JP2002263455A - 遠心濾過機および濾過用容器 - Google Patents
遠心濾過機および濾過用容器Info
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- JP2002263455A JP2002263455A JP2001062459A JP2001062459A JP2002263455A JP 2002263455 A JP2002263455 A JP 2002263455A JP 2001062459 A JP2001062459 A JP 2001062459A JP 2001062459 A JP2001062459 A JP 2001062459A JP 2002263455 A JP2002263455 A JP 2002263455A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い分離性能や試料の回収率を得ることので
きる遠心濾過機、およびそのような遠心濾過機に適用し
て好適な濾過用容器を提供する。 【解決手段】 濾過用容器10は、後端部20、先端部
(受液部)30、及び中空糸膜40といった各主要部が
相互に組み付けられて構成される。中空糸膜40は、所
定の空孔率や孔径を有するよう調整された高分子多孔質
膜である。後端部20の注液部22から注入された試料
原液は、遠心力の作用により中空糸膜40の内周面に沿
って移送されつつ同膜40を透過して先端部(受液部)
30の内面に滴下される。このような過程により、注液
部22内の原液が適量ずつ効率的に濾過される。
きる遠心濾過機、およびそのような遠心濾過機に適用し
て好適な濾過用容器を提供する。 【解決手段】 濾過用容器10は、後端部20、先端部
(受液部)30、及び中空糸膜40といった各主要部が
相互に組み付けられて構成される。中空糸膜40は、所
定の空孔率や孔径を有するよう調整された高分子多孔質
膜である。後端部20の注液部22から注入された試料
原液は、遠心力の作用により中空糸膜40の内周面に沿
って移送されつつ同膜40を透過して先端部(受液部)
30の内面に滴下される。このような過程により、注液
部22内の原液が適量ずつ効率的に濾過される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理液(原液)
を遠心濾過して濃縮或いは固液分離する遠心濾過機、並
びにそのような遠心濾過機に備えられる被処理液及び処
理済の成分を収容する容器に関する。
を遠心濾過して濃縮或いは固液分離する遠心濾過機、並
びにそのような遠心濾過機に備えられる被処理液及び処
理済の成分を収容する容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、所定の容器内に収容された試料原
液と所定の受液部との間に多孔質膜を介在させるととも
に、試料原液に対して同多孔質へ向かう方向に遠心力を
付与することで、精密濾過、限外濾過等を効率的に行う
遠心濾過機が知られている。
液と所定の受液部との間に多孔質膜を介在させるととも
に、試料原液に対して同多孔質へ向かう方向に遠心力を
付与することで、精密濾過、限外濾過等を効率的に行う
遠心濾過機が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な遠心濾過機では、濾過処理後においても試料原液が膜
上に残留し、分離性能や濾液の回収率が低下することと
なっていた。このため、試料原液の定量的な分離を行う
にあたり十分な精度得ること、また、少量の試料原液を
濾過処理するにあたり十分な回収率を得ることが困難で
あった。
な遠心濾過機では、濾過処理後においても試料原液が膜
上に残留し、分離性能や濾液の回収率が低下することと
なっていた。このため、試料原液の定量的な分離を行う
にあたり十分な精度得ること、また、少量の試料原液を
濾過処理するにあたり十分な回収率を得ることが困難で
あった。
【0004】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、高い分離性
能や試料の回収率を得ることのできる遠心濾過機、およ
びそのような遠心濾過機に適用して好適な遠心濾過用容
器を提供することにある。
たものであって、その目的とするところは、高い分離性
能や試料の回収率を得ることのできる遠心濾過機、およ
びそのような遠心濾過機に適用して好適な遠心濾過用容
器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、遠心力の作用により原液を濾過する
遠心濾過機であって、筒状の中空糸膜と、該中空糸膜の
