JP2002271627A - 画像読み取り装置、画像形成装置及び読み取り画像データ処理方法 - Google Patents

画像読み取り装置、画像形成装置及び読み取り画像データ処理方法

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JP2002271627A
JP2002271627A JP2001071429A JP2001071429A JP2002271627A JP 2002271627 A JP2002271627 A JP 2002271627A JP 2001071429 A JP2001071429 A JP 2001071429A JP 2001071429 A JP2001071429 A JP 2001071429A JP 2002271627 A JP2002271627 A JP 2002271627A
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JP2001071429A
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Takahisa Yoshigae
貴久 吉ヶ江
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データ処理量を大きくせず、簡単な処理方式
で、原稿上の1ライン毎の地肌レベルの目標値の設定を
適正に行い地肌除去処理の信頼性を向上させる。 【解決手段】 主走査ラインに設けた地肌検出領域で検
出した原稿地肌のピーク値に基づき、地肌レベル出力を
所定の目標白出力となるように地肌追従を行うが、地肌
検出領域と走査ライン全域のピーク値にずれがあると目
標白出力への追従にもずれが生じるので、ずれに応じて
目標白出力を補正し、適切な追従動作を可能とする。補
正値は、原稿領域を読み取る前の白基準板で地肌検出領
域と全域を読み、ピーク検出機、で検出した各ピー
ク値の比として、補正データ処理部39で算出し、それ
を地肌除去処理部40の地肌補正値とともにゲイン処理
部41のゲインに反映させ、適正な地肌追従を可能とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿からイメージ
センサにより読み取った画像を処理し、得られるデジタ
ルデータをもとに画像を形成するデジタル複写機等に適
用しうる画像データの処理に関し、より詳細には、読み
取った画像データの白レベル、地肌レベルを目標値に調
整するための画像データの処理に関する。
【0002】
【従来の技術】現在普及しているデジタル複写機におい
ては、イメージセンサにより読みとった原稿の画像デー
タをA/D変換し、変換したデジタルデータに対して、
画像形成部に送り込む画像データが所定の基準レベルを
維持するように処理を施す。この処理は、通常、原稿画
像が2値で表されるような文字、図形等の原稿で地肌に
雑音濃度がある場合には地肌レベル、地肌として絶対白
を必要とするような写真等の画像が原稿である場合には
白レベルの出力が、目標値(目標白出力)となるように
画像データのレベルを調整する。レベル調整され、出力
される画像データが、前者については地肌の雑音が除去
されたデジタル画像データとして、また、後者について
は正しい濃度を表すデータとして、作像に用いるために
画像形成部に送り込むか、或いは記憶手段に保存され、
その後の使用に供される。上記したレベル調整を行うた
めに、地肌レベル、白レベルの検出をそれぞれ行う。地
肌レベルは、原稿上に地肌レベル検出範囲を定め、そこ
から読み取った画像信号についてそのピーク値を検出
し、検出されたピーク値にもとづいてゲインの調整値を
求め、その後に読み取られる原稿に対して、出力のレベ
ル調整を行うことにより地肌の雑音を除去している。地
肌除去については、走査ライン毎に地肌レベル検出範囲
でピーク値を求め、検出値をもとに地肌追従動作を行う
ようにしている。また、白レベルは、原稿読み取りに先
んじて、主走査読み取り方向(CCDラインイメージセ
ンサのライン方向)全域に設けられた白基準板を読み取
り、読み取った画像信号のピーク値が検出され、検出さ
れたピーク値にもとづいてゲインの調整値を求め、その
後に読み取られる原稿に対して出力のレベル調整を行
う。ただし、この場合には、一つの原稿に対して、原稿
走査の開始時に調整されるだけであるから、副走査読み
取り方向(主走査に直交する方向)の走査の間に変動す
る要素(例えば、光源光量の変動等)に対応できない。
そこで、副走査読み取り方向についても副走査方向の原
稿側部に設けた白基準板(図3、参照)を用いて、走査
ライン毎にその調整を可能とする方式が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、地肌除
去処理において、主走査方向の光量分布が存在すること
により、主走査ラインの一部に設けた地肌ピーク検出範
囲でのピーク値と主走査ライン全域でのピーク値は必ず
しも一致しない。図7に、この様子が示されている。イ
メージセンサで読み取られ、入力されてくる地肌除去前
の画像データの主走査方向のデータ分布を表す図7
(A)には、地肌レベル検出範囲における地肌ピークGP
_AEと全域における地肌ピークGP_ALLとの間にずれがあ
ることを示している。このようなずれがある場合に、地
肌レベル検出範囲にて得られたピーク値をもとに地肌除
去処理を行うと、前記ピーク値のずれに相当する薄い濃
度での原稿情報が失われることになり適切な地肌除去処
理が行えない。これは図7の(B)に示すように、地肌
レベル検出範囲における地肌ピークGP_AEを目標白出力
値に調整したために起きることであり、全域における地
肌ピークGP_ALLを目標白出力値に調整すれば(図7
(C)、参照)、薄い濃度になり原稿情報が失われるこ
とはない。
【0004】適正に濃度を調整できないというこの従来
方式の問題点の解決手段として、シェーディング補正後
のデータ、即ち原稿の全域にわたり地肌の出力を一定に
するように補正して、補正された地肌レベル検出範囲の
出力に対してピーク検出を行い、GP_AE≒GP_ALLとして
地肌除去を行う手法があるが、この場合、シェーディン
グデータを保存するメモリ及び処理データ保存のために
