JP2002263539A - 円柱状基体への液体の塗工方法、表層を有するローラの製造方法、および円柱状基体への液体の塗工装置 - Google Patents

円柱状基体への液体の塗工方法、表層を有するローラの製造方法、および円柱状基体への液体の塗工装置

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JP2002263539A
JP2002263539A JP2001062153A JP2001062153A JP2002263539A JP 2002263539 A JP2002263539 A JP 2002263539A JP 2001062153 A JP2001062153 A JP 2001062153A JP 2001062153 A JP2001062153 A JP 2001062153A JP 2002263539 A JP2002263539 A JP 2002263539A
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roller
liquid
supply roller
coating
peripheral surface
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JP2001062153A
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Nobutoshi Hayashi
信俊 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 円柱状基体の周面に塗工用の液体を均一の膜
厚で、しかも簡易かつ効率よく塗工する。 【解決手段】 供給ローラ13は、その周面の一部を、
液槽11に収容された塗工液12に浸漬した状態で、水
平方向に配置される。供給ローラ13の直径は、長手方
向中間部から両端部へ向かって大きくなっている。ゴム
ローラ2’の周面に塗工液12を塗工するには、ゴムロ
ーラ2’および供給ローラ13を回転させた状態で両者
を接触させる。その後、ゴムローラ2’を水平状態とし
たまま、供給ローラ13に対してゴムローラ2’を引き
上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円柱状基体への液
体の塗工方法、表層を有するローラの製造方法、および
円柱状基体への液体の塗工装置に関し、特に、複写機、
レーザビームプリンタ、ファクシミリ等の電子写真記録
装置や静電記録装置等の画像形成装置に用いられる帯電
ローラ、現像ローラ等、周面に表層が形成されたローラ
の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真記録装置では、クリーニング、
帯電、潜像形成、現像、転写、および定着の各工程を経
て、記録材へ画像を形成する。そのうち帯電工程では、
電圧を印加することにより帯電処理される、一般にはロ
ーラ型の半導電性弾性体が、近年盛んに使用され始めて
いる。帯電工程に用いられる部材は、半導電領域の電気
抵抗を有し、かつ低硬度の材料で構成されることが、良
好な画像を得るための必須条件である。このため、帯電
工程に用いられる部材は、半導電性の弾性体の表面に、
5〜100μm程度の膜厚の表層を塗工により形成して
構成され、しかも表層の膜厚は均一である必要がある。
【0003】ここで、従来の、ローラの表面に表層を塗
工する方法について、両端から芯金が突出したゴムロー
ラを例に挙げて説明する。ゴムローラの表面に表層を塗
工する方法としては、主として、縦ディップと呼ばれる
方法と、ロールコートと呼ばれる方法とがある。
【0004】縦ディップ法は、芯金の一方の端部を保持
し、ゴムローラを縦にした状態で塗工液に浸漬した後、
塗工液から引き上げることによって、ゴムローラの表面
に塗工液を塗工する方法である。縦ディップ法では、ゴ
ムローラの塗工液からの引き上げ速度や塗工液の粘度等
をコントロールすることで、表層の膜厚を制御すること
ができる。
【0005】ロールコート法は、ゴムローラを水平にし
てゴムローラの一部を塗工液に浸漬し、この状態でゴム
ローラを回転させながら徐々に塗工液から引き上げるこ
とによって、ゴムローラの表面に塗工液を塗工する方法
である。ロールコート法では、ゴムローラの回転数、塗
工液からの引き上げ速度、塗工液の粘度等をコントロー
ルすることで、表層の膜厚を制御することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の塗工方法では、以下に示すような問題点があっ
た。
