JPH09260058A - 分散型エレクトロルミネッセンスパネル - Google Patents

分散型エレクトロルミネッセンスパネル

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JPH09260058A
JPH09260058A JP8090294A JP9029496A JPH09260058A JP H09260058 A JPH09260058 A JP H09260058A JP 8090294 A JP8090294 A JP 8090294A JP 9029496 A JP9029496 A JP 9029496A JP H09260058 A JPH09260058 A JP H09260058A
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JP8090294A
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Tetsushi Deguchi
哲志 出口
Hirohiko Naito
裕彦 内藤
Shuji Furukawa
修二 古川
Koutarou Tanimura
功太郎 谷村
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Gunze Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の分散型エレクトロルミネッセンスパネ
ルに見られる非発光部分による黒点の発生を解消し、よ
り品質・性能に優れる該パネルを得ること。 【解決手段】 (交流)分散型エレクトロルミネッセン
スパネルにおいて、ITO透明電極12と酸化亜鉛等に
よる発光層13との間に、該電極層の表面抵抗値(30
0Ω/□)よりも高い表面抵抗値を有する透明抵抗層3
(例えば、ポリエステル樹脂中に、ITO粉体を約80
重量%混合分散せしめた液状体をコーティングして得た
表面抵抗値200kΩ/□の透明抵抗層)を密着介在せ
しめ、得られた分散型エレクトロルミネッセンスパネル
は、各種のディスプレイデバイス用として有効に活用さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は改良された分散型エ
レクトロルミネッセンスパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】発光体に電場を加えたときの発光現象、
つまりエレクトロルミネッセンス(EL)は、各種ディ
スプレイへの応用がなされている。例えば、液晶ディス
プレイのバックライト、デジタル表示、グラフィック表
示、キャラクタ表示、画像表示等が挙げられるが、最近
では、さらにカラー表示の開発も進められている。
【0003】ELは、一般に発光体としては、硫化亜鉛
(ZnS)を主成分として、これに、発光中心となる活
性剤、例えば、銅(Cu)、鉛(Pb)、マンガン(M
n)、アルミニウム(Al)、塩素元素(Cl)等を単
独で、又は適宜組み合わせて、ドーピングしたものが使
用される。発光体は、1つのパネルに構成されるが、構
成の内容(構造)によって、分散型エレクトロルミネッ
センスパネル(以下分散型ELパネルと呼ぶ)と薄膜型
エレクトロルミネッセンスパネルの2つに大別される。
本発明は、分散型ELパネルに関するものである。
【0004】分散型ELパネルの構造は、一般に図2の
側断面図で示される。つまり、まず高分子フィルムの透
明基体11があって、その片面に酸化インジウム・スズ
(以下ITOと呼ぶ)よりなる透明電極層12、硫化亜
鉛を主体とする発光体(粒子状)が透明樹脂中に混合分
散されこれをコーティングして形成されてなる発光層1
3、誘電絶縁性樹脂がコーティングされてなる電気絶縁
層14、カーボン導電ペーストのコーティングによりな
る背面電極層15が順次積層され構成されている。勿
論、発光層13に電場を印加するために回路が設けら
れ、これは接続端子16、18を介してリード線17、
19によりなる。このリード線に電圧を印加すること
で、透明電極層12と背面電極層15に電流が流れ、発
光層が発光するので、その光は透明基体11の側から射
光される。なお、印加電圧は交流と直流とがあって、図
1の場合は交流電圧であり、これを交流分散型ELパネ
ルと呼んでいる。一方直流電圧の場合は、図2における
電気絶縁層14のない、つまり背面電極層15と発光層
13とが直接接している場合であり、これは直流分散型
ELパネルと呼んでいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記分散型