FIFO(First In First Out)などといったメモリが
必要となる。また、他の解決手段として、地肌検出処理
において地肌検出領域内のピーク値と1ライン中のピー
ク値から、A/D変換器の基準信号の補正を行うことに
より、地肌を除去するものが知られている。しかしなが
ら、この方式によると、実際に読み取るべき画像が存在
する原稿上の1ラインのピーク値を検出するので、必ず
しも正しい1ライン中の地肌ピーク値が得られないの
で、地肌除去が適正に行われない場合が生じ、信頼性が
損なわれることがある。本発明は、原稿からイメージセ
ンサにより読み取った画像データの地肌レベル出力を目
標値に調整するための画像データの処理における従来技
術の上記した問題点に鑑みてなされたもので、その目的
は、FIFOなどのメモリが必要となり、データ処理量
が大きくなる方式に依らずに、簡単な処理方式により、
また、原稿上の1ライン毎の地肌レベルの目標値の設定
をより適正に行い地肌除去処理の信頼性を向上させるこ
とを可能とした画像読み取り装置(スキャナ等)、画像
形成装置(複写機、ファクシミリ等)、並びにFIFO
などのメモリが必要となり、データ処理量が大きくなる
方式に依らずに、簡単な処理方式により、また、原稿上
の1ライン毎の地肌レベルの目標値の設定をより適正に
行い地肌除去処理の信頼性を向上させることを可能とし
た読み取り画像データ処理方法を提供することにある。
【0005】また、上記した従来技術の白レベル調整の
処理に示したような、副走査読み取り方向についても副
走査方向の原稿側部に設けた白基準板を用いて、走査ラ
イン毎にその調整を可能とする方式を採用する場合に、
地肌除去処理において地肌レベル調整を行う場合と同様
の問題、即ち、主走査方向の光量分布が存在することに
より、主走査ラインの一部(副走査方向の原稿側部、図
3参照)に設けた白レベルピーク検出範囲でのピーク値
と主走査ライン全域でのピーク値は必ずしも一致しな
い。白レベルピーク検出範囲にて得られたピーク値をも
とに白レベル調整処理を行うと、ピーク値のずれに相当
する薄い濃度での原稿情報が失われることになり適切な
調整処理が行えない。この副走査方向にわたる白レベル
調整における問題点は、主走査方向の全域で白レベルの
ピークを検出することが不可能である(側部に設けた白
基準板以外は原稿領域である)ために、上述の地肌レベ
ル調整で採用した解決策も適用できず、これまで無策で
あった。本発明のさらなる目的は、原稿からイメージセ
ンサにより読み取った画像データの白レベル出力を副走
査方向の原稿側部に設けた白基準板を用いて目標値に調
整するための画像データの処理における従来技術の上記
した問題点に鑑みてなされたもので、主走査1ライン毎
の白レベルの目標値の設定をより適正に行い白レベル調
整処理の信頼性を向上させることを可能とした画像読み
取り装置(スキャナ等)、画像形成装置(複写機、ファ
クシミリ等)、並びに主走査1ライン毎の白レベルの目
標値の設定をより適正に行い白レベル調整処理の信頼性
を向上させることを可能とした読み取り画像データ処理
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イメ
ージセンサの走査ラインにおける所定部分の読み取り値
と目標値との関係から読み取り値を目標値へ調整するた
めの調整値を走査ライン毎に求め、得られる調整値に従
い読み取り画像データのレベルを調整する手段を有する
画像読み取り装置おいて、前記目標値を、前記イメージ
センサの走査ライン上に設置した調整用基準体の前記所
定部分の読み取り値と該調整用基準体の走査ラインの全
範囲における読み取り値とに基づいて算出した補正値に
より補正する手段を備えたことを特徴とする画像読み取
り装置である。
【0007】請求項2の発明は、請求項1に記載された
画像読み取り装置において、前記補正値を算出するため
に用いる前記イメージセンサの走査ラインにおける所定
部分の読み取り値及び走査ラインの全範囲における読み
取り値を、それぞれの範囲のピーク値として検出する手
段を備えたことを特徴とするものである。
【0008】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
された画像読み取り装置において、前記目標値、前記補
正値の少なくとも一つを操作パネル又は外部装置からの
入力により調整する手段を設けたことを特徴とするもの
である。
【0009】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れかに記載された画像読み取り装置において、前記イメ
ージセンサの走査ラインにおける所定部分を読み取り原
稿の地肌領域に定めるゲート手段を備えるとともに、前
記目標値に白出力値を設定する手段を備えたことにより
地肌除去を行うことを特徴とするものである。
【0010】請求項5の発明は、請求項1乃至3のいず
れかに記載された画像読み取り装置において、前記走査
ラインに交わる副走査方向の調整用基準体を設置し、前
記イメージセンサの走査ラインにおける所定部分を該副
走査方向の調整用基準体の領域に定めるゲート手段を備
えたことを特徴とするものである。
【0011】請求項6の発明は、請求項1乃至5のいず
れかに記載された画像読み取り装置において、前記調整
用基準体が白基準板であることを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項7の発明は、請求項1乃至6のいず
れかに記載された画像読み取り装置において、読み取り
値にゲイン処理をするゲイン処理手段を備えるととも
に、前記画像データのレベルを調整する手段が前記調整
値に応じて前記ゲイン処理手段のゲイン量を変更する手
段であることを特徴とするものである。
【0013】請求項8の発明は、請求項1乃至7のいず
れかに記載された画像読み取り装置がイメージセンサの
アナログ出力をデジタル画像データに変換するA/D変
換手段を備えるとともに、前記画像データのレベルを調
整する手段が前記A/D変換手段による変換後のデジタ
ル画像データにデジタル処理を施す手段であることを特
徴とするものである。
【0014】請求項9の発明は、請求項1乃至8のいず
れかに記載された画像読み取り装置と、該画像読み取り
装置から出力される画像データに基づいて画像を形成す
