JP2002270375A - Elシート - Google Patents

Elシート

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JP2002270375A
JP2002270375A JP2001064715A JP2001064715A JP2002270375A JP 2002270375 A JP2002270375 A JP 2002270375A JP 2001064715 A JP2001064715 A JP 2001064715A JP 2001064715 A JP2001064715 A JP 2001064715A JP 2002270375 A JP2002270375 A JP 2002270375A
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JP
Japan
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layer
resin
sheet
binder
barrier layer
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Abandoned
Application number
JP2001064715A
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English (en)
Inventor
Yasushi Naoi
泰史 直井
Koji Yoneda
幸司 米田
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Seiko Precision Inc
Original Assignee
Seiko Precision Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒化物コーティングされた蛍光体を発光層に
用いた場合にも、ELシートの耐久性が向上する。 【解決手段】 透明基板1上に、透明電極層2を形成
し、その上に、発光層のバインダー樹脂と同一組成の樹
脂からなるバリヤー層3を形成し、その上に、窒化物コ
ーティングされた蛍光体を用いた発光層4を形成し、そ
の上に、絶縁層5と背面電極層6を順次積層してELシ
ートを構成する。バリヤー層3に用いるバインダー樹脂
は、発光層のバインダー樹脂と同一組成のフッ素樹脂バ
インダーの他に、これと主成分が同一組成である樹脂が
用いられ、また、このバインダー樹脂に顔料を混入した
樹脂が用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯情報機器やポ
スターのバックライト等に用いられるELシートに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のELシートは、ポリエチレンテレ
フタレート(以下、「PET」)からなる透明基板上
に、酸化インジウム錫(以下、「ITO」)の透明電極
層を形成し、その上に蛍光体を含む発光層と、絶縁層
と、背面電極層、保護層を順次積層したものが採用され
ていた。蛍光体として、硫化亜鉛に銅をドーピングした
ものに、耐湿性向上のため窒化アルミニウムをCVDで
コーティングしたものが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来のものは、
窒化物コーティングされた蛍光体が、その製造工程にお
いてアンモニアガス雰囲気で窒化反応させる関係で、こ
のアンモニア基またはアミン基によって透明電極層であ
るITOが破壊され、その結果、ELシートの寿命が著
しく短くなるという問題点を有していた。
【0004】このITOが破壊される理由としては、I
TOは、インジウム(以下、「In」)の酸化物である
酸化インジウム(以下、「In23」)と、錫の酸化物
(以下、「Sn」)である酸化錫(以下、「Sn
2」)とからなるものであり、上述のアンモニア基ま
たはアミン基を触媒としてIn23とSnO2との各々
の電気分解が促進され、In及びSnが 2In23+H2O→4(In3++3e-)+3O2+H2
O SnO2+H2O→Sn4++4e-+O2+H2O に示されるようにイオンとなり、その結果、ITOが破
壊されるものと考えられる。
【0005】そこで本発明は、窒化物コーティングされ
た蛍光体を発光層に用いても、発光寿命が長く、安定動
作するELシートを低コストで提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のELシートは、
