JP2002273476A - 高濃度窒素含有排水の処理方法 - Google Patents

高濃度窒素含有排水の処理方法

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JP2002273476A
JP2002273476A JP2001078593A JP2001078593A JP2002273476A JP 2002273476 A JP2002273476 A JP 2002273476A JP 2001078593 A JP2001078593 A JP 2001078593A JP 2001078593 A JP2001078593 A JP 2001078593A JP 2002273476 A JP2002273476 A JP 2002273476A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた窒素除去率が得られ、曝気用動力や硝化
液循環用動力が削減でき、かつ設備費も削減することを
可能とする。 【解決手段】BODが100〜300mg/Lの中程度
の原水aを処理水eによって原水希釈槽11でケルダー
ル窒素が所定濃度範囲に希釈した後、次式の供給割合設
定値に基づいて分割し、希釈原水Aを酸化槽12に、希
釈原水Bを硝化槽13に供給して、好気条件下で処理を
行い、次いで、それぞれの流出水を混合した酸化液cを
脱窒槽14で無酸素条件下で脱窒する。 VB・(2.3X-
1.3)=1.3VA (ただし2.3x-1.3>0)。ここで、X:硝
化率、VB :硝化槽への供給割合設定値、VA :酸化
槽への供給割合設定値。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒素分を高濃度に
含有する排水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】窒素分を含有する排水から窒素分を除去
する従来技術としては硝化液循環法がある。この方法は
硝化槽で有機性窒素およびアンモニア性窒素を亜硝酸性
窒素、硝酸性窒素に硝化した後に、脱窒槽に循環して、
原水の有機物を水素供与体として窒素ガスに還元する処
理法である。
【0003】この方法における窒素除去率は、硝化液循
環率に左右され、除去率を向上させようとすると循環率
を増加させる必要があったが、循環率を増加させると循
環動力費が増加するという問題があった。また、硝化液
を第二脱窒槽に導いてメタノールなどを添加して脱窒
し、窒素除去率を向上させる方法もあるが、この場合は
薬品費が嵩む結果となった。
【0004】特に、従来の方法では、原水の窒素濃度が
高い場合には硝化液を脱窒するための循環動力あるいは
薬品費が増加するだけでなく、硝化槽の硝化において、
窒素分を主として硝酸性窒素の形態にまで酸化すること
から曝気動力も多大となる問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものであり、優れた窒素除
去率が得られ、曝気用動力や硝化液循環用動力が削減で
き、かつ設備費も削減することを可能とする高濃度窒素
含有排水の処理方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題を解
決するためになされたものであり、窒素分を高濃度に含
有する原水を硝化脱窒して処理水として排出する排水処
理方法であって、次の各発明からなる。上記の問題は、
先ず第1の発明である、原水をケルダール窒素が所定濃
度範囲に入るように処理水で希釈した後、この希釈原水
を次式で計算される供給割合設定値に基づいて希釈原水
Aと希釈原水Bとに分割し、希釈原水Aを酸化槽に、希
釈原水Bを硝化槽に供給して、それぞれ好気条件下で処
理を行い、次いで、酸化槽流出水と硝化槽流出水を混合
して得た酸化液を脱窒槽に導いて無酸素条件下で脱窒す
ることを特徴とする高濃度窒素含有排水の処理方法によ
