JP2002262293A - 動画像復号装置および動画像復号方法 - Google Patents

動画像復号装置および動画像復号方法

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JP2002262293A JP2001054495A JP2001054495A JP2002262293A JP 2002262293 A JP2002262293 A JP 2002262293A JP 2001054495 A JP2001054495 A JP 2001054495A JP 2001054495 A JP2001054495 A JP 2001054495A JP 2002262293 A JP2002262293 A JP 2002262293A
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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
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  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
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  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤差蓄積を低減し、フリッカ、色変動などの
目立つ劣化を抑えた動画像復号装置を提供する。 【解決手段】 アダマール変換符号化回路41は、アダ
マール変換ブロックごとに整数化方法を変えて、画面全
体として、整数化の際の誤差が一方向に偏らないように
データ圧縮および整数化を行なう。すなわち、アダマー
ル変換後の小数点以下は、0.0、0.25、0.5、
0.75があるが、単純な四捨五入では、数値の絶対値
が大きくなる方向に偏る確率が高くなるので、0.5に
なった場合の整数化の丸め処理をブロックごとに変更す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、MPEG(Movi
ng Picture Expert Group)等の方式で圧縮符号化され
た信号を復号化する動画像復号方法および動画像復号装
置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルTVなどの分野において画像デ
ータを圧縮符号化するための画像符号化方式としてMP
EG方式が知られている。
【0003】このMPEG方式のうち代表的なものとし
ては、MPEG1と、MPEG2がある。MPEG1で
は、順次走査(ノンインターレース走査)の画像だけが
対象であるが、MPEG2では、順次走査の画像だけで
なく、飛び越し走査(インターレース走査)の画像が対
象となる。
【0004】このようなMPEGの符号化には、動き補
償予測(時間的圧縮)、DCT(Discrete Cosine Tran
sform)(空間的圧縮)およびエントロピー符号化(可
変長符号化)が採用されている。MPEGの符号化で
は、まず、マクロブロック単位毎に、時間軸方向の予測
符号化(MPEG1ではフレーム予測符号化、MPEG
2ではフレーム予測符号化またはフィールド予測符号
化)が行われる。
【0005】マクロブロックは、たとえば、16(水平
方向画像数)×16(垂直方向画素数)の大きさのY信
号(輝度信号)と、8(水平方向画像数)×8(垂直方
向画素数)の大きさのCb信号(色差信号)と、8(水
平方向画像数)×8(垂直方向画素数)の大きさのCr
信号(色差信号)とからなる。
【0006】以下では、説明の便宜上、Y信号について
のみ説明する。予測符号化方式に対応して、Iピクチ
ャ、Pピクチャ、Bピクチャの3種類の画像タイプが存
在する。以下では、フレーム内予測符号化を例にとって
説明する。
【0007】(1)Iピクチャ:フレーム内の情報のみ
から符号化された画面で、フレーム間予測を行わずに生
成される画面である。Iピクチャ内の全てのマクロブロ
ック・タイプは、フレーム内情報のみで符号化するフレ
ーム内予測符号化である。
【0008】(2)Pピクチャ:IまたはPピクチャか
らの予測を行うことによって生成される画面であり、一
般的に、Pピクチャ内のマクロブロック・タイプは、フ
レーム内情報のみで符号化するフレーム内符号化と、過
去の再生画像から予測する順方向フレーム間予測符号化
との両方を含んでいる。