ELパネルは、発光画面に、肉眼では判別しにくい、き
わめて微細な黒点が多数点在しているため、必ずしも十
分満足されて使用されていないのが現状である。これは
その部分の発光体が全く発光しないか、又は発光輝度が
小さいことによると考えられるが、しかし、その発光が
どのような作用によるかは明らかでない。また、発光輝
度の耐久性においても十分満足されていない。本発明者
らは、この非発光ないし不完全発光による黒点の解消に
ついて、種々の角度から鋭意検討してきたが、遂にそれ
を解決し、同時に耐久性をも改善することが判明し、本
発明に到達した。以下にその解決手段について説明す
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、分散型
ELパネルにおいて、透明電極層(12)と発光層(1
3)との間に、該透明電極層(12)の表面抵抗値より
も高い表面抵抗値を有する透明抵抗層(3)を密着介在
せしめてなる分散型ELパネルを提供する。以下に本構
成をより詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、前提となる分散
型ELパネルの一般的な構造は図2で示したとおりであ
るが、まずこれについてさらに詳述する。透明基体11
は透明な合成樹脂からなっていて、可能な限り透明性
(全光線透過率)が高く、かつ機械的強度、耐熱性、耐
薬品性等にも優れているのがよい。該樹脂は、ガラス板
のように硬直で、屈曲しない厚さ(0.3〜1.0mm
程度)のシート状、又は、柔軟で屈曲する厚さ(100
〜300μm程度)のフィルム状で使用される。これに
該当する該樹脂シートとしては、例えば延伸されたポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタア
クリレート、ポリカーボネイト、ポリアリレート、ポリ
エーテルサルホン、ポリスチレン等の各シート状物が挙
げられる。
【0008】また透明電極層12は、ITOに見られる
ように、まず透明性が高く、かつより低い電気抵抗、つ
まり高導電性を有する材料にて形成されることが必要で
ある。この電気抵抗は、一般には表面抵抗値にして10
Ω/□〜500Ω/□程度の範囲である。これには、I
TOの他に、例えばアンチモンをドープした二酸化錫等
の金属酸化物、他に金、銀、クロム、アルミニウム等が
挙げられるが、中でもITOは、透明性、高導電性、耐
久性、さらには電極層形成の容易さ等において、より優
れているので好ましい。また該電極層の形成手段は、特
に前記透明性と高導電性を失わないかぎり制限される方
法はない。しかし、中でもより効率的な方法としては、
薄膜形成手段、例えばスパッタリング法である。薄膜形
成手段では、前記高導電性材料がそのまま、かつ薄い層
でもって低温で短時間で形成され、前記条件を十分に満
足せしめる。
【0009】前記薄膜形成手段による透明電極層12の
層厚は、一般には100Å〜3000Å程度であるが、
より高透明性と安全な層厚等の点からは200Å〜10
00Å程度がよい。また表面抵抗値は、約30Ω/□〜
500Ω/□、好ましくは50Ω/□〜250Ω/□で
ある。
【0010】さらに発光層13は、前記の通り、ZnS
を主成分とし、これに活性剤をドーピングしたものを発
光体として、これを透明合成樹脂(バインダーとしての
役目)に分散して形成する。ここで該合成樹脂は、発光
体との分散性が良く、誘電性も高い透明絶縁樹脂を選択
するのがよい。例えばアクリル系又はエステル系の樹
脂、又はこれらをシアノ化したもの、フッ素系樹脂(ゴ
ム)、シアノエチルセルロース等が挙げられる。該層1
3の形成方法は、一般には該合成樹脂の液状体中に、所
定量の発光体粒子を混合・分散する。これをスクリーン
印刷、ロールコーティング等のコーティング方法によっ
て透明電極層12の上に、所定厚さでコーティングし、
可能な限り常温で乾燥固化する。尚、前記発光体により
高い水分バリアー性を付与するために、酸化アルミ等で
表面を覆いカプセル化した発光体でもよい。
【0011】また前記発光体による発光輝度は、粒子の
大きさ、発光層中に占める発光体量、発光層の厚さ等に
よっても影響を受けるので、これらについても予め実験
によって最適条件を決めておくのがよい。参考までに、
一般的には、粒子径は5〜20μm、発光体量70重量
%以上、発光層の厚さ30〜100μmを例示すること
ができる。
【0012】次に設けられる電気絶縁層14について説
明する。該層は発光層13に対して、高インピーダンス
を得て、可能なかぎり低印加電圧で、効率良く発光させ
