JP2002264111A - 合成木材 - Google Patents
合成木材Info
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- JP2002264111A JP2002264111A JP2001073717A JP2001073717A JP2002264111A JP 2002264111 A JP2002264111 A JP 2002264111A JP 2001073717 A JP2001073717 A JP 2001073717A JP 2001073717 A JP2001073717 A JP 2001073717A JP 2002264111 A JP2002264111 A JP 2002264111A
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- resin component
- surface free
- resin
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は合成木材に関するもので、防汚性を
改善し、さらには、細菌やカビの増殖を抑制することに
より清潔で衛生的な合成木材を提供するものである。 【解決手段】 樹脂成分５と充填剤１と表面自由エネル
ギーが前記樹脂成分５の表面自由エネルギーより小さい
添加剤２を含んだ合成木材であり、これによって合成木
材の防汚性が改善され、清潔で衛生的な合成木材とな
る。
改善し、さらには、細菌やカビの増殖を抑制することに
より清潔で衛生的な合成木材を提供するものである。 【解決手段】 樹脂成分５と充填剤１と表面自由エネル
ギーが前記樹脂成分５の表面自由エネルギーより小さい
添加剤２を含んだ合成木材であり、これによって合成木
材の防汚性が改善され、清潔で衛生的な合成木材とな
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐汚染性に優れた
合成木材に関するものである。
合成木材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】木材は古くから建築材料として各種の部
位に使用されてきた。加工が容易であり、軽量である割
には強度もあり、天然の木の有する独特な肌合いは我が
国でも特に重用されてきた。しかしながら、近年、熱帯
雨林の木材の大量伐採や森林の開発が生物の生育環境を
破壊し、地球の生活環境を急激に悪化させる重大な事実
に関連し、特に日本の木材消費を低減しなければならな
いという要求が高まっている。このような社会的要望に
沿って、木材加工工場などから廃棄物として多量に排出
される木粉を樹脂成分に配合、成形し合成木材成形品と
することで資源の有効利用が図られてきた。さらには、
それら合成木材成形品に代表される複合材料などを利用
した際に発生する端材や、これらの材料を使用後回収し
て得られる回収品を破砕または粉砕し、得られたチップ
状物質を樹脂成分に配合、成形し、再度合成木材成形品
とするなど、徹底的な有効利用がなされている。
位に使用されてきた。加工が容易であり、軽量である割
には強度もあり、天然の木の有する独特な肌合いは我が
国でも特に重用されてきた。しかしながら、近年、熱帯
雨林の木材の大量伐採や森林の開発が生物の生育環境を
破壊し、地球の生活環境を急激に悪化させる重大な事実
に関連し、特に日本の木材消費を低減しなければならな
いという要求が高まっている。このような社会的要望に
沿って、木材加工工場などから廃棄物として多量に排出
される木粉を樹脂成分に配合、成形し合成木材成形品と
することで資源の有効利用が図られてきた。さらには、
それら合成木材成形品に代表される複合材料などを利用
した際に発生する端材や、これらの材料を使用後回収し
て得られる回収品を破砕または粉砕し、得られたチップ
状物質を樹脂成分に配合、成形し、再度合成木材成形品
とするなど、徹底的な有効利用がなされている。
【０００３】合成木材は比較的安価でありながら軽量で
強度も大きく加工性もよいことなどからエクステリア製
品、ベランダ、サンルーム、窓枠、ドアや建造物の壁
材、床材、電気・電子機器その他製品の筐体などに使用
されている。最近では家庭内、特に台所を中心とする水
回り用製品の部材としても多用されており、それらの使
用状況によっては汚れがつきやすく、このため、本来清
潔であるべき台所を中心とした水回り場所の清潔感を損
ねる原因ともなっている。
強度も大きく加工性もよいことなどからエクステリア製
品、ベランダ、サンルーム、窓枠、ドアや建造物の壁
材、床材、電気・電子機器その他製品の筐体などに使用
されている。最近では家庭内、特に台所を中心とする水
