JP2002266069A - ZnS−SiO2スパッタリングターゲットの製造方法 - Google Patents

ZnS−SiO2スパッタリングターゲットの製造方法

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JP2002266069A
JP2002266069A JP2001068168A JP2001068168A JP2002266069A JP 2002266069 A JP2002266069 A JP 2002266069A JP 2001068168 A JP2001068168 A JP 2001068168A JP 2001068168 A JP2001068168 A JP 2001068168A JP 2002266069 A JP2002266069 A JP 2002266069A
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Masataka Yahagi
政隆 矢作
Hideo Takami
英生 高見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ZnS粉とSiO粉のそれぞれのメジアン
粒径比、比表面積比、嵩密度、流動性の目安となる安息
角、水分量を規定した混合粉を作製することにより、安
定して低コストで結晶粒が微細な97%以上の高密度タ
ーゲット作製出来るようにし、さらに成膜の均一性を高
め、生産効率を上げることができる光ディスク保護膜形
成用スパッタリングターゲットの製造方法を得る。 【解決手段】 レーザー回折並びに散乱法によるZnS
粉とSiO粉のメジアン粒径をそれぞれAμm、Bμ
mとし、SiOの混合比をMmol%とした時、10
≦M≦30の範囲内において、B/A≧0.8e
0.09M、且つ0.1μm≦B≦15μmを満たすZ
nS粉とSiO粉を均一に分散混合した粉を使用して
加圧焼結することを特徴とするZnS−SiOスパッ
タリングターゲットの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリングに
よって膜を形成する際に、スパッタ時に発生するパーテ
ィクル(発塵)やノジュールを低減し、且つ高密度で品
質のばらつきが少なく量産性を向上させることのでき
る、特にZnS−SiO相変化型光ディスク保護膜形
成に有用であるZnS−SiOスパッタリングターゲ
ットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ヘッドを必要とせずに記録・
再生ができる高密度記録光ディスク技術が開発され、急
速に関心が高まっている。この光ディスクは再生専用
型、追記型、書き換え型の3種類に分けられるが、特に
追記型又は書き換え型で使用されている相変化方式が注
目されている。この相変化型光ディスクを用いた記録・
再生の原理を以下に簡単に説明する。相変化光ディスク
は、基板上の記録薄膜をレーザー光の照射によって加熱
昇温させ、その記録薄膜の構造に結晶学的な相変化(ア
モルファス⇔結晶)を起こさせて情報の記録・再生を行
うものであり、より具体的にはその相間の光学定数の変
化に起因する反射率の変化を検出して情報の再生を行う
ものである。
【0003】上記の相変化は1〜数μm程度の径に絞っ
たレーザー光の照射によって行なわれる。この場合、例
えば1μmのレーザービームが10m/sの線速度で通
過するとき、光ディスクのある点に光が照射される時間
は100nsであり、この時間内で上記相変化と反射率
の検出を行う必要がある。また、上記結晶学的な相変化
すなわちアモルファスと結晶との相変化を実現する上
で、溶融と急冷が光ディスクの相変化記録層だけでなく
周辺の誘電体保護層やアルミニウム合金の反射膜にも繰
返し付与されることになる。
【0004】このようなことから相変化光ディスクは、
Ge−Sb−Te系等の記録薄膜層の両側をZnS・S
iO系の高融点誘電体の保護層で挟み、さらにアルミ
