JP2002261242A - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

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JP2002261242A
JP2002261242A JP2001057512A JP2001057512A JP2002261242A JP 2002261242 A JP2002261242 A JP 2002261242A JP 2001057512 A JP2001057512 A JP 2001057512A JP 2001057512 A JP2001057512 A JP 2001057512A JP 2002261242 A JP2002261242 A JP 2002261242A
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Japan
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power supply
time difference
voltage
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JP2001057512A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kadota
浩 廉田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仕様通りの動作周波数で正常動作する最低電
源電圧を見つけそれを印加することで低消費電力化を実
現することができる半導体集積回路を提供する。 【解決手段】 クリティカルパス相当部分106と、こ
れの遅延時間とクロック信号153の周期との時間差を
検出し、この出力電位をLPFにより低域フィルタリン
グして差動増幅する遅延時間差検出手段107と、この
出力を制御入力とする電圧降下手段101と、この出力
の降下電圧を実回路およびクリティカルパス相当部分1
06への電源として供給する負帰還ループとを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばCMOS型
トランジスタなどの半導体により集積構成された半導体
集積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体集積回路の消費電力を
低下させることは、一般的に重要であるが、特に近年で
は、半導体集積回路が携帯機器中において電池駆動で使
用されることが多くなり、その重要度は極めて高くなっ
ている。
【0003】現在、多くの半導体集積回路が、相補MO
S型集積回路(いわゆるCMOS−LSI)であるが、
このCMOS−LSIの動作時の消費電力Pは、概ね以
下の式(1)で表され、
【0004】
【数1】 上記のパラメータのうち、動作周波数は、通常、仕様に
よる要求から最低値が決められているので、勝手にさげ
ることはできない。
【0005】ところが、CMOS−LSIの動作可能な
周波数の上限は、LSI内の各部で処理を行う時に1ク
ロック周期内での信号伝播時間が最も大きいクリティカ
ルパスと呼ばれる部分の信号伝播遅延時間Dcrにより
決まってしまい、式(2)に示すように、Dcrに若干
の余裕値を加えた数値の逆数が、そのCMOS−LSI
の動作可能な最高周波数となる。
【0006】
【数2】 一方、一般的に、クリティカルパスの信号伝播遅延時間
Dcrは、電源電圧Vd、チップ温度T、チップ製造時
の各種パラメータ(MOSトランジスタの閾値電圧や、
データ長等々)ppと密に関係しており、ある範囲内
で、概略以下の関係式(3)が成り立つ。
【0007】
【数3】 一般的に、CMOS−LSIを開発する場合、製造パラ
メータやチップ温度がDcrにとって最悪の場合を想定
して設計を行うが、実際にLSIを使用する場合には、
もしも電源電圧Vdが可変できる環境にあれば、一般に
ppやTが最悪になる場合は殆どなく、仕様にあったF
max(即ちDcr)を、一層低いVdで実現でき、最
終的に、より低消費電力化された状態で動作させること
ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来の半導体集積回路では、それら個々のLSIの
製造パラメータや使用条件および動作環境に合わせて、
仕様で要求される動作速度(即ちFmax、Dcr)が
保証できる電源電圧の下限として、どの程度まで降下さ
せられるかが分からないため、チップ内またはチップ外
の電圧可変電源の電圧を、個々のLSIにおける必要最
最低限に抑えることができず、きめ細かい電源電圧降下
による低消費電力化は行われて来なかった。
【0009】その代わりに、通常は、電源電圧もチップ
外から供給する値は決められていることもあり、電源電
圧を降下させることなく消費電力を下げるために、等価
的全回路容量CをLSI設計段階でできるだけ下げる方
法が取られていた。
【0010】そのため、最終的に、仕様どうりの処理を
実行するために、たしかに必要最低限の電力消費である
のかどうかという判断がつけにくく、消費電力を最大限
に減らすことや、使い易いLSIを供給することが非常
に難しいという問題点を有していた。
【0011】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、LSIの任意の動作周波数で、その消費電力を最
小として効率的に省電力化することができ、最終的に最
も少ない電力消費で仕様どうりに処理実行して、確実に
消費電力を減らすという目標と、使い易いLSIの供給
とを容易に実現することができる半導体集積回路を提供
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明の半導体集積回路は、仕様に基づく各種機能
処理を実行するための実回路と同一チップ内に、予め決
められた比較基準となる特定の動作時間間隔と、前記実
回路から選択された部分の供給電源電圧における信号伝
播遅延時間とを比較し、この時間差を、単調増加関数的
または単調減少関数的に対応する直流電圧として検出す
る遅延時間差検出手段と、前記遅延時間差検出手段から
前記時間差が大であることを示す直流電圧が出力された
時は、単調減少関数的に、前記供給電源電圧に対して降
圧した低い電圧を出力する直流可変電圧電源手段と、前
記直流可変電圧電源手段からの出力電圧を、前記実回路
にその電源として印加する負帰還ループ手段とを備えた
構成としたことを特徴とする。
【0013】以上により、任意の動作周波数での実動作
状態におけるクリティカルパスの遅延時間計測から動作
マージンを検出し、この動作マージンに基づいて、当該
動作周波数で内部実回路が動作可能な最低限の電源電圧
を判定し、その電源電圧が得られるように、LSIへの
印加電圧に対して、内部の負帰還制御ループにより自動
的に調整制御し、得られた電源電圧を内部回路に供給す
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の半導体
集積回路は、仕様に基づく各種機能処理を実行するため
の実回路と同一チップ内に、予め決められた比較基準と
なる特定の動作時間間隔と、前記実回路から選択された
部分の供給電源電圧における信号伝播遅延時間とを比較
し、この時間差を、単調増加関数的または単調減少関数
的に対応する直流電圧として検出する遅延時間差検出手
段と、前記遅延時間差検出手段から前記時間差が大であ
ることを示す直流電圧が出力された時は、単調減少関数
的に、前記供給電源電圧に対して降圧した低い電圧を出
力する直流可変電圧電源手段と、前記直流可変電圧電源
手段からの出力電圧を、前記実回路にその電源として印
加する負帰還ループ手段とを備えた構成とする。
【0015】請求項2に記載の半導体集積回路は、請求
項1に記載の半導体集積回路において、1クロック周期
の以内の時間で信号伝播が行われるべき経路の信号伝播
遅延時間と同等の遅延時間を有する回路手段を設け、こ
の回路手段により得られる信号伝播遅延時間を、遅延時
間差検出手段への実回路の信号伝播遅延時間として用い
る構成とする。
【0016】請求項3に記載の半導体集積回路は、仕様
に基づく各種機能処理を実行するための実回路と同一チ
ップ内に、前記実回路から選択された部分の供給電源電
圧における信号伝播遅延時間の計測と、その計測値の出
力とを、定期的に切り替える切り替え手段と、前記切り
