JP2002267366A - ロータリーキルン用支持タイヤ及びその装着施工法 - Google Patents

ロータリーキルン用支持タイヤ及びその装着施工法

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JP2002267366A JP2001062162A JP2001062162A JP2002267366A JP 2002267366 A JP2002267366 A JP 2002267366A JP 2001062162 A JP2001062162 A JP 2001062162A JP 2001062162 A JP2001062162 A JP 2001062162A JP 2002267366 A JP2002267366 A JP 2002267366A
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誉 西川
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周平 平谷
Hironori Itagaki
裕則 板垣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大径高荷重の極厚キルンタイヤの取替えに際
して、タイヤを二分割することにより、キルン回動の障
害となるタイヤ内面に溶接裏波の凸出が生ずることな
く、またタイヤ厚における開先内の未溶融切欠きや間隙
を残さない完全溶込み溶接が可能なロータリーキルン支
持タイヤを提供すること。 【解決手段】 この支持タイヤは、径方向に二分割した
半円形状の各タイヤ分割片を解体可能にリング状に仮止
め接合した円形状のロータリーキルン用タイヤ1を形成
し、各分割片2、2の接合部に沿って、タイヤ1の内径
側に溶接接合用のV型の裏開先4を形成し、この裏開先
4の断面がタイヤ1の内面に対してV型の裏開先の尖端
を有するように形成し、このV型の裏開先4の尖端に所
要の高さ5の開先ルート面を形成して構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリーキルン
支持タイヤと、その巻替え交換における装着施工法の改
良に関するもので、特にセメント焼成用本窯などの大径
で極く厚肉のキルン支持タイヤとその装着施工法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】セメント、鉱石原料等の焼成を行う所謂
本窯であるロータリーキルンは、大径(例えばφ400
0〜6500mm)・高荷重(例えば3000〜600
0ton)の大型であるため、これに装着されるキルン
支持タイヤは更に大径(例えばφ4500〜7000m
m)広幅(例えば(800〜1100mm)で極厚肉
(例えば300〜500mm)の重量品である。
【0003】このタイヤの取替えが必要となった場合の
問題点は、先ず第1点に輸送問題があげられ、タイヤ一
体品としては船便による以外は道路搬送が不可能であ
り、このため原料鉱山に近接する大抵の内陸工場では、
タイヤ素材を二分割して搬入したうえ、現地の工場内で
接合してリング一体品とし、そこで熱処理と機械加工を
施して仕上げる方法を採っている、更に第2点は、タイ
ヤがリングと一体品であるため、取替えに際してはキル
ンセルと共に内装の耐火レンガ類をも切断撤去すること
が必須とされ、その後にタイヤを嵌め替えて再びセルと
内装レンガ類等の修復が必要とされることにある。
【0004】また、本窯ではない一般の小型ロータリー
キルンの場合には、上記同様にリング一体品を搬入し、
キルン本体を切断して取替える方法の外に、本窯ほどに
高荷重極厚大径ではないことから仕上精度や性能の制限
が緩められ、例えば若干の溶接歪みも許容されるので、
その取替えにはタイヤを二分割して搬入し、キルン本体
に直接に取付けて接合する方法も採用されている。この
方法における大抵の場合は、タイヤ接合部にV型或いは
U型の片側狭開先を設けた溶接接合であることが多く、
この方法では溶接歪みが一方に偏りタイヤの軸心が揺動
する問題が残されている、これに対し本出願人による特
許第1145381号並びに実用新案第1490548
号に開示されている如く、上記の溶接歪みを減少させる
目的でタイヤ厚の内・外径側に開先を分割してX型また
はH開先としたキルンタイヤとその装着施工法もある
が、この方法にも内径側開先内に故意に未溶融域を残存
させる問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】タイヤを一体品として
交換する場合、ロータリーキルンの支持タイヤはエンド
レス状のリングに形成されているので、その嵌着個所に
おいては、摩損した旧タイヤのみならずキルンセルと共
に内装の耐火レンガ類をも切断撤去した後、該切断部に
新しいタイヤを嵌込んでキルンセルの切断個所を接合補
修したうえ、内装レンガ張替え等の付帯工事も発生す
る。このため取替作業には、タイヤ1本について数ケ月
に渡る工期と、多大な費用を要する重大な問題がある。
【0006】また、小型ロータリーキルンにおけるよう
に、二分割タイヤを搬入し、キルン本体に直接取付けて
接合する方法では、接合部の開先形状によって、例えば
