JP2002257954A - 揺動表示部材を備えた電子時計 - Google Patents

揺動表示部材を備えた電子時計

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JP2002257954A
JP2002257954A JP2001056161A JP2001056161A JP2002257954A JP 2002257954 A JP2002257954 A JP 2002257954A JP 2001056161 A JP2001056161 A JP 2001056161A JP 2001056161 A JP2001056161 A JP 2001056161A JP 2002257954 A JP2002257954 A JP 2002257954A
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cam
heart cam
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rotation
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Mamoru Watanabe
守 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 揺動可能な表示部材を備え、使用者にとって
針の動きが自然に見える電子時計を実現する。 【解決手段】 本発明の電子時計は、モータ150、1
52、154を有する。第1モーション車160が、モ
ータの回転により第1のカム機構を介して揺動する。第
2モーション車164が、モータの回転により第2のカ
ム機構を介して揺動する。第1のカム機構は、モータが
一定の角速度で回転するときに、第1モーション車16
0が一定の角速度で揺動するように形成された第1のハ
ートカム部156cを含む。第2のカム機構は、モータ
が一定の角速度で回転するときに、第2モーション車1
64が一定の角速度で揺動するように形成された第2の
ハートカム部156eを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の表示部材を
備えた電子時計に関するもので、特に、モータの回転に
より一定の角速度で揺動するように構成された表示部材
により、新規な表示を可能とする電子時計に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アナログ電子時計のムーブメン
ト(駆動部分を含む機械体)は、ムーブメントの基板を
構成する地板を有する。アナログ電子時計において、地
板の両側のうちで、文字板のある方の側をムーブメント
の「裏側」と称し、文字板のある方の側と反対側をムー
ブメントの「表側」と称する。ムーブメントの「表側」
に組み込まれる輪列を「表輪列」と称し、ムーブメント
の「裏側」に組み込まれる輪列を「裏輪列」と称する。
【0003】ムーブメントの「表側」には、電池、回路
ブロック、モータ、表輪列などが配置される。一般に、
表輪列は五番車、四番車、三番車、二番車(分車)など
を含む。一般に、モータはステップモータで構成され、
コイルブロック、ステータ、ロータを含む。ムーブメン
トの「裏側」には、裏輪列などが配置される。一般に、
裏輪列は、小鉄車、筒車、日の裏車などを含む。更に、
切換装置がムーブメントの「表側」又は「裏側」に配置
される。一般に、切換装置は、おしどり、かんぬき、か
んぬき押えなどを含む。更に、針合わせ機構として、巻
真、つづみ車などが設けられる。アナログ電子時計で
は、ステップモータが作動すると、ロータの回転により
輪列が回転して、時針により現在の時刻のうちの「時」
を表示し、分針により現在の時刻のうちの「分」を表示
するように構成されている。
【0004】例えば、特開平1−244390号公報に
は、任意の時刻に音響手段により発音を行う手段と、こ
の発音に同期させて指針を通常時刻表示とは異なる運針
とする手段を備えたアナログ電子時計が開示されてい
る。このアナログ電子時計では、モータに正転波形を出
力してメロディーに合わせて指針を正転させ、或いは、
モータに逆転波形を出力してメロディーに合わせて指針
を逆転させるように構成されている。このアナログ電子
時計では、このようにモータを駆動させるための駆動条
件はP−ROMに記録されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のメロデ
ィーに合わせて指針を正転又は逆転させるように構成さ
れたアナログ電子時計では、運針を制御するためにCP
U−ICを使用する必要があった。このため、CPU−
ICの消費電力が大きくなり、アナログ電子時計の電池
寿命を長くするのがむずかしかった。
【0006】また、従来のアナログ電子時計では、運針
の仕様を変更する場合にICを変更しなければならず、
ICの設計コストおよび製造コストが高くなるおそれが
あった。一般的に、指針の正転と逆転を同じモータで行
う場合には、モータの逆転に必要なエネルギーが、モー
タの正転に必要なエネルギーよりも大きいため、もし、
電池がその寿命の末期にあって電池の電圧が低下する
と、モータが逆転できずに、正転しかできないことが生
じるおそれがあった。
【0007】また、従来のアナログ電子時計では、針の
動く速さ、すなわち、角速度が一定ではないので、針の
動きが不自然であった。更に、従来のアナログ電子時計
では、2本の針を動かすと、それぞれの針の動く速さが
同一でないので、使用者にとって2本の針の動きが不自
然に見えてしまった。
【0008】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、ICの設計コ
ストおよび製造コストが高くなく、簡単な構造で揺動可
能な表示部材を備えた電子時計を実現することにある。
本発明の他の目的は、モータの回転により一定の角速度
で揺動するように構成された表示部材により、新規な表
示を可能とする電子時計を実現することにある。本発明
の更に他の目的は、使用者にとって針の動きが自然に見
えるような電子時計を実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、複数の表示部材を備えた電子時計におい
て、モータと、モータの回転により回転するように設け
られたカム付き車と、カム付き車に設けられた第1のカ
ム機構と、カム付き車に設けられた第2のカム機構と、
モータの回転により第1のカム機構を介して揺動可能に
設けられた第1揺動車(すなわち、第1モーション車)
と、モータの回転により第2のカム機構を介して揺動可
能に設けられた第2揺動車(すなわち、第2モーション
車)と、第1揺動車に取り付けられた第1揺動表示部材
(すなわち、第1モーション針)と、第2揺動車に取り
付けられた第2揺動表示部材(すなわち、第2モーショ
ン針)とを備えるように構成した。このように構成した
本発明の電子時計においては、第1のカム機構は、モー
タが一定の角速度で回転するときに、第1揺動車が一定
の角速度で揺動するように形成された輪郭形状をもった
第1のハートカム部を含み、第2のカム機構は、モータ
が一定の角速度で回転するときに、第2揺動車が一定の
角速度で揺動するように形成された輪郭形状をもった第
2のハートカム部を含むように構成されることを特徴と
する。すなわち、本発明の電子時計においては、表示部
材が等角速度運動を行うような構造を用いている。この
ため、本発明の電子時計においては、ハートカム形状を
含む構造を用いている。この構成により、一定の角速度
で揺動する2個の表示部材、例えば、針などにより、新
規な表示を可能とする電子時計を実現することができ
る。
【0010】また、本発明は、複数の表示部材を備えた
電子時計において、第1モータと、第1モータの回転に
より回転するように設けられた輪列と、輪列を構成する
部材のうちの少なくとも1つに取り付けられ、時刻情報
を表示するための少なくとも1つの時刻表示部材(すな
わち、分針、時針)と、第2モータと、第2モータの回
転により回転するように設けられたカム付き車と、カム
付き車に設けられた第1のカム機構と、カム付き車に設
けられた第2のカム機構と、第2モータの回転により第
1のカム機構を介して揺動可能に設けられた第1揺動車
と、第2モータの回転により第2のカム機構を介して揺
動可能に設けられた第2揺動車と、第1揺動車に取り付
けられた第1揺動表示部材と、第2揺動車に取り付けら
れた第2揺動表示部材とを備えるように構成した。この
ように構成した本発明の電子時計においては、第1のカ
ム機構は、第2モータが一定の角速度で回転するとき
に、第1揺動車が一定の角速度で揺動するように形成さ
れた輪郭形状をもった第1のハートカム部を含み、第2
のカム機構は、第2モータが一定の角速度で回転すると
きに、第2揺動車が一定の角速度で揺動するように形成
された輪郭形状をもった第2のハートカム部を含むよう
に構成されることを特徴とする。この構成により、時
針、分針などにより時刻情報を表示するとともに、一定
の角速度で揺動する2個の表示部材、例えば、針などに
より、新規な表示を可能とする電子時計を実現すること
ができる。
【0011】上記のように構成した本発明の電子時計に
おいては、第1のカム機構は、カム付き車に設けられた
上ハートカム部と、第1揺動車に設けられ、上ハートカ
ム部に接触して作動する上作動レバー部と、上作動レバ
