JP2002257293A - 1軸拘束型熱応力吸収支持機構 - Google Patents

1軸拘束型熱応力吸収支持機構

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JP2002257293A
JP2002257293A JP2001059028A JP2001059028A JP2002257293A JP 2002257293 A JP2002257293 A JP 2002257293A JP 2001059028 A JP2001059028 A JP 2001059028A JP 2001059028 A JP2001059028 A JP 2001059028A JP 2002257293 A JP2002257293 A JP 2002257293A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の機構は、環状の内フレームと外フレー
ムを同心上に備えていることから、平面内の大きさがあ
る程度必要になり、小型化が困難であった。 【解決手段】 機器の取付部8が取着される軸部6と、
軸部6の外側に設けられ台座7に取着されるフレーム2
と、軸部6に連設しフレーム2の長手方向と平行に設け
られた熱応力第1吸収部4と、熱応力第1吸収部4に対
して任意の角度で熱応力第1吸収部4とフレーム2とを
連結する熱応力第2吸収部5とを備え、軸部6は、取付
面701に対して直交する方向に延在し、熱応力第1吸
収部4は、それぞれの一端が軸部6の両側に連設しフレ
ーム2の長手方向と平行する2方向に延在する二つの第
1片体401により構成され、熱応力第2吸収部5は、
二つの第1片体401のそれぞれの他端からフレーム2
の方向に延在しかつフレーム2の長手方向の両端を連結
する二つの第2片体501により構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度環境の変化に
よって金属等に発生する熱応力を吸収するための1軸拘
束型熱応力吸収支持機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、種々の機械を構成している金属
等は、環境温度の変化に応じて、わずかに変形する性質
を有している。しかし、この温度による変形量は材料固
有の値であるため、ねじ止め等による拘束によって各部
に熱応力が発生し、機械の円滑な駆動の支障をきたすも
のとなる。そこで、この熱応力を吸収し、環境温度の変
化にかかわらず機械の駆動性を維持するために熱応力吸
収支持機構が提供され、例えば、衛星に搭載するレーザ
ー機器などの支持機構として用いられている。
【0003】従来、この種の1軸拘束型熱応力吸収支持
機構は様々なものが採用されている。例えば特開200
0−179791号公報には、図8、9に示す構成のも
のが記載されている。図8、9において、1軸拘束型熱
応力吸収支持機構11は、機器の取付部18が取付けら
れる軸部16と、軸部16と同心に設けられた環状の内
フレーム13と、内フレーム13の半径方向外側で軸部
16と同心に設けられた環状の外フレーム12と、軸部
16と内フレーム13を連結する熱応力第1吸収部14
と、内フレーム13と外フレーム12を連結する熱応力
第2吸収部15から構成される。
【0004】環境温度が変化すると、線膨張係数や断面
形状の相違によって機器の取付部18と台座17にはそ
れぞれ熱による微少な変形が起こり、取付部18は台座
17に対して相対的に変位する。この取付部18の変位
は軸部16を介して内フレーム13と外フレーム12に
伝達される。機器の取付部18が、X方向に変位した場
合は熱応力第1吸収部14が、Y方向に変位した場合は
熱応力第2吸収部15がそれぞれ弾性変形することによ
り、台座17および機器の取付部18にて発生する熱応
力が吸収される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の1