る手段を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0015】請求項10の発明は、イメージセンサの走
査ラインにおける所定部分の読み取り値と目標値との関
係から読み取り値を目標値へ調整するための調整値を走
査ライン毎に求め、得られる調整値に従い読み取り画像
データのレベルを調整する画像データ処理方法おいて、
前記目標値を前記イメージセンサの走査ライン上に設置
した調整用基準体の前記所定部分の読み取り値と該調整
用基準体の走査ラインの全範囲における読み取り値に基
づいて算出した補正値により補正することを特徴とする
画像データ処理方法である。
【0016】請求項11の発明は、請求項10に記載さ
れた画像データ処理方法において、前記補正値を算出す
るために用いる前記イメージセンサの走査ラインにおけ
る所定部分の読み取り値と走査ラインの全範囲における
読み取り値が、それぞれの範囲におけるピーク値である
ことを特徴とする方法である。
【0017】請求項12の発明は、請求項10又は11
に記載された画像データ処理方法において、前記目標
値、前記補正値の少なくとも一つを操作パネル又は外部
装置からの入力により調整することを特徴とする方法で
ある。
【0018】請求項13の発明は、請求項10乃至12
のいずれかに記載された画像データ処理方法において、
前記イメージセンサの走査ラインにおける所定部分を読
み取り原稿の地肌領域に定め、前記目標値を白出力値と
することにより地肌除去を行うことを特徴とする方法で
ある。
【0019】請求項14の発明は、請求項10乃至12
のいずれかに記載された画像データ処理方法において、
前記イメージセンサの走査ラインにおける所定部分を走
査ラインに交わる副走査方向に設置された調整用基準体
の領域に定めたことを特徴とする方法である。
【0020】請求項15の発明は、請求項10乃至14
のいずれかに記載された画像データ処理方法において、
前記調整用基準体に白基準板を用いたことを特徴とする
方法である。
【0021】請求項16の発明は、請求項10乃至15
のいずれかに記載された画像データ処理方法において、
前記調整値に応じて読み取り値へゲイン処理を行う場合
のゲイン量を変更することにより前記画像データのレベ
ルを調整することを特徴とする方法である。
【0022】請求項17の発明は、請求項10乃至16
のいずれかに記載された画像データ処理方法を、イメー
ジセンサのアナログ出力をデジタル画像データに変換し
た後に行う画像データのデジタル処理過程で実施するこ
とを特徴とする画像データ処理方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明を添付する図面とともに示
す以下の実施例に基づき説明する。なお、以下に示す実
施例は、画像読み取り装置を備えた画像形成装置として
のDPPC(Digital Plane Paper Copy-machine、所
謂、デジタル複写機)への適用例を示すものである。図
1は、本発明の実施例に係わるDPPCの全体構成を概
略図として示す。本実施例のDPPCの構成を図1を参
照して説明すると、DPPC1の装置本体2には、画像
読み取り装置としてのスキャナ部3と画像印刷手段であ
るプリンタ部4とを備え、スキャナ部3に原稿搬送機構
であるADF(Automatic Document Feeder)ユニット
5を連結する。スキャナ部3は原稿が載置されるコンタ
クトガラス6を有しており、コンタクトガラス6を挟ん
で原稿面と対向する位置に、原稿からの光を直角に偏向
する第一走行ミラー8を設け、前記第一走行ミラー8か
らの反射光路を折り返す第二走行ミラー9を設ける。さ
らに第二走行ミラー9からの反射光路上に、結像レンズ
を介して伝達される画像を光電変換するイメージセンサ
としてのCCD(ChargeCoupled Device)センサ10
が設置されている。また、スキャナ部3では、原稿以外
に調整用基準体である白基準板(図3にて詳述)の読み
取りを行う。読み取った白基準板は、読み取り画像デー
タの白レベル調整、地肌除去或いはシェーディングデー
タの生成を行うために用いられる。
【0024】CCDセンサ10において読み取られた画
像データは画像データの処理手段である制御部7に入力
され、制御部7は入力された画像データにA/D変換、
デジタル信号補正等のデジタル処理を施し、レーザ光出
力装置(画像データによりレーザダイオード:LD等の
光出力を変調する)、ポリゴンミラーを備えた光書き込
み部14へ出力する。プリンタ部4は感光ドラム11を
有しており、この感光ドラム11の外周上にトナークリ
ーナ12、帯電器13、現像器15、転写器16を順次
ドラム面に対向配置する。プリンタ部4に設けた感光ド
ラム11は帯電器13により帯電され、帯電された感光
ドラム11に書き込み部14から画像情報を担うレーザ
光が照射され、感光ドラム11の表面に静電潜像を形成
する。現像器15にはトナーが収納されており、静電潜
像が形成された感光ドラム11表面にトナーを付着さ
せ、静電潜像をトナー像として顕在化させる。給紙部は
大容量の用紙カセット19、異なるサイズの少容量の用
紙を入れるカセット17の二種類のカセットからそれぞ
れ排紙トレー18まで印刷用紙を順次搬送する用紙搬送
機構を設け、その用紙搬送路20は感光ドラム11と転
写器16との間隙と定着器21の内部とに連通してい
る。転写器16において、用紙搬送機構により搬送され
た印刷用紙に対し、感光ドラム11に形成されたトナー
像を転写させる。トナー像が転写された印刷用紙は、前
記用紙搬送機構によって定着器21に搬送し、トナー像
を印刷用紙に定着し、画像データが印刷された印刷用紙
を排紙トレー18に排紙する。また、装置本体2の上面
には操作パネル(図示せず)が設けられており、操作パ
ネルは各種データを表示する機能と各種データが入力操
作される機能とを有したものである。
【0025】ここで、上記したDPPC(図1)の制御
部7の画像データ処理部において読み取り画像データに
施される補正処理を中心にその回路構成と動作を説明す
る。図2は、制御部7の読み取り画像データの処理に関
わる処理回路部の要部をブロック図にて示す。ここに
は、CCDイメージセンサ10で読み取ったアナログ画
像信号をA/D変換し、変換後のデジタルデータにデジ