替え手段による前記信号伝播遅延時間の計測側への切り
替え時に計測された前記信号伝播遅延時間と、予め決め
られた比較基準となる特定の動作時間間隔とを比較し、
この時間差を、その差値に対応する情報出力として検出
する遅延時間差検出手段と、前記遅延時間差検出手段か
らの前記時間差に対応する情報出力を、前記比較動作毎
に一旦記憶する記憶手段と、前記記憶手段からの前記時
間差に対応する情報出力に基づいて、その情報出力が前
記時間差が大であることを示す時は、単調減少関数的
に、前記供給電源電圧に対して降圧した低い電圧を出力
する直流可変電圧電源手段と、前記直流可変電圧電源手
段からの出力電圧を、前記実回路にその電源として印加
する負帰還ループ手段とを備えた構成とする。
【0017】請求項4に記載の半導体集積回路は、仕様
に基づく各種機能処理を実行するための実回路と同一チ
ップ内に、前記実回路から選択された部分の供給電源電
圧における信号伝播遅延時間の計測と、その計測値の出
力とを、定期的に切り替える切り替え手段と、前記切り
替え手段による前記信号伝播遅延時間の計測側への切り
替え時に計測された前記信号伝播遅延時間と、予め決め
られた比較基準となる特定の動作時間間隔とを比較し、
この時間差を、その差値に対応する情報出力として検出
する遅延時間差検出手段と、前記遅延時間差検出手段か
らの前記時間差に対応する情報出力を、前記比較動作毎
に一旦記憶する記憶手段と、前記記憶手段からの前記時
間差に対応する情報出力をチップ外に出力する出力端子
と、前記出力端子からの前記時間差に対応する情報出力
に基づいて、その情報出力が前記時間差が大であること
を示す時は、単調減少関数的に、前記供給電源電圧に対
して降圧した低い電圧を出力する外部直流電源と、前記
外部直流電源からの出力電圧を、前記実回路へ印加する
ために中継する入力端子と、前記入力端子により中継さ
れた前記外部直流電源からの出力電圧を、前記実回路に
その電源として印加する負帰還ループ手段とを備えた構
成とする。
【0018】請求項5に記載の半導体集積回路は、請求
項1から請求項4のいずれかに記載の遅延時間差検出手
段を、2入力排他的論理和手段とその出力を第1入力と
する2入力論理和手段とからなる論理回路手段と、前記
論理回路手段からの出力信号に対してその低域成分を通
過させる低域通過型フィルタ手段と、前記低域通過型フ
ィルタ手段からの通過低域信号を増幅する差動増幅手段
とで構成し、前記論理回路手段を、予め決められた特定
の動作時間間隔の基準となる外部からのクロック信号の
周波数を1/2に分周した1/2分周信号を、実回路の
信号伝播遅延時間計測部分あるいはその実回路の信号伝
播遅延時間計測部分に相当させて別途設けられた信号伝
播遅延時間計測部分を通過させて、得られた遅延時間計
測信号を前記2入力排他的論理和手段の第1入力とし、
前記1/2分周信号を直接前記2入力排他的論理和手段
の第2入力とし、前記外部クロック信号を前記2入力論
理和手段の第2入力とするとともに、前記2入力論理和
手段により、前記2入力排他的論理和手段の出力と前記
外部クロック信号との論理和演算を行ない、前記2入力
排他的論理和手段の出力波形における後半部分を有効に
するよう構成し、前記差動増幅手段からの増幅信号を出
力信号とし、かつ、ループを形成する同一チップ内もし
くはチップ外の直流可変電圧電源手段の入出力の極性に
応じて、前記差動増幅手段の出力極性を、前記ループが
負帰還になるように選択するよう構成する。
【0019】請求項6に記載の半導体集積回路は、請求
項1から請求項5のいずれかに記載の遅延時間差検出手
段による遅延時間差検出動作時の電源電圧の初期値とし
て、降圧する前の高電圧を印加する手段を備えた構成と
する。
【0020】これらの構成によると、任意の動作周波数
での実動作状態におけるクリティカルパスの遅延時間計
測から動作マージンを検出し、この動作マージンに基づ
いて、当該動作周波数で内部実回路が動作可能な最低限
の電源電圧を判定し、その電源電圧が得られるように、
LSIへの印加電圧に対して、内部の負帰還制御ループ
により自動的に調整制御し、得られた電源電圧を内部回
路に供給する。
【0021】以下、本発明の一実施の形態を示す半導体
集積回路について、図面を参照しながら具体的に説明す