回り用製品の部材としても多用されており、それらの使
用状況によっては汚れがつきやすく、このため、本来清
潔であるべき台所を中心とした水回り場所の清潔感を損
ねる原因ともなっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】近年、生活様式の多様
化に伴い、国民の間に清潔意識が若年層を中心に広まっ
てきた。しかしながら、特に台所、洗面所あるいは風呂
場といった水回り場所で使用される収納箱などに代表さ
れる合成木材を用いた製品は、汚れがつきやすく、それ
らの汚れを餌に細菌やカビが増殖し、悪臭の発生源とも
なり、外観的にも、衛生的にも問題があった。
化に伴い、国民の間に清潔意識が若年層を中心に広まっ
てきた。しかしながら、特に台所、洗面所あるいは風呂
場といった水回り場所で使用される収納箱などに代表さ
れる合成木材を用いた製品は、汚れがつきやすく、それ
らの汚れを餌に細菌やカビが増殖し、悪臭の発生源とも
なり、外観的にも、衛生的にも問題があった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、樹脂成分と充填剤と表面自由エネルギー
が前記樹脂成分の表面自由エネルギーより小さい物質の
添加剤を含んだ合成木材としたものである。
決するために、樹脂成分と充填剤と表面自由エネルギー
が前記樹脂成分の表面自由エネルギーより小さい物質の
添加剤を含んだ合成木材としたものである。
【０００６】上記発明によれば、表面自由エネルギー
が、より小さい物質を添加する効果で、合成木材の表面
は表面エネルギーが減少し、撥水性が向上し、汚れ成分
との相互作用が減少するため防汚性が大幅に改善され
る。また、細菌及びカビもそれらの餌となる汚れ成分の
付着量が少ないので、増殖も抑制される。
が、より小さい物質を添加する効果で、合成木材の表面
は表面エネルギーが減少し、撥水性が向上し、汚れ成分
との相互作用が減少するため防汚性が大幅に改善され
る。また、細菌及びカビもそれらの餌となる汚れ成分の
付着量が少ないので、増殖も抑制される。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明は、各請求項に記載した形
態でエクステリア製品、ドア材、床材などの内装材、お
よび台所、洗面所、あるいは風呂場といった水回り製品
などに実施することができる。
態でエクステリア製品、ドア材、床材などの内装材、お
よび台所、洗面所、あるいは風呂場といった水回り製品
などに実施することができる。
【０００８】すなわち、請求項１記載の発明は、樹脂成
分と充填剤と表面自由エネルギーが前記樹脂成分の表面
自由エネルギーより小さい物質の添加剤とを含んだ合成
木材としたものである。この請求項１記載に係る発明を
実施の形態とした合成木材は、表面自由エネルギーが樹
脂成分の表面自由エネルギーより小さい添加剤を含んで
いることにより、合成木材表面は撥水性が向上し、汚れ
成分に対し低活性となり汚れ成分が付着しにくくなる。
さらに、細菌及びカビもそれらの餌となる汚れ成分の付
着量が少ないので、増殖が抑制される。
分と充填剤と表面自由エネルギーが前記樹脂成分の表面
自由エネルギーより小さい物質の添加剤とを含んだ合成
木材としたものである。この請求項１記載に係る発明を
実施の形態とした合成木材は、表面自由エネルギーが樹
脂成分の表面自由エネルギーより小さい添加剤を含んで
いることにより、合成木材表面は撥水性が向上し、汚れ
成分に対し低活性となり汚れ成分が付着しにくくなる。
さらに、細菌及びカビもそれらの餌となる汚れ成分の付
着量が少ないので、増殖が抑制される。
【０００９】請求項２に記載の発明は、樹脂成分と充填
剤と表面自由エネルギーが前記樹脂成分の表面自由エネ
ルギーより小さい物質の添加剤と抗菌剤とを含んだ合成
木材としたものである。この請求項２記載に係る発明を
実施の形態とした合成木材は、表面自由エネルギーがよ
り小さい物質の添加による汚れ防止効果と抗菌剤の添加
効果のシナジー効果により、汚れ成分も細菌もカビも積
極的に増殖させない衛生的な合成木材となる。
剤と表面自由エネルギーが前記樹脂成分の表面自由エネ
ルギーより小さい物質の添加剤と抗菌剤とを含んだ合成
木材としたものである。この請求項２記載に係る発明を
実施の形態とした合成木材は、表面自由エネルギーがよ
り小さい物質の添加による汚れ防止効果と抗菌剤の添加
効果のシナジー効果により、汚れ成分も細菌もカビも積
極的に増殖させない衛生的な合成木材となる。
【００１０】請求項３に記載の発明は、請求項１または
２記載の発明において、樹脂成分の表面自由エネルギー
より小さい物質の添加剤が、有機珪素化合物の群より選
ばれる少なくとも一種とすることにより、有機珪素化合