軸拘束型熱応力吸収支持機構は環状の内フレーム13と
外フレーム12を同心上に備えていることから、平面内
の大きさがある程度必要になり、小型化を困難にすると
いう問題点があった。本発明は、この問題点を解決する
1軸拘束型熱応力吸収支持機構を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係わる1軸拘束型熱応力吸収支持機構
の発明は、台座に対して機器の取付部を支持する1軸拘
束型熱応力吸収支持機構であって、前記機器の取付部が
取着される軸部と、前記軸部の外側に設けられ前記台座
に取着されるフレームと、前記軸部に連設し前記フレー
ムの長手方向と平行に設けられた熱応力第1吸収部と、
前記熱応力第1吸収部に対して任意の角度で前記熱応力
第1吸収部と前記フレームとを連結する熱応力第2吸収
部とを備え、前記軸部は、前記フレームが前記台座の取
付面に取着された状態で前記取付面に対して直交する方
向に延在し、前記熱応力第1吸収部は、それぞれの一端
が前記軸部の両側に連設し前記フレームの長手方向と平
行する2方向に延在する二つの第1片体により構成さ
れ、前記熱応力第2吸収部は、前記二つの第1片体のそ
れぞれの他端から前記フレームの方向に延在しかつ前記
フレームの長手方向の両端にそれぞれ連結する二つの第
2片体により構成されていることを特徴とする。
【0007】また、請求項2に係わる1軸拘束型熱応力
吸収支持機構の発明は、前記請求項1に記載の前記フレ
ームが前記台座の取付面に取着された状態で、前記軸
部、前記第1片体、前記第2片体が、前記台座の取付面
から離れていることを特徴とする。
【0008】さらに、請求項3に係わる1軸拘束型熱応
力吸収支持機構の発明は、前記請求項1または前記請求
項2に記載の前記第1片体が、前記フレームの長手方向
に対して平行する方向に延在する幅と、前記軸部の延在
方向と平行する方向に延在する高さと、前記幅および前
記高さに対して直交する方向に延在する厚さとを有し、
前記第2片体は、前記フレームの長手方向に対して直交
する方向に延在する幅と、前記軸部の延在方向に平行す
る方向に延在する高さと、前記幅および前記高さに対し
て直交する方向に延在する厚さとを有することを特徴と
する。
【0009】さらに、請求項4に係わる1軸拘束型熱応
力吸収支持機構の発明は、前記請求項3に記載の前記第
1片体と前記第2片体とが、その幅方向の両端部が幅方
向の中央部よりも小さい断面で形成されていることを特
徴とする。
【0010】さらに、請求項5に係わる1軸拘束型熱応
力吸収支持機構の発明は、前記請求項3に記載の前記第
1片体と前記第2片体とが、その高さが厚さよりも十分
に大きい寸法で、幅方向に均一な矩形断面で形成されて
いることを特徴とする。
【0011】さらに、請求項6に係わる1軸拘束型熱応
力吸収支持機構の発明は、前記請求項1から3に記載の
前記軸部が、前記軸部と同心に雌ねじを形成しているこ
とを特徴とする。
【0012】さらに、請求項7に係わる1軸拘束型熱応
力吸収支持機構の発明は、前記請求項1から3に記載の
前記フレームが、前記台座の取付面に合わされる平板状
のフランジと、この平板状のフランジからU字状に起立
するU字部とを有し、前記フランジにボルト挿通孔が形
成されていることを特徴とする。
【0013】さらに、請求項8に係わる1軸拘束型熱応
力吸収支持機構の発明は、前記請求項1から5に記載の
前記第1片体と前記第2片体とが、熱応力の作用する際
に弾性範囲内においてそれらの厚さ方向に弾性変形可能
な金属材料により構成されていることを特徴とする。
【0014】さらに、請求項9に係わる1軸拘束型熱応
力吸収支持機構の発明は、前記請求項1に記載の前記軸
部、前記フレーム、前記熱応力第1吸収部、前記熱応力
第2吸収部が、一体に形成されていることを特徴とす
る。
【0015】さらに、請求項10に係わる1軸拘束型熱
応力吸収支持機構の発明は、前記請求項3に記載の前記
第1片体の幅が、前記第2片体の幅に等しいことを特徴
とする。
【0016】さらに、請求項11に係わる1軸拘束型熱