る。 (実施の形態1)本発明の実施の形態1の半導体集積回
路を説明する。
【0022】図1は本実施の形態1の半導体集積回路の
構成を示すブロック図である。図1において、100は
半導体集積回路の全体を形成するCMOS−LSIチッ
プ、101はチップ内の電圧降下手段で、チップ外部か
ら供給される直流電源(Vo)151から降圧された内
部電源(Vi)152を生成する。降下する電圧(Vo
−Vi)は、制御入力信号(Vc)156によって制御
され、以下の近似式(4)が成り立つ。
【0023】
【数4】 102、104は実回路中のフリップフロップ(FF)
等からなる記憶ユニットで、各FFにはクロック信号1
53が外部から供給されている。これらのFF間にある
組み合わせ論理回路103のパスT103は、このチッ
プのクリティカルパス(即ち、信号伝播時間が最大)で
ある。
【0024】このクリティカルパスT103の信号伝播
遅延時間Dcrとクロック周期t0との時間差を計測す
る手段として、105、106、107を設ける。10
5は分周用FFで、その出力(Q)154を入力(D)
に接続しているので、出力(Q)154として、クロッ
ク信号153の1/2の周波数のパルス波形が得られ
る。106は論理回路103と同一の構成で、かつ出力
155には同一伝播遅延時間の信号波形が得られる。ク
ロック信号153、154、155を遅延時間差検出手
段107に入力する。107はおもな回路として低域フ
ィルタ(LPF)部と差動増幅回路部(後述する)とか
ら構成され、図7のような特性を持つ信号を制御入力信
号156として出力する。この特性図は、横軸701が
クリティカルパス(Dcr)T103、縦軸702は出
力電位、点704はDcr=(t0−Δ)の点で、これ
以下のDcrでは特性700は出力電位703である。
【0025】t0>Dcr>(t0−Δ)では直線的に
低下し、Dcr≧t0では出力電位は0である。整理す
ると、以下の式(5−1)、(5−2)、(5−3)の
ようになる。
【0026】
【数5】 次に、図1のように構成された半導体集積回路の動作を
説明する。図2に各部の信号波形を示す。
【0027】図2(a)のクロック信号153に対し
て、分周用FF105の出力154は図2(b)に示す
ように1/2の周波数になる。時間間隔202はクロッ
ク信号153の周期t0に等しい。クリティカルパスT
103相当のパスT106を通過して出力した図2
(c)の波形155は、分周用FF105の出力154
をDcr遅延させたものである。即ち、時間間隔203
=Dcrである。
【0028】ここで、負帰還ループの動作を説明する。 [1]初期状態が、(t0−Dcr)>Δの場合 式(5−1)が成り立ち、Vc(図2(e)の波形15
6の値206)は、遅延時間差検出手段107中のLP
Fの作用で時間遅れをもって電位703に向って上昇す
る。式(4)からViが低下し、式(3)からDcrが
増加し、0≦(t0−Dcr)≦Δの領域に入る。
【0029】式(3)が下記の近似式(3*)で表され
る場合、ループのオープンループゲインGは以下の式
(6)で表される。
【0030】
【数6】 従って、この負帰還ループは(t0−Dcr)≒t0/
(G+1)で収束する。 [2]初期状態が、(t0−Dcr)<0の場合 式(5−3)が成り立ち、Vc(図2(e)の波形15
6の値206)は遅延時間差検出手段107中のLPF
の作用で時間遅れをもって電位0に向って低下する。式
(4)からViが上昇し、式(3)からDcrが減少
し、0≦(t0−Dcr)≦Δの領域に入る。
【0031】以降は、[1]の場合と同様に負帰還ルー
プは収束する。従って、何れの場合も、Dcr=t0−
δ(δ≪t0)になるような内部電源(Vi)の電圧に
自動的に収束する。 (実施の形態2)本発明の実施の形態2の半導体集積回
路を説明する。
【0032】図3は本実施の形態2の半導体集積回路の
構成を示すブロック図である。図3において、300は
半導体集積回路の全体を形成するCMOS−LSIチッ
プ、301は電圧降下手段で、外部から供給される直流
電源(Vo)351から降圧された内部電源(Vi)3
52を生成する。降下する電圧(Vo−Vi)は制御入
力信号(Vc)357の電位によって制御される。