ニウム合金反射膜を設けた四層構造となっている。この
なかで反射層と保護層はアモルファス部と結晶部との吸
収を増大させ反射率の差が大きい光学的機能が要求され
るほか、記録薄膜の耐湿性や熱による変形の防止機能、
さらには記録の際の熱的条件制御という機能が要求され
る(雑誌「光学」26巻1号頁9〜15参照)。このよ
うに、高融点誘電体の保護層は昇温と冷却による熱の繰
返しストレスに対して耐性をもち、さらにこれらの熱影
響が反射膜や他の箇所に影響を及ぼさないようにし、か
つそれ自体も薄く、低反射率でかつ変質しない強靭さが
必要である。この意味において誘電体保護層は重要な役
割を有する。
【0005】上記誘電体保護層は、通常スパッタリング
法によって形成されている。このスパッタリング法は正
の電極と負の電極とからなるターゲットとを対向させ、
不活性ガス雰囲気下でこれらの基板とターゲットの間に
高電圧を印加して電場を発生させるものであり、この時
電離した電子と不活性ガスが衝突してプラズマが形成さ
れ、このプラズマ中の陽イオンがターゲット(負の電
極)表面に衝突してターゲット構成原子を叩きだし、こ
の飛び出した原子が対向する基板表面に付着して膜が形
成されるという原理を用いたものである。
【0006】従来、上記保護層は可視光域での透過性や
耐熱性等を要求されるため、ZnS−SiO等のセラ
ミックスターゲットを用いてスパッタリングし、100
0〜2000Å程度の薄膜が形成されている。これらの
材料は、高周波スパッタリング(RF)装置、マグネト
ロンスパッタリング装置又はターゲット材に特殊な処理
を施してDC(直流)スパッタリング装置を使用して成
膜される。ZnS−SiOターゲットの結晶粒を微細
化し、且つ高密度化することで、ターゲットのスパッタ
面を均一かつ平滑にすることが可能であり、パーティク
ルやノジュールを低減させ、さらにターゲットライフも
長くなるという特徴を有する。その結果として光ディス
クの生産性が向上することは知られている。
【0007】しかし、従来これらターゲットの結晶粒を
微細化するほど、ホットプレス等による製造条件をより
高温、高面圧にする必要があった。例えば、ホットプレ
ス法で作製する場合、高温になるほど1工程に要する時
間が長くなり、また高面圧にするほどグラファイト型の
強度を保つため、外周の肉厚を大きくし、荷重面積部分
を小さくしなければならず、ホットプレスのバッチ当た
りの生産量が減少する。逆に、生産量を減少させないよ
うに、ホットプレス装置を大きくし、グラファイト型自
体も大きくしても良いが、ホットプレス装置やグラファ
イト型等のコストが上昇する。通常、ホットプレス法や
HIP法はバッチ式のため、充填する粉体の嵩密度が小
さいこともバッチ当たりの処理量低減の原因となる。ま
た、粉体の流動性が悪いと、ターゲットの密度ばらつき
の原因となり、良すぎると、グラファイト型の隙間から
粉もれ等が生じ、密度のばらつきや割れが生ずる問題が
ある。このようなことから、従来は高密度のZnS−S
iO相変化型光ディスク保護膜用スパッタリングター
ゲットを低コストで得ることができなかった。したがっ
て、一般には低密度のターゲットを使用せざるを得ず、
この結果スパッタリングによって膜を形成する際に、ス
パッタ時に発生するパーティクル(発塵)やノジュール
が発生しするため、成膜の均一性及び品質が低下し、生
産性も劣るという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ZnS粉と
SiO粉のそれぞれのメジアン粒径比、比表面積比、
嵩密度、流動性の目安となる安息角、水分量を規定した
混合粉を作製することにより、安定して低コストで結晶
粒が微細な97%以上の高密度ターゲット作製出来るよ
うにし、さらに成膜の均一性を高め、生産効率を上げる
ことができる光ディスク保護膜形成用スパッタリングタ
ーゲットの製造方法を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明者らは鋭意研究を行った結果、従来の粉末
