JP2002268235A - レジスト組成物の調製方法 - Google Patents

レジスト組成物の調製方法

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JP2002268235A
JP2002268235A JP2001062770A JP2001062770A JP2002268235A JP 2002268235 A JP2002268235 A JP 2002268235A JP 2001062770 A JP2001062770 A JP 2001062770A JP 2001062770 A JP2001062770 A JP 2001062770A JP 2002268235 A JP2002268235 A JP 2002268235A
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temperature
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dissolving
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JP2001062770A
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Hirokazu Azuma
広和 東
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Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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  • Materials For Photolithography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存安定性に優れたレジスト組成物を提供す
る。 【解決手段】 アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド基
含有化合物及び有機溶剤を溶解して得られたレジスト溶
液を濾過した後、容器に充填するレジスト組成物の調製
方法において、容器に充填するまでの温度が50℃未満
であり、かつ、各成分を溶解するときの溶液の温度が3
5℃以上50℃未満であるように温度管理をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レジスト組成物の
調製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体素子や液晶表示素子等
の電子部品の製造においては、シリコンウエハやガラ
ス、プラスチックといった基板上に、レジスト組成物を
塗布、乾燥したのち、活性光線を選択的に照射し、現像
してレジストパターンを形成する工程がある。近年の電
子部品製造における微細加工化に伴い、要求されるレジ
ストパターンも微細化され、使用されるレジスト組成物
も解像性に優れるポジ型、特にアルカリ可溶性樹脂とキ
ノンジアジド基含有化合物を有機溶剤に溶解して得られ
るポジ型のレジスト組成物が非常に多く用いられてい
る。ところで、アルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド基
含有化合物と有機溶剤とを含有するレジスト組成物に対
しては、電子部品製造の歩留まりを低下させない為に、
感度や解像度などのレジスト特性の安定性の他、レジス
ト組成物中で微粒子などの異物を発生しないといった組
成物の物理的な安定性が要求されている。しかしなが
ら、室温で調製されたレジスト組成物は、長期間保存し
た場合に、キノンジアジド基含有化合物などの感放射線
性化合物が結晶するなど、微粒子発生による保存安定性
に問題があった。より具体的には、析出したキノンジア
ジド基含有化合物の微粒子が、電子部品製造工程中にあ
るフィルターに詰まり、濾過性を著しく低下させるう
え、フィルターのライフが極端に悪くなる問題が生じ
る。そこで、レジスト組成物の物理的な安定性(保存安
定性)を向上させる為に、レジスト組成物の調製方法に
関し、いくつかの提案がされている。
【0003】例えば特開平6−256565号公報で
は、感放射線性化合物、アルカリ可溶性樹脂及び溶剤
を、約50〜70℃に混合する調製方法が提案されてい
る。当該公報において具体的に示された方法は、有機溶
剤とアルカリ可溶性樹脂を0℃〜40℃で溶解した後、
これに感放射線性化合物を0℃〜40℃で混合、溶解し
て得られたレジスト組成物を50℃〜70℃の範囲で加
温、長時間保持し、室温まで冷却し、その後フィルター
濾過する方法である。この方法により1ヶ月の保存でも
微粒子の発生しないレジスト組成物が得られている。ま
た、特開平8−262698号公報では、アルカリ可溶
性樹脂、キノンジアジド基含有化合物及び有機溶剤を混
合、溶解したレジスト組成物を、加熱昇温させ、75〜
85℃の温度に保持し、レジスト組成物の500nmに
おける吸光度を0.05〜0.7する方法が提案されて
いる。当該公報には、このような調製方法を採用するこ
とで、レジスト組成物を長期保存しても微粒子の発生が
抑えられ、かつ保存温度による微粒子発生量の差が少な
い上、高いエステル化度のキノンジアジド基含有化合物
を使用した場合でも、微粒子の発生が少ない実用的なレ
ジスト組成物を効率良く調製できると記載されている。
確かに、これらの方法により調製されたレジスト組成物
を、5〜30℃下、1〜3ヶ月間静置保存しても、微粒
子は発生しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
