JP2002258078A - 光伝送モジュールおよびそれを用いた光通信システム - Google Patents

光伝送モジュールおよびそれを用いた光通信システム

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JP2002258078A
JP2002258078A JP2001053464A JP2001053464A JP2002258078A JP 2002258078 A JP2002258078 A JP 2002258078A JP 2001053464 A JP2001053464 A JP 2001053464A JP 2001053464 A JP2001053464 A JP 2001053464A JP 2002258078 A JP2002258078 A JP 2002258078A
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core
axis
optical waveguide
beam spot
optical
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JP2001053464A
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Naoki Matsushima
直樹 松嶋
Kazutami Kawamoto
和民 川本
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造工程が単純で製造コストの低減が可能であ
り、光導波路との一体形成や光素子搭載基板上に作製が
可能なビームスポット変換光導波路を提供し、光部品間
の光結合効率を上げ、組立・実装を容易にして光伝送モ
ジュールの製造コストを下げてその価格低減を図る。 【解決手段】複数個のコアからなるビームスポット拡大
光導波路11とビームスポット縮小光導波路13とが光
ビームの伝搬方向に沿って連結し、これらコアの隣接す
るコア間の少なくとも一部において、コアと同じ部材か
らなるコア連結部4を配置する構造とする。もしくは、
複数個のコアからなるビームスポット拡大光導波路11
とビームスポット保持光導波路12とビームスポット縮
小光導波路13とが光ビームの伝搬方向に沿って連結
し、これらコアの隣接するコア間の少なくとも一部にお
いて、コアと同じ部材からなるコア連結部4を配置する
構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として光伝送シ
ステムあるいは光交換システム(両者を光通信システム
と呼ぶ)に使用される光伝送モジュールに係り、光伝送
モジュールにおける発光または受光素子と光ファイバ、
あるいは発光または受光素子と光回路、光回路と光ファ
イバ等の光結合技術に関する。
【0002】
【従来の技術】情報伝送路の光化が進展し、各種産業の
事業所ビルのみならず、集合家屋や個別家屋にまで光フ
ァイバを用いた情報伝送が計画されている。ここでの重
要課題の1つは、言うまでもなく光伝送システムの低価
格化であり、特に末端の一般加入者に接続される光伝送
モジュールの低価格化が急務になっている。従来は、半
導体レーザ等の光素子と光ファイバあるいは光導波路と
の光の結合効率を高めるために、これらの間に光学レン
ズを設けるのが一般的であった。しかしながら、光素子
と導波路との間にレンズを設けるという方法は、単に部
品点数が増えるだけでなく、これらが全て独立している
ために3部品間での位置合わせ作業を行わなければなら
ず、従って工程が非常に煩雑なものとなることから、加
入者系光伝送モジュールの低価格化の大きな足枷となっ
ていた。この課題の解決策として、例えば特開平5−2
49331号公報に示されるような、光ビームスポット
径変換器付き半導体レーザが考案され、この実用化が近
年進められてきた。
【0003】この光ビームスポット変換器を説明するた
めに、図11に示される半導体レーザと光導波路との結
合系模式図を用いて、光ビームの結合効率の求め方につ
いて言及する。まず、光ビームはガウシアンビームであ
ると仮定する。光通信においては、多くの場合ビームの
導波モードは単一モード系であるため、ここでは0次の
ガウシアンビーム同士の結合を考える。半導体レーザ2
3と光導波路22のビームウエスト(ガウシアンビーム
波面の曲率半径が無限大になる箇所)におけるビームス
ポット径(ガウシアンビームの振幅が中心値の1/eと
なる半径)をそれぞれW1、W2、両ビームウエスト間
の距離をZ、光軸垂直方向ずれ量をX、伝搬する光ビー
ムの波長をλとすると、結合効率ηは以下の式で表され
る。
【0004】
【数1】 ここで、κは
【0005】
【数2】 である。上記式によれば、(1)W1=W2、(2)こ
れらの値ができる限り大きいとき、結合効率並びに光軸
ずれに対する許容量(トレランス)が向上することが分
かる。
【0006】従来の半導体レーザ23のビームスポット
径W1、すなわち入射系のビームスポット径W1は、光
ファイバや光導波路22のビームスポット径W2に比べ
て非常に小さい値であるため、W1=W2とはならず結
合効率が必ずしも良いとは言えない。
【0007】光ビームスポット径変換器付き半導体レー
ザは、W1を拡大してW2の値に近づけ、その結果とし
て結合効率及びトレランスを改善する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光ビー
ムスポット径変換器付きレーザの作製には、コア部の出
射端側膜厚をテーパ状にするため、選択結晶成長技術が
用いられている。ビームスポット径変換部の集積化はレ
ーザ自体の最適設計に影響し、あるいはレーザ特性に対
する作製誤差の影響が敏感になる等の問題がある。この