物の非常に低い表面自由エネルギー効果で、より少量の
添加量で合成木材表面の撥水性を大幅に向上することが
可能となる。
２記載の発明において、樹脂成分の表面自由エネルギー
より小さい物質の添加剤が、有機珪素化合物の群より選
ばれる少なくとも一種とすることにより、有機珪素化合
物の非常に低い表面自由エネルギー効果で、より少量の
添加量で合成木材表面の撥水性を大幅に向上することが
可能となる。
【００１１】請求項４に記載の発明は、請求項１または
２記載の発明において、樹脂成分の表面自由エネルギー
より小さい物質の添加剤が、有機フッ素化合物の群より
選ばれる少なくとも一種とすることにより、有機フッ素
化合物の非常に低い表面自由エネルギー効果で、より少
量の添加量で合成木材表面の防汚性を大幅に向上するこ
とが可能となる。
２記載の発明において、樹脂成分の表面自由エネルギー
より小さい物質の添加剤が、有機フッ素化合物の群より
選ばれる少なくとも一種とすることにより、有機フッ素
化合物の非常に低い表面自由エネルギー効果で、より少
量の添加量で合成木材表面の防汚性を大幅に向上するこ
とが可能となる。
【００１２】請求項５に記載の発明は、請求項２記載の
発明において、抗菌剤として無機系抗菌剤の少なくとも
一種、および有機系抗菌剤の少なくとも一種が添加され
ることにより、無機系抗菌剤の作用により主として細菌
の増殖を効果的に抑制し、さらには細菌の増殖に起因す
る悪臭の発生も抑制する。また、有機系抗菌剤の作用に
より主としてカビの増殖を効果的に抑制する。
発明において、抗菌剤として無機系抗菌剤の少なくとも
一種、および有機系抗菌剤の少なくとも一種が添加され
ることにより、無機系抗菌剤の作用により主として細菌
の増殖を効果的に抑制し、さらには細菌の増殖に起因す
る悪臭の発生も抑制する。また、有機系抗菌剤の作用に
より主としてカビの増殖を効果的に抑制する。
【００１３】請求項６に記載の発明は、請求項１または
２記載の発明において、充填剤として木粉等セルロース
系破砕物、有機質繊維、無機質繊維、チップ状物質およ
び珪酸カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも一
種が添加されることにより、これらの充填剤により質感
に優れ、軽量でしかも強度の大きい実用性に富んだ合成
木材となる。
２記載の発明において、充填剤として木粉等セルロース
系破砕物、有機質繊維、無機質繊維、チップ状物質およ
び珪酸カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも一
種が添加されることにより、これらの充填剤により質感
に優れ、軽量でしかも強度の大きい実用性に富んだ合成
木材となる。
【００１４】請求項７に記載の発明は、請求項１または
２記載の発明において、樹脂成分が熱可塑性樹脂あるい
は熱硬化製樹脂の少なくとも一種とすることにより、使
用目的に合わせた質感、機械強度および熱的強度などを
有した実用的な合成木材となる。
２記載の発明において、樹脂成分が熱可塑性樹脂あるい
は熱硬化製樹脂の少なくとも一種とすることにより、使
用目的に合わせた質感、機械強度および熱的強度などを
有した実用的な合成木材となる。
【００１５】なお、本発明における樹脂成分としては、
熱可塑性樹脂としてポリエチレン、ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリプロピレンなどが挙げられるが、これ
らに限定するものではない。また、熱硬化製樹脂として
フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性
アクリル樹脂などが挙げられるが、これらに限定するも
のではない。
熱可塑性樹脂としてポリエチレン、ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリプロピレンなどが挙げられるが、これ
らに限定するものではない。また、熱硬化製樹脂として
フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性
アクリル樹脂などが挙げられるが、これらに限定するも
のではない。
【００１６】本発明における充填剤としては、天然木材
または合成木材に代表される複合材料の加工時に発生す
る木粉等セルロース系破砕物状またはチップ状物質など
が挙げられる。また、前記天然木材または複合材料など
を利用した際に発生する端材や、これらの材料を使用後
回収して得られる回収品を破砕または粉砕して得られる
物質が挙げられる。また、有機質繊維、無機質繊維、珪
酸カルシウムなども用いられ得る。
または合成木材に代表される複合材料の加工時に発生す
る木粉等セルロース系破砕物状またはチップ状物質など