応力吸収支持機構の発明は、前記請求項1に記載の前記
熱応力第2吸収部が、前記熱応力第1吸収部に対し直交
して前記熱応力第1吸収部と前記フレームとを連結する
ことを特徴とする。
【0017】さらに、請求項12に係わる1軸拘束型熱
応力吸収支持機構の発明は、前記請求項3に記載の前記
第1片体が、その幅方向の任意の部分において他の部分
よりも小さい断面で形成され、前記第2片体が、その幅
方向の任意の部分において他の部分よりも小さい断面で
形成されていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】《第1の実施の形態》本発明の第
1の実施の形態による1軸拘束型熱応力吸収支持機構
は、フレームの一部が弾性変形によって動くことによ
り、高さ方向の変位を制限した状態で支持する物の平面
内の熱応力を吸収するものである。
【0019】図1は本発明の1軸拘束型熱応力吸収支持
機構の第1の実施の形態の平面図、図2は図1の1軸拘
束型熱応力吸収支持機構のA−A断面を示す図、図3は
図1の1軸拘束型熱応力吸収支持機構のB−B断面を示
す図、図4は図1の1軸拘束型熱応力吸収支持機構のC
−C断面とD−D断面を示す図である。第1の実施の形
態では、台座7の取付面701と平行する平面内におい
て、互いに直交する方向をXとYとし、台座7の取付面
701に対して直交する方向をZとしている。
【0020】図1〜図4において、環境温度が変化する
と、線膨張係数や断面形状の相違によって機器の取付部
8と台座7にはそれぞれ熱による微少な変形が起こり、
機器の取付部8は台座7に対して相対的に変位する。機
器の取付部8の変位は軸部6を介してフレーム2に伝達
される。機器の取付部8が、X方向に変位した場合には
熱応力第1吸収部4が、Y方向に変位した場合には熱応
力第2吸収部5がそれぞれ弾性変形することにより、台
座7および機器の取付部8にて発生する熱応力が吸収さ
れる。
【0021】次に、1軸拘束型熱応力吸収支持機構1の
構成について、説明する。図1を参照すると、1軸拘束
型熱応力吸収支持機構1は、機器の取付部8が取付けら
れる軸部6と、軸部6の外側に設けられたフレーム2
と、軸部6からフレーム2(U字部203)の長手方向
(Y方向)と平行に設けられた熱応力第1吸収部4と、
フレーム2と熱応力第1吸収部4を連結する熱応力第2
吸収部5とを含んで構成される。熱応力第1吸収部4と
熱応力第2吸収部5とは、X−Y平面内にお互いが直交
するように設けられており、その断面は高さ(Z方向の
H1、H2)が厚さ(X方向のT1、Y方向のT2)よ
りも十分大きく、その両端部は局所的に断面積が小さく
なっている。フレーム2は、台座7に取着されるフラン
ジ201と、フランジ201を取着するためのボルト挿
通孔202と、熱応力第2吸収部5の端部が連なるよう
に設けられ(連設され)たU字部203とを含む。
【0022】台座7は、例えば人工衛星の構造体であ
り、機器の取付部8は、例えば人工衛星に搭載される機
器を取り付けるための取付部である。
【0023】軸部6は、フランジ201が台座7の取付
面701に取着された状態で取付面701に対して直交
する方向に円柱状に延在しており、軸部6には、軸部6
と同心に雌ねじ601が形成されている。機器の取付部
8は雌ねじ601に螺合するねじ602(図3参照)に
より軸部6に取着されている。U字部203は軸部6か
ら離れた位置で取付面701に直交する方向に起立して
形成され、Y軸と平行な方向を長手方向としている。
【0024】熱応力第1吸収部4は、軸部6の両側に連
なるように設けられ(連設され)、Y方向に延在する二
つの第1片体401で構成されている。各第1片体40
1は、Y方向に延在する幅W1(図1参照)と、軸部6
の延在するZ方向と平行する方向に延在する高さH1
(図4参照)と、幅W1および高さH1に対して直交す
る方向に延在する厚さT1(図4参照)とを有し、断面
が縦長の矩形に形成されている。さらに、各第1片体4