【0007】縦ディップ法では、図7に示すように、ゴ
ムローラ102を液槽111(塗工液112)から引き
上げた際、ゴムローラ102の周面に付着した塗工液1
12aが重力の影響でゴムローラ102の表面を伝わっ
て垂れ落ち、上側の膜厚が下側の膜厚よりも薄くなって
しまう。そのため、均一な膜厚を得るためには、ゴムロ
ーラを上下反転させてもう一度塗工処理を行わなければ
ならなかった。また、ゴムローラを浸漬することによっ
て、本体は塗工の必要のない芯金も塗工液中に浸漬され
てしまうので、芯金への塗工を防止するために芯金にキ
ャップ等を被せて芯金をマスキングしたり、塗工後に表
層材を芯金から削り落としたり剥がしたりといった作業
が必要となる。これにより、塗工作業が煩雑になってい
た。
【0008】一方、ロールコート法では、ゴムローラを
塗工液から引き上げた際に、液垂れによるムラが生じ、
膜厚の均一な表層を形成するのが困難であった。しか
も、液垂れする位置がランダムであり、膜厚のばらつき
状態も個々のゴムローラで異なるので、膜厚の管理も困
難である。
【0009】特に、ゴムローラを帯電ローラとして使用
する場合、表層の膜厚のばらつきは、画像ムラとして現
れてしまう。そこで、表層の膜厚のばらつきによる画像
ムラを抑えるために、図8に示すように、ゴムローラ1
02を液槽121から引き上げる際に、ゴムローラ10
2を傾けた状態で引き上げ、液垂れをゴムローラの端部
で発生させやすくして、少なくとも画像領域内での膜厚
をできるだけ均一にする方法がある。しかし、この方法
では、縦ディップ法と同様に、上側と下側とで重力の影
響による膜厚の差が生じてしまう。この傾向は、特に膜
厚が厚いものほど顕著である。しかも、ゴムローラを傾
けて引き上げるためには、そのための機構を塗工装置に
付加しなければならず、その結果、装置構成が複雑にな
り、また装置自体も大型化してしまう。
【0010】また、ロールコート法においては、ゴムロ
ーラの一部を塗工液に浸漬しながら回転させることによ
り、塗工液の液面が波打ってしまい、ゴムローラを引き
上げた際に塗工液の厚みムラが生じてしまうことがあ
る。そこで、図9に示すように、ゴムローラ102と液
槽121との間に供給ローラ131を介在させ、液面の
波打ち減少を極力抑える方法が採用される。しかしなが
ら、この方法を採用した場合であっても、供給ローラか
らゴムローラを引き離す際には、ゴムローラを塗工液に
直接浸漬した場合と同様の問題が生じるので、その対応
策としてゴムローラを供給ローラに対して傾けて引き離
すことが必要となる、そのため、結果的に、ゴムローラ
の一端側と他端側とでの膜厚の差が生じ、また、装置構
成が複雑になるとともに装置自体も大型化してしまう。
【0011】そこで本発明は、円柱状基体の周面に塗工
用の液体を均一の膜厚で、しかも簡易かつ効率よく塗工
する塗工方法および塗工装置を提供し、これによって、
均一の膜厚の表層を有するローラを簡易かつ効率よく製
造する方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の円柱状基体への液体の塗工方法は、円柱状基体
を、周面の一部を塗工用の液体に浸漬した状態で水平方
向に配置された供給ローラに接触、または前記供給ロー
ラの周面に保持されている前記液体に接触させつつ、前
記供給ローラおよび前記円柱状基体を回転させ、その
後、前記円柱状基体を前記供給ローラから離間させるこ
とによって前記円柱状基体の周面に前記液体を塗工する
塗工方法において、前記供給ローラとして、長手方向中
間部から両端部に向かって直径が大きくなっている供給
ローラを用い、前記円柱状基体を前記供給ローラから離
間させる際、前記円柱状基体を水平状態で前記供給ロー
ラから離間させることを特徴とする。
【0013】本発明の塗工方法では、円柱状基体へは供
給ローラを介して液体を塗工することにより液面での波
打ち現象を最小限に抑えつつも、供給ローラの直径が長
手方向中間部分から両端部へ向かって大きくなっている
ので、円柱状基体を供給ローラから離間させる際に円柱
状基体を水平状態で離間させても、円柱状基体の周面に
付着した余分な液体は供給ローラの両端部へ伝わり、液
垂れは円柱状基体の両端部のみで発生する。したがっ
て、液垂れが発生する部分以外、すなわち円柱状基体の
両端部以外では、均一な厚みで塗工用の液体が塗工され
る。
【0014】本発明のローラの製造方法は、円柱状基体
の周面に表層が形成されたローラの製造方法であって、
上記本発明の塗工方法を用いて前記円柱状基体の周面に
前記液体を塗工する工程と、前記円柱状基体の周面に塗
工された液体を乾燥または硬化させて前記表層とする工
程とを有する。