【0033】302、306は実回路中のフリップフロ
ップ(FF)等からなる記憶ユニットで、各FFには外
部からクロック信号353が供給されている。これらの
FF間にある組み合わせ論理回路304のパスT304
は、このチップのクリティカルパス(即ち、信号伝播時
間が最大)である。
【0034】このクリティカルパスT304の信号伝播
遅延時間Dcrとクロック周期t0との時間差を計測す
る手段として、303、305、307、308、30
9を設ける。303、305は切り替えスイッチ手段
で、通常は各々記憶ユニット302、306側に接続す
るが、Dcr計測時は分周用FF307の出力354,
および端子355側に接続する。
【0035】この実施の形態と実施の形態1との違い
は、前例ではクリティカルパス相当の組み合わせ論理回
路106を別途設けているのに対し、この例ではそのよ
うなものを使わず、クリティカルパスそのものを時々使
って遅延時間を測定しその都度収束させて適切なViを
決定する。
【0036】307は入力周波数を1/2にして出力す
る分周用FF、308はLPFと差動増幅器の結合要素
を有する遅延時間差検出手段であり、分周用FF30
7、遅延時間差検出手段308は、それぞれ分周用FF
105、遅延時間差検出手段107と全く同一機能を持
つ要素手段で、309は遅延時間差検出手段308の出
力356の直流電位を記憶する直流電位記憶手段であ
る。
【0037】通常、アナログ電位を直接記憶する手段は
ないので、一旦A/D変換回路でディジタル化して、こ
の値をレジスタ等の記憶手段に格納し、再度D/A変換
回路でアナログ信号に戻し、そのアナログ信号値を制御
入力信号(Vc)357として出力する。
【0038】Dcrを測定している時(即ち、切り替え
スイッチ手段303、305がそれぞれ分周用FF30
7の出力信号354、および端子355側に接続されて
いる時)には、直流電位記憶手段309は入力電位35
6を読み込み、その出力値357の値を更新するが、V
iが収束し、Dcrの測定が終わると、その電位を記憶
し次の測定時まで値を保持する。 (実施の形態3)本発明の実施の形態3の半導体集積回
路を説明する。
【0039】図4は本実施の形態3の半導体集積回路の
構成を示すブロック図である。図4において、電圧降下
手段401がチップ外にあるために、制御入力信号(V
c)457がチップ外に出力され、その降下電源がチッ
プ外から内部電源452として取り込まれる形になって
いる点が、実施の形態2の場合の構成と異なる。それ以
外、402、403、404、405、406、40
7、408、409はそれぞれ図3の302、303、
304、305、306、307、308、309と同
一である。
【0040】上記各実施の形態(説明では実施の形態1
を用いる)で電圧降下手段101は、図5(a)に示す
ようなP型MOSで容易に構成できる。151は外部か
らの直流電源(Vo)、156は制御入力信号(V
c)、152は降下出力である内部電源(Vi)で、基
本的にはPMOS502だけで十分であるが、LSI電
源投入時等で内部電源(Vi)152の値が非常にほと
んど0Vに近い場合など、チップ全体がなかなか立ち上
がらないことも有り得るので、最初だけ強制的に内部電
源152の電圧を外部の直流電源151の電圧と等しく
するために、並列的にPMOS503を設け、ゲート5
01に電源投入時等に負極性のリセットパルスを印加す
る。
【0041】実施の形態2、3で、電圧降下手段30
1、401の制御入力信号347、457をディジタル
で受け付ける形式の場合、当然、制御入力信号357、
457はディジタル信号(場合によってはパラレル信号
線)になる。図5(b)にディジタル制御入力信号の電
圧降下手段の構成例を示す。各トランジスタ511、5
12、513、514の導通時のコンダクタンスは、L
SB対応のPMOS511を1とすると、MSBに行く
に従って、PMOS512、513、…51nのそれぞ
れに対応して、21、22、…2n-1倍になる。これによ
り直接D/A変換が可能になる。
【0042】図6は前述の通り、内部電源(Vi)の電
圧602とクリティカルパス遅延時間Dcr601の関
係を示しており、外部からの直流電源(Vo)の印加電
圧特性600で、Dcrが点603のときのViが点6
