JP2002257206A - バリエータ用ディスク及びその製造方法 - Google Patents
バリエータ用ディスク及びその製造方法Info
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Abstract
ができるとともに、熱処理後のスプライン穴の仕上げ加
工を容易に行うことができるバリエータ用ディスク及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】ディスクDを熱処理して表面硬さをHv7
00以上とする。軌道面1を冷却しながらスプライン穴
2を高周波加熱にて加熱した後、当該スプライン穴2を
徐冷する。これにより、軌道面1の表面硬さがHv70
0以上、スプライン穴2の表面硬さがHv600以下、
少なくとも薄肉部において、スプライン穴2の歯底2a
の硬化層Aと軌道部1の硬化層Bとの間Cの硬さの変化
量が、1mm深さ当たりHv20以上のディスクDを得
る。
Description
段変速機に装備されるバリエータ用ディスク及びその製
造方法に関する。
無段変速機のバリエータを示す概略図である。このバリ
エータ10は、車両の動力源12により回転駆動される
入力軸13を備えており、この入力軸13はその両端近
傍にそれぞれ入力ディスク15を支持している。これら
入力ディスク15の中心部には、複数条のスプライン溝
を切ったスプライン穴15aが形成されており、入力デ
ィスク15は前記スプライン穴15aを入力軸13のス
プライン軸13aに噛合させることにより、入力軸13
の軸方向への僅かな移動が許容された状態で、入力軸1
3と一体回転可能になっている。また、前記入力ディス
ク15の一側面には凹湾曲状の軌道部15bが形成され
ている。
エータ10の出力部18が相対回転自在に支持されてい
る。この出力部18は出力部材19と、この出力部材1
9にそれぞれ一体回転可能に支持された一対の出力ディ
スク20とを備えており、この出力ディスク20の前記
入力ディスク15の軌道部15bに対向する一側面に
は、凹湾曲状の軌道部20bが形成されている。前記出
力部材19の両端部外周にはスプライン軸19cが形成
されており、このプライン軸19cに出力ディスク20
に形成されたスプライン穴20cが噛合されている。ま
た、前記出力部材19の中央部外周には動力伝達用のチ
ェーン23と噛み合うスプロケットギヤ19aが形成さ
れている。さらに、互いに対向する入力ディスク15の
軌道部15bと出力ディスク20の軌道部20bとの間
には、それぞれ各軌道部15b,20bと転がり接触す
る3個の円盤状のローラ21が円周等配に配置されてい
る。各ローラ21はキャリッジ22によって回転自在に
支持されているとともに、当該キャリッジ22によって
各軌道部15b,20bとの相対位置を調整できるよう
になっている。
ィスク15、出力ディスク20、及びローラ21を1組
としてこれを一対設けた、いわゆるダブルキャビティ型
に構成されており、入力ディスク15から出力ディスク
20に対して、前記6個のローラ21を介してトルクが
伝達される。また、前記6個のローラ21の位置をキャ
リッジ22によって調整することにより(図6の二点鎖
線参照)、出力ディスク20の回転数(変速比)を増減
させることができる。
らなるものであり、その製造に際しては、切削加工にて
前記スプライン穴15aや凹湾曲面からなる軌道部15
bが形成されたブランクを熱処理して硬化させた後、前
記スプライン穴15aをブローチ加工にて仕上げ、その
内周面(最小内径面)を加工基準として、前記軌道部1
5bを切削或いは研削にて仕上げることが行われてい
る。
おいては、入力ディスク15と出力ディスク20との間
のトルク伝達を確実に行わせるために、各ローラ21を
各ディスク15,20の軌道部15b,20bに対して
高い接触圧で接触させる必要がある。このため、軌道部
15b,20bの表面のビッカース硬さ(Hv)を70
0以上として、当該軌道部15b,20bの疲労強度を
確保することが行われている。ところが、前記ディスク
15,20の熱処理においては、ブランクを加熱炉に投
入して全体を高温雰囲気下で加熱し、急冷した後、焼き
もどすことが一般的に行われているので、ブランクの表
面全体が軌道部15b,20bに要求されるHv700
以上の硬さになっている。このため、各ディスク15,
20のスプライン穴15a,20cに偏荷重等にて過大