【0009】(3)Bピクチャ:双方向予測によってで
きる画面で、一般的に、以下のマクロブロック・タイプ
を含んでいる。
【0010】a)フレーム内情報のみで符号化するフレ
ーム内予測符号化 b)過去の再生画像から予測する順方向フレーム間予測
符号化 c)未来から予測する逆方向フレーム間予測符号化 d)前後両方の予測による内挿的フレーム間予測符号化 ここで、内挿的フレーム間予測とは、順方向予測と逆方
向予測の2つの予測を対応画素間で平均することをい
う。
【0011】したがって、このような全てのマクロブロ
ック・タイプに対応して復号処理を行うためのMPEG
復号器では、一般的には、IピクチャまたはPピクチャ
を格納しておくための参照画像用のメモリとしては、2
画面分のメモリが必要になってしまう。
【0012】そこで、たとえば、特開2000−444
0号公報には、MPEG等で圧縮された動画像を復号す
る際に、データをフレームメモリに圧縮して格納するこ
とで、メモリ容量の低減化が図れる動画像復号化方法お
よび動画像復号化装置が示されている。
【0013】すなわち、特開2000−4440号公報
に開示された動画像復号化方法は、MPEG方式によっ
て圧縮符号化された信号を、逆DCTを行なって得た画
像データに基づいて、または得られた上記画像データと
参照画像データとに基づいて第1の再生画像データを生
成する第1ステップ、第1の再生画像データに対してア
ダマール変換符号化を行なって第1の再生画像データに
対してビット方向にデータ量が削減された第2の再生画
像データを生成する第2ステップ、第2ステップによっ
て得られた第2の再生画像データのうち参照画像データ
を生成するために必要な第2の再生画像データを参照画
像用メモリに記憶させる第3ステップ、ならびに参照画
像用メモリに格納された第2の再生画像データに基づい
て第1の再生画像データに対応した参照画像データを生
成する第4ステップを備えることによって実現すること
ができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開2000
−4440号公報に開示された動画像復号化方法では、
直交変換の後整数化を行なう場合に、すべて同じ方向で
整数化を行なっているので、上記の方法では、画面全体
として切り上げになる確率が高くなり、誤差蓄積により
劣化が目立つ場合があるという問題点があった。
【0015】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであって、その目的は、誤差蓄積を
低減して目立つ劣化を抑えた動画像復号方法および装置
を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の動画像復
号装置は、動画像を圧縮するにあたり時間軸方向に予測
符号化を行なった圧縮符号化画像データを復号するため
の動画像復号装置であって、圧縮符号化画像データを受
けて、再生画像データを生成するための画像再生手段
と、画像再生手段の出力を受けて、所定のデータ変換ブ
ロックごとに直交変換を行ないデータ圧縮を行なうため
の直交圧縮変換手段と、直交圧縮変換の出力を受けて、
予測符号化に対する参照画像データを格納するための記
憶手段とを備え、直交圧縮変換手段は、所定のデータ変
換ブロックごとに直交変換後の整数化方式を切り替え
る。
【0017】請求項2記載の動画像復号装置は、請求項
1記載の動画像復号装置の構成に加えて、直交圧縮変換
手段は、所定のデータ変換ブロックごとに直交変換後の
整数化のためのしきい値のレベルを切り替える、請求項
1記載の動画像復号装置。
【0018】請求項3記載の動画像復号装置は、請求項
1または2記載の動画像復号装置の構成に加えて、直交
圧縮変換手段は、直交変換としてアダマール変換を行な
う。
【0019】請求項4記載の動画像復号装置は、請求項
1記載の動画像復号装置の構成に加えて、圧縮画像デー
タは、輝度信号と色差信号とを含み、直交圧縮変換手段
は、輝度信号については、所定のデータ変換ブロックご
とに直交変換後の整数化方式を切り替え、色差信号につ
いては、DC成分は所定のデータ変換ブロックごとに直
交変換後の整数化方式を切り替え、AC成分は全ての所
定のデータ変換ブロックについて切り捨て処理を行な
う。
【0020】請求項5記載の動画像復号装置は、請求項
4記載の動画像復号装置の構成に加えて、直交圧縮変換
手段は、直交変換としてアダマール変換を行なう。
【0021】請求項6記載の動画像復号方法は、動画像
を圧縮するにあたり時間軸方向に予測符号化を行なった