【0015】本発明のローラの製造方法によれば、上記
の本発明の塗工方法を用いて円柱状基体に塗工用の液体
を塗工するので、少なくとも両端部を除く部位で均一な
膜厚の表層が形成されたローラが得られる。特に、塗工
用の液体を乾燥または硬化させる工程において、円柱状
基体を水平状態のまま回転させることで、円柱状基体の
周面の全周にわたって均一な膜厚で表層が形成される。
また、円柱状基体を、導電性を有するゴム材料で構成す
るとともに、液体に導電性材料を分散させることで、電
子写真装置の帯電ローラとして好適なローラが得られ
る。
【0016】本発明の円柱状基体への液体の塗工装置
は、塗工用の液体を収容する液槽と、該液槽に収容され
た液体に周面の一部を浸漬した状態で水平方向に配置さ
れた供給ローラとを有し、前記供給ローラを回転させな
がら、前記液体を塗工すべき円柱状基体の周面を前記供
給ローラの周面または前記供給ローラの周面に保持され
ている前記液体に接触させることで前記円柱状基体の周
面に液体を塗工する塗工装置において、前記供給ローラ
は、長手方向中間部から両端部に向かって直径が大きく
なっていることを特徴とする。
【0017】本発明の塗工装置では、供給ローラとして
上記の形状のものを用いているので、円柱状基体を供給
ローラから離間させる際に、円柱状基体を水平状態で離
間させても円柱状基体の周面には均一な厚みで塗工用の
液体が塗工される。したがって、従来のように円柱状基
体を傾ける機構は不要となり、装置構成の簡略化および
装置自身の小型化が達成される。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0019】図1に、本発明により表層が塗工されたロ
ーラを用いた装置の一例である画像形成装置の概略構成
図を示す。
【0020】図1に示す画像形成装置は、回転ドラム型
・転写方式の電子写真装置であり、像担持体として感光
ドラム1を有する。感光ドラム1は、図示矢印A方向に
所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
【0021】感光ドラム1の周面には、帯電ローラ2が
接触している。帯電ローラ2は、帯電手段である電源E
1によって帯電バイアス電圧が印加されている。感光ド
ラム1が回転することにより、感光ドラム1の周面の、
帯電ローラ2と接触した領域が、所定の極性および電位
(本実施形態では−600V)に一様に帯電処理され
る。
【0022】感光ドラム1の回転方向について帯電ロー
ラ2の下流側には露光系3が配置されている。帯電処理
された感光ドラム1は、この露光系3により、目的の画
像情報に対応したネガ画像露光(原稿像のアナログ露
光、またはデジタル走査露光)を受け、周面に目的画像
情報の静電潜像が形成される。
【0023】感光ドラム1の回転方向について露光系3
の下流側には、現像装置4が配置される。周面に静電潜
像が形成された感光ドラム1は、現像装置4によってト
ナー画像として現像される。ここでは、現像装置4とし
て、マイナストナーによる反転現像方式のものを用い
た。
【0024】そして、現像装置4の下流側において、記
録材Pが、感光ドラム1と転写ローラ5との間に、不図
示の供給手段から所定のタイミングで給送される。転写
ローラ5には、電源E2により+2〜3kVの転写バイ
アス電圧が印加されており、これによって、感光ドラム
1の周面に反転現像されたトナー像が、記録材Pに順次
転写される。トナー像が転写された記録材Pは、その
後、感光ドラム1から分離されて不図示の定着装置へ導
入され、そこでトナー像の定着処理を受ける。これによ
り、記録材Pに画像が形成される。
【0025】一方、感光ドラム1の、トナー像を転写し
た後の領域は、クリーニング装置6により、転写残りト
ナー等の付着汚染物が除去されて清浄化された後、再び
帯電ローラ2による帯電処理を受け、以下、回転しなが
ら上述の一連の処理が繰り返される。
【0026】ここで、帯電ローラ2について説明する。
【0027】帯電ローラ2は、図2に示すように、芯金
2aと、両端から芯金2bが突出した円柱状基体である
半導電性弾性体2aと、この半導電性弾性体2aの周面
に形成された、5〜100μmの範囲内の均一な膜厚で
形成された表層2cとを有する。
【0028】前述したように、帯電ローラ2の表層2c
の膜厚ばらつきは画像品質に悪影響を及ぼすので、表層
2cの膜厚はできるだけ均一であることが望ましい。本
実施形態では表層2cを以下のようにして形成する。
【0029】本実施形態での表層の形成について図3を
参照して説明する。
【0030】まず、表層材である塗工液12を収容して
いる液槽11と、中心軸線が水平になるように配置され