01は、幅W1方向の両端部が幅W1方向の中央部より
も小さい断面(くびれ部402、403)で形成されて
いる。なお、各第1片体401は、その両端部以外にお
いて、幅W1方向の任意の部分で他の部分よりも小さい
断面(くびれ部402、403)が形成されていてもよ
い。
【0025】熱応力第2吸収部5は、それぞれの一端が
軸部6の両側に連設された第1片体401のそれぞれの
他端に連設し、第1片体401の延在する方向に対して
直交するX方向に延在する二つの第2片体501により
構成されている。二つの第2片体501は、フレーム2
のU字部203の両端部付近(つまり、U字部203の
長手方向の両端部付近)に連設し、第1片体401とフ
レーム2とを連結している。各第2片体501は、X方
向に延在する幅W2(図1参照)と、軸部6の延在する
Z方向と平行する方向に延在する高さH2(図4参照)
と、幅W2および高さH2に対して直交する方向に延在
する厚さT2(図4参照)とを有し、断面が縦長の矩形
に形成されている。さらに、各第2片体501は、幅W
2方向の両端部が幅W2方向の中央部よりも小さい断面
(くびれ部502、503)で形成されている。図1で
は、くびれ部503は、くびれ部403と共通である
が、熱応力に伴う変位により、別個に形成してもよい。
なお、各第2片体501は、その両端部以外において、
幅W2方向の任意の部分で他の部分よりも小さい断面
(くびれ部502、503)が形成されていてもよい。
【0026】1軸拘束型熱応力吸収支持機構1は、フラ
ンジ201のボルト挿通孔202に挿通された複数のボ
ルト204が台座7に締結されることで取付面701に
取着され、台座7に取着された状態で、軸部6と第1片
体401と第2片体501が取付面701からZ方向に
離れるように隙間702が形成されている。このような
構成からなる1軸拘束型熱応力吸収支持機構1は、台座
7上において機器の取付部8を支持するに足る強度、剛
性を持った材料で形成され、熱応力第1吸収部4と熱応
力第2吸収部5は、熱応力が作用した際に弾性範囲内に
おいてそれらの厚さT1、T2方向に弾性変形可能な材
料、例えば、アルミ合金やステンレス鋼、チタン合金な
どの金属材料が使用される。本実施の形態では、上記の
金属材料を用いて、軸部6、フレーム2、熱応力第1吸
収部4、熱応力第2吸収部5は一体に形成されている。
【0027】この実施の形態に係る1軸拘束型熱応力吸
収支持機構1は、熱応力第1吸収部4と熱応力第2吸収
部5とがお互いに直交するように連続して設けられてい
るので、高さ方向だけでなく平面内にも限られた狭いス
ペースに配設することが可能である。
【0028】次に、1軸拘束型熱応力吸収支持機構1の
動作について図1〜図6を用いて説明する。図5は、本
発明の1軸拘束型熱応力吸収支持機構の第1の実施の形
態のX方向の動作を示す図である。図6は、本発明の1
軸拘束型熱応力吸収支持機構の第1の実施の形態のY方
向の動作を示す図である。
【0029】環境温度が変化すると、線膨張係数や断面
形状の相違によって機器の取付部8と台座7にはそれぞ
れ熱による微少な変形が起こり、機器の取付部8は台座
7に対して相対的に変位する。この取付部8の変位は軸
部6を介してフレーム2に伝達される。
【0030】図5に示すように、機器の取付部8(図2
参照)がX方向に変位すると、軸部6にX方向の力が加
わるので、軸部6がX方向に変位可能なように熱応力第
1吸収部4がX方向に変形する。この時、熱応力第1吸
収部4の二つの第1片体401は、その両端部がくびれ
て断面積が小さくなっている(くびれ部402、403
を備えている)のでX方向に変形しやすくなっており、
弾性限範囲内で変形する。また、熱応力第1吸収部4つ
まり第1片体401の高さH1が厚さT1よりも十分大
きな寸法となっている(図4参照)ため、この変形はZ
方向の変位が制限された状態での変形となる。
【0031】同様に、図6に示すように、機器の取付部
8(図2参照)がY方向に変位すると、軸部6にY方向
の力が加わるので、軸部6がY方向に変位可能なように