な負荷が作用した場合に、当該スプライン穴15b,2
0bの歯底に亀裂が発生し、この亀裂が進展して最悪の
場合には、ディスク15,20が割損するおそれがあ
る。また、スプライン穴15b,20bの切削性が悪い
ので、熱処理後の当該スプライン穴15b,20bのブ
ローチ加工に困難を伴い、加工コストが高く付くという
問題もあった。この発明は前記問題点に鑑みてなされた
ものであり、前記スプライン穴に亀裂が生じるのを防止
することができるとともに、熱処理後のスプライン穴の
仕上げ加工を容易に行うことができるバリエータ用ディ
スク及びその製造方法を提供することを目的とする。
のこの発明のバリエータ用ディスクは、トロイダル型無
段変速機のバリエータに用いられ、少なくとも一側面に
ローラが転走する凹湾曲状の軌道部を有し、中心部に入
力軸と噛合するスプライン穴を有するバリエータ用ディ
スクであって、前記軌道部の表面硬さがHv700以上
であり、前記スプライン穴の表面硬さがHv600以下
であり、少なくともスプライン穴と軌道部内周縁との間
の薄肉部において、前記スプライン穴の歯底の硬化層と
前記軌道部の硬化層との間の硬さの変化量が、1mm深
さ当たりHv20以上であることを特徴としている(請
求項1)。
クによれば、スプライン穴の表面硬さがHv600以下
であるので、当該スプライン穴に亀裂が生じ難くなると
ともに、当該スプライン穴の切削性を高めることができ
る。また、少なくともスプライン穴と軌道部内周縁との
間の薄肉部において、前記スプライン穴の歯底の硬化層
と前記軌道部の硬化層との間の硬さの変化量が、1mm
深さ当たりHv20以上で変化しており、その変化の割
合が大きいので、当該薄肉部の厚みを厚くすることな
く、軌道部の硬化層の硬さを十分確保したまま、スプラ
イン穴の硬化層の硬さを低くすることができる。この
点、前記変化量が1mm深さ当たりHv20未満である
と、軌道部の硬化層の硬さを十分に確保するためには、
薄肉部の厚みを厚くする必要があるので、その分、ディ
スクの外径を大きくする必要があるが、本願発明によれ
ば、ディスクの外径を徒に大きくすることなく、スプラ
イン穴の硬化層の硬さを低くすることができる。
製造方法は、請求項1記載のバリエータ用ディスクの製
造方法であって、前記ディスク用のブランクを熱処理し
て表面硬さをHv700以上とし、軌道部を冷却しなが
らスプライン穴を高周波加熱を用いて焼きなましした
後、前記スプライン穴及び軌道部を仕上げ加工すること
を特徴としている(請求項2)。この製造方法によれ
ば、ディスクの軌道部を冷却しながら当該ディスクのス
プライン穴を焼きなましするので、軌道部への熱影響を
少なくした状態で、スプライン穴を焼きなましすること
ができるとともに、少なくとも前記薄肉部において、ス
プライン穴の歯底の硬化層と軌道部の硬化層との間の硬
さを効果的に変化させることができる。
いては、軌道部に微少隙間を設けて冷却治具を沿わせ、
この冷却治具に冷却媒体を循環させて前記軌道部を冷却
するのが好ましい(請求項3)。これにより、プライン
穴を高周波加熱した際の軌道部への熱影響をより効果的
に減少させることができる。前記軌道部と冷却治具との
間の微少隙間は0.3〜0.5mmの範囲であるのが好
ましく(請求項4)、この場合には、前記軌道部を容易
且つ安定的に冷却することができる。
について添付図面を参照しながら説明する。図1はこの
発明のバリエータ用ディスクを示す断面図である。この
ディスクDは、バリエータの入力ディスク或いは出力デ
ィスクとして使用される環状のものであり、一側面に凹
湾曲面からなる軌道部1が形成され、中心部の内周に入
力軸10のスプライン軸11と噛合するスプライン穴2
が形成されている。このディスクDのスプライン穴2の
歯底2aと軌道部1の内周縁1aとの間の薄肉部Xの厚
みtは数mmから十数mmの範囲に設定されている。前
記ディスクDは、耐熱軸受鋼その他の高炭素鋼からな
り、その軌道部1の表面硬さはHv700以上、スプラ
イン穴2の表面硬さはHv600以下である。また、少
なくとも前記薄肉部Xにおいて、スプライン穴2の歯底
2aの硬化層Aと軌道部1の硬化層F(いずれも図2参
照)との間Cにおける硬さの変化量は、1mm深さ当た
りHv20以上である。
図3を参照しながら説明する。まず、鍛造されたリング
状素材に切削加工を施して、一側面に軌道部1を形成す