に替えて、ZnS粉とSiO粉のそれぞれのメジアン
粒径比、比表面積比、嵩密度、流動性の目安となる安息
角、水分量を規定した混合粉を使用することにより結晶
粒が微細な高密度のターゲットを安定した製造条件で、
再現性よく低コストで得ることができるとの知見を得
た。本発明はこの知見に基づき、 1.レーザー回折並びに散乱法によるZnS粉とSiO
粉のメジアン粒径をそれぞれAμm、Bμmとし、S
iOの混合比をMmol%とした時、10≦M≦30
の範囲内において、B/A≧0.8e0.09M、且つ
0.1μm≦B≦15μmを満たすZnS粉とSiO
粉が均一に分散混合した粉を使用して成形することを特
徴とするZnS−SiOスパッタリングターゲットの
製造方法。 2.BET法によるZnS粉とSiO粉の比表面積を
それぞれCm/g、Dm/gとし、SiOの混合
比をMmol%とした時、10≦M≦30の範囲内にお
いて、C/D≧0.1M+7、且つ0.15m/g≦
D≦15m/gを満たすZnS粉とSiO粉が均一
に分散混合した粉を使用して成形することを特徴とする
ZnS−SiOスパッタリングターゲットの製造方
法。 3.BET法によるZnS粉とSiO粉の比表面積を
それぞれCm/g、Dm/g、とし、SiOの混
合比をMmol%とした時、10≦M≦30の範囲内に
おいて、C/D≧0.1M+7、且つ0.15m/g
≦D≦15m/gを満たすZnS粉とSiO粉が均
一に分散混合した粉を使用して成形することを特徴とす
る上記1記載のZnS−SiOスパッタリングターゲ
ットの製造方法。 4.ZnS粉とSiO粉が均一に分散した混合粉ある
いはその造粒粉の嵩密度が0.4g/cm以上である
ことを特徴とするZnS−SiOスパッタリングター
ゲットの製造方法。 5.ZnS粉とSiO粉が均一に分散した混合粉ある
いはその造粒粉の嵩密度が0.4g/cm以上である
ことを特徴とする上記1〜3のそれぞれに記載のZnS
−SiOスパッタリングターゲットの製造方法。 6.ZnS粉、SiO粉又はこれらの混合粉あるいは
その造粒粉の安息角が30°〜80°であることを特徴
とするZnS−SiOスパッタリングターゲットの製
造方法。 7.ZnS粉、SiO粉又はこれらの混合粉あるいは
その造粒粉の安息角が30°〜80°であることを特徴
とする上記1〜5のそれぞれに記載のZnS−SiO
スパッタリングターゲットの製造方法。 8.ZnS粉とSiO粉の混合前原料粉又はこれらの
混合粉の含有水分量又は100〜400°Cの範囲で加
熱した時の重量減少が2%以下であることを特徴とする
ZnS−SiOスパッタリングターゲットの製造方
法。 9.ZnS粉とSiO粉の混合前原料粉又はこれらの
混合粉の含有水分量又は100〜400°Cの範囲で加
熱した時の重量減少が2%以下であることを特徴とする
上記1〜7のそれぞれに記載のZnS−SiOスパッ
タリングターゲットの製造方法。 10.不活性雰囲気中で、温度1200°C以下、面圧
250kg/cm以下で、相対密度97%以上のター
ゲットに成形することを特徴とする上記1〜9のそれぞ
れに記載のZnS−SiOスパッタリングターゲット
の製造方法。 を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、レーザー回折並びに散
乱法によるZnS粉とSiO粉のメジアン粒径をそれ
ぞれAμm、Bμmとし、SiOの混合比をMmol
%とした時、10≦M≦30の範囲内であり、B/A≧
0.8e0.09M、且つ0.1μm≦B≦15μmを
満たすようZnS粉とSiO粉を選び、均一に混合し
た粉を使用する。これにより、温度1200°C以下、
面圧250kg/cm以下で成形したターゲットは結
晶粒が微細で相対密度97%以上であるZnS−SiO
相変化型光ディスク保護膜形成用スパッタリングター
ゲットを得ることができる。嵩密度が0.4g/cm
以上であるZnS粉とSiO粉の混合粉あるいは造粒
粉を使用する場合には生産性向上にさらに効果がある。
