JP2002261074A - 半導体基板の処理方法および処理装置 - Google Patents

半導体基板の処理方法および処理装置

Info

Publication number
JP2002261074A
JP2002261074A JP2001054878A JP2001054878A JP2002261074A JP 2002261074 A JP2002261074 A JP 2002261074A JP 2001054878 A JP2001054878 A JP 2001054878A JP 2001054878 A JP2001054878 A JP 2001054878A JP 2002261074 A JP2002261074 A JP 2002261074A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor substrate
oxide film
drying
ultraviolet
wet cleaning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001054878A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Ogawa
満 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Orc Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Orc Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Orc Manufacturing Co Ltd filed Critical Orc Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2001054878A priority Critical patent/JP2002261074A/ja
Publication of JP2002261074A publication Critical patent/JP2002261074A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然酸化膜の内部および表面の有機物を除去
することにより、良好な成膜を行えるようにする。 【解決手段】 洗浄装置1内で半導体基板のウェット洗
浄を行い(プロセスA1)、次に乾燥させる(プロセス
A2)。乾燥が終了した半導体基板に対して、光処理装
置2内で紫外線を照射して光処理(プロセスA3)を行
い、製造装置3内で熱処理を施し(プロセスA4)、ゲ
ート酸化膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスの
製造工程において半導体基板を処理する方法に関し、特
に、ウェット洗浄・乾燥後の半導体基板に付着した有機
成分の除去に好適な半導体基板の処理方法および処理装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスを製造するプロセスは、
ゲート酸化膜形成工程、ポリシリコン薄膜形成工程など
複数の成膜工程を有する。そして、これらの成膜工程の
前処理として洗浄処理が行われている。
【0003】ゲート酸化膜形成などの熱処理を行う前の
半導体基板(ウェーハ)は酸、アルカリ薬品を主にした
ウェット洗浄が中心であり、熱処理前に半導体基板表面
を乾燥させる必要がある。そして、使用薬品の純水リン
スや乾燥時に自然酸化膜の成長を防止するのは極めて困
難である。また、前述したウェット洗浄の場合、乾燥が
最終プロセスであり、乾燥後、本処理に入るまではクリ
ーンであるという前提である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ウェット洗浄・乾燥後
の半導体基板に成膜処理を行う際、成膜装置のトラブル
や半導体デバイスの生産状況などにより、半導体基板を
待機させたり、一時的に保管したりすることがある。ま
た、成膜処理を行う時には、半導体基板を成膜装置まで
搬送することになる。このような場合、クリーンルーム
やキャリア治具などから発生する微量の有機物などに曝
されており、その時間に比例して有機物により汚染され
ていく。
【0005】また、今後、半導体デバイスの集積化、微
細化が進展するにつれて、ゲート酸化膜は益々薄膜化
し、数Å〜10数Åになると、下記(1)、(2)のよ