ー部を前記上ハートカム部に押し付けるための上作動ば
ね部とを含み、第2のカム機構は、カム付き車に設けら
れた下ハートカム部と、第2揺動車に設けられ、下ハー
トカム部に接触して作動する下作動レバー部と、前記下
作動レバー部を下ハートカム部に押し付けるための下作
動ばね部とを含むように構成されるのが好ましい。すな
わち、本発明の電子時計においては、ハートカム部に接
触する部材が、U字形の形状を含む構造を用い、このU
字形部分の一方が変形しないレバー部であり、他方が弾
性変形可能なばね部であるように構成されている。この
構成では、レバー部がハートカム部から外れるおそれは
なく、2個の表示部材を確実に一定の角速度で揺動させ
ることができる。
【0012】上記のように構成した本発明の電子時計に
おいては、上ハートカム部の輪郭形状と、下ハートカム
部の輪郭形状をそれぞれXY座標系で(x,y)と表わ
したとき、xとyは以下に示す数式で定めることができ
る。 x=−r*cosξ y= r*sinξ ここで、 φ=cos-1 ((R2 +r2 −ra2 )/(2R*
r)) ξ=(π/2)−φ+θ である。そして、Rは、第1揺動車の回転中心と上ハー
トカム部の回転中心との間の距離、および、第2揺動車
の回転中心と下ハートカム部の回転中心との間の距離で
あり、rは、上ハートカム部がθラジアン回転したとき
の上ハートカム部の回転中心と上ハートカム部の輪郭形
状との間の距離、および、下ハートカム部がθラジアン
回転したときの下ハートカム部の回転中心と下ハートカ
ム部の輪郭形状との間の距離であり、raは、上ハート
カム部がθ=0ラジアンの初期位置にあるときの上ハー
トカム部の輪郭形状と第1揺動車の回転中心との間の距
離、および、下ハートカム部がθ=0ラジアンの初期位
置にあるときの下ハートカム部の輪郭形状と第2揺動車
の回転中心との間の距離である。この構成により、2個
の表示部材を確実に一定の角速度で揺動させることがで
きるカム機構を容易に製造することができる。
【0013】また、本発明は、複数の表示部材を備えた
電子時計において、第1モータと、第1モータの回転に
より回転するように設けられた輪列と、輪列を構成する
部材のうちの少なくとも1つに取り付けられ、時刻情報
を表示するための少なくとも1つの時刻表示部材と、第
2モータと、第2モータの回転により回転するように設
けられたカム付き車と、カム付き車に設けられたカム機
構と、第2モータの回転によりカム機構を介して揺動可
能に設けられた揺動車(すなわち、モーション車)と、
揺動車に取り付けられた揺動表示部材(すなわち、モー
ション針)とを備えるように構成した。このように構成
した本発明の電子時計においては、カム機構は、第2モ
ータが一定の角速度で回転するときに、揺動車が一定の
角速度で揺動するように形成された輪郭形状をもったハ
ートカム部を含むことを特徴とする。この構成により、
少なくとも1つの時刻表示部材を備え、かつ、1個の揺
動する表示部材により、新規な表示を可能とする電子時
計を実現することができる。
【0014】上記のように構成した本発明の電子時計に
おいては、カム機構は、カム付き車に設けられたハート
カム部と、揺動車に設けられ、ハートカム部に接触して
作動する作動レバー部と、作動レバー部をハートカム部
に押し付けるための作動ばね部とを含むように構成され
るのが好ましい。この構成により、1個の表示部材を確
実に一定の角速度で揺動させることができる。上記のよ
うに構成した本発明の電子時計においては、ハートカム
部の輪郭形状をそれぞれXY座標系で(x,y)と表わ
したとき、xとyは前述した数式で定めることができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の表示部材付き電
子時計の実施の形態を図面に基づいて説明する。 (1)本発明の表示部材付き電子時計の第1の実施の形
態 次に、本発明の表示部材付き電子時計の第1の実施の形
態について説明する。本発明の表示部材付き電子時計の
第1の実施の形態の特徴は、2つのモーション針を備
え、さらに、時を表示する時針と、分を表示する分針と
を備えた電子時計にある。
【0016】(1・1)第1の実施の形態の構造 (1・1・1)回路ブロックと表輪列部分の構造 最初に、本発明の表示部材付き電子時計の第1の実施の
形態において、回路ブロックと表輪列部分の構造につい
て説明する。図1から図4を参照すると、本発明の表示
部材付き電子時計では、電子時計のムーブメント(駆動
部分を含む機械体)100は、ムーブメントの基板を構
成する地板102を有する。巻真110が、地板102
の巻真案内穴に回転可能に組み込まれる。つづみ車11
2が巻真110の中心軸線と同じ中心軸線を持つように
巻真110にに組み込まれる。巻真110を回転させる
と、つづみ車112が巻真110と一緒になって回転す
るように構成される。小鉄車114が地板102に対し
て回転可能に組み込まれる。文字板104(図3、図4
に仮想線で示す)がムーブメント100に取付けられ
る。ムーブメント100は、巻真110の軸線方向の位
置を決めるための切換装置を備える。切換装置はおしど
り146と、かんぬき148とを含む(図2参照)。
【0017】ムーブメント100の「表側」には、電池
170、スイッチばね176、リセットレバー178、
回路ブロック180、表輪列用モータ(例えば、ステッ
プモータで構成される)、第2地板106、輪列受11
6、第2輪列受118、表輪列などが配置される。中心
パイプ106cが第2地板106に設けられる。電池1
70は電子時計の動力源を構成する。アナログ電子時計
の動力源として、充電可能な二次電池を用いることもで
きるし、充電可能なコンデンサを用いることもできる。
水晶振動子182と、IC184とが回路ブロック18
0に配置される。水晶振動子182は、アナログ電子時
計の源振を構成し、例えば、32,768ヘルツで発振
するように構成される。
【0018】水晶振動子182の振動に基づいてIC1
84内に設けられた発振回路が基準信号を出力するよう
に設けられる。IC184内に設けられた分周回路が発
振回路の出力信号を分周するように設けられる。IC1
84内に設けられた駆動回路が分周回路の出力信号に基
づいて、表輪列用モータを駆動するモータ駆動信号を表
輪列用モータに出力するように設けられる。リセットレ
バー178は、巻真110を0段目から1段目に引き出
すと回転し、巻真110が1段目にあるときに回路ブロ
ック180に設けられたリセットパターンと電池170
の陽極とを導通させるように構成される。したがって、
巻真110を0段目から1段目に引き出すことにより、
第1ロータ124の回転を制御するように構成すること
ができる。
【0019】図2および図4を参照すると、表輪列用モ
ータは表輪列用コイルブロック即ち第1コイルブロック
120と、表輪列用ステータ即ち第1ステータ122
と、表輪列用ロータ即ち第1ロータ124とを含む。第
1ロータ124は、輪列受116および第2輪列受11
8に対して回転可能に組込まれる。第1コイルブロック
120がIC184からモータ駆動信号を入力すると、
第1ステータ122が磁化して、第1ロータ124を回
転させるように構成される。第1ロータ124は、例え
ば、20秒ごとに180度回転するように構成される。
第1ロータ124の回転に基づいて、五番車130が回
転するように設けられる。五番車130は輪列受116
および第2輪列受118に対して回転可能に組込まれ
る。五番車130の回転に基づいて二番車132が回転
するように設けられる。二番車132の上軸部は輪列受
116に対して回転可能に組込まれる。二番車132は
1時間に1回転するように構成される。分針134が二
番車132に取付けられる。分針134は、時刻情報の
うちの「分」を表示するための分表示部材を構成する。
分針134のかわりに、円盤を用いてもよいし、花又は
幾何学的形状を含む他の形状の分表示部材を用いてもよ
い。
【0020】日の裏車136が二番車132の回転に基
づいて回転するように設けられる。日の裏車136は輪
列受116および第2輪列受118に対して回転可能に
組込まれる。更に、日の裏車136は小鉄車114の回
転に基づいて回転するように構成される。日の裏車13
6の歯車部は輪列受116と第2輪列受118との間に
配置される。日の裏車136のかな部は第2輪列受11
8を貫通するように組込まれ、第2輪列受118と第2
地板106との間に配置される。巻真110が0段目に
ある状態で、つづみ車112は小鉄車114と噛み合わ
ないように構成される。巻真110が1段目にある状態
で、切換装置により、つづみ車112は小鉄車114と
噛み合うように構成される。
【0021】筒車140が日の裏車136の回転に基づ
いて回転するように構成される。筒車140の上筒部の
外周部は第2輪列受118に対して回転可能に組込まれ
る。筒車140の下筒部の外周帯部は中心パイプ106
cの中心穴内面に対して回転可能に組込まれる。筒車1
40の歯車部は第2輪列受118と第2地板106との
間に配置される。筒車140は12時間に1回転するよ
うに構成される。時針142が筒車140に取付けられ
る。二番車132のそろばん玉部は筒車140の中心穴
内面に対して回転可能に組込まれる。したがって、二番
車132の回転中心軸線は筒車140の回転中心軸線と
同じである。時針142は、時刻情報のうちの「時」を
表示するための時表示部材を構成する。時針142のか
わりに、円盤を用いてもよいし、花又は幾何学的形状を