熱応力第2吸収部5がY方向に変形する。この時、熱応
力第2吸収部5の二つの第2片体501は、その両端部
がくびれて断面積が小さくなっている(くびれ部50
2、503を備えている)のでY方向に変形しやすくな
っており、弾性限範囲内で変形する。また、熱応力第2
吸収部5つまり第2片体501の高さH2が厚さT2よ
りも十分大きな寸法となっている(図4参照)ため、こ
の変形はZ方向の変位が制限された状態での変形とな
る。以上の動作により、台座7および機器の取付部8に
て発生する熱応力が吸収される。
【0032】なお、軸部6、二つの第1片体401、二
つの第2片体501は、台座7の取付面701との間に
わずかな隙間702を有し、台座7の取付面701から
わずかに浮いて(離れて)おり、熱応力第1吸収部4と
熱応力第2吸収部5は、台座7との接触による摩擦抵抗
を受けることなく円滑に弾性変形することができる。そ
して、台座7、機器の取付部8、機器の取付部8に取付
けられる機器に発生する熱応力に伴う機器の取付部8の
変位が熱応力第1吸収部4と熱応力第2吸収部5の弾性
限範囲の弾性変形によって吸収されるため、衛星の搭載
される機器、例えばレーザー機器などの動作に支障をき
たすことはない。
【0033】《第2の実施の形態》次に、本発明の第2
の実施の形態について図面を参照して説明する。図7
は、本発明の1軸拘束型熱応力吸収支持機構の第2の実
施の形態の平面図である。なお、この第2の実施の形態
は、上記の第1の実施の形態の構成と略同様であり、同
一箇所には同一符号を付してあり、その箇所の説明は省
略する。この第2の実施の形態では、図7に示すよう
に、熱応力第2吸収部5が、熱応力第1吸収部4の延在
するY方向と直交する形態になっていない。すなわち、
熱応力第1吸収部4と熱応力第2吸収部5を任意の角度
で平面内に設けている。
【0034】このような実施の形態でも図1と同様に台
座7および機器の取付部8にて発生する熱応力を吸収す
ることができる。機器の取付部8(図2参照)がX方向
に変位すると、軸部6にX方向の力が加わるので、軸部
6がX方向に変位可能なように熱応力第1吸収部4がX
方向に変形する。この時、熱応力第1吸収部4は、その
両端部がくびれて断面積が小さくなっている(くびれ部
402、403)のでX方向に変形しやすくなってお
り、弾性限範囲内で変形する。また、熱応力第1吸収部
4の高さH1が厚さT1よりも十分大きな寸法となって
いる(図4参照)ため、この変形はZ方向の変位が制限
された状態での変形となる。同様に、機器の取付部8
(図2参照)がY方向に変位すると、軸部6にY方向の
力が加わるので、軸部6がY方向に変位可能なように熱
応力第2吸収部5がY方向に変形する。この時、熱応力
第2吸収部5は、その両端部がくびれて断面積が小さく
なっている(くびれ部502、503)のでY方向に変
形しやすくなっており、弾性限範囲内で変形する。ま
た、熱応力第2吸収部5の高さH2が厚さT2よりも十
分大きな寸法となっている(図4参照)ため、この変形
はZ方向の変位が制限された状態での変形となる。以上
の動作により、台座7および機器の取付部8にて発生す
る熱応力が吸収される。
【0035】なお、第1の実施の形態と同様に、軸部
6、二つの第1片体401、二つの第2片体501は、
台座7の取付面701との間にわずかな隙間702を有
し、台座7の取付面701からわずかに浮いて(離れ
て)おり、熱応力第1吸収部4と熱応力第2吸収部5
は、台座7との接触による摩擦抵抗を受けることなく円
滑に弾性変形することができる。そして、台座7、機器
の取付部8、機器の取付部8に取付けられる機器に発生
する熱ひずみに伴う機器の取付部8の変位が熱応力第1
吸収部4と熱応力第2吸収部5の弾性限範囲の弾性変形
によって吸収されるため、衛星の搭載される機器、例え
ばレーザー機器などの動作に支障をきたすことはない。
【0036】また、図1の軸部6はフランジ201が台
座7の取付面701に取着された状態で取付面701に
