JP2002267802A - 反射防止フィルム - Google Patents
反射防止フィルムInfo
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Abstract
を生産性良く得ることを目的とする。 【解決手段】 透明フィルム基材の少なくとも片面に、
屈折率の異なる2つ以上の層からなる反射防止層が積層
される反射防止フィルムである。反射防止層のうち少な
くとも1層が、TiまたはZrのアルコキシドが加水分
解されてできる金属酸化物膜。かつ金属酸化物膜中には
R1 aR2 bSiX4-(a+b)で表される有機珪素化合物が含
まれている。ここでR1、R2はそれぞれ、アルキル基、
アルケニル基、アリル基、ハロゲン基、エポキシ基、ア
ミノ基、メルカプト基、メタクリル基、フロロ基、ある
いはシアノ基を有する炭化水素基。Xは、アルコキシル
基、アルコキシアルコキシル基、ハロゲンないしアシル
オキシ基から選ばれた加水分解可能な基。a、bはそれ
ぞれ0、1又は2であるが、a+bは2以下である。
Description
関し、さらに詳しくはハンドリング性がよく生産性が高
く、かつ高性能な反射防止フィルムに関する。
ィスプレイ等を通して展示物、景色等を見る場合、外光
や自身が映り込み、非常に見にくいことがある。このた
め透明基材の上に反射を抑えるような反射防止フィルム
を貼り合わせることが行われている。
ラスチックフィルムの上に、低屈折率層と金属酸化物等
からなる高屈折率層の2層以上の積層構造からなる反射
防止層を、または無機化合物や有機フッ素化合物からな
る低屈折率層を単層で積層した反射防止フィルムが用い
られている。また、これとは別に透明プラスチックフィ
ルムの表面に透明な微粒子を含むコーティング層を形成
してその表面を凹凸状とし、これにより外光を乱反射さ
せて同様の効果を得ようとするものが知られている。こ
れら反射防止フィルムのなかで、光の干渉を利用した反
射防止特性に優れた、低屈折率層と高屈折率層の積層構
造の反射防止層を有する反射防止フィルムを用いること
が多い。
着、CVD等の気相法が用いられているが、コストの面
から湿式法による製法も行われているが、性能的に気相
法による物よりも劣ることが多かった。湿式法により、
高性能な反射防止性能を得られなかった背景としては、
屈折率の高い膜形成することが、湿式法では難しかっ
た。
して、チタンやジルコニウム等、酸化物の屈折率の高い
アルコキシドを加水分解することにより金属酸化物膜を
得る方法や、金属酸化物の微粒子をアクリル等のバイン
ダーにより分散し硬化させる等の方法が取られてきた。
バインダーに分散させて硬化した膜は、バインダー成分
が不可欠なことから、高い屈折率を得ることがむずかし
い。また、金属アルコキシドを透明基材にコーティング
して得られる金属酸化物層は、非常に平滑な面となるた
め、連続コーティングによりロール状に巻き取ったと
き、フィルム背面にブロッキングを起こしてしまうとい
う課題がある。また、非常にすべりが悪いということか
ら、ロールの形状が悪く転写跡が残ってしまうなどの課
題があった。
屈折率の調整が必要であるという課題もあった。さら
に、金属のアルコキシドは水分を吸収すると加水分解が
進行するため、塗液としてのポットライフが十分ではな
いという課題があった。
解消し、従来の反射防止フィルムよりも生産性がよく、
高性能な反射防止フィルムの提供である。
ムは、透明フィルム基材の少なくとも片面に、屈折率の
異なる2つ以上の層からなる反射防止層が積層されてい
る。そして反射防止層のうち少なくとも1層が、チタン
またはジルコニウムのアルコキシドが加水分解されてで
きる金属酸化物膜であり、かつ金属酸化物膜中には下記
式(1)で表される有機珪素化合物が含まれていること
を特徴とする。 R1 aR2 bSiX4-(a+b)・・(1)
キル基、アルケニル基、アリル基、ハロゲン基、エポキ
シ基、アミノ基、メルカプト基、メタクリル基、フロロ
基、あるいはシアノ基を有するところの、炭化水素基で
ある。Xは、アルコキシル基、アルコキシアルコキシル
基、ハロゲン基、ないしアシルオキシ基から選ばれた加
水分解可能な基である。a、bはそれぞれ0、1又は2
であるが、a+bは2以下である。
を添加することにより、屈折率の調整が可能となる。か
つ有機珪素化合物は、チタンやジルコニウムのアルコキ
シドに比べ反応性が弱く塗液のポットライフが延長さ
れ、生産性の優れた反射防止フィルムを得ることができ
る。
光線の透過率が少なくとも50%以上、好ましくは75
%以上であるものであれば何でもよいが、工業生産性に
優れた有機高分子フィルムが好ましい。この有機高分子
としては、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等)、
ポリ(メタ)アクリル(例えば、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)等)、ポリカーボネート(PC)、ポ
リスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリウレタン、トリアセテート、セロフ
ァン等を例示することができる。これら中、PET、P
C、PMMAが好ましい。
によって無延伸フィルムであったり、延伸フィルムであ
ったりする。例えば、ポリエステルフィルム例えばPE
Tフィルムは、通常、二軸延伸フィルムであり、またP
Cフィルム、トリアセテートフィルム、セロファンフィ