ため従来型のレーザに対し製造歩留りが劣化し、レーザ
自体の価格を上昇させ、よって光伝送モジュールの大幅
価格低減には至っていない。また、選択結晶成長による
テーパ化でのスポット径拡大には限界があり、ガウスビ
ーム近似の遠視野像発散角で表現すれば現状10度前後
が限界である。光ファイバの発散角が約5度であること
を考えるとこの差は依然として大きいと言わざるを得な
い。このため、スポット径拡大器付きレーザを用いる場
合においても、光結合効率を高くかつ組立を更に容易す
るためには、これと組み合わせる新規の光結合技術に関
する発明が必要となっている。
【0009】もちろん、この課題を解決する手段の一つ
として、半導体レーザと光導波路との間に光学レンズを
搭載するという従来技術による方法も考えられる。しか
しながら本方法の導入は、部品点数の増大や製造工程の
煩雑さといった課題を招くこととなり、光伝送モジュー
ルの低コスト化を実現することは難しい。
【0010】本発明の第一の目的は、光部品間の結合効
率を向上させた光伝送モジュール及び光通信システムを
提供することにある。
【0011】さらに、本発明の第二の目的は、少なくと
も光部品間の結合効率もしくはトレランスのどちらか一
方を向上させた光伝送モジュール及び光通信システムを
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第一の目
的を達成するために、光ビームのビームスポット径を光
ビームの伝搬方向に沿って拡大する第一の光導波路と、
該第一の光導波路により拡大されたビームスポット径を
光ビームの伝搬方向に沿って縮小する第二の光導波路と
を備え、該第一の光導波路もしくは該第二の光導波路の
うちの少なくとも一方を、光ビームを伝搬するように形
成されたコア部を光ビームの伝搬方向に複数個配置して
構成した光伝送モジュールにおいて、少なくとも1組の
隣接する該コア部間に該コア部と同じ部材からなるコア
連結部が形成されたものである。
【0013】また、上記第二の目的を達成するために、
光ビームのビームスポット径を光ビームの伝搬方向に沿
って拡大する第一の光導波路と、該第一の光導波路によ
り拡大されたビームスポット径を保持する第二の光導波
路と、該第二の光導波路により保持されたビームスポッ
ト径を縮小する第三の光導波路とを備え、該第一の光導
波路もしくは該第二の光導波路もしくは該第三の光導波
路のうちの少なくとも一つを、光ビームを伝搬するよう
に形成されたコア部を光ビームの伝搬方向に複数個配置
して構成した光伝送モジュールにおいて、少なくとも1
組の隣接する該コア部を該コア部と同じ部材からなるコ
ア連結部が形成されたものである。
【0014】また、光ビームの伝搬方向である光軸をz
軸、これに直交する断面で垂直方向の軸をx軸、水平方
向の軸をy軸としたとき、前記コア連結部のx軸、y軸
方向の少なくとも一方の幅が、隣接するコア部の幅より
も小さいものである。
【0015】また、光ビームの伝搬方向である光軸をz
軸、これに直交する断面で垂直方向の軸をx軸、水平方
向の軸をy軸としたとき、前記複数個配置したコアの少
なくとも一つのコアのy−z断面もしくはz−x断面の
幅がz軸方向に沿って変化した構造であるものである。
【0016】また、前記コアのy−z断面もしくはz−
x断面の最大幅がz軸方向におけるコアの2分の1から
3分の2の範囲に位置するものである。
【0017】また、前記コアのy−z断面もしくはz−
x断面の輪郭の少なくとも一部が、対向する二つの円弧
または円弧の近似形状により構成されるものである。
【0018】また、光ビームの伝搬方向である光軸をz
軸、これに直交する断面で垂直方向の軸をx軸、水平方
向の軸をy軸としたとき、前記コアの少なくとも一つの
y−z断面もしくはz−x断面が、略円、略楕円または
それらを近似した形状であるものである。
【0019】また、光ビームの伝搬方向である光軸をz
軸、これに直交する断面で垂直方向の軸をx軸、水平方
向の軸をy軸としたとき、前記複数個配置したコアの少
なくとも一つの屈折率を、x軸もしくはy軸に沿って変
化させて構成したものである。
【0020】また、前記コアの中心に屈折率n1の第一
の部材を有し、該第一の部材の上下もしくは左右の両側
に該第一の部材よりも屈折率の小さい屈折率n2の第二
の部材を有するものである。
【0021】また、前記コアを屈折率n1の第1のコ
ア、屈折率nn-1の第n−1のコア、屈折率nnの第nの
コアを順に積層して構成し(nは3以上の奇数)、該各
部材の屈折率の関係をn(n+1)/2>n(n-1)/2>・・・>
2>n1ならびにn(n+1)/2>n( n+3)/2>・・・>nn-1
>nnとしたものである。
【0022】また、前記光ビームの伝搬方向における前
記コア部とコア部との間には前記コア部よりも屈折率の
低いクラッド層が形成されるものである。
【0023】
【発明の実施の形態】まず、本発明の原理を、図9に示
す模式図を用いて以下に説明する。
【0024】図において、23は半導体レーザ等の発光
素子、21はビームスポット径を拡大した後に縮小、も
しくは拡大して保持した後に縮小して光ビームを伝搬す
るビームスポット径変換光導波路、22はビームスポッ
ト径変換光導波路21によりビームスポット径が変換さ
れた光ビームを伝搬する光導波路である。
【0025】図9(a)におけるビームスポット径変換
光導波路21は、ビームスポット径を拡大させて光ビー
ムを伝搬するビームスポット径拡大導波路11、ビーム
スポット径を縮小させて光ビームを伝搬するビームスポ
ット径縮小導波路13で構成した例である。この場合、
半導体レーザ等の発光素子23から出射された光ビーム
は、ビームスポット径拡大導波路11によりそのビーム
スポット径が拡大される。次にその拡大された光ビーム
は、ビームスポット径縮小導波路13によりそのビーム