うに、自然酸化膜のクリーン度や膜質がゲート酸化膜の
膜質の信頼性に影響を与えることは必至である。
【0006】(1)洗浄用の洗浄液や純水に混入した有
機成分が洗浄中に自然酸化膜中に取り込まれていたり、
ウェット洗浄・乾燥後の半導体基板表面、すなわち自然
酸化膜上に溶剤や雰囲気中の有機物が付着していたりす
ると、ゲート酸化膜の膜厚が異常酸化により不均一にな
ったり、不純物や欠陥の多いゲート酸化膜が形成された
りする。
【0007】(2)自然酸化膜中には酸素と未結合のシ
リコン(以下、未結合シリコンという)が多数存在し、
かつ均一に分布していないため、ゲート酸化膜形成時に
酸化種が自然酸化膜中を拡散するモビリティも一様では
ない。このため、ゲート酸化膜と基板シリコンとの界面
が原子レベルでラフになる、マイクロラフネスが発生す
る。特に、基板シリコンと自然酸化膜との界面のインタ
ーフェースは結晶構造的な遷移領域であり、未結合シリ
コンやSi−H結合が多く存在するため、界面をコント
ロールすることが重要である。
【0008】自然酸化膜を除去したり、成長を抑制した
りすることは不可能ではないが、工程の追加、窒素パー
ジなどによる酸素の遮断を行う機構が必要になる。つま
り、自然酸化膜は出来る限り薄くすることが重要である
が、それを実現するためには工数の増加および設備の増
加が伴う。
【0009】なお、ゲート酸化膜を例にして説明した
が、熱処理前の他工程の膜形成についても同様である。
【0010】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
ものであり、ウェット洗浄工程での成長が不可避である
自然酸化膜を除去せず、自然酸化膜を積極的にクリーン
で良質な膜に改質することのできる半導体基板の処理方
法および処理装置を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明はウェット洗浄・乾燥後の半
導体基板に付着した有機物を除去することのできる半導
体基板の処理方法および処理装置を提供することを目的
とする。
【0012】さらに、本発明は、自然酸化膜の内部およ
び表面の有機物を除去することにより、良好な成膜を行
うことのできる半導体基板の処理方法および処理装置を
提供することを目的とする。
【0013】そして、本発明は均一で緻密な自然酸化膜
を形成することにより、良好な成膜を行うことのできる
半導体基板の処理方法および処理装置を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体基板の処
理方法は、ウェット洗浄・乾燥後の半導体基板に対し
て、成膜処理に入る前に酸素を含む雰囲気中で紫外線を
照射することを特徴とするものである。ここで、酸素を
含む雰囲気としては、大気、減圧雰囲気、窒素やアルゴ
ンなどに酸素をドーピングした雰囲気などがある。
【0015】本発明の半導体基板の処理方法によれば、
ウェット洗浄・乾燥後の半導体基板に付着した有機物は
紫外線により分解され、酸素に紫外線を照射することで
生成された原子状の酸素と反応してCO2 、NO2 、H
2 Oなどの単純な分子となり、半導体基板の表面から除
去される。
【0016】また、ウェット洗浄中に半導体基板の表面
に成長した自然酸化膜内部および表面の有機物は紫外線
により分解され、酸素に紫外線を照射することで生成さ
れた原子状の酸素と反応してCO2 、NO2 、H2 Oな
どの単純な分子となり、半導体基板の表面から除去され
る。
【0017】さらに、自然酸化膜中に存在する未結合シ
リコンやSi−H、Si−OHは原子状の酸素と反応し
てSi−O結合となるため、均一で緻密な自然酸化膜と
なる。
【0018】本発明の半導体基板の処理装置は、ウェッ
ト洗浄・乾燥後の半導体基板に対して、成膜処理を行う
前に酸素を含む雰囲気中で紫外線を照射する装置であっ
て、紫外線照射室と、前記紫外線照射室内を前記雰囲気
に設定する手段と、前記紫外線照射室内に配置された半
導体基板に紫外線を照射する手段とを備え、前記紫外線
照射室をメタルフリーの材質で構成するとともに、前記
半導体基板との接触部、および前記雰囲気に曝される部
材の材質を紫外線に対して耐劣化性を有し、かつ有機物
やメタルを発生しない材質としたことを特徴とするもの
である。
【0019】本発明の半導体基板の処理装置によれば、
紫外線照射時に半導体基板を汚染することなく、前記本
発明の半導体基板の処理方法を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施の形態の処理方法を説明するためのフロー図であ