筒内に原液を注入する注液部と、前記中空糸膜の筒内か
ら筒外に透過した濾液を受け取る受液部とが一体形成さ
れた濾過用容器と、前記注液部から受液部に向かう遠心
力を前記濾過用容器に付与する遠心力付与手段とを有す
ることを要旨とする。
に、第1の発明は、遠心力の作用により原液を濾過する
遠心濾過機であって、筒状の中空糸膜と、該中空糸膜の
筒内に原液を注入する注液部と、前記中空糸膜の筒内か
ら筒外に透過した濾液を受け取る受液部とが一体形成さ
れた濾過用容器と、前記注液部から受液部に向かう遠心
力を前記濾過用容器に付与する遠心力付与手段とを有す
ることを要旨とする。
【0006】同構成によれば、前記注液部から注入され
た原液が、遠心力の作用により中空糸膜の内周面に沿っ
て移送されつつ同中空糸膜を透過して受液部に滴下する
といった過程により、前記注液部内の原液が適量ずつ効
率的に濾過される。従って、分離性能や試料回収率の向
上を図ることができるようになる。また、透過膜として
機能する中空糸膜の材質、本数、長さ等を濾過に供され
る原液の特性や量に応じて変更することもできるため、
原液の特性や量に関わらず所望の分離性能や試料回収率
を確保することが容易となる。
た原液が、遠心力の作用により中空糸膜の内周面に沿っ
て移送されつつ同中空糸膜を透過して受液部に滴下する
といった過程により、前記注液部内の原液が適量ずつ効
率的に濾過される。従って、分離性能や試料回収率の向
上を図ることができるようになる。また、透過膜として
機能する中空糸膜の材質、本数、長さ等を濾過に供され
る原液の特性や量に応じて変更することもできるため、
原液の特性や量に関わらず所望の分離性能や試料回収率
を確保することが容易となる。
【0007】また、前記注液部は、前記中空糸膜の一開
口端に連通する開口部と、該開口部から奥部に向かって
拡径する内周面を有し前記原液を収容する収容空間とを
有するのが好ましい。
口端に連通する開口部と、該開口部から奥部に向かって
拡径する内周面を有し前記原液を収容する収容空間とを
有するのが好ましい。
【0008】同構成によれば、遠心濾過の実施に際し、
用途に応じた必要量の原液を予め収容しておくことがで
き、また、当該収容された原液を、適量ずつ効率的に中
空糸膜の筒内に注入することができるようになる。
用途に応じた必要量の原液を予め収容しておくことがで
き、また、当該収容された原液を、適量ずつ効率的に中
空糸膜の筒内に注入することができるようになる。
【0009】また、前記中空糸膜の受液部側に開口する
開口端が封止されているのが好ましい。
開口端が封止されているのが好ましい。
【0010】同構成によれば、前記開口端を通じた原液
の漏洩が抑制され、前記中空糸膜の筒内に注入された原
液が同中空糸膜を確実に透過して前記受液部に到達する
ようになる。
の漏洩が抑制され、前記中空糸膜の筒内に注入された原
液が同中空糸膜を確実に透過して前記受液部に到達する
ようになる。
【0011】第2の発明は、前記注液部から受液部に向
かって作用する遠心力により原液を濾過する濾過用容器
であって、筒状の中空糸膜と、該中空糸膜の筒内に原液
を注入する注液部と、前記中空糸膜の筒内から筒外に透
過した濾液を受け取る受液部とを有することを要旨とす
る。
かって作用する遠心力により原液を濾過する濾過用容器
であって、筒状の中空糸膜と、該中空糸膜の筒内に原液
を注入する注液部と、前記中空糸膜の筒内から筒外に透
過した濾液を受け取る受液部とを有することを要旨とす
る。
【0012】同構成によっても、前記注液部から注入さ
れた原液が、遠心力の作用により中空糸膜の内周面に沿
って移送されつつ同中空糸膜を透過して受液部に滴下す
るといった過程により、前記注液部内の原液が適量ずつ
効率的に濾過される。従って、分離性能や試料回収率の
向上を図ることができるようになる。また、透過膜とし
て機能する中空糸膜の材質、本数、長さ等を濾過に供さ
れる原液の特性や量に応じて変更することもできるた
め、原液の特性や量に関わらず所望の分離性能や試料回
収率を確保することが容易となる。
れた原液が、遠心力の作用により中空糸膜の内周面に沿
って移送されつつ同中空糸膜を透過して受液部に滴下す
るといった過程により、前記注液部内の原液が適量ずつ
効率的に濾過される。従って、分離性能や試料回収率の
向上を図ることができるようになる。また、透過膜とし
て機能する中空糸膜の材質、本数、長さ等を濾過に供さ
れる原液の特性や量に応じて変更することもできるた
め、原液の特性や量に関わらず所望の分離性能や試料回
収率を確保することが容易となる。
【0013】また、前記注液部は、前記中空糸膜の一開