が挙げられる。また、前記天然木材または複合材料など
を利用した際に発生する端材や、これらの材料を使用後
回収して得られる回収品を破砕または粉砕して得られる
物質が挙げられる。また、有機質繊維、無機質繊維、珪
酸カルシウムなども用いられ得る。
【００１７】本発明における有機珪素化合物としては、
ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサ
ン、ジフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジエン
ポリシロキサン、などのシリコーン化合物。それらのシ
リコーン化合物をアルキッド変性、ポリエステル変性、
アクリル変性、エポキシ変性した変性シリコーン化合物
などがあげられるが、これらに限定するものではない。
また、アルキルシラン化合物としては、トリメチルメト
キシシラン、トリメチルエトキシシラン（以下メトキシ
がエトキシやクロロであってもよい）、ジメチルジメト
キシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルジメト
キシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシランなどが挙げ
られるが、これらに限定するものではない。
ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサ
ン、ジフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジエン
ポリシロキサン、などのシリコーン化合物。それらのシ
リコーン化合物をアルキッド変性、ポリエステル変性、
アクリル変性、エポキシ変性した変性シリコーン化合物
などがあげられるが、これらに限定するものではない。
また、アルキルシラン化合物としては、トリメチルメト
キシシラン、トリメチルエトキシシラン（以下メトキシ
がエトキシやクロロであってもよい）、ジメチルジメト
キシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルジメト
キシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシランなどが挙げ
られるが、これらに限定するものではない。
【００１８】有機フッ素化合物としては、ポリテトラフ
ルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエ
チレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフ
ルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオ
ロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ
アルキルビニルフルオライド、フッ化ビニリデン・テト
ラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニルエーテ
ル、フッ化ビニルエーテル・テトラフルオロエチレン共
重合体、フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・
ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン
・ヘキサフルオロプロピレン共重合体。また、パーフル
オロポリエーテル、パーフルオロアルキルポリエーテ
ル、三フッ化エチレン重合体などのフッ素オイル。ま
た、フッ素系界面活性剤などが挙げられるが、これらに
限定するものではない。また、パーフロロアルキルシラ
ン化合物としては、前記アルキルシラン化合物のアルキ
ル基のいくつかがフッ化炭素基に置換されたものであ
り、例えば、ＣＦ3（ＣＨ2）2Ｓｉ（ＯＣＨ3）3、ＣＦ3
（ＣＦ2）5（ＣＨ2）2Ｓｉ（ＯＣＨ3）3、ＣＦ3（Ｃ
Ｆ2）7（ＣＨ2）2Ｓｉ（ＯＣＨ3）3、ＣＦ3（ＣＦ2）7
（ＣＨ2）2ＳｉＣＨ3（ＯＣＨ3）2、ＣＦ3（ＣＦ2）
3（ＣＨ2）2Ｓｉ（ＯＣＨ3）3、ＣＦ3（ＣＦ2）7（ＣＨ
2）2ＳｉＣｌ3などの炭素数が１から２０のシラン化合
物が挙げられるが、これらに限定するものではない。
ルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエ
チレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフ
ルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリクロロトリフ
ルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオ
ロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ
アルキルビニルフルオライド、フッ化ビニリデン・テト
ラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニルエーテ
ル、フッ化ビニルエーテル・テトラフルオロエチレン共
重合体、フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・
ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン
・ヘキサフルオロプロピレン共重合体。また、パーフル
オロポリエーテル、パーフルオロアルキルポリエーテ
ル、三フッ化エチレン重合体などのフッ素オイル。ま
た、フッ素系界面活性剤などが挙げられるが、これらに
限定するものではない。また、パーフロロアルキルシラ
ン化合物としては、前記アルキルシラン化合物のアルキ
ル基のいくつかがフッ化炭素基に置換されたものであ
り、例えば、ＣＦ3（ＣＨ2）2Ｓｉ（ＯＣＨ3）3、ＣＦ3
（ＣＦ2）5（ＣＨ2）2Ｓｉ（ＯＣＨ3）3、ＣＦ3（Ｃ
Ｆ2）7（ＣＨ2）2Ｓｉ（ＯＣＨ3）3、ＣＦ3（ＣＦ2）7
（ＣＨ2）2ＳｉＣＨ3（ＯＣＨ3）2、ＣＦ3（ＣＦ2）
3（ＣＨ2）2Ｓｉ（ＯＣＨ3）3、ＣＦ3（ＣＦ2）7（ＣＨ
2）2ＳｉＣｌ3などの炭素数が１から２０のシラン化合
物が挙げられるが、これらに限定するものではない。
【００１９】本発明における無機系抗菌剤としては、硝
酸銀、硫酸銀、塩化銀など。銀、銅、亜鉛あるいは錫を
担持したゼオライト。銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持し
たシリカゲル。銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持したリン
酸カルシウム。銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持したハイ
ドロキシアパタイト。銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持し
た酸化亜鉛。銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持したリン酸
ジルコニウムなどがある。さらに銀、銅、亜鉛またはこ
れらの酸化物などが挙げられるが、これらに限定するも
のではない。
酸銀、硫酸銀、塩化銀など。銀、銅、亜鉛あるいは錫を
担持したゼオライト。銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持し
たシリカゲル。銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持したリン
酸カルシウム。銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持したハイ
ドロキシアパタイト。銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持し
た酸化亜鉛。銀、銅、亜鉛あるいは錫を担持したリン酸
ジルコニウムなどがある。さらに銀、銅、亜鉛またはこ
れらの酸化物などが挙げられるが、これらに限定するも
のではない。
【００２０】有機系抗菌剤としては、１０，１０’−オ
キシビスフェノキサアルシンなどフェニルエーテル誘導
体、シクロフルアニドなどＮ−ハロアルキルチオ系化合
物、２−（４−チアゾリル）ベンズイミダゾール（ＴＢ
Ｚと略称）などイミダゾール誘導体、２，３，５，６テ
トラコロル−４−（メチルスルホリル）ピリジンなど第
４級アンモニウム塩などが挙げられるが、これらに限定
するものではない。
キシビスフェノキサアルシンなどフェニルエーテル誘導
体、シクロフルアニドなどＮ−ハロアルキルチオ系化合
物、２−（４−チアゾリル）ベンズイミダゾール（ＴＢ
Ｚと略称）などイミダゾール誘導体、２，３，５，６テ
トラコロル−４−（メチルスルホリル）ピリジンなど第
４級アンモニウム塩などが挙げられるが、これらに限定
するものではない。
【００２１】
【実施例】以下本発明を実施例により詳細に説明する。
【００２２】（実施例１）イソフタル酸系不飽和ポリエ
ステルとスチレンの混合物よりなる不飽和ポリエステル
樹脂１００重量部と、硬化触媒（５０％過酸化ベンゾイ
ル）３重量部と、硬化促進剤（ジメチルアニリン）０．
０３重量部と、木粉２００重量部と、メタクリル変性オ
ルガノポロシロキサン１重量部をニーダにて十分に攪拌
混合した。混合物を型に挿入し硬化させ、合成木材成形
