JP2002267910A - 光学装置、露光装置、デバイス製造方法、デバイス及びレンズ保持方法 - Google Patents

光学装置、露光装置、デバイス製造方法、デバイス及びレンズ保持方法

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JP2002267910A
JP2002267910A JP2001069862A JP2001069862A JP2002267910A JP 2002267910 A JP2002267910 A JP 2002267910A JP 2001069862 A JP2001069862 A JP 2001069862A JP 2001069862 A JP2001069862 A JP 2001069862A JP 2002267910 A JP2002267910 A JP 2002267910A
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projection optical
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Kyoichi Miyazaki
恭一 宮崎
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  • Lens Barrels (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の光学的性能をもたらすレンズ保持方法
を使用して被処理体を所望の解像度で露光する露光装置
を提供する。 【解決手段】 所定のパターンを被処理体上に投影する
投影光学系を有する露光装置であって、前記投影光学系
は、3つの凸部を有して前記パターンを投影するするレ
ンズと、当該レンズを前記凸部を介して3点支持するレ
ンズ保持部材とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般にはレンズを
搭載する精密機械、特に露光装置等の投影光学系に関
し、更に詳細には、半導体焼き付け装置(マスクアライ
ナ)などで使用される投影光学系において、原版(例え
ば、マスク及びレチクル(なお、本出願ではこれらを交
換可能に使用する。))の像を被処理体(例えば、半導
体ウェハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ(LCD)
用のガラス基板)に投影露光する際、より正確な結像関
係を得るためのレンズの保持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型及び薄型化の要請
から、電子機器に搭載される半導体素子の微細化への要
求はますます高くなっている。例えば、マスクパターン
に対するデザインルールはライン・アンド・スペース
(L&S)130nmを量産工程で達成しようとし、今
後益々小さくなることが予想される。L&Sは露光にお
いてラインとスペースの幅が等しい状態でウェハ上に投
影された像であり、露光の解像度を示す尺度である。露
光では、解像度、重ね合わせ精度、スループットの3つ
のパラメータが重要である。解像度は正確に転写できる
最小寸法、重ね合わせ精度は被処理体にパターンを幾つ
か重ね合わせる際の精度、スループットは単位時間当た
り処理される枚数である。
【0003】露光法は基本的に密着露光法、近接露光法
と投影法を有する。密着法は高解像度が得られるものの
ごみやシリコンのかけらがマスクに圧入されてされてマ
スクの破損や被処理体の傷、欠陥をもたらす。近接法は
かかる問題を改善しているがごみ粒子の最大寸法よりも
マスクと被処理体の間隔が小さくなると同様にマスクの
破損が生じ得る。
【0004】そこで、マスクと被処理体との距離を更に
離間させる投影法が提案されている。投影法の中でも解
像度の改善と露光領域の拡大のためにマスクを一部ずつ
露光し、マスクとウェハを同期して走査(スキャン)す
ることによってマスクパターン全体をウェハの各被露光
領域に露光する走査型投影露光装置が最近の脚光を浴び
ている。
【0005】投影露光装置は、一般に、マスクを照明す
る照明光学系と、マスクと被処理体との間に配置されて
照明されたマスク上の回路パターンを被処理体に投影す
る投影光学系とを有する。照明光学系は、一般に、コン
デンサーレンズでマスク面をケーラー照明する。投影光
学系は、投影用のレンズとかかるレンズを保持するレン
ズ保持部材からなる組を複数組、鏡筒内に収納する。近
年の投影露光装置は、照明光の短波長化と投影光学系の
開口数(NA)の増加により微細化の要求を満足するよ
うになってきている。
【0006】従来の投影光学系のレンズ及びレンズ保持