口端に連通する開口部と、該開口部から奥部に向かって
拡径する内周面を有し前記原液を収容する収容空間とを
有するのが好ましい。
口端に連通する開口部と、該開口部から奥部に向かって
拡径する内周面を有し前記原液を収容する収容空間とを
有するのが好ましい。
【0014】同構成によれば、遠心濾過の実施に際し、
用途に応じた必要量の原液を予め収容しておくことがで
き、また、当該収容された原液を、適量ずつ効率的に中
空糸膜の筒内に注入することができるようになる。
用途に応じた必要量の原液を予め収容しておくことがで
き、また、当該収容された原液を、適量ずつ効率的に中
空糸膜の筒内に注入することができるようになる。
【0015】また、前記中空糸膜の受液部側に開口する
開口端が封止されているのが好ましい。
開口端が封止されているのが好ましい。
【0016】同構成によれば、前記開口端を通じた原液
の漏洩が抑制され、前記中空糸膜の筒内に注入された原
液が同中空糸膜を確実に透過して前記受液部に到達する
ようになる。
の漏洩が抑制され、前記中空糸膜の筒内に注入された原
液が同中空糸膜を確実に透過して前記受液部に到達する
ようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて説明する。
いて説明する。
【0018】図1は、本発明の遠心濾過機の一実施の形
態について、その主要部を概略的に示す略図である。
態について、その主要部を概略的に示す略図である。
【0019】同図1に示すように、遠心濾過機1は、図
示しない駆動源によって回転される所定の回転軸2を中
心としてR方向に自転する本体3と、同本体3に設けら
れた装着穴3aに装着される濾過用容器10とを備えて
構成される。濾過用容器10内には、濾過処理に供され
る試料原液が収容される。
示しない駆動源によって回転される所定の回転軸2を中
心としてR方向に自転する本体3と、同本体3に設けら
れた装着穴3aに装着される濾過用容器10とを備えて
構成される。濾過用容器10内には、濾過処理に供され
る試料原液が収容される。
【0020】回転軸2を中心に本体3が自転すると、濾
過用容器10に付与される遠心力の分力Cが濾過用容器
10内の試料原液に作用し、遠心濾過が行われる。
過用容器10に付与される遠心力の分力Cが濾過用容器
10内の試料原液に作用し、遠心濾過が行われる。
【0021】図2は、濾過用容器10の主要内部構造を
拡大して示す側断面図である。
拡大して示す側断面図である。
【0022】同図2に示すように、濾過用容器10は、
後端部20、先端部(受液部)30、及び中空糸膜40
といった各主要部が、相互に組み付けられて構成され
る。
後端部20、先端部(受液部)30、及び中空糸膜40
といった各主要部が、相互に組み付けられて構成され
る。
【0023】中空糸膜40は、所定の空孔率や孔径を有
するよう調整された周知の高分子多孔質膜であり、例え
ば以下の工程に基づいて製造する。
するよう調整された周知の高分子多孔質膜であり、例え
ば以下の工程に基づいて製造する。
【0024】先ず、表1に示す組成を有する紡糸原液
(ドープ)と芯液とを調製する。
(ドープ)と芯液とを調製する。
【0025】
【表1】
【0026】このように調製されたドープと芯液とを2
重環状ノズルから吐出させ(紡速45m/分)、所定の
暴露区間空走させた後、凝固浴(水)に導入して凝固さ
せる。
重環状ノズルから吐出させ(紡速45m/分)、所定の
暴露区間空走させた後、凝固浴(水)に導入して凝固さ
せる。
【0027】こうして得られた中空糸膜は、100〜1
50℃の雰囲気で延伸され、適正な長さに切断された
後、濾過用容器10にその主要部材として組み付けられ
ることとなる。
50℃の雰囲気で延伸され、適正な長さに切断された
後、濾過用容器10にその主要部材として組み付けられ
ることとなる。
【0028】後端部20は、円筒形状の胴部21と、漏
斗形状の注液部22とが一体に形成されたものであり、
両者は、胴部21後端の開口部21aに漏斗形状の注液
部22が載設されたかたちで接合する。胴部21の先端
21bは開口し、先端部30の後端に接続される。
斗形状の注液部22とが一体に形成されたものであり、
両者は、胴部21後端の開口部21aに漏斗形状の注液
部22が載設されたかたちで接合する。胴部21の先端
21bは開口し、先端部30の後端に接続される。
【0029】注液部22の外形は、円柱形の部位22A
と、当該円柱と同等の外径の底面を有する略円錐形の部
位22Bとが、漏斗のごとく後端から先端にかけて連な
る形状を有する。また、注液部22の内部には試料原液
を貯留(収容)する収容空間S1が形成されている。注