スポット径が縮小され、その後に続く光導波路に入射さ
れる。
【0026】一方、図9(b)におけるビームスポット
径変換光導波路21は、ビームスポット径を拡大させて
光ビームを伝搬するビームスポット径拡大導波路11、
ビームスポット径をおおよそ一定に保って光ビームを伝
搬するビームスポット保持導波路12、ビームスポット
径を縮小させて光ビームを伝搬するビームスポット径縮
小導波路13で構成した例である。この場合、ビームス
ポット径拡大導波路11によりビームスポット径が拡大
されたビームは、ビームスポット保持導波路12ではビ
ームスポット径はおおよそ一定に保たれる。そして、ビ
ームスポット縮小導波路13にてビームスポット径を縮
小し、その後に続く光導波路に伝搬する。
【0027】ここで、光導波路22側から光ビームが入
射した場合を考える(相反定理により入射方向を変えて
も結合効率は変化しない)。
【0028】図9(a)に示す光モジュールにおいて
は、光導波路22から伝搬したビームは、ビームスポッ
ト変換光導波路21の端部(ビームスポット縮小導波路
13)でW2のビームスポット径を持つとすると、ビー
ムスポット縮小光導波路13を伝搬することにより、ビ
ームスポット縮小光導波路13とビームスポット拡大光
導波路11との境界においてビームスポット径はW3に
拡大する。そしてビームスポット拡大光導波路11を伝
搬するとビームスポット径は縮小し、z=z’の位置に
おいてビームウエストが形成され、そのときのビームス
ポット径はW4となる。すなわち、ビームスポット変換
光導波路21を形成することにより、光導波路22から
伝搬した光ビームのビームスポット径W2を任意の大き
さのビームスポット径W4に変換することが可能とな
る。従って、半導体レーザ23の特性や光導波路22の
特性から、 ビームスポット径W2がビームスポット径
W1よりも大きくならざるを得ない構成であったとして
も、ビームスポット変換光導波路21によりビームスポ
ット径W2をビームスポット径W1とほぼ同じ程度の大
きさのビームスポット径W4に変換することが可能とな
るので、ビームスポット径W1とビームスポット径W4
とをほぼ等しくでき、よって結合効率を向上させること
ができる。これは前述の式(1)(2)からも理解でき
る。また、ビームスポット変換光導波路21によりビー
ムウエストW4を形成する位置を擬似的に半導体レーザ
23に近づけることができるので、すなわちZ‘を従来
に比べて短くすることができるので、これによっても結
合効率を向上させることができる。特に、ビームスポッ
ト変換光導波路21を用いることで、実際に半導体レー
ザ23と光導波路22とを実装する際の物理的な限界を
超えて擬似的にビームウエストW4を半導体レーザ23
に近づけることが可能となる。
【0029】同様に、図9(b)に示す光モジュールお
いては、光導波路22から伝搬したビームは、ビームス
ポット変換光導波路端部(ビームスポット縮小導波路1
3)でW2のビームスポット径を持つとすると、ビーム
スポット縮小光導波路13を伝搬することにより、ビー
ムスポット縮小光導波路13とビームスポット保持光導
波路12との境界においてビームスポット径はW3に拡
大し、ビームスポット保持光導波路12においてそのビ
ームスポット径は保持されビームスポット拡大光導波路
11に入射される。このときのビームスポット径は同じ
くW3である。そしてビームスポット拡大光導波路11
を伝搬するとビームスポット径は縮小し、z=z’の位
置においてビームウエストが形成され、そのときのビー
ムスポット径はW4となる。すなわち、図9(b)の構
成においても図9(a)の構成と同じように、ビームス
ポット変換光導波路21を形成することにより、光導波
路22から伝搬した光ビームのビームスポット径W2を
任意の大きさのビームスポット径W4に変換することが
可能となる。従って、半導体レーザ23の特性や光導波
路22の特性から、 ビームスポット径W2がビームス
ポット径W1よりも大きくならざるを得ない構成であっ
たとしても、ビームスポット変換光導波路21によりビ
ームスポット径W2をビームスポット径W1とほぼ同じ
程度の大きさのビームスポット径W4に変換することが
可能となるので、ビームスポット径W1とビームスポッ
ト径W4とをほぼ等しくでき、よって結合効率を向上さ
せることができる。
【0030】以上のように、半導体レーザ23と光導波
路22との結合効率は、各ビームウエストにおけるそれ
ぞれのビームスポット径(W1、W4)ならびにビーム
ウエスト間の距離Z’で決まる。従って、前述のビーム
スポット変換光導波路21を用いてビームスポット径W
2をビームスポット径W1とほぼ同じ大きさのビームス
ポット径W4となるように構成すれば結合効率は向上す
ることとなる。
【0031】なお、前述のビームスポット変換光導波路
21は、光導波路22と一体で形成可能なため、光導波
路22との位置ずれは実質的に皆無であり、部品点数の
増加ならびに製造工程の煩雑さといった問題は一切発生
しない。
【0032】ところで、半導体レーザ23のビームスポ
ット径W1の値によっては、光軸ずれなしの場合の結合
効率は向上するものの、軸ずれに対するトレランスが低
下する場合があるが、図9(b)に示すようなビームス
ポット保持光導波路12を有する構造とすれば、これを
確実に防ぎ、結合効率・トレランスともに向上させるこ
とができる、もしくは結合効率、トレランスのいずれか
一方を向上しかつ他方を維持することができる。
【0033】この原理を図10の模式図を用いて以下に
説明する。
【0034】まず、図10(a)に示すように、ビーム
スポット保持光導波路12が存在しない場合、半導体レ
ーザから発する光ビーム3が軸ずれを起こした状態(角
度ずれはなし)で入射すると、ビームスポット変換光導
波路を伝搬したビームは入射したときの光軸に対して傾
きを持つ。その結果、光が放射モードに結合する量が増