04の場合、Dcrがt0に等しい点605の時のVi
の点606まで余裕がある分だけViを下げられること
を示している。更にチップ温度が下がれば、この曲線も
下がるので、Viを点607まで一層低下することがで
きる。
【0043】図8(a)は遅延時間差検出手段107、
308、408の前半部分の構成例を示している。80
1は排他的論理和回路(Exclusive−OR)
で、ここにクロック信号153の1/2の周波数を有す
るパルス信号154等と、クリティカルパスを通ってD
cr遅延したパルス信号155等が入力される。
【0044】パルス信号154、155の論理値が異な
るときは「1」、同一のときは「0」を出力するので、
図2(d)の波形856が得られる。ここで時間幅20
4は同203即ちDcrに等しい。また205は(t0
−Dcr)に等しい。
【0045】これだけでは、Dcr>t0の場合も対象
的な出力波形になるので、これをなくすために、さらに
クロック信号153からのパルス信号と論理和回路80
2で論理和をとる。するとDcrがt0よりよほど大き
くない限り出力電位は高電位を維持することになる。
【0046】この出力信号856の直流成分は、式
(7)のようになる。
【0047】
【数7】 図8(b)は遅延時間差検出手段の後半部分の構成例を
示している。遅延時間差検出手段107の前半部分の出
力856に対して、その入力と、抵抗804、805お
よび容量803による分圧と同時に低域フィルタ処理を
行う低域フィルタ部(LPF:時定数は十分長く設定す
る)LP1と、抵抗または定電流源808、809、P
MOS806、807からなる差動増幅回路SZ1とで
構成しており、抵抗810、811の分圧比で基準電位
を設定している。この分圧比は信号856にViが印加
された場合にPMOS806に入力される電位よりも、
PMOS807に入力される電位が若干低くなるように
設定する。こうすることで、信号856が直流的にVi
が印加されれば(即ちDcr≧t0)出力157は0と
なり、逆に信号856の直流電位がViよりも少し下が
れば(即ちDcr<t0−δ)の場合、出力157は正
電位となる。
【0048】なお、実施の形態1、2と実施の形態3と
では、消費電力を減らすという目標と、使い易いLSI
の供給とを実現するということに対して、それぞれ効果
が異なる。これは電圧降下手段をチップ内に持つか、チ
ップ外に持つかの違いによる。
【0049】すなわち、チップ内に持つ場合、チップユ
ーザは可変電圧電源を用意する必要がないのは明らかに
大きな長所であるが、消費電力削減効果は、式(8)の
ように、
【0050】
【数8】 となり、この場合の改善比はVi/Voとなる。
【0051】一方、チップ外に電源を持つ場合は、式
(9)のように、
【0052】
【数9】 となり、この場合の改善比はVi2/Vo2であり、チッ
プ外に電源を持つ方がチップとしての消費電力削減効果
はかなり大きい。
【0053】また、実施の形態1と実施の形態2の効果
の違いであるが、実施の形態1では、クリティカルパス
相当回路を別途設けて、常時遅延時間の計測を実行して
いるので、時々計測を実行する実施の形態2、3に比べ
ると記憶回路や、A/D、D/A変換器等が不要であ
る。しかし、クリティカルパス相当部分のチップ面積が
増えるのと、常時クリティカルパス相当部分が動作して
いるので、ここの消費電力も若干必要となる。
【0054】このように両者は、相補的な関係で特長が
ある。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、任意の動
作周波数での実動作状態におけるクリティカルパスの遅
延時間計測から動作マージンを検出し、この動作マージ
ンに基づいて、当該動作周波数で内部実回路が動作可能
な最低限の電源電圧を判定し、その電源電圧が得られる
ように、LSIへの印加電圧に対して、内部の負帰還制
御ループにより自動的に調整制御し、得られた電源電圧
を内部回路に供給することができる。
【0056】そのため、LSIの任意の動作周波数で、
その消費電力を最小として効率的に省電力化することが
でき、最終的に最も少ない電力消費で仕様どうりに処理
実行して、確実に消費電力を減らすという目標と、使い
