、である。
【0007】
【化2】
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。なお、本発明において「重量」とは「質量」を意
味する。
【0009】本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ
樹脂(A)、硬化剤(B)、無機充填材(C)およびシ
ランカップリング剤(D)を含有する。
【0010】本発明におけるエポキシ樹脂(A)は、1
分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であり、
モノマー、オリゴマー、ポリマー全般である。例えばク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂、4,4´−ビス(2,3−エポキ
シプロポキシ)ビフェニル、4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメ
チルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプ
ロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラエチルビフェ
ニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)
−3,3´,5,5´−テトラブチルビフェニルなどの
ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エ
ポキシ樹脂、1,5−ジ(2,3−エポキシプロポキ
シ)ナフタレン、1,6−ジ(2,3−エポキシプロポ
キシ)ナフタレン、ナフトールアラルキル型エポキシ樹
脂などのナフタレン型エポキシ樹脂、3−t−ブチル−
2,4´−ジヒドロキシ−3´,5´,6−トリメチル
スチルベンのジグリシジルエーテル、3−t−ブチル−
4,4´−ジヒドロキシ−3´,5,5´−トリメチル
スチルベンのジグリシジルエーテル、4,4´−ジヒド
ロキシ−3,3´,5,5´−テトラメチルスチルベン
のジグリシジルエーテル、4,4´−ジヒドロキシ−
3,3´−ジ−t−ブチル−6,6´−ジメチルスチル
ベンのジグリシジルエーテルなどのスチルベン型エポキ
シ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、
トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、1,4−ビス(3
−メチル−4ヒドロキシクミル)ベンゼンのジグリシジ
ルエーテル、4,4´−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ルのジグリシジルエーテル2,2−ジメチル−5,5´
−ジ−tert−ブチル−4,4´−ジヒドロキシジフ
ェニルスフィドなどのビスフェノール型エポキシ樹脂、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、鎖状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹
脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂
およびハロゲン化エポキシ樹脂などが挙げられ、これら
を単独で用いても2種類以上併用してもかまわない。
【0011】なかでも、2官能エポキシ樹脂が好まし
く、特にビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビス
フェノールF型エポキシ樹脂が好ましく、その具体例と
しては、4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シ)ビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプ
ロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラメチルビフェ
ニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)
−3,3´,5,5´−テトラエチルビフェニル、4,
4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3
´,5,5´−テトラブチルビフェニル、テトラメチル
ビスフェノールF型エポキシ樹脂などが挙げられ、これ
らを単独で用いても2種類以上併用してもかまわない。
エポキシ樹脂(A)の全体量のうち、2官能エポキシ樹
脂を合計で50重量%以上配合することが、流動性ばか
りでなく、密着性、耐半田リフロー性が優れる点からよ
り好ましい。
【0012】本発明において、エポキシ樹脂(A)の配
合量としては、エポキシ樹脂組成物全体に対して通常2
〜25重量%、特に2〜10重量%が好ましい。
【0013】本発明において硬化剤(B)は、エポキシ
樹脂と反応する化合物であれば任意であるが、硬化物と
した場合に吸水率が低い化合物としてフェノール性水酸
基を有する硬化剤が好ましく用いられる。フェノール性
水酸基を有する硬化剤の具体例としては、フェノールノ
ボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトール
ノボラック樹脂などのノボラック樹脂、トリス(ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1,2−トリス(ヒドロキ
シフェニル)エタン、1,1,3−トリス(ヒドロキシ
フェニル)プロパン、テルペンとフェノールの縮合化合
物、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノール樹脂、フ
ェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、
ビフェニル骨格含有フェノールアラルキル樹脂、などが
挙げられ、これらを単独で用いても、2種類以上併用し
て用いてもかまわない。
【0014】これらのなかでもテルペンとフェノールの
縮合化合物、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹
脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル
樹脂およびビフェニル骨格含有フェノールアラルキル樹
脂が好ましく、さらには硬化剤(B)の全体量のうち、
テルペンとフェノールの縮合化合物、ジシクロペンタジ
エン変性フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、
ナフトールアラルキル樹脂およびビフェニル骨格含有フ
ェノールアラルキル樹脂からなる群から選ばれる少なく
とも1種類以上の化合物を、その合計量で50重量%以
上配合する(それぞれ単独で50重量%以上配合しても
よい)ことが、流動性ばかりでなく、密着性、耐半田リ
フロー性が優れる点からより好ましい。特に、フェノー
ルアラルキル樹脂を50重量%以上配合することが好ま
しい。
【0015】本発明において、硬化剤(B)の配合量は
エポキシ樹脂組成物全体に対して通常2〜22重量%で
あり、好ましくは2〜10重量%である。
【0016】さらには、エポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の配合比は、機械的性質および耐湿信頼性の点か
ら(A)に対する(B)の化学当量比が0.5〜2、特
に0.7〜1.5の範囲にあることが好ましい。また、
エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の組合せとしては、
ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂と、フェノールアラルキル樹脂との
組合せが好ましい。
【0017】本発明において、エポキシ樹脂(A)と硬
化剤(B)の硬化反応を促進するために硬化促進剤を用
いてもよい。硬化促進剤としてはエポキシ樹脂(A)と
硬化剤(B)との反応を促進するものであれば公知のも
のを任意に使用できる。硬化促進剤の具体例としては2
−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2
−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシル
イミダゾールなどのイミダゾール類およびそれらの塩、
トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチ
ルベンジルアミンなどの3級アミン化合物、1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−
ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン、7−メチル−
1,5,7−トリアザビシクロ(4,4,0)デセン−
5などのアミジン化合物およびそれらの塩、トリフェニ
ルホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)
ホスフィン、トリス(4−アルキルフェニル)ホスフィ
ン、トリアルキルホスフィンなどリン化合物およびそれ
らの塩などが用いられる。これらの硬化促進剤は2種以
上を併用しても良い。本発明の樹脂組成物の製造方法に
ついては後述する通りであるが、硬化促進剤は予め使用
する硬化剤(B)またはエポキシ樹脂(A)と溶融混合
させ、その後その他の成分と混合しても良い。
【0018】本発明における無機充填材(C)として
は、非晶性シリカ、結晶性シリカ、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、アルミナ、マグネシア、窒化珪素、酸
化マグネシウムアルミニウム、ジルコニア、ジルコン、
クレー、タルク、マイカ、珪酸カルシウム、酸化チタ
ン、酸化アンチモン、アスベスト、ガラス繊維などが挙
げられる。形状も球状、破砕状、繊維状など任意のもの
が使用でき、異なった形状のものを混合して使用するこ
ともできる。なかでも球状の無機充填材をを配合するこ
とが好ましい。
【0019】無機充填材(C)の配合量としては、通
常、樹脂組成物中70重量%以上であり、低吸湿性、成
形性の点から、80〜95重量%が特に好ましい。さら
に、流動性、成形時のバリの低減、取り扱い易さに優れ
る点から、平均粒径が5〜30μm、比表面積が2.5
〜5.0m2/gであることが好ましい。
【0020】本発明の樹脂組成物においては、シランカ
ップリング剤(D)を含有するが、そのなかに式(I)
で示されるシランカップリング剤(d)を含有すること
が重要である。
【0021】
【化3】
【0022】式(I)で示されるシランカップリング剤
(d)の具体例としては、γ−(メタクリロキシプロピ
ル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピ
ル)メチルジメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプ
ロピル)トリエトキシシラン、γ−(メタクリロキシプ
ロピル)メチルジエトキシシラン、などが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これら式(I)
で示されたシランカップリング剤(d)を単独で用いて
も、2種類以上併用してもよく、またその他の公知のカ
ップリング剤と併用してもかまわない。その他のカップ
リング剤としては、式(I)以外のシランカップリング