大し、本来伝搬すべき光導波路22に進行する光ビーム
の量が減る。従って、軸ずれに対するトレランスは低下
してしまう。
【0035】しかしながら、図10(b)に示すよう
に、ビームスポット保持光導波路12がある場合は、ビ
ームスポット拡大光導波路11により傾きを持ったビー
ム3がビームスポット保持光導波路12が存在すること
によって放射モードへ結合することが抑制され、本来の
光軸伝搬方向にコリメートとされる。伝搬方向が修正さ
れた後にビームスポット縮小光導波路13により光導波
路22のビームスポット径にまで縮小され、その先の光
導波路22へ伝搬する。すなわち、ビームスポット保持
光導波路12を備えることで、傾きをもった光ビームの
伝搬方向を本来の光軸伝搬方向にすることができる。こ
の結果、軸ずれによる結合効率の低下を抑えることがで
き、軸ずれに対するトレランスを向上させることができ
る。軸ずれに対するトレランスが向上すれば、半導体レ
ーザ23の搭載精度、すなわち光導波路(ビームスポッ
ト径変換光導波路21を含む)との軸合わせ精度の要求
を下げることができ、半導体レーザ23の搭載を容易に
することができる。
【0036】次に、ビームスポット径変換光導波路21
の第1の構成例を図1に示す。なお、図1では説明を容
易にするためビームスポット径変換光導波路21と光導
波路22の構成のみを図示した。
【0037】図において、1は光ビームを伝搬するコ
ア、2はそのコア1を囲むコア1よりも屈折率の低いク
ラッド(例えば、Δn=(n1−n0)/n1×100
[%](n1:コアの屈折率、n0:クラッドの屈折
率)としたとき、Δnが0.2〜0.5%の範囲が望ま
しい)、3は光導波路を伝搬する光ビームである。ま
た、ビームスポット変換光導波路21は、ビームスポッ
ト径拡大光導波路11、ビームスポット保持光導波路1
2、及びビームスポット縮小光導波路13により構成し
た。これらビームスポット変換光導波路は、複数個のコ
アが光ビームの伝搬方向に沿って連結した構造、すなわ
ちセグメント形導波路となっている。これは、光ビーム
が伝搬する方向に沿ってコア/クラッド屈折率差を変換
することによってビームスポット径を拡大もしくは縮小
させるためにとった形状である。
【0038】まず、セグメント形光導波路によるビーム
スポット径変換の原理を以下に説明する。
【0039】図8にセグメント型光導波路の模式図を示
す。セグメント導波路は、光ビームが伝搬する方向にお
いて、ある長さのコア1とそれに続くコア1のない部分
(=クラッド2により構成される部分)の連続からな
る。このコア1とコア1のない部分の長さの和を一単位
長Lと考え、nをクラッド2の屈折率、nをコア1
の屈折率、αを一単位長Lに対するコアの長さの割合と
すると、数式(1)により与えられるn’は、一単位
長Lの平均屈折率とみなすことができる。なお、このコ
ア1とコア1のない部分との組み合わせが1周期のセグ
メントを構成する。
【0040】 n’=(1―α)・n+α・n………(1) つまり、このコア1とクラッド2の長さの比αを変える
ことによって光の伝搬方向に沿ってコアの屈折率を変化
させることができる。光ビームの伝搬方向におけるコア
断面積が同じならば、コア/クラッド屈折率差が小さい
ほど光の閉じ込めは弱くなりビームスポット径は拡大す
る。また、屈折率差が大きいとビームスポット径は縮小
する。従って、セグメント長を変化させることによって
コア/クラッド屈折率差をコントロールしビームスポッ
ト径を変換することができる。
【0041】図1に示す実施例では、ビームスポット径
拡大光導波路11及びビームスポット縮小光導波路13
においては、ビームスポット径を変換させるために、セ
グメントにおけるコア長さの割合αを光の伝搬方向に対
して単調増加/減少するように構成した。
【0042】すなわち、セグメント周期を一定にして、
セグメントの中で光ビームの進行方向に沿ってコアの占
める割合を減らすように形成することで、ビームスポッ
ト径拡大光導波路11を構成した。また、セグメント長
を一定にして、セグメントの中でコアの占める割合を増
やすように形成することで、ビームスポット径縮小光導
波路13を構成した。
【0043】その他、図示はしていないが、コア間のギ
ャップをほぼ一定にするのであれば、光ビームの進行方
向においてコア自体の長さが短くなるように各セグメン
トを形成することによっても、ビームスポット径拡大光
導波路11を構成することができる。逆に、コアの長さ
がほぼ一定であれば、光ビームの進行方向においてコア
間のギャップが大きくなるように各セグメントを形成す
ることで、ビームスポット径拡大光導波路11を構成す
ることができる。なお、セグメント、特にコア1の寸法
に関しては、図示していない使用する半導体レーザのビ
ームスポット径等により決まるが、ビームスポット変換
光導波路21を伝搬するときの損失が極端に大きくなら
ないように構成するのが好ましい。例えば、セグメント
の周期を20μmとし、そこに占めるコアの長さを19
〜10μmくらいの範囲とすることが望ましい。また、
本実施例では、ビームスポット径を急激に変化させると
高次モードが励振する恐れがあるので、複数個のセグメ
ントを用いて緩やかにビームスポット径を変換するよう
に構成した。例えば、光ビームが100μm伝搬する間
に平均屈折率が0.05〜0.2%ぐらいの範囲内で、
伝搬方向に対しておよそ一定の割合で変換することが好
ましい。また、本実施例においては、セグメントのy軸
方向の幅も変化させて構成しているが、これによって光
ビームの伝搬時の拡散についても次段のコアに入射させ
て損失を減らすことができる。但し、セグメントのy軸
方向の幅は、光ビームの伝搬するモードが変わらない程
度に変化させなければならない。
【0044】一方、ビームスポット保持光導波路12で
