JP2002266641A - サーモスタットの構造 - Google Patents

サーモスタットの構造

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JP2002266641A JP2001071045A JP2001071045A JP2002266641A JP 2002266641 A JP2002266641 A JP 2002266641A JP 2001071045 A JP2001071045 A JP 2001071045A JP 2001071045 A JP2001071045 A JP 2001071045A JP 2002266641 A JP2002266641 A JP 2002266641A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入口通路から各エレメントへの液体の流入を
均一化するとともにケース内部における液体流路を液体
流れの干渉が回避された滑らかな流路に構成することに
より、サーモスタットを小型コンパクト化するととも
に、各エレメントの作動のばらつきを回避してサーモス
タットの性能を向上し、さらにはサーモスタット内にお
ける液体の圧力損失を低減したサーモスタットを提供す
る。 【解決手段】 熱機関からの液体の温度により作動する
サーモスタットにおいて、熱機関出口の液体が導入され
る入口通路と、冷却器側の液体管路に接続される冷却側
通路と、バイパス管路に接続されるバイパス通路と、液
体の温度により入口通路と冷却側通路またはバイパス通
路とを連通あるいは遮断するエレメントとを備え、前記
エレメントは入口通路側に臨んで環状に複数個配設さ
れ、液体が入口通路から複数個のエレメントを並流して
冷却側通路またはバイパス通路に流出するように構成さ
れてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの清水冷
却装置等に適用され、エンジン、ガスタービン等の熱機
関からの冷却水、潤滑油等の液体出口管路からの液体の
温度により作動して、液体温度により前記液体を冷却器
側に送りあるいはバイパス管路を通して前記熱機関に還
流させるサーモスタットに関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、エンジンにおける清水冷却装置
の1例を示す系統図であり、図において101はエンジ
ン、100はサーモスタット、103は清水ポンプ、1
02は清水冷却器である。図において、前記エンジンに
て昇温された冷却水はサーモスタット100に入り、該
サーモスタット100においては前記冷却水の温度が設
定温度を超えるときは該冷却水を清水冷却器102に接
続される冷却水管104側に送り該冷却水の温度が設定
温度以下のときは該冷却水をバイパス管105側に送
る。前記清水冷却器102にて冷却された冷却水及びバ
イパス管105を流過した冷却水は、冷却水管108に
て合流されて清水ポンプ103に吸引され該清水ポンプ
103により冷却水入口管107を経てエンジン101
に還流せしめられる。
【0003】図6はかかるサーモスタット100が取り
付けられるエンジン101の前端部101aにおける機
器類の配置態様を示しており、図のようにエンジンの前
端部101aには前記サーモスタット100及びこれに
冷却水管108を介して接続される清水ポンプ103の
他、潤滑油ポンプ、エンジンダンパ等の補機類109が
取り付けられている。
【0004】図7〜図9は前記サーモスタット100の
従来の一例を示す。図において01は鋳造製のケース
で、図6に示されるようにエンジンの前端部101aに
ボルトにより固定される。該ケース01内にはエンジン
101からの冷却水が冷却水出口管106を経て導入さ
れる入口通路06(06aは導入口)及び冷却側通路0
5及びバイパス通路04が隔壁08a及び隔壁08bを
隔てて夫々形成されている。2はエレメント(ペレッ
ト)で、冷却水温度により長手方向に伸縮する感温部2
d、前記隔壁08aの嵌合穴07及び隔壁08bの嵌合
穴07a内に感温部2dの伸縮により摺動可能に嵌合さ
れ冷却水の通路穴2aを備えた円筒部2b、並びに、前
記隔壁08aに固定され内側に冷却水通路が形成された
肩部2cより構成される。
【0005】前記入口通路06は及びバイパス通路04
及び冷却側通路05は、前記エレメント2の軸心に直角
な平面における断面形状が、図8及び図9に夫々示すよ
うに(入口通路06の断面形状の図示は省略)矩形状に
形成されており、前記エレメント2はこれら3つの通路
に跨って行列状に複数個(この例では6個)配置されて
いる。図8において04aはバイパス通路04の出口で