電子部品製造工程では、上記公報記載のような方法によ
り調製されたレジスト組成物であってもフィルターに詰
まりが生じた。そして本発明者は、(1)レジスト組成
物調製工程中、レジスト組成物を充填するまでに使用さ
れるポンプ、ライン、フィルターハウジング、充填部の
内部などのレジスト組成物接液部位に、感光剤であるキ
ノンジアジド基含有化合物由来の析出原因物質膜が生成
され、これが電子部品製造工程中に微粒子を発生させ、
フィルターを詰まらせる原因となること、(2)この析
出原因物質膜は、上記公報のような加熱処理を施す方法
により調製されたレジスト組成物に生じること、を確認
した。すなわち、この加熱処理由来の析出原因物質膜が
生成されたレジスト組成物は、前記公報記載の評価条件
である静置保存状態では微粒子析出の問題に至らない
が、電子部品製造現場へレジスト組成物(製品)が運搬
され、また電子部品製造用装置でレジスト組成物が搬送
されるなど、レジスト組成物の移動によるストレスによ
り、組成物中に微粒子を析出させる。この析出原因物質
膜は、有機溶剤でレジスト組成物接液部位を洗浄するこ
とにより、取り除くことができる。しかし、洗浄工程の
導入によりレジスト組成物の生産性が低下する上、有機
溶剤を使用することは環境上好ましくない。
【0005】かかる従来技術の下、発明者は、運搬等の
激しいストレスによっても微粒子を析出しない、保存安
定性に優れたレジスト組成物を得るべく鋭意検討した結
果、レジスト調製時の温度を制限することで加熱処理由
来の析出原因物質膜の生成が防止できることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド基含有化合物
及び有機溶剤を溶解して得られたレジスト溶液を濾過し
た後、容器に充填するレジスト組成物の調製方法であっ
て、容器に充填するまでの温度が50℃未満であり、か
つ、各成分を溶解するときの溶液の温度が35℃以上5
0℃未満であることを特徴とするレジスト組成物の調製
方法が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳述する。本発
明に係わるアルカリ可溶性樹脂は、フェノール類とアル
デヒド類との縮合反応生成物(ノボラック樹脂)、フェ
ノール類とケン類との縮合反応生成物、ビニルフェノー
ル系重合体、イソプロペニルフェノール系重合体、これ
らのフェノール樹脂の水素添加反応生成物などが挙げら
れ、ノボラック樹脂を用いるのが特に望ましい。
【0008】ノボラック樹脂の製造に用いるフェノール
類の具体例としては、フェノール、o−クレゾール、m
−クレゾール、p−クレゾール、3,5−キシレノー
ル、2,5−キシレノール、2,3−キシレノール、
3,4−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノ
ール、2,3−ジメトキシフェノール、2,5−ジメト
キシフェノール、3,5−ジメトキシフェノール、2−
エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチル
フェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフ
ェノール、4−プロピルフェノール、2,3,5−トリ
エチルフェノール、3,5−ジエチルフェノール、2,
5−ジエチルフェノール、2− tert−ブチルフェノー
ル、3− tert−ブチルフェノール、4−tert−ブチル
フェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノー
ル、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール、2−フ
ェニルフェノール、3−フェニルフェノール、4−フェ
ニルフェノール、などの一価フェノール類;レゾルシノ
ール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシ
ノール、5−メチルレゾルシノール、カテコール、4−
tert−ブチルカテコール、3−メトキシカテコール、2
−メトキシレゾルシノール、4−メトキシレゾルシノー
ル、ビスフェノールA、フロログリシノールなどの多価
フェノール類などが挙げられる。これらのフェノール類
は、それぞれ単独で、または2種以上組み合わせて用い
ることができる。
【0009】アルデヒド類の具体例としては、ホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、
n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、トリメ
チルアセトアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、アク
ロレイン、クロトンアルデヒド、シクロヘキサンアルデ
ヒド、シクロペンタンアルデヒド、フルフラール、フリ
ルアクロレインなどの脂肪族または脂環式アルデヒド
類;ベンズアルデヒド、o−トルアルデヒド、m−トル
アルデヒド、p−トルアルデヒド、p−エチルベンズア
ルデヒド、2,4−ジメチルベンズアルデヒド、2,5
−ジメチルベンズアルデヒド、3,4−または3,5−
ジメチルベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒ
ド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシ
ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、
ケイ皮アルデヒド、o−アニスアルデヒド、m−アニス