圧縮画像データを信号に対して、再生処理を行なって得
た画像データに基づいて、または得られた上記画像デー
タと参照画像データとに基づいて第1の再生画像データ
を生成する第1ステップと、第1の再生画像データの所
定のデータ変換ブロックごとに直交変換後の整数化方式
を切り替えて直交変換符号化を行ない、第1の再生画像
データに対してビット方向にデータ量が削減された第2
の再生画像データを生成する第2ステップと、第2の再
生画像データのうち参照画像データを生成するために必
要な第2の再生画像データを参照画像用メモリに記憶さ
せる第3ステップと、参照画像用メモリに格納された第
2の再生画像データに基づいて第1の再生画像データに
対応した参照画像データを生成する第4ステップとを備
える。
【0022】請求項7記載の動画像復号方法は、請求項
6記載の動画像復号方法の構成に加えて、第2のステッ
プにおいては、所定のデータ変換ブロックごとに直交変
換後の整数化のためのしきい値のレベルを切り替える。
【0023】請求項8記載の動画像復号方法は、請求項
6または7記載の動画像復号方法の構成に加えて、第2
のステップにおいては、直交変換としてアダマール変換
を行なう。
【0024】
【発明の実施の形態】[MPEG復号器1000の構
成]図1は、MPEG復号器1000の構成を示す概略
ブロック図である。
【0025】図1を参照して、変換係数の可変長符号
は、可変長符号化器21に送られる。ブロック・タイプ
を含む制御信号はCPU40に送られる。動きベクトル
の可変長符号は、可変長復号化器30に送られて復号化
される。可変長復号化器30によって得られた動きベク
トルは、ベクトル値変換回路31に送られ、動きベクト
ルの水平方向の大きさが1/2になるように変換され
る。ベクトル値変換回路31によって水平方向の大きさ
が1/2になるように変換された動きベクトルは、第1
参照画像メモリ27および第2参照画像メモリ28に、
参照画像の切り出し位置を制御するための制御信号とし
て送られる。可変長符号化器21は、変換係数の可変長
符号を復号化する。逆量子化器22は、可変長符号化器
21から得た変換係数(量子化されたDCT係数)を逆
量子化してDCT係数に変換する。水平高域係数除去回
路(係数削減回路)23は、逆量子化器22で生成され
たDCT係数を8(水平方向画素数)×8(垂直方向画
素数)のサブブロック単位に対応する8×8のDCT係
数に戻すとともに、各サブブロックの水平周波数の高域
成分のDCT係数を除去して、4(水平周波数方向)×
8(垂直周波数方向)の数のDCT係数に変換する。
【0026】逆DCT回路24は、水平高域係数除去回
路23で生成された4×8の数のDCT係数に、4×8
の逆DCTを施して、もとのサブブロック単位のデータ
が水平方向に1/2に圧縮された4(水平方向画素数)
×8(垂直方向画素数)のデータ数からなるデータを生
成する。
【0027】また、このようにして得られた1つのマク
ロブロックを構成する4つのサブブロック単位に対応す
る画像データに基づいて、水平方向が1/2に圧縮され
た8×16の1つのマクロブロック単位の再生画像デー
タまたは予測誤差データを生成する。
【0028】したがって、逆DCT回路24によって得
られるマクロブロック単位のデータ量は、原画像のマク
ロブロック単位の画像データ量の半分となる。
【0029】逆DCT回路24によって生成された水平
方向が1/2に圧縮された8×16のマクロブロック単
位の予測誤差データには、そのマクロブロック・タイプ
に応じた参照画像データ(水平方向が1/2に圧縮され
た8×16のマクロブロック単位の参照画像データ)
が、加算器25によって加算され、再生画像データが生
成される。参照画像データは、スイッチ33を介して加
算器25に送られる。ただし、逆DCT回路24から出
力された画像データがフレーム内予測符号化に対する再
生画像データである場合には、参照画像データは加算さ
れない。
【0030】逆DCT回路24および加算器25によっ
て得られた水平方向が1/2に圧縮された8×16のマ
クロブロック単位の第1の再生画像データは、アダマー
ル変換符号化回路41に送られる。
【0031】アダマール変換符号化回路41は、4次ア
ダマール変換処理および量子化処理を行なう。アダマー
ル変換符号化回路41は、8×16のマクロブロック単
位の再生画像データをブロック分割する。
【0032】図2は、このようなブロック分割処理を説
明するための概念図である。入力画像信号がインターレ
ス画像の場合には、図2(d)に示すように、奇数ライ
ン同士の隣り合う2つのラインと水平方向に隣り合う2