剤、チタネートカップリング剤などのカップリング剤が
使用され、好ましくは有機基および加水分解性基が珪素
原子に直接結合したシランカップリング剤が使用され
る。具体的には、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシ
シラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラ
ンなどが好ましく用いられる。シランカップリング剤
(d)、その他のカップリング剤はそのまま樹脂組成物
に配合しても、あらかじめ無機充填材(C)に表面処理
しておいて用いてもかまわない。
【0023】カップリング剤(D)の配合量は通常、エ
ポキシ樹脂組成物全体に対し0.1〜2重量%、好まし
くは0.1〜1.5重量%であることが、得られる半導
体装置の信頼性の点で好ましい。
【0024】さらに、式(I)で示されるシランカップ
リング剤(d)の配合量としては、全カップリング剤中
に対して好ましくは10重量%以上であり、さらに好ま
しくは30重量%以上、特に好ましくは50重量%以上
である。式(I)で示されるシランカップリング剤
(d)をカップリング剤(D)中に10重量%以上含有
させることにより、特に無機充填材(C)の配合量を樹
脂組成物中80〜95重量%とした場合に、良流動性を
確保し、パッケージの成形不良を防ぎ、半導体部材に対
して密着性が高く、鉛フリー半田を用いた耐半田リフロ
ー性も優れ、さらに、ハロゲン系難燃剤を含まずに難燃
化が可能な環境対応型の半導体封止用エポキシ樹脂組成
物を得ることができる。
【0025】本発明のエポキシ樹脂組成物には、本発明
の効果を損なわない範囲で、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖
脂肪酸のエステル、パラフィンワックス、シリコーン化
合物などの公知の離型剤を添加することができる。これ
ら離型剤は2種類以上併用してもかまわない。添加量と
しては、0.05〜1.0重量%であることが好まし
い。
【0026】本発明の組成物では、必須成分ではないが
ブロム化合物を配合することができる。ブロム化合物
は、通常半導体封止用エポキシ樹脂組成物に難燃剤とし
て添加されるものであれば特に限定されず、公知のもの
が使用できる。
【0027】ブロム化合物の好ましい具体例としては、
ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂などのブロム化エポ
キシ樹脂、ブロム化ポリカーボネート樹脂、ブロム化ポ
リスチレン樹脂、ブロム化ポリフェニレンオキサイド樹
脂、テトラブロモビスフェノールA、デカブロモジフェ
ニルエーテルなどが挙げられ、なかでも、ブロム化ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂などのブロム化エポキシ樹脂が、
成形性の点から好ましい。添加量としては、0.05〜
1.0重量%であることが好ましい。
【0028】また、本発明の組成物では、必須成分では
ないがアンチモン化合物を配合することもできる。これ
は通常半導体封止用エポキシ樹脂組成物に難燃助剤とし
て添加されるもので、特に限定されず、公知のものが使
用できる。アンチモン化合物の好ましい具体例として
は、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アン
チモンが挙げられる。添加量としては、0.05〜1.
0重量%であることが好ましい。
【0029】本発明のエポキシ樹脂組成物には、カーボ
ンブラック、酸化鉄などの着色剤、ハイドロタルサイト
類、ビスマス系化合物、アルミニウム系化合物などのイ
オン捕捉剤、シリコーンゴム、オレフィン系共重合体、
変性ニトリルゴム、変性ポリブタジエンゴム、などのエ
ラストマー、ポリエチレンなどの低応力化剤、シリコー
ンオイルなどの耐湿性改良剤、および有機過酸化物など
の架橋剤を任意に添加することができる。
【0030】本発明の樹脂組成物の製造方法としては、
公知の製造方法が用いられる。例えば各種原料成分を混
合した後、通常は60〜140℃で、たとえばバンバリ
ーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二軸の押
出機などを用いた公知の溶融混練方法により製造でき
る。溶融混練後は冷却、粉砕し粉末状にすることもでき
るし、そのままペレット化することもできる。このよう
にして得られた樹脂組成物は、粉末、タブレット、ペレ
ットまたは液状の状態から、成形によって半導体封止に
供される。
【0031】半導体素子を封止する方法としては、低圧
トランスファー成形法が一般的であるがインジェクショ
ン成形法や圧縮成形法も可能である。成形条件として
は、例えば樹脂組成物を成形温度150〜200℃、成
形圧力5〜15MPa、成形時間30〜300秒で成形
し、樹脂組成物の硬化物とすることによって半導体素子
を封止した半導体装置が製造される。また、必要に応じ
て上記硬化物を100〜200℃で2〜15時間、追加
加熱処理することも行われる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はここに掲げる実施例によって限定され
るものではない。
【0033】[実施例1〜27、比較例1〜4]表1に示
す成分を、表2〜4に示す組成比(重量比)でミキサー
により予備混合した後、バレル温度90℃の二軸押出機
を用いて5分間溶融混練後、冷却・粉砕し、半導体封止
用エポキシ樹脂組成物を得た。
【0034】作製した合計31種類の組成物について、
208pinLQFP(外形:28×28×1.4mm、
フレーム材料:銅)用金型(ポット径φ18mm)、1
76pinLQFP(外形:23×23×1.4mm、フ
レーム材料:銅、ICチップサイズ:10.1×10.