は、αを一定の値としてビームスポット径をおおよそ一
定の値に保つように構成した。なお、ビームスポット保
持光導波路12の端部では、結合損失を起こさないよう
にビームスポット拡大光導波路11及びビームスポット
縮小光導波路13のそれぞれの端部と同じビームスポッ
ト径にするのが好ましいが、伝搬損失が大きくならなけ
れば必ずしも一定である必要はない。
【0045】ところで、本実施例におけるビームスポッ
ト径変換光導波路21を構成する各セグメントは、コア
連結部4によってそれぞれ隣接するコアと連結している
が、この理由は以下の製造プロセス(図6)の説明にお
いて詳述する。なお、コア連結部のy軸方向の幅は、セ
グメントによるビームスポット径変換効果を阻害しない
よう、それが連結する幅よりも狭くすることが好まし
い。具体的には、コアの幅の1/3以下であることが望
ましい。下限値は、フォトリソグラフィの精度やコア厚
さに依存するが、コア厚さが7μm程度の場合は1μm
以上あることが望ましい。これより小さいと、精度よく
加工されない可能性がある。
【0046】次に、図6を用いてビームスポット変換導
波路21と光導波路22とを一括して形成する製造工程
を以下に記し、コア連結部4の効果を説明する。
【0047】まず、Si基板31を用意する(工程
(a))。
【0048】次に、Si基板31の上に第1クラッド層
32を堆積し、さらにこの上にコア層33を形成する
(工程(b))。第1クラッド層32およびコア層33
の部材として、フッ素化ポリイミドを用いた。製造工程
としては、まず、第1クラッド層32の原材料であるワ
ニス状のポリイミド前駆体を基板31上に滴下し、基板
31をスピン回転させることにより均一に塗膜する。次
に、350℃程度の温度にてこれを熱硬化し、イミド化
させる。次に、第1クラッド層同様コア層33の原材料
となるワニスを塗膜し、熱硬化させる(工程(b))。
コア層33は、フッ素化率を変動する等してクラッド層
32よりも若干屈折率が高くなるような部材を用いてい
る。
【0049】続いて、コア層33を通常のフォトリソグ
ラフィを用いて、コア連結部4付きのビームスポット変
換導波路21とそれに繋がる光導波路22を構成するコ
アパターンの形成と同時に行う。例えば、レジストを塗
布しマスクパターンを転写した後、RIE(React
ive Ion Etching、反応性イオンエッチ
ング)により所定の深さをエッチングしてコアパターン
を形成する(工程(c))。 その後、第1クラッド層
31と同じ部材からなる第2クラッド層34を成膜す
る。これも第1クラッド層31やコア層33と同様にポ
リイミド前駆体を塗布し、熱硬化させることにより形成
する(工程(d))。
【0050】なお、コア及びクラッド材料に関しては、
使用する波長の光を透過することができかつ屈折率の微
調整が可能であれば、ポリイミド以外の例えばシリコー
ン樹脂を用いても構わず、またポリマ系以外の石英系材
料を用いても構わない。
【0051】以上の工程により、ビームスポット変換導
波路21とそれに繋がる光導波路22を一括して構成す
ることができる。従って、ビームスポット変換光導波路
21は、光導波路22と一体で形成可能なため、光導波
路との位置ずれは実質的に皆無であり、部品点数の増加
ならびに製造工程の煩雑さといった問題は一切発生しな
い。
【0052】ところで、工程(d)においては、セグメ
ント状のコアとコアとの間(コア間隙)にもクラッドが
充填されるが、コア間隙が狭い、即ちコア間隙のアスペ
クト比(=コア間隙の光軸垂直辺長さ÷光軸方向長さ)
が大きいと、コア間隙にあるクラッド層に空孔が発生す
る場合があることが我々の研究により明らかとなった。
特に、コア及びクラッドの部材にフッ素化ポリイミド等
のポリマを用いた場合、コア間隙が狭いとクラッドに気
泡が発生する恐れがある。これは、コア間隙が狭いこと
によって、熱硬化による体積収縮に対応するポリマの移
動が困難なこと、並びに揮発物の膜外への逃げ道が確保
されないことに起因していると考えている。要求される
寸法仕様としては、例えば、コア間隙については、所望
の平均屈折率を得るために場所によっては数μm程度と
する必要があり、コアの幅については、単一モードのビ
ームを効率よく伝搬させるために、7μm程度とする必
要があり、コアの高さについても同様におよそ7μm程
度とする必要がある。このような寸法仕様のコア間隙に
クラッド層を形成した場合、上述の空孔が発生する可能
性が高い。空孔の存在する光導波路に光を伝搬させる
と、空孔部分にて光の散乱が起こり、結合効率が極端に
低下してしまう。
【0053】このような問題を解決するのがコア連結部
4であり、これによって見かけ上のコアのアスペクト比
を小さくし、体積収縮時のポリマ移動及び揮発物の膜外
への抜けを容易にすることで、空孔の発生を抑制する。
【0054】例えば、前述の例において、コア間隔が2
μm、コアの幅が7μmでコア連結部の幅が2μmであ
れば、コア間隙部のアスペクト比は3.5から1.25
に低減でき、空孔の発生を抑制できる。特に、コア間隙
が狭い場合(コア幅がコア間隔の√2倍よりも大きい場
合)は前述のアスペクト比を小さくすることが有効とな
る。なお、コア連結部を設けることによる前述のセグメ
ント状光導波路によるビームスポット径変換効果への影
響については、コア連結部の幅が細ければ問題はなく、
コア幅の1/3以下であることが望ましい。
【0055】以上のようなコア連結部4を形成すると、
コア間隙における空孔の発生を抑制でき、光ビームの伝
搬不良が発生せず、良品率低下による製造コストの上昇
といった問題も起こさない。これは、以下の実施例の構
造についても同様である。
【0056】図12は、アスペクト比と空孔発生率との
関係を示すが、この図からも分かるように、アスペクト
比1.5以下であれば十分に空孔の発生数を抑制でき、よ