る。この図に示すように、本発明の第1の実施の形態
は、ウェット洗浄・乾燥と、光処理と、熱処理とからな
るシリコン半導体デバイスの製造工程である。
【0022】まず、図示されていない半導体基板に対し
て、洗浄装置1内でウェット洗浄を行い(図1のプロセ
スA1)、次に乾燥させる(プロセスA2)。次いで、
乾燥が終了した半導体基板に対して、光処理装置2内で
紫外線を照射して光処理(プロセスA3)を行い、次に
製造装置3内で熱処理を施し(プロセスA4)、ゲート
酸化膜を形成する。
【0023】ここで、半導体基板の光処理を行うタイミ
ングは、ウェット洗浄・乾燥後、かつ熱処理前であれば
良い。例えば半導体基板を製造装置3内に搬入する直
前、製造装置3のトラブルや生産状況のための待機中、
あるいは一時保管中などである。
【0024】図2は図1における光処理装置の要部構成
を示す図、図3は光処理により有機物を除去する様子を
説明するための図、図4は膜厚が均一で不純物や欠陥の
少ないゲート酸化膜が形成される様子を説明するための
図、図5は光処理により自然酸化膜を改変する様子を説
明するための図、図6はマイクロラフネスのないゲート
酸化膜が形成される様子を説明するための図である。ま
た、図7は光処理に使用する光源のスペクトルを示す図
である。
【0025】図3に示すように、ウェット洗浄中(図1
のプロセスA1)には、半導体基板11の表面に自然酸化
膜12が成長する。このとき、洗浄液や純水に混入してい
る有機成分13が自然酸化膜12の内部に取り込まれる。ま
た、乾燥後には、溶剤や雰囲気(クリーンルーム内やウ
ェーハ保管容器内)の有機物14が自然酸化膜12の表面に
付着する。この半導体基板11に対して、紫外線を照射し
てプロセスA3の光処理を行うと、自然酸化膜12中の有
機成分13および表面の有機物14が分解される。
【0026】ここで、有機成分13および有機物14が分解
される原理について説明する。光処理のプロセスA3で
使用される光源は、例えば図7に示すようなスペクトル
を有する低圧水銀ランプである。図7に示すように、波
長185nmと254nmの紫外線を効率良く放射す
る。
【0027】波長185nmの紫外線は下記の反応によ
ってオゾンO3 を発生する。 O2 → O+O O+O2 → O3
【0028】波長254nmの紫外線はオゾンO3 を分
解する。オゾンO3 の生成、分解の過程で原子状の酸素
Oが発生する。原子状の酸素Oは強力な酸化力を持って
いる。
【0029】また、汚染物質である有機化合物に対し
て、分子の結合エネルギーより強いエネルギーの紫外線
を照射すると、有機化合物が分解され、フリーラジカル
などが生成される。このフリーラジカルは、原子状の酸
素と反応して、CO2 、NO2、H2 Oなどの単純な分
子となり、除去される。
【0030】なお、波長172nmの紫外線を出力する
エキシマランプを用いて原子状の酸素をより効率的に発
生させ、半導体基板に付着した有機物を短時間でドライ
洗浄する装置が知られている。しかし、本実施の形態で
は、光処理の対象となる半導体基板11はウェット洗浄を
経ているため、付着している有機物は極めて微量である
こと、また、極めて薄い自然酸化膜の改質を目的として
いるため、波長200nm以下の強い紫外線は不要であ
り、むしろ酸化膜やシリコン同志の結合を切断するなど
半導体基板11にダメージを与え、欠陥を誘起する原因に
なることから、エキシマランプを使用せず、低圧水銀ラ
ンプを用いている。水銀ランプの大半はオゾンの吸収波
長として最適な波長254nmの紫外線を発光してい
る。波長185nmの紫外線は、半導体基板11に対する
ダメージという点では好ましくはないが、照射している
のはオゾンの生成に必要な最低限の量であり、大半は酸
素に吸収されるので問題ない。
【0031】図2に示すように、光処理装置2における
紫外線照射室21のチャンバー内の上部には複数の低圧水
銀ランプ22が設けられている。そして、低圧水銀ランプ
22の下方には、半導体基板26を載置するためのウェーハ
ステージ24が設けられている。ウェーハステージ24は、
ステージベース25の上面に固定されている。また、低圧
水銀ランプ22の上方と側面の周囲、およびウェーハステ
ージ24の側面の周囲には石英付き反射板23が設けられて
いる。さらに、紫外線照射室21のチャンバーの側面に
は、半導体基板26を出し入れする時に開くシャッター27
が設けられている。そして、紫外線照射室21のチャンバ
ーの側面には、クリーンルームの雰囲気をケミカルフィ