部材の取り付けを図8に示す。同図において、10は段
付きレンズ(光が透過するレンズ10の第1面12及び
第2面14以外に、第3の面16としての平面部を持つ
レンズを以下、「段付きレンズ」と呼ぶ。)、20はレ
ンズ保持部材、30が押さえ環である。通常、段付きレ
ンズ10は段付き部の面16がレンズ保持部材20の受
け面22に全周で接触して搭載される。その後、レンズ
保持部材20の雌ネジ部に押さえ環30の雄ネジ部をね
じ込んでいき、押さえ環30が段付きレンズ10の上面
に接触したところで、所定のトルクで絞め込むことでレ
ンズ10をレンズ保持部材20に固定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の露光装
置は、投影光学系に収差が発生して高品位な露光を行う
ことができないという問題があった。かかる問題を図9
及び図10を参照して説明する。図9は、レンズ10の
変形を説明するための概略平面図及び概略断面図であ
る。図10は、レンズ10の代わりに搭載される凹メニ
スカスレンズ40の断面図である。即ち、レンズ10の
段付き面16はグラインダーでレンズ10を削ることに
よって形成されるが、加工機の性能上、面精度良く仕上
げることができない。そのため、段付き部16は微小な
凹凸を有して高精度で仕上げられたレンズ保持部材20
の平坦な受け面22に載置されると、段付き面16の微
小な凸部と受け面22とが接触して任意の方向にレンズ
10が撓むことになる。具体的には、図9の上側に示す
ように、段付き面16のより大きな2箇所の凸部19で
段付きレンズ10が受け面22に支持される。2ヶ所の
凸部19でレンズ10が支持されると、図9の下側に1
0’示すように、支持されていない部位においてレンズ
10は自重により撓んで変形する。特に、近年の投影光
学系の高NA化によりレンズ10の口径と自重が増加
し、ますます変形しやすくなっている。また、最初の2
箇所の凸部19の位置は実際にレンズ10をレンズ保持
部材20に搭載するまで分からず、撓みにより面16と
22とが接触する凸部の位置も変わる場合がある。
【0008】かかる問題は図10に示す凹メニスカスレ
ンズ40にも当てはまる。凹メニスカスレンズ40にお
いては、外周面42を面精度良く仕上げることができず
に凹凸が残る。そのため、エッジ44にも凹凸が残り、
図11に示すように、エッジ44を介して図8に示すレ
ンズ保持部材20に搭載することはできない。このた
め、凹メニスカスレンズ40にも図8に示す段付き部1
6と類似のものを形成しなければならず、図9に示すレ
ンズ10と同様に、レンズ40も実際には2点で支持さ
れるという状況が起こり得る。
【0009】このように、レンズ10や40をレンズ保
持部材20に取り付ける際の加工精度やその経時的劣化
が原因でレンズ10や40が変形すると、変形の前後で
光路が屈折し、一点に結像すべき光線が一点に収束せず
に収差が生じる。収差は位置ずれを招いてウェハ上の回
路パターンの短絡を招く。一方、短絡を防止するために
パターン寸法を広くすれば微細化の要請に反する。
【0010】そこで、このような従来の課題を解決する
新規かつ有用な光学装置、露光装置、デバイス製造方
法、デバイス及びレンズ保持方法を提供することを本発
明の概括的目的とする。
【0011】より特定的には、本発明は、所望の光学的
性能をもたらすレンズ保持方法を使用して高品質の半導
体、LCD、CCD、薄膜磁気ヘッドなどのデバイスを
所望の解像度で露光する露光装置を提供することを別の
例示的目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の一側面としての光学装置は、3つの凸部を
有するレンズと、当該レンズを前記凸部を介して3点支
持するレンズ保持部材とを有する。かかる光学装置(例
えば、露光装置の投影光学系又はその鏡筒)は、レンズ
保持部材は面を特定する3点においてレンズ(例えば、
上述の段付きレンズや凹メニスカスレンズ)を支持す
る。レンズが凸部を介して3点支持されるのでレンズに
おいて撓み又は変形する部位は凸部の間の部位に決定さ
れ、レンズの変形位置も決定される。また、凸部はレン
ズに形成されてレンズ保持部材には形成されていない。
レンズ保持部材に3つの凸部を形成してレンズ保持部材
と当接するレンズ面を平坦にすると、レンズの平坦加工
精度が低い場合にレンズを光軸回りに回転することによ
って変形位置が変化して光学装置の光学的性能(即ち、
収差)が変化する。一方、本発明のようにレンズ側に凸
部を形成すると凸部の間に形成される変形位置は常に決
定される、レンズを回転しても光学装置の収差は変化し
ない。前記凸部は、好ましくはピッチ120°で同一円
周上に配置される。これにより、凸部はレンズに均一に
配置で形成されてレンズはレンズ保持部材上に安定して