って、解決することができる。 VB・(2.3x−1.3)=1.3VA (式1) ただし、 2.3x−1.3>0 ここに、 x : 硝化率(−) VB : 硝化槽への供給割合設定値(−) VA : 酸化槽への供給割合設定値(−)
【0007】また、上記の問題は、第2の発明である、
原水をケルダール窒素が所定濃度範囲に入るように処理
水で希釈した後、この希釈原水を硝化槽に供給して硝化
率が50〜60%になるよう好気条件下で処理を行い、
次いで、硝化槽流出水である酸化液を脱窒槽に導いて無
酸素条件下で脱窒することを特徴とする高濃度窒素含有
排水の処理方法によっても解決することができる。
【0008】また、上記の問題は、第3の発明である、
予め、活性汚泥により大部分の有機物を吸着除去した原
水を、ケルダール窒素が所定濃度範囲に入るように処理
水で希釈した後、この希釈原水を硝化槽に供給して硝化
率が50〜60%になるよう好気条件下で処理を行い、
次いで、硝化槽流出水である酸化液を脱窒槽に導いて無
酸素条件下で脱窒することを特徴とする高濃度窒素含有
排水の処理方法によっても解決することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の高濃度窒素含有排
水の処理方法に係る実施形態について、図1〜3のフロ
ーシート、図4〜7のグラフを参照しながら説明する。
先ず、本発明は、次に示すような高濃度のケルダール窒
素(有機性窒素+アンモニア性窒素をいう。以下同様)
を含む排水に適用されるものである。下水消化汚泥脱離
液、下水返流水、ごみ埋め立て地浸出水、畜産排水、酵
母製造などの産業排水等。
【0010】図1〜3のフローシートのうち、図1は、
BODが100〜300mg/L程度の原水に適用する
本発明の第1発明を示すフローシート、図2は、BOD
が100mg/L程度以下の低濃度の原水に適用する本
発明の第2発明を示すフローシート、図3は、BODが
300mg/L程度以上の原水に適用する本発明の第3
発明を示すフローシートである。
【0011】そして、本発明の基本原理は、脱窒槽14
の嫌気条件下において、次の式2の反応を微生物に行わ
せることに基づいている。 NH4 ++1.32NO2 -+0.066HCO3 -+0.13H+→ 1.02N2+0.26NO3 -+0.066CH2O 0.5 N 0.15+2.03H2O (式2) この反応では、式2に示すように、一部硝酸性窒素が残
留することから完全脱窒はできないが、ケルダール窒素
のうち有機性窒素はアンモニア性窒素に分解し、もとも
とのアンモニア性窒素との合量のうち57%を亜硝酸性
窒素(硝酸性窒素ではない)に硝化すればよいので曝気
動力が大幅に削減できる。また、この反応は有機物等の
水素供与体を要しないので薬品の添加も必要ない。しか
し、その反面、有機物を脱窒槽の前段までに如何に除去
するかがポイントになることを示している。以上の点を
前提として3種類のフローシートにより本発明を説明す
る。
【0012】本発明の第1発明は、図1のフローで示さ
れる処理方法であり、BODが100〜300mg/L
の中程度の原水に適用される方法で、原水aを処理水e
によって原水希釈槽11でケルダール窒素が所定濃度範
囲に入るように希釈した後、この希釈原水bを次式で計
算される供給割合設定値に基づいて希釈原水Aと希釈原
水Bとに分割し、希釈原水Aを酸化槽12に、希釈原水
Bを硝化槽13に供給して、それぞれポンプPの供給空
気によって好気条件下で処理を行い、次いで、酸化槽流
出水と硝化槽流出水を混合して得た酸化液cを脱窒槽1
4に導いて無酸素条件下で脱窒するものである。脱窒処
理水は沈殿槽15で固液分離され、処理水dとして排出
されるとともに、一部は原水希釈用処理水eとして、原
水希釈槽11に返送される。 VB・(2.3x−1.3)=1.3VA (式1) ただし、2.3x−1.3>0 ここに、 x : 硝化槽における硝化率(−) VB : 硝化槽への供給割合設定値(−) VA : 酸化槽への供給割合設定値(−)
【0013】図1のフローでは、BODが中程度の10
0〜300mg/Lの原水に適用するが、硝化槽13の