るとともに、他側面及び外周を所定形状に形成し、さら
に、ブローチを用いて中心部にスプライン穴2を形成し
てブランクBを得る(図3a参照)。これらの切削加工
は、熱処理歪みを考慮して所定の取り代を残した状態で
行う。次に、前記ブランクBを加熱炉に投入して全体を
高温雰囲気下で一定時間加熱した後、当該ブランクBを
油冷等にて急冷して焼入する(図3b参照)。さらに、
焼入が完了したブランクBに焼きもどし処理を施して、
全体の表面硬さをHv700以上に調整するとともに、
残留応力を除去する(図3c参照)。次いで、前記焼き
もどし処理を施したブランクBのスプライン穴2部分
を、高周波加熱によって加熱した後、大気中で徐冷する
ことにより、当該スプライン穴2部分を焼きなましして
(図3d参照)、その表面の硬さをHv600以下に調
整する。このスプライン穴2部分の加熱に際しては、軌
道部1を冷却しながら行って、その熱影響が軌道部1に
及ぶのを抑制する。このとき、表面焼きなまし部分の急
激な温度変化の影響により寸法変化や割れ等が生じるの
を防止するため、予めブランクB全体を100〜200
℃程度に熱して均熱化しておくことが望ましい。このよ
うな均熱化を施した場合には、寸法変化や割れ等が生じ
るのを防止し易い。また、スプライン穴2の歯底2aの
硬化層Aと軌道部1の硬化層Fとの間Cにおける硬さの
変化量を、より大きくすることが可能である。
具体例を示す概略図である。同図に示すように、この加
熱に際しては、軌道部1を上向きにした状態でブランク
Bを回転駆動可能なワーク受け5に保持するとともに、
そのスプライン穴2の内部に誘導加熱用のコイル6を導
入しておく。また、前記ブランクBの軌道部1に対し
て、当該軌道部1に合致する曲面を有する環状の冷却治
具7を、微少隙間Sを設けて沿わせておく。この微少隙
間Sは、0.3〜0.5mm、より好ましくは0.4〜
0.45mmに設定しておく。このような微少隙間Sを
設けておくことにより、軌道部1を容易且つ安定的に冷
却することができる。すなわち前記隙間Sが0.5mm
を超えると軌道部1を効果的に冷却することが困難であ
り、前記隙間Sが0.3mm未満であると冷却治具7の
熱膨張によって当該冷却治具7がブランクBの軌道部1
と摺動し、冷却状態が不安定になる。したがって、ディ
スクDの量産に際しては当該隙間Sの管理が重要であ
る。なお、前記冷却治具7は銅等の熱伝導率の高い金属
で形成されており、その内部には冷却媒体としての冷却
水が循環されている。
0〜120rpmの回転数で回転させるとともにコイル6
に通電することにより、スプライン穴2部分を高周波加
熱する。この際、軌道部1を冷却治具7によって冷却す
ることができるので、当該軌道部1が過熱されてその硬
さが低下するのを防止することができる。前記スプライ
ン穴2の加熱に際しては、予熱、放熱、及び本加熱をこ
の順で行って、全体を均一に加熱する。これにより、デ
ィスクDの軌道部1側とスプライン穴2側との温度差に
起因して薄肉部Xに割れが発生するのを防止することが
できる。
ンクBを大気中で徐冷する。これにより、軌道部1の硬
さHv700以上を確保しつつ、スプライン穴2を焼き
もどしして、当該スプライン穴2の表面硬さをHv60
0以下に調整するとともに、少なくとも薄肉部Xにおい
て、スプライン穴2の歯底2aの硬化層Aと前記軌道部
1の硬化層Fとの間の硬さの変化量を1mm当たりHv
20以上にする。そして、スプライン穴2をブローチE
を用いて仕上げた後(図3e参照)、その内周面を加工
基準として、軌道部1、側面及び外周面を切削或いは研
削にて仕上げる。前記スプライン穴2のブローチ加工に
際しては、その表面硬さが低下しているので、当該スプ
ライン穴2を容易且つ能率的に切削することができる。
このため、その加工コストを低減することができる。
スプライン穴の表面硬さがHv600以下であるので、
当該スプライン穴2にある程度の靭性を付与することが
できる。このため、スプライン穴2に過大な負荷が作用
した場合でも、その歯底2aに亀裂が発生するのを防止
することができる。また、少なくとも薄肉部Xにおい
て、歯底2aの硬化層Aと軌道部1の硬化層Fとの間の
硬さの変化量が、1mm深さあたりHv20以上であ
り、両者の硬さが急激に変化しているので、薄肉部Xに
おいても、軌道部の硬化層深さYを十分に確保すること
ができる。また、薄肉部Xの肉厚を厚くすることなく、