保持される。
【0013】本発明の別の側面としての露光装置は、所
定のパターンを被処理体上に投影する投影光学系を有
し、前記投影光学系は、3つの凸部を有して前記パター
ンを投影するするレンズと、当該レンズを前記凸部を介
して3点支持するレンズ保持部材とを有する。前記露光
装置も前記光学装置と同様の作用を奏する。
【0014】本発明の更に別の側面としてのデバイス製
造方法は、上述の露光装置を用いて被処理体を露光する
工程と、前記露光された被処理体に所定のプロセスを行
う工程とを有する。上述の露光装置の作用と同様の作用
を奏するデバイス製造方法の請求項は、中間及び最終結
果物であるデバイス自体にもその効力が及ぶ。また、か
かるデバイスは、LSIやVLSIなどの半導体チッ
プ、CCD、LCD、磁気センサー、薄膜磁気ヘッドな
どを含む。
【0015】本発明の更に別の側面としてのレンズ保持
方法は、所定のパターンを被処理体上に投影するレンズ
を有する投影光学系の前記レンズに3つの凸部を形成す
るステップと、当該レンズが前記凸部を介して保持され
るように前記レンズの前記凸部を平坦な面を有するレン
ズ保持部材上に固定するステップとを有する。かかるレ
ンズ保持方法も上述の光学装置と同様の作用を奏する。
前記投影光学系は、当該投影光学系の光軸上に前記レン
ズ及び前記レンズ保持部材を複数組有し、前記複数のレ
ンズの各々について前記凸部の間の部位の変形を測定す
るステップと、前記レンズ及び前記レンズ保持部材の組
を前記光軸回りに回転することによって、前記投影光学
系が前記部位の前記変形によってもたらされる前記投影
光学系の収差が最小になるように調節するステップとを
更に有することが好ましい。かかる方法によれば、凸部
が決定するので変形位置も決定する。このため変形位置
の変形量を測定して各組のレンズ及び保持部材を回転す
ることによって、投影光学系の収差を最小にすることが
できる。なお、前記固定ステップは、前記レンズを前記
レンズ保持部材に対して固定方向は問わない。例えば、
レンズは投影光学系の光軸に平行又は垂直に固定され
る。
【0016】本発明の他の目的及び更なる特徴は、以下
添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって
明らかにされるであろう。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、露光装置100の投影光
学系130に適用される本発明のレンズ保持方法を示す
概略平面図及び概略断面図である。図1において、20
0は段付きレンズ、202が上面、204が下面、20
6が段付き面平面部、208が段付き面平面部206か
ら隆起している凸部3点、210がレンズ保持部材、2
12が凸部3点面208の受け面、220が押さえ環で
ある。なお、レンズの形状によっては押さえ環220の
代わりにカシメが使用される場合もある。
【0018】段付きレンズ200は、図8に示す段付き
レンズ10と同様に、レンズ保持部材210に搭載され
るが、段付きレンズ200の凸部208だけでレンズ保
持部材210と接触する点が、その円周に亘ってレンズ
保持部材20と接触する段付きレンズ10とは異なる。
レンズ保持部材210は3点においてレンズ200を支
持する。「3点」としたのはレンズ200とレンズ保持
部材210との間の保持面を決定するためである。即
ち、凸部208が2箇所であれば図9を参照して上述し
たようにレンズ200は任意の方向に変形してしまう。
一方、凸部208が4箇所以上に形成されるとその中の
3点が保持面を決定するのに使用され、他の部位は自重
により撓む。しかも、レンズ200をレンズ保持部材2
10に載置するまで、いずれの3点が選択されるか分か
らないため、換言すれば、いずれの部位が変形するのか
分からないことになる。これに対して、本実施例のレン
ズ200は、保持面を決定するのに十分な高さを有する
3箇所の凸部208を有してかかる問題を解決してい
る。
【0019】凸部3点208は120°ピッチで配置さ
れている。このように、凸部208は、レンズ200の
円周方向に沿ってほぼ等間隔で分布しているためにレン
ズ200はレンズ保持部材210上で安定する。例え
ば、3つの凸部208が一箇所に固まってレンズ200
に形成されればレンズ200はレンズ保持部材210上
で安定できず、上述のように3点以外の凸部を設けたの
と同様の問題を発生することが理解されるであろう。
【0020】凸部208は約1〜2mm角の広さを有し
て受け面212に載置される。なお、押さえ環220が
レンズ200をレンズ保持部材210に対して固定する
が、必要があれば、レンズ200はレンズ保持部材21
0の側面203に接着される。段付きレンズ200は、