画素からなる2×2のブロックおよび偶数ライン同士の
隣り合う2つのラインと水平方向に隣り合う2画素から
なる2×2のブロックに、第1の再生画像データが分割
される。
【0033】入力画像信号がプログレッシブ画像の場合
には、図2(c)に示すように、垂直方向の隣り合う2
つのラインと水平方向に隣り合う2画素からなる2×2
のブロックに、第1の再生画像データが分割される。
【0034】入力画像信号の種類に応じたブロックの分
割の切換は、CPU40からの制御信号に基づいて行な
われる。
【0035】なお、入力された画像がプログレッシブ画
像の場合には、図2(a)に示すように、垂直方向の隣
り合う4つの画素からなる4×1ブロックに第1の再生
画像データを分割し、入力される画像がインターレス画
像の場合には、図2(d)に示すような2×2のブロッ
クに第1の再生画像データを分割してもよい。
【0036】また、入力される画像がインターレス画像
の場合には、図2(b)に示すように、奇数ライン同士
のライン間においては垂直方向の隣り合う4つの画素か
らなる4×1のブロックおよび偶数ライン同士のライン
間において垂直方向の隣り合う4つの画素からなる4×
1のブロックに、第1の再生画像データを分割してもよ
い。
【0037】各ブロック内の各画素の画素値(8ビッ
ト)を図2(c)または図2(d)に示すように、a、
b、c、dとすると、各ブロックごとに次の式(1)〜
(4)で表わされるようなアダマール変換が行なわれ
る。
【0038】
【数1】
【0039】本来のアダマール変換では係数は、1/
(4×√2)であるが、ここでは処理を簡単にするため
に係数を1/4としている。
【0040】次に、アダマール変換符号化回路41にお
いて、量子化が行なわれる。ここでは、ビット方向に1
/2に圧縮するために、1ブロック内の4画素の画素値
の合計に対して、16ビットが割当てられる。
【0041】各係数K0、K1、K2、K3に対するビ
ット割当て方法として、たとえばK0には8ビットが、
K1およびK2には4ビットが、K3には0ビットが割
当てられる。したがって、K0は上記数式(1)によっ
て算出された値がそのまま採用される。またK3は上記
式(4)にかかわらず無視される。
【0042】K1またはK2については、上記式(2)
〜(3)で求められた8ビットの値(−128〜+12
7)が、量子化・逆量子化テーブルに基づいて、4ビッ
トの値(−8〜+7)に変換される。
【0043】K0、K1、K2に対する量子化値を、K
0′、K1′、K2′で表わすことにする。
【0044】上記4次アダマール変換処理および量子化
処理によって、8×16のマクロブロック単位の第2の
再生画像データが得られる。
【0045】第2の再生画像データのデータ量は、第1
の再生画像のデータ量の1/2となる。
【0046】したがって、アダマール変換符号化回路4
1によって得られるマクロブロック単位の第2の再生画
像データのデータ量は、原画像のマクロブロック単位の
画像データ量の1/4となる。
【0047】アダマール変換符号化回路41によって得
られたマクロブロック単位の第2の再生画像データが、
Bピクチャに対する再生画像データである場合には、そ
の再生画像データはスイッチ34に送られる。
【0048】アダマール変換符号化回路41によって得
られたマクロブロック単位の第2の再生画像データが、
IピクチャまたはPピクチャに対する再生画像データで
ある場合には、その再生画像データはスイッチ32を介
して第1参照画像用メモリ27または第2参照画像用メ
モリ28に格納される。第1参照画像用メモリ27また
は第2画像参照用メモリ28に格納される画像データ量
は従来の1/4となる。スイッチ32はCPU40によ
って制御される。
【0049】第1アダマール変換復号化回路42は、第
2参照画像用メモリ27から読出された8×16のマク
ロブロック単位の第2の再生画像データに対して、逆量
子化処理およびアダマール逆変換処理を行なって、第1
の再生画像に対する参照画像データを生成する。
【0050】つまり、まず、第1参照画像用メモリ27
から読出された第2の再生画像データを構成する各量子
化値K0′、K1′、K2′が、逆量子化値K0"、K
1"、K2"に変換される。具体的には、K0′に対する
逆量子化値K0"はK0′と等しい。
【0051】K1′およびK2′に対する逆量子化値K
1"およびK2"は、量子化・逆量子化テーブルに基づい
て求められる。
【0052】このようにして得られた逆量子化値K
0"、K1"、K2"が得られると、次の式(5)〜