含む他の形状の時表示部材を用いてもよい。
【0022】電池マイナス端子(図示せず)が輪列受1
16又は地板102に取り付けられる。電池マイナス端
子は、回路ブロック180のマイナスパターンを介して
電池170の陰極とIC184のマイナス入力部とを導
通させるように構成される。電池押え又は電池プラス端
子(図示せず)が輪列受116又は地板102に取り付
けられる。電池押え又は電池プラス端子は、回路ブロッ
ク180のプラスパターンを介して電池170の陽極と
IC184のプラス入力部とを導通させるように構成さ
れる。
【0023】スイッチばね176は、スイッチボタン1
77を押すと回路ブロック180に設けられたスイッチ
パターンと電池170の陽極とを導通させるように構成
される。したがって、スイッチボタン177を押すこと
により、第2ロータ154の回転を制御するように構成
することができる。
【0024】(1・1・2)モーション車部分の構造 次に、本発明の表示部材付き電子時計の第1の実施の形
態において、モーション車部分の構造について説明す
る。図1および図3を参照すると、モーション車用モー
タはモーション車用コイルブロック即ち第2コイルブロ
ック150と、モーション車用ステータ即ち第2ステー
タ152と、モーション車用ロータ即ち第2ロータ15
4とを含む。第2ロータ154は、地板102および輪
列受116に対して回転可能に組込まれる。第2コイル
ブロック150がIC184からモータ駆動信号を入力
すると、第2ステータ152が磁化して、第2ロータ1
54を回転させるように構成される。第2ロータ154
は、例えば、1秒ごとに180度回転するように構成さ
れる。カム付き車156が第2ロータ154の回転に基
づいて回転するように設けられる。カム付き車156は
地板102および輪列受116に対して回転可能に組込
まれる。
【0025】図3、図5および図6を参照すると、カム
付き車156は上軸部156aと、上胴部156bと、
上ハートカム部156cと、歯車部156dと、下ハー
トカム部156eと、下胴部156fと、下軸部156
gとを含む。歯車部156dは上ハートカム部156c
と下ハートカム部156eとの間に位置する。上ハート
カム部156cの外周部と下ハートカム部156e外周
部とは、いずれも、いわゆるハート形に形成されてい
る。上ハートカム部156cのハートカム部の中心の位
置は、カム付き車156の中心軸線上に配置されてい
る。同様に、下ハートカム部156eのハートカム部の
中心の位置は、カム付き車156の中心軸線上に配置さ
れている。上軸部156aの中心軸線と、上胴部156
bの中心軸線と、歯車部156dの中心軸線と、下胴部
156fの中心軸線と、下軸部156gの中心軸線とは
同じである。
【0026】第1モーション車160は、その中心穴が
中心パイプ106cの外周部に対して回転可能になるよ
うに設けられる。第1モーション針162が第1モーシ
ョン車160に取付けられる。第1モーション車160
は、筒部160cと、上作動レバー部160fと、上作
動ばね部160gとを含む。カム付き車156の上ハー
トカム部156cの外周部は第1モーション車160の
上作動レバー部160fと上作動ばね部160gとの間
に位置するように構成される。上作動ばね部160gの
弾性力により、上作動レバー部160fの先端部は、常
に上ハートカム部156cの外周部に押し付けられるよ
うに構成される。上作動ばね部160gを設ける代わり
に、上作動レバー部160fを上ハートカム部156c
の外周部に押し付けるためのばね部材を別個に設けても
よい。第2モーション車164は、その中心穴が第1モ
ーション車160の外周部に対して回転可能になるよう
に設けられる。第2モーション針166が第1モーショ
ン車160に取付けられる。第2モーション車164
は、筒部164cと、下作動レバー部164fと、下作
動ばね部164gとを含む。カム付き車156の下ハー
トカム部156eの外周部は第2モーション車164の
作動レバー部164fと下作動ばね部164gとの間に
位置するように構成される。下作動ばね部164gの弾
性力により、下作動レバー部164fの先端部は、常に
下ハートカム部156eの外周部に押し付けられるよう
に構成される。下作動ばね部164gを設ける代わり
に、下作動レバー部164fを下ハートカム部156e
の外周部に押し付けるためのばね部材を別個に設けても
よい。
【0027】第1モーション車160の回転中心軸線
は、第2モーション車164の回転中心軸線と同じであ
る。そして、第1モーション車160の回転中心軸線お
よび第2モーション車164の回転中心軸線は、二番車
132の回転中心軸線と同じであり、筒車140の回転
中心軸線と同じである。上ハートカム部156cの外周
部の形状は、下ハートカム部156eの外周部の形状を
上ハートカム部156cの回転中心を中心として180
度回転させた形状であるのが好ましい。すなわち、本発
明の実施形態では、上ハートカム部156cの外周部の
形状の位相と、下ハートカム部156eの外周部の形状
の位相とは、180度異なるように構成されている。こ
の場合、第1モーション車160の作動レバー部160
fの形状は、第2モーション車164の作動レバー部1
64fの形状と同じであるのが好ましい。また、第1モ
ーション車160の上作動ばね部160gの形状は、第
2モーション車164の下作動ばね部164gの形状と
同じであるのが好ましい。
【0028】カム付き車156の回転に基づいて第1モ
ーション車160が一定の角速度で揺動し、同時に、第
2モーション車164も一定の角速度で揺動するように
構成される。上ハートカム部156cの外周部の形状
は、下ハートカム部156eの外周部の形状を上ハート
カム部156cの回転中心を中心として180度回転さ
せた形状であるような構成では、第1モーション車16
0が揺動する方向と、第2モーション車164が揺動す
る方向とは逆方向になる。第1モーション車160が揺
動する角度は、カム付き車156の中心と第1モーショ
ン車160の中心との間の中心距離と、カム付き車15
6の上ハートカム部156cの輪郭形状とにより定めら
れる。第2モーション車164が揺動する角度は、カム
付き車156の中心と第2モーション車164の中心と
の間の中心距離と、カム付き車156の下ハートカム部
156eの輪郭形状とにより定められる。
【0029】(1・1・3)ハートカムの輪郭形状を定
める手順 次に、上ハートカム部156cの外周部の輪郭形状と、
下ハートカム部156eの外周部の輪郭形状を定める手
順について説明する。図27および図28を参照する
と、上ハートカム部156cの輪郭形状と、下ハートカ
ム部156eの輪郭形状を、それぞれXY座標系(直交
座標系)で(x,y)と表わす。図27において、
「A」は、モーション針の回転中心であり、第1モーシ
ョン車160の回転中心及び第2モーション車164の
回転中心と同じ位置である。「B」は、上ハートカム部
156cおよび下ハートカム部156eの初期位置(回
転角度が0であるときの位置)、すなわち、ハートカム
の初期位置である。「C」は、上ハートカム部156c
の回転中心および下ハートカム部156eの回転中心、
すなわち、ハートカムの回転中心である。
【0030】「θ」は、上ハートカム部156cの回転
角度であり、単位はラジアンである。「α」は、初期位
置BAとY軸のなす角度であり、単位はラジアンであ
る。「β」は、モーション針の回転角度であり、単位は
ラジアンである。ここで、γ=α−βとする。すなわ
ち、「γ」は、角DACである。また、「δ」を、角B
CAとする。
【0031】次に、モーション針の回転角度βとハート
カムの回転角度θとの比をκとする。 κ=β/θ したがって、β=κ*θ 「R」は、第1モーション車160の回転中心と上ハー
トカム部156cの回転中心との間の距離、および、第
2モーション車164の回転中心と下ハートカム部15
6eの回転中心との間の距離、すなわち、モーション針
の回転中心とハートカムの回転中心との間の距離であ
る。「r」は、上ハートカム部156cがθラジアン回
転したときの上ハートカム部156cの回転中心と上ハ
ートカム部156cの輪郭形状との間の距離である。
【0032】「ra」は、上ハートカム部156cがθ
=0ラジアンの初期位置にあるときの上ハートカム部1
56cの輪郭形状と第1モーション車160の回転中心
との間の距離、および、下ハートカム部156eがθ=
0ラジアンの初期位置にあるときの下ハートカム部15
6eの輪郭形状と第2モーション車164の回転中心と
の間の距離、すなわち、ハートカムが初期位置にあると
きのハートカムの輪郭形状とモーション針の回転中心と
の間の距離である。「rb」は、上ハートカム部156
cがθ=0ラジアンの初期位置にあるときの上ハートカ
ム部156cの輪郭形状と上ハートカム部156cの回
転中心との間の距離、および、下ハートカム部156e
がθ=0ラジアンの初期位置にあるときの下ハートカム
部156eの輪郭形状と下ハートカム部156eの回転
中心との間の距離、すなわち、ハートカムが初期位置に
あるときのハートカムの輪郭形状とハートカムの回転中
心との間の距離である。「D」は、ハートカムがθラジ
アン回転したとき、Aを中心とした半径raの円と、C
を中心とした半径rの円との交点である。「φ」は角D
CAである。更に、ψ=(π/2)−φとする。
【0033】ここで、図27から図29を参照すると、
