JP2002273053A - 位置検出装置を用いたゲーム装置および記憶媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】プレーヤーが野外を移動することでプレイが進
行され、プレーヤーが移動できないことによる中止、中
断等を回避することができる新規なゲーム装置および記
憶媒体を提供することである。 【解決手段】 ＧＰＳからのプレーヤーの位置情報に基
づきゲーム演算を行なう制御部４を有し、そのゲーム演
算部は、仮想ゲーム空間画像と、該仮想ゲーム空間画像
内に配置されるゲーム要素を設定する手段を有し、制御
部４は、所定の条件を満たした場合に、ゲーム要素の位
置および数の少なくとも１つを変更する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、位置検出装置を取
り付けたゲーム装置および記憶媒体に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、ゲーム機器は子供から大人まで楽
しめように、各種ジャンルのものが開発、販売されて普
及している。ところが、何れもゲーム機においても屋内
でＣＲＴ等のディスプレイにゲーム内容を写してプレイ
するものが殆どであり、体を動かしてプレイできるもの
も少なかった。

【０００３】ところで、特開平１０−２１６３６１号公
報には携帯用のゲーム機にＧＰＳ受信機を接続して、Ｇ
ＰＳ衛星からの信号（測位用電波）を受信し、現在位置
情報をゲーム要素に取り入れた野外で遊ぶゲーム装置が
提案されている。このゲーム装置では、ゲーム機を用い
て野外で遊ぶという、従来のゲーム機の範疇を越えたま
ったく新しい発想によるものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載されたゲーム装置は実質上、５人以上集まらな
いと遊べず、さらにレフリー機を用意したり、各ゲーム
機に送受信機を設けねばならないという等の制約があ
り、誰でも気軽に楽しむことが難しかった。

【０００５】また、野外を移動してプレイする場合、プ
レーヤーがゲーム進行上、現実空間のある位置に移動し
なければならなくなることが多々起こり得る。このよう
な場合、その位置が崖や海であったり、他人の敷地内で
あったりすると立ち入ることのできなり、それ以上ゲー
ムが続けられなくなるという問題がある。

【０００６】本発明は、上記した従来の事情に鑑み、プ
レーヤーが野外を移動することでプレイが進行され、プ
レーヤーが移動できないことによる中止、中断等を回避
することができる新規なゲーム装置および記憶媒体を提
供することを課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、位置検出装置を取り付けたゲーム装置に
おいて、前記位置検出装置からのプレーヤーの位置情報
に基づきゲーム演算を行なうゲーム演算部を有し、該ゲ
ーム演算部は、仮想ゲーム空間画像と、該仮想ゲーム空
間画像内に配置されるゲーム要素を設定する手段を有
し、前記ゲーム演算部は、所定の条件を満たした場合
に、前記ゲーム要素の位置および数の少なくとも１つを
変更することを特徴としている。

【０００８】なお、本発明のゲーム装置において、前記
ゲーム演算部は、所定時間が経過すると、前記ゲーム要
素のいちおよび数の少なくとも１つを変更すると、効果
的である。さらに、本発明のゲーム装置において、前記
ゲーム装置は、入力部を有し、前記ゲーム演算部は、プ
レーヤーの入力により、前記仮想ゲーム空間内の前記ゲ
ーム要素の位置を変更すると、効果的である。

【０００９】さらにまた、本発明のゲーム装置におい
て、前記ゲーム演算部は、プレーヤーの入力により、前
記仮想ゲーム空間内の前記ゲーム要素の位置を変更した
場合に、ペナルティを付加すると、効果的である。

【００１０】さらにまた、本発明のゲーム装置におい
て、前記ゲーム装置は、地図情報記憶部を有し、前記ゲ
ーム演算部は、地図情報に応じて前記ゲーム要素を前記
仮想ゲーム空間内に配置すると、効果的である。

【００１１】また、上記課題を解決するため、本発明
は、位置検出装置を用いたゲーム装置の記憶媒体におい
て、プレーヤーの現在位置に基づいて前記位置検出装置
からの信号により現実空間に仮想ゲーム空間を設定する
機能と、該仮想ゲーム空間内にゲーム要素を出現させる
機能と、該ゲーム要素を前記仮想ゲーム空間内で移動さ
せる機能とを有するプログラムを記憶したことを特徴と
している。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面に基づいて説明する。図１は、本発明に係るゲ
ーム装置に用いるゲーム機の外観図である。