るために必要である。従って可能なかぎり誘電率の高い
絶縁材料で形成するのが望ましい。そのためには高誘電
率の無機材料、例えばチタン酸バリウム、チタン酸鉛を
誘電率の高い合成樹脂、例えばフッ素ゴム(フッ化ビニ
リデン系三元重合体)、ポリフッ化ビニリデン、シアン
化ビニリデンと酢酸ビニールとの共重合体、フッ素ゴム
にシアノアクリル樹脂を化学的に結合したもの、シアノ
エチルセルロース等、つまりフッ素とかシアン基を結合
する熱可塑性樹脂を選び、溶剤と共に混合・分散して、
これをコーティングする。コーティング方法は、スクリ
ーン印刷か、ロールコーター等で行い、可能な限り常温
で乾燥する。該層の厚さは5〜30μm程度がよい。
【0013】そして最後に設ける背面電極層15は、発
光のために電圧を印加する電極である。導電性のカーボ
ンブラックをアクリル系、ポリエステル系樹脂に混合分
散して得られるカーボン導電ペーストをスクリーン印
刷、ロールコーティング等のコーティング方法によって
コーティングする。該電極層厚は、一般には5〜30μ
m程度である。
【0014】次に本発明の特徴である前記透明電極層1
2と発光層13との間に、該透明電極層12の表面抵抗
値よりも高い表面抵抗値を有する透明抵抗層3を密着介
在させることについて説明する。
【0015】まず透明抵抗層3が透明である必要は透明
基板から得られる発光光の輝度ができるだけ低下しない
ためであり、従って透明性は高いほど望ましい(全光線
透過率で約80%以上が好ましい)ので、該層の形成手
段にあたっては、十分配慮する必要がある。そして、か
かる透明層であっても、所定の電気抵抗を有している必
要があるが、それは前記の通りの表面抵抗値を有してい
なければならない。つまり、透明電極層よりも電流が流
れにくい層であるということであり、具体的には、例え
ば透明電極層12の表面抵抗値が約10Ω/□〜500
Ω/□であるならば、透明抵抗層3のそれは10kΩ/
□〜1000kΩ/□、好ましくは50kΩ/□〜50
0kΩ/□である。これは両者の表面抵抗値が近接すれ
ばするほど、発光層に見られる非発光部分に基づく黒点
が解消されず、逆にあまりにも両者の差が大きくなって
も、発光のしきい値電圧ばかりが高くなって発光輝度が
小さくなることによる。
【0016】そして、透明抵抗層3の形成手段は、少な
くとも前記条件とする透明性と表面抵抗値を発現する方
法であれば特に制限するものはない。これを例示する
と、次の様な2つの方法で形成することができる。
【0017】まず、その1つに例えばアルミニウムをド
ーピングした酸化亜鉛をより低温(100℃以下)で、
透明電極層12上にスパッタリングを行う。ここで該酸
化亜鉛によるスパッタリングは、温度(つまりスパッタ
リング時にかかる該透明電極層12の温度)によって、
得られる層の表面抵抗値が大きく異なる。より高温での
スパッタリングでは、例えば1000Ω/□以下の高導
電層、つまり透明電極層12の表面抵抗値に近づくので
注意を要する。但し、スパッタリング時の基板温度以外
は、通常のスパッタリング条件(10-2〜10-4トー
ル、アルゴンガス中マグネトロンスパッタリング等)で
行ってよい。他に、酸化錫(SnO2)のスパッタリン
グでも行うことができる。これらの方法による透明抵抗
層3の厚さは約500Å〜2000Åが例示できる。
【0018】2つ目の方法としては、好ましい手段の1
つとして請求項3に記載した透明樹脂中に分散した透明
ITOをコーティング等の方法によって形成するもので
ある。ここで透明樹脂は、発光輝度を可能な限り低下さ
せずに、かつ分散性のよいものであれば、熱可塑性、熱
硬化性は問わず、いかなる合成樹脂であってもよい。例
えば熱可塑性透明樹脂としては、ポリエステル系、ポリ
アミド系、ポリウレタン系、各種エラストマー(ポリエ
ステル系、ポリアミド系、ポリスチレン系)等が例示で
き、熱硬化性透明樹脂としては、ポリアクリル系、ポリ
エポキシ系、ポリエステル系、ポリシリコーン系等が例
示できる。これらの樹脂は、該ITOの分散とコーティ
ングによる層形成ということから考えて、コーティング
時は液状であることも望ましいことである。液状は原料
樹脂自身が液状である場合と、ある種の有機溶剤を使っ
て液状とする場合もある。
【0019】コーティングによる方法の一例を示すと次
の通りである。まず透明樹脂として、シクロヘキサノン
に溶解する常温硬化性のポリエステルを使って、これに
粒子径約0.01〜0.1μmの範囲内にある透明IT
O粉体を、約50〜90重量%(該ポリエステルに対し
て)を混合する。使用する溶剤のシクロヘキサノンは、
該ポリエステルの溶解と、コーティング時の粘度調整に