ルターと高性能フィルター(ULPAフィルター)を通
して層流にして取り込むためのクリーンエア取り込み口
28が設けられている。
【0032】以上のように構成された紫外線照射室21の
チャンバー内で半導体基板にプロセスA3の光処理を行
う時には、シャッター27を開き、図示されていない搬送
ロボットにより、半導体基板26をウェーハステージ24上
にセットし、シャッター27を閉じる。低圧水銀ランプ22
で発生した紫外線は、直接、あるいは石英付き反射板23
で反射した後、半導体基板26の表面に照射される。
【0033】前述したプロセスA3で生成される酸素O
は、光で生成されるため、極めてクリーンである。した
がって、光処理装置2も酸化前処理に対応できるクリー
ン度を保持する必要がある。そこで、本実施の形態で
は、光処理装置2内の紫外線照射室21のチャンバー内
面、および半導体基板26との接触部であるウェーハステ
ージ24をメタルレスとする。また、紫外線照射室21の雰
囲気に曝される部分であるステージベース25の材質を紫
外線に対して耐劣化性を有し、かつ有機物やメタルを発
生しない材質である石英、SiC、あるいはナイトライ
ドなどのセラミックとする。同様に、低圧水銀ランプ22
で発生した紫外線を集光するための光反射部材は、表面
を石英で覆われた石英付き反射板23とする。さらに、雰
囲気からの有機物汚染やパーティクルの付着を防止する
ため、クリーンルームの雰囲気をケミカルフィルターと
高性能フィルターを通して層流にして紫外線照射室21の
内部に取り込む。
【0034】プロセスA4では、半導体基板11の表面に
ゲート酸化膜を形成する。ここで、図4に示すとおり、
従来のように光処理を行わなかった場合には、異常酸化
により膜厚が不均一になったり、不純物や欠陥の多いゲ
ート酸化膜16が形成されるのに対し、本実施の形態で
は、光処理により有機成分13および有機物14を除去した
ため、膜厚が均一で、不純物や欠陥の少ないゲート酸化
膜15が形成される。
【0035】さらに、本実施の形態では、紫外線を照射
することにより、自然酸化膜の内部および表面から有機
成分を除去するだけでなく、自然酸化膜を均一に緻密化
することができる。以下、この点について図5および6
を参照しながら説明する。
【0036】ウエット洗浄時および乾燥時(図1のステ
ップA1、A2)には、図6に示すように、半導体基板
11の表面に自然酸化膜17が成長する。これらの過程で成
長する自然酸化膜17中には未結合シリコンが多い。この
半導体基板11に対して紫外線を照射する(図1のステッ
プA3)と、自然酸化膜17中の未結合シリコンやSi−
H、Si−OHの結合を光エネルギーで分解し、かつ発
生した原子状の酸素Oで酸化させてSi−O結合にす
る。これによって、常温で不安定な自然酸化膜17をより
安定で均質、緻密な自然酸化膜18に改変することができ
る。
【0037】プロセスA4では、半導体基板11の表面に
ゲート酸化膜を形成する。ここで、図6に示すとおり、
従来のように光処理を行わなかった場合には、自然酸化
膜17中には未結合シリコンが多数存在し、かつ均一に分
布していないため、ゲート酸化膜形成時に酸化種である
酸素や水蒸気が自然酸化膜中を拡散するモビリティが一
様でないので、ゲート酸化膜20の下端部(SiO2 /S
iの界面)にマイクロラフネス21が発生する。一方、本
実施の形態では、酸化種である酸素や水蒸気が一定のモ
ビリティで拡散し、半導体基板11のシリコンと結合し、
SiO2 /Siの界面をより平坦化する。また、界面の
遷移領域の厚みを薄くして、界面準位を減少させるとと
もに、酸化膜への局部的な電界集中を緩和して、絶縁破
壊に強く、リーク電流の小さいゲート酸化膜19を形成す
ることができる。
【0038】このように、本発明の第1の実施の形態に
よれば、ウェット洗浄・乾燥後の半導体基板11を熱処理
を行う製造装置3へ搬入する前に紫外線を照射し、光処
理を行うので、ウェット洗浄中に自然酸化膜の成長過程
で取り込まれた有機成分、あるいはクリーンルームやウ
ェーハ保管容器からの微量の有機付着物を分解し、膜厚
が均一で、不純物や欠陥の少ないゲート酸化膜を形成す
ることができる。
【0039】特に、表面に付着する有機成分は曝露時間
に比例して付着量が増加するため、熱処理の直前に光処
理を行うことで、ウェット洗浄・乾燥後の経過時間を気
にすることなく有機物汚染を除去できる。光照射を行わ
ない場合には、ウェット洗浄・乾燥の完了から熱処理ま
での経過時間によって有機物汚染量が変化するため、ウ