易いLSIの供給とを容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の半導体集積回路の構成
を示すブロック図
【図2】同実施の形態1の半導体集積回路における動作
を示す各部波形図
【図3】本発明の実施の形態2の半導体集積回路の構成
を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態3の半導体集積回路の構成
を示すブロック図
【図5】同実施の形態1〜3における電圧降下手段の構
成例を示すブロック図
【図6】同実施の形態1〜3における電源電圧とクリテ
ィカルパス遅延時間との関係説明図
【図7】同実施の形態1〜3における遅延時間差検出手
段の動作を示す特性図
【図8】同実施の形態1〜3における遅延時間差検出手
段の構成例を示すブロック図
【符号の説明】
100 CMOS−LSI(半導体集積回路) 101 電圧降下手段 102 記憶ユニット 104 記憶ユニット 105 分周用FF 107 遅延時間差検出手段(LPF・差動増幅回
路) 151 直流電源(Vo) 152 内部電源(Vi) 153、154、155 クロック信号 156 制御入力信号(Vc) 300 CMOS−LSI(半導体集積回路) 301 電圧降下手段 302 記憶ユニット 303 切り替えスイッチ手段 305 切り替えスイッチ手段 306 記憶ユニット 307 分周用FF 308 遅延時間差検出手段(LPF・差動増幅回
路) 309 直流電位記憶手段 351 直流電源(Vo) 352 内部電源(Vi) 353、354、355 クロック信号 357 制御入力信号(Vc) 400 CMOS−LSI(半導体集積回路) 401 電圧降下手段 402 記憶ユニット 403 切り替えスイッチ手段 405 切り替えスイッチ手段 406 記憶ユニット 407 分周用FF 408 遅延時間差検出手段(LPF・差動増幅回
路) 409 直流電位記憶手段 451 直流電源(Vo) 452 内部電源(Vi) 453、454、455 クロック信号 457 制御入力信号(Vc)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕様に基づく各種機能処理を実行するた
    めの実回路と同一チップ内に、予め決められた比較基準
    となる特定の動作時間間隔と、前記実回路から選択され
    た部分の供給電源電圧における信号伝播遅延時間とを比
    較し、この時間差を、単調増加関数的または単調減少関
    数的に対応する直流電圧として検出する遅延時間差検出
    手段と、前記遅延時間差検出手段から前記時間差が大で
    あることを示す直流電圧が出力された時は、単調減少関
    数的に、前記供給電源電圧に対して降圧した低い電圧を
    出力する直流可変電圧電源手段と、前記直流可変電圧電
    源手段からの出力電圧を、前記実回路にその電源として
    印加する負帰還ループ手段とを備えたことを特徴とする
    半導体集積回路。
  2. 【請求項2】 1クロック周期の以内の時間で信号伝播
    が行われるべき経路の信号伝播遅延時間と同等の遅延時
    間を有する回路手段を設け、この回路手段により得られ
    る信号伝播遅延時間を、遅延時間差検出手段への実回路
    の信号伝播遅延時間として用いることを特徴とする請求
    項1に記載の半導体集積回路。
  3. 【請求項3】 仕様に基づく各種機能処理を実行するた
    めの実回路と同一チップ内に、前記実回路から選択され
    た部分の供給電源電圧における信号伝播遅延時間の計測
    と、その計測値の出力とを、定期的に切り替える切り替
    え手段と、前記切り替え手段による前記信号伝播遅延時
    間の計測側への切り替え時に計測された前記信号伝播遅
    延時間と、予め決められた比較基準となる特定の動作時
    間間隔とを比較し、この時間差を、その差値に対応する
    情報出力として検出する遅延時間差検出手段と、前記遅
    延時間差検出手段からの前記時間差に対応する情報出力
    を、前記比較動作毎に一旦記憶する記憶手段と、前記記
    憶手段からの前記時間差に対応する情報出力に基づい