片側V型またはU型開先のみの場合には溶接歪みが一方
向に偏るのでタイヤリングの真円度が狂い、キルン回転
時に軸心が揺動することがある。
【0007】さらにまた、この真円度狂い防止のため接
合部において、タイヤの内外径に開先を分割したXまた
はH型の両面開先を形成して装着施工する方法を先に開
発した本出願人による特許第1145381号及び実用
新案第1490548号に開示されている方法は、タイ
ヤとキルン本体との隙間に突起物があるとキルン回転の
障害となるが、セルとタイヤの狭隘な隙間での仕上加工
を施し得ない理由から、溶接金属がセルとの隙間に凸出
しないようにタイヤ内径側に開口したV型の開先内上部
に未溶接空間を故意に残す施工法であり、これがタイヤ
内径円周上における切欠き欠陥と同様の問題点とされて
いた。
【0008】このように、小型キルンの支持タイヤ取替
えには採用されたいずれの方法にも、その性能上の信頼
性において解決されない課題が残されており、本窯の支
持タイヤ用としては採用に至らなかったものである。
【0009】本発明は、かかる大径高荷重の本窯用極厚
キルンタイヤの取替えに際して、タイヤを二分割して搬
入し、その嵌着個所においてキルン本体はもとより、内
装の耐火レンガ類等をも切断することなく、タイヤを本
体に直接に取付けて接合するもので、溶接歪みや変形の
対策に基本的に必要とされる母材の表裏両面の開先とし
たX型またはH型を保持して、キルン回動の障害となる
タイヤ内面に溶接裏波の凸出が生ずることなく、またタ
イヤ厚における開先内の未溶融切欠きや間隙を残さない
完全溶込み溶接が可能なロータリーキルン支持タイヤを
提供し、且つその取替えにおける工期と経費においても
効率的で、これまで適用されることのなかった本窯用支
持タイヤの簡易装着方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、そ
の目的を達成する手段として、本発明は、径方向に二分
割した半円形状の各タイヤ分割片を解体可能にリング状
に仮止め接合した円形状のロータリーキルン用タイヤで
あって、各分割片の接合部に沿って、タイヤの内径側に
溶接接合用のV型の裏開先が形成され、且つ、このV型
の裏開先の断面が閉鎖した窓穴状形態を成してタイヤの
内面に対してV型の裏開先の尖端を有するように形成さ
れ、このV型の裏開先の尖端に所要の高さの開先ルート
面が形成されていることを特徴とするロータリーキルン
用支持タイヤを提供するものである。
【0011】また、上記の課題を解決し、その目的を達
成する手段として、本発明は、径方向に二分割した半円
形状の各タイヤ分割片を解体可能にリング状に仮止め接
合した円形状のロータリーキルン用タイヤであって、各
分割片の接合部に沿って、タイヤの外径側に溶接用の表
開先として断面形状が略々H型状であって、その外径側
の溝がタイヤ表面に開口するように形成されていること
を特徴とするロータリーキルン用支持タイヤを提供する
ものである。
【0012】さらに、上記の課題を解決し、その目的を
達成する手段として、本発明は、径方向に二分割した半
円形状の各タイヤ分割片を解体可能にリング状に仮止め
接合した円形状のロータリーキルン用タイヤであって、
各分割片の接合部に沿って、タイヤの外径側に設けた溶
接用表開先の開口した溝の中に、タイヤの仮組み時の表
面合せ用の肌合せダミーを取外し可能に装入し、仮止め
接合して形成されていることを特徴とするロータリーキ
ルン用支持タイヤを提供するものである。
【0013】また、本発明は、上記のように構成した各
ロータリーキルン用支持タイヤにおいて、開先ルート面
の高さが0.5〜4.5mmの範囲内にあることを特徴
とするロータリーキルン用支持タイヤを提供するもので
ある。
【0014】さらにまた、上記の課題を解決し、その目
的を達成する手段として、本発明は、径方向に二分割し
た半円形状の各タイヤ分割片の接合部に沿って、タイヤ
の内径側に溶接接合用のV型の裏開先を形成する工程
と、この半円形状の各タイヤの分割片を、適宜の仮止め
手段により解体可能に仮止め接合して、リング状のロー
タリーキルン用タイヤを形成する工程と、このタイヤを
一旦分割解体したのち、ロータリーキルンのセルの所要
個所の外周に沿って、各分割片をリング状に再度仮止め
接合してロータリーキルンにタイヤを嵌込む工程と、こ
のタイヤを回動して、各分割片の接合部の開先をセルの
上部に位置させた状態において、そのタイヤの内径側に
形成されている閉鎖した窓穴状のV開先を順次に溶接す
る工程と、このタイヤの各分割片の接合部に沿って、タ
イヤの外径側に溶接用の表開先を削稜整形したのち、各
表開先を溶接する工程とから成ることを特徴とするロー
タリーキルン用支持タイヤの装着施工法を提供するもの
である。
【0015】また、上記の課題を解決し、その目的を達
成する手段として、本発明は、径方向に二分割した半円
形状の各タイヤ分割片を解体可能にリング状に仮止め接
合した円形状のキルン用タイヤであって、各分割片の接
合部に沿って、タイヤの外径側に断面形状が略H型状の
表開先を形成する工程と、この略H型状の表開先を備え
たタイヤの分割片を、適宜の仮止め手段により解体可能
に仮止め接合して、リング状のロータリーキルン用タイ