【００１３】図１において、液晶のディスプレイ２、入
力部としてのスイッチ３を具備する携帯用のゲーム機１
に、位置検出装置としてのＧＰＳ受信装置を内臓したＧ
ＰＳカセット１０が装着されている。本実施形態のゲー
ム機１は、ゲームカセットを装着することでプレイする
ものであって、そのゲームカセット装着部（図示せず）
に上記ＧＰＳカセット１０が装着される。そして、ＧＰ
Ｓカセット１０には可搬式の記憶媒体としてのデータカ
セット２０が装着される装着部（図示せず）および該カ
セット２０を読み取る読み取り部（図１に図示せず）が
設けられている。

【００１４】図２は、本発明に係るゲーム装置に用いる
ゲーム機のブロック構成図である。図２において、符号
４はゲーム機１に設けられたゲーム演算部としての制御
部であり、制御部４は読み取り部１２を介して装着部に
装着されたデータカセット２０に記憶されたデータを取
り込む。そして、制御部５にはＧＰＳ受信装置１１から
情報と、スイッチ３の信号が入力され、ディスプレイ２
には映像信号を、そしてスピーカー等の音声出力装置５
には音声信号をそれぞれ出力する。

【００１５】データカセット２０には、ゲームに必要な
プレーヤーの現在位置に基づいてＧＰＳからの信号によ
り現実空間に仮想ゲーム空間を設定する機能と、その仮
想ゲーム空間内にゲーム要素を出現させる機能と、ゲー
ム要素を仮想ゲーム空間内で移動させる機能とを有する
プログラムが予め記憶されている。

【００１６】本実施形態のゲーム装置は、ゴルフゲーム
であって、プレーヤーがゴルフをしながら現実空間を移
動するものであり、例えば、自宅からある店までの現実
空間に仮想のゴルフコースを見立てて移動するものであ
る。かかるゲームは、ゲーム機を操作し、ＧＰＳによっ
てプレーヤーの現在位置とその周囲の地図がディスプレ
イ２に現れる。ここで、図３に示すようにその地図上に
仮想ゲーム空間画像であるゴルフコースの画像を表示
し、このとき、駅Ｓからある地点まで行く目的がある場
合には駅Ｓ近くをティーグランドＴ、そして目的地をグ
リーンＧとするコースを設定すれば良い。また、本ゴル
フゲームはゴルフコースをプレーヤーの現在位置からラ
ンダムに設定することもできる。このように設定する場
合、地図データは不要であり、また、ゲーム終了後、ど
の地点まで移動しているかが判らないという面白さがあ
る。

【００１７】このようにして仮想ゴルフコースを設定さ
れ、プレイを開始すると、ディスプレイ２にはゴルファ
ーが表示され、そして打ち出す方向を考慮してゴルファ
ーの向きを決め、さらに使用クラブを入力すると、先端
に取り付け用バンド２２を介して加速度センサ２１を取
り付けたゴルフクラブもしくはゴルフクラブに似せた玩
具、傘等でスウィングを行なう。加速度センサ２１は、
スウィングスピードを測定するものであって、そのスウ
ィングスピードからボールの飛距離が算出される。かく
して、打ち出し方向および飛距離から仮想ゴルフコース
上をボールが停止する位置が決まり、その位置の緯度・
経度が算出され、プレーヤーには例えば「北西の方向２
１０ヤード飛びました。」等のメッセージが音声もしく
は映像で示される。

【００１８】次に、プレーヤーの２打目を打つため、そ
のボールの止った位置へ移動する。このとき、プレーヤ
ーがボールの位置にスムーズに到着できるようにするた
め、例えば「ボールの位置は北へ３０ヤード」等のメッ
セージを映像または音声で知らせる。プレーヤーが現在
位置がボールの位置に到着したことが認識されると、ボ
ールを発見したメッセージと「フェアウェイです。」、
「ラフです。」、「残念バンカーです。」のような状態
のメッセージとが知らされ、ディスプレイ２にはスウィ
ングしようとするゴルファーが表示される。そして、上
記と同様にして第２打を打ち、プレイが進行する。な
お、飛距離は先端にセンサ２１を取り付けたゴルフクラ
ブ等でなく、従来のビデオゴルフゲームに採用されてい
るところの、ディスプレイ２に表示されるパワーゲージ
等と称される映像を用いた方式でも良い。この方式で
は、変化するパワーゲージに対して適当なタイミングで
スイッチ３を押すことで、使用クラブ等から飛距離を算
出することができる。

【００１９】本ゴルフゲームは、上記のように行なう
が、本ゲームのゲーム要素であるボールが常にプレーヤ
ーが支障なくプレイできる位置に停止することはありえ
ない。例えば、街中でプレイした場合はボールが他人の
敷地内に移動したり、交通量のある道路の中央や鉄道の
線路上に移動したりすることが多々起こる。また、郊外
でプレイした場合でも崖や海等によってボール位置まで
の移動を困難にしてしまうことがある。