前記バイパス管105に接続され、図9において05a
は冷却側通路05の出口で前記冷却水管104に接続さ
れている。
【0006】かかる従来のサーモスタット100におい
て、エンジン101からの高温の冷却水は冷却水出口管
106を経て入口通路06に導入される。前記エレメン
ト2は該入口通路06内の冷却水温度により感温部2d
が伸縮し、該冷却水温度が一定温度(設定温度)以下の
場合には図7における左側2個のエレメント2のように
該感温部2dが収縮して、円筒部2bの外周により入口
通路06と冷却側通路05との間の嵌合穴07が閉じら
れて該入口通路06とバイパス通路04とがエレメント
2内の通路穴2aを介して連通される。これにより、入
口通路06内の冷却水は前記通路穴2aを通ってバイパ
ス通路04に入り、行列状に配置された前記エレメント
2の周りを流れてから、該バイパス通路04の出口04
aよりバイパス管105に入り、該バイパス管105を
経て前記清水ポンプ103に吸入され、該清水ポンプ1
03によってエンジン101へと還流される。
【0007】冷却水温度が前記一定温度を超える場合に
は図7における右側1個のエレメント2のように該感温
部2dが伸長して、円筒部2bの先端面がケース01の
内面01aに当接することにより前記通路穴2aが閉じ
られるとともに、前記円筒部2bの上動により前記嵌合
穴07が開かれて入口通路06と冷却側通路05とが連
通される。これにより、入口通路06内の冷却水は前記
嵌合穴07を通って冷却側通路05に入り、前期のよう
に行列状に配置された前記エレメント2の周りを流れ、
該冷却側通路05の出口05aから冷却水管104を経
て前記清水冷却器102に入る。該清水冷却器102に
て冷却媒体(この場合は海水)によって冷却された冷却
水は冷却水管108にて前記バイパス管105を経た冷
却水と合流されて清水ポンプ103に吸入され、該清水
ポンプ103によってエンジン101へと還流される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のサーモスタットにあっては次のような問題点を有
している。即ち、かかる従来技術にあっては、図8〜9
に示すように、平面形状が矩形状に形成されたケース0
1内に複数個のエレメント2が行列状に配置された構造
となっているため、各エレメント2を通った後の冷却水
の流れが干渉し易くこれを防止するため前記冷却側通路
05及びバイパス通路04内における各エレメント2の
周りのスペースをある程度大きく採ることを要し、また
各エレメント2を通った後の冷却水を出口04あるいは
05に導くための流路が長くなる。
【0009】このため、かかる従来技術にあってはサー
モスタット100の外形が大きくなって重量が増大しコ
スト高となるとともにサーモスタット100周りのスペ
ースが小さくなり、図5に示すように、エンジン前端部
のサーモスタット100周りには多くの補機類109が
あることからサーモスタット100及び周りの補機類1
09の作業性が悪化する。また、かかる従来技術にあっ
ては前記入口通路06から各エレメント2への冷却水の
流入が均一とならず、各エレメント2の作動にばらつき
を生じ、サーモスタット100の性能低下をもたらす。
さらには、前記のようにケース01内の冷却水流路が、
複数個のエレメント2が行列状に配置されている矩形状
の流路であるため、入口通路06からバイパス通路04
及び冷却側通路05を通しての冷却水流路における冷却
水の流れが滑らかとならず、冷却水の圧力損失が大きく
なる。
【0010】本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、
入口通路から各エレメントへの液体の流入を均一化する
とともにケース内部における液体流路を液体流れの干渉
が回避された滑らかな流路に構成することにより、サー
モスタットを小型コンパクト化するとともに、各エレメ
ントの作動のばらつきを回避してサーモスタットの性能
を向上し、さらにはサーモスタット内における液体の圧
力損失を低減したサーモスタットを提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、請求項1記載の発明として、エンジン、ガ
スタービン等の熱機関からの冷却水、潤滑油等の液体出
口管路に接続されて該液体の温度により作動し、液体温
度が設定温度を超えるときは前記液体を冷却器側に送り
該液体温度が設定温度以下のときは前記液体をバイパス
管路を通して前記熱機関に還流させるサーモスタットに
おいて、前記液体出口管路に接続されて前記熱機関出口
の液体が導入される入口通路と、前記冷却器側の液体管
路に接続される冷却側通路と、前記バイパス管路に接続
