JP2002257106A - 配管支持具 - Google Patents

配管支持具

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JP2002257106A
JP2002257106A JP2001056940A JP2001056940A JP2002257106A JP 2002257106 A JP2002257106 A JP 2002257106A JP 2001056940 A JP2001056940 A JP 2001056940A JP 2001056940 A JP2001056940 A JP 2001056940A JP 2002257106 A JP2002257106 A JP 2002257106A
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pipe
extension
curved
gripping member
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Hiroshi Imoto
宏 猪本
Minoru Fukui
實 福井
Yasuo Takahashi
恭雄 高橋
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ANOBIRU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸方向に沿って外径寸法が不均一な或いは異
なった円筒形状のパイプを、天井・壁等に固定された取
付部材を介して、外側から取囲んで安全かつ確実に把持
する配管支持具を提供する。 【解決手段】 2つに分割された円弧状に湾曲した部分
2a,2bを相互に枢動可能に接続した円形の把持部材
2を有し、湾曲した部分の上端部は取付部材Sに取着さ
れる半径方向外方に伸びる延長部3a,3bを備えると
同時に少なくとも一方の記延長部が前記取付部材に取着
されており、一方、下端部は枢着手段7を介して相互に
回転可能に結合されている。左右一対の細長い弾性舌片
5が各々の湾曲した部分の両側の周縁に沿って互いに平
行に切り欠かれており、各弾性舌片は半径方向内方及び
外向に折り曲げられて半径方向内方に突出しており、少
なくとも左右の前記弾性舌片の間において、補強リブ6
が各湾曲した部分の周方向に伸びている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外径寸法の不均一
な或いは異なる円筒形状のパイプを、天井・壁等に固定
された取付部材を介して、2つに分割された円弧状に湾
曲した部分を相互に枢動可能に接続した円形の把持部材
により外側から取囲んで保持するための配管支持具に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、図8に示す、いわゆるターン
バックル型の配管支持具50が用いられている。これは
天井、壁面等に固定された取付部材から伸びる吊りボル
ト51の下端に取り付ける1枚の金属製帯板から製造さ
れた中間部材52と、その中間部材52に上端部をボル
ト61及びナット53の締め付けにより取り付けられる
パイプ把持部材54とからなる。中間部材52は平坦な
中央部にナット部材55を回転自在に保持した上端部5
6と、その中央部の両端部分を下方に折り曲げて互いに
平行に形成した2枚の側部57と、それらの先端部分を
互いに重ね合せた下端部58とから構成される。
【0003】パイプ把持部材54は下端同士がヒンジ5
9で枢動可能に連結された1対の円弧状の半体54a,
54bからなり、それらの上端部は半径方向外方に伸び
る延長部60a及び60bを各々備えている。そして、
これら延長部60a,60bの間には、中間部材52の
下端部58が介挿されており、さらに、これら下端部と
延長部を貫通するボルト61及びナット53によって両
側から締め付けられて一体固定されている。パイプPを
パイプ把持部材54に取着するには、先づ、ナット53
をボルト61から取外し、次いで延長部60bを取外
し、その一方の半体54bを枢動して開き、その後、他
方の半体54a内にパイプPを押し込んで仮固定し、次
いで半体54bを反対方向に枢動して閉じ、その半体5
4bの延長部60bを再度ナット61で締付けてパイプ
Pを把持部材54内に固定することでパイプを天井等か
ら吊したり、壁面に沿って取り付けたりすことができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記ターンバックル型
の配管支持具50はパイプPをしっかりと把持できる利
点がある半面、管径の安定していない、例えば、内側に
滑りやすく水垢の着かない流水率の高いビニール管を、
外側に不燃材料である繊維補強モルタルで覆った二層管
或いは複合管を保持する場合には、モルタル管の外径寸