タル補正処理を施すまでの画像処理部分が示されてい
る。図2に示すデジタル信号補正部33において、デジ
タル信号補正処理として、デジタル変換した画像データ
の地肌レベル或いは白レベル出力が所定の目標白出力と
なるように画像データのレベルを調整する処理を行う。
このために、走査ライン毎に原稿上の一部に定めた地肌
検出領域或いは原稿の側部に設置した白基準板領域を読
み取り、そこで得たピーク値にもとづいて、出力段のゲ
イン処理部のゲイン係数を設定することにより、地肌を
読み取ったとき、或いは白基準板を読み取ったときそれ
ぞれの出力データが所定の目標白出力値となるように調
整する。ここでは、目標白出力は主走査ライン全域のピ
ーク値に対応して定められるので、主走査ラインの地肌
検出領域或いは白基準板の一部領域のピーク値と主走査
ライン全域のピーク値にずれがある場合に、それを補正
する必要がある。ピーク値のずれの補正は、ずれに応じ
て目標白出力を補正し、地肌検出領域或いは白基準板領
域のピーク出力がずれに応じて補正した目標白出力(後
記する目標白出力_AE或いは目標白出力_NAE)となるよ
うにする。本発明では、補正した目標白出力を主走査方
向に亘って延在する白基準板の読み取りデータに基づい
て求める。こうした補正処理を行うために、本実施例で
は検出領域を異にする地肌検出領域、白基準板領域の2
つのピーク検出器361,362を有するピーク検
出部36と、2つのピーク検出器361,362の
検出値から目標白出力を補正する補正データ処理部39
と、補正された目標白出力にもとづいて地肌追従を行う
ための地肌除去処理部40と、地肌除去処理部40から
出力されるゲイン係数、或いは補正データ処理部39か
ら出力され、白レベル調整を行うためのゲイン係数が設
定されるゲイン処理部41を設ける。
【0026】図2に示されるブロック図を参照して、読
み取り画像データ処理の前段の信号処理を説明すると、
原稿からCCDイメージセンサ10にて読み取ったアナ
ログ画像信号を、先ず固定ゲインのプリアンプ31によ
り増幅し、プリアンプ31により増幅したアナログ信号
をA/D変換器(A/DC)32によりデジタルデータ
へ変換する。この前段の信号処理部では、スキャナの走
査により原稿の画像データを読み取る前に、プリアンプ
31でのオフセットレベル調整とA/DC32のリファ
レンスレベル調整を行う。いずれの調整もデジタル信号
補正部33の処理を経てフィードバックされる。オフセ
ットレベル調整は、デジタル値での設定値:BrefをD/
A変換器34を介してプリアンプ31へフィードバック
する構成とする。OPB(Optical Black)部を読み取
りA/D変換したデジタル画像データの平均値が所定の
目標値となるように、オフセット調整・リファレンス調
整部35で設定値Brefを算出し、オフセット調整値とし
てプリアンプ31に設定する。リファレンス調整は、基
準原稿部として画像読取範囲外に設置された白基準板の
読み取りデータをもとに行う。ここで、画像読み取り装
置における白基準板の配置を図3に示す。図3を参照す
ると、白基準板は、原稿領域の先端部でCCDイメージ
センサ10の走査ライン方向である主走査方向にわたる
白基準板領域、及び原稿領域の側部で副走査方向に
わたる白基準板領域に設ける。リファレンス調整で
は、白基準板領域の部分のデータを読取り、そのピー
ク値:WPをピーク検出部36のピーク検出機361に
おいて検出する。ピーク値:WPが目標とする所定の白レ
ベル値になるようにオフセット調整・リファレンス調整
部35で調整値:Wrefを算出し、リファレンス調整電圧
値:VRTとしてD/A変換器34を介してA/DC32
に設定する。
【0027】次に、図2に示したデジタル信号補正部3
3における画像データの補正処理について、詳細に説明
する。なお、以下の説明は、原稿画像の読み取りモード
として、「地肌除去処理(AEモード時の処理)」と
「地肌除去を行わない通常処理(NAEモード時の処
理)」を行う場合に分けて記述することとする。AEモ
ードによる動作は、この実施例のようなDPPCの場合
には、操作パネル(図示せず)からユーザのキー等の指
令操作によりモード設定がなされたときに、その指令を
受けとる制御部7が設定モードに従った動作を実行す
る。また、スキャナをPC(パーソナルコンピュータ)
に接続して構成した画像読み取り装置の場合には、PC
からのスキャナドライバソフトウェアを用いた指令操作
によりモード設定なされたときに行われる。
【0028】「地肌除去処理(AEモード時の処理)」
地肌除去(AE)モードにおいては、主走査ラインに地
肌検出領域(図3の地肌ピーク検出範囲)を設定し、そ
の領域で検出した原稿地肌のピーク値に基づき、地肌レ
ベル出力を所定の目標白出力となるように地肌追従を行
う。このとき、地肌検出領域のピーク値と主走査ライン
全域のピーク値にずれがある場合に目標白出力への追従
にもずれが生じるので、ずれに応じて目標白出力を補正
し、適切な追従動作を可能とする(図7(C)参照)。
この目標白出力の補正は、原稿領域を読み取る前に、白
基準板領域上をCCD10で複数ライン読み取り、各
ラインの読み取りデータのピーク値に基づいて行う。読
取データはA/D変換の後にピーク検出部36に入力さ
れる。ピーク検出部36は、各ライン毎に、主走査方向
全体の検出範囲である主走査原稿検出範囲を検出範囲と
して定められたピーク検出器361と、地肌ピーク検
出範囲を検出範囲として定められたピーク検出器36
2とを有する。白基準板領域の読取においては、ピー
ク検出機361で白基準板領域での主走査方向全体
のピーク値:WP_all(n)を検出し、ピーク検出機36
2でゲート選択手段363のゲート動作により設定され
る地肌ピーク検出範囲でのピーク値:WP_ae(n)が検出さ
れる。
【0029】次に、ピーク検出部36の出力データを用
いて行う地肌除去処理について説明する。図4は、検出
されたピーク値に基づき画像データの地肌除去を行って
次段に画像データを出力するまでの各処理部で処理され
るデータをそのフローとともに示す図である。図4を参
照して、以下に処理手順を詳細に説明する。上記のよう
にして白基準板を読み取り、検出された各ピーク値WP_a
ll(n),WP_ae(n)を重加算処理部37で、副走査方向に
重加算処理を行う。重加算処理としては、例えば次のよ