ヤを形成する工程と、このタイヤを、一旦分割解体した
のちロータリーキルンのセルの所要個所の外周に沿っ
て、各分割片をリング状に再度仮止め接合してロータリ
ーキルンにタイヤを嵌込む工程と、このタイヤを回動し
て、各分割片の接合部の開先をセルの上部に位置させた
状態において、そのタイヤの内径側に形成されている閉
鎖した窓穴状のV開先を順次に溶接する工程と、このタ
イヤの各分割片の接合部に沿って、タイヤの外径側に溶
接用の表開先を削稜整形したのち、各表開先を溶接する
工程とから成ることを特徴とするロータリーキルン用支
持タイヤの装着施工法を提供するものである。
【0016】さらに、上記の課題を解決し、その目的を
達成する手段として、本発明は、径方向に二分割した半
円形状の各タイヤ分割片を解体可能にリング状に仮止め
接合した円形状のキルンタイヤであって、各分割片の接
合部に沿って、タイヤの外径側に溶接接合用の開口した
溝状の表開先を形成する工程と、このタイヤ分割片を、
適宜の仮止め手段により解体可能に仮止め接合して、リ
ング状のロータリーキルン用タイヤの表開先の開口した
溝に表面合わせ用の肌合わせダミーを取外し可能に装入
し、仮止め接合して、リング状のロータリーキルン用タ
イヤを形成する工程と、このタイヤを、一旦分割解体し
たのちロータリーキルンのセルの所要個所の外周に沿っ
て、各分割片をリング状に再度仮止め接合してロータリ
ーキルンにタイヤを嵌込む工程と、このタイヤを回動し
て、各分割片の接合部の開先をセルの上部に位置させた
状態において、そのタイヤ厚の内径側に形成されている
閉鎖した窓穴状のV開先を順次に溶接する工程と、この
タイヤの表開先溝に装入した肌合わせダミーを解体撤去
して各分割片の接合部に沿って、タイヤの外径側に溶接
用の表開先を削稜整形したのち、各表開先を溶接する工
程とから成ることを特徴とするロータリーキルン用支持
タイヤの装着施工法を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】ロータリーキルンは、本体と支持
タイヤとの間に僅かな隙間を設けて、稼動中は本体とタ
イヤが若干のズレを持って回動する構造となっている。
このため支持タイヤには、内径面に回転の障害となる突
起物や切欠きなどのない円滑な表面が形成されることと
共に、真円が要求されるのである。また、キルン本体と
支持タイヤとの隙間は狭隘であるために、支持タイヤを
所要個所に嵌込んだのち内径表面を仕上げるなどの加工
作業は一切不可能な状態にあるものである。従って、本
窯などに対しセルや内装品を切断撤去することなく支持
タイヤを分割して装着する施工法を採る場合に、そのタ
イヤの各分割片に必要とされる条件は、第1に、接合後
の仕上加工を要しないようにタイヤ接合部の内径面に突
起や未溶融域を作らないこと、第2は、溶接の歪み変形
を軽減または防止するためタイヤ内外径の両面に開先を
分割して真円度を保持することである。二分割した支持
タイヤを本体に仮組みする際に、円の精度を保って表面
合わせを行うためには接合面に各分割片が密着する接触
面が必要であり、この接触面はXやH型の両面開先にあ
っては溶接の収縮応力に対する拘束と、板厚表裏の中ほ
どに有って支点の役割を有し角変形を減ずる作用があ
る。これに対してV型やU型の片開先にはこの接触面が
ないため変形を抑制しにくいのである。
【0018】本発明者等は、上記の2条件に着目して、
これを満足する二分割タイヤの接合方法を開発したもの
で、その要旨を以下に記述する。即ち、本発明のロータ
リーキルン用支持タイヤは、径方向に二分割した半円形
のタイヤ分割片を解体可能にリング状に仮止め接合した
円形状のキルン用タイヤであって、各分割片の接合部に
沿って、タイヤの内径側に溶接接合用のV型の裏開先が
形成され、且つ、このV型の裏開先の断面が閉鎖した逆
三角形または逆五角形状の窓穴状形態を成してタイヤの
裏面に対してV型の裏開先の尖端を有するように形成さ
れ、このV型の裏開先の尖端における開先ルート面の高
さが0.5〜4.5mmの範囲にあることを特徴とする
ものである。
【0019】タイヤ接合部の開先を上記の形状に限定し
た理由を以下に説明する。先ず、タイヤの内径側に閉鎖
したV型の裏開先を形成すると限定した理由は基本的に
両面開先を保持することにあり、タイヤの厚さ方向にお
いて溶接開先を表裏に分割して、最終的に両面からの溶
接施工とし、実施例4に記載する通り、内外径の各溶接
による収縮応力を拮抗させることにより、角変形を防止
し真円度を保持することができる理由に基づくものであ
る。
【0020】また、このV型の裏開先の断面が閉鎖した
逆三角形または逆五角形様の窓穴状形態を成してタイヤ
裏面に対してV型の裏開先の尖端を有するようにした理
由は、タイヤ内径面の円滑性と健全性を確保するためで
あり、通常の開先形状では母材表面に開口してその溶接
金属は開先終端より突出した余肉を形成するものである
のに対し、タイヤ回動の障害となる余肉の突出や開先内
の未溶接空間を形成させないために、V型の裏開先の尖
端をタイヤ裏面側に向けたうえ、溶接溶込みを調節する
ことによってタイヤ内径面の健全性を保持することが可
能になるからである。
【0021】さらに、この開先Vの尖端における開先ル