液槽11内の塗工液12に周面の一部を浸漬した状態で
回転駆動される供給ローラ13とを用意する。
【0031】供給ローラ13は、長手方向における両端
での直径Bが、中間部での直径Cよりも大きくなってお
り、特に両端部では連続的に直径が大きくなっている。
供給ローラ13の材質は特に限定されないが、寸法精度
の観点から金属製のものが望ましい。ここで、供給ロー
ラ13の長手方向における中間部とは、中央部付近のみ
を意味するのではなく、両端部を除いた領域全体を意味
する。また、両端部とは、後述するようにゴムローラ
2’を直接または塗工液12を介して間接的に接触させ
た際にゴムローラ2’の両端が接触する部分を含む領域
を意味する。
【0032】そして、供給ローラ13を回転させること
により、供給ローラ13の周面に液槽11中の塗工液1
2を保持させる。この状態で、表層材を塗工すべき、半
導電性弾性体2aと芯金2bとの組み合わせであるゴム
ローラ2’を、供給ローラ13と平行にして、供給ロー
ラ13の周面に接触、あるいは供給ローラ13の周面に
保持された塗工液に接触させ、ゴムローラ2’および供
給ローラ13を回転させることで、液槽11内の塗工液
12を、供給ローラ13を介してゴムローラ2’の周面
に塗工する。ゴムローラ2’の全周にわたって塗工液を
塗工するためには、ゴムローラ2’は少なくとも1回転
させればよい。
【0033】次いで、ゴムローラ2’を回転させたまま
水平状態で引き上げて供給ローラ13から離間させ、そ
の後、ゴムローラ2’の周面に塗工された塗工液を乾燥
または硬化させる。これにより、図2に示したような、
半導電性弾性体2aの周面に表層2cが形成された帯電
ローラ2が得られる。塗工液を乾燥または硬化させる際
には、ゴムローラ2’を水平状態のまま回転させること
が望ましい。これにより、重力の影響による表層2cの
膜厚のばらつきをなくすることができる。
【0034】以上説明したように、供給ローラ13を介
して塗工液12を塗工することにより、ゴムローラ2’
の周面に供給される塗工液の量が一定となる。そのた
め、ゴムローラ2’の回転による塗工液の液面の波打ち
現象を最小限に抑えることができるようになる。
【0035】しかも、供給ローラ13は、長手方向両端
での直径Bが中間部分での直径Cよりも大きいので、ゴ
ムローラ2’を引き上げたとき、ゴムローラ2’を傾け
なくてもゴムローラ2’の両端は最後まで供給ローラ1
3と接触している。そのため、ゴムローラ2’の周面に
付着した余分な塗工液は、その場で落下せず、ゴムロー
ラ2’の両端まで移動して供給ローラ13との接触部を
伝わって、ゴムローラ2’から落下する。つまり、ゴム
ローラ2’からの液垂れは、ゴムローラ2’の両端部で
のみ発生する。したがって、ゴムローラ2’の少なくと
も両端部を除く領域において、均一な厚みで塗工液を塗
工することができる。
【0036】上述の方法によれば、従来の縦ディップ法
のように、塗工液を均一な厚みで塗工するために上下反
転させて2回にわたって塗工処理を行う必要もなくな
り、また、芯金2bに塗工されることもなく、マスキン
グといった前処理や、塗工後の塗工液の除去といった後
処理も不要となるので、より簡易に塗工処理を行うこと
ができる。さらに、従来のロールコート法のようにゴム
ローラ2’を傾ける必要もないので、塗工装置の構成が
簡略化され、装置自身のコンパクト化も可能となる。
【0037】次に、帯電ローラ2の具体的な製造方法を
説明する。
【0038】EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン
共重合体)ゴムに、導電性充填剤としてカーボンブラッ
ク、可塑剤としてパラフィンオイル、その他、発泡剤、
発泡助剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤等を練り込
みながら添加し、これを押出し機で押出し成形して、断
面が円形のチューブ状の成形品を得た。この成形品を、
160℃の雰囲気中で30分間、加硫・発泡させ、チュ
ーブ状発泡体を得た。このチューブ状発泡体に、接着剤
を予め塗布した直径が6mm長さが260mmの金属シ
ャフト(芯金2b)を圧入して両者を接着した。その
後、円筒研磨機でチューブ状発泡体の表面を研磨し、さ
らにチューブ状発泡体の端面を加工し、直径が12mm
長さが240mmの、表面に毛羽がない導電性弾性体2
aを有するゴムローラ2’を得た。
【0039】次いで、得られたゴムローラの2’周面に
表層2cを以下の条件で形成した。
【0040】塗工液12としては、ウレタンとの乾燥重
量比で40%の酸化スズを導電性フィラーとして分散さ
せたウレタンからなる塗工液を使用した。塗工液12の