アルデヒド、p−アニスアルデヒドなどの芳香族アルデ
ヒド類;などが挙げられる。これらのアルデヒド類も、
それぞれ単独で、または2種以上組み合わせて用いるこ
とができ、好ましくはホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒドなどの低分子量脂肪族飽和アルデヒドやo−ヒドロ
キシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、p−ヒドロキシベンズアルデヒドなどのヒドロキシ
ベンズアルデヒド類である。フェノール類とアルデヒド
類との縮合反応は常法にしたがって行うことができる。
【0010】本発明に係わるキノンジアジド基含有化合
物は、感光剤として機能するものである。このようなキ
ノンジアジドスルホン酸エステルとしては、1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,2
−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、
1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステ
ル、1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エ
ステル、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン
酸エステルなどが挙げられる。これらのエステルの製造
方法は特に制限されないが、常法に従ってキノンジアジ
ドスルホン酸ハライド(好ましくはキノンジアジドスル
ホン酸クロライド)を、極性有機溶媒中、塩基存在下、
ポリフェノール化合物と反応させることにより得ること
ができる。
【0011】ここで用いるポリフェノール類は、フェノ
ール性水酸基を分子内に2つ以上、好ましくは3つ以上
有するものである。具体例としては、2,3,4−トリ
ヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロ
キシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロ
キシベンゾフェノン、2,4,2’,4’−テトラヒド
ロキシベンゾフェノン、2,3,4,2’,4’−ペン
タヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベンゾ
フェノン類;没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子
酸プロピル等の没食子酸エステル類;2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2,
4−ジヒドロキシフェニル)プロパン等のポリヒドロキ
シビスフェニルアルカン類;トリス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ
−3−メチルフェニル)エタン、1,1,1−トリス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,
1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)
−1−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−
ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシ−
4−メトキシフェニルメタン等のポリヒドロキシトリス
フェニルアルカン類;1,1,2,2−テトラキス(4
−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2−テト
ラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,1,3,3−テトラキス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン等のポリヒドロキシテトラキスフェニル
アルカン類;α,α,α’,α’−テトラキス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3−キシレン、α,α,α’,
α’−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−4−キ
シレン、α,α,α’,α’−テトラキス(3−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)−3−キシレン等のポリヒ
ドロキシテトラキフェニルキシレン類;2,6−ビス
(2,4−ジヒドロキシベンジル)−p−クレゾール、
2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシ−3−メチルベン
ジル)−p−クレゾール、4,6−ビス(4−ヒドロキ
シベンジル)レゾルシン、4,6−ビス(4−ヒドロキ
シ−3−メチルベンジル)レゾルシン、4,6−ビス
(4−ヒドロキシベンジル)−2−メチルレゾルシン、
4,6−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルベンジル)
−2−メチルレゾルシン等のフェノール類とホルマリン
とのトリマー、フェノール類とホルマリンとのテトラマ
ー、さらにノボラック樹脂などが挙げられる。特に、キ
ノンジアジドスルホン酸のポリヒドロキシベンゾフェノ
ンエステルのうち、平均エステル化度が70モル%以上
の高エステル化度のものを含有するレジスト組成物で
は、一般に微粒子が発生しやすいと言われている。しか