透明基板上に、透明電極層と、発光層と、絶縁層と、背
面電極層とが順次積層され、前記透明電極層と前記発光
層との間に、前記発光層のバインダー樹脂と同一組成ま
たは主成分が同一組成である樹脂からなるバリヤー層が
設けられていることを特徴としている。この構成によっ
て、発光層に窒化物コーティングされた蛍光体を用いた
場合にも、蛍光体の含むアンモニア基またはアミン基は
バリヤー層が障害となって透明電極層には到達せず、し
たがって透明電極層が破壊されることがなく、ELシー
トの長寿命化を達成し、また、消費電流を低減できる。
【0007】前記バリヤー層は、前記発光層のバインダ
ー樹脂に顔料を混入したものであることを特徴としてい
る。この構成によって、バリヤー層を所望の厚さに形成
することが容易になり、発光色のバリエーションを増加
させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図面を参照して説明する。
【0009】図1に示すように、本発明のELシート
は、透明基板1上に、透明電極層2と、バリヤー層3
と、発光層4と、絶縁層5と、背面電極層6とを順次積
層して構成されたものである。
【0010】透明基板1は、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)やポリカーボネイト等で作られたフィルム
であり、その上に形成される透明電極層2は、インジウ
ム−錫酸化物(以下、「ITO」)を蒸着して形成した
ものである。また、ITOの針状結晶を樹脂に分散させ
たペースト状の透光性導電インクを塗布して硬化させて
形成してもよい。
【0011】バリヤー層3は、透明電極層2の上面に、
次に述べる発光層4のバインダーと同一組成の樹脂をス
クリーン印刷法等の方法によって印刷し、その後加熱し
乾燥させて形成する。発光層4のバインダーとしては、
一例として、フッ化ビニリデンと六フッ化プロピレンの
共重合体を溶剤としてのメチルエチルケトンに溶かした
フッ素樹脂バインダーが用いられる。バリヤー層3に用
いられるバインダーとしては、前記のフッ素樹脂バイン
ダーに限られず、発光層4のバインダーと主成分が同一
組成の樹脂を用いてもよい。例えば、フッ化ビニリデン
及び六フッ化プロピレンにアクリル樹脂を微量加えた構
成のものであってもよい。その他、発光層4のバインダ
ーとしてフッ素系樹脂を主成分とするバインダーを用い
る場合に、この主成分に、発光層4のバインダーとして
使用可能な樹脂を、微量な割合で混入したバインダーを
用いてバリヤー層3を形成するものであってもよい。
【0012】またバリヤー層3は、前記のバインダーに
顔料を混入したものであってもよい。顔料を混入するこ
とによってELシートの非点灯時の色や発光時の色のバ
リエーションを増加させることができることは勿論であ
るが、顔料を混入することにより、バリヤー層3の印刷
の厚みを容易に厚くでき、バリヤー層3を形成すること
によってELシートの発光寿命を長くするという本来の
効果も増加する。顔料を混入することで、ELシートの
輝度に若干の影響が考えられるが、例えば、レモンイエ
ロー顔料をバリヤー層3に0.2%〜5%程度添加した
場合には、輝度の低下は極僅かである。また、バリヤー
層3の厚みを増加させ、かつ非点灯時の色を変えないよ
うに顔料を添加する場合には、白色顔料を添加する。こ
の場合には若干の輝度の低下は避けられない。
【0013】発光層4は、バリヤー層3の上面に発光イ
ンクを印刷することにより形成される。発光インクを構
成する蛍光体としては、Cuをドープした硫化亜鉛(Z
nS)を用い、この蛍光体に窒化物がコーティングされ
ている。発光インクは、窒化物コーティングした蛍光体
と、前記のフッ素樹脂バインダーとを混合して攪拌して
発光インクを作る。この発光インクをスクリーン印刷法
等の方法によって透明電極層2の上面に印刷し、その後
加熱し乾燥させて発光層4を形成する。
【0014】絶縁層5は、発光層4の上面に形成され
る。絶縁層5を形成するインクは、チタン酸バリウム
(BaTiO3 )からなる高誘電体物質と、前記のフッ
素樹脂バインダーとを混合して攪拌することによって作
る。このインクを用いて、前記の発光層4の形成と同様
な方法により絶縁層5を形成する。
【0015】背面電極層6は、絶縁層5の上面にカーボ
ンインクを印刷し、加熱し乾燥することによって形成さ
れる。カーボンインクは、導電体であるカーボン粉とバ
インダーとしてのポリエステル樹脂とを混合して形成さ
れている。なお、この背面電極層6は、カーボン粉と銀
粉及び銅粉とバインダーであるポリエステル樹脂とによ
って構成したものでも良い。
【0016】保護層7は、ポリエステル、ポリイミド等