機能、すなわち、BOD除去機能と硝化機能のうち、B
OD除去機能を補助する目的で酸化槽12を設けてい
る。これは、式1中の(2.3x−1.3)を正の値、
つまり、硝化槽13における硝化率を56%以上にする
ことが必要であるが、硝化に先立って起こるBOD除去
を補助することにより、硝化槽13における硝化率の保
持をより確実なものにする。ここでの酸化槽12の役割
は、希釈原水b中のBODを除去するとともに、有機性
窒素をアンモニア性窒素に分解し、脱窒槽14での反応
が完結できるように補助する点にある。
【0014】なお、この酸化槽12と硝化槽13への希
釈原水の分配は、前記式1に基づくが、このように分割
することによって、前記式2の反応式が成立するよう
に、各槽に適量の窒素が供給されるのである。なお、希
釈原水Aと希釈原水Bとの分割割合は、式1から求めら
れる、硝化槽への供給割合設定値VBと酸化槽への供給
割合設定値VAとを基準にして、±20%の範囲内に止
めるのが、各反応槽の処理効率上好ましい。
【0015】次に、本発明の第2発明は、図2のフロー
で示される処理方法であり、BODが100mg/L以
下の低濃度の原水に適用される方法で、原水aをケルダ
ール窒素が所定濃度範囲に入るように処理水eで希釈し
た後、この希釈原水bを硝化槽13に供給して硝化率が
50〜60%になるよう好気条件下で処理を行い、次い
で、硝化槽流出水である酸化液cを脱窒槽14に導いて
無酸素条件下で脱窒するものである。
【0016】図2では、BODが100mg/L以下の
低BODの原水に適用されるが、この場合は希釈原水の
BODが低いことから、BOD除去は硝化槽で行うこと
ができるので、酸化槽は特に設ける必要がない。硝化槽
の硝化率を50〜60%に設定してあるのは、窒素成分
の各濃度を調節して前述の式2の反応式が成立するよう
にするためのものである。
【0017】次に、本発明の第3発明は、図3のフロー
で示される処理方法であり、予め、生物吸着槽16に導
入した活性汚泥により含有有機物を吸着処理した原水
を、ケルダール窒素が所定濃度範囲に入るように処理水
で希釈した後、この希釈原水bを硝化槽13に供給して
硝化率が50〜60%になるよう好気条件下で処理を行
い、次いで、硝化槽流出水である酸化液cを脱窒槽14
に導いて無酸素条件下で脱窒するものである。
【0018】図3では、BODが300mg/L以上の
高BODの原水に適用する。基本的には、先の図2のフ
ローの前に高BOD対応のために、生物吸着によるBO
D除去操作が付加されている。この場合、生物吸着槽1
6の後段に固液分離用の第1沈殿槽17を設け、沈殿し
た活性汚泥は汚泥曝気槽18に送られ、生物吸着槽17
で吸着したBODなど有機物を分解し活性化する。この
活性化した汚泥は返送汚泥gとして、生物吸着槽16に
返送され、前記生物吸着のために循環使用される。な
お、生物吸着を経た原水は、BODが十分に低下するの
で、それ以降の処理は、図2に示す、前記した本発明の
第2発明と同様である。
【0019】なお、図示してないが、図1〜図3のフロ
ーの共通事項として、脱窒槽14と沈殿槽15との間に
再曝気槽を設けてもよい。この再曝気槽は、脱窒槽14
におけるBODが問題ない程度に低いことから通常は必
要ないが、処理の安定化のために設置することもでき
る。
【0020】如上のように、第1発明〜第3発明におい
て、その原水のBOD除去方法に相違があるものの、窒
素除去の部分は、何れの発明も共通していることから、
図1に示す第1発明を代表事例として、さらに詳細に、
説明することにする。図1において、先ず、原水aは希
釈水である処理水eとともに原水希釈槽11に供給さ
れ、均一に混合される。
【0021】このとき、希釈によるケルダール窒素の調
整濃度は30〜350mg/Lとするのが好ましい。こ
のように濃度に設定するのは、図4に示すように、希釈
原水のケルダール窒素濃度が30mg/Lを下回ると後
段の硝化槽13における硝化が亜硝酸型から硝酸型に変
化して、脱窒槽14における有機物が存在しない状態で