レンズ保持部材210の図示しない雌ネジ部に押さえ環
220の図示しない雄ネジ部をねじ込んでいき、押さえ
環220が段付きレンズ200の上面202に接触した
ところで、所定のトルクで絞め込むことでレンズ200
を固定する。
【0021】3箇所の凸部208で段付きレンズ200
はレンズ保持部材210に接着されるので、変形位置
は、レンズ保持部材210に接触していないレンズ20
0の平面部206に限定される。従って、従来のよう
に、どの方向に段付きレンズ200の変形が起こり、光
学性能の劣化が発生するかわからない、という問題が無
くなる。なぜならば、レンズ保持部材210と接してい
ない部分(即ち、平面部206の部位)の段付きレンズ
200の縁は自重で下に垂れるが、収差の量と方向はレ
ンズ200の各面(即ち、面202及び204)の形状
を面形状測定器などで測定又はコンピュータシミュレー
ションを行うことによって予測することができるからで
ある。レンズの収差を予測することができれば、投影光
学系130全体で収差が最小になるように、各レンズを
光軸回りに回転して光学的性能の劣化を防止することが
できる。しかも、垂れによる光学性能の劣化は、従来例
で示した円周で段付きレンズ10を保持していた場合よ
りも比較にならないほど小さいので投影光学系130全
体について収差を補正すれば十分となる。
【0022】一方、凸部208はレンズ200に形成さ
れてレンズ保持部材210には形成されていない。レン
ズ保持部材210に3つの凸部を形成してレンズ保持部
材210と当接するレンズ210の面を図8に示す面1
6のように平坦にすると、レンズ200の平坦加工精度
が低いためにレンズ200を光軸O回りに回転すること
によって変形位置が変化して光学装置の光学的性能(即
ち、収差)が変化する。本実施例はレンズ200に3箇
所の凸部208を設けてレンズ200の変形位置を決定
することによって、かかる事態を防止している。
【0023】次に、段付きレンズ200の凸部208の
加工方法を、図2を参照して説明する。ここで、図2
は、段付きレンズ200の製造方法を説明するための概
略底面図及び概略断面図である。段付きレンズ200
は、レンズ200表面を覆う覆い240及び242を使
用して加工される。覆い240はレンズの光透過部の覆
いであり、覆い242は平面部206に3箇所の凸部2
08を作るための覆いである。このように覆い240及
び242を段付きレンズ200に貼り付けた後、サンド
ブラスト処理を段付きレンズ下面204に行う。250
はサンドブラスト処理に使用される砂粒を表す。この加
工を行うことにより、覆い240及び242以外の部分
は削り取られることになり、平面部206に3箇所の凸
部208が形成される。
【0024】図3は、本発明が適用される投影光学系1
30内の別のレンズ保持方法を示す概略平面図及び断面
図である。図3において、260は凹メニスカスレン
ズ、210aがレンズ保持部材、272がガラスででき
ている足、270が凹メニスカスレンズ260に足27
2を付けている融着層、274が足272とレンズ保持
部材210aとの接着層である。足272は、凹メニス
カスレンズ260に対して120°ピッチ3箇所で取り
付けられている。図3においては、押さえ環は省略され
ている。
【0025】このように足272が凹メニスカスレンズ
260から3箇所横方向(即ち、径方向)に隆起し、足
の面でレンズ保持部材210aと接することで、凹メニ
スカスレンズ260のレンズ保持部材210aに対する
位置が決まり、従来の問題点を解決することが可能とな
る。その理由も上述の実施形態と同様である。即ち、レ
ンズ保持部材210aと接していない部分の凹メニスカ
スレンズ260の縁は自重で垂れるが、その量と方向は
予測することができるからである。また、垂れによる光
学性能の劣化は、レンズ40を円周で保持する場合より
も比較にならないほど小さい。
【0026】本実施例では、凹メニスカスレンズ260
に対して、横方向に足272を融着することによって3
箇所の凸部分を作ったが、凹メニスカスレンズ260を
直径方向に予め大き目に作っておき、外周部分をグライ
ンダー等で削り取ることで、横方向への3箇所の凸部分
を作ってもよい。
【0027】図4に、図3に示す保持方法の変形例を示
す。図4において、260aは凹メニスカスレンズ、2
66aが段付き面平面部、268aが段付き面平面部2
66aから隆起している凸部3点、210bがレンズ保
持部材、212bが凸部3点面268aの受け面であ
る。図4においては、押さえ環は省略されている。凹メ
ニスカスレンズ260aは、図1の下側に示すように、
3点支持され、凸部3点268aは120°ピッチで配
置されている。凸部268aは約1〜2mm角の広さを
有して受け面212bに接地される。