うな処理を行う。 WP_ALL(n)=(3/4)×WP_ALL(n−1)+(1/4)×WP_all(n)・・・式(1) ここに、WP_ALL(n): 白基準板領域から検出されたW
P_all(n)をnライン目まで重加算処理した重加算値 WP_AE(n)=(3/4)×WP_AE(n−1)+(1/4)×WP_ae(n)・・・式(2) ここに、WP_AE(n): 白基準板領域内の地肌ピーク検
出範囲から検出されたWP_ae(n)をnライン目まで重加算
処理した重加算値 白基準板領域の読み取り終了時に得られた主走査原稿
検出範囲と地肌ピーク検出範囲のピーク(重加算)値WP
_ALLとWP_AEとを各々保持手段であるメモリ38に保持
する。目標白出力を補正するための補正量を主走査原稿
検出範囲と地肌ピーク検出範囲のピーク(重加算)値WP
_ALLとWP_AEの除算処理により得る。そのためにメモリ
38に保存されたWP_ALL、WP_AEを補正データ処理部3
9に入力し、そこで補正量_AEを求めるために次式の除
算を行う。 補正量_AE=WP_AE/WP_ALL・・・式(3) 上記除算結果を補正量とし、メモリ38に保持してお
き、次式に示す目標白出力の補正値:目標白出力_AEを
設定するときに用いる。 目標白出力_AE=目標白出力×補正量_AE・・・式(4) なお、白基準板読取の際の出力データは、次式に示すよ
うにA/D変換後デジタル信号補正部33に入力された
白基準板データにゲインが乗じられた後に後段処理部分
へ出力され、シェーディングデータの生成に用いられ
る。 Data_w(j,n)=((目標白出力)/WP_ALL(n))×Data(j,n)・・・式(5) ここに、Data_w(j,n): ゲインが乗じられた白基準板
データ Data_(j,n): A/D変換後の白基準板データ
【0030】上記のように白基準板領域を読み取った
後、副走査方向のスキャンを行い、原稿領域(図3参
照)に入り、原稿データを読み取るが、この時には、ピ
ーク検出機362において各主走査ライン毎に地肌ピ
ーク検出範囲におけるピーク値:GP_ae(n)を検出する。
検出したGP_ae(n)は重加算処理部37で、副走査方向に
重加算処理を行いGP_AE(n)を求め、得たGP_AE(n)をメモ
リ38に保持するる。重加算処理は、例えば次式に示す
処理を行う。 GP_AE(n)=(3/4)×GP_AE(n−1)+(1/4)×GP_ae(n)・・・式(6) ここに、GP_AE(n): 原稿領域内の地肌ピーク検出範囲
から検出されたGP_ae(n)をnライン目まで重加算処理し
た重加算値 次いで、算出されたGP_AE(n)を用いて地肌除去処理部4
0で地肌追従処理を行う。地肌ピークレベルに追従する
内部演算データ:PH(n)を次式により求め、PH(n)を目標
白出力に追従させる。 PH(n)=PH(n−1)−K(PH(n−1)−GP_AE(n))・・・式(7) ここに、PH(n):地肌ピーク値に追従するnライン目の
内部演算データ GP_AE(n):地肌ピーク検出範囲で検出され、重加算処理
されたnライン目の地肌ピーク値 K:地肌追従速度を決定する係数 係数:Kは、(PH(n−1)−GP_AE(n))<0の時は数十ラ
インで前記差分が0に近づくよう速度となるように任意
に設定し、(PH(n−1)−GP_AE(n))>0のときは充分遅
い追従速度となるように任意に設定し、差分結果に応じ
て前記係数を切り替えて演算を行う。
【0031】地肌除去処理部40で算出した地肌追従を
行うための内部演算データPH(n)、によって、ゲイン処
理部41のゲイン係数を変更して、目標白出力に追従さ
せる。この時に、追従させる目標白出力として、先に説
明した補正データ処理部39で求め、メモリ38に保持
されている補正量_AEをもとに補正された目標白出力、
即ち、目標白出力_AE=目標白出力×補正量_AE(式
(4))を用いる。地肌追従処理を行って原稿読み取りを
行い出力される画像出力データは、次式に示すように、
A/D変換後デジタル信号補正部33に入力された原稿
画像データに、地肌追従を行うための内部演算データPH
(n)と補正された目標白出力_AEによって変更したゲイン
係数をゲイン処理部41で乗じ、後段処理部分へ出力さ
れ、画像形成処理等に用いられる。 Data_ae(j,n)=Data(j,n)×目標白出力_AE/PH(n)・・・式(8) ここに、Data(j,n):nライン中j画素目のA/D変換後
の画像データ Data_ae(j,n):nライン中j画素目の地肌除去処理演算
後の画像データ このように白基準板領域の読み取りデータにより、主
走査方向の光量分布全体でのピークレベルと地肌レベル
検出領域でのピーク値との間の補正量をあらかじめ求め
ておき、地肌レベル検出領域内でのピーク値に対し補正
を行うことにより、走査ライン毎の適切な地肌除去を可
能とする。
【0032】次に、上述の地肌除去(AE)モードにお
いて設定された条件をマニュアルで設定変更を可能にし
た実施例に関して説明する。上記のように白基準板領域
の読み取りデータにより目標白出力に補正をかけて行
われるAEモードにおいて地肌除去処理を行うと、原稿
において薄い濃度情報も残して地肌除去処理を行うこと
が可能となるが、逆に、原稿によっては薄い濃度の情報
を除去したい、例えば裏写り成分や濃度の薄い模様など
を飛ばしたいという要望がある。この実施例では、こう
した場合に対応して、オペレータ(ユーザ)が地肌除去
レベルを補正する機能を有することで、濃度の薄い情報
を除去することを可能とし、また、係数を簡単に変えら
れるというデジタル処理のメリットを生かして前記補正
量を簡単に決定できるようにするものである。図5は、
検出されたピーク値に基づき画像データの地肌除去を行
って次段に画像データを出力するまでの各処理部で処理
されるデータをそのフローとともに示す図である。図5
を参照して、以下に処理手順を詳細に説明する。
【0033】図5において、オペレータにより地肌除去
レベルを補正する機能は、図4に示した地肌除去処理シ
ステムにおける補正データ処理部39に外部から操作入
力される補正量を取り込み、取り込んだ補正量を補正デ
ータ処理に反映させる処理を付加させることにより実施
し得る。地肌除去レベルの補正の指示は、AEモードの
設定時の操作の中で、オペレータが決めた補正量を操作