の脱窒が不可能になり、この処理系が成立しなくなるた
めである。希釈原水bのケルダール窒素濃度が低濃度の
場合、硝化槽13における硝化率が低下すると第1発明
における前記式1が成立しないことがあり得るが、この
ようなときは酸化槽12への希釈原水Aの供給を停止す
る。
【0022】一方、希釈原水aのケルダール窒素濃度が
350mg/Lを越えると、図4に示すように、脱窒槽
14における亜硝酸性窒素の濃度が上昇し、脱窒菌に対
して阻害要因として働くため、脱窒率が低下するからで
ある。なお、処理対象である原水aのケルダール窒素が
350mg/L未満であれば、処理水による希釈の必要
はなく、図1の原水希釈槽11は不要となる。
【0023】次に、希釈原水bは、前記式1に基づいて
希釈原水Aと希釈原水Bに分割され、それぞれ、酸化槽
12、硝化槽13へと供給される。酸化槽12では硝化
を抑えた運転によりBOD等の有機物を除去するととも
に一部の有機性窒素をアンモニア性窒素に分解する。一
方、硝化槽13では硝化を促進する運転によって、BO
D等の有機物を除去した後にケルダール窒素を亜硝酸性
窒素に硝化する。
【0024】このときの硝化のタイプは、硝化槽13へ
供給するケルダール窒素を30〜350mg/Lに調整
してあることから、図5に示すように亜硝酸型になる。
この亜硝酸型の硝化が促進されることが後段の脱窒槽1
4での脱窒の効率化のポイントになる。酸化槽12およ
び硝化槽13の方式は活性汚泥タイプでもよいが、活性
汚泥タイプでは沈殿槽を設ける必要があり、特に硝化槽
13については、増殖速度の小さい亜硝酸菌による反応
であることから、固定化担体を用いる方式が望ましい。
固定化担体による方式であれば、流動床タイプでも、固
定床タイプでもよい。
【0025】なお、固定化材料としては、セラミック
ス,プラスチックスあるいはポリビニルアルコールなど
のゲルタイプなど、通常の固定化担体はいずれも使用で
きる。次の表1は、担体、方式別に硝化速度の一例を示
したものである。表から明かのように、何れの担体、何
れの方式でも硝化速度について実用上の問題はないと判
断できる。
【0026】
【表1】
【0027】なお、酸化槽12と硝化槽13の運転制御
は、DO制御,HRT制御,SRT制御(活性汚泥法)な
ど一般的な方法で行うが、硝化に必要なケルダール窒素
は一般的な従来の硝化液循環法の約56%でよく、更に
その56%は亜硝酸性窒素でよいことから、全体として
硝化に必要な酸素量は、従来法の40%程度で充足され
ることになる利点がある。
【0028】そして、両方の槽からの流出水は、混合さ
れて酸化液cとして、脱窒槽14へ供給される。ここで
は無酸素条件下において、次式の反応により脱窒が行な
われる。 NH4 ++1.32NO2 -+O.066HCO3 -+0.13H+→1.02N2+0.26NO
3 -+0.066CH2O0.5N0.15+2.03H2O
【0029】この反応は、基本的には有機物の存在しな
い条件下で進行するが、図6に示すように、酸化液のB
OD濃度は20mg/Lまでとするのが好ましい。20
mg/Lを越えると増殖速度の大きいBOD資化菌(倍
化速度:10〜20分)が優先し、増殖速度の小さい
(倍化速度:10〜20日)脱窒菌は減少するため脱窒
速度が小さくなるため好ましくない。
【0030】この反応に必要な無酸素条件は、図7のよ
うに酸化液のBOD濃度が10mg/L程度以上あれ
ば、長くても1時間程度攪拌することで達成できるので
問題はないが、酸化液のBOD濃度が低く無酸素状態に
するのに時間がかかる場合は、酸化液の溶存酸素(D
O)濃度に応じて硫化物あるいは亜硫酸塩とコバルト塩
を添加すれば、短時間で無酸素状態にすることができ
る。
【0031】脱窒槽14の方式は、活性汚泥タイプは難
しく、増殖速度の小さい脱窒菌による反応であることか
ら固定化担体を用いる方式が望ましい。固定化担体によ
る方式であれば、流動床タイプでも固定床タイプでもよ
い。なお、固定化材料としては、セラミックス,プラス