が用いられるもので、電気的に絶縁できるものであれば
よく、スクリーン印刷法等により形成する。
【0017】このように構成した本発明のELシートで
は、透明電極層2と発光層4との間に、発光層4のバイ
ンダー樹脂と同一組成または主成分が同一組成のバリヤ
ー層3を介在させているので、発光層4に含まれる窒化
物コーティングされた蛍光体の表面に残留するアンモニ
ア基またはアミン基は、バリヤー層3が障害となって透
明電極層2には到達せず、したがってITOからなる透
明電極層2が破壊されることがなく、長寿命化を達成す
ることが可能である。バリヤー層3に顔料を混入したバ
インダー樹脂を用いることで、バリヤー層3を所望の厚
さに1回の印刷工程で容易に形成でき、前記のアンモニ
ア基またはアミン基の障害となるというバリヤー層3の
効果も増大する。
【0018】このようにして構成した本発明のELシー
トを、顔料を混入しなかったものと、バリヤー層3に顔
料を混入したものとを作成した。比較例(従来)とし
て、バリヤー層3を設けないで、ITOによる透明電極
層2に直接窒化物コーティングされた蛍光体を用いた発
光層4を設けた構成のELシートを、顔料を混入しない
ものと、発光層にピンク顔料を混入して白色発光するも
のとを作成した。これらに対して、40℃、90%RH
の環境のもとで、100V、400Hzのサイン波を印
加した時の初期特性について調べた。両者の調査結果は
表1の通りである。
【0019】
【表1】
【0020】この表1から、本発明のELシートでは、
従来例に比較して、顔料を添加したものを含めてすべて
のもので消費電流が低減していることが判る。また、消
費電流の低減に比較して、輝度はその割合では低下して
おらず、その他の特性も殆ど変っていないことが判る。
【0021】また、顔料を混入しないで構成した本発明
のELシートと、比較例(従来)として表1の顔料を混
入しないELシートとに対して、40℃、90%RHの
環境のもとで、100V、400Hzのサイン波を印加
した駆動時の輝度維持率の推移を調べた。両者の調査結
果は図2で示す通りである。
【0022】図2は、時間軸を従来ELシートの輝度維
持率が半減(50%)する時間で割ることによりグラフ
の横軸を「相対時間」として無次元化し、縦軸を輝度維
持率(%)としたグラフである。従来のELシートの輝
度維持率が半減(50%)する時点を「1.0」になる
ようにすると、本発明のELシートの輝度維持率半減
は、グラフで示されているように「1.62」であり、
耐久性が著しく向上していることが判る。参考までに具
体的数値を示すと、従来のELシートの輝度維持率半減
は約400時間であったが、本発明の輝度維持率半減は
約648時間である。
【0023】
【発明の効果】このように本発明のELシートは、窒化
物コーティングされた蛍光体を用いても、その表面に残
留するアンモニア基またはアミン基は、バリヤー層が障
害となって透明電極層には到達せず、したがって透明電
極層が破壊されることがなく、ELシートの長寿命化を
達成することが可能である。また、消費電流を低減で
き、消費電流の低減に比較して輝度の低下が少なく、発
光効率が良好で、製造コストも低減できる。またバリヤ
ー層に顔料を混入することで、バリヤー層を所望の厚さ
に製造することが容易にできて前記の効果が一層高ま
り、ELシートの色のバリエーションを増加させること
ができる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す拡大断面図であ
る。
【図2】駆動時の輝度維持率推移を示すグラフである。
【符号の説明】
1 透明基板 2 透明電極層 3 バリヤー層 4 発光層 5 絶縁層 6 背面電極層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に、透明電極層と、発光層
    と、絶縁層と、背面電極層とが順次積層され、 前記透明電極層と前記発光層との間に、前記発光層のバ
    インダー樹脂と同一組成または主成分が同一組成である
    樹脂からなるバリヤー層が設けられていることを特徴と
    するELシート。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記バリヤー層は、
    前記発光層のバインダー樹脂に顔料を混入したものであ
    ることを特徴とするELシート。
JP2001064715A 2001-03-08 2001-03-08 Elシート Abandoned JP2002270375A (ja)

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