三角形ABCにおいて、[数式1]から[数式4]が導
かれる。 rb2 −(rb*cosδ)2 =ra2 −(ra*cosα)2 [数式1] rb2 =R2 +ra2 −2R*ra*cosα [数式4] また、三角形ADCにおいて、[数式5]から[数式
8]が導かれる。 r2 −(r*cosφ)2 =ra2 −(ra*cosγ)2 [数式5] r2 =R2 +ra2 −2R*ra*cosγ [数式8]
【0034】そして、[数式8]から[数式4]を引い
て[数式9]が導かれる。 r2 =rb2 +2R*ra*(cosα−cosγ) [数式9] 更に、上述したγ=α−β、β=κ*θより[数式1
0]が導かれる。 γ=α−κ*θ [数式10] そして、[数式10]を[数式9]に代入して[数式1
1]が導かれる。 r2 =rb2 +2R*ra*(cosα−cos(α−κ*θ))[数式11]
【0035】したがって、θが−90度から+90度に
あるときは、[数式12]が導かれる。
【数1】 また、θが90度から+270度にあるときは、[数式
13]が導かれる。
【数2】
【0036】さらに、三角形ADCにおいて、第二余弦
定理から[数式14]が導かれる。 ra2 =R2 +r2 −2R*r*cosφ [数式14] したがって、 cosφ=(R2 +r2 −ra2 )/(2R*r) したがって、 φ=cos-1((R2 +r2 −ra2 )/(2R*r)) [数式15] ξ=(π/2)−φ+θ [数式16] とすると、xとyは以下に示す数式[数式17]で定め
ることができる。 x=−r*cosξ、y=r*sinξ [数式17] このようにしてxとyを定めることにより、表示部材を
確実に一定の角速度で揺動させることができるカム機構
を製造することができる。例えば、Rを3mmとし、r
aを2.865mmとし、rbを1.163mmとして
上述した手順によりxとyを定めて、本発明の電子時計
に用いられるカム機構を製造することができる。
【0037】(1・2)本発明の電子時計の第1の実施
の形態の作用 (1・2・1)表輪列部分の作用 次に、本発明の電子時計の第1の実施の形態において、
表輪列部分の作用について説明する。図1から図4を参
照すると、本発明の電子時計では、巻真110が0段目
にある状態で、水晶振動子182の振動に基づいて発振
回路が基準信号を出力し、分周回路が発振回路の出力信
号を分周する。駆動回路が分周回路の出力信号に基づい
て、表輪列用モータを駆動するモータ駆動信号を第1コ
イルブロック120に出力する。
【0038】第1コイルブロック120がIC184か
らモータ駆動信号を入力すると、第1ステータ122が
磁化して、第1ロータ124が例えば、20秒ごとに1
80度回転する。第1ロータ124の回転に基づいて、
五番車130が回転する。五番車130の回転に基づい
て二番車132が1時間に1回転する。二番車132に
取り付けられた分針134により、時刻情報のうちの
「分」を表示する。日の裏車136が二番車132の回
転に基づいて回転する。筒車140が日の裏車136の
回転に基づいて12時間に1回転する。筒車140に取
付けられ時針142により、時刻情報のうちの「時」を
表示する。
【0039】巻真110を0段目から1段目に引き出す
と、リセットレバー178は回転し、巻真110が1段
目にあるときに回路ブロック180に設けられたリセッ
トパターンと電池170の陽極とを導通させる。したが
って、巻真110を1段目にしたとき、表輪列用モータ
を駆動するモータ駆動信号の出力は禁止され、その結
果、第1ロータ124の回転は停止される。巻真110
が1段目にある状態で、つづみ車112は小鉄車114
と噛み合う。この状態で巻真110を回転させると、つ
づみ車112の回転を介して小鉄車114が回転し、更
に、日の裏車136の回転を介して筒車140および二
番車132が回転し、「針合わせ」を行うことができ
る。
【0040】巻真110を1段目から0段目に押すと、
リセットレバー178は回転し、巻真110が0段目に
あるとき、リセットパターンは電池170の陽極と導通
しない。したがって、巻真110を0段目にしたとき、
表輪列用モータを駆動するモータ駆動信号が出力され、
その結果、第1ロータ124は一定の周期で回転するこ
とができる。巻真110が0段目にある状態で、つづみ
車112は小鉄車114と噛み合わない。この状態で巻
真110を回転させても、小鉄車114が回転すること
はない。
【0041】(1・1・2)モーション車の作用 次に、本発明の電子時計の第1の実施の形態において、
モーション車の作用について説明する。図1および図3
を参照すると、第2コイルブロック150がIC184
からモータ駆動信号を入力すると、第2ステータ152
が磁化して、第2ロータ154が、一定の周期で回転す
る。カム付き車156が第2ロータ154の回転に基づ
いて、一定の周期で回転する。
【0042】図7を参照すると、カム付き車156の回
転中心をT1とする。第1モーション車160および第
2モーション車164の回転中心をT2とする。T1と
T2を通る座標軸をY軸とする。T1からT2に向かう
方向をY軸の正方向とし(図7に「+」で示し)、T2
からT1に向かう方向をY軸の負方向とする(図7に
「−」で示す)。
【0043】T1を通りY軸に垂直な座標軸をX1軸と
する。T2を通りY軸に垂直な座標軸をX2軸とする。
T1を原点とし、T1から図7で見て右に向かう方向を
X1軸の正方向とし(図7に「+」で示し)、T1から
図7で見て左に向かう方向をX1軸の負方向とする(図
7に「−」で示す)。T2を原点とし、T2から図7で
見て右に向かう方向をX2軸の正方向とし(図7に
「+」で示し)、T2から図7で見て左に向かう方向を
X2軸の負方向とする(図7に「−」で示す)。
【0044】第1モーション車160の回転角度aは、
T2を原点とし、第1モーション針162がY軸の正方
向を指示するときを0度とし(この状態を第1モーショ
ン針162の基準方向とする)、T2からY軸の正方向
に向かう方向を基準として、時計回り方向(右回り方
向)が正の回転角度になるように定める。したがって、
図7に示す状態では、第1モーション車160の回転角
度aは0度である。第2モーション車164の回転角度
bは、T2を原点とし、第2モーション針166がY軸
の正方向を指示するときを0度とし(この状態を第2モ
ーション針166の基準方向とする)、T2からY軸の
正方向に向かう方向を基準として、時計回り方向(右回
り方向)が正の回転角度になるように定める。したがっ
て、図7に示す状態では、第2モーション車166の回
転角度bは0度である。
【0045】カム付き車156の上ハートカム部156
cのハートカム部の回転中心の位置もT1である。下ハ
ートカム部156eのハートカム部の回転中心の位置も
T1である。前述したように、上ハートカム部156c
のハートカム部の輪郭形状と下ハートカム部156eの
ハートカム部の輪郭形状とはT1を中心として180
度、位相が異なるように配置されている。したがって、
上ハートカム部156cのハートカム部の輪郭形状と下
ハートカム部156eのハートカム部の輪郭形状とは点
対称に配置される。そして、図7に示す状態では、第1
モーション車160の回転角度aは0度であり、第2モ
ーション車166の回転角度bは0度であるとき、上ハ
ートカム部156cのハートカム部の輪郭形状の先端部
はY軸の正方向に対して時計回り方向に22.7度の方
向に配置され、下ハートカム部156eのハートカム部
の輪郭形状の先端部はY軸の負方向に対して時計回り方
向に22.7度の方向に配置される。
【0046】カム付き車156の回転角度cは、T1を
原点とし、上ハートカム部156cのハートカム部の輪
郭形状の先端部がY軸の正方向に向くように配置され、
下ハートカム部156eのハートカム部の輪郭形状の先
端部はY軸の負方向に向くように配置されるときを0度
とし、T1からY軸の負方向に向かう方向を基準とし
て、反時計回り方向(左回り方向)が正の回転角度にな
るように定める。したがって、図7に示す状態では、カ
ム付き車156の回転角度cは−22.7度である。
【0047】カム付き車156の回転に基づいて第1モ
ーション車160が揺動し、同時に、第2モーション車
164も揺動する。この構成では、第1モーション車1
60が揺動する方向と、第2モーション車164が揺動
する方向とは逆方向になる。第1モーション車160が
揺動する角度は、カム付き車156の中心と第1モーシ
ョン車160の中心との間の中心距離と、カム付き車1
56の上ハートカム部156cの輪郭形状とにより定め
られる。第2モーション車164が揺動する角度は、カ
ム付き車156の中心と第2モーション車164の中心
との間の中心距離と、カム付き車156の下ハートカム
部156eの輪郭形状とにより定められる。
【0048】例えば、カム付き車156の中心と第1モ
ーション車160の中心との間の中心距離を3.000
mmとし、上ハートカム部156cのraを2.865
mmとし、rbを1.163mmとし、下ハートカム部
156eのraを2.865mmとし、rbを1.16
3mmとして、上述した手順によりxとyを定めて、カ
ム機構を製造することができる。
【0049】また、例えば、第2ロータ154が、1秒
ごとに180度回転する。カム付き車156が第2ロー
タ154の回転に基づいて、1秒ごとに45度回転す
る。すなわち、カム付き車156は8秒で1回転する。