されるバイパス通路と、前記液体の温度により前記入口
通路と冷却側通路またはバイパス通路とを連通あるいは
遮断するエレメントとを備え、前記エレメントは前記入
口通路側に臨んで環状に複数個配設され、前記液体が前
記入口通路から前記複数個のエレメントを並流して前記
冷却側通路またはバイパス通路に流出するように構成さ
れてなることを特徴とするサーモスタットの構造を提案
する。
【0012】請求項2ないし3記載の発明は前記サーモ
スタットの具体的構成に係り、請求項2の発明は請求項
1において、前記複数個のエレメントは、その中心を前
記入口通路の中心軸に対して円形状に配置してなり、該
入口通路の周壁面は前記複数個のエレメントの外周縁に
沿った円形状に形成されてなることを特徴とする。
【0013】請求項3の発明は請求項1において、前記
入口通路と前記冷却側通路及びバイパス通路とは前記複
数個のエレメントが収納されるケース内に隔壁を隔てて
形成されるとともに、前記冷却側通路が前記ケースの中
央部側に前記バイパス通路が該冷却側通路の外側に略同
心に夫々形成され、前記隔壁には前記複数個のエレメン
トの夫々に連通される複数のエレメント穴が開設され、
前記入口通路内の液体が前記複数のエレメント穴及びエ
レメントを経て前記ケース中央部側の前記冷却側通路あ
るいはケース外周側の前記バイパス通路に流動するよう
に構成されてなることを特徴とする。
【0014】かかる発明によれば、冷却水等の液体の温
度により該液体の入口通路と冷却器側の液体管路に接続
される冷却側通路またはバイパス管路に接続されるバイ
パス通路とを連通あるいは遮断するエレメントを前記入
口通路側に臨んで円環状に複数個配設し、また請求項2
のように、前記複数個のエレメントをその配置中心軸が
前記入口通路の中心軸に対して円形状に配置するととも
に該入口通路の周壁面を前記複数個のエレメントの外周
縁に沿った円形状に形成したので、前記入口通路から円
環状に複数個配設された各エレメントに流入する冷却水
の流量が均一となり、該冷却水は前記入口通路から前記
複数個のエレメントを均一に並流して前記冷却側通路ま
たはバイパス通路に流出することとなる。これにより、
各エレメントの作動がばらつきを生じることなく均一に
なされ、サーモスタットの性能を安定して発揮できる。
【0015】さらに前記構成に加えて、請求項3記載の
発明のように構成すれば、前記入口通路と前記冷却側通
路及びバイパス通路とを前記複数個のエレメントが収納
されるケース内に隔壁を隔てて形成するとともに、前記
冷却側通路を前記ケースの中央部側に前記バイパス通路
を該冷却側通路の外側に同心に夫々形成し、前記隔壁に
は前記複数個のエレメントの夫々に連通される複数のエ
レメント穴を開設して、前記入口通路内の液体が前記複
数のエレメント穴及び各エレメントを経て中央部側の冷
却側通路あるいは外周側のバイパス通路に流動するよう
に構成したので、前記入口通路からバイパス通路及び冷
却側通路を通しての冷却水流路における冷却水の流れが
滑らかとなって、冷却水の圧力損失が低減される。
【0016】また、前記各エレメントを通った後の冷却
水の流れが干渉することなく滑らかにサーモスタットの
出口側に流動するので、従来技術のように流れの干渉を
防止するため冷却側通路及びバイパス通路内における各
エレメントの周りのスペースを大きく採ることが不要と
なり、また各エレメントを通った後の冷却水を出口側に
導くための流路が短縮される。これにより、サーモスタ
ットを小形コンパクトかつ軽量化することができ、該サ
ーモスタットが低コスト化される。また前記サーモスタ
ットの小形コンパクト化によって該サーモスタット周り
のスペースが拡大され、エンジン前端部におけるサーモ
スタット及び周りの補機類の作業性を向上できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、材質、形状、その他相対配置などは
特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれの
みに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0018】図1は本発明の実施例に係るエンジン冷却
水用サーモスタットの冷却水入口中心に沿う断面図、図
2は図1のA―A線断面図、図3は図1のB―B線断面
図である。図4は本発明が適用されるエンジンの冷却水
系統図、図5はエンジン前端部におけるサーモスタット
取付部近傍の模式図である。
【0019】本発明が適用されるエンジンの冷却水系統
を示す図4において、101はエンジン、100はサー
モスタット、103は清水ポンプ、102は清水冷却器
である。図において、前記エンジン101にて昇温され