体を得た。
ステルとスチレンの混合物よりなる不飽和ポリエステル
樹脂１００重量部と、硬化触媒（５０％過酸化ベンゾイ
ル）３重量部と、硬化促進剤（ジメチルアニリン）０．
０３重量部と、木粉２００重量部と、メタクリル変性オ
ルガノポロシロキサン１重量部をニーダにて十分に攪拌
混合した。混合物を型に挿入し硬化させ、合成木材成形
体を得た。
【００２３】（実施例２）イソフタル酸系不飽和ポリエ
ステルとスチレンの混合物よりなる不飽和ポリエステル
樹脂１００重量部と、硬化触媒（５０％過酸化ベンゾイ
ル）３重量部と、硬化促進剤（ジメチルアニリン）０．
０３重量部と、木粉２００重量部と、パーフロロアルキ
ルアクリレート１重量部をニーダにて十分に攪拌混合し
た。混合物を型に挿入し硬化させ合成木材成形体を得
た。
ステルとスチレンの混合物よりなる不飽和ポリエステル
樹脂１００重量部と、硬化触媒（５０％過酸化ベンゾイ
ル）３重量部と、硬化促進剤（ジメチルアニリン）０．
０３重量部と、木粉２００重量部と、パーフロロアルキ
ルアクリレート１重量部をニーダにて十分に攪拌混合し
た。混合物を型に挿入し硬化させ合成木材成形体を得
た。
【００２４】（実施例３）イソフタル酸系不飽和ポリエ
ステルとスチレンの混合物よりなる不飽和ポリエステル
樹脂１００重量部と、硬化触媒（５０％過酸化ベンゾイ
ル）３重量部と、硬化促進剤（ジメチルアニリン）０．
０３重量部と、木粉２００重量部と、メタクリル変性オ
ルガノポロシロキサン１重量部と、銀ゼオライト２重量
部とＴＢＺ２重量部をニーダにて十分に攪拌混合した。
混合物を型に挿入し硬化させ合成木材成形体を得た。
ステルとスチレンの混合物よりなる不飽和ポリエステル
樹脂１００重量部と、硬化触媒（５０％過酸化ベンゾイ
ル）３重量部と、硬化促進剤（ジメチルアニリン）０．
０３重量部と、木粉２００重量部と、メタクリル変性オ
ルガノポロシロキサン１重量部と、銀ゼオライト２重量
部とＴＢＺ２重量部をニーダにて十分に攪拌混合した。
混合物を型に挿入し硬化させ合成木材成形体を得た。
【００２５】図１は本発明の一実施例における合成木材
の断面部を示す模式図である。１は木粉に代表される充
填剤、２はメタクリル変性オルガノポロシロキサンに代
表される添加剤、３は銀ゼオライトに代表される無機系
抗菌剤、４はＴＢＺに代表される有機系抗菌剤である。
上記の充填剤１，添加剤２，無機系抗菌剤３および有機
系抗菌剤４は不飽和ポリエステル樹脂に代表される樹脂
成分５中に分散または溶解している。
の断面部を示す模式図である。１は木粉に代表される充
填剤、２はメタクリル変性オルガノポロシロキサンに代
表される添加剤、３は銀ゼオライトに代表される無機系
抗菌剤、４はＴＢＺに代表される有機系抗菌剤である。
上記の充填剤１，添加剤２，無機系抗菌剤３および有機
系抗菌剤４は不飽和ポリエステル樹脂に代表される樹脂
成分５中に分散または溶解している。
【００２６】（比較例）イソフタル酸系不飽和ポリエス
テルとスチレンの混合物よりなる不飽和ポリエステル樹
脂１００重量部と、硬化触媒（５０％過酸化ベンゾイ
ル）３重量部と、硬化促進剤（ジメチルアニリン）０．
０３重量部と、木粉２００重量部をニーダにて十分攪拌
混合した。混合物を型に挿入し硬化させ合成木材成形体
を得た。
テルとスチレンの混合物よりなる不飽和ポリエステル樹
脂１００重量部と、硬化触媒（５０％過酸化ベンゾイ
ル）３重量部と、硬化促進剤（ジメチルアニリン）０．
０３重量部と、木粉２００重量部をニーダにて十分攪拌
混合した。混合物を型に挿入し硬化させ合成木材成形体
を得た。
【００２７】各実施例および比較例で得たそれぞれの合
成木材成形体の撥水性を協和界面化学（株）製の接触角
測定装置（ＣＡ−Ｚ型）で測定した。各実施例および比
較例の水の接触角を測定し、その測定値を表１に示し
た。また、耐汚染性をＪＩＳＫ３３７０に準じて確認し
た。なお、耐汚染性の比較は目視で行い、比較例１にお
ける汚れ具合を△とし、それより悪い場合を×、よい場
合を○としそれぞれ相対評価した。その結果を（表１）
に示す。
成木材成形体の撥水性を協和界面化学（株）製の接触角
測定装置（ＣＡ−Ｚ型）で測定した。各実施例および比
較例の水の接触角を測定し、その測定値を表１に示し
た。また、耐汚染性をＪＩＳＫ３３７０に準じて確認し
た。なお、耐汚染性の比較は目視で行い、比較例１にお
ける汚れ具合を△とし、それより悪い場合を×、よい場
合を○としそれぞれ相対評価した。その結果を（表１）
に示す。
【００２８】
【表１】
【００２９】次に、実施例３および比較例で得たそれぞ
れの合成木材成形体の抗菌性能およびカビ抵抗性につい
て試験を行った。前記成形体から５０mm×５０mmの試料
を切り出し、それぞれに菌液（黄色ブドウ球菌および大