すなわち、第2ロータ154とカム付き車156との間
の減速比を1/4とする。本発明では、カム付き車15
6の回転角度c(度)は第1モーション車160の回転
角度a(度)に比例する。同様に、カム付き車156の
回転角度c(度)は第2モーション車164の回転角度
b(度)に比例する。さらに、カム付き車156の中心
と第1モーション車160の中心との間の中心距離を種
々の値に設定し、上ハートカム部156cのraとrb
を種々の値に設定し、下ハートカム部156eのraと
rbを種々の値に設定し、上ハートカム部156cのハ
ートカム部の輪郭形状と下ハートカム部156eのハー
トカム部の輪郭形状との間の位相を種々の値に設定する
ことにより、一定の角速度で様々な動きをするモーショ
ン車を備えた電子時計を実現することができる。
【0050】ここで、図15を参照すると、この図15
は、本発明の電子時計の第1の実施の形態において、カ
ム付き車156の回転角度に対するカム付き車の2つの
カム、上ハートカム部156cおよび下ハートカム部1
56eの作動を示すカム作動線図である。また、図15
において、カム付き車156の回転角度θを横軸にとっ
たときの第1モーション針162(第1モーション車1
60)の基準方向に対する位相(回転角度)βを実線で
示し、カム付き車156の回転角度θを横軸にとったと
きの第2モーション針166(第2モーション車16
4)の基準方向に対する位相(回転角度)βを破線で示
している。参考のために、図15には、カム付き車15
6の回転角度に対する上ハートカム部156cおよび下
ハートカム部156eの作動に対応するそれぞれの図の
番号を記入してある。例えば、図15に示すように、カ
ム付き車156の回転角度θが−112.7度から6
7.3度にあるときの第2モーション針166(第2モ
ーション車164)の基準方向に対する位相(回転角
度)βは、θ/6+3.78で表わされ、θが67.3
度から247.3度にあるときの第2モーション針16
6(第2モーション車164)の基準方向に対する位相
(回転角度)βは、−θ/6+26.22で表わされ
る。また、θが67.3度から247.3度にあるとき
の第1モーション針162(第1モーション車160)
の基準方向に対する位相(回転角度)βは、θ/6−2
6.22で表わされ、θが−112.7度から67.3
度にあるときの第1モーション針162(第1モーショ
ン車160)の基準方向に対する位相(回転角度)β
は、−θ/6−3.78で表わされる。
【0051】以下に、カム付き車156の回転角度に対
する上ハートカム部156cおよび下ハートカム部15
6eの作動の代表的な状態を説明する。 (S1)作動状態1 図7を参照すると、図7は、カム付き車156の回転角
度:c=−22.7度におけるモーション針の作動を示
す平面図である。カム付き車156の回転角度cが−2
2.7度のとき、第1モーション針162(第1モーシ
ョン車160)の回転角度aは0度であり、第2モーシ
ョン針166(第2モーション車164)の回転角度b
は0度である。 (S2)作動状態2 図8を参照すると、図8は、カム付き車156の回転角
度:c=+22.3度におけるモーション針の作動を示
す平面図である。カム付き車156の回転角度cが+2
2.3度のとき、第1モーション針162(第1モーシ
ョン車160)の回転角度aは−7.5度であり、第2
モーション針166(第2モーション車164)の回転
角度bは+7.5度である。
【0052】(S3)作動状態3 図9を参照すると、図9は、カム付き車156の回転角
度:c=+67.3度におけるモーション針の作動を示
す平面図である。カム付き車156の回転角度cが+6
7.3度のとき、第1モーション針162(第1モーシ
ョン車160)の回転角度aは−15度であり、第2モ
ーション針166(第2モーション車164)の回転角
度bは+15度である。 (S4)作動状態4 図10を参照すると、図10は、カム付き車156の回
転角度:c=+112.3度におけるモーション針の作
動を示す平面図である。カム付き車156の回転角度c
が+112.3度のとき、第1モーション針162(第
1モーション車160)の回転角度aは−7.5度であ
り、第2モーション針166(第2モーション車16
4)の回転角度bは+7.5度である。
【0053】(S5)作動状態5 図11を参照すると、図11は、カム付き車156の回
転角度:c=+157.3度におけるモーション針の作
動を示す平面図である。カム付き車156の回転角度c
が+157.3度のとき、第1モーション針162(第
1モーション車160)の回転角度aは0度であり、第
2モーション針166(第2モーション車164)の回
転角度bは0度である。 (S6)作動状態6 図12を参照すると、図12は、カム付き車156の回
転角度:c=+202.3度におけるモーション針の作
動を示す平面図である。カム付き車156の回転角度c
が+202.3度のとき、第1モーション針162(第
1モーション車160)の回転角度aは+7.5度であ
り、第2モーション針166(第2モーション車16
4)の回転角度bは−7.5度である。
【0054】(S7)作動状態7 図13を参照すると、図13は、カム付き車156の回
転角度:c=+247.3度におけるモーション針の作
動を示す平面図である。カム付き車156の回転角度c
が+247.3度のとき、第1モーション針162(第
1モーション車160)の回転角度aは+15度であ
り、第2モーション針166(第2モーション車16
4)の回転角度bは−15度である。 (S8)作動状態8 図14を参照すると、図14は、カム付き車156の回
転角度:c=+292.3度におけるモーション針の作
動を示す平面図である。カム付き車156の回転角度c
が+292.3度のとき、第1モーション針162(第
1モーション車160)の回転角度aは+7.5度であ
り、第2モーション針166(第2モーション車16
4)の回転角度bは−7.5度である。
【0055】(S9)作動状態9 本発明の電子時計の第1の実施の形態において、カム付
き車156の回転角度:c=337.3度における第1
モーション針162(第1モーション車160)および
第2モーション針166(第2モーション車164)の
作動は、カム付き車156の回転角度:c=−22.7
度におけるモーション針の作動と同じである。
【0056】(S10)修正作動、デモンストレーショ
ン作動 スイッチボタン177を押すとスイッチばね176によ
り回路ブロック180に設けられたスイッチパターンと
電池170の陽極とを導通させることができる。したが
って、スイッチボタン177を押すことにより、第2ロ
ータ154の回転を制御して、モーション針を修正作動
させることができるし、或いは、モーション針をデモン
ストレーション作動させることができる。スイッチボタ
ン177を押すタイミングと、修正作動のために第2ロ
ータ154を駆動するための修正駆動信号の仕様は、予
めIC184又はROM(図示せず)に記憶されてい
る。また、デモンストレーション作動のために第2ロー
タ154を駆動するためのデモンストレーション駆動信
号の仕様は、予めIC184又はROM(図示せず)に
記憶されている。
【0057】例えば、スイッチボタン177を1秒以上
2秒未満継続して押し続けると、カム付き車156が3
60度回転し、第1モーション針162(第1モーショ
ン車160)は1周期分だけ回転し、第2モーション針
166(第2モーション車164)は1周期分だけ回転
するように構成することができる。例えば、スイッチボ
タン177を1秒以内に2回押すと、カム付き車156
が回転して、第1モーション針162(第1モーション
車160)および第2モーション針166(第2モーシ
ョン車164)を図7に示す状態に回転させるように構
成することができる。
【0058】例えば、スイッチボタン177を5秒以上
押し続けると、第1モーション針162(第1モーショ
ン車160)および第2モーション針166(第2モー
ション車164)が図7に示す状態にあることをIC1
84に記憶させるように構成することができる(IC1
84内の第1モーション針162(第1モーション車1
60)および第2モーション針166(第2モーション
車164)の位置に関する記憶内容を初期設定すること
ができる:オールクリアすることができる)。
【0059】(1・1・3)コンプリートの構造と作用 次に、本発明の電子時計の第1の実施の形態において、
コンプリート100Cの構造と、カム付き車156の代
表的な回転角度におけるコンプリート100Cの作用を
説明する。図16を参照すると、本発明の電子時計の第
1の実施の形態のコンプリート100Cは、ムーブメン
ト100と、文字板104と、ケース190と、りゅう
ず192と、押しボタン194とを含む。押しボタン1
94を押すことにより、スイッチボタン177を押すこ
とができるように構成される。りゅうず192を回すこ
とにより、巻真110を回すことができるように構成さ
れる。コンプリート100Cは、更に、4個の表示部
材、すなわち、分針134と、時針142と、第1モー
ション針162と、第2モーション針166とを含む。
【0060】コンプリート100Cにおいて、分針13
4の回転中心CWを基準として、時計の12時方向と6
時方向とを含む軸線をYC軸とし、時計の12時方向を
YC軸の正方向と定義する。表示部材の回転角度は、分
針134の回転中心CWを基準として、時計回り方向