(8)に基づいて、アダマール逆変換処理が行なわれ
る。ただし、この例では、K3"は0として取り扱われ
ている。
【0053】
【数2】
【0054】これにより、第1参照画像用メモリ27か
ら読出されたマクロブロック単位の第2の再生画像デー
タが、第1の再生画像データに対応した参照画像データ
に変換される。
【0055】第2アダマール変換復号化回路43は、第
2参照画像用メモリ28から読出された8×16のマク
ロブロック単位の再生画像データに対して、上述したの
と同様な逆量子化処理およびアダマール逆変換処理を行
なって、第1の再生画像データに対応した参照画像デー
タを生成する。
【0056】平均化部29は、第1アダマール変換復号
化回路42および第2アダマール変換復号化回路43か
ら読出された画像データを平均して、内挿的フレーム間
予測符号化に用いられる8×16のマクロブロック単位
の参照画像データを生成する。
【0057】スイッチ33は、CPU40によって次の
ように制御される。逆DCT回路24から出力されたデ
ータがフレーム内予測符号化に対する再生画像データで
ある場合には、スイッチ33の共通端子が接地端子に切
換えられる。
【0058】逆DCT回路24から出力されたデータが
順方向フレーム間予測符号に対する予測誤差データであ
る場合または逆方向フレーム間予測符号に対する予測誤
差データである場合には、スイッチ33の共通端子が第
1アダマール変換復号化回路42から参照画像データが
送られる端子または第2アダマール変換復号化回路43
からの参照画像データが送られる端子のいずれか一方を
選択するように切換えられる。
【0059】なお、参照画像用メモリ27、28から参
照画像が読出される場合には、ベクトル値変換回路31
からの動きベクトルに基づいて、その切出し位置が制御
される。ベクトル値変換回路31によって動きベクトル
の水平方向の大きさが1/2に変換されているのは、ア
ダマール変換符号化回路41から参照画像用メモリ2
7、28に送られるマクロブロック単位の画像データは
水平方向に1/2に圧縮されたものとなっているためで
ある。
【0060】逆DCT回路24から出力されたデータが
内挿的フレーム化予測符号に対する予測誤差データであ
る場合には、スイッチ33の共通端子が平均化部29の
出力が送られる端子を選択するように切換えられる。
【0061】スイッチ34は、アダマール変換符号化回
路41からスイッチ34に送られてきたBピクチャに対
する第2の再生画像データ、参照画像用メモリ27に格
納されたIピクチャまたはPピクチャに対する第2の再
生画像データ、参照画像用メモリ28に格納されたIピ
クチャまたはPピクチャに対する第2の再生画像データ
が原画像の順序と同じ順番で出力されるようにCPU4
0によって制御される。
【0062】スイッチ34から出力された第2の再生画
像データは、第3アダマール変換復号化回路35によっ
て、上述したのと同様な逆量子化処理およびアダマール
逆変換処理が行なわれることにより、第1の再生画像デ
ータに対応した画像データに変換された後、フォーマッ
ト変換回路36に送られる。
【0063】フォーマット変換回路36は、第3アダマ
ール変換復号化回路35から送られてきた画像データを
モニタ装置の水平および垂直走査線数に対応するように
フォーマット変換する。フォーマット変換後の画像デー
タは、モニタ装置に送られる。
【0064】上述のようにすることで、第1参照画像用
メモリ27および第2参照画像用メモリ28として、従
来のそれらの容量の1/4のものを用いることができ
る。
【0065】[アダマール変換符号化回路41の動作] (単純な整数化処理の問題点)図3は、図1に示したア
ダマール変換符号化回路41が、式(1)〜(4)に対
応する処理を行った後に単純な整数化を行うとした場合
の処理を示すフローチャートである。以下に説明するよ
うに、このような単純な整数化では、十分な画質を得る
ことができない。
【0066】図3のフローチャートに示すように、アダ
マール変換処理が開始され(ステップS100)、アダ
マール変換処理が行われると(ステップS102)、ア
ダマール変換のK0、K1、K2、K3の小数点以下が
とり得る値としては、0.00,0.25,0.50,
0.75がある。
【0067】そこで、続いて、整数化のためにXi(i
=0,1,2,3)の正負を判断し(ステップS10
4)に応じて、以下に説明するような2通りの方法で整
数化処理を行なう。
【0068】まず、(a+b+c+d)、(a−b+c
−d)、(a+b−c−d)、(a−b−c+d)が0
以上の場合、2を加算して、4で割って、小数部を切り