ート面の高さを0.5〜4.5mmの範囲に限定した理
由は、タイヤ内径面の溶接末溶融切欠きと裏波ビードの
突出を防止して完全溶込みを形成することにあり、実施
例1に記載する通り、V型の裏開先の尖端のルート高さ
が0.5mm未満では、ルート間隔の如何及び裏当て金
の有無にかかわりなく、開先裏面に裏波即ち余肉の突出
が生ずるため不適当であるからである。また、ルート高
さが4.5mmを超えると、開先ルート面に融合不良で
ある未溶融域の残存が確認され、これがタイヤ裏面に切
欠きを形成することとなり、亀裂に伸長する懸念が持た
れるので適用し得ないと判定されるからである。
【0022】二分割タイヤの接合において、上記のタイ
ヤの内径側のV型の裏開先のみで外径側に開先を設けて
いない場合は、内径側の接合が終ったのち、タイヤの外
径側に表開先をガウジングなどを用いて開先を形成する
ことになる。然し、上記の開先ガウジングは熱を伴うの
で、タイヤの変形予防のためにはこの作業を避けること
が望ましく、前記の内径側に形成したV型の裏開先に加
えて、予めタイヤの外径側に表開先として断面形状がH
型状であって、その外径側の溝がタイヤの表面に開口す
るように形成することにより、実施例2に記載の如く、
開先取りの手間を大巾に短縮できると共に、タイヤ素材
への入熱を抑制し歪み変形を軽減することが出来るので
ある。
【0023】
【実施例】以下に、本発明に係るロータリーキルン用支
持タイヤ及びその装着施工法のいくつか実施例について
説明する。
【0024】(実施例1)図1は、ロータリーキルン支
持タイヤの第1の実施例を示すもので、支持タイヤ1を
径方向に二分割して、各半円形状の分割片2,2の両端
部側面に突設した適宜の仮止め用締め金具3を用いて、
解体可能に仮止め接合したリング状の支持タイヤを示し
ており、ロータリーキルンの外径よりも若干大径の内径
を備えた所要厚・所要巾の鋼製の支持タイヤ1を形成す
ると共に、この支持タイヤ1を径方向に二分割して割形
と成したタイヤ分割片2,2を形成し、該タイヤ分割片
2,2の両接合部に沿って、タイヤの内径側に、図3及
び図4に示す、断面形状がV型の溶接用裏開先4を備え
たキルン支持タイヤを構成するものである。
【0025】図3は、タイヤの内径側に設けた裏開先の
断面形状を示すもので、タイヤの各分割片2,2の接合
部に沿って、タイヤの内径側に溶接接合用のV型の裏開
先4が形成され、且つ、このV型の裏開先4の断面が閉
鎖した逆三角形または逆五角形様の窓穴状形態を成し
て、タイヤ裏面に対してV型の裏開先の尖端を有するよ
うに形成され、この尖端における開先ルート面を拡大図
4に示すルート高さ5が0.5〜4.5mmの範囲にあ
るように形成して、キルン支持タイヤを構成するもので
ある。
【0026】上記V型の裏開先の尖端の開先ルート高さ
5には、ルート面に溶接の未溶融域を残さず開先内完全
溶込みを保持し、且つ、タイヤ裏面に対して裏波ビード
の余肉突出が生じない適切なルート高さが必要であり、
そのルート高さの適正範囲は、開先尖端部の溶接溶込み
状態により決定したもので、ルート間隔6が表1に示す
1.5mm未満である場合、及び1.5〜3mmとした
場合において、ルート高さ5を変えることによって、そ
れぞれの場合に適正な溶込みを示す範囲をもって決定し
たものである。
【0027】これにより、V型の裏開先の尖端のルート
高さが0.5mm未満の場合は、ルート間隔の如何及び
裏当て金の有無にかかわりなく、開先裏面に裏波即ち余
肉の突出が生ずるため不適当であることが分かる。ま
た、同様にルート高さ5が4.5mmを超える場合に
は、開先ルート面に未溶融域の残存が確認され、これが
タイヤ裏面に切欠きを形成するため、適用し得ないこと
が明らかとなったものである。
【0028】この実施例によるタイヤの内径側のV型の
裏開先は、閉鎖された窓穴状で奥行きが深いため通常形
態の溶接方法は適用できない。従って、このタイヤ内径
の開先4の溶接には溶接棒を横方向に寝かせた状態でそ
の溶接作業が可能な横置き溶接棒7を用いる。この溶接
棒7は被覆に特殊な形状の加工を施し、横置き状態で溶
接アークが正しく下向きに指向し保持されるのでその下
部の溶着が正常に行われるものである。
【0029】本実施例により決定された開先ルート高さ
5の範囲で施工することにより、二分割したキルンタイ
ヤの接合部において溶接開先内に切欠き様の欠陥と見做
される溶接未溶融域を残さず、もともと狭隘な故に仕上
加工が出来ないタイヤ内径面とセルとの間隙に、溶接ビ
ードの余肉突出を生じることもなく、平滑な内径面を形
成することが可能となるものである。
【0030】
【表1】
【0031】(実施例2)図5は、本発明に係るロータ
リーキルン用支持タイヤの第2の実施例を示すもので、
タイヤの外径側の表開先の形状を示しており、タイヤの
各分割片2,2の両接合部に沿ってタイヤの内径側に設
けたV型の裏開先4に加えて、タイヤ厚の外径側に溶接
用表開先として、断面形状がH型状であって、その外径
側の開先溝8がタイヤ表面に開口するように形成して、
キルン支持タイヤを構成したものである。一般に、突合
せ溶接における角変形を軽減する方法として、片開先
(例えばU型またはV型)の場合より、開先を表裏に分
割した両開先(例えばX型またはH型)の方が有効であ