(右回り方向)を正方向とする。図16は、カム付き車
156の回転角度cが−22.7度であり、第1モーシ
ョン針162(第1モーション車160)の回転角度a
が0度であり、第2モーション針166(第2モーショ
ン車164)の回転角度bが0度である状態におけるコ
ンプリート100Cの外観を示す平面図である。
【0061】図16に示す状態において、第1モーショ
ン針162は、YC軸の正方向を基準として、HA=2
5度、すなわち+25度の方向を指示するように第1モ
ーション車160に取り付けられる。一方、第2モーシ
ョン針166は、YC軸の正方向を基準として、HB=
25度、すなわち−25度の方向を指示するように第2
モーション車164に取り付けられる。YC軸に向かう
先端部を含む矢の形状を持つ矢表示部162tが第1モ
ーション針162の先端部に設けられる。ハートの形状
を持つハート表示部166hが第2モーション針166
の先端部に設けられる。
【0062】図17を参照すると、図17は、カム付き
車156の回転角度cが+67.3度であり、第1モー
ション針162(第1モーション車160)の回転角度
aが−15度であり、第2モーション針166(第2モ
ーション車164)の回転角度bが+15度である状態
におけるコンプリート100Cの外観を示す平面図であ
る。したがって、図16に示す状態において、第1モー
ション針162の矢表示部162tの先端は、第2モー
ション針166のハート表示部166hに重なってい
る。
【0063】図18を参照すると、図18は、カム付き
車156の回転角度cが+157.3度であり、第1モ
ーション針162(第1モーション車160)の回転角
度aが0度であり、第2モーション針166(第2モー
ション車164)の回転角度bが0度である状態におけ
るコンプリート100Cの外観を示す平面図である。
【0064】図19を参照すると、図19は、カム付き
車156の回転角度cが+247.3度であり、第1モ
ーション針162(第1モーション車160)の回転角
度aが+15度であり、第2モーション針166(第2
モーション車164)の回転角度bが−15度である状
態におけるコンプリート100Cの外観を示す平面図で
ある。したがって、図19に示す状態において、第1モ
ーション針162の矢表示部162tの先端は、第2モ
ーション針166のハート表示部166hから遠くに離
れている。
【0065】本発明においては、第1モーション針16
2および第2モーション針166のデザインは、透明で
あってもよいし、半透明であってもよいし、不透明であ
ってもよい。第1モーション針162および第2モーシ
ョン針166のデザインは、花形、手の形、動物の形、
三角形、星型などの幾何学的形態など、種々の形態をと
ることができる。また、本発明においては、第1モーシ
ョン針162を第1モーション車160に取り付ける角
度と、第2モーション針166第2モーション車164
に取り付ける角度は、任意に設定することができる。こ
の構成により、簡単なICと輪列の構造を用いて、第1
モーション針162および第2モーション針166によ
り新規な表示をすることができる表示部材付き電子時計
を実現することができる。
【0066】(2)本発明の電子時計の第2の実施の形
態 次に、本発明の電子時計の第2の実施の形態を説明す
る。以下の説明は、本発明の電子時計の第2の実施形態
が本発明の電子時計の第1の実施形態と異なる点を主に
述べる。したがって、以下に記載がない個所は、前述し
た本発明の電子時計の第1の実施形態についての説明を
ここに準用する。本発明の電子時計の第2の実施の形態
の特徴は、1つのモーション針を備えた二針時計にあ
る。
【0067】(2・1)輪列部分の構造 本発明の電子時計の第2の実施の形態において、輪列部
分の構造について説明する。図20を参照すると、五番
車130の回転に基づいて二番車232が1時間に1回
転する。二番車232に取り付けられた分針134によ
り、時刻情報のうちの「分」を表示する。日の裏車13
6が二番車232の回転に基づいて回転する。筒車24
0が日の裏車136の回転に基づいて12時間に1回転
する。筒車240に取付けられ時針142により、時刻
情報のうちの「時」を表示する。
【0068】モーション車用モータは第2コイルブロッ
ク150と、第2ステータ152と、第2ロータ154
とを含む。第2ロータ154は、地板202および第2
地板106に対して回転可能に組込まれる。カム付き車
256が第2ロータ154の回転に基づいて回転するよ
うに設けられる。カム付き車256は地板202および
第2地板106に対して回転可能に組込まれる。
【0069】図20から図22を参照すると、カム付き
車256は上軸部256aと、上胴部256bと、ハー
トカム部256cと、歯車部256dと、下胴部256
fと、下軸部256gとを含む。歯車部256dはハー
トカム部256cと下胴部256fとの間に位置する。
ハートカム部256cの外周部は、いわゆるハート形に
形成されている。上軸部256aの中心軸線と、上胴部
256bの中心軸線と、歯車部256dの中心軸線と、
下胴部256fの中心軸線と、下軸部256gの中心軸
線とは同じである。
【0070】モーション車260は、その中心穴が中心
パイプ106cの外周部に対して回転可能になるように
設けられる。モーション針262がモーション車260
に取付けられる。モーション車260は、筒部260c
と、作動レバー部260fと、作動ばね部260gとを
含む。カム付き車256のハートカム部256cの外周
部はモーション車260の作動レバー部260fと作動
ばね部260gとの間に位置するように構成される。モ
ーション車260の回転中心軸線は、二番車232の回
転中心軸線と同じであり、筒車240の回転中心軸線と
同じである。カム付き車256の回転に基づいてモーシ
ョン車260が揺動するように構成される。モーション
車260が揺動する角度は、カム付き車256の中心と
モーション車260の中心との間の中心距離と、カム付
き車256のハートカム部256cの輪郭形状とにより
定められる。
【0071】(2・2)モーション車の作用 次に、本発明の電子時計の第2の実施の形態において、
モーション車260の作用について説明する。モーショ
ン車260の作用は、本発明の電子時計の第1の実施の
形態における第1モーション車160の作用と同様であ
る。したがって、図15を参照すると、カム付き車25
6の回転角度を横軸にとったときのモーション針262
(モーション車260)の基準方向に対する位相(回転
角度)が実線で示されている。
【0072】(2・3)コンプリートの構造と作用 次に、本発明の電子時計の第2の実施の形態において、
コンプリート200Cの構造と、カム付き車256の代
表的な回転角度におけるコンプリート200Cの作用を
説明する。図23を参照すると、本発明の電子時計の第
2の実施の形態のコンプリート200Cは、ムーブメン
ト200と、文字板204と、ケース290と、りゅう
ず192と、押しボタン194とを含む。コンプリート
100Cは、更に、3個の表示部材、すなわち、分針1
34と、時針142と、モーション針262とを含む。
【0073】コンプリート200Cにおいて、分針13
4の回転中心CWを基準として、時計の12時方向と6
時方向とを含む軸線をYC軸とし、時計の12時方向を
YC軸の正方向と定義する。表示部材の回転角度は、分
針134の回転中心CWを基準として、時計回り方向
(右回り方向)を正方向とする。図23は、カム付き車
256の回転角度cが−22.3度であり、モーション
針262(モーション車260)の回転角度aが0度で
ある状態におけるコンプリート200Cの外観を示す平
面図である。
【0074】図23に示す状態において、モーション針
262は、YC軸の正方向を基準として、HA=25
度、すなわち+25度の方向を指示するようにモーショ
ン車260に取り付けられる。YC軸に向かう先端部を
含む矢の形状を持つ矢表示部262tがモーション針2
62の先端部に設けられる。ハートの形状を持つハート
表示部204hが文字板204の表面において矢表示部
262tが指示する方向に設けられる。ハート表示部2
04hは、印刷で形成してもよいし、金属又はプラスチ
ックをハート形に成形した部材を接着又は嵌め込み等で
文字板204に固定してもよい。
【0075】図24を参照すると、図24は、カム付き
車256の回転角度cが+67.3度であり、モーショ
ン針262(モーション車260)の回転角度aが−1
5度である状態におけるコンプリート200Cの外観を
示す平面図である。したがって、図24に示す状態にお
いて、モーション針262の矢表示部262tの先端
は、文字板204のハート表示部204hに重なってい
る。図25を参照すると、図25は、カム付き車256
の回転角度cが+157.3度であり、モーション針2
62(モーション車260)の回転角度aが0度である
状態におけるコンプリート200Cの外観を示す平面図
である。
【0076】図26を参照すると、図26は、カム付き
車256の回転角度cが+247.3度であり、モーシ
ョン針262(モーション車260)の回転角度aが+
15度である状態におけるコンプリート200Cの外観
を示す平面図である。したがって、図26に示す状態に
おいて、モーション針262の矢表示部262tの先端
は、文字板204のハート表示部204hから遠くに離
れている。
【0077】本発明においては、モーション針262の
デザインは、透明であってもよいし、半透明であっても