ェーハ間やロット間のゲート酸化膜の膜質の安定性、均
一性に影響を及ぼすが、本発明の第1の実施の形態で
は、そのような問題はない。また、長期に生産が停滞す
るトラブルが発生した場合にも、再度ウェット洗浄を行
うことは困難であるが、光処理は何度でも可能である。
つまり、ウェット洗浄・乾燥から本処理であるゲート酸
化膜形成までの時間を短時間にするという時間的制約が
なくなるので、製造工程のフローの自由度が高まる。さ
らに、乾燥後の待機などでのクリーン度のばらつきがな
くなるので、成膜の品質の安定度が向上する。
【0040】また、本発明の第1の実施の形態によれ
ば、ウェット洗浄・乾燥後の半導体基板11を熱処理を行
う製造装置3へ搬入する前に紫外線を照射し、自然酸化
膜中の未結合シリコンやSi−H、Si−OHの結合を
光エネルギーで分解し、かつ発生した原子状の酸素Oで
酸化させてSi−O結合にすることにより、安定で均
質、緻密な自然酸化膜に改変することができる。また、
SiO2 /Siの界面を平坦化し、界面の遷移領域の厚
みを薄くして、界面準位を減少させるとともに、酸化膜
への局部的な電界集中を緩和して、絶縁破壊に強く、リ
ーク電流の小さいゲート酸化膜を形成することができ
る。
【0041】さらに、本発明の第1の実施の形態によれ
ば、低圧水銀ランプで発生した紫外線を用いているた
め、紫外線を照射することで、半導体基板11にダメージ
を与え、欠陥を誘起することがない。
【0042】そして、本発明の第1の実施の形態によれ
ば、光照射装置2における紫外線照射室のチャンバー、
および半導体基板との接触部、および紫外線照射室の雰
囲気に曝される部分の材質を紫外線に対して耐劣化性を
有し、かつ有機物やメタルを発生しない材質である石
英、SiC、あるいはナイトライドなどのセラミックと
したので、紫外線照射時に半導体基板が汚染されない。
【0043】(第2の実施の形態)図8は本発明の第2
の実施の形態の処理方法を説明するためのフロー図であ
る。この図において、図1と同一の構成要素には図1で
使用した符号と同一の符号を付した。
【0044】図8に示すように、本発明の第2の実施の
形態は、ゲート酸化膜形成のための熱処理を行う製造装
置4の内部で光処理のプロセスA3を行うことが特徴で
ある。換言すれば、製造装置4は、第1の実施における
光照射装置2と製造装置3とを一体化したものである。
【0045】まず、図示されていない半導体基板に対し
て、洗浄装置1内でウェット洗浄を行い(図8のプロセ
スA1)、次に乾燥させる(プロセスA2)。乾燥が終
了した半導体基板は製造装置4内に搬入される。そし
て、光処理を行い(プロセスA3)、その直後に熱処理
(プロセスA4)を行う。ここで、光処理を行うタイミ
ングは、熱処理の直前、またはその待機中、または製造
装置4内において熱処理を行う部分への搬送中などであ
る。
【0046】本発明の第2の実施の形態における各プロ
セスの作用は第1の実施の形態と同じであるため、説明
を省略する。
【0047】なお、上記第1の実施の形態および第2の
実施の形態は、ゲート酸化膜を形成する前に光処理を行
うものであったが、本発明は、金属の蒸着、スパッタ、
気相成長などの成膜工程の前に光処理を行う場合にも適
用することができる。ただし、これらの場合は付着した
有機物を除去することが主目的となるので、減圧雰囲気
にすることが好適である。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の半
導体基板の処理方法によれば、ウェット洗浄・乾燥後の
半導体基板に対して、成膜処理を行う前に酸素を含む雰
囲気中で紫外線を照射することにより、半導体基板に付
着した有機物を除去することができる。
【0049】また、本発明の半導体基板の処理方法によ
れば、ウェット洗浄・乾燥後の半導体基板に対して、成
膜処理を行う前に酸素を含む雰囲気中で紫外線を照射す
ることにより、汚染が少なく、より薄く、均質で緻密な
自然酸化膜に改変することができる。
【0050】そして、本発明による半導体基板の処理方
法の実行後に成膜を行うことにより、欠陥が少なく均質
な成膜が可能になる。また、ウェット洗浄・乾燥から成
膜までの時間的制約がなくなるため、製造工程のフロー
の自由度が高まる。さらに、乾燥後の待機などでのクリ
ーン度のばらつきがなくなるため、成膜の品質の安定度
が向上する。
【0051】さらに、本発明の半導体基板の処理装置に
よれば、紫外線照射室をメタルフリーの材質で構成する
とともに、半導体基板との接触部、および酸素を含む雰