【0028】凸部3点268aでレンズ260aはレン
ズ保持部材210bに接地されるので、変形位置はレン
ズ260aの凸部268aの間に限定される。従って、
従来のように、どの方向に段付きレンズ260aの変形
が起こり、光学性能の劣化が発生するかわからない、と
いう問題が無くなる。なぜならば、レンズ保持部材21
0bと接していない部分(即ち、平面部266aの部
位)のレンズ260aの縁は自重で下に垂れるが、収差
の量と方向は予測することができるからである。そこ
で、レンズの各面(即ち、面262a及び264a)の
形状を面形状測定器などで測定して収差を計算し、投影
光学系130全体で収差が最小になるように、各レンズ
を光軸回りに回転して光学的性能の劣化を防止すること
ができる。しかも、垂れによる光学性能の劣化は、レン
ズ40を円周で保持する場合よりも比較にならないほど
小さいので投影光学系130全体について収差を補正す
れば十分となる。
【0029】以下、図5を参照して、本発明のレンズ保
持方法を適用した例示的な投影光学系130及び当該投
影光学系130を有する露光装置100について説明す
る。ここで、図5は、本発明の例示的な露光装置100
の概略断面図である。図5は、レンズ200のみを示し
ているが、レンズ200はレンズ260や260aに置
換されてもよい。露光装置100は、コンデンサーレン
ズ110と、レチクル120と、レチクルステージ12
2と、投影光学系130と、ウェハ140と、ウェハス
テージ145とを有する。
【0030】露光装置100は、ステップアンドリピー
ト方式でレチクル120に形成された回路パターンをウ
ェハ140に露光する投影露光装置である。ここで、
「ステップアンドリピート方式」はウェハのショットの
一括露光ごとにウェハをステップ移動させて次のショッ
トを露光領域に移動させる露光方法をいう。もちろん本
発明は、ステップアンドスキャン方式にも使用すること
ができる。ここで、「ステップアンドスキャン方式」
は、マスクに対してウェハを連続的にスキャンさせてマ
スクのパターンをウェハに露光すると共に、1ショット
の露光終了後ウェハをステップ移動させて、次のショッ
トの露光領域に移動させる露光法をいう。
【0031】投影露光装置130は、鏡筒132と、ス
ペーサ134及び136と、板ばね138とを有する。
レンズ保持部材210は鏡筒132に挿入され、その上
にスペーサ134を乗せた後、別のレンズ保持部材21
0が鏡筒132に挿入される。
【0032】レンズ保持部材群は、鏡筒132にネジ止
めされた板ばね138にて所定の力で押さえられ、鏡筒
138内部でレンズ保持部材群が固定される。また、鏡
筒132同士も、スペーサ136を介して積み上げら
れ、投影光学系130が構成される。
【0033】図5において、不図示の露光光源から射出
された照明光ILは整形光学系、コンデンサーレンズ、
視野絞り等を経た後、照明光学系を構成するコンデンサ
ーレンズ110を介してレチクル120のパターン面を
均一な照度分布で照射する。照明光ILとしては、水銀
ランプのi線、KrFもしくはArF等のエキシマレー
ザ光、F2レーザ光等が使用できる。照明光ILのもと
でレチクル120のパターンの像が投影光学系130を
介して投影倍率β(例えば、1/4、1/5)で基板と
してのレジストが塗布されたウェハ140の表面に投影
露光される。レチクル120及びウェハ140はそれぞ
れレチクルステージ122及びウェハステージ145上
に保持されている。レチクルステージ122は、図示し
ないレチクルチャックを介してレチクル120を吸着保
持し、投影光学系130の光軸AXに垂直な平面内でレ
チクル120の位置決めを行う。ウェハステージ145
は、図示しないウェハチャックを介してウェハ140を
吸着保持している。ウェハステージ145は、光軸AX
に垂直な平面内でウェハ140のステップ移動及び位置
決めを行うと共に、ウェハ140の表面が投影光学系1
30の像面に合致した状態で露光が行われるように、オ
ートフォーカス方式でウェハ140の光軸AXに平行な
方向の位置(フォーカス位置)の制御を行う。
【0034】露光時には、レチクル120とウェハ14
0は所定の位置関係にされ、レチクル120上のパター
ンをウェハ140上に投影露光する。ウェハ140上の
一つのショット領域への露光が終わると、ウェハステー
ジ145のステップ移動によって次のショット領域が投
影光学系130の露光領域に移動して、レチクル120
のパターン像の露光を行うという動作をステップアンド
リピート方式で繰り返す。
【0035】図6及び図7を参照して、上述の露光装置
100を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明す