チックスあるいはポリビニルアルコールなどのゲルタイ
プなど、通常の固定化担体はいずれも使用できる。次の
表2は、担体、方式別に硝化速度の一例を示したもので
ある。表から明かのように、何れの担体、何れの方式で
も脱窒速度について実用上の問題はないと判断できる。
【0032】
【表2】
【0033】さて、脱窒槽14の運転制御は、前記のよ
うに流入する酸化液のBOD濃度を制限することと、無
酸素状態にすることで行うが、反応そのものは、必ずし
も絶対嫌気条件の必要性はないので、ORPはプラス側
でも特に問題となることはない。また、脱窒槽14の流
出液は、通常は沈殿槽15を経て処理水dとして放流さ
れるが、その一部は原水希釈水eとして返送される。脱
窒処理の安定性を重視する場合は脱窒槽14の後段に再
曝気槽(図示せず)を設けてもよい。この再曝気槽によ
って、残余のアンモニア性窒素あるいは亜硝酸性窒素を
硝酸性窒素まで酸化してCOD原因物質の亜硝酸性窒素
を除去するとともに放流先である河川等での酸素の消費
を防止できる。再曝気槽の方式は活性汚泥方式,固定化
担体の何れでもよいが、沈殿槽を必要としない点で固定
化担体方式における固定床タイプが優れている。
【0034】以上、第1発明を例として技術的要件を説
明したが、第2、第3の発明においても、各処理プロセ
スの要件は同様である。なお、先の説明になかった、第
3発明における生物吸着プロセスについて、次に補足説
明を加える。
【0035】原水は、活性化された返送汚泥gと混合さ
れて生物吸着槽16へ入る。生物吸着槽16では、活性
汚泥が原水中のBODなどの有機物を吸着し、水側のB
OD濃度を低下させる。しかし、ケルダール窒素は吸着
され難いため、水側は原水に比較しBODに対するケル
ダール窒素の比率が高いものになる。生物吸着槽16の
滞留時間は、通常、0.5〜1時間程度であり、BOD
負荷としては1〜3kgBOD/kgSS。D程度までかける
ことができる。
【0036】生物吸着槽16からの流出水は第一沈殿槽
17で固液分離され、上澄液はケルダール窒素濃度を3
0〜350mg/Lに調整されて希釈原水bとして、硝
化槽13へ供給される。一方、沈殿した活性汚泥fは汚
泥曝気槽18へ送られ、曝気による酸素の供給をうけて
吸着した有機物を分解し、再び有機物吸着能力を取り戻
す。
【0037】汚泥曝気槽18における曝気時間は、生物
吸着槽16におけるBOD負荷によって変わるが、3k
BOD/kgSS。D程度のBOD負荷の場合、4〜6時間
の曝気が必要になる。活性化された活性汚泥は、返送汚
泥gとして返送され再び原水と混合され吸着処理を繰り
返すことになる。このようにして有機物の大部分を吸
着、除去された後の原水は、前記第2発明のフローによ
って、同様に窒素除去される。
【0038】
【実施例】本発明では、前記した通り、高濃度窒素含有
排水中に共存するBOD濃度に応じて、図1〜3のフロ
ーを選択することができる。低BOD,高アンモニア性
窒素の特性をもつゴミ埋め立て地浸出水について、希釈
されたものとして、20℃前後の室温において、処理量
1m3/日規模のパイロット装置を用いて、本発明の第
2発明を適用した結果を次の表3に示す。
【0039】表3にみられるように、本発明の実施例で
は、比較例と同等の80%を超える窒素除去率を示すに
も拘わらず、処理コストとして計算されるメタノールは
一切必要とせず、また、硝化およびBOD除去に必要な
酸素量も、比較例の1/2以下に抑えることができるこ
とが分った。さらに、表3には定量的には示してない
が、比較例では硝化液循環のための動力を必要とする
が、本発明においてはその必要がなく、硝化液循環用動
力を全く削減できることや、また、処理時間についても
15%程度の短縮が可能なことから、これに見合う設備
規模が削減でき、結果、設備費が縮減可能となることも
分った。
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】本発明の高濃度窒素含有排水の処理方法
は、以上説明したように構成されているので、曝気用動