また、より安定した品質を確保し、歩留まりの向上を図
るため、使用する粉体の流動性を調整するためにZnS
粉とSiO粉あるいはこれらの混合粉又は造粒粉の三
輪式安息角を30〜80°とし、含有水分量を2%以下
とすることが望ましい。
【0011】温度を1200°C以下、面圧を250k
g/cm以下とすることができるため、例えばホット
プレスを使用して作製する場合、小型のホットプレス装
置を使用しても生産性を上げ、かつコストを低減できる
著しい効果がある。B/Aが0.8e0.09M未満の
場合には、1200°C以下、面圧250kg/cm
以下で相対密度97%以上のZnS−SiO相変化型
光ディスク保護膜形成用ターゲットを得ることができな
い。SiO粉のメジアン粒径が15μmより大きい場
合には結晶粒が大きくなってしまう。
【0012】同様に、本発明はBET法によるZnS粉
とSiO粉の比表面積をそれぞれC、Dとし、SiO
の混合比をMmol%とした時、10≦M≦30の範
囲内において、C/D≧0.1M+7、且つ0.15m
/g≦D≦15m/gを満たすZnS粉とSiO
粉が均一に混合した粉を使用することにより、温度12
00°C以下、面圧250kg/cm以下で成形した
ターゲットの結晶粒が微細で、相対密度97%以上であ
るZnS−SiO相変化型光ディスク保護膜形成用ス
パッタリングターゲットを得ることができる。嵩密度が
0.4g/cm以上であるZnS粉とSiO粉の混
合粉を使用する場合には高密度化にさらに効果がある。
また、より安定した品質を確保し、歩留まりの向上を図
るため、使用する粉体の流動性を調整するためにZnS
粉とSiO粉あるいはこれらの混合粉の安息角を30
〜80°とし、水分量を2%以下とする。
【0013】これによって、1200°C以下、面圧を
250kg/cm以下とすることができるため、例え
ばホットプレスを使用して作製する場合、小型のホット
プレス装置を使用しても生産性を上げかつコストを低減
できる著しい効果がある。C/Dが0.1M+7未満の
場合は、面圧250kg/cm以下で相対密度97%
以上のZnS−SiO相変化型光ディスク保護膜形成
用ターゲットを得ることができない。このように、Zn
S粉とSiO粉のそれぞれのメジアン粒径比、比表面
積比及び嵩密度、安息角、水分量を規定した混合粉を作
製することにより、ZnS−SiOターゲットの結晶
粒を微細化し、且つ高密度化することができるので、タ
ーゲットのスパッタ面を均一かつ平滑にすることがで
き、スパッタリング時のパーティクルやノジュールを低
減させ、さらにターゲットライフも長くすることができ
るという著しい効果を有する。その結果として光ディス
クの生産性が向上し、品質の優れた材料を得ることがで
きる。
【0014】
【実施例および比較例】以下、実施例および比較例に基
づいて説明する。なお、本実施例はあくまで一例であ
り、この例によって何ら制限されるものではない。すな
わち、本発明は特許請求の範囲によってのみ制限される
ものであり、本発明に含まれる実施例以外の種々の変形
を包含するものである。
【0015】(実施例1)レーザー回折並びに散乱法で
分散剤にアルコールを使用し、超音波で十分に分散させ
相対屈折率も考慮したときのZnS粉のメジアン粒径が
1.2μm、同様にSiO粉のメジアン粒径が12μ
mである粉体を用い、ZnSに対し20mol%の比率
でSiOを混ぜ合わせた。この混合粉をグラファイト
ダイスに充填し、Ar雰囲気、面圧150kg/c
、温度1000°Cの条件でホットプレスを行っ
た。この時のいずれの条件も本発明の範囲に入る条件で
ある。この結果、相対密度が97%である高密度ZnS
−SiO相変化型光ディスク保護膜形成用スパッタリ
ングターゲットが得られた。
【0016】(実施例2)BET法によるZnS粉の比
表面積が20m/g、SiOの比表面積が2m
gである粉体を用い、ZnSに対し20mol%の比率
でSiOを混ぜ合わせた。この混合粉をグラファイト