ることは周知である。
【0032】また、二分割タイヤをキルン本体に仮組み
する際に、各分割片2,2が接合面に沿って密着する接
触面を有することが、タイヤ円形の真円度を保って表面
合わせを行い易くするのであり、X型やH型の両面開先
にあってはその中央部に位置するこの接触面9が溶接の
収縮応力に対して拘束部となり、板厚の表裏間における
支点の役割をもなして、実施例4で後述する如く発生し
た収縮力を拮抗させる結果、角変形を減ずる効果をもた
らすのである。
【0033】このような溶接における基本的な両開先を
保持するように、この実施例では、実施例1の開先形状
に加えて、更にタイヤの外径側に開先部の断面形状がH
型状をなしてタイヤ外径の表面に開口するように開先溝
8を形成したものである。この実施例に示すH型状開先
は、実施例1の内径側V開先内を溶接した後工程でのタ
イヤ外径側をガウジングなどで開先取りする手間を大巾
に短縮できると共に、更に、タイヤ接合部において高熱
を伴う溶断の作業量を減じ、タイヤ素材への入熱量とそ
の影響による歪み変形を軽減する目的を持って予めH型
状に開先を形成したものである。
【0034】(実施例3)図6は、本発明に係るロータ
リーキルン用支持タイヤの第3の実施例を略示したもの
で、上記実施例2記載のタイヤ接合部に設けたH型状の
開先に、更にタイヤ外径側に開口した開先溝8内に、二
分割したタイヤの表面肌合わせ用として別途製作した肌
合わせダミー10を挿入し、しかも取外し可能なように
仮止めして形成したものである。
【0035】キルン本体の所要個所において二分割した
タイヤ各分割片2,2を仮組みする際に、外径側に溝が
開口した図5の状態のままでは、リング状タイヤの表面
肌合わせがむずかしく寸法精度を出しにくい等の不便性
があり、これを解決するため予め両接合部の表開先のタ
イヤ外径側の開先溝8内に肌合わせダミー10を挿入
し、取外し可能なように仮止めしたものである。これに
より二分割タイヤのキルン本体装着に際して仮組み肌合
わせが行いやすくなって、作業時間や工期の短縮が出来
ると共に、分割タイヤの接合部溶接における拘束の役割
をも果たす効果があり、歪み変形の防止にも有効に作用
するのである。
【0036】(実施例4)一般にロータリーキルンに
は、本体であるセルにタイヤを固定することなく、隙間
即ちクリアランスが設けて有る。通常は、タイヤ嵌着個
所となるセルの外周上に鋼製の敷板を適宜の間隔をもっ
て固定し、この敷板とタイヤとの間にクリアランスを設
けて、両者間に若干の回転ズレを有しながら、円滑なキ
ルン回転が保持される構造となっている。クリアランス
はキルン加熱時におけるセルの膨張拡径を吸収し、セル
やタイヤが損傷することなくスムースなキルン回転が保
持されるように、例えば2〜8mmの範囲で適正な間隙
に設定してある。このため、タイヤリングには真円であ
ることが必要条件とされているが、使用経過年数の長い
キルンタイヤの中には、繰返し補修や老朽によって楕円
状に変形したものも見受けられる。
【0037】実際に、タイヤが変形した例として、老朽
・損耗により交換のため取外したキルンタイヤでその直
径を実測したところ、タイヤの2方向直径(X・Y)に
おいて25mmの差が確認されたものがある。このタイ
ヤは直前までの稼働において、回転に特に重大な支障も
なかった様子から、タイヤ真円度として25ミリ差の場
合も許容される範囲と見做し得るが、通常は、タイヤ真
円度の許容範囲として実用上支障のない適用範囲は5m
m以下と見做すべきである。
【0038】二分割片2,2で接合したタイヤの真円度
について実施例から説明する。図11及び図12は、タ
イヤ分割片2,2の開先形状による接合後の真円度を比
較するために使用した支持タイヤをそれぞれ示すもの
で、図11は各分割片2,2の接合部開先を本発明によ
るH型状両面開先としたもの、また図12は各分割片
2,2を一般の片側開先である狭開先U型としたもので
ある。これらの支持タイヤを用いてそれぞれの溶接前及
び溶接後におけるタイヤ外径の横軸径(X)と縦軸径
(Y)とを計測したもので、溶接前後の双方向寸法差を
表2に示す。
【0039】この結果、図12による片側U開先とした
タイヤでは、開先溶接の収縮応力により開先断面巾が収
縮して、その影響でタイヤリングの縦軸径(Y)はマイ
ナス方向に縮径すると共に、反作用により横軸(X)に
直径の膨らみが認められる。この理由は、接合部が片開
先であるために収縮力は一方向のみに作用してリング外
径を変形させ直径差が7.6mmとなったものであり、
前記の真円度の実用許容範囲5mm以下を超える結果を
示したのである。
【0040】これに対して、図11の本発明によるH型
様の両開先としたタイヤでは、接合溶接においては、内
径側のV開先を溶接することによりタイヤ厚の内径側に
発生した収縮力が上記同様に作用する。然しながら、こ
のとき実施例2に記述したタイヤの接触面である開先断
面H字形の横棒部(図5、9)が支点の作用をなして、
応力による変形がリング直径の縦軸方向に発生し一旦拡
径する現象が起りその直径差は3.0mmを示すもの
の、この後工程で外径側H開先を削稜整形して再び溶接
するため、このときは内径溶接時の歪み量を吸収する方