    て、その情報出力が前記時間差が大であることを示す時
    は、単調減少関数的に、前記供給電源電圧に対して降圧
    した低い電圧を出力する直流可変電圧電源手段と、前記
    直流可変電圧電源手段からの出力電圧を、前記実回路に
    その電源として印加する負帰還ループ手段とを備えたこ
    とを特徴とする半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 仕様に基づく各種機能処理を実行するた
    めの実回路と同一チップ内に、前記実回路から選択され
    た部分の供給電源電圧における信号伝播遅延時間の計測
    と、その計測値の出力とを、定期的に切り替える切り替
    え手段と、前記切り替え手段による前記信号伝播遅延時
    間の計測側への切り替え時に計測された前記信号伝播遅
    延時間と、予め決められた比較基準となる特定の動作時
    間間隔とを比較し、この時間差を、その差値に対応する
    情報出力として検出する遅延時間差検出手段と、前記遅
    延時間差検出手段からの前記時間差に対応する情報出力
    を、前記比較動作毎に一旦記憶する記憶手段と、前記記
    憶手段からの前記時間差に対応する情報出力をチップ外
    に出力する出力端子と、前記出力端子からの前記時間差
    に対応する情報出力に基づいて、その情報出力が前記時
    間差が大であることを示す時は、単調減少関数的に、前
    記供給電源電圧に対して降圧した低い電圧を出力する外
    部直流電源と、前記外部直流電源からの出力電圧を、前
    記実回路へ印加するために中継する入力端子と、前記入
    力端子により中継された前記外部直流電源からの出力電
    圧を、前記実回路にその電源として印加する負帰還ルー
    プ手段とを備えたことを特徴とする半導体集積回路。
  5. 【請求項5】 遅延時間差検出手段を、2入力排他的論
    理和手段とその出力を第1入力とする2入力論理和手段
    とからなる論理回路手段と、前記論理回路手段からの出
    力信号に対してその低域成分を通過させる低域通過型フ
    ィルタ手段と、前記低域通過型フィルタ手段からの通過
    低域信号を増幅する差動増幅手段とで構成し、前記論理
    回路手段を、予め決められた特定の動作時間間隔の基準
    となる外部からのクロック信号の周波数を1/2に分周
    した1/2分周信号を、実回路の信号伝播遅延時間計測
    部分あるいはその実回路の信号伝播遅延時間計測部分に
    相当させて別途設けられた信号伝播遅延時間計測部分を
    通過させて、得られた遅延時間計測信号を前記2入力排
    他的論理和手段の第1入力とし、前記1/2分周信号を
    直接前記2入力排他的論理和手段の第2入力とし、前記
    外部クロック信号を前記2入力論理和手段の第2入力と
    するとともに、前記2入力論理和手段により、前記2入
    力排他的論理和手段の出力と前記外部クロック信号との
    論理和演算を行ない、前記2入力排他的論理和手段の出
    力波形における後半部分を有効にするよう構成し、前記
    差動増幅手段からの増幅信号を出力信号とし、かつ、ル
    ープを形成する同一チップ内もしくはチップ外の直流可
    変電圧電源手段の入出力の極性に応じて、前記差動増幅
    手段の出力極性を、前記ループが負帰還になるように選
    択するよう構成したことを特徴とする請求項1から請求
    項4のいずれかに記載の半導体集積回路。
  6. 【請求項6】 遅延時間差検出手段による遅延時間差検
    出動作時の電源電圧の初期値として、降圧する前の高電
    圧を印加する手段を備えたことを特徴とする請求項1か
    ら請求項5のいずれかに記載の半導体集積回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004303882A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Sony Corp 半導体装置
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