粘度は、20m・Pa・sとした。供給ローラ13とし
ては、ステンレス製のものを用い、ローラ部分の長さA
を250mm、長手方向両端の直径Bを20mm、中間
部の直径Cを19mmとした。
【0041】まず、上述した塗工液12を液槽11に入
れ、供給ローラ13の両端部を塗工液12中に約2mm
浸漬させる。その後、供給ローラ13を2.5回転se
c秒で回転させ、供給ローラ13の周面に塗工液を保持
させる。この状態で、ゴムローラ2’を4回転/sec
で回転させながら、ゴムローラ2’の長手方向中間部分
を、供給ローラ13の長手方向中間部分に保持されてい
る塗工液に接触させる。ゴムローラ2’が3回転した
ら、ゴムローラ2’を0.1mm/secの速度で引き
上げ、供給ローラ13から離間させる。その後、ゴムロ
ーラ2’の姿勢および回転を保ったまま、ゴムローラ
2’を60℃のオーブンに40分間入れ、ゴムローラ
2’の周面に塗工された塗工液を硬化させ、これによっ
て、周面に表層2cが形成された帯電ローラ2を得た。
【0042】得られた帯電ローラ2の表層2cの膜厚測
定結果を図6に示す。膜厚の測定は、以下のようにして
行った。まず、表層2cを形成する前のゴムローラ2’
の直径を、その長手方向に一定の間隔毎に、レーザ測長
機によって測定する。次いで、表層の形成後のゴムロー
ラである帯電ローラ2の直径についても、ゴムローラ
2’と同様にして測定した。そして、表層2cの形成後
と形成前とでの直径の差を求め、その半分の値を表層2
cの膜厚とした。図6から、表層2cが均一な膜厚で形
成されていることが分かる。特に、画像領域部分(両端
から約15mmの範囲を除いた領域)においては、膜厚
のばらつきは殆どない。
【0043】また、帯電ローラ2の抵抗値を測定したと
ころ、3×106Ωであった。抵抗値の測定は、図4に
示すように、芯金2bの両端に500gの荷重をかけて
帯電ローラ2を金属ドラム21に圧接し、この状態で帯
電ローラ2と金属ドラム21とを回転させながら両者間
に500Vの電圧を印加して行った。このときの帯電ロ
ーラ2の周方向での抵抗値ムラを測定したところ、約
1.2倍であった。また、図5に示すように、長手方向
に8分割された金属ドラム22に、芯金2bの両端に荷
重をかけることによって帯電ローラ2を圧接し、帯電ロ
ーラ2の長手方向での抵抗値ムラを測定したところ、約
1.1倍であった。
【0044】さらに、この帯電ローラ2を図1に示した
構成を有する画像形成装置に組み込んで、実際に画像を
形成した。帯電ローラ2は、感光ドラム1に対して所定
の押圧力で圧接した状態で保持され、感光ドラム1の回
転方向に対して順方向に、かつ、感光ドラム1の周速と
実質的に等しい周速で回転される。上述のようにして得
られた帯電ローラ2は、表層2cの膜厚が均一であり、
局部的に過剰な電荷を感光ドラム1に付与させることも
なくなるので、結果的に、次回の画像形成時にドット状
の局部的な濃度ムラの発生はもちろん、局部的な抵抗値
ムラが原因でトナー帯電特性が反転することにより生じ
るドット状の反転カブリもない良好な画像を得ることが
できた。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、長
手方向中間部から両端部に向かって直径が大きくなって
いる供給ローラを用いて円柱状基体の周面に塗工用の液
体を塗工することで、円柱状基体を供給ローラから離間
させる際に円柱状基体を水平状態として離間させても、
円柱状基体の周面に塗工用の液体を均一な厚みで塗工す
ることができる。その結果、円柱状基体の周面への塗工
液の塗工をより簡易に行うことができる。また、塗工装
置についても、円柱状基体を傾ける機構が不要となるの
で、装置構成を簡略化かつ小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により表層が塗工されたローラを用いた
装置の一例である画像形成装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す画像形成装置に用いられる帯電ロー
ラの断面図であり、(a)は縦断面図、(b)は横断面
図を示す。
【図3】本発明による、ローラへの表層の塗工方法の一
例を説明するための図である。
【図4】帯電ローラの抵抗値の測定方法を説明する図で
ある。
【図5】帯電ローラの長手方向での抵抗値分布を測定す
る方法を説明する図である。
【図6】本発明により得られた帯電ローラ表層の膜厚の
測定結果を示すグラフである。
【図7】従来の縦ディップ法による塗工方法の問題点を
説明する図である。
【図8】従来のロールコート法による塗工方法の問題点
を説明する図である。