軌道部1とスプライン穴2の硬さをそれぞれ最適に設定
できるので、ディスクDの外径を徒に大きくする必要が
なくなる。
用ディスクのブランクを作成し、その全体の表面硬さを
Hv700以上に熱処理硬化させた後、図4に示す高周
波加熱装置を用いて、以下の条件でスプライン穴に焼き
なまし処理を施した。 材料:耐熱軸受用鋼 (外径210mm、内径40mm、最小厚み15mm) 組成 炭素(C)含有量 0.8〜1.5重量% シリコン(Si)含有量 0.5〜2.0重量% マンガン(Mn)含有量 0.3〜2.0重量% クロム(Cr)含有量 1.3〜1.98重量% モリブデン(Mo) 0.3〜1.0重量% 残 鉄(Fe)及び不可避不純物 但し Si+Mo>1.0重量% 加熱条件 周波数 30KHz 電圧 4.5Kw 加熱時間 予熱 5秒 放熱 3秒 本加熱 18秒 ブランク回転数 100〜120rpm ブランクの軌道部と冷却治具との隙間 0.4〜0.45mm
表面硬さがHv704〜719であり、スプライン穴の
表面硬さがHv529〜579であり、薄肉部において
スプライン穴の歯底の硬化層と前記軌道部の硬化層との
間の硬さの変化量は、薄肉部の硬さ分布を示す図5から
明らかなように、1mm深さ当たりHv50以上である
ことが確認された。
してその一側面のみに凹湾曲状の軌道部1を有するもの
を示したが、その両面に凹湾曲状の軌道部1を有するも
のにも本発明を勿論適用して実施することができる。
タ用ディスクによれば、スプライン穴の表面硬さがHv
600以下であるので、当該スプライン穴に過大な負荷
が作用した場合でも、その歯底に亀裂が生じるのを防止
することができる。また、スプライン穴を容易に切削仕
上げすることができ、その加工コストを低減することが
できる。しかも、少なくとも薄肉部において、スプライ
ン穴の歯底の硬化層と軌道部の硬化層との間の硬さの変
化量が、1mm深さ当たりHv20以上と変化している
ので、当該薄肉部においても、軌道部の硬化層深さを十
分に確保することができ、ひいては軌道部の耐久性を良
好に発揮させることができる。
造方法によれば、ディスクの軌道部を冷却しながら当該
ディスクのスプライン穴を焼きなましするので、スプラ
イン穴を焼きなましする際の熱影響によって、軌道部の
硬さが低下するのを防止することができるとともに、少
なくとも薄肉部において、スプライン穴の歯底の硬化層
と軌道部の硬化層との間の硬さを効果的に変化させるこ
とができる。このため、請求項1記載のディスクを容易
に得ることができる。
造方法によれば、冷却媒体を循環させた冷却治具を、軌
道部に微少隙間を設けて沿わせて当該軌道部を冷却する
ので、スプライン穴を高周波加熱した際の軌道部への熱
影響をより効果的に減少させることができる。請求項4
記載のバリエータ用ディスクの製造方法によれば、前記
軌道部と冷却治具との間の微少隙間が0.3〜0.5m
mの範囲であるので、前記軌道部を容易且つ安定的に冷
却することができる。
である。
示す工程図である。
Claims (4)
- 【請求項1】トロイダル型無段変速機のバリエータに用
いられ、少なくとも一側面にローラが転走する凹湾曲状
の軌道部を有し、中心部に入力軸と噛合するスプライン
穴を有するバリエータ用ディスクであって、 前記軌道部の表面硬さがHv700以上であり、前記ス
プライン穴の表面硬さがHv600以下であり、少なく
ともスプライン穴と軌道部内周縁との間の薄肉部におい
て、前記スプライン穴の歯底の硬化層と前記軌道部の硬
化層との間の硬さの変化量が、1mm深さ当たりHv2
0以上であることを特徴とするバリエータ用ディスク。 - 【請求項2】請求項1記載のバリエータ用ディスクの製
造方法であって、 前記ディスク用のブランクを熱処理して表面硬さをHv
700以上とし、軌道部を冷却しながらスプライン穴を
高周波加熱を用いて焼きなましした後、前記スプライン
穴及び軌道部を仕上げ加工することを特徴とするバリエ
ータ用ディスクの製造方法。 - 【請求項3】前記軌道部に微少隙間を設けて冷却治具を
沿わせ、この冷却治具に冷却媒体を循環させて前記軌道
部を冷却する請求項2記載のバリエータ用ディスクの製
造方法。 - 【請求項4】前記軌道部と冷却治具との間の微少隙間が
0.3〜0.5mmの範囲である請求項3記載のバリエ
ータ用ディスクの製造方法。
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