向に再び収縮力が作用することとなり、内外開先それぞ
れの収縮量が拮抗して、タイヤリングを原形の真円形状
に戻す効果が認められた。
【0041】なお、このような溶接の収縮歪み量は内外
開先の溶接量に影響されるものである。通常の施工形態
としては外径開先の方がやや多くなり、従ってその歪み
変形における戻り量も若干大きくなる結果、タイヤは各
分割片の接合部開先を通る縦軸方向の直径は若干マイナ
ス気味となり、そのリング外径の双方向における直径差
は1.1mmを示した。また、タイヤの接合部におい
て、本例の両面開先とすることで内外の応力による収縮
作用を拮抗させる結果、その溶接変形量は矯正される利
点があり、前記真円度の許容範囲である5mm以下に止
めることができるのである。
【0042】
【表2】
【0043】(実施例5)キルンタイヤの素材は、その
機械的性質や耐用度並びに経済性などからユーザーが選
別採用しており、現状は各種の鋼材質が利用されてい
る。本発明は、タイヤ各分割片2,2の接合部に沿っ
て、タイヤ厚の内径側に溶接接合用のV型の裏開先が形
成され、且つ、このV型開先の断面が閉鎖した逆三角形
または逆五角形様の窓穴状形態を成して、タイヤ裏面に
対してVの尖端を有するように形成され、この尖端にお
ける開先ルート面の高さ5が0.5〜4.5mmの範囲
にあることを特徴とするものである。
【0044】なお、タイヤ厚の表側開先に対しては、開
先溝が表面に開口しているので通常の溶接方法で行うこ
とができ、溶接材料や材質の選定も自由である。これに
対して内径側V開先には、上述の通り溶接材料を自由に
選定出来ず特定形態の溶接棒を使用しなければならな
い。本実施例は図4に示すような内径側閉鎖開先を形成
して横置き溶接棒7を使用した場合に、その母材鋼種に
よる溶接接合部の強度特性を調査したものである。
【0045】この内径側V開先の断面は、閉鎖した窓穴
状形態で奥行きが深く、通常形態の溶接方法が適用出来
ない形状をなしているため、特殊な被覆形状に加工した
横置き溶接棒を使用するものであることは実施例1に述
べた。上述のユーザーが採用するタイヤの各種鋼材質に
対し、本発明による内径側窓穴状V型開先を設けて横置
き溶接棒を使用して接合した部分の機械的性質を表3に
示す。
【0046】この結果、各種材質の母材について横置き
溶接棒により突合溶接された溶接部の機械的性質として
は、ほぼ母材に近似した値を示しておりタイヤ材質が相
違する場合であっても横置き溶接棒を適用することに問
題はないことを証するものである。
【0047】
【表3】
【0048】(実施例6)次に、本発明にかかるロータ
リーキルン用支持タイヤの装着施工法の好適な実施例に
ついて説明する。図2に示すように、ロータリーキルン
の外径よりも若干大径の内径を備えた所要厚、所要幅の
鋼製の支持タイヤ1を円形の径方向に二分割した割形と
成してタイヤ分割片2,2を形成し所定寸法に仕上加工
したのち、先ず該分割片の接合部に沿ってタイヤ厚の内
径側に図3及び図4に示す閉鎖した窓穴状V型の裏開先
を削稜形成する。
【0049】このとき、タイヤの肉厚並びにタイヤ取替
えの工期等を考慮して、必要により図5に示すタイヤ厚
の外径側に開先の断面形状がH型状となるように表開先
溝8を形成し、或いはまたタイヤの仮組みが行いやすい
ように図6に示すH型状表開先の溝内に肌合わせダミー
10を挿入して取外し可能なように仮止めしてタイヤ分
割片接合部の開先を形成する。
【0050】次に、このタイヤ各分割片を解体可能に仮
止め接合できるように、両分割片の両端部側面に、突設
した仮止め用の有孔突片など適宜の仮組用締め金具3を
取付け、ボルト・ナットにより両分割片を仮止め接合し
て、図1に示すリング状の支持タイヤを形成する。
【0051】次にこのタイヤを一旦分割解体して、両分
割片2,2を図7に示すようにロータリーキルンKの所
要の支持箇所の外周に、タイヤの各分割片の表面肌合わ
せを正確に行い再度リング状に仮止め接合して、キルン
に嵌め込んだ状態と成したのち、図には示していないが
裏開先底の両端に溶接用タブ板を取り付ける。
【0052】次いで、図7の両裏開先4,4がキルンの
上下に配置されるようにタイヤ1を回動して、タイヤ上
側に位置した一方の裏開先4に必要に応じてタイヤ内径
面の開先ルートに沿って図8に示す銅製などの裏当て金
11を取付け、横置き溶接棒によりV開先内を溶接した
のち、タイヤを180゜回動して上側に位置した他方の
裏開先4を再び同様の手順で溶接する。
【0053】このとき、窓穴状V開先に対して、装入し
た横置き溶接棒の操作が可能な範囲で開先内の溶接を行
い、開先上部に残った空間12を残した状態で終了す
る。この内径側開先上部に残った空間12は、図10に
示すように表開先H字形の横棒部9を削稜整形したとき
表開先8と一体に併合形成され、次工程の表開先13の
施工時に完全な溶接が行われる。
【0054】しかる後、裏開先の溶接を終えたタイヤ1
を回転して図9のように分割片2,2の接合部を水平に
配置し、図には示していないがタイヤ寸法を正確に保つ
ため、タイヤの仮止め接合箇所にコ字形のストロングバ
ックを溶接して各接合部を補強すると共に溶接時の拘束
とし、仮止め用に突設した締め金具3を切断除去し、タ
イヤ表開先8内に仮止めした表面肌合わせダミー10を