【図9】供給ローラを用いた従来のロールコート法によ
る塗工方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電ローラ 2a 導電性弾性体 2b 芯金 2c 表層 2’ ゴムローラ 3 露光系 4 現像装置 5 転写ローラ 6 クリーニング装置 11 液槽 12 塗工液 13 供給ローラ E1,E2 電源 P 記録材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/02 101 G03G 15/02 101 15/08 501 15/08 501D Fターム(参考) 2H077 AD06 FA00 FA13 FA16 FA22 GA17 2H200 FA13 GA44 GA59 HA03 HB12 HB20 HB45 JA02 JB10 LC02 LC04 MA03 MA08 MA11 MA13 MA20 3J103 AA02 AA13 EA06 FA15 GA02 GA57 GA58 GA60 HA04 HA12 HA54 4D075 AC22 AC27 AC29 AC73 BB14Z BB24Z BB26Z CA22 CA48 DA10 DA15 DA20 DB35 DB36 DC19 DC21 DC24 EA07 EB38 4F040 AA05 AB04 AC01 BA14 CB05 CB11 CB18 CB21 DB12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱状基体を、周面の一部を塗工用の液
    体に浸漬した状態で水平方向に配置された供給ローラに
    接触、または前記供給ローラの周面に保持されている前
    記液体に接触させつつ、前記供給ローラおよび前記円柱
    状基体を回転させ、その後、前記円柱状基体を前記供給
    ローラから離間させることによって前記円柱状基体の周
    面に前記液体を塗工する塗工方法において、 前記供給ローラとして、長手方向中間部から両端部に向
    かって直径が大きくなっている供給ローラを用い、 前記円柱状基体を前記供給ローラから離間させる際、前
    記円柱状基体を水平状態で前記供給ローラから離間させ
    ることを特徴とする塗工方法。
  2. 【請求項2】 円柱状基体の周面に表層が形成されたロ
    ーラの製造方法であって、 請求項1に記載の塗工方法を用いて前記円柱状基体の周
    面に前記液体を塗工する工程と、 前記円柱状基体の周面に塗工された液体を乾燥または硬
    化させて前記表層とする工程とを有する、ローラの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記液体を乾燥または硬化させる工程
    は、前記円柱状基体を水平状態のまま回転させることを
    含む、請求項2に記載のローラの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記円柱状基体は導電性を有するゴム材
    料からなり、かつ、前記液体には導電性材料が分散され
    ている、請求項2または3に記載のローラの製造方法。
  5. 【請求項5】 塗工用の液体を収容する液槽と、該液槽
    に収容された液体に周面の一部を浸漬した状態で水平方
    向に配置された供給ローラとを有し、前記供給ローラを
    回転させながら、前記液体を塗工すべき円柱状基体の周
    面を前記供給ローラの周面または前記供給ローラの周面
    に保持されている前記液体に接触させることで前記円柱
    状基体の周面に液体を塗工する塗工装置において、 前記供給ローラは、長手方向中間部から両端部に向かっ
    て直径が大きくなっていることを特徴とする塗工装置。
  6. 【請求項6】 前記供給ローラの直径が大きくなってい
    る領域に、前記円柱状基体の両端部が直接または前記液
    体を介して接触される、請求項5に記載の塗工装置。
JP2001062153A 2001-03-06 2001-03-06 円柱状基体への液体の塗工方法、表層を有するローラの製造方法、および円柱状基体への液体の塗工装置 Pending JP2002263539A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104216231A (zh) * 2013-06-05 2014-12-17 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 涂布装置和涂布方法

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