力、硝化液循環用動力および設備費も削減することも可
能としながら、優れた窒素除去率が得られるから、排水
処理施設の効率運転に格別に寄与できるという優れた効
果がある。よって本発明は、従来の問題点を解消した高
濃度窒素含有排水の処理方法として、工業的価値はきわ
めて大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を説明するための要部フ
ローシート。
【図2】本発明の第2実施形態を説明するための要部フ
ローシート。
【図3】本発明の第3実施形態を説明するための要部フ
ローシート。
【図4】原水ケルダール窒素と脱窒率の関係を示すグラ
フ。
【図5】原水ケルダール窒素と硝化液NO2-N/NOx-N比の
関係を示すグラフ。
【図6】酸化液BODと脱窒率の関係を示すグラフ。
【図7】酸化液BODと脱窒槽無酸素到達時間の関係を
示すグラフ。
【符号の説明】
11 原水希釈槽、12 酸化槽、13 硝化槽、14
脱窒槽、15 沈殿槽、a 原水、b 希釈原水、c
酸化液、d 処理水、e 希釈用処理水、Pポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 誠司 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 4D040 BB05 BB13 BB42 BB91

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水をケルダール窒素が所定濃度範囲に
    入るように処理水で希釈した後、この希釈原水を次式で
    計算される割合で希釈原水Aと希釈原水Bとに分割し、
    希釈原水Aを酸化槽に、希釈原水Bを硝化槽に供給し
    て、それぞれ好気条件下で処理を行い、次いで、酸化槽
    流出水と硝化槽流出水を混合して得た酸化液を脱窒槽に
    導いて無酸素条件下で脱窒することを特徴とする高濃度
    窒素含有排水の処理方法。 VB・(2.3x−1.3)=1.3VA (式1) ただし、2.3x―1.3>0 ここに、 x : 硝化率(−) VB : 硝化槽への供給割合(−) VA : 酸化槽への供給割合(−)
  2. 【請求項2】 原水をケルダール窒素が所定濃度範囲に
    入るように処理水で希釈した後、この希釈原水を硝化槽
    に供給して硝化率が50〜60%になるよう好気条件下
    で処理を行い、次いで、硝化槽流出水である酸化液を脱
    窒槽に導いて無酸素条件下で脱窒することを特徴とする
    高濃度窒素含有排水の処理方法。
  3. 【請求項3】 予め、活性汚泥により大部分の有機物を
    吸着除去した原水を、ケルダール窒素が所定濃度範囲に
    入るように処理水で希釈した後、この希釈原水を硝化槽
    に供給して硝化率が50〜60%になるよう好気条件下
    で処理を行い、次いで、硝化槽流出水である酸化液を脱
    窒槽に導いて無酸素条件下で脱窒することを特徴とする
    高濃度窒素含有排水の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記希釈原水のケルダール窒素濃度が3
    0〜350mg/Lである請求項1、2または3に記載
    の高濃度窒素含有排水の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記酸化液のBOD濃度が20mg/L
    以下である請求項1、2または3に記載の高濃度窒素含
    有排水の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記酸化槽、硝化槽、脱窒槽の各反応槽
    が固定床方式または流動床方式からなり、固定化担体を
    用いるものである請求項1、2または3に記載の高濃度
    窒素含有排水の処理方法。
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