た冷却水はサーモスタット100に入り、該サーモスタ
ット100においては前記冷却水の温度が設定温度を超
えるときは該冷却水を清水冷却器102に接続される冷
却水管104側に送り該冷却水の温度が設定温度以下の
ときは該冷却水をバイパス管105側に送る。前記清水
冷却器102にて冷却された冷却水及びバイパス管10
5を流過した冷却水は、冷却水管108にて合流されて
清水ポンプ103に吸引され該清水ポンプ103により
冷却水入口管107を経てエンジン101に還流せしめ
られる。
【0020】図5はかかるサーモスタット100が取り
付けられるエンジン101の前端部101aにおける機
器類の配置態様を示しており、図のようにエンジンの前
端部101aには前記サーモスタット100及びこれに
冷却水管108を介して接続される清水ポンプ103の
他、潤滑油ポンプ、エンジンダンパ等の補機類109が
取り付けられている。以上のエンジンの冷却水系統及び
サーモスタットの取付部近傍の構成は従来技術と同様で
ある。
【0021】本発明においては前記サーモスタットの構
造を改良している。本発明の実施例を示す図1〜図3に
おいて、図において1は鋳造製のケースで、図5に示さ
れるようにエンジンの前端部101aにボルトにより固
定される。該ケース1内にはエンジン101からの冷却
水が冷却水出口管106を経て導入される入口通路6及
び冷却側通路5及びバイパス通路4が夫々形成されてい
る。
【0022】前記入口通路6と前記冷却側通路5及びバ
イパス通路4とは前記ケース1内に隔壁8を隔てて形成
される。図2〜3のように、前記入口通路6は後述する
エレメント2の軸心に直角な平面における形状において
その周壁面6aが円形状に形成されている。また前記冷
却側通路5は、図2のように前記入口通路6の中心軸1
00aと同心の円形状に形成され、該冷却側通路5の出
口部5aは前記ケース1の中央部側に末広状に形成され
て前記冷却水管104に接続される。さらに前記バイパ
ス通路4は、図3のように前記入口通路6の中心軸10
0aと同心の円形状にかつ前記冷却側通路5の出口部5
aの外側に形成され、これに出口部4aが外側方向に連
設されている。該出口部4aは前記バイパス管105に
接続されている。
【0023】2はエレメント(ペレット)で、前記入口
通路6の中心軸100aと同心の円環状に複数個(この
実施例では8個)円周方向に等間隔に(不等間隔であっ
ても軸対称であればよい)配設され、前記隔壁8および
前記冷却側通路5の外壁に穿孔されたエレメント穴7に
摺動可能に嵌合されている。従って、前記入口通路6の
周壁面6a、冷却側通路5の周壁面5b、及びバイパス
通路4の周壁面4bは複数個のエレメント2の外周縁に
沿った円形状に形成されることとなる。
【0024】前記エレメント(ペレット)2は、図7〜
9に示す従来のものと同様であり、冷却水温度により長
手方向に伸縮する感温部2d、前記隔壁8に穿孔された
エレメント穴7内に感温部2dの伸縮により摺動可能に
嵌合され中心部に冷却水の通路穴2aを備えた円筒部2
b、並びに、前記隔壁8に固定され内側に冷却水通路が
形成された肩部2cより構成される。
【0025】尚、前記入口通路6、冷却側通路5、バイ
パス通路4の周壁面、及び複数個のエレメント2の配置
は、前記のような円形状、円環状に限らず、長円形状、
多角形状等、軸対称な周壁面形状または軸対称なエレメ
ント2の配置であればよい。
【0026】かかる構成からなるサーモスタット100
において、エンジン101からの高温の冷却水は冷却水
出口管106を経てサーモスタット100の入口通路6
に導入される。前記エレメント2は該入口通路6内の冷
却水温度により感温部2dが伸縮し、該冷却水温度が一
定温度(設定温度)以下の場合には図1における下側の
エレメント2のように該感温部2dが収縮して、円筒部
2bの外周により入口通路6と冷却側通路5との間のエ
レメント穴7が閉じられて該入口通路6とバイパス通路
4とがエレメント2内の通路穴2aを介して連通され
る。これにより、入口通路6内の冷却水は、図1の破線
矢印に示すように、前記通路穴2aを通ってバイパス通
路4に入り、円環状に配置された前記エレメント2の周
りを流れてから、該バイパス通路4の出口部4aよりバ
イパス管105に入り、該バイパス管105を経て前記
清水ポンプ103に吸入され、該清水ポンプ103によ
ってエンジン101へと還流される。
【0027】冷却水温度が前記一定温度を超える場合に
は図1における上側のエレメント2のように該感温部2
dが伸長して、円筒部2bの先端面がケース01の内面
1aに当接することにより前記通路穴2aが閉じられる
とともに、前記円筒部2bの左動により前記入口通路6
と冷却側通路5とが連通される。これにより、入口通路