【００２０】かかる状態に陥ると、それ以上ゲームを続
けることができなくなるため、ゲームを止めるか、最初
から始めることになり、プレーヤーのゲームへの興味が
薄れてしまうおそれは十分にある。

【００２１】そこで、本発明ではゲーム要素であるボー
ルが、プレーヤーが行けないような場所に停止した場
合、所定の条件を満たしたとしてボールを移動させるこ
とができるように構成している。ゴルフゲームの場合、
ボールの移動はプレーヤーがスイッチ操作によりプレイ
を続けられる位置に動かすように構成されている。な
お、本ゲームではボールを動かすと、１ペナルティとし
て１打加算、もしくはＯＢとして２打加算のように、ペ
ナルティを課す処理を行なうように設定することができ
る。

【００２２】このように構成したゴルフゲームでは、プ
レーヤーが行けない位置にボールが止まっても、ボール
を仮想ゲーム空間上の適宜位置に移動させてプレイを続
けられる。したがって、ボールの位置によってゲームを
途中で中止するような事態にならず、ゲーム性が向上す
る。

【００２３】図４は、上記したゲームの流れを示すフロ
ーチャートである。図４において、ゴルフコースを設定
し（ステップ１）、設定後ゲームを開始する（ステップ
２）。ゲームが開始されると、打撃方向を決定後（ステ
ップ３）、スウィングする（ステップ４）。スウィング
するとボールの飛距離が決定され（ステップ５）、ボー
ル停止点の緯度・経度が算出される（ステップ６）。そ
して、プレーヤーの現在位置が算出されたボール停止位
置に達したかが判断され（ステップ７）、プレーヤーの
現在位置がボール停止位置と一致すると、次の打撃を行
なう。そして、上記ステップ３からステップ７を繰り返
して所定ホール数をクリアするとゲームが終了する（ス
テップ８）。また、ステップ７において、ボール停止位
置がプレーヤーの入れない位置であった場合にはボール
を移動させる（ステップ９）。

【００２４】また、本発明はゴルフゲームに限らず、プ
レーヤーがある位置に移動しないとゲームを続けられな
いものに有効であり、例えば、図５に示すように、仮想
ゲーム空間内にランダムに、ゲーム要素である、例えば
モンスターＭに見立てたキャラクターが隠れており、そ
れを見つけて倒す、または捕獲するようなゲームにも有
効である。この種のゲームにおいて、モンスターＭが隠
れていることが適宜ヒント等によって判明してもその位
置が、プレーヤーが移動できない位置であると捕獲する
ことができない。

【００２５】そこで、このようにプレーヤーが移動して
始めてゲーム要素と遭遇するようなゲームでは、そのゲ
ーム要素を時間の経過に伴ってランダムに移動させるよ
うに構成している。例えば、ゲーム要素が上記したモン
スターＭの場合、モンスターＭが移動することでプレー
ヤーが近づけない位置に常にいることがなくなり、ゲー
ムを続けられる。

【００２６】また、ゲームカセット２０に地図情報を記
憶しておき、この地図情報から予めプレーヤーの行けな
い場所にモンスターＭが配置しないように制御すること
もできる。このように構成すれば、プレーヤーが移動で
きずにプレイを中止したりすることが確実に回避するこ
とができる。

【００２７】なお、上記実施形態では、位置検出装置と
してＧＰＳを用いたが、位置検出装置としては、例えば
ＰＨＳのようなセル状に設定された各領域内で無線電話
通信を行なうことのできる無線電話で通信のために送信
される現在位置に応じた領域指定情報から現在位置を算
出するものであっても良く、その具体的な一例を図６に
示す。

【００２８】図６において、制御部３０にはゲーム制御
部３１、機器制御部３２及び位置データ制御部３３を包
含している。この制御部３０は、通信のための無線部３
４、通信時の音声を処理する音声処理部３５、ゲームの
入力や通信のための入力を行なう入力部３５、記憶部３
６、ゲーム等を表示する表示部３７、着信音等を発生す
る発音部３９、着信信号により装置の少なくとも一部を
振動させる振動部３９と接続されている。なお、上記記
憶部３６にはゲームデータ４０、地図データ４１、通信
データ４２が格納されている。また、記憶部３６にはゲ
ームのセーブデータ等を記憶するメモリカードやゲーム
プログラムを格納されたカセット等の外部情報記憶媒体
４３を必要に応じて設けることができる。