囲気に曝される部材の材質を紫外線に対して耐劣化性を
有し、かつ有機物やメタルを発生しない材質としたの
で、紫外線照射時に半導体基板が汚染されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の光処理方法を説明
するためのフロー図、
【図2】本発明の第1の実施の形態における光処理装置
の構成を示す図、
【図3】本発明の第1の実施の形態において光処理によ
り有機物を除去する様子を説明するための図、
【図4】本発明の第1の実施の形態において膜厚が均一
で不純物や欠陥の少ないゲート酸化膜が形成される様子
を説明するための図、
【図5】本発明の第1の実施の形態において光処理によ
り自然酸化膜を改変する様子を説明するための図、
【図6】本発明の第1の実施の形態においてマイクロラ
フネスのないゲート酸化膜が形成される様子を説明する
ための図、
【図7】光処理に使用する光源のスペクトルを示す図、
【図8】本発明の第2の実施の形態の光処理方法を説明
するためのフロー図である。
【符号の説明】
1 洗浄装置 2 光処理装置 3、4 製造装置 11、26 半導体基板 21 紫外線照射室 22 低圧水銀ランプ 23 石英付き反射板 24 ウェーハステージ 25 ステージベース A1 ウェット洗浄工程 A2 乾燥工程 A3 光処理工程 A4 熱処理工程

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェット洗浄・乾燥後の半導体基板に対
    して、成膜処理を行う前に酸素を含む雰囲気中で紫外線
    を照射することを特徴とする半導体基板の処理方法。
  2. 【請求項2】 ウェット洗浄・乾燥後の半導体基板を成
    膜処理を行う装置へ搬入する前に紫外線を照射すること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体基板の処理方法。
  3. 【請求項3】 成膜処理を行う装置内において、成膜処
    理の前に紫外線を照射することを特徴とする請求項1に
    記載の半導体基板の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記紫外線は波長254nmおよび18
    5nmを含むものであることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれかに記載の半導体基板の処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の半導
    体基板の処理方法を行った後に成膜を行うことを特徴と
    する半導体デバイスの製造方法。
  6. 【請求項6】 ウェット洗浄・乾燥後の半導体基板に対
    して、成膜処理を行う前に酸素を含む雰囲気中で紫外線
    を照射する装置であって、紫外線照射室と、前記紫外線
    照射室内を前記雰囲気に設定する手段と、前記紫外線照
    射室内に配置された半導体基板に紫外線を照射する手段
    とを備え、前記紫外線照射室をメタルフリーの材質で構
    成するとともに、前記半導体基板との接触部、および前
    記雰囲気に曝される部材の材質を紫外線に対して耐劣化
    性を有し、かつ有機物やメタルを発生しない材質とした
    ことを特徴とする半導体基板の処理装置。
JP2001054878A 2001-02-28 2001-02-28 半導体基板の処理方法および処理装置 Pending JP2002261074A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001054878A JP2002261074A (ja) 2001-02-28 2001-02-28 半導体基板の処理方法および処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001054878A JP2002261074A (ja) 2001-02-28 2001-02-28 半導体基板の処理方法および処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002261074A true JP2002261074A (ja) 2002-09-13

Family

ID=18915144