り好ましくは1.3以下であれば空孔は発生しない。この
結果は、以下の実施例についても同様である。但し、こ
れはコア膜厚7μmの実験結果であり、コアが厚くなる
と、空孔の発生しない最大アスペクト比は小さくなる傾
向にある。
【0057】次に、図7に、光伝搬法(Beam Pr
opagation Method、BPM)による本
実施例の導波路とLDとの結合効率の計算結果を示す。
ここで、コアの屈折率n12=1.4641592、ク
ラッドの屈折率n=1.4576とした。また、通常
の光導波路22におけるコアの寸法は6.5μm角とし
た。図から明らかなように、本発明によれば、従来技術
に比べ軸ずれなしのときの結合効率と軸ずれ時のそれと
の差が小さい、即ちトレランスが拡大されていることが
分かる。
【0058】本発明の他の実施例を図2を用いて説明す
る。
【0059】図において、ビームスポット変換光導波路
21が、ビームスポット拡大光導波路11及びビームス
ポット縮小光導波路13により構成されている点が前述
の第一の実施例と異なる。なお、この第二の実施例もセ
グメント形状は有しており、ビームスポット径を変換さ
せるために、セグメントにおけるコア長さの割合αを光
の伝搬方向に対して単調増加/減少させて構成してい
る。またセグメントのy軸方向の幅も変化させて構成し
ている。また、各セグメントは、コア連結部4によって
それぞれ隣接するコアと連結している。
【0060】本実施例の構成によれば、ビームスポット
保持光導波路12がないことで、前述の第一の実施例よ
りも小型化が図れるとともに、伝搬時の光ビームの損失
を抑制するといった効果がある。
【0061】本発明の他の実施例を図3を用いて説明す
る。
【0062】図3は、図1と同様、ビームスポット径変
換光導波路21は、ビームスポット拡大光導波路11、
ビームスポット保持光導波路12、ビームスポット径縮
小光導波路13が光の伝搬方向に沿って連結することに
より構成されている。また、これらを構成要素である各
セグメントは、コア連結部4によってそれぞれ隣接する
コアと連結している。但し、ビームスポット径保持部1
2においては、コア連結部4を設けていない。これは、
図とは異なるものの、ビームスポット径保持部における
セグメント間隔はビームスポット拡大光導波路11やビ
ームスポット径縮小光導波路13に比べて狭くなく、コ
ア連結部が存在しなくとも上述の空孔発生の可能性が少
ないからである。具体的には、ビームスポット保持光導
波路12のコア間隙のアスペクト比を1.3以下とすれば
連結部を設けなくてもよい。
【0063】また、図3における図1との違いは、ビー
ムスポット拡大光導波路11及びビームスポット保持光
導波路12に関しては、各セグメントのy−z断面の光
ビームの伝搬方向に垂直な方向の(すなわちy軸方向
の)幅が、光ビームの伝搬方向(すなわちz軸方向)に
沿って円弧状に変化しており、セグメントの中間付近で
その幅(Y軸方向の長さ)が最大となっている点であ
る。なお、最大幅の位置は、セグメントの中間から後半
の3/4付近が好ましい。
【0064】セグメント形光導波路は本来、複数のセグ
メントが集まって一つのビームスポット変換器をなすも
のであるが、本実施例に見られるビヤ樽形状のセグメン
トは、セグメント単体としても凸レンズ機能を有し、コ
アの外側に散乱されようとする光をコアの中心軸方向へ
集光する効果を持つ。従って、これを適用することによ
り位置ずれトレランスのさらなる拡大を実現することが
できる。
【0065】ビア樽形状としては、最大幅を入出射面幅
に対して0.3〜1.2倍程度加えたものが望ましい。例え
ば、その最大幅は、標準の光導波路の断面積が□6.5μ
mの場合、入出射面幅に2〜8μm程度加えた値が望ま
しい。これは、最大幅を極端に大きくすると、高次モー
ドを励振し、損失が増える可能性があるからである。
【0066】なお、本実施例では側面を円弧としたビヤ
樽形の断面形状としたが、「光の伝搬方向に垂直な方向
の幅が光ビームの伝搬方向に沿って変化し、セグメント
中間から後半の3/4付近で幅が最大になる」という条
件を満たせばこれ以外でもよく、例えば円弧を近似した
多角形状でも構わない。
【0067】なお、図3においては、ビームスポット拡
大光導波路11とビームスポット保持光導波路12にお
いてのみ、ビア樽状のセグメントを使用したが、これは
ビームスポット縮小光導波路13にビア樽形状を設ける
と、収束すべきビームが発散してしまうため、結合効率
とトレランスともに若干下がるからである。また、ビー
ムスポット保持光導波路12をビア樽形状にしないと、
トレランスは向上するが、ビームスポット拡大光導波路
11からビームスポット保持光導波路12へ伝搬する際
の損失が大きくなり、結合効率の絶対値が大幅に下がっ
てしまうからである。
【0068】また、ビームの入出射面をビームの伝搬方
向に対してほぼ垂直な平面とすると、その平面の幅が、
ビームスポット拡大光導波路11においては前段セグメ
ントの出射部幅以上、ビームスポット保持光導波路12
においては前段セグメントの出射部幅と同等、仮にビー
ムスポット縮小光導波路13にも使用するのであれば、
前段セグメントの出射部幅以下が望ましい。
【0069】本発明の他の実施例を図4を用いて説明す
る。
【0070】図4は、図1と同様、ビームスポット径変
換光導波路21は、ビームスポット拡大光導波路11、
ビームスポット保持光導波路12、ビームスポット径縮
小光導波路13が光の伝搬方向に沿って連結することに
より構成されている。図1との違いは、ビームスポット
拡大光導波路11およびビームスポット縮小光導波路1
3のy−z平面が円形状をなしている点である。ビーム
スポット径保持光導波路12は矩形のセグメント状であ
り、これらセグメントは、コア連結部4によって隣接す
るコアと連結している。コア連結部の寸法条件に関して
は、図1と同様である。