【００２９】かかる構成のゲーム装置では、領域指定情
報により、プレーヤーの位置の特定が可能であるが、プ
レーヤーの位置情報やプレーヤーの位置情報に対応する
地図データ４１はゲーム要素として利用される。

【００３０】また、符号４４は制御部３０に接続された
計時部であるが、計時部４４からの時刻データもゲーム
要素として利用することが可能である（計時部４４は制
御部３０にタイマー機能を備えているものであれば省略
することができる。）。

【００３１】ところで、ＰＨＳ等の無線電話では、着識
別符号には屋外公衆用付加ＩＤとして、一斉呼出エリア
番号と付加ＩＤが設けられている。よって、着識別符号
が受信されれば、一斉呼出エリア番号と付加ＩＤが特定
されるので、制御部３０によって現在位置を算出するこ
とができる。そして、このようにして算出された現在位
置情報により、ゲームデータに格納されたゲームプログ
ラムにしたがってプレイすることができる。

【発明者】 【住所又は居所】 【氏名】

【００３２】

【発明の効果】本発明によれば、ゲーム要素によってプ
レーヤーが所定の位置に移動しなければゲームを進めら
れないゲームにおいて、プレーヤーが所定の位置に移動
できない事態に陥っても、ゲーム要素を移動させること
でゲームの中止等を回避することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るゲーム装置の一実施形態を示す外
観図である。

【図２】そのゲーム装置の構成をブロック図である。

【図３】ゴルフゲームのプレイ時にけるディスプレイの
表示例を示す説明図である。

【図４】ゲーム装置のゲーム進行の流れを示すフローチ
ャートである。

【図５】他のゲームのプレイ時にけるディスプレイの表
示例を示す説明図である。

【図６】本発明に係るゲーム装置の他の実施形態を示す
ブロック図である。

【符号の説明】

１ ゲーム機 ２ ディスプレイ ４ 制御部 １０ ＧＰＳカセット ２０ データカセット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０９Ｂ 29/00 Ｇ０９Ｂ 29/00 Ｆ 29/10 29/10 Ａ (72)発明者 三村 紀子 東京都大田区多摩川２丁目８番５号 株式 会社ナムコ内 (72)発明者 青山 明宏 静岡県富士市今泉700番地の１ ジャトコ 株式会社内 Ｆターム(参考） 2C001 AA03 BA02 BB01 BC02 CA02 CB01 CB05 CB06 CB08 CC03 2C032 HB02 HB22 HB25 HC01 HC11 HC27 HC31 HD03

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 位置検出装置を取り付けたゲーム装置に
   おいて、 前記位置検出装置からのプレーヤーの位置情報に基づき
   ゲーム演算を行なうゲーム演算部を有し、 該ゲーム演算部は、仮想ゲーム空間画像と、該仮想ゲー
   ム空間画像内に配置されるゲーム要素を設定する手段を
   有し、 前記ゲーム演算部は、所定の条件を満たした場合に、前
   記ゲーム要素の位置および数の少なくとも１つを変更す
   ることを特徴とするゲーム装置。
2. 【請求項２】 前記ゲーム演算部は、所定時間が経過す
   ると、前記ゲーム要素のいちおよび数の少なくとも１つ
   を変更することを特徴とする請求項１に記載のゲーム装
   置。
3. 【請求項３】 前記ゲーム装置は、入力部を有し、前記
   ゲーム演算部は、プレーヤーの入力により、前記仮想ゲ
   ーム空間内の前記ゲーム要素の位置を変更することを特
   徴とする請求項１に記載のゲーム装置。
4. 【請求項４】 前記ゲーム演算部は、プレーヤーの入力
   により、前記仮想ゲーム空間内の前記ゲーム要素の位置
   を変更した場合に、ペナルティを付加することを特徴と
   する請求項３に記載のゲーム装置。
5. 【請求項５】 前記ゲーム装置は、地図情報記憶部を有
   し、前記ゲーム演算部は、地図情報に応じて前記ゲーム
   要素を前記仮想ゲーム空間内に配置することを特徴とす
   る請求項１に記載のゲーム装置。
6. 【請求項６】 位置検出装置を用いたゲーム装置の記憶
   媒体において、 プレーヤーの現在位置に基づいて前記位置検出装置から
   の信号により現実空間に仮想ゲーム空間を設定する機能
   と、該仮想ゲーム空間内にゲーム要素を出現させる機能
   と、該ゲーム要素を前記仮想ゲーム空間内で移動させる
   機能とを有するプログラムを記憶したことを特徴とする
   記憶媒体。