液部22の収容空間S1は、当該注液部22の外形と略
同一の形状を有する。さらに、注液部22の収容空間S
1に連通する取り付け管23が注液部22の先端(軸心
部位)から先端部30に向かって延設されている。中空
糸膜40の一端(開口端)40aは取り付け孔に差し込
まれ固定支持される。このような構造により、注液部2
2内の収容空間S1と中空糸膜40の内部空間S2と
が、取り付け孔23を通じて連通することとなる。
と、当該円柱と同等の外径の底面を有する略円錐形の部
位22Bとが、漏斗のごとく後端から先端にかけて連な
る形状を有する。また、注液部22の内部には試料原液
を貯留(収容)する収容空間S1が形成されている。注
液部22の収容空間S1は、当該注液部22の外形と略
同一の形状を有する。さらに、注液部22の収容空間S
1に連通する取り付け管23が注液部22の先端(軸心
部位)から先端部30に向かって延設されている。中空
糸膜40の一端(開口端)40aは取り付け孔に差し込
まれ固定支持される。このような構造により、注液部2
2内の収容空間S1と中空糸膜40の内部空間S2と
が、取り付け孔23を通じて連通することとなる。
【0030】一方、先端部30は、それ自体が、一端を
開口端30a、他端を閉塞端30bとし、閉塞端に向か
って先細りした有底筒状の容器である。開口端30aに
は、中央に貫通孔31aを有して且つ当該開口端30a
よりやや大きな外径からなる蓋部31が装着される。後
端部20は、この蓋部31を介して先端部30と接続さ
れる。また、後端部20と蓋部31とが接続された状態
においては、中空糸膜40が蓋部31の貫通孔31aを
貫通し、蓋部31の天井から先端部30の内部空間S3
に垂下されるかたちで固定支持されることとなる。ま
た、中空糸膜40の先端部30側の端部(開口端)40
bは接着剤41により封止されている。
開口端30a、他端を閉塞端30bとし、閉塞端に向か
って先細りした有底筒状の容器である。開口端30aに
は、中央に貫通孔31aを有して且つ当該開口端30a
よりやや大きな外径からなる蓋部31が装着される。後
端部20は、この蓋部31を介して先端部30と接続さ
れる。また、後端部20と蓋部31とが接続された状態
においては、中空糸膜40が蓋部31の貫通孔31aを
貫通し、蓋部31の天井から先端部30の内部空間S3
に垂下されるかたちで固定支持されることとなる。ま
た、中空糸膜40の先端部30側の端部(開口端)40
bは接着剤41により封止されている。
【0031】図3は、図2に示した濾過用容器10の主
要内部構造のうち、取り付け管23と中空糸膜40との
接続部位(取り付け部位)を拡大して示す側断面図であ
る。
要内部構造のうち、取り付け管23と中空糸膜40との
接続部位(取り付け部位)を拡大して示す側断面図であ
る。
【0032】同図3に示すように、中空糸膜40が注液
部22の先端(軸心部位)から延設された取り付け管2
3内に差し込まれた状態にあって、中空糸膜40の外周
面と取り付け管23の内周面との間隙には、エポキシ樹
脂等のポッティング剤45が封入され、このポッティン
グ剤45がこの間隙を密閉するとともに、両部材23、
40を互いに固着させる。この結果、中空糸膜40が取
り付け孔23に確実に固定支持され、且つ、注液部22
内の収容空間S1と中空糸膜40の内部空間S2とが連
通するようになる。
部22の先端(軸心部位)から延設された取り付け管2
3内に差し込まれた状態にあって、中空糸膜40の外周
面と取り付け管23の内周面との間隙には、エポキシ樹
脂等のポッティング剤45が封入され、このポッティン
グ剤45がこの間隙を密閉するとともに、両部材23、
40を互いに固着させる。この結果、中空糸膜40が取
り付け孔23に確実に固定支持され、且つ、注液部22
内の収容空間S1と中空糸膜40の内部空間S2とが連
通するようになる。
【0033】図4は、図2に示した濾過用容器10の主
要内部構造のうち、後端部20と先端部30との接続構
造を拡大して示す側断面図である。
要内部構造のうち、後端部20と先端部30との接続構
造を拡大して示す側断面図である。
【0034】同図4に示すように、後端部20(胴部2
1)の端部に周設されたフランジ21Aと、さらにこの
フランジ21Aに設けられた爪21bとにより、胴部2
1の端部が、先端部30に装着された蓋部31の外周縁
に対し着脱自在にスナップ嵌着する。
1)の端部に周設されたフランジ21Aと、さらにこの
フランジ21Aに設けられた爪21bとにより、胴部2
1の端部が、先端部30に装着された蓋部31の外周縁
に対し着脱自在にスナップ嵌着する。
【0035】以上のような態様で後端部20、先端部3