対して直交する方向に円柱状をしているが、角柱状と
し、この断面を矩形や多角形にしてもかまわない。
【0037】なお、本発明は上記し、且つ、図面に示す
実施の形態に限定することなく、その要旨を変更しない
範囲内で適宜変形して実施し得るものである。幅W1と
幅W2とは等しくても等しくなくてもよいし、高さH1
と高さH2とは等しくても等しくなくてもよいし、厚さ
T1と厚さT2とは等しくても等しくなくてもよい。
【0038】
【発明の効果】第1の効果は、小型化が可能であるとい
うことである。このため、高さ方向だけでなく平面内に
も限られた狭いスペースに配設することが可能である。
その理由は、熱応力第1吸収部(二つの第1片体)と熱
応力第2吸収部(二つの第2片体))とを取付平面内に
お互いに直交するように連続して設けているためであ
る。
【0039】第2の効果は、高さ方向の変位を制限した
状態で取付平面内の変位を許容できるということであ
る。その理由は、熱応力第1吸収部と熱応力第2吸収部
の高さが厚さよりも十分大きく、かつ熱応力第1吸収部
と熱応力第2吸収部のそれぞれの両端部がくびれて断面
積が小さくなっているので、取付平面内において弾性変
形しやすくなっているからである。
【0040】第3の効果は、熱応力吸収に再現性がある
ということである。その理由は、熱応力吸収支持機構を
単一の材料で作ることが可能なため1軸拘束型熱応力吸
収支持機構の組立・分解・調整が不要になり、熱応力第
1吸収部と熱応力第2吸収部の変形量に変化がないため
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1軸拘束型熱応力吸収支持機構の第1
の実施の形態の平面図である。
【図2】図1の1軸拘束型熱応力吸収支持機構のA−A
断面を示す図である。
【図3】図1の1軸拘束型熱応力吸収支持機構のB−B
断面を示す図である。
【図4】図1の1軸拘束型熱応力吸収支持機構のC−C
断面とD−D断面を示す図である。
【図5】本発明の1軸拘束型熱応力吸収支持機構の第1
の実施の形態のX方向の動作を示す図である。
【図6】本発明の1軸拘束型熱応力吸収支持機構の第1
の実施の形態のY方向の動作を示す図である。
【図7】本発明の1軸拘束型熱応力吸収支持機構の第2
の実施の形態の平面図である。
【図8】従来技術を示す平面図である。
【図9】図8のA−A断面図である。
【符号の説明】
1、11 1軸拘束型熱応力吸収支持機構 2 フレーム 201 フランジ 202 ボルト挿通孔 203 U字部 204 ボルト 4、14 熱応力第1吸収部 401 第1片体 402、403 くびれ部 5、15 熱応力第2吸収部 501 第2片体 502、503 くびれ部 6、16 軸部 601 雌ねじ 602 ねじ 7、17 台座 701 取付面 702 隙間 8、18 機器の取付部 12 外フレーム 13 内フレーム

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台座に対して機器の取付部を支持する1
    軸拘束型熱応力吸収支持機構であって、前記機器の取付
    部が取着される軸部と、前記軸部の外側に設けられ前記
    台座に取着されるフレームと、前記軸部に連設し前記フ
    レームの長手方向と平行に設けられた熱応力第1吸収部
    と、前記熱応力第1吸収部に対して任意の角度で前記熱
    応力第1吸収部と前記フレームとを連結する熱応力第2
    吸収部とを備え、前記軸部は、前記フレームが前記台座
    の取付面に取着された状態で前記取付面に対して直交す
    る方向に延在し、前記熱応力第1吸収部は、それぞれの
    一端が前記軸部の両側に連設し前記フレームの長手方向
    と平行する2方向に延在する二つの第1片体により構成
    され、前記熱応力第2吸収部は、前記二つの第1片体の
    それぞれの他端から前記フレームの方向に延在しかつ前
    記フレームの長手方向の両端にそれぞれ連結する二つの
    第2片体により構成されていることを特徴とする1軸拘