し、これらのキノンジアジド基含有化合物を含有するレ
ジスト組成物であっても、本発明の方法により調製され
たものであれば、実施例に示すとおり析出原因物質膜は
生成せず、微粒子の発生も極めて少ない。キノンジアジ
ド基含有化合物は、単独で用いても、あるいは2種以上
を混合して用いてもよい。感光剤の配合量は、アルカリ
可溶性樹脂100重量部に対して、通常1〜100重量
部、好ましくは3〜40重量部である。
【0012】本発明に係わる有機溶剤の具体例として
は、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、
シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどのケトン類;
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエー
テルなどのアルコールエーテル類;ぎ酸プロピル、ぎ酸
ブチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチ
ル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、乳
酸エチル、マロン酸ジエチルなどのエステル類;2−オ
キシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチ
ル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプ
ロピオン酸エチルなどのオキシカルボン酸エステル類;
セロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、
エチルセロソルブアセテート、プロピルセロソルブアセ
テート、ブチルセロソルブアセテートなどのセルロソル
ブエステル類;プロピレングリコール、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノブチルエーテルなどのプロピレングリコール
類;
【0013】ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテルなどのジエチレングリコール類;ト
リクロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素類;トルエ
ン、キシレン、アニソ−ル、o−ジクロロベンゼン、安
息香酸エチルなどの芳香族化合物類;N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メ
チルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの極性溶
媒などが例示される。これらの溶剤は、単独で用いて
も、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。本発明
に係わるレジスト組成物は、さらに、界面活性剤、染料
等の添加剤を含んでいてもよい。
【0014】本発明のレジスト組成物の調製方法は、上
述したアルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド基含有化合
物及び有機溶剤を溶解して得られたレジスト溶液を濾過
した後、容器に充填するレジスト組成物の調製方法であ
って、容器に充填するまでの温度が50℃未満、好まし
くは48℃以下であり、かつ、各成分を溶解するときの
溶液の温度が35℃以上50℃未満、好ましくは38℃
以上48℃以下であることを特徴とする。すなわち本発
明において最も重要なことは、各成分を混合する工程、
溶解してレジスト溶液を得る工程、レジスト溶液を濾過
する工程、濾過後得られたレジスト組成物を容器に充填
する工程からなるレジスト調製の全工程とこの各工程間
のレジスト溶液やレジスト組成物の温度が50℃未満、
好ましくは48℃以下に管理され、さらに各成分を溶解
する工程では、溶液の温度は35℃以上50℃未満、好
ましくは38℃以上48℃以下に管理されることであ
る。調製にかかる時間は、レジスト組成物の総量により
異なるが、通常2時間〜48時間程度である。
【0015】本発明の調製方法において、各成分の混合
順序には特に制限はないが、アルカリ可溶性樹脂と有機
溶剤とを先に溶解した後、キノンジアジド基含有化合物
を溶解すると、キノンジアジド基含有化合物由来の析出
原因物質膜の発生を、より効果的に抑制することができ
るので好ましい。本発明の調製方法において、各成分を
混合する時の液温は35℃未満であってもよいが、その
場合、上述の範囲に加温する必要がある。例えば、最初
にアルカリ可溶性樹脂と有機溶剤とを混合する際の両成
分の温度は、35℃未満であっても、混合後、上述の温
度に加温すれば良い。アルカリ可溶性樹脂と有機溶剤と
を混合し、溶解して樹脂溶液を得た後、キノンジアジド
基含有化合物を加える際、樹脂溶液の温度は、35℃未
満に降温していてもよく、同様に、加えるキノンジアジ
ド基含有化合物の温度は、35℃未満であってもよい。
このような場合も、これらを混合した後、液温を35℃
以上50℃未満、好ましくは38℃以上48℃以下に加
温すればよい。
【0016】加温は、平均昇温速度が、0.05〜5℃
/分、好ましくは0.15〜3.5℃/分、より好まし
くは0.25〜2.15℃/分程度であるのが望まし
い。レジスト溶液を降温させるには、室温放置(空冷)
や水冷など任意の手段を選択できるが、平均降温速度
が、0.05〜5℃/分、好ましくは0.15〜3.5
℃/分、より好ましくは0.2〜2.15℃/分程度と
なるように降温するのが望ましい。もちろん、各成分の
いずれか1以上を予め上述の温度範囲にまで加温して、
混合し、溶解以降の工程に付すこともできる。