【0071】セグメント形光導波路がセグメント群全体
でレンズ機能を持たせるのに対し、略円筒形状からなる
コアを複数個備えたビームスポット径変換光導波路は、
セグメント単体をレンズとみなした、レンズの集合体と
して機能する。ビームスポット拡大光導波路11では、
ビームスポット径を拡大しつつ、凸レンズ作用によりそ
の拡大幅を制御し、光ビームがほぼ平行光によるようコ
ントロールする。すなわち、略円筒形状のコアを用いて
光ビームが際限なく拡がるのを抑制する。図4では同一
直径の円形形状のコアを複数個配置しているが、伝搬す
る光ビームのビーム径は拡大するので前段のコアの直径
以上のものを配置してもよい。光ビームスポット変換器
長を短くする観点に立てば、徐々に直径が大きくなるよ
うにコアを配置することが好ましい。
【0072】ビームスポット縮小光導波路13では、や
はり略円筒形状のコアを複数個備えており、その凸レン
ズ作用によりビームスポット保持光導波路12からの光
ビームを縮小して光導波路22の有するビームスポット
径に近づくように構成される。図4では同一直径の円形
形状のコアを複数個配置しているが、ビーム径の縮小を
許容しているので前段のコアの直径以下のものを配置し
てもよい。
【0073】以上のように構成することで、図1に示す
実施例と同様、x軸、y軸いずれの方向の軸ずれに対し
てもトレランスの拡大が可能である。なお、結合効率を
改善する観点からすると、ビームスポット径保持部のな
い構成であっても良い。
【0074】本発明の他の実施例を図5を用いて説明す
る。
【0075】図5は、図1と同様、ビームスポット径変
換光導波路21は、ビームスポット拡大光導波路11、
ビームスポット保持光導波路12、ビームスポット径縮
小光導波路13が光の伝搬方向に沿って連結することに
より構成されている。また、これらを構成要素である各
セグメントは、コア連結部4によってそれぞれ隣接する
コアと連結している。図1との違いは、光ビームを伝搬
するコア1が屈折率の異なる複数の部材により構成され
ている点である。具体的には、基板表面に垂直な軸、す
なわちx軸に沿って、第1のコア41、第2のコア4
2、第3のコア43の順に積層された構造となってい
る。第1のコア43の屈折率n、第2のコアの屈折率
、第3のコアの屈折率n、ならびにクラッド2の
屈折率nは、n>n>n、n>n>n
関係になっている。コアの中央部を構成する第2のコア
42の屈折率nとクラッドの屈折率nとの間には、
例えば、Δn=(n−n)/n×100[%]と
したとき、Δnが0.2〜0.5%の範囲が望ましい。
また、本実施例では、n=n、即ち第1のコア41
と第3のコア42を同じ部材としている。これにより材
料コストや製造工程の煩雑さを低減することができる。
【0076】本実施例では、コアの積層数を3(部材の
数は2)としたが、積層数nは奇数であればこれ以上の
数でも構わない。但し、各コア層を第1のコア(屈折率
1)、第2のコア(屈折率n2)、・・・第n−1のコ
ア(屈折率nn-1)、第nのコア(屈折率nn)と表し、
コア部を第1のコア、第2のコア、・・・、第n−1の
コア、第nのコアの順に積層した構成とした場合、各屈
折率はn(n+1)/2>n (n-1)/2>・・・>n2>n1ならび
にn(n+1)/2>n(n+3)/2>・・・>nn-1>nnの関係を
満たすことが条件である。また、屈折率及び各コア層の
寸法は、コア中央を軸とした線対称である方がビームの
集束により効果的であり、望ましい。
【0077】このようにコアの屈折率を中央から離れる
に従い小さくすることで、コアの外側を通るビームほど
伝送速度が速くなりビームをコアの中央部付近に集束さ
せることができる。これにより、図5におけるx方向、
すなわち積層方向に対するトレランスをより向上させる
ことができる。これは図1の構造に限らず、図2〜4の
構造にも適用してもよい。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、光部品間の結合効率を
向上させた光伝送モジュール及び光通信システムを提供
することができる。また、少なくとも光部品間の結合効
率もしくはトレランスのどちらか一方を向上させた光伝
送モジュール及び光通信システムを提供することができ
る。また、コア間間隙に発生する空孔に起因する良品率
低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るビームスポット変換光導波路の第
1の実施の形態例を示す鳥瞰図である。
【図2】本発明に係るビームスポット変換光導波路の第
2の実施の形態例を示す鳥瞰図である。
【図3】本発明に係るビームスポット変換光導波路の第
3の実施の形態例を示す鳥瞰図である。
【図4】本発明に係るビームスポット変換光導波路の第
4の実施の形態例を示す鳥瞰図である。
【図5】本発明に係るビームスポット変換光導波路の第
5の実施の形態例を示す鳥瞰図である。
【図6】本発明に係るビームスポット変換光導波路の第
1の実施の形態例の製造工程を示すz−x断面図であ
る。
【図7】本発明に係るビームスポット変換光導波路の第
1の実施の形態例ならびに従来技術による光ビームの結
合効率および軸ずれに対するトレランスを表す図であ
る。
【図8】セグメント型光導波路を表す模式図である。
【図9】本発明に係るビームスポット変換光導波路のビ
ームスポット径の変化を表す模式図である。
【図10】本発明に係るビームスポット保持光導波路の
トレランス向上効果を表す模式図である。
【図11】従来技術における光結合を表す模式図であ
る。
【図12】空孔発生率を表す図である。
【符号の説明】
1…コア、2…クラッド、3…光ビーム、4…コア連結
部、11…ビームスポット拡大光導波路、12…ビーム
スポット保持光導波路、13…ビームスポット縮小光導
波路、21…ビームスポット変換光導波路、22…光導