ダイスに充填し、Ar雰囲気、面圧150kg/c
、温度1000°Cの条件でホットプレスを行っ
た。この時のいずれの条件も本発明の範囲に入る条件で
ある。この結果、相対密度が98%である高密度ZnS
−SiO相変化型光ディスク保護膜形成用スパッタリ
ングターゲットが得られた。
【0017】(比較例1)レーザー回折並びに散乱法に
よるZnS粉のメジアン粒径が5μm、SiOのメジ
アン粒径が12μmである粉体を用い、ZnSに対し2
0mol%の比率でSiOを混ぜ合わせた。この条件
は、ZnS粉のメジアン粒径AμmとSiOのメジア
ン粒径Bμmの比B/A=12/5となり、B/A≧
0.8e0. 09Mの条件を満たしていない。その他は
実施例1と同一の条件である。前記混合粉をグラファイ
トダイスに充填し、Ar雰囲気、面圧150kg/cm
、温度1000°Cの条件でホットプレスを行った。
この結果、相対密度が93%となり、本発明の実施例よ
りも密度に劣るZnS−SiO相変化型光ディスク保
護膜形成用スパッタリングターゲットが得られた。
【0018】(比較例2)BET法によるZnS粉の比
表面積が15m/g、SiOの比表面積が3m
gである粉体を用い、ZnSに対し20mol%の比率
でSiOを混ぜ合わせた。この条件は、ZnS粉の比
表面積Cm/gとSiO粉の比表面積Dm/gの
比15/3となり、本発明のC/D≧0.1M+7の条
件を満たしていない。その他は実施例2と同一の条件で
ある。前記混合粉をグラファイトダイスに充填し、Ar
雰囲気、150kg/cm、温度1000°Cの条件
でホットプレスを行った。この結果、相対密度が92%
となり、本発明の実施例よりも密度に劣るZnS−Si
相変化型光ディスク保護膜形成用スパッタリングタ
ーゲットが得られた。
【0019】ZnS粉とSiO粉のメジアン粒径比を
選択し、スパッタリングターゲット相対密度97%以上
を達成できる条件の範囲を示すと図1に示すグラフの上
側の部分である。なお、この範囲は実施例1及び比較例
1並びにこれらに準じてZnS粉とSiO粉を選択、
かつ同条件で焼結して、その範囲を求めたものである。
同様に、ZnS粉とSiOの比表面積比を選択し、ス
パッタリングターゲット相対密度97%以上を達成でき
る条件の範囲を示すと図2に示すグラフの上側の部分で
ある。なお、この範囲は実施例2及び比較例2並びにこ
れらに準じてZnS粉とSiO粉を選択、かつ同条件
で焼結して、その範囲を求めたものである。以上に示す
ように、ZnS粉とSiO粉のそれぞれのメジアン粒
径比、比表面積比、さらに必要に応じて嵩密度を規定し
た混合粉を作製することにより、スパッタリングターゲ
ット相対密度97%以上を達成できる条件を得ることが
できる。
【0020】
【発明の効果】ZnS粉とSiO粉のそれぞれのメジ
アン粒径比、比表面積比及び必要に応じて嵩密度を規定
した混合粉を使用する本発明により、加圧焼結時の面圧
を下げても97%以上の高密度ターゲット作製すること
ができ、これによってスパッタ時に発生するパーティク
ル(発塵)やノジュールの発生を抑制し、成膜の均一性
を高め、生産効率を上げることができる光ディスク保護
膜形成用スパッタリングターゲット及びその製造方法を
得ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ZnS粉及びSiO粉のメジアン径比と焼結
ターゲットの相対密度97%以上を達成できる条件の関
係を示す図である。
【図2】ZnS粉及びSiOの比表面積比と焼結ター
ゲットの相対密度97%以上を達成できる条件の関係を
示す図である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー回折並びに散乱法によるZnS
    粉とSiO粉のメジアン粒径をそれぞれAμm、Bμ
    mとし、SiOの混合比をMmol%とした時、10
    ≦M≦30の範囲内において、B/A≧0.8e
    0.09M、且つ0.1μm≦B≦15μmを満たすZ