よいし、不透明であってもよい。モーション針262の
デザインは、花形、手の形、動物の形、三角形、星型な
どの幾何学的形態など、種々の形態をとることができ
る。本発明においては、ハート表示部204hのデザイ
ンは、透明であってもよいし、半透明であってもよい
し、不透明であってもよい。ハート表示部204hの代
わりのデザインとして、花形、手の形、動物の形、三角
形、星型などの幾何学的形態など、種々の形態を文字板
204に設けてもよい。
【0078】また、本発明においては、モーション針2
62をモーション車260に取り付ける角度は、任意に
設定することができる。この構成により、簡単なICと
輪列の構造を用いて、モーション針262により新規な
表示をすることができる表示部材付き電子時計を実現す
ることができる。
【0079】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、電子時
計において、上記のような構成としたので、簡単なIC
と輪列の構造を用いて、新規な表示を行うことができ
る。また、本発明では、表示部材が等角速度運動を行う
ような構造を用いているので、表示部材、例えば、針な
どの動きに違和感がない新規な電子時計を実現すること
ができる。また、等角速度運動を行う2本の表示部材を
備えた本発明の電子時計では、2本の表示部材が線対称
の等角速度運動を行うので、表示部材の動きに違和感が
ないという効果を有する。
【0080】また、本発明により、ICの消費電力を大
きくすることなく、アナログ電子時計の電池寿命を短く
することなしに、新規な表示部材付き電子時計を実現す
ることができる。また、本発明により、ICの設計コス
トおよび製造コストを増加させることなしに、新規な表
示部材付き電子時計を実現することができる。さらに、
本発明により、電池寿命の末期に電池の電圧が低下した
とき、モータが逆転できないという課題を生じることが
ない表示部材付き電子時計を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、電池、回路ブロック、輪列受、表輪列用モータ、表
輪列、切換装置などを外した状態でムーブメントを表側
から見たときのモーション車用モータとモーション車を
含む輪列部分の構造を示す部分平面図である。
【図2】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、電池を外した状態でムーブメントを表側から見たと
きの構造を示す平面図である。
【図3】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、モーション車を含む輪列部分を示す部分断面図であ
る。
【図4】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、時刻表示輪列の部分を示す部分断面図である。
【図5】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、表側の斜め上方向から見たモーション車を示す斜視
図である。
【図6】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、裏側の斜め上方向から見たモーション車を示す斜視
図である。
【図7】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=−22.7度における
モーション針の作動を示す平面図である。
【図8】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=+22.3度における
モーション針の作動を示す平面図である。
【図9】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=+67.3度における
モーション針の作動を示す平面図である。
【図10】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=+112.3度におけ
るモーション針の作動を示す平面図である。
【図11】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=+157.3度におけ
るモーション針の作動を示す平面図である。
【図12】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=+202.3度におけ
るモーション針の作動を示す平面図である。
【図13】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=+247.3度におけ
るモーション針の作動を示す平面図である。
【図14】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=+292.3度におけ
るモーション針の作動を示す平面図である。
【図15】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度に対するカム付き車のハート
カムの作動を示すカム作動線図である。
【図16】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=−22.7度における
コンプリートの外観を示す平面図である。
【図17】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=+67.3度における
コンプリートの外観を示す平面図である。
【図18】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=157.3度における
コンプリートの外観を示す平面図である。
【図19】本発明の電子時計の第1の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=247.3度における
コンプリートの外観を示す平面図である。
【図20】本発明の電子時計の第2の実施の形態におい
て、モーション車を含む輪列部分を示す部分断面図であ
る。
【図21】本発明の電子時計の第2の実施の形態におい
て、表側の斜め上方向から見たモーション車を示す斜視
図である。
【図22】本発明の電子時計の第2の実施の形態におい
て、裏側の斜め上方向から見たモーション車を示す斜視
図である。
【図23】本発明の電子時計の第2の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=−22.3度における
コンプリートの外観を示す平面図である。
【図24】本発明の電子時計の第2の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=+67.3度における
コンプリートの外観を示す平面図である。
【図25】本発明の電子時計の第2の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=157.3度における
コンプリートの外観を示す平面図である。
【図26】本発明の電子時計の第2の実施の形態におい
て、カム付き車の回転角度:c=247.3度における
コンプリートの外観を示す平面図である。
【図27】本発明の電子時計の実施の形態において、ハ
ートカムの輪郭形状を求める手順を説明するための平面
図である。
【図28】本発明の電子時計の実施の形態において、ハ
ートカムの輪郭形状を求めるときに用いる符号の意味を
示す図である。
【図29】本発明の電子時計の実施の形態において、ハ
ートカムの輪郭形状の座標値(x,y)を求める手順を
説明するための図である。
【符号の説明】
100 ムーブメント 100C コンプリート 102 地板 104 文字板 106 第2地板 110 巻真 112 つづみ車 114 小鉄車 116 輪列受 118 第2輪列受 120 第1コイルブロック 122 第1ステータ 124 第1ロータ 130 五番車 132 二番車 134 分針 136 日の裏車 140 筒車 142 時針 146 おしどり 148 かんぬき 150 第2コイルブロック 152 第2ステータ 154 第2ロータ 156 カム付き車 160 第1モーション車 162 第1モーション針 164 第2モーション車 166 第2モーション針 170 電池 176 スイッチばね 178 リセットレバー 180 回路ブロック 182 水晶振動子 184 IC 190 ケース 192 りゅうず 194 押しボタン 200 ムーブメント 200C コンプリート 202 地板 204 文字板 256 カム付き車 260 モーション車 262 モーション針

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の表示部材を備えた電子時計におい
    て、 モータ(150、152、154)と、 前記モータ(150、152、154)の回転により回
    転するように設けられたカム付き車(156)と、 前記カム付き車(156)に設けられた第1のカム機構
    (156c、160f、160g)と、 前記カム付き車(156)に設けられた第2のカム機構
    (156e、164f、164g)と、 前記モータ(150、152、154)の回転により第
    1のカム機構(156c、160f、160g)を介し
    て揺動可能に設けられた第1揺動車(160)と、 前記モータ(150、152、154)の回転により第