波路、23…半導体レーザ、31…Si基板、32…第
一クラッド層、33…コア層、34…第二クラッド層、
41…第1のコア層、42…第2のコア層、43…第3
のコア層

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ビームのビームスポット径を光ビームの
    伝搬方向に沿って拡大する第一の光導波路と、該第一の
    光導波路により拡大されたビームスポット径を光ビーム
    の伝搬方向に沿って縮小する第二の光導波路とを備え、
    該第一の光導波路もしくは該第二の光導波路のうちの少
    なくとも一方を、光ビームを伝搬するように形成された
    コア部を光ビームの伝搬方向に複数個配置して構成した
    光伝送モジュールにおいて、少なくとも1組の隣接する
    該コア部間に該コア部と同じ部材からなるコア連結部が
    形成されたことを特徴とする光伝送モジュール。
  2. 【請求項2】光ビームのビームスポット径を光ビームの
    伝搬方向に沿って拡大する第一の光導波路と、該第一の
    光導波路により拡大されたビームスポット径を保持する
    第二の光導波路と、該第二の光導波路により保持された
    ビームスポット径を縮小する第三の光導波路とを備え、
    該第一の光導波路もしくは該第二の光導波路もしくは該
    第三の光導波路のうちの少なくとも一つを、光ビームを
    伝搬するように形成されたコア部を光ビームの伝搬方向
    に複数個配置して構成した光伝送モジュールにおいて、
    少なくとも1組の隣接する該コア部を該コア部と同じ部
    材からなるコア連結部が形成されたことを特徴とする光
    伝送モジュール。
  3. 【請求項3】光ビームの伝搬方向である光軸をz軸、こ
    れに直交する断面で垂直方向の軸をx軸、水平方向の軸
    をy軸としたとき、前記コア連結部のx軸、y軸方向の
    少なくとも一方の幅が、隣接するコア部の幅よりも小さ
    いことを特徴する請求項1または2記載の光伝送モジュ
    ール。
  4. 【請求項4】光ビームの伝搬方向である光軸をz軸、こ
    れに直交する断面で垂直方向の軸をx軸、水平方向の軸
    をy軸としたとき、前記複数個配置したコアの少なくと
    も一つのコアのy−z断面もしくはz−x断面の幅がz
    軸方向に沿って変化した構造であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の光伝送モジュール。
  5. 【請求項5】前記コアのy−z断面もしくはz−x断面
    の最大幅がz軸方向におけるコアの2分の1から3分の
    2の範囲に位置することを特徴とする請求項4記載の光
    伝送モジュール。
  6. 【請求項6】前記コアのy−z断面もしくはz−x断面
    の輪郭の少なくとも一部が、対向する二つの円弧または
    円弧の近似形状により構成されることを特徴とする請求
    項4または5記載の光伝送モジュール。
  7. 【請求項7】光ビームの伝搬方向である光軸をz軸、こ
    れに直交する断面で垂直方向の軸をx軸、水平方向の軸
    をy軸としたとき、前記コアの少なくとも一つのy−z
    断面もしくはz−x断面が、略円、略楕円またはそれら
    を近似した形状であることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の光伝送モジュール。
  8. 【請求項8】光ビームの伝搬方向である光軸をz軸、こ
    れに直交する断面で垂直方向の軸をx軸、水平方向の軸
    をy軸としたとき、前記複数個配置したコアの少なくと
    も一つの屈折率を、x軸もしくはy軸に沿って変化させ
    て構成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに
    記載の光伝送モジュール。
  9. 【請求項9】前記コアの中心に屈折率n1の第一の部材
    を有し、該第一の部材の上下もしくは左右の両側に該第
    一の部材よりも屈折率の小さい屈折率n2の第二の部材
    を有することを特徴とする請求項8記載の光伝送モジュ
    ール。
  10. 【請求項10】前記コアを屈折率n1の第1のコア、屈
    折率nn-1の第n−1のコア、屈折率n nの第nのコアを
    順に積層して構成し(nは3以上の奇数)、該各部材の
    屈折率の関係をn(n+1)/2>n(n-1)/2>・・・>n2>n
    1ならびにn(n+1)/2>n(n+3)/2>・・・>nn-1>nn
    したことを特徴とする請求項8記載の光伝送モジュー
    ル。
  11. 【請求項11】前記光ビームの伝搬方向における前記コ
    ア部とコア部との間には前記コア部よりも屈折率の低い
    クラッド層が形成されることを特徴とする請求項1〜1
    0のいずれかに記載の光伝送モジュール。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれかに記載の光伝
    送モジュールを構成要素とする光通信システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8285092B2 (en) 2007-03-20 2012-10-09 Nec Corporation Optical waveguide and spot size converter using the same
CN104303087A (zh) * 2011-12-01 2015-01-21 爱尔康研究有限公司 电可切换多点式激光探头

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