る。図6は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チッ
プ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフロー
チャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に
説明する。ステップ1(回路設計)ではデバイスの回路
設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した
回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3
(ウェハ製造)ではシリコンなどの材料を用いてウェハ
を製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は前工程と
呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィ技術によ
ってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組
み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成さ
れたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、ア
ッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケ
ージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ
6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイ
スの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。
こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出
荷(ステップ7)される。
【0036】図7は、ステップ4のウェハプロセスの詳
細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では
ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)で
は、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13
(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって
形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハ
にイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)で
はウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)で
は、露光装置100によってマスクの回路パターンをウ
ェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光した
ウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、
現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ1
9(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要とな
ったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し
行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成
される。本実施例の製造方法によれば、従来は製造が難
しかった高品位のデバイスを製造することができる。特
に、露光装置100は、所望の解像度で近年の微細化の
要求を満足するウェハの露光を行うことができる。
【0037】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で種
々の変形及び変更が可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明の光学装置及びレンズ保持方法に
よれば、レンズを3点の凸部を介してレンズ保持部材上
で支持することによって、レンズが変形する位置を凸部
の間に限定する。そうすることで、結像性能の劣化とな
る収差を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 投影光学系に適用される本発明のレンズ保持
方法を示す概略平面図及び概略断面図である。
【図2】 図1に示すレンズの加工方法を示す平面図及
び断面図である。
【図3】 図1に示すレンズ保持方法の変形例を示す概
略平面図及び断面図である。
【図4】 図3に示すレンズ保持方法の変形例を示す概
略断面図である。
【図5】 図1に示すレンズ保持方法を適用した投影光
学系及び露光装置を示す概略断面図である。
【図6】 本発明の露光工程を有するデバイス製造方法
を説明するためのフローチャートである。
【図7】 図6に示すステップ4の詳細なフローチャー
トである。
【図8】 従来の露光装置の投影光学系のレンズ及びレ
ンズ保持部材の取り付けを説明する概略平面図及び概略
断面図である。
【図9】 図8に示すレンズの変形を説明するための概
略平面図及び概略断面図である。
【図10】 図8に示すレンズの代わりに搭載される凹
メニスカスレンズの断面図である。
【図11】 図10に示すレンズの搭載の問題を説明す
る断面図である。
【符号の説明】
100 露光装置 130 投影光学系 200 段付きレンズ 206 段付き平面部 208 凸部 210 レンズ保持部材 212 受け面 220 押さえ環 240 覆い 242 覆い 250 砂粒 260 凹メニスカスレンズ 270 融着層 272 足 274 接着層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3つの凸部を有するレンズと、 当該レンズを前記凸部を介して3点支持するレンズ保持
    部材とを有する光学装置。
  2. 【請求項2】 前記凸部はピッチ120°で同一円周上
    に配置される請求項1記載の光学装置。
  3. 【請求項3】 所定のパターンを被処理体上に投影する
    投影光学系を有する露光装置であって、 前記投影光学系は、 3つの凸部を有して前記パターンを投影するするレンズ
    と、 当該レンズを前記凸部を介して3点支持するレンズ保持
    部材とを有する露光装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の露光装置を用いて前記被
    処理体を投影露光する工程と、 前記投影露光された被処理体に所定のプロセスを行う工
    程とを有するデバイス製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の露光装置を用いて投影露
    光された前記被処理体より製造されるデバイス。
  6. 【請求項6】 所定のパターンを被処理体上に投影する
    レンズを有する投影光学系の前記レンズに3つの凸部を
    形成するステップと、 当該レンズが前記凸部を介して保持されるように前記レ
    ンズの前記凸部を、平坦な面を有するレンズ保持部材上
    に固定するステップとを有するレンズ保持方法。
  7. 【請求項7】 前記投影光学系は、当該投影光学系の光
    軸上に前記レンズ及び前記レンズ保持部材を複数組有
    し、 前記複数のレンズの各々について前記凸部の間の部位の
    変形を測定するステップと、 前記レンズ及び前記レンズ保持部材の組を前記光軸回り
    に回転することによって、前記投影光学系が前記部位の
    前記変形によってもたらされる前記投影光学系の収差が
    最小になるように調節するステップとを更に有する請求
    項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記固定ステップは、前記投影光学系の
    光軸と垂直に前記レンズを前記レンズ保持部材に対して
    固定する請求項6記載の方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005062315A (ja) * 2003-08-08 2005-03-10 Minolta Co Ltd カメラユニット及びレンズユニット
JP2006332197A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Nikon Corp 鏡筒、露光装置及び光学素子の検出方法並びにデバイスの製造方法
JP2019098705A (ja) * 2017-12-07 2019-06-24 カンタツ株式会社 3次元造形装置、3次元造形装置の制御方法および3次元造形装置の制御プログラム
US10838164B2 (en) 2016-12-28 2020-11-17 Canon Kabushiki Kaisha Holding apparatus, lens apparatus, and image pickup apparatus

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