【0017】また、レジスト溶液を濾過する際の温度
は、50℃未満、好ましくは48℃以下であれば良い
が、析出原因物質膜の発生をより効果的に抑制するため
には、40℃以下、好ましくは室温以下であるのが望ま
しい。濾過後に得られるレジスト組成物を容器に充填す
る際の温度も、50℃未満、好ましくは48℃以下であ
れば良いが、析出原因物質膜の発生をより効果的に抑制
するためには、40℃以下、好ましくは30℃以下であ
るのが望ましい。容器に充填されたレジスト組成物は、
レジスト組成物が凍結しない温度以上で保存すればよい
が、レジスト特性やレジストの物理的な安定性を得るた
めには、室温以下、好ましくは−20℃〜20℃で保存
すると良い。
【0018】このようにして調製されたレジスト組成物
は、シリコンウエハなどの基板に塗布された後、乾燥さ
れて基板上でレジスト膜となり、その後、活性光線によ
り露光され、必要に応じて加熱処理され、現像されて、
レジストパターンを与える。
【0019】
【実施例】以下に、本発明を、実施例を挙げて説明す
る。文中の部及び%は、特に断りのない限り、重量基準
である。
【0020】(実施例1〜21、比較例1〜17)p−
クレゾール:m−クレゾール=4:6(仕込み重量比)
を37%ホルマリンと脱水縮合させた、単分散ポリスチ
レン換算重量平均分子量約6000のノボラック樹脂1
00重量部を、プロピレングリコールメチルエーテルア
セテート280重量部に加え、平均昇温速度0.5℃/
分で加温して、表1中の加熱温度とした。この液温を保
持して約1時間攪拌し、樹脂溶液を得た。次いで、この
溶液に同温度で表1記載の感光剤20重量部を加え、表
1記載の加温時間の間、攪拌し溶液を得た。このレジス
ト溶液を、平均降温速度0.5℃/分で25℃まで冷却
した後、孔径0.1μmのテフロン(登録商標)製フィ
ルターで濾過しレジスト組成物を調製した。得られたレ
ジスト組成物について、レジスト組成物の調製ライン中
に生成される析出原因物質膜の生成状況を観察すべく、
図−1に示す様な簡易的な循環ライン中、23℃の温度
条件下で常時循環(流速5L/分)させ、6ヵ月後のラ
イン、ポンプ及びフィルターのレジスト溶液接液部位を
観察し、析出原因物質膜が生成されているかどうかを観
察した。いずれかの部位に膜がわずかでも生成されてい
たものは×を、どの部位にも膜が生成されていないもの
を○とした。そして、そのままの循環ラインを用いて調
製したレジスト溶液濾過充填し、密閉した容器に入れ、
その容器を12時間振とうさせた後、2時間静置し、レ
ジスト液中に生成した0.25μm以上の微粒子数を液
中微粒子カウンターKL−20(リオン社製)を使用し
て測定を行った。各レジスト組成物について、析出原因
物質膜生成状況を観察し、微粒子数を測定した結果を表
1に示す。
【0021】尚、表中、感光剤の欄の記号は、以下の化
合物を意味する。 B−1:2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノンの1,2−ナフトキノン−5−ジアジドスルホン
酸エステル:エステル化率75% B−2:2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノンの1,2−ナフトキノン−5−ジアジドスルホン
酸エステル:エステル化率87.5% B−3:2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンの
1,2−ナフトキノン−5−ジアジドスルホン酸エステ
ル:エステル化率66.7% B−4:2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンの
1,2−ナフトキノン−5−ジアジドスルホン酸エステ
ル:エステル化率83.3% エステル化率は、フェノール性水酸基を有する化合物の
仕込み重量から算出される水酸基のモル数に対する、
1,2−ナフトキノン−5−ジアジドスルホン酸クロラ
イドの仕込み重量から算出されるモル数の百分率であ
る。
【0022】
【表1】
【0023】以上の結果から、レジスト組成物の調製工
程において50℃未満となるように温度管理を行い、か
つ各成分を溶解する際の温度が35℃以上50℃未満と
なるようにレジスト組成物を調製すると、キノンジアジ
ド基含有化合物由来の析出原因物質膜が発生せず、スト
レス状態での保存においても微粒子を殆ど析出しないこ
とが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】レジスト溶液を循環させる試験用装置の説明図
である。
【符号の説明】
1 ポンプ 2 0.1μmフィルター
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 61:04 H01L 21/30 502R

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド基
    含有化合物及び有機溶剤を溶解して得られたレジスト溶
    液を濾過した後、容器に充填するレジスト組成物の調製
    方法であって、容器に充填するまでの温度が50℃未満
    であり、かつ、各成分を溶解するときの溶液の温度が3
    5℃以上50℃未満であることを特徴とするレジスト組
    成物の調製方法。
  2. 【請求項2】 各成分を混合し、溶解する順序が、以下
    の順序である請求項1記載のレジスト組成物の調製方
    法。 (1)アルカリ可溶性樹脂と有機溶剤とを溶解した後、 (2)これにキノンジアジド基含有化合物を加えて溶解
    する。
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