腸菌）１ccを滴下し、３７℃で２４時間培養した。その
後、滅菌済みリン酸緩衝液にて菌を洗い出した。この洗
い出した液中の生菌数を、菌数測定用培地を用いて混釈
平板法にて測定した。その結果を（表２）に示す。
れの合成木材成形体の抗菌性能およびカビ抵抗性につい
て試験を行った。前記成形体から５０mm×５０mmの試料
を切り出し、それぞれに菌液（黄色ブドウ球菌および大
腸菌）１ccを滴下し、３７℃で２４時間培養した。その
後、滅菌済みリン酸緩衝液にて菌を洗い出した。この洗
い出した液中の生菌数を、菌数測定用培地を用いて混釈
平板法にて測定した。その結果を（表２）に示す。
【００３０】
【表２】
【００３１】寒天培地上においた実施例３と比較例によ
る各試料（５０mm×５０mm）にアスペルギルス・ニガー
菌液を噴霧し、２５℃で７日間培養した。その結果を
（表３）に示す。
る各試料（５０mm×５０mm）にアスペルギルス・ニガー
菌液を噴霧し、２５℃で７日間培養した。その結果を
（表３）に示す。
【００３２】
【表３】
【００３３】（表１）から明らかなように、実施例１、
２、３の合成木材成形体は比較例に比べ撥水性の向上が
著しく、また耐汚染性も大いに改善されていた。これら
の結果から、有機珪素化合物あるいは有機フッ素化合物
の添加剤による効果により合成木材成形体の撥水性およ
び耐汚染性が大幅に改善されることが明らかになった。
２、３の合成木材成形体は比較例に比べ撥水性の向上が
著しく、また耐汚染性も大いに改善されていた。これら
の結果から、有機珪素化合物あるいは有機フッ素化合物
の添加剤による効果により合成木材成形体の撥水性およ
び耐汚染性が大幅に改善されることが明らかになった。
【００３４】（表２）から明らかなように、実施例３の
合成木材成形体は比較例に比べ黄色ブドウ球菌および大
腸菌に対する著しい抗菌効果を得ることができた。
合成木材成形体は比較例に比べ黄色ブドウ球菌および大
腸菌に対する著しい抗菌効果を得ることができた。
【００３５】（表３）から明らかなように、実施例３の
合成木材成形体は比較例に比べて良好な抗カビ性能を得
ることができた。
合成木材成形体は比較例に比べて良好な抗カビ性能を得
ることができた。
【００３６】
【発明の効果】以上説明したように本発明の合成木材に
よれば、次の効果が得られる。
よれば、次の効果が得られる。
【００３７】請求項１に記載の発明によれば、表面自由
エネルギーが樹脂成分の表面自由エネルギーより小さい
添加剤を含んでいることにより、合成木材表面は撥水性
が向上し、汚れ成分に対し低活性となり汚れ成分が付着
しにくくなる。さらに、細菌及びカビもそれらの餌とな
る汚れ成分の付着量が少ないので、増殖が抑制される。
エネルギーが樹脂成分の表面自由エネルギーより小さい
添加剤を含んでいることにより、合成木材表面は撥水性
が向上し、汚れ成分に対し低活性となり汚れ成分が付着
しにくくなる。さらに、細菌及びカビもそれらの餌とな
る汚れ成分の付着量が少ないので、増殖が抑制される。
【００３８】また、請求項２記載の発明によれば、表面
自由エネルギーの、より小さい物質の添加による汚れ防
止効果と抗菌剤の添加効果のシナジー効果により、汚れ
成分も細菌もカビも積極的に増殖させない衛生的な合成
木材が可能となる。
自由エネルギーの、より小さい物質の添加による汚れ防
止効果と抗菌剤の添加効果のシナジー効果により、汚れ
成分も細菌もカビも積極的に増殖させない衛生的な合成
木材が可能となる。
【００３９】また、請求項６記載の発明によれば、充填
剤として木粉等セルロース系破砕物、有機質繊維、無機
質繊維、チップ状物質および珪酸カルシウムからなる群
より選ばれる少なくとも一種が添加されることにより、
質感に優れ、軽量でしかも強度の大きい実用性に富んだ
合成木材となる。
剤として木粉等セルロース系破砕物、有機質繊維、無機
質繊維、チップ状物質および珪酸カルシウムからなる群
より選ばれる少なくとも一種が添加されることにより、
質感に優れ、軽量でしかも強度の大きい実用性に富んだ
合成木材となる。
【００４０】また、請求項７記載の発明によれば、樹脂
成分が熱可塑性樹脂あるいは熱硬化製樹脂の少なくとも
一種とすることにより、使用目的に合わせた質感、機械
強度および熱的強度などを有した実用的な合成木材とな
る。
成分が熱可塑性樹脂あるいは熱硬化製樹脂の少なくとも
一種とすることにより、使用目的に合わせた質感、機械
強度および熱的強度などを有した実用的な合成木材とな
る。
【図１】本発明の一実施例における合成木材の断面を示
す模式図
す模式図