    nS粉とSiO粉が均一に分散混合した粉を使用して
    成形することを特徴とするZnS−SiOスパッタリ
    ングターゲットの製造方法。
  2. 【請求項2】 BET法によるZnS粉とSiO粉の
    比表面積をそれぞれCm/g、Dm/gとし、Si
    の混合比をMmol%とした時、10≦M≦30の
    範囲内において、C/D≧0.1M+7、且つ0.15
    /g≦D≦15m/gを満たすZnS粉とSiO
    粉が均一に分散混合した粉を使用して成形することを
    特徴とするZnS−SiOスパッタリングターゲット
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 BET法によるZnS粉とSiO粉の
    比表面積をそれぞれCm/g、Dm/gとし、Si
    の混合比をMmol%とした時、10≦M≦30の
    範囲内において、C/D≧0.1M+7、且つ0.15
    /g≦D≦15m/gを満たすZnS粉とSiO
    粉が均一に分散混合した粉を使用して成形することを
    特徴とする請求項1記載のZnS−SiOスパッタリ
    ングターゲットの製造方法。
  4. 【請求項4】 ZnS粉とSiO粉が均一に分散した
    混合粉あるいはその造粒粉の嵩密度が0.4g/cm
    以上であることを特徴とするZnS−SiO スパッタ
    リングターゲットの製造方法。
  5. 【請求項5】 ZnS粉とSiO粉が均一に分散した
    混合粉あるいはその造粒粉の嵩密度が0.4g/cm
    以上であることを特徴とする請求項1〜3のそれぞれに
    記載のZnS−SiOスパッタリングターゲットの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 ZnS粉、SiO粉又はこれらの混合
    粉あるいはその造粒粉の安息角が30°〜80°である
    ことを特徴とするZnS−SiOスパッタリングター
    ゲットの製造方法。
  7. 【請求項7】 ZnS粉、SiO粉又はこれらの混合
    粉あるいはその造粒粉の安息角が30°〜80°である
    ことを特徴とする請求項1〜5のそれぞれに記載のZn
    S−SiOスパッタリングターゲットの製造方法。
  8. 【請求項8】 ZnS粉とSiO粉の混合前原料粉又
    はこれらの混合粉の含有水分量又は100〜400°C
    の範囲で加熱した時の重量減少が2%以下であることを
    特徴とするZnS−SiOスパッタリングターゲット
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 ZnS粉とSiO粉の混合前原料粉又
    はこれらの混合粉の含有水分量又は100〜400°C
    の範囲で加熱した時の重量減少が2%以下であることを
    特徴とする請求項1〜7のそれぞれに記載のZnS−S
    iOスパッタリングターゲットの製造方法。
  10. 【請求項10】 不活性雰囲気中、温度1200°C以
    下、面圧250kg/cm以下で、相対密度97%以
    上のターゲットに成形することを特徴とする請求項1〜
    9のそれぞれに記載のZnS−SiOスパッタリング
    ターゲットの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005298978A (ja) * 2001-09-21 2005-10-27 Nikko Materials Co Ltd スパッタリングターゲット焼結用粉末及びスパッタリングターゲット
JP2011202282A (ja) * 2001-09-21 2011-10-13 Jx Nippon Mining & Metals Corp スパッタリングターゲット焼結用粉末及びスパッタリングターゲット

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