パネル(図示せず)からキー等の指令操作により行うこ
とができ、指示を受けとる制御部7が設定に従った動作
を遂行することにより実現しうる。また、指示操作は、
スキャナを外部装置であるPC(パーソナルコンピュー
タ)に接続して構成した画像読み取り装置の場合には、
PCからのスキャナドライバソフトウェアを用いた指令
操作によりモード設定時の操作の中で行われる。なお、
以下の説明は、地肌除去レベルの補正以外の点は、図5
に示す構成と図4に示す構成は相違しないので、この相
違点のみとして、重複した説明の記述はしない。オペレ
ータが決めた補正量が補正量_OPとして設定され、地肌
除去レベルを補正する機能が働くと、先に補正データ処
理部39が白板基準領域の読み取りデータに基づいて
算出した目標白出力_AE(=目標白出力×補正量_AE、式
(4))にさらに次式に示す補正を行う。 目標白出力_AE′=目標白出力_AE×(1+設定ノッチ幅×補正量_OP)・・ ・式(9) ここに、補正量_OP:オペレータが設定する設定値、 設定ノッチ幅:上記補正量_OPの1ステップあたりの補
正量 補正量_OPは、例えば −3,−2,−1,0,1,
2,3といった離散的な値であり、設定ノッチ幅は、例
えば5/255といった量をとる。このように、オペレ
ータが補正量_OPの設定範囲内で地肌除去レベルの補正
を行うことにより、所望の地肌除去を可能とする。また
この地肌除去処理補正モードにおいてプレコピーモード
を設定する。このモードでは補正量_OPにおける設定可
能値を副走査方向に一定ライン間隔で変化させて設定を
行いながらコピーを行う。オペレーターは、このプレコ
ピー結果から、通常の地肌除去では残ってしまう裏写り
成分の除去を行うことが可能となる適切な補正量を、よ
り簡単に見つけ出し、確認することが可能となる。
【0034】「地肌除去を行わない処理(NAEモード
時の処理)」地肌除去を行わない通常処理(NAE)モ
ードにおいては、主走査ラインに原稿の側部に設けた白
基準板領域(図3の副走査ピーク検出範囲)を設定
し、その領域で検出した白レベル出力のピーク値に基づ
き、白レベル出力を所定の目標白出力となるように調整
する。このとき、副走査ピーク検出範囲のピーク値と主
走査ライン全域のピーク値にずれがある場合に目標白出
力への調整にもずれが生じる(図7(B)参照)ので、
ずれに応じて目標白出力を補正し、適切な調整ができる
ようにする。この目標白出力の補正処理は、上述のAE
モードにおける補正処理と同様に、デジタル信号補正部
33において動作を変更することにより行うことができ
る。ここでは、補正量を求める白基準板領域をAEモー
ドとは異にし、白基準板領域(図3参照)を新たな副
走査ピーク検出範囲として設定し、図3に示された白基
準板領域と白基準板領域とをCCD10で読み取っ
て得られたnライン分読み取りデータを用いる。従っ
て、各ライン毎に主走査原稿検出範囲と副走査ピーク検
出範囲の2つのピーク検出範囲をピーク検出器36
1、ピーク検出器362に設定し、白基準板領域の
読取において主走査方向全体のピーク値:WP_all(n)を
検出し、ピーク検出機362でゲート選択手段363
のゲート動作により設定される副走査ピーク検出範囲で
のピーク値:WP_f(n)が検出される。
【0035】次に、ピーク検出部36の出力データを用
いて目標白出力の補正処理を行う。図6は、検出された
ピーク値に基づき目標白出力の補正処理を行って、次段
に白レベルが適切に調整された画像データを出力するま
での各処理部で処理されるデータをそのフローとともに
示す図である。図6を参照して、以下に処理手順を詳細
に説明する。上記のようにして白基準板を読み取り、検
出したピーク値を副走査方向に重加算処理部37で重加
算処理する。即ち、ピーク値WP_all(n)については上述
の地肌除去処理と同様に、WP_ALL(n)を求め(式(1)参
照)、WP_f(n)については、例えば次のような処理を行
う。 WP_F(n)=(3/4)×WP_F(n−1)+(1/4)×WP_f(n)・・・式(10) ここに、WP_F(n): 白基準板領域内の副走査ピーク
検出範囲から検出されたWP_f(n)をnライン目まで重加
算処理した重加算値 白基準板領域及びの読み取り終了時に得られた原稿
全域と副走査ピーク検出範囲のピーク(重加算)値WP_A
LLとWP_Fとを各々保持手段であるメモリ38に保持す
る。目標白出力を補正するための補正量を主走査方向全
体と副走査ピーク検出範囲のピーク(重加算)値WP_ALL
とWP_Fの除算処理により得る。そのためにメモリ38に
保存されたWP_ALL、WP_Fを補正データ処理部39に入力
し、そこで補正量_AEを求めるために次式の除算を行
う。 補正量_NAE=WP_F/WP_ALL・・・式(12) 上記除算結果を補正量とし、メモリ38に保持してお
き、次式に示す目標白出力の補正値:目標白出力_NAEを
設定するときに用いる。 目標白出力_NAE=目標白出力×補正量_NAE・・・式(13) 次に、原稿読取時は、ピーク検出器362により白基
準板の白基準板領域をCCD10で読み取って得られ
た読み取りデータから各ライン毎にピーク値:WP_fg(n)
を検出する。これも同様に副走査方向に例えば、次式に
従い重加算処理を行う。 WP_FG(n)=(3/4)×WP_FG(n−1)+(1/4)×WP_fg(n)・・・式(14) ここに、WP_FG(n): 白基準板領域内の副走査ピーク
検出範囲から検出されたWP_fg(n)をnライン目まで重加
算処理した重加算値
【0036】重加算処理後の副走査方向の白基準板のピ
ーク値WP_FG(n)によって、ゲイン処理部41のゲイン係
数を変更して、目標白出力への調整を行う。この時に、
調整させる目標白出力として、先に説明した補正データ
処理部39で求め、メモリに保持されている白板基準領
域の読み取りデータをもとに補正された目標白出力、
即ち、目標白出力_NAE=目標白出力×補正量_NAE(式(1
3))を用いる。白レベル調整を行って原稿読み取りを行
い出力される画像出力データは、次式に示すように、A
/D変換後デジタル信号補正部33に入力された原稿画
像データに白レベル調整を行うための副走査方向の白基
準板のピーク値WP_FG(n)と補正された目標白出力_NAEに
よって変更したゲイン係数がゲイン処理部41で乗じら