使われるので、その量は適当量である。得られる混合液
はスクリーン印刷、スピンコーティング、ロールコーテ
ィング等によってコーティングされ、常温で、又は若干
加熱して溶剤を蒸発しつつ硬化して、所定の厚さを持つ
透明抵抗層3を形成する。ここで該厚さは可能な限り薄
い方が望ましいので、約0.2〜10μm程度にするの
がよい。以上は半導電性又は導電性付与剤として、透明
ITOを用いる場合について説明したが、該ITOに限
るものではない。例えば、二酸化錫にアンチモンをドー
ピングして得られるものの中で、特に針状結晶体(例え
ば、長軸0.2〜2μm、短軸0.01〜0.02μm
粒子)は透明性にも優れているので、同様に使用でき
る。
【0020】尚、前記の請求項3に記載するような透明
抵抗層3が、スパッタリング等の他の該層形成方法より
も好ましいのは、層の平面性(透明性の向上につなが
る)に優れ、かつ透明電極層の表面抵抗に対して、自由
にそれを変えることができ、その結果、非発光部分(黒
点)のない最適な該抵抗層を形成することも容易である
からである。
【0021】
【実施例】次に比較例と共に実施例によって更に詳述す
る。尚、本文中及び該例中に記載する表面抵抗値(Ω/
□)は四端針法で、光透過率(%)は、波長550nm
における可視光線透過率を自記分光光度計で測定したも
のである。
【0022】(実施例1)透明基体として厚さ188μ
mの透明なPETフィルムを使い、まず該フィルムの吸
着ガスを加熱除去し、そして次の条件にてITOをター
ゲットとする直流マグネトロンスパッタリングを行っ
て、透明電極層を形成した。 基板温度 ・・・120℃ 到達真空度 ・・・1×10-6torr スパッタ時ガス圧・・・2×10-3torr (5%酸素含有アルゴンガス) スパッタ時パワー・・・直流 1kw スパッタ時間 ・・・10秒 得られた該電極層の厚さは300Åで、表面抵抗値は3
00Ω/□であった。
【0023】次に、前記形成されたITO透明電極層の
上に、ITO粉体含有の常温硬化性のポリエステル樹脂
溶液(ITO粉体13重量%、該樹脂3重量%、シクロ
ヘキサノン84重量%)をスピンコーターにてコーティ
ングした後、常温で乾燥して透明抵抗層を形成した。得
られた該層の厚さは3μmで、表面抵抗値は200kΩ
/□であった。
【0024】次に、前記透明抵抗層上に、ZnSにCu
をドーピング(ZnS:Cu)し、これを酸化アルミニ
ウムでカプセル化した粒子(シルヴァニア社製のタイプ
40)を、エチルセルソルブに溶解したフッ素系ゴムの
中に添加し、均一に分散混合して得た液状物(該カプセ
ル45重量%、該フッ素系ゴム11重量%、エチルセル
ソルブ44重量%)をスクリーン印刷にてコーティング
した後、常温で十分乾燥して、発光層を形成した。得ら
れた該発光層の厚さは45μmであった。
【0025】次に、前記発光層の上に、チタン酸バリウ
ム粉末をエチルセルソルブに溶解したフッ素系ゴムの中
に添加し均一に混合分散した液状物(チタン酸バリウム
43重量%、フッ素系ゴム14重量%、エチルセルソル
ブ43重量%)をスクリーン印刷によってコーティング
した後、常温で十分乾燥して、高誘電性の電気絶縁層を
形成した。得られた該電気絶縁層の厚さは15μmであ
った。
【0026】最後に、前記電気絶縁層上に、ポリエステ
ル系樹脂をバインダーとするカーボン導電性ペースト
(日本アチソン製 Electrodag 581ss)をスクリーン印
刷にてコーティングし、熱硬化して、背面電極層を形成
した。得られた該層の厚さは10μmであった。
【0027】以上の通り、各層を形成して得られたパネ
ルを図示すると、図1の側断面図の通りである。図1で
1は透明基体であるPETフィルム、2はITO透明電
極層、3はITO/樹脂コーティングによる透明抵抗
層、4はZnS:Cuによる発光層、5はチタン酸バリ
ウム/樹脂コーティングによる高誘電性電気絶縁層、6
はカーボン導電ペーストによる背面電極層である。尚、
交流電極の印加回路は透明電極層2と背面電極層6とに
接続端子(銀導電ペーストにより形成)7と9を介して
引き出したリード線8、10によって作製した。
【0028】かくして得られた前記パネルを使って、リ
ード線8、10に120V(60Hz)の交流電圧を印
加(電流密度にして0.2mA/平方インチ)して発光
させ、まず室温(20℃、RH50%)で、透明基体1
の側から輝度測定(フートランバート、FtLと略
す。)を行った。測定にはトプコン製色彩輝度測定器
(DMー7)を使った。次に、該パネルを35℃、RH
90%の環境の中に入れ、90時間経過後に、もう一度
同様にして輝度測定を行い、さらに、拡大顕微鏡(40