0、及び中空糸膜40が相互に組み付けられ、一体とし
て濾過用容器10を構成するようになる。
0、及び中空糸膜40が相互に組み付けられ、一体とし
て濾過用容器10を構成するようになる。
【0036】このように構成された遠心濾過機1(濾過
用容器10)では、注液部22から注入された試料原液
が、遠心力の作用により中空糸膜40の内周面に沿って
移送されつつ同膜40を透過して先端部(受液部)30
の内面に滴下するといった過程により、注液部22内の
原液が適量ずつ効率的に濾過される。従って、分離性能
や試料回収率の向上を図ることができるようになる。ま
た、透過膜として機能する中空糸膜40の材質、本数、
長さ等を濾過に供される試料原液の特性や量に応じて変
更することもできるため、原液の特性や量に関わらず所
望の分離性能や試料回収率を確保することが容易とな
る。
用容器10)では、注液部22から注入された試料原液
が、遠心力の作用により中空糸膜40の内周面に沿って
移送されつつ同膜40を透過して先端部(受液部)30
の内面に滴下するといった過程により、注液部22内の
原液が適量ずつ効率的に濾過される。従って、分離性能
や試料回収率の向上を図ることができるようになる。ま
た、透過膜として機能する中空糸膜40の材質、本数、
長さ等を濾過に供される試料原液の特性や量に応じて変
更することもできるため、原液の特性や量に関わらず所
望の分離性能や試料回収率を確保することが容易とな
る。
【0037】さらに、注液部22の内部に形成され、試
料原液を貯留(収容)する収容空間S1の存在により、
遠心濾過の実施に際して用途に応じた必要量の試料原液
を予め収容しておくことができる。また、当該収容され
た試料原液を、適量ずつ効率的に中空糸膜40の筒内に
注入することができるようになる。
料原液を貯留(収容)する収容空間S1の存在により、
遠心濾過の実施に際して用途に応じた必要量の試料原液
を予め収容しておくことができる。また、当該収容され
た試料原液を、適量ずつ効率的に中空糸膜40の筒内に
注入することができるようになる。
【0038】また、中空糸膜40の先端(開口端)40
bが接着剤41によって封止されていため、同開口端4
0bを通じた試料原液の漏洩は好適に防止される。よっ
て、中空糸膜40の筒内に注入された試料原液が同膜4
0を確実に透過して受液部30の内面に到達するように
なる。
bが接着剤41によって封止されていため、同開口端4
0bを通じた試料原液の漏洩は好適に防止される。よっ
て、中空糸膜40の筒内に注入された試料原液が同膜4
0を確実に透過して受液部30の内面に到達するように
なる。
【0039】なお、ドープ及び芯液の成分やその組成
(例えば重量比)、或いは延伸を行う雰囲気の温度条件
等は、上記実施の形態で適用したものに限られるもので
はない。例えば、ドープの溶媒としてのジメチルホルム
アミドに替え、例えばジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、N-メチルピロリドン、トリエチルホス
フェート等を用いてもよいし、添加剤としての塩化リチ
ウムに替え、例えば硝酸リチウムのような他の無機塩を
用いてもよい。
(例えば重量比)、或いは延伸を行う雰囲気の温度条件
等は、上記実施の形態で適用したものに限られるもので
はない。例えば、ドープの溶媒としてのジメチルホルム
アミドに替え、例えばジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、N-メチルピロリドン、トリエチルホス
フェート等を用いてもよいし、添加剤としての塩化リチ
ウムに替え、例えば硝酸リチウムのような他の無機塩を
用いてもよい。
【0040】また、中空糸膜の主成分はポリフッ化ビニ
リデンに限らず、例えばセルロース系、ポリアミド系、
ポリスルホン系、ポリオレフィン系、ポリアクリロニト
リル系等の高分子を用途に応じて適用することにより、
上記実施の形態と同等若しくはこれに準ずる効果を奏す
ることができる。
リデンに限らず、例えばセルロース系、ポリアミド系、
ポリスルホン系、ポリオレフィン系、ポリアクリロニト
リル系等の高分子を用途に応じて適用することにより、
上記実施の形態と同等若しくはこれに準ずる効果を奏す
ることができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前記注液部から注入された原液が、遠心力の作用により
中空糸膜の内周面に沿って移送されつつ同中空糸膜を透
過して受液部に滴下するといった過程により、前記注液
部内の原液が適量ずつ効率的に濾過される。従って、分
離性能や試料回収率の向上を図ることができるようにな