6内の冷却水は、図1の実線矢印に示すように、前記冷
却側通路5に入り、前記のように円環状に配置された前
記エレメント2の周りを流れ、該冷却側通路5の出口部
5aから冷却水管104を経て前記清水冷却器102に
入る。該清水冷却器102にて冷却媒体(この場合は海
水)によって冷却された冷却水は冷却水管108にて前
記バイパス管105を経た冷却水と合流されて清水ポン
プ103に吸入され、該清水ポンプ103によって冷却
水入口管107を経てエンジン101へと還流される。
【0028】かかる実施例においては、冷却水の温度に
より冷却水の入口通路6と清水冷却器102側の冷却水
管路104に接続される冷却側通路5またはバイパス管
路105に接続されるバイパス通路4とを連通あるいは
遮断するエレメント2を前記入口通路6側に臨んで円環
状に複数個配設し、また前記複数個のエレメント2をそ
の配置中心軸が前記入口通路6の中心軸100aに対し
て円形状に配置するとともに該入口通路6の周壁面6a
を前記複数個のエレメント2の外周縁に沿った円形状に
形成したので、前記入口通路6から円環状に複数個配設
された各エレメント2に流入する冷却水の流量が均一と
なり、該冷却水は前記入口通路6から前記複数個のエレ
メント2を均一に並流して前記冷却側通路5またはバイ
パス通路4に流出することとなる。これにより、各エレ
メント2の作動がばらつきを生じることなく均一になさ
れ、サーモスタット100の性能を安定して発揮でき
る。
【0029】さらに前記構成に加えて、前記入口通路6
と前記冷却側通路5及びバイパス通路4とを前記複数個
のエレメント2が収納されるケース1内に隔壁8を隔て
て形成するとともに、前記冷却側通路5を前記ケース1
の中央部側に前記バイパス通路4を該冷却側通路5の外
側に同心に夫々形成し、前記隔壁8には前記複数個のエ
レメント2の夫々に連通される複数のエレメント穴7を
開設して、前記入口通路6内の液体が前記複数のエレメ
ント穴7及び各エレメント2を経て前記ケース1中央部
側の前記冷却側通路5あるいはケース1外周側の前記バ
イパス通路4に流動するように構成したので、前記入口
通路6からバイパス通路4及び冷却側通路5を通しての
冷却水流路における冷却水の流れが滑らかとなって、冷
却水の圧力損失が低減される。
【0030】また、前記各エレメント2を通った後の冷
却水の流れが干渉することなく滑らかにサーモスタット
100の出口側に流動するので、従来技術のように流れ
の干渉を防止するため冷却側通路5及びバイパス通路4
内における各エレメント2の周りのスペースを大きく採
ることが不要となり、また各エレメント2を通った後の
冷却水を出口側に導くための流路が短縮される。これに
より、サーモスタット100を小形コンパクトかつ軽量
化することができ、サーモスタット100が低コスト化
される。また前記サーモスタット100の小形コンパク
ト化によって該サーモスタット100周りのスペースが
拡大され、図5に示すように、エンジン前端部101a
におけるサーモスタット100及び周りの補機類109
の作業性を向上できる。
【0031】尚、本発明は、この実施例におけるエンジ
ン冷却水用サーモスタットの他、エンジン潤滑油用サー
モスタット、ガスタービン冷却水用サーモスタット、ガ
スタービン潤滑油用サーモスタット等、熱機関に使用さ
れる液体の温度調節用サーモスタットに広く適用でき
る。
【0032】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、液体
の温度により冷却側通路またはバイパス通路とを連通あ
るいは遮断するエレメントを前記入口通路側に臨んで円
環状に複数個配設し、特に請求項2のように、前記複数
個のエレメントの配置中心軸が前記入口通路の中心軸に
対して円形状なるように配置するとともに該入口通路の
周壁面を前記複数個のエレメントの外周縁に沿った円形
状に形成したので、前記入口通路から各エレメントに流
入する冷却水の流量が均一となり、該冷却水が複数個の
エレメントを均一に並流して冷却側通路またはバイパス
通路に流出することとなり、これにより、各エレメント
の作動がばらつきを生じることなく均一になされ、サー
モスタットの性能を安定して発揮できる。
【0033】さらに前記構成に加えて、請求項3のよう
に構成すれば、入口通路と冷却側通路及びバイパス通路
とをケース内に隔壁を隔てて形成するとともに、冷却側
通路を中央部側にバイパス通路を該冷却側通路の外側に
同心に夫々形成し、前記隔壁には各エレメントの夫々に
連通される複数のエレメント穴を開設して、前記入口通
路内の液体が前記複数のエレメント穴及び各エレメント
を経て中央部側の冷却側通路あるいは外周側のバイパス