れた後に後段処理部分へ出力され、画像形成処理等に用
いられる。 Data_nae(j,n)=Data(j,n)×目標白出力値_NAE/WP_FG(n)・・・式(14) ここに、Data_nae(j,n):NAEモードでのnライン
目、j画素目の画像データ Data(j,n):A/D変換後のnライン目、j画素目の画
像データ このように、この処理により、AEモードと同様の処理
によりNAEモードの副走査方向の光量分布変動を補正
し、白レベル出力の調整により適正なレベルの原稿画像
データを出力することが可能となる。
【0037】
【発明の効果】(1) 請求項1,10の発明に対応す
る効果 出力画像データのレベル調整の目標値を、イメージセン
サの走査ライン上に設置した調整用基準体(例えば白基
準板)の所定部分の読み取り値と調整用基準体の走査ラ
インの全範囲における読み取り値に基づいて算出した補
正値により補正することにより、走査ラインの一部から
の読み取り値により調整値を求める場合にも、原稿上の
ライン毎の目標値の設定を適正に行うことが可能とな
り、各ライン画像データの出力レベルが適正に調整さ
れ、信頼性を向上させることができる。 (2) 請求項2,11の発明に対応する効果 上記(1)の効果に加え、補正値を算出するために用い
るイメージセンサの走査ラインにおける所定部分の読み
取り値と走査ラインの全範囲における読み取り値を、そ
れぞれの範囲におけるピーク値としたことにより、FI
FOといった容量の大きなメモリを必要とすることな
く、調整処理を簡単に行うことが可能になる。 (3) 請求項3,12の発明に対応する効果 上記(1)、(2)の効果に加え、目標値、補正値の少
なくとも一つを入力操作により調整することにより、オ
ペレータが望む出力レベルの調整処理を可能とし、また
その補正量による調整効果を確認することが可能とな
る。
【0038】(4) 請求項4,13の発明に対応する
効果 上記(1)〜(3)の効果に加え、イメージセンサの走
査ラインにおける所定部分を読み取り原稿の地肌領域に
定め、前記目標値を白出力値とすることにより地肌除去
を行うことが可能となる。 (5) 請求項5,14の発明に対応する効果 上記(1)〜(3)の効果に加え、イメージセンサの走
査ラインにおける所定部分を走査ラインに交わる副走査
方向に設置された調整用基準体の領域に定めたことによ
り、副走査方向の走査の間に変動する要素に対応した
(例えば、光源の変動等を吸収して)出力レベルの調整
を可能とする。 (6) 請求項6,15の発明に対応する効果 上記(1)〜(5)の効果に加え、調整用基準体に白基
準板を用いたことにより、調整の精度を上げることが可
能であり、また、シェーディングデータを得るために必
要となる要素であるから、このために特別な手段を用意
することがなく、装置の構成上、データ処理上の簡素化
を図ることが可能となる。
【0039】(7) 請求項7,16の発明に対応する
効果 上記(1)〜(6)の効果に加え、調整値に応じて読み
取り値のゲイン処理を行うときのゲイン量を変更して画
像データのレベル調整を行うので、調整処理を簡単化す
ることが可能になる。 (8) 請求項8,17の発明に対応する効果 上記(1)〜(7)の効果に加え、イメージセンサのア
ナログ出力をデジタル画像データに変換した後に行う画
像データのデジタル処理過程で調整処理を行うことによ
り、操作入力等の設定やレベル調整のゲイン演算等を容
易に実施することが可能になる。 (9) 請求項9の発明に対応する効果 請求項1〜8記載の画像読み取り装置を備えた複写機、
ファクシミリ等の画像形成装置おいて上記(1)〜
(8)の効果を実現することにより、該画像形成装置の
性能を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係わるDPPCの全体構成
を概略図として示す。
【図2】 DPPCの制御部における読み取り画像デー
タ処理に関わる回路の要部をブロック図にて示す。
【図3】 画像読み取り装置における白基準板及び原稿
の配置を示す。
【図4】 検出ピーク値に基づき画像データの地肌除去
を行い、次段に出力するまでの処理データをそのフロー
とともに示す。
【図5】 図4に補正量 OPの操作入力により目標白出
力を補正する処理を加えた、処理データとそのフローを
示す。
【図6】 検出ピーク値に基づき目標白出力の補正処理
を行い、次段に白レベル調整された画像データを出力す
るまでの処理データとそのフローを示す。
【図7】 1走査ラインの読み取り画像データを示し、
入力データ(A)、従来の地肌処理後のデータ(B)、
本発明の地肌処理後のデータ(C)を示す。
【符号の説明】
1…DPPC(デジタル複写機)、 3…スキャナ部、
5…ADF(Automatic Document Feeder)ユニット、
4…プリンタ部、 6…コンタクトガラ
ス、7…制御部、 10…CCDイメ
ージセンサ、11…感光ドラム、 14…
光書き込み部、31…プリアンプ部、 32
…A/D変換器、33…デジタル信号補正部、 3
4…D/A変換器、35…オフセット調整・リファレン
ス調整部、36…ピーク検出部、 363…
ゲート選択手段、37…重加算処理部、 3
9…補正データ処理部、40…地肌除去処理部、
41…ゲイン処理部。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イメージセンサの走査ラインにおける所
    定部分の読み取り値と目標値との関係から読み取り値を
    目標値へ調整するための調整値を走査ライン毎に求め、
    得られる調整値に従い読み取り画像データのレベルを調
    整する手段を有する画像読み取り装置おいて、前記目標
    値を、前記イメージセンサの走査ライン上に設置した調
    整用基準体の前記所定部分の読み取り値と該調整用基準
    体の走査ラインの全範囲における読み取り値とに基づい
    て算出した補正値により補正する手段を備えたことを特
    徴とする画像読み取り装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された画像読み取り装置
    において、前記補正値を算出するために用いる前記イメ
    ージセンサの走査ラインにおける所定部分の読み取り値
    及び走査ラインの全範囲における読み取り値を、それぞ