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001054878A Pending JP2002261074A (ja) 2001-02-28 2001-02-28 半導体基板の処理方法および処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002261074A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004111686A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Toshiba Ceramics Co Ltd 半導体処理用部材及び半導体処理用部材の洗浄方法
JP2004214438A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd Hsg膜の形成方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004111686A (ja) * 2002-09-19 2004-04-08 Toshiba Ceramics Co Ltd 半導体処理用部材及び半導体処理用部材の洗浄方法
JP2004214438A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd Hsg膜の形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5709754A (en) Method and apparatus for removing photoresist using UV and ozone/oxygen mixture
KR102166974B1 (ko) 에칭 후 폴리머의 제거 및 하드마스크 제거의 향상을 위한 방법 및 하드웨어
US7921859B2 (en) Method and apparatus for an in-situ ultraviolet cleaning tool
JP3776092B2 (ja) エッチング装置、エッチング方法および半導体装置の製造方法
KR102362672B1 (ko) 기판의 기상 히드록실 라디칼 프로세싱을 위한 시스템 및 방법
JP2002502108A5 (ja)
US20080296258A1 (en) Plenum reactor system
US20040251235A1 (en) Method of and apparatus for processing substrates
JP2006140463A (ja) 超臨界流体を使用して基板を処理する方法およびシステム
JP2002261074A (ja) 半導体基板の処理方法および処理装置
JPH06224168A (ja) 有機物除去方法及びその方法を使用するための装置
WO2019138694A1 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JPH0656833B2 (ja) 基板のレジスト除去洗浄方法及びその装置
JPH07335602A (ja) 基板の表面処理方法及び表面処理装置
JP2019121710A (ja) 基板処理方法および基板処理装置
JP2640828B2 (ja) 半導体基板表面の自然酸化膜の除去方法
JP2004103651A (ja) 薄膜形成方法および半導体デバイス製造方法
JPH10242098A (ja) ウエハ清浄化装置及びウエハ清浄化方法
JP2002261068A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
WO2002052345A1 (fr) Procede et dispositif de nettoyage de masque et systeme de fabrication dudit dispositif
JPH0684887A (ja) 半導体ウェーハの保護膜形成方法及び同装置
JPS63266835A (ja) 気相反応装置
JPH01101625A (ja) 半導体装置の製造方法
JP4234135B2 (ja) 基板処理装置のクリーニング方法
JPS63266834A (ja) 気相反応装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050719

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070626

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071120