ルム等は、通常、無延伸フィルムである。また、透明フ
ィルム基材の厚さは、反射防止フィルムの用途により適
宜決定されるが、通常10〜500μmである。
ム基材の少なくとも片面の上に設けられる。そして、こ
の反射防止層は、屈折率の異なる層を積層した構成から
なり、光の干渉性を利用した反射防止層である。そして
反射防止層のうち少なくとも1層は、チタンまたはジル
コニウムのアルコキシドが加水分解されてできる金属酸
化物膜である。こうした金属酸化物膜は、チタンまたは
ジルコニウムのアルコキシドを溶剤で希釈し、塗布、乾
燥工程中に加水分解をさせて形成できる。
として、具体的にはチタンテトラエトキシド、チタンテ
トラ−n−プロポキシド、チタンテトラ−i−プロポキ
シド、チタンテトラ−n−ブトキシド、チタンテトラ−
sec−ブトキシド、チタンテトラ−tert−ブトキ
シド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテ
トラ−n−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−i−プ
ロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、ジ
ルコニウムテトラ−sec−ブトキシド、ジルコニウム
テトラ−tert−ブトキシド、もしくはそれらの2〜
6量体が挙げられ、更にはジエトキシチタニウムビスア
セチルアセトネート、ジプロポキシチタニウムビスアセ
チルアセトネート、ジブトキシチタニウムビスアセチル
アセトネート、ジエトキシジルコニウムビスアセチルア
セトネート、ジプロポキシジルコニウムビスアセチルア
セトネート、ジブトキシジルコニウムビスアセチルアセ
トネート等のキレート化合物も挙げることができる。
たはジルコニウムのアルコキシドが加水分解されてでき
た金属酸化物膜に添加することで、その屈折率を調整で
きる。この有機珪素化合物は、反応性がチタンやジルコ
ニウムのアルコキシドと比較して低いため、ポットライ
フの延長の効果がある。こうした効果は、有機珪素化合
物がアルコキシド加水分解物に対して重量比で0.1〜
30%であると、より好ましくなる。
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn
−プロポキシシラン、テトラi−プロポキシシラン、テ
トラn−ブトキシシラン、テトラsec−ブトキシシラ
ン、テトラt−ブトキシシランなどのテトラアルコキシ
ドシラン類;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、メチルトリメトキシエトキシシラン、メ
チルトリアセトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセト
キシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、フェ
ニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリアセトキシシラン、デシルトリメトキ
シシラン、デシルトリエトキシシラン、トリフルオロプ
ロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリ
エトキシシラン、ヘプタデカトリフルオロデシルトリメ
トキシシラン、ヘプタデカトリフルオロデシルトリエト
キシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、
γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプ
ロピルトリアセトキシシラン、γ−メタクリルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、β−シアノエチルトリエトキシシラン、メチルトリ
フェノキシシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、
クロロメチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチル
トリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシ
シラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、
α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリ
シドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシ
エチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリフェノキシシラン、α−グリシドキシブチ
ルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエ
トキシシラン、β−グリシドキシブチルトリメトキシシ
ラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ
−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリキドキシブ
チルトリメトキシシラン、δ−グリキドキシブチルトリ
エトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)
メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリプロポキシシラン、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シエトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)プロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、
γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリ
メトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、δ−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキ
シシラン、などのトリアルコキシシラン、トリアシルオ
キシシラン、トリフェノキシシラン類;ジメチルジメト
キシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジア
セトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、メチ
ルビニルジメトキシシレン、メチルビニルジエトキシシ
ラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシラン、グ
リシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α−グリシ
ドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキ
シエチルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシエ
チルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシエチル
メチルジエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポ
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキ
シエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
メトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエ
チルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチ
ルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニル
ジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジ
メトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジ
エトキシシランなどのジアルコキシシラン、ジフェノキ
シシラン、ジアシルオキシシラン類が挙げられる。
折率等の光学物性の調整に用いられるが、表面の硬度、
濡れ、密着性、及びクラック防止の目的により2種以上
用いることも可能である。
えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、リグロイン、メ
チルエチルケトン、イソプロピルアルコール、メタノー
ル、エタノール、ブタノール、メチルイソブチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の飽和炭化水素、アルコ
ール、ケトン、エステル類、ハロゲン化炭化水素、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素、或いはこれらの混
合物が挙げられる。塗布方法としては、通常のコーティ
ング作業で用いられる方法を用いることができ、例え
ば、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、ロール
コーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、
スクリーン印刷法、ビートコーター法、マイクログラビ
アコーター法等を挙げることができる。
記透明フィルム基材の熱変形温度以下で行う。例えば、
透明フィルム基材がポリエチレンテレフタレートフィル
ムである場合には、通常120℃〜170℃の温度で3
0秒〜10分行う。乾燥状態によっては、40〜90℃
で12時間〜1週間程度のエージングを行うことによ
り、膜の屈折率が安定するので好ましい。
500nmの粒子が、アルコキシド加水分解物に対して
重量比0.1%〜25%で金属酸化物膜中に分散されて
いることが好ましい。こうした粒子が含まれると、金属
酸化物膜の表面に微細な凹凸が形成される。これによ
り、ブロッキングを抑えロール状に巻き取った際きれい
に巻き取れる反射防止フィルムを得ることができる。
0〜200nmであるとより好ましい。なお、粒子の粒
径は、その粒度分布のピークが一つの物でも良いし、2
つ以上でも良い。また、この粒子は、溶媒に分散させた
状態で加えるのが好ましいが、加えた後の分散が十分な
される場合はこの限りではない。
加水分解物に対して、重量比0.3〜5%であるとより
好ましい。添加量が多くなりすぎるとヘーズが高くなり