法が軸方向に不均一でありかつ製造者により若干の差異
があるので、必ずしも全ての把持部54が管外周面に密
接して保持出来るとは限らず、このようなモルタル管の
取り付け後の安定性及び取付強度に問題が残る。
【0005】本発明は、従来技術による配管支持具が均
一外径寸法のパイプのみを把持するように作られている
のに対し、外径寸法が不均一な或いは異なるパイプを安
全かつ確実に把持することが出来る新規な配管支持具を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、請求項
1に記載の本発明によれば、前記把持部材の湾曲した部
分の上端部が、前記取付部材に取着される半径方向外方
に伸びる延長部を備えると同時に少なくとも一方の前記
延長部が前記取付部材に取着されており、前記把持部材
の湾曲した部分の下端部が、枢着手段を介して相互に回
転可能に結合されており、更に、該把持部材の各々の湾
曲した部分が、その両側の周縁に沿ってかつ互いに平行
に切り欠かれた左右一対の半径方向内方に突出した細長
い弾性舌片を備えている構成によって達成される。
【0007】上記した構成により、モルタル管の如く長
手方向に沿って不均一な外径を有するパイプの如何なる
外径の部分でも、基準外径寸法以上の部分は把持部材内
周面によって、また基準外径寸法以下の部分は弾性舌片
により支持されるので、全ての配管支持具がパイプ外周
面を遊隙を持たずに安全かつ確実に支持することができ
る。また、製造元により外径寸法に若干の差異のあるパ
イプを使用する場合も同様の作用並びに効果が得られ
る。
【0008】請求項2に記載の本発明の1つの好ましい
構成によると、前記湾曲した部分の少なくとも左右一対
の弾性舌片の間において、補強リブが周方向に伸びてい
る。特に、把持部材の弾性舌片が切り欠かれた部分は、
幅が狭くなるので機械的強度が低下し、過大な緊締力が
作用した時には、弾性舌片の反力によって弾性変形の惧
れが生じ、ひいてはこの部分が折損してしまう惧れが生
じる。かかる構成により、弾性舌片が切り欠かれた部分
の半径方向強度を増加し、把持部材が変形或いは破損す
る惧れを回避している。
【0009】請求項3に記載の本発明のもう1つの好ま
しい構成によると、2箇所以上の前記弾性舌片が、パイ
プを把持部材の中心位置に保持するように、前記把持部
材の周方向に沿って等角度間隔で配設されている。例え
ば、弾性舌片が3箇所の等角度間隔の周方向位置におい
て把持部材上に設けられることにより、各弾性舌片の弾
性力は把持部材の成す円の半径方向内方に向かい、パイ
プはその円の中心位置に保持されることとなり、より一
層安定した状態で確実にパイプを保持することが出来
る。勿論、弾性舌片の数を増加すればする程、安定性は
増すことは自明である。
【0010】請求項4に記載の本発明による配管支持具
の好ましい構成によると、前記延長部の一方が、他方の
延長部との間に画成された矩形々状部分を有しかつその
上端面が取付部材に取着されており、前記矩形々状部分
の一方の延長部と平行に伸びる係止孔を穿設された対向
壁に、他方の延長部の先端部分が係止されており、更
に、前記矩形々状部分の先端部が一方の延長部に向けて
折返されてパイプ押圧片を形成している。
【0011】かかる構成により、一方の延長部を予め取
付部材に取着しておき、次いでその把持部とパイプ押圧
片との間にパイプを当てがい或いは仮固定し、最後に他
方の延長部の先端を一方の延長部の対向壁に穿設された
係止孔内に係合することができる。従って、パイプ支持
具へのパイプの装着及び固定が極めて容易にワンタッチ
で行なえる。
【0012】請求項5に記載の本発明による配管支持具
の好ましい構成によると、前記延長部の両方が、互いに
平行に半径方向外方に伸び、前記取付部材の自由端が該
延長部の間に介挿されかつこれら延長部並び自由端を貫
通する締付け部材により一体的に固定されている。延長
部をこのような構成とすることで、製造工程が極めて簡
素化され、製造原価を大きく引き下げることが可能であ
る。
【0013】請求項6に記載の本発明による配管支持具
のさらに好ましい構成によると、前記延長部が、中間部
材を介して取付部材に取着されている。かかる構成によ
り、延長部の長さを必要以上に長く設定する必要は無く
なり、天井或いは平面等の取付面からの距離が長い場合
に、その大半の距離を中間部材で賄うことが可能とな
る。また、同時に延長部を短く出来るので、把持部材の
製造が簡略化出来る。
【0014】また、請求項7に記載の本発明の好ましい
構成によると、把持部材の各湾曲した部分の周方向長さ
が異なっている。かかる構成により、パイプを一方の湾
曲した部分に仮固定しておき、次いで他方の湾曲した部
分を閉止することが可能となる。このことは、配管作業
の能率を大きく向上させるもので、かつ正確なパイプ及
び支持具の位置決めが可能となる。