捨てて整数化する(ステップS106)。
【0069】一方、(a+b+c+d)、(a−b+c
−d)、(a+b−c−d)、(a−b−c+d)が負
の場合、2を減算して、4で割って、小数部を切り捨て
て整数化する(ステップS108)。
【0070】続いて、整数化の丸めを行なうため、中間
値では、0.25が切り捨て、0.50,0.75が切
り上げの整数化を行ない(ステップS110)、処理が
終了する(ステップS110)。このステップS104
〜S110のような整数化を行うとすると、切り捨てら
れる中間値が0.25のみであるため、画像全体として
は、数値の絶対値が大きくなる方向に偏って整数化が行
われることになる。
【0071】したがって、フリッカ、色変動などの目立
つ劣化が存在する。 (本発明に係るアダマール変換符号化回路41の構成)
以上のような問題点に対応するために、アダマール変換
符号化回路41は、以下に説明するような構成を有し
て、整数化動作を行なう。
【0072】図4は、アダマール変換符号化回路41の
構成を説明するための概略ブロック図である。
【0073】図4を参照して、アダマール変換符号化回
路41は、上記アダマール変換の式(1)〜(4)の処
理にそれぞれ対応する加算処理を行なうための加算回路
410.1〜410.3と、加算回路410.0〜41
0.3からの出力をそれぞれ受けて、後に説明するよう
な整数化処理および除算処理を行なうための除算・整数
化回路412.0〜412.3と、除算・整数化回路4
12.0〜412.3の出力をそれぞれ受けて、アダマ
ール変換後の上述したような量子化処理を行なうための
量子化回路414.0〜414.3とを備える。
【0074】加算回路410.1〜410.3、除算・
整数化回路412.0〜412.3および量子化回路4
14.0〜414.3は、CPU40からの制御信号に
より制御される。ここで、除算・整数化回路412.0
〜412.3からの出力は、上述した式(1)〜(4)
に対応した係数K0〜K3であり、量子化回路414.
0〜414.3の出力は、上述した係数値K0′、K
1′、K2′、K3′となる。
【0075】図5は、図4に示した除算・整数化回路4
12.0の構成を説明するための概略ブロック図であ
る。他の除算・整数化回路412.1〜412.3の構
成も基本的に同様である。
【0076】図5を参照して、除算・整数化回路41
2.0は、加算回路410.0からの入力信号を受けて
正負判定を行なうための正負判定回路4120と、加算
回路410.0からの入力信号を一方入力として受ける
加算器4122と、制御信号に応じて、固定レベル−1
および−2,固定レベル+1および+2のそれぞれにお
いて、いずれかを選択的に出力するためのスイッチ回路
4124と、スイッチ回路4124からの出力を受け
て、固定レベル−1と−2のうちの選択された方と、固
定レベル+1と+2のうちの選択された方とのうち、い
ずれか一方を選択して、加算器4122の他方入力に与
えるスイッチ回路4126と、加算器4122の出力を
受けて2ビットシフト動作することで4での除算処理を
行なうためのシフト回路4128とを備える。
【0077】図6は、本発明に係るアダマール変換符号
化回路41の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【0078】図6を参照して、アダマール変換処理が開
始されると(ステップS200)、まず、加算回路41
0.0〜410.3において入力された画素値に対して
対応する加算処理が行なわれる(ステップS202)。
【0079】続いて、後に説明するように、入力された
画素値が属するアダマールブロックがどの位置にあるか
の判断が行なわれ(ステップS204)、アダマールブ
ロックごとに、以下に説明するとおり、しきい値を変え
て整数化の丸めを行なう。
【0080】以下では、このようにして場合分けされる
各アダマールブロックのタイプごとに処理の内容を説明
すると以下のとおりである。
【0081】(アダマールブロックがタイプ1のブロッ
クである場合)(a+b+c+d)、(a−b+c−
d)、(a+b−c−d)、(a−b−c+d)が0以
上の場合(ステップS206)、2を加算して、4で割
って(ステップS210)、小数部を切り捨てて整数化
する(ステップS218)。
【0082】また、(a+b+c+d)、(a−b+c
−d)、(a+b−c−d)、(a−b−c+d)が負
の場合(ステップS206)、2を減算して、4で割っ
て(ステップS212)、小数部を切り捨てて整数化す
る(ステップS218)。