    束型熱応力吸収支持機構。
  2. 【請求項2】 前記フレームが前記台座の取付面に取着
    された状態で、前記軸部、前記第1片体、前記第2片体
    が、前記台座の取付面から離れていることを特徴とする
    請求項1に記載の1軸拘束型熱応力吸収支持機構。
  3. 【請求項3】 前記第1片体は、前記フレームの長手方
    向に対して平行する方向に延在する幅と、前記軸部の延
    在方向と平行する方向に延在する高さと、前記幅および
    前記高さに対して直交する方向に延在する厚さとを有
    し、前記第2片体は、前記フレームの長手方向に対して
    直交する方向に延在する幅と、前記軸部の延在方向に平
    行する方向に延在する高さと、前記幅および前記高さに
    対して直交する方向に延在する厚さとを有することを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の1軸拘束型熱
    応力吸収支持機構。
  4. 【請求項4】 前記第1片体と前記第2片体とが、その
    幅方向の両端部が幅方向の中央部よりも小さい断面で形
    成されていることを特徴とする請求項3に記載の1軸拘
    束型熱応力吸収支持機構。
  5. 【請求項5】 前記第1片体と前記第2片体とが、その
    高さが厚さよりも十分に大きい寸法で、幅方向に均一な
    矩形断面で形成されていることを特徴とする請求項3に
    記載の1軸拘束型熱応力吸収支持機構。
  6. 【請求項6】 前記軸部が、前記軸部と同心に雌ねじを
    形成していることを特徴とする請求項1から3に記載の
    1軸拘束型熱応力吸収支持機構。
  7. 【請求項7】 前記フレームが、前記台座の取付面に合
    わされる平板状のフランジと、この平板状のフランジか
    らU字状に起立するU字部とを有し、前記フランジにボ
    ルト挿通孔が形成されていることを特徴とする請求項1
    から3に記載の1軸拘束型熱応力吸収支持機構。
  8. 【請求項8】 前記第1片体と前記第2片体とが、熱応
    力の作用する際に弾性範囲内においてそれらの厚さ方向
    に弾性変形可能な金属材料により構成されていることを
    特徴とする請求項1から5に記載の1軸拘束型熱応力吸
    収支持機構。
  9. 【請求項9】 前記軸部、前記フレーム、前記熱応力第
    1吸収部、前記熱応力第2吸収部が、一体に形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の1軸拘束型熱応
    力吸収支持機構。
  10. 【請求項10】 前記第1片体の幅が、前記第2片体の
    幅に等しいことを特徴とする請求項3に記載の1軸拘束
    型熱応力吸収支持機構。
  11. 【請求項11】 前記熱応力第2吸収部が、前記熱応力
    第1吸収部に対し直交して前記熱応力第1吸収部と前記
    フレームとを連結することを特徴とする請求項1に記載
    の1軸拘束型熱応力吸収支持機構。
  12. 【請求項12】 前記第1片体が、その幅方向の任意の
    部分において他の部分よりも小さい断面で形成され、前
    記第2片体が、その幅方向の任意の部分において他の部
    分よりも小さい断面で形成されていることを特徴とする
    請求項3に記載の1軸拘束型熱応力吸収支持機構。
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DE102007004086B4 (de) 2006-01-31 2018-09-13 GM Global Technology Operations LLC (n. d. Ges. d. Staates Delaware) Isoliertes kraftstoffliefersystem

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