取り外して、該接合部に沿ってタイヤ厚の外径側に新し
い表開先13,13を削稜形成する。
【0055】引き続いてその配置状態において両表開先
13,13を同時に溶接した後、補強用に取付けたスト
ロングバックを切断除去し、タイヤ表面並びに両側面の
溶接余肉をハンドグラインダー等を用いて研削仕上する
ことにより、キルンKに対して支持タイヤ1の装着作業
を完了する。
【0056】なお、上記の実施例において、裏開先4を
それぞれキルンの上側に配置して溶接するのは横置き溶
接棒における溶接の容易性に基づくものである。更に、
タイヤ分割片2は二片以上の複数個であってもよいが、
施工技術の容易性及び寸法精度の確実性を考慮すれば、
二分割タイプが最も好ましいものである。また、実施例
には述べていないが、タイヤの装着終了後には溶接接合
部の応力除去焼鈍を行うことが必要である。本窯タイヤ
は極厚肉である処から最終工程の応力除去焼鈍だけでな
く、内径側裏開先Vの溶接終了後に中間焼鈍を実施し
て、蓄積した収縮応力の一次開放処理を行うことはタイ
ヤ溶接の歪み変形防止に極めて有効で応力除去効果が倍
加する。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、前記のよ
うに構成された大径高負荷のセメント焼成用ロータリー
キルンの支持タイヤとその装着方法に係るものであるか
ら、所謂本窯の支持タイヤの取替え装着に対して、これ
までまったく採用され得なかった二分割タイヤを直接に
本体に取付ける本発明の工法が可能となったことによっ
て、従来のエンドレス状タイヤのようにキルン本体を内
装物と共に切断撤去するなどの煩雑にして危険な作業を
要することもなく、極めて容易、確実に短期間でタイヤ
の装着施工を遂行できるものであり、記述した従来の施
工法に比べ、施工の能率性に関しては、従来法の場合は
タイヤのみに限らず付帯工事を含めて約60日間程の長
い取替え工期を要するのに対し、これを約1/4程度に
大巾に短縮でき、また、経済性に関しては現時点におい
て、従来法の場合にはタイヤのみでなく耐火レンガその
他の内装品の張替等も付帯してくるため数億円という多
額の工費を要するのに対して、これをタイヤのみの取替
えに限定できるので内装の耐火レンガ等の購入・張替経
費が不要となり約1/5程度にまで大巾に減額できる、
しかも工期の短縮に基づく工事人件費削減と、特にタイ
ヤ取替え工期中の生産停止による販売製品量への影響な
どをも総合すると、トータルコストには格段の相違が有
ることは容易に理解される処であって、その経済的利益
は著しく巨額であり、且つ工事の安全性においても格段
に優れた特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキルン用支持タイヤの実施例1を示す
もので、解体可能に仮止め接合した状態における縦断正
面図である。
【図2】その半分割した状態における縦断正面図であ
る。
【図3】その各分割片の接合部を示す拡大縦断正面図で
ある。
【図4】そのV型の裏開先の尖端部を示す説明図であ
る。
【図5】本発明のキルン用支持タイヤの実施例2を示す
もので、各分割片の接合部に表開先を設けた縦断正面図
である。
【図6】本発明のキルン用支持タイヤの実施例3を示す
もので、各分割片の接合部の表開先溝にダミーを装入し
た拡大縦断正面図である。
【図7】本発明のキルン用支持タイヤの装着施工法の実
施例を示すもので、開先の溶接工程の説明図である。
【図8】同上の開先の溶接工程の説明図である。
【図9】同上の開先の溶接工程の説明図である。
【図10】同上の開先の溶接工程の説明図である。
【図11】本発明の開先を備えたキルン用支持タイヤの
縦断正面図である。
【図12】従来の開先を備えたキルン用支持タイヤの縦
断正面図である。
【符号の説明】
1 支持タイヤ 2 半円形状の分割片 3 仮止め用締め金具 4 V型の裏開先 5 ルート高さ 6 ルート間隔 7 横置き溶接棒 8 外径側の開先溝 9 接触面 10 肌合わせダミー 11 裏当て金 12 空間 13 新しい表開先 K ロータリーキルン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平谷 周平 大阪府大阪市天王寺区北山町10番64号 ハ イツ上町台302号 (72)発明者 板垣 裕則 千葉県船橋市三山8丁目28番10号 グリー ンスクエヤ605号 Fターム(参考) 4E081 YD10 4K061 AA08 BA05 CA16 CA23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径方向に二分割した半円形状の各タイヤ
    分割片を解体可能にリング状に仮止め接合した円形状の
    ロータリーキルン用タイヤであって、各分割片の接合部
    に沿って、タイヤの内径側に溶接接合用のV型の裏開先
    が形成され、且つ、このV型の裏開先の断面が閉鎖した
    窓穴状形態を成してタイヤの内面に対してV型の裏開先
    の尖端を有するように形成され、このV型の裏開先の尖
    端に所要の高さの開先ルート面が形成されていることを
    特徴とするロータリーキルン用支持タイヤ。
  2. 【請求項2】 径方向に二分割した半円形状の各タイヤ