１ 充填剤 ２ 添加剤 ３ 無機系抗菌剤 ４ 有機系抗菌剤 ５ 樹脂成分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ０８Ｌ 97/02 Ｃ０８Ｌ 97/02 101/00 101/00 (72)発明者 山冨 光代 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Ｆターム(参考） 2B260 AA01 BA01 BA07 BA18 CD01 CD02 CD03 DA01 DA17 DA18 DB02 DB12 DB19 DC02 DC20 EB08 EB42 4J002 AH002 BB031 BB121 BC021 BD031 BD123 CC031 CC161 CC181 CD001 CF211 CK021 CP033 DJ006 EX037 FA046 FD016 GL00
Claims (7)
- 【請求項１】 樹脂成分と充填剤と表面自由エネルギー
が前記樹脂成分の表面自由エネルギーより小さい物質の
添加剤とを含んだ合成木材。 - 【請求項２】 樹脂成分と充填剤と表面自由エネルギー
が前記樹脂成分の表面自由エネルギーより小さい物質の
添加剤と抗菌剤とを含んだ合成木材。 - 【請求項３】 添加剤は有機珪素化合物の群より選ばれ
る少なくとも一種とした請求項１または２記載の合成木
材。 - 【請求項４】 添加剤は有機フッ素化合物の群より選ば
れる少なくとも一種とした請求項１または２記載の合成
木材。 - 【請求項５】 抗菌剤は無機系抗菌剤の少なくとも一
種、および有機系抗菌剤の少なくとも一種とした請求項
２記載の合成木材。 - 【請求項６】 充填剤は木粉等セルロース系破砕物、有
機質繊維、無機質繊維、チップ状物質および珪酸カルシ
ウムからなる群より選ばれる少なくとも一種とした請求
項１または２記載の合成木材。 - 【請求項７】 樹脂成分は熱可塑性樹脂または熱硬化製
樹脂の少なくとも一種とした請求項１または２記載の合
成木材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001073717A JP2002264111A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 合成木材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001073717A JP2002264111A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 合成木材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002264111A true JP2002264111A (ja) | 2002-09-18 |
Family
ID=18931097
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001073717A Pending JP2002264111A (ja) | 2001-03-15 | 2001-03-15 | 合成木材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002264111A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008084375A3 (en) * | 2007-01-08 | 2009-08-27 | Labicer-Laboratorio Industrial Ceramico, S.A. | Coating or flooring element and method for carrying out said element |
| JP2018111683A (ja) * | 2017-01-12 | 2018-07-19 | Toto株式会社 | 樹脂成形体および水まわり部材 |
-
2001
- 2001-03-15 JP JP2001073717A patent/JP2002264111A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008084375A3 (en) * | 2007-01-08 | 2009-08-27 | Labicer-Laboratorio Industrial Ceramico, S.A. | Coating or flooring element and method for carrying out said element |
| JP2018111683A (ja) * | 2017-01-12 | 2018-07-19 | Toto株式会社 | 樹脂成形体および水まわり部材 |
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