【0083】中間値では、0.25は切り捨て方向、
0.50,0.75は切り上げ方向に丸められる。
【0084】(アダマールブロックがタイプ2のブロッ
クである場合)(a+b+c+d)、(a−b+c−
d)、(a+b−c−d)、(a−b−c+d)が0以
上の場合(ステップS208)、1を加算して、4で割
って(ステップS214)、小数部を切り捨てて整数化
する(ステップS218)。
【0085】また、(a+b+c+d)、(a−b+c
−d)、(a+b−c−d)、(a−b−c+d)が負
の場合(ステップS208)、1を減算して、4で割っ
て、小数部を切り捨てて整数化する(ステップS21
8)。
【0086】中間値では、0.25、0.50が切り捨
て方向、0.75が切り上げ方向に丸められる。
【0087】図7〜図10は、上述したようなタイプ1
およびタイプ2のアダマールブロックの配置の例を説明
するための概念図である。
【0088】タイプ1とタイプ2の切換は、図7に示す
ように、縦の列ごとに行なうことが可能である。
【0089】また、第8図に示すように碁の目格子状に
切換えてもよい。さらに、図9(a)、(b)に示すよ
うに、図7の切換方式をフレームごとに、図9(a)の
場合と図9(b)の場合のように、交互に切換える方式
を変えてもよい。
【0090】さらに、図10(a)、(b)に示すよう
に、図8の切換方式をフレームごとに、図10(a)の
場合と図10(b)の場合のように、交互に切換える方
式を変えてもよい。
【0091】以上のような処理により、画面全体として
の誤差蓄積が軽減でき、フリッカ、色変動などの目立つ
劣化を抑制することができる。小数点以下の値が0.5
の場合、ブロックごとに交互に、切り捨て、切り上げ方
向に整数化の丸めをする。具体的には、以下に示すタイ
プ1とタイプ2の方法の丸めによる整数化をブロックご
とに切換えることにより、タイプ1では数値の絶対値が
大きくなる方向の整数化に偏り、タイプ2では数値の絶
対値が小さくなる方向の整数化に偏り、画面全体として
どちら側にも偏らないようにすることが可能である。
【0092】以上の説明では、輝度信号の場合について
説明を行なった。色差信号についても、輝度信号と同様
の処理を行なうことが可能である。あるいは、輝度信号
の場合については、図6で説明した方法で整数化を行な
い、色差信号については、DC成分は図6に示した方法
によりアダマールブロックごとに切換えて丸め処理を行
ない、AC成分については全てのアダマールブロックに
ついて切り捨て処理を行なうとすることが可能である。
【0093】なお、以上の説明においては、変換値の一
意性が保持されることを利用するために、直交変換、特
にアダマール変換を例にとって説明したが、本発明はこ
のような場合に限定されることなく、たとえば、図2で
説明したようなブロックごとに直交変換を行なうこと
で、変換結果の値の偏りに基づいてデータ圧縮が可能な
直交変換であれば、他の直交変換を用いることも可能で
ある。
【0094】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0095】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
画面全体として誤差蓄積を軽減することにより、フリッ
カ、色変動等の目立つ劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 MPEG復号器1000の構成を示す概略ブ
ロック図である。
【図2】 ブロック分割処理を説明するための概念図で
ある。
【図3】 アダマール変換処理を行った後に単純な整数
化を行うとした場合の処理を示すフローチャートであ
る。
【図4】 アダマール変換符号化回路41の構成を説明
するための概略ブロック図である。
【図5】 図4に示した除算・整数化回路412.0の
構成を説明するための概略ブロック図である。
【図6】 本発明に係るアダマール変換符号化回路41
の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】 タイプ1およびタイプ2のアダマールブロッ
クの配置の第1の例を説明するための概念図である。
【図8】 タイプ1およびタイプ2のアダマールブロッ
クの配置の第2の例を説明するための概念図である。
【図9】 タイプ1およびタイプ2のアダマールブロッ
クの配置の第3の例を説明するための概念図である。
【図10】 タイプ1およびタイプ2のアダマールブロ
ックの配置の第4の例を説明するための概念図である。
【符号の説明】