    れの範囲のピーク値として検出する手段を備えたことを
    特徴とする画像読み取り装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載された画像読み取
    り装置において、前記目標値、前記補正値の少なくとも
    一つを操作パネル又は外部装置からの入力により調整す
    る手段を設けたことを特徴とする画像読み取り装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載された
    画像読み取り装置において、前記イメージセンサの走査
    ラインにおける所定部分を読み取り原稿の地肌領域に定
    めるゲート手段を備えるとともに、前記目標値に白出力
    値を設定する手段を備えたことにより地肌除去を行うこ
    とを特徴とする画像読み取り装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載された
    画像読み取り装置において、前記走査ラインに交わる副
    走査方向の調整用基準体を設置し、前記イメージセンサ
    の走査ラインにおける所定部分を該副走査方向の調整用
    基準体の領域に定めるゲート手段を備えたことを特徴と
    する画像読み取り装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載された
    画像読み取り装置において、前記調整用基準体が白基準
    板であることを特徴とする画像読み取り装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載された
    画像読み取り装置において、読み取り値にゲイン処理を
    するゲイン処理手段を備えるとともに、前記画像データ
    のレベルを調整する手段が前記調整値に応じて前記ゲイ
    ン処理手段のゲイン量を変更する手段であることを特徴
    とする画像読み取り装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載された
    画像読み取り装置がイメージセンサのアナログ出力をデ
    ジタル画像データに変換するA/D変換手段を備えると
    ともに、前記画像データのレベルを調整する手段が前記
    A/D変換手段による変換後のデジタル画像データにデ
    ジタル処理を施す手段であることを特徴とする画像読み
    取り装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載された
    画像読み取り装置と、該画像読み取り装置から出力され
    る画像データに基づいて画像を形成する手段を備えたこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 イメージセンサの走査ラインにおける
    所定部分の読み取り値と目標値との関係から読み取り値
    を目標値へ調整するための調整値を走査ライン毎に求
    め、得られる調整値に従い読み取り画像データのレベル
    を調整する画像データ処理方法おいて、前記目標値を前
    記イメージセンサの走査ライン上に設置した調整用基準
    体の前記所定部分の読み取り値と該調整用基準体の走査
    ラインの全範囲における読み取り値に基づいて算出した
    補正値により補正することを特徴とする画像データ処理
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載された画像データ処
    理方法において、前記補正値を算出するために用いる前
    記イメージセンサの走査ラインにおける所定部分の読み
    取り値と走査ラインの全範囲における読み取り値が、そ
    れぞれの範囲におけるピーク値であることを特徴とする
    画像データ処理方法。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11に記載された画像
    データ処理方法において、前記目標値、前記補正値の少
    なくとも一つを操作パネル又は外部装置からの入力によ
    り調整することを特徴とする画像データ処理方法。
  13. 【請求項13】 請求項10乃至12のいずれかに記載
    された画像データ処理方法において、前記イメージセン
    サの走査ラインにおける所定部分を読み取り原稿の地肌
    領域に定め、前記目標値を白出力値とすることにより地
    肌除去を行うことを特徴とする画像データ処理方法。
  14. 【請求項14】 請求項10乃至12のいずれかに記載
    された画像データ処理方法において、前記イメージセン
    サの走査ラインにおける所定部分を走査ラインに交わる
    副走査方向に設置された調整用基準体の領域に定めたこ
    とを特徴とする画像データ処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項10乃至14のいずれかに記載
    された画像データ処理方法において、前記調整用基準体
    に白基準板を用いたことを特徴とする画像データ処理方
    法。
  16. 【請求項16】 請求項10乃至15のいずれかに記載
    された画像データ処理方法において、前記調整値に応じ
    て読み取り値へゲイン処理を行う場合のゲイン量を変更
    することにより前記画像データのレベルを調整すること
    を特徴とする画像データ処理方法。
  17. 【請求項17】 請求項10乃至16のいずれかに記載
    された画像データ処理方法を、イメージセンサのアナロ
    グ出力をデジタル画像データに変換した後に行う画像デ
    ータのデジタル処理過程で実施することを特徴とする画
    像データ処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009296421A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Murata Mach Ltd 画像読取装置

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