    2のカム機構(156e、164f、164g)を介し
    て揺動可能に設けられた第2揺動車(164)と、 前記第1揺動車(160)に取り付けられた第1揺動表
    示部材(162)と、 前記第2揺動車(164)に取り付けられた第2揺動表
    示部材(166)とを備え、 前記第1のカム機構(156c、160f、160g)
    は、前記モータ(150、152、154)が一定の角
    速度で回転するときに、前記第1揺動車(160)が一
    定の角速度で揺動するように形成された輪郭形状をもっ
    た第1のハートカム部(156c)を含み、 前記第2のカム機構(156e、164f、164g)
    は、前記モータ(150、152、154)が一定の角
    速度で回転するときに、前記第2揺動車(164)が一
    定の角速度で揺動するように形成された輪郭形状をもっ
    た第2のハートカム部(156e)を含むように構成さ
    れる、ことを特徴とする電子時計。
  2. 【請求項2】 複数の表示部材を備えた電子時計におい
    て、 第1モータ(120、122、124)と、 前記第1モータ(120、122、124)の回転によ
    り回転するように設けられた輪列(130、132、1
    36、140)と、 前記輪列(130、132、136、140)を構成す
    る部材のうちの少なくとも1つに取り付けられ、時刻情
    報を表示するための少なくとも1つの時刻表示部材(1
    34、142)と、 第2モータ(150、152、154)と、 前記第2モータ(150、152、154)の回転によ
    り回転するように設けられたカム付き車(156)と、 前記カム付き車(156)に設けられた第1のカム機構
    (156c、160f、160g)と、 前記カム付き車(156)に設けられた第2のカム機構
    (156e、164f、164g)と、 前記第2モータ(150、152、154)の回転によ
    り第1のカム機構(156c、160f、160g)を
    介して揺動可能に設けられた第1揺動車(160)と、 前記第2モータ(150、152、154)の回転によ
    り第2のカム機構(156e、164f、164g)を
    介して揺動可能に設けられた第2揺動車(164)と、 前記第1揺動車(160)に取り付けられた第1揺動表
    示部材(162)と、 前記第2揺動車(164)に取り付けられた第2揺動表
    示部材(166)とを備え、 前記第1のカム機構(156c、160f、160g)
    は、前記第2モータ(150、152、154)が一定
    の角速度で回転するときに、前記第1揺動車(160)
    が一定の角速度で揺動するように形成された輪郭形状を
    もった第1のハートカム部(156c)を含み、 前記第2のカム機構(156e、164f、164g)
    は、前記第2モータ(150、152、154)が一定
    の角速度で回転するときに、前記第2揺動車(164)
    が一定の角速度で揺動するように形成された輪郭形状を
    もった第2のハートカム部(156e)を含むように構
    成される、ことを特徴とする電子時計。
  3. 【請求項3】 前記第1のカム機構(156c、160
    f、160g)は、前記カム付き車(156)に設けら
    れた上ハートカム部(156c)と、前記第1揺動車
    (160)に設けられ、前記上ハートカム部(156
    c)に接触して作動する上作動レバー部(160f)
    と、前記上作動レバー部(160f)を前記上ハートカ
    ム部(156c)に押し付けるための上作動ばね部(1
    60g)とを含み、 前記第2のカム機構(156e、164f、164g)
    は、前記カム付き車(156)に設けられた下ハートカ
    ム部(156e)と、前記第2揺動車(164)に設け
    られ、前記下ハートカム部(156e)に接触して作動
    する下作動レバー部(164f)と、前記下作動レバー
    部(164f)を前記下ハートカム部(156e)に押
    し付けるための下作動ばね部(164g)とを含む、こ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子時
    計。
  4. 【請求項4】 前記上ハートカム部(156c)の輪郭
    形状と、前記下ハートカム部(156e)の輪郭形状を
    それぞれXY座標系で(x,y)と表わしたとき、 前記第1揺動車(160)の回転中心と前記上ハートカ
    ム部(156c)の回転中心との間の距離、および、前
    記第2揺動車(164)の回転中心と前記下ハートカム
    部(156e)の回転中心との間の距離をRとし、 前記上ハートカム部(156c)がθラジアン回転した
    ときの前記上ハートカム部(156c)の回転中心と前
    記上ハートカム部(156c)の輪郭形状との間の距
    離、および、前記下ハートカム部(156e)がθラジ
    アン回転したときの前記下ハートカム部(156e)の
    回転中心と前記下ハートカム部(156e)の輪郭形状
    との間の距離をrとし、 前記上ハートカム部(156c)がθ=0ラジアンの初
    期位置にあるときの前記上ハートカム部(156c)の
    輪郭形状と前記第1揺動車(160)の回転中心との間
    の距離、および、前記下ハートカム部(156e)がθ
    =0ラジアンの初期位置にあるときの前記下ハートカム
    部(156e)の輪郭形状と前記第2揺動車(164)
    の回転中心との間の距離をraとし、 φ=cos-1 ((R2 +r2 −ra2 )/(2R*
    r)) とし、 ξ=(π/2)−φ+θ としたときに、 x=−r*cosξ、y=r*sinξとなるように
    (x,y)が定められる、ことを特徴とする請求項1か
    ら請求項3のいずれか1項に記載の電子時計。
  5. 【請求項5】 複数の表示部材を備えた電子時計におい
    て、 第1モータ(120、122、124)と、 前記第1モータ(120、122、124)の回転によ
    り回転するように設けられた輪列(130、132、1
    36、140)と、 前記輪列(130、132、136、140)を構成す
    る部材のうちの少なくとも1つに取り付けられ、時刻情
    報を表示するための少なくとも1つの時刻表示部材(1
    34、142)と、 第2モータ(150、152、154)と、 前記第2モータ(150、152、154)の回転によ
    り回転するように設けられたカム付き車(256)と、 前記カム付き車(256)に設けられたカム機構(25
    6c、260f、260g)と、 前記第2モータ(150、152、154)の回転によ
    りカム機構(256c、260f、260g)を介して
    揺動可能に設けられた揺動車(260)と、 前記揺動車(260)に取り付けられた揺動表示部材
    (262)とを備え、 前記カム機構(256c、260f、260g)は、前
    記第2モータ(150、152、154)が一定の角速
    度で回転するときに、前記揺動車(260)が一定の角
    速度で揺動するように形成された輪郭形状をもったハー
    トカム部(256c)を含む、ことを特徴とする電子時
    計。
  6. 【請求項6】 前記カム機構(256c、260f、2
    60g)は、前記カム付き車(256)に設けられたハ
    ートカム部(256c)と、前記揺動車(260)に設
    けられ、前記ハートカム部(256c)に接触して作動
    する作動レバー部(260f)と、前記作動レバー部
    (260f)を前記ハートカム部(256c)に押し付
    けるための作動ばね部(260g)とを含む、ことを特
    徴とする請求項5に記載の電子時計。
  7. 【請求項7】 前記ハートカム部(256c)の輪郭形
    状をXY座標系で(x,y)と表わしたとき、 前記揺動車(260)の回転中心と前記ハートカム部
    (256c)の回転中心との間の距離をRとし、 前記ハートカム部(256c)がθラジアン回転したと
    きの前記ハートカム部(256c)の回転中心と前記ハ
    ートカム部(256c)の輪郭形状との間の距離をrと
    し、 ハートカムがθ=0ラジアンの初期位置にあるときの前
    記ハートカム部(256c)の輪郭形状と前記揺動車
    (260)の回転中心との間の距離をraとし、 φ=cos-1 ((R2 +r2 −ra2 )/(2R*
    r)) とし、 ξ=(π/2)−φ+θ としたときに、 x=−r*cosξ、y=r*sinξとなるように
    (x,y)が定められる、ことを特徴とする請求項5又
    は請求項6に記載の電子時計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006119007A (ja) * 2004-10-22 2006-05-11 Seiko Epson Corp 時計
JP2008064749A (ja) * 2006-08-09 2008-03-21 Citizen Holdings Co Ltd 動作板付き時計

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