    分割片を解体可能にリング状に仮止め接合した円形状の
    ロータリーキルン用タイヤであって、各分割片の接合部
    に沿って、タイヤの外径側に溶接用の表開先として断面
    形状が略H型状であって、その外径側の溝がタイヤ表面
    に開口するように形成されていることを特徴とするロー
    タリーキルン用支持タイヤ。
  3. 【請求項3】 径方向に二分割した半円形状の各タイヤ
    分割片を解体可能にリング状に仮止め接合した円形状の
    ロータリーキルン用タイヤであって、各分割片の接合部
    に沿って、タイヤの外径側に設けた溶接用表開先の開口
    した溝の中に、タイヤの仮組み時の表面合せ用の肌合せ
    ダミーを取外し可能に装入し、仮止め接合して形成され
    ていることを特徴とするロータリーキルン用支持タイ
    ヤ。
  4. 【請求項4】 開先ルート面の高さが0.5〜4.5m
    mの範囲内にあることを特徴とする請求項1、2、3の
    いづれか一に記載のロータリーキルン用支持タイヤ。
  5. 【請求項5】 径方向に二分割した半円形状の各タイヤ
    分割片の接合部に沿って、タイヤの内径側に溶接接合用
    のV型の裏開先を形成する工程と、この半円形状の各タ
    イヤの分割片を、適宜の仮止め手段により解体可能に仮
    止め接合して、リング状のロータリーキルン用タイヤを
    形成する工程と、このタイヤを一旦分割解体したのち、
    ロータリーキルンのセルの所要個所の外周に沿って、各
    分割片をリング状に再度仮止め接合してロータリーキル
    ンにタイヤを嵌込む工程と、このタイヤを回動して、各
    分割片の接合部の開先をセルの上部に位置させた状態に
    おいて、そのタイヤの内径側に形成されている閉鎖した
    窓穴状のV開先を順次に溶接する工程と、このタイヤの
    各分割片の接合部に沿って、タイヤの外径側に溶接用の
    表開先を削稜整形したのち、各表開先を溶接する工程と
    から成ることを特徴とするロータリーキルン用支持タイ
    ヤの装着施工法。
  6. 【請求項6】 径方向に二分割した半円形状の各タイヤ
    分割片を解体可能にリング状に仮止め接合した円形状の
    キルン用タイヤであって、各分割片の接合部に沿って、
    タイヤの外径側に断面形状が略H型状の表開先を形成す
    る工程と、この略H型状の表開先を備えたタイヤの分割
    片を、適宜の仮止め手段により解体可能に仮止め接合し
    て、リング状のロータリーキルン用タイヤを形成する工
    程と、このタイヤを、一旦分割解体したのちロータリー
    キルンのセルの所要個所の外周に沿って、各分割片をリ
    ング状に再度仮止め接合してロータリーキルンにタイヤ
    を嵌込む工程と、このタイヤを回動して、各分割片の接
    合部の開先をセルの上部に位置させた状態において、そ
    のタイヤの内径側に形成されている閉鎖した窓穴状のV
    開先を順次に溶接する工程と、このタイヤの各分割片の
    接合部に沿って、タイヤの外径側に溶接用の表開先を削
    稜整形したのち、各表開先を溶接する工程とから成るこ
    とを特徴とするロータリーキルン用支持タイヤの装着施
    工法。
  7. 【請求項7】 径方向に二分割した半円形状の各タイヤ
    分割片を解体可能にリング状に仮止め接合した円形状の
    キルン用タイヤであって、各分割片の接合部に沿って、
    タイヤの外径側に溶接接合用の開口した溝状の表開先を
    形成する工程と、このタイヤ分割片を、適宜の仮止め手
    段により解体可能に仮止め接合して、リング状のロータ
    リーキルン用タイヤの表開先の開口した溝に表面合わせ
    用の肌合わせダミーを取外し可能に装入し、仮止め接合
    して、リング状のロータリーキルン用タイヤを形成する
    工程と、このタイヤを、一旦分割解体したのちロータリ
    ーキルンのセルの所要個所の外周に沿って、各分割片を
    リング状に再度仮止め接合してロータリーキルンにタイ
    ヤを嵌込む工程と、このタイヤを回動して、各分割片の
    接合部の開先をセルの上部に位置させた状態において、
    そのタイヤ厚の内径側に形成されている閉鎖した窓穴状
    のV開先を順次に溶接する工程と、このタイヤの表開先
    溝に装入した肌合わせダミーを解体撤去して各分割片の
    接合部に沿って、タイヤの外径側に溶接用の表開先を削
    稜整形したのち、各表開先を溶接する工程とから成るこ
    とを特徴とするロータリーキルン用支持タイヤの装着施
    工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102259231A (zh) * 2010-05-28 2011-11-30 中国华冶科工集团有限公司 回转窑筒体的高空焊接工艺

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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