曇りの原因になり好ましくなく、少なすぎると滑りが悪
くなりブロッキングを起こしやすくなり好ましくない。
鉄、アルミニウム、銅、マグネシウム、インジウム、ア
ンチモン、マンガン、セリウム、イットリウム、亜鉛お
よびジルコニウムの金属単体またはその酸化物および/
または窒化物からなる群から選ばれる少なくとも1種を
用いることが好ましい。そうした粒子としては、酸化チ
タン、酸化珪素、酸化錫、酸化鉄、酸化アルミニウム、
酸化銅、酸化マグネシウム、インジウム・錫酸化物、ア
ンチモン・錫酸化物、酸化マンガン、酸化セリウム、酸
化イットリウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなどが挙
げられる。これら粒子は、その透明性、硬度、そして安
定性の点で優れている。
コート層を設けることにより、強度に優れた反射防止フ
ィルムが得られる。このハードコート層としては、透明
性を有し、適度な硬度を有する層を形成することが好ま
しい。その形成材料には特に限定はなく、例えば電離放
射線や紫外線照射による硬化樹脂や熱硬化性樹脂を使用
できる。特に、紫外線照射硬化型のアクリル系や有機珪
素の樹脂や、熱硬化型のポリシロキサン樹脂が好適であ
る。これらの樹脂は公知のものを用いることができる。
さらに、このハードコート層は、透明フィルム基材と屈
折率が同等もしくは近似していることがより好ましい
が、膜厚が3μm以上の場合には特にこの点も必要な
い。
方法に制限はないが、表面を平滑に且つ均一に形成する
ことが好ましい。このハードコート層には、平均粒子径
0.01〜3μmの透明な無機あるいは有機の微粒子を
混合分散させてもよい。これによりアンチグレアと呼ば
れる光拡散住の処理を施すことができる。そしてこの光
拡散性の処理を施したハードコート層の上に反射防止層
を形成することにより、画像のぼやけが小さくなり、単
なる光拡散性の処理を施した場合よりも画像が明瞭にな
る。この微粒子は、透明であれば特に限定されるもので
はないが、屈折率1.6以下の低屈折率材料からなる微
粒子が好ましく、例えば酸化珪素粒子、弗化マグネシウ
ム粒子等が安定性、耐熱性等の点から好適である。
することにより、反射防止層の表面を保護し、汚染し難
い反射防止フィルムも提供される。その形成材料として
は、透明性を有し、要求性能が満たされる限り、いかな
る材料でも制限がなく使用することができる。例えば、
疎水基を有する化合物、より具体的には、フルオロカー
ボンやパーフルオロシラン等、またこれらの高分子化合
物等を好ましくは使用することができる。また、指紋拭
き取り汚性向上のためには、メチル基の様な撥油性を有
する高分子化合物が好適である。
材料に応じて真空蒸着法。スパッタリング法、イオンプ
レーティング法。プラズマCVD法、プラズマ重合法な
どの真空製膜プロセスや、マイクログラビア、スクリー
ン、ディップ等のウエットプロセスの各種コーティング
方法を用いることができる。汚染防止層の厚さは反射防
止層の機能を損なわないよう設定することが必要であ
り、通常、形状膜厚を50nm以下とすることが好まし
い。
防止フィルムと同様に使用することができ、例えば、粘
着剤、接着剤等を用いてガラス板、プラスチック板、偏
光板等と貼り合わせることにより反射防止性を有する光
学部材を得ることができる。こうしたことから、透明フ
ィルム基材の両面もしくは、反射防止層の反対面側に易
接着処理を行うことが好ましい。これにより、密着性に
優れた反射防止フィルムも提供される。こうした易接処
理は、フィルムの製膜時に行ってもよいし、製膜後に行
っても良い。
説明する。なお、フィルム特性を下記の方法で評価し
た。
(PET)フィルムの上に、反射防止層をその分光反射
率のピークが550nm(基材より反射防止の各層の屈
折率nが高い場合は山部、低い場合は谷部)となるよう
な厚みで形成し、そのときの反射率Rから下記式により
逆算した。反射率は島津製作所製UV−3101PC型
を使用し測定した。 R=[(nS−n2)/(nS+n2)]2 なお上記式でnSはPETフィルムの屈折率であり、こ
れはアッベ屈折率計により測定した。
の光の反射率を測定した。
用して測定した。
性に関する従来技術課題に対する本発明効果を確認のた
め、アルコキシドをコーティングした段階のフィルムに
おいて、「ブロッキング」と「巻き形状」そして「アル
コキシドのポットライフ」を、次のようにして評価し
た。
り取り2枚表と裏を張り合わせて50℃で50kgの過
重をかけた条件で17時間保持した。そして剥離操作を
行い評価した。 ○:問題無く剥離できた。 ×:張り付きが起きた。
れる。 アルコキシドをコーティング後、以下のように評価を行
った。
を行ったときに ○:5時間以上経過しても液状態および乾燥後の塗面に
変化無し。 ×:5時間以内で液状態または乾燥後の塗面に異常(白
化、ゲル化等)が発生。
着処理二軸配向PETフィルム(帝人製 OPFW−1
88μm)を用い、この片面の上にUV硬化性ハードコ
ート剤(銘柄JSR製 デソライトR7501)を厚さ
約5μmになるよう塗布し、UV硬化させてハードコー
ト層を形成した。
チタネートの4量体(日本曹達製TBT B−4 )の
リグロイン/n−ブタノール(3/1)溶液に、SiO
2粒子(日本エアロジル製 AEROSIL R972
平均粒径20nm)をアルコキシドに対し0.5重量
%、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランをア
ルコキシドに対し15重量%添加したものを添加し分散
させたものを、マイクログラビアコーティングにより塗
工、150℃2分間乾燥し、厚さ約80nmになる膜
(屈折率1.75)を形成した。さらにこの上に、スパ
ッタによりSnO2層(屈折率2.05)を65nm形
成した。こうして屈折率の異なる2層からなる反射防止
層を形成した。
ルに溶解し、水および塩酸を加えて加水分解して得られ
たSiO2ゾルを塗布し、100℃で 2分間熱処理
し、汚染防止撥水層としてのゲル膜(屈折率1.45)
を形成した。こうして得られたフィルムの評価結果を表
1に示す。
(日本軽金属 アルミナ 1μm)を0.5重量%に変
更した以外は、実施例1と同様に行った。こうして得ら
れたフィルムの評価結果を表1に示す。
ーティング液に粒子を添加しなかった以外は、実施例1
と同じに行った。こうして得られたフィルムの評価結果
を表1に示す。
2粒子40重量%に変更した以外は、実施例1と同様に
行った。こうして得られたフィルムの評価結果を表1に
示す。
ーティング液に、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシランを加えなかった以外は、実施例1と同様に行っ
た。こうして得られたフィルムの評価結果を表1に示
す。
により製造コストを抑えることができ、高い反射防止機
能を持った反射防止フィルムを提供することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 透明フィルム基材の少なくとも片面に、
屈折率の異なる2つ以上の層からなる反射防止層が積層
されている反射防止フィルムにおいて、反射防止層のう
ち少なくとも1層が、チタンまたはジルコニウムのアル
コキシドが加水分解されてできる金属酸化物膜であり、
かつ金属酸化物膜中には下記式(1)で表される有機珪
素化合物が含まれていることを特徴とする反射防止フィ
ルム。 R1 aR2 bSiX4-(a+b)・・(1) (式(1)中で、R1とR2はそれぞれ、アルキル基、ア
ルケニル基、アリル基、ハロゲン基、エポキシ基、アミ
ノ基、メルカプト基、メタクリル基、フロロ基、あるい
はシアノ基を有するところの、炭化水素基である。Xは
アルコキシル基、アルコキシアルコキシル基、ハロゲン
基、ないしアシルオキシ基から選ばれた加水分解可能な
基である。a、bはそれぞれ0、1又は2であるが、a
+bは2以下である。) - 【請求項2】 金属酸化物膜中での有機珪素化合物は、
アルコキシド加水分解物に対して重量比で0.1〜30
%であることを特徴とする請求項1記載の反射防止フィ
ルム。 - 【請求項3】 平均粒径が1〜500nmの粒子が、ア
ルコキシドに対して重量比0.1%〜25%で金属酸化
物膜中に分散されていることを特徴とする請求項1〜2
のいずれかに記載の反射防止フィルム。 - 【請求項4】 粒子が、チタン、珪素、錫、鉄、アルミ
ニウム、銅、マグネシウム、インジウム、アンチモン、
マンガン、セリウム、イットリウム、亜鉛およびジルコ
ニウムの金属単体またはその酸化物および/または窒化
物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを
特徴とする請求項3記載の反射防止フィルム。 - 【請求項5】 ハードコート層が、透明基材と反射防止
層の間に設けられていることを特徴とする請求項1〜4
のいずれかに記載の反射防止フィルム。 - 【請求項6】 透明フィルム基材の両面もしくは片面
に、易接着処理がなされていることを特徴とする請求項
1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルム。 - 【請求項7】 汚染防止層が、反射防止層の上に形成さ
れていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
載の反射防止フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001064758A JP2002267802A (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | 反射防止フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2001064758A JP2002267802A (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | 反射防止フィルム |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002267802A true JP2002267802A (ja) | 2002-09-18 |
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JP2008044357A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-28 | Showa Denko Kk | 透明反射防止板 |
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- 2001-03-08 JP JP2001064758A patent/JP2002267802A/ja active Pending
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