倍)を使って、環境試験後の非発光の黒点を目測し、そ
の数をカウントした。その結果を表1にまとめた。
【0029】
【表1】
【0030】(実施例2)実施例1において、透明抵抗
層3を下記のように変える以外は全て同一条件にてパネ
ルを作製し、これについて実施例1と同様の測定条件に
て黒点を目測し、その黒点数を表1にまとめた。 透明抵抗層3・・該層はアルミニウムを2重量%ドーピ
ングした酸化亜鉛をターゲットとして、次の条件にて直
流マグネトロンスパッタリングにて形成した。 基板温度 ・・・40℃ 到達真空度 ・・・1×10-6torr スパッタ時ガス圧・・・2×10-3torr (5%酸素含有アルゴンガス) スパッタ時パワー・・・直流 1kw スパッタ時間 ・・・30秒 尚、得られた該層の厚さは800Åで有り、また表面抵
抗値は64kΩ/□であった。
【0031】(比較例1)実施例1において、透明抵抗
層3を設けずに、同様の処方にて、パネルを作製した。
得られた該パネルについて、実施例1と同様の測定条件
にて黒点数のカウントと、輝度測定を行い、その結果を
表1にまとめた。
【0032】以上の実施例及び比較例は、本発明により
もたらされる非発光に基づく黒点の解消効果以外に、実
施例1では、高温多湿の環境下でも輝度の低下を防いで
いることがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、前記からも明らかなように以下に記載され
るような効果を奏するものである。
【0034】まず、従来の分散型ELパネルにおいて見
られるところの非発光部分に基づく多数の黒点が、顕著
に減少し、十分満足できる品質レベルにある分散型EL
パネルを得ることができるようになった。
【0035】また、全体の発光輝度にも若干の向上が見
られると共に、輝度の耐久性(環境とか経時変化)にも
改善が見られる。このように品質、性能に優れる本発明
の分散型ELパネルは、種々のディスプレイデバイス用
として、今後より一層の利用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における交流分散型ELパネル
の側断面図である。
【図2】従来の交流分散型ELパネルの側断面図であ
る。
【符号の説明】
1.PETフィルム 2.ITO透明電極層 3.透明抵抗層(ITO/樹脂) 4.発光層(ZnSに基づく) 5.電気絶縁層(チタン酸バリウム/樹脂) 6.背面電極層(カーボン導電ペースト) 7.接続端子(銀導電ペースト) 8.リード線 9.接続端子(銀導電ペースト) 10.リード連結端子線 11.透明基体 12.透明電極層 13.発光層 14.電気絶縁層 15.背面電極層 16.接続端子 17.リード線 18.接続端子 19.リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷村 功太郎 滋賀県守山市森川原町163番地 グンゼ株 式会社滋賀研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散型エレクトロルミネッセンスパネル
    において、透明電極層(12)と発光層(13)との間
    に、該透明電極層(12)の表面抵抗値よりも高い表面
    抵抗値を有する透明抵抗層(3)を密着介在せしめてな
    ることを特徴とする分散型エレクトロルミネッセンスパ
    ネル。
  2. 【請求項2】 前記透明電極層(12)の表面抵抗値が
    10Ω/□〜500Ω/□、前記透明抵抗層(3)の表
    面抵抗値が10kΩ/□〜1000kΩ/□であること
    を特徴とする請求項1に記載の分散型エレクトロルミネ
    ッセンスパネル。
  3. 【請求項3】 前記透明抵抗層(3)が、透明樹脂中に
    分散されている透明インジウム酸化錫粉体よりなること
    を特徴とする請求項1乃至請求項2に記載の分散型エレ
    クトロルミネッセンスパネル。
JP8090294A 1996-03-19 1996-03-19 分散型エレクトロルミネッセンスパネル Pending JPH09260058A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011211802A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Dainippon Printing Co Ltd 静電アクチュエータの移動子および静電アクチュエータ
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