る。
前記注液部から注入された原液が、遠心力の作用により
中空糸膜の内周面に沿って移送されつつ同中空糸膜を透
過して受液部に滴下するといった過程により、前記注液
部内の原液が適量ずつ効率的に濾過される。従って、分
離性能や試料回収率の向上を図ることができるようにな
る。
【0042】また、透過膜として機能する中空糸膜の材
質、本数、長さ等を濾過に供される原液の特性や量に応
じて変更することもできるため、原液の特性や量に関わ
らず所望の分離性能や試料回収率を確保することが容易
となる。
質、本数、長さ等を濾過に供される原液の特性や量に応
じて変更することもできるため、原液の特性や量に関わ
らず所望の分離性能や試料回収率を確保することが容易
となる。
【0043】さらに、遠心濾過の実施に際し、用途に応
じた必要量の原液を予め収容しておくことができ、ま
た、当該収容された原液を、適量ずつ効率的に中空糸膜
の筒内に注入することができるようになる。
じた必要量の原液を予め収容しておくことができ、ま
た、当該収容された原液を、適量ずつ効率的に中空糸膜
の筒内に注入することができるようになる。
【0044】また、前記開口端を通じた原液の漏洩が抑
制され、前記中空糸膜の筒内に注入された原液が同中空
糸膜を確実に透過して前記受液部に到達するようにな
る。
制され、前記中空糸膜の筒内に注入された原液が同中空
糸膜を確実に透過して前記受液部に到達するようにな
る。
【図1】本発明の遠心濾過機の一実施の形態について、
その主要部を概略的に示す略図。
その主要部を概略的に示す略図。
【図2】同実施の形態にかかる濾過用容器の主要内部構
造を拡大して示す側断面図。
造を拡大して示す側断面図。
【図3】図2に示した濾過用容器の主要内部構造のう
ち、取り付け管と中空糸膜との接続部位を拡大して示す
側断面図。
ち、取り付け管と中空糸膜との接続部位を拡大して示す
側断面図。
【図4】図2に示した濾過用容器の主要内部構造のう
ち、後端部と先端部との接続構造を拡大して示す側断面
図。
ち、後端部と先端部との接続構造を拡大して示す側断面
図。
1 遠心濾過機 2 回転軸 3 本体(遠心濾過機本体) 3a 装着穴 10 濾過用容器 20 後端部 21 胴部 21a 開口部 21b 爪 21b 先端 21A フランジ 22 注液部 23 取り付け管 30 先端部(受液部) 30a 開口端 30b 閉塞端 31 蓋部 31a 貫通孔 40 中空糸膜 40b 開口端 41 接着剤 45 ポッティング剤 C 遠心力(分力) S1 収容空間 S2,S3 内部空間
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月3日(2001.4.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】なお、ドープ及び芯液の成分やその組成
(例えば重量比)、或いは延伸を行う雰囲気の温度条件
等は、上記実施の形態で適用したものに限られるもので
はない。例えば、ドープの溶媒としてのジメチルホルム
アミドに替え、例えばジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、N-メチルピロリドン、トリエチルホス
フェート等を用いてもよいし、表1中に示したポリビニ
ルピドリロンに替え、添加剤として例えば硝酸リチウム
や塩化リチウムのような他の無機塩を用いてもよい。
(例えば重量比)、或いは延伸を行う雰囲気の温度条件
等は、上記実施の形態で適用したものに限られるもので
はない。例えば、ドープの溶媒としてのジメチルホルム
アミドに替え、例えばジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、N-メチルピロリドン、トリエチルホス
フェート等を用いてもよいし、表1中に示したポリビニ
ルピドリロンに替え、添加剤として例えば硝酸リチウム
や塩化リチウムのような他の無機塩を用いてもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】また、中空糸膜の主成分はポリスルホン系
に限らず、例えばセルロース系、ポリアミド系、ポリフ
ッ化ビニリデン系、ポリアクリロニトリル系等の高分子
を用途に応じて適用することにより、上記実施の形態と
同等若しくはこれに準ずる効果を奏することができる。
に限らず、例えばセルロース系、ポリアミド系、ポリフ
ッ化ビニリデン系、ポリアクリロニトリル系等の高分子
を用途に応じて適用することにより、上記実施の形態と
同等若しくはこれに準ずる効果を奏することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 筒状の中空糸膜と、該中空糸膜の筒内に