通路に流動するように構成したので、入口通路からバイ
パス通路及び冷却側通路を通しての冷却水流路における
冷却水の流れが滑らかとなって、冷却水の圧力損失が低
減される。
【0034】また、前記各エレメントを通った後の冷却
水の流れが干渉することなく滑らかにサーモスタットの
出口側に流動するので、各エレメントを通った後の冷却
水を出口側に導くための流路が短縮される。これによ
り、サーモスタットを小形コンパクトかつ軽量化するこ
とができ、該サーモスタットが低コスト化される。また
前記サーモスタットの小形コンパクト化によって該サー
モスタット周りのスペースが拡大され、エンジン前端部
におけるサーモスタット及び周りの補機類の作業性を向
上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るエンジン冷却水用サー
モスタットの冷却水入中心に沿う断面図である。
【図2】 図1のA―A線断面図である。
【図3】 図1のB―B線断面図である。
【図4】 本発明が適用されるエンジンの冷却水系統図
である。
【図5】 エンジン前端部におけるサーモスタット取付
部近傍の模式図である。
【図6】 従来技術を示す図5対応図である。
【図7】 従来技術を示す図1対応図である。
【図8】 図7のC―C線断面図である。
【図9】 図7のD―D線断面図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 エレメント 2a 通路穴 2b 円筒部 2d 感温部 4 バイパス通路 4b、5b、6a 周壁面 5 冷却側通路 5a 出口部 6 入口通路 7 エレメント穴 8 隔壁 100 サーモスタット 100a 中心軸 101 エンジン 101a 前端部 102 清水冷却器 103 清水ポンプ 104、108 冷却水管 105 バイパス管 106 冷却水出口管 107 冷却水入口管 109 補機類
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筥崎 尊史 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重工 業株式会社汎用機・特車事業本部内 (72)発明者 沼田 明 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重工 業株式会社汎用機・特車事業本部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン、ガスタービン等の熱機関から
    の冷却水、潤滑油等の液体出口管路に接続されて該液体
    の温度により作動し、液体温度が設定温度を超えるとき
    は前記液体を冷却器側に送り該液体温度が設定温度以下
    のときは前記液体をバイパス管路を通して前記熱機関に
    還流させるサーモスタットにおいて、前記液体出口管路
    に接続されて前記熱機関出口の液体が導入される入口通
    路と、前記冷却器側の液体管路に接続される冷却側通路
    と、前記バイパス管路に接続されるバイパス通路と、前
    記液体の温度により前記入口通路と冷却側通路またはバ
    イパス通路とを連通あるいは遮断するエレメントとを備
    え、前記エレメントは前記入口通路側に臨んで環状に複
    数個配設され、前記液体が前記入口通路から前記複数個
    のエレメントを並流して前記冷却側通路またはバイパス
    通路に流出するように構成されてなることを特徴とする
    サーモスタットの構造。
  2. 【請求項2】 前記複数個のエレメントは、その中心を
    前記入口通路の中心軸に対して円形状に配置してなり、
    該入口通路の周壁面は前記複数個のエレメントの外周縁
    に沿った円形状に形成されてなることを特徴とする請求
    項1記載のサーモスタットの構造。
  3. 【請求項3】 前記入口通路と前記冷却側通路及びバイ
    パス通路とは前記複数個のエレメントが収納されるケー
    ス内に隔壁を隔てて形成されるとともに、前記冷却側通
    路が前記ケースの中央部側に前記バイパス通路が該冷却
    側通路の外側に略同心に夫々形成され、前記隔壁には前
    記複数個のエレメントの夫々に連通される複数のエレメ
    ント穴が開設され、前記入口通路内の液体が前記複数の
    エレメント穴及びエレメントを経て前記ケース中央部側
    の前記冷却側通路あるいはケース外周側の前記バイパス
    通路に流動するように構成されてなることを特徴とする
    請求項1記載のサーモスタットの構造。
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