21 可変長符号化器、22 逆量子化器、23 水平
高域係数除去回路、24 逆DCT回路、25 加算
器、27 第1参照画像用メモリ、28 第2参照画像
用メモリ、29 平均化部、30 可変長復号化器、3
1 ベクトル値変換回路、32、32、34 スイッ
チ、35、42、43 アダマール変換復号化回路、3
6 フォーマット変換回路、40 CPU、41 アダ
マール変換符号化回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C057 AA06 BA01 DA03 DA15 EA02 EA07 EC02 EC03 EL01 EM09 EM13 EM16 FC06 GG04 GJ01 5C059 KK01 LA04 MA00 MA05 MA22 MA23 MC00 MC11 MC22 MC32 ME02 NN01 PP05 PP06 PP07 PP16 UA05 UA33 UA38 5J064 AA01 BA09 BA16 BB03 BC01 BC02 BC08 BC21 BC22 BC25 BC28

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画像を圧縮するにあたり時間軸方向に
    予測符号化を行なった圧縮符号化画像データを復号する
    ための動画像復号装置であって、 前記圧縮符号化画像データを受けて、再生画像データを
    生成するための画像再生手段と、 前記画像再生手段の出力を受けて、所定のデータ変換ブ
    ロックごとに直交変換を行ないデータ圧縮を行なうため
    の直交圧縮変換手段と、 前記直交圧縮変換の出力を受けて、前記予測符号化に対
    する参照画像データを格納するための記憶手段とを備
    え、 前記直交圧縮変換手段は、前記所定のデータ変換ブロッ
    クごとに直交変換後の整数化方式を切り替える、動画像
    復号装置。
  2. 【請求項2】 前記直交圧縮変換手段は、前記所定のデ
    ータ変換ブロックごとに直交変換後の整数化のためのし
    きい値のレベルを切り替える、請求項1記載の動画像復
    号装置。
  3. 【請求項3】 前記直交圧縮変換手段は、前記直交変換
    としてアダマール変換を行なう、請求項1または2記載
    の動画像復号装置。
  4. 【請求項4】 前記圧縮画像データは、輝度信号と色差
    信号とを含み、 前記直交圧縮変換手段は、前記輝度信号については、前
    記所定のデータ変換ブロックごとに直交変換後の整数化
    方式を切り替え、前記色差信号については、DC成分は
    前記所定のデータ変換ブロックごとに直交変換後の整数
    化方式を切り替え、AC成分は全ての前記所定のデータ
    変換ブロックについて切り捨て処理を行なう、請求項1
    記載の動画像復号装置。
  5. 【請求項5】 前記直交圧縮変換手段は、前記直交変換
    としてアダマール変換を行なう、請求項4記載の動画像
    復号装置。
  6. 【請求項6】 動画像を圧縮するにあたり時間軸方向に
    予測符号化を行なった圧縮画像データを信号に対して、
    再生処理を行なって得た画像データに基づいて、または
    得られた上記画像データと参照画像データとに基づいて
    第1の再生画像データを生成する第1ステップと、 前記第1の再生画像データの所定のデータ変換ブロック
    ごとに直交変換後の整数化方式を切り替えて直交変換符
    号化を行ない、前記第1の再生画像データに対してビッ
    ト方向にデータ量が削減された第2の再生画像データを
    生成する第2ステップと、 前記第2の再生画像データのうち参照画像データを生成
    するために必要な第2の再生画像データを参照画像用メ
    モリに記憶させる第3ステップと、 前記参照画像用メモリに格納された前記第2の再生画像
    データに基づいて前記第1の再生画像データに対応した
    参照画像データを生成する第4ステップとを備える、動
    画像復号方法。
  7. 【請求項7】 前記第2のステップにおいては、前記所
    定のデータ変換ブロックごとに直交変換後の整数化のた
    めのしきい値のレベルを切り替える、請求項6記載の動
    画像復号方法。
  8. 【請求項8】 前記第2のステップにおいては、前記直
    交変換としてアダマール変換を行なう、請求項6または
    7記載の動画像復号方法。
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