原液を注入する注液部と、前記中空糸膜の筒内から筒外
に透過した濾液を受け取る受液部とが一体形成された濾
過用容器と、 前記注液部から受液部に向かう遠心力を前記濾過用容器
に付与する遠心力付与手段とを有してなることを特徴と
する遠心濾過機。 - 【請求項2】 前記注液部は、前記中空糸膜の一開口端
に連通する開口部と、 該開口部から奥部に向かって拡径する内周面を有し前記
原液を収容する収容空間とを有してなることを特徴とす
る請求項1記載の遠心濾過機。 - 【請求項3】 前記中空糸膜の受液部側に開口する開口
端が封止されていることを特徴とする請求項1又は2記
載の遠心濾過機。 - 【請求項4】 筒状の中空糸膜と、該中空糸膜の筒内に
原液を注入する注液部と、前記中空糸膜の筒内から筒外
に透過した濾液を受け取る受液部とを有してなり、前記
注液部から受液部に向かって作用する遠心力により原液
を濾過することを特徴とする濾過用容器。 - 【請求項5】 前記注液部は、前記中空糸膜の一開口端
に連通する開口部と、 該開口部から奥部に向かって拡径する内周面を有し前記
原液を収容する収容空間とを有してなることを特徴とす
る請求項4記載の濾過用容器。 - 【請求項6】 前記中空糸膜の受液部側に開口する開口
端が封止されていることを特徴とする請求項4又は5記
載の濾過用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001062459A JP2002263455A (ja) | 2001-03-06 | 2001-03-06 | 遠心濾過機および濾過用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001062459A JP2002263455A (ja) | 2001-03-06 | 2001-03-06 | 遠心濾過機および濾過用容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002263455A true JP2002263455A (ja) | 2002-09-17 |
Family
ID=18921592
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001062459A Pending JP2002263455A (ja) | 2001-03-06 | 2001-03-06 | 遠心濾過機および濾過用容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002263455A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5628663A (en) * | 1979-06-09 | 1981-03-20 | Abimed Analysen Tech | Centrifugal separating glass doubling as filtration |
JPS60195043U (ja) * | 1984-06-06 | 1985-12-26 | 東ソー株式会社 | 血液濾過装置 |
JPS618150A (ja) * | 1984-06-22 | 1986-01-14 | Toyo Soda Mfg Co Ltd | 微量液体用フイルタ− |
JPS62221459A (ja) * | 1986-03-20 | 1987-09-29 | コスタ−・コ−ポレ−シヨン | 遠心管用フイルタ |
-
2001
- 2001-03-06 JP JP2001062459A patent/JP2002263455A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5628663A (en) * | 1979-06-09 | 1981-03-20 | Abimed Analysen Tech | Centrifugal separating glass doubling as filtration |
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JPS62221459A (ja) * | 1986-03-20 | 1987-09-29 | コスタ−・コ−ポレ−シヨン | 遠心管用フイルタ |
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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