1mm)用金型(ポット径φ16mm)をそれぞれ用い
て、低圧トランスファー成形機で、金型温度175℃、
成形時間1分の条件でパッケージを成形した。成型時の
流動性の評価として、208pinLQFPパッケージの
成形性(充填性、金線流れ)、176pinLQFPパッ
ケージの成形性(ボイド)を、密着性の評価として17
6pinLQFPの耐半田リフロー性(剥離率、外部クラ
ック)を評価し、表2〜4に示す結果を得た。評価方法
の詳細を以下に記す。
【0035】<パッケージ成形性(充填性)の評価>成
形により得られた208pinLQFPのパッケージ10
個について、目視により粘度上昇によるチップ変位や流
動性の不足等で未充填が発生した不良パッケージの有無
を判断し、良好に得られたパッケージ数を求めた。
【0036】<パッケージ成形性(金線流れ)の評価>
成形により得られた208pinLQFPのパッケージ1
0個について、導通テスターを使用してリードピンの導
通試験を行い、金線の断線、隣接する金線同士の接触が
確認されたものを不良パッケージとし、それ以外の良好
に得られたパッケージ数を求めた。
【0037】<パッケージ成形性(ボイド)の評価>成
形により得られた176pinLQFPのパッケージ10
個について、超音波探傷機を使用してパッケージ内部を
観察し、ICチップ面上にボイドの確認された不良パッ
ケージを除く、良好に得られたパッケージ数を求めた。
【0038】<耐半田リフロー性の評価>成形により得
られた176pinLQFPのパッケージ10個を175
℃で4時間後硬化させ、次に85℃、60%RH、72
時間の条件で加湿処理後、IRリフロー炉を用いて26
0℃で10秒間加熱処理した。その後のパッケージを、
超音波探傷機を使用してダイパッド裏面を観察し、ダイ
パッド裏面の全面積に対し剥離が生じている面積から剥
離率(%)を計算し、パッケージ10個の平均を求め
た。
【0039】また、目視により加熱処理後のパッケージ
外観を観察し、パッケージ10個のうち外部クラックの
発生しなかった組成物は○、外部クラックが1〜2個発
生した組成物は△、外部クラックが3個以上発生した組
成物は×とした。
【0040】
【表1】
【0041】
【化4】
【0042】
【化5】
【0043】
【化6】
【0044】
【化7】
【0045】
【化8】
【0046】
【化9】
【0047】
【化10】
【0048】
【化11】
【0049】
【化12】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】表2〜4の実施例に示すように、シランカ
ップリング剤(d)を含有した場合、成型時の流動性が
良好で、充填性、金線流れ、ボイドなどのパッケージ成
形性に優れ、さらに鉛フリー半田に対応したリフロー条
件(260℃×10秒)でも半導体部材に対して密着性
が高く耐半田リフロー性に優れることがわかる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、成型時の流動性が良好
でパッケージの成形性に優れ、さらに鉛フリー半田に対
応したリフロー条件でも半導体部材に対して密着性が高
く耐半田リフロー性に優れる半導体封止用エポキシ樹脂
組成物、および該封止用組成物で封止してなる半導体装
置を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31 Fターム(参考) 4J002 CC07X CC27X CD00W CD01W CD02W CD03W CD04W CD05W CD06W CD12W CE00X DE076 DE096 DE126 DE136 DE146 DE236 DJ006 DJ016 DJ026 DJ036 DJ046 DJ056 DL006 EJ047 EX017 EX067 EX077 EX087 FA046 FD016 FD14X FD147 FD150 GJ02 4J036 AC02 AD07 AD08 AD10 AD12 AD15 AD20 AE05 AE07 AF05 AF06 AF08 AJ05 AJ08 DB05 FA03 FA04 FA05 FB06 FB08 GA28 JA07 4M109 AA01 CA21 EA02 EB03 EB04 EB06 EB12 EC09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、無機
    充填材(C)およびシランカップリング剤(D)を含有
    する半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、シラン
    カップリング剤(D)が、式(I)で示されるシランカ
    ップリング剤(d)を含有することを特徴とする半導体
    封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂(A)が、2官能エポキシ樹
    脂を50重量%以上含有することを特徴とする請求項1
    記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】硬化剤(B)が、テルペンとフェノールの
    縮合化合物、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹
    脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル
    樹脂およびビフェニル骨格含有フェノールアラルキル樹
    脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を、
    その合計量で50重量%以上含有することを特徴とする
    請求項1または2のいずれかに記載の半導体封止用エポ
    キシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】無機充填材(C)の平均粒径が5〜30μ
    mであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】無機充填材(C)の比表面積が2.5〜
    5.0m2/gであることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】鉛フリー半田対応半導体装置用であること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半導体封
    止用エポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項1〜6に記載の半導体封止用エポキ
    シ樹脂組成物の硬化物により半導体素子が封止されてな
    ることを特徴とする半導体装置。
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