【0015】請求項8に記載の本発明の構成によると、
前記枢着手段が、ヒンジ機構で構成されている。かかる
構成は、製造及び組立てが容易であることは勿論である
が、パイプを支持部材に取着する際に、他方の湾曲した
部分が最初から一方の湾曲した部分に開放した揺動状態
で接続されているので、パイプの仮固定或いは当てがい
がそのままの状態で行なえ同時にその後の位置決め枢動
も容易にかつ確実に行なえる。
【0016】更に、請求項9に記載の本発明の構成は、
前記枢着手段が、嵌め合い係止機構で構成されている。
一方の湾曲した部分の係合部分を雌部材とし、他方の湾
曲した部分の係合部分を雄部材とし、これらをパイプ取
付作業に先立って嵌め合わせて使用に供される。従っ
て、最初の作業は一方の部分のみを取付部材に固定する
こととなり、他方の湾曲した部分が邪魔にならないの
で、取付作業が円滑にかつ素早く行なえると言うもので
あり、製造面においても全く別個の製造ラインで製造す
ることが出来かつ細部の切削加工及び仕上げ加工が容易
である。
【0017】最後に、請求項10に記載の本発明の構成
は、前記把持部材の各々の湾曲した部分の延長部に連な
る境界部位に弾性を有する凸状の湾曲肩部が形成されて
いる。かかる構成によって、基準外径寸法を超えたパイ
プの支持、即ち、把持部材の内径寸法を超えた部分の支
持が、湾曲肩部の弾性変形により補償される。
【0018】以下に図面を参照しながら本発明による配
管支持具を好ましいいくつかの実施の形態に沿って説明
する。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の配管支持具の代
表的な実施の形態を示す斜視図である。図2は、図1に
示された配管支持具の正面図であり、図3は、図1に示
された配管支持具の側面図である。図4は、異なった形
の延長部を備えた本発明による配管支持具の第2の実施
の形態を示す斜視図である。図5は本発明による配管支
持具の第3の実施の形態を示す斜視図であり、図6は第
1〜3の実施の形態に適用され得るヒンジ機構の分解斜
視図であり、図7(a)は、第1〜3の実施の形態に適
用され得る嵌め合い係止機構の分解斜視図であり、図7
(b)は図7(a)の嵌め合い係止機構の係止状態を示
す部分正面図である。図8は、従来の配管支持具の正面
図である。
【0020】図1〜3に示された本発明による配管支持
具の第1の実施の形態において、本発明による配管支持
具1は、場所によって外径寸法d1 ,d2 の異なる1本
の円筒形状のパイプPを天井・壁等(不図示)に固定さ
れた例えばアンカーボルトの如き取付部材Sを介して複
数の弾性舌片5により弾性的に外側より取囲んで保持す
るための相互に枢動可能に接続された半円弧状に湾曲し
た2つの部分2a,2bから構成される円形の把持部材
2から成る。
【0021】把持部材2を構成する各湾曲した部分2
a,2bは、図示した形態においては帯状金属材料製の
半体であり、それらの下端部は枢着手段7によって互い
に枢動可能に接続されている。また、これら2つの部分
2a,2bの上端部には、天井或いは壁面に埋め込まれ
或いは固定されたアンカーボルトが好ましい取付部材S
に取着されるための半径方向外方に伸びる延長部3a,
3bが連成されていて、図示した形態においては他方の
延長部3bのみが直接的に取付部材Sを部分的に構成す
るボルトS1 に取着されている。
【0022】他方の延長部3bは、一方の延長部3aと
の間に矩形々状部分4を画成していて、この矩形々状部
分4は、他方の延長部3bの先端部分を一方の延長部3
aに向けて直角に折り曲げて形成されかつ貫通穴4fが
穿設された上端部4aを有している。さらにこの上端部
4aの貫通穴4fには、大きな外径を有する円形フラン
ジを備えたナット4sが貫通しており、このナット4s
のフランジは、上端部4aから直角に折り曲げられて他
方の延長部3bと平行に伸びる対向壁4bと一方の延長
部3aとに対向して設けられた係止突起4eによって、
不使用時における把持部材側への落下を防止されてい
る。そしてこのナット4sはボルトS1 の螺子切りされ
た先端部と螺合しており、天井、壁面等の取付基部とパ
イプPとの離間距離をボルトS1 に沿って調整するため
に、ナット4sをボルトS1 の周りに回動可能としてい
る。
【0023】矩形々状部分4の対向壁4bには、長短連
続した2段幅の係止孔4dが穿設されており、他方、一
方の延長部3aの先端部分は括れ部分3dが横幅方向に
形成されており、一方の延長部3aは、この括れ部にお
いて他方の延長部3bに向けて概ね直角に折り曲げら
て、その自由端に係止片3cを形成している。この係止
片3cは、最初に係止孔4dの上半分に位置する長い幅
の部分から嵌入され、次いで、下半分の短い幅の部分に
括れ部分3dがバネ作用により自動的に落ち込んで係合
されるようになっている。従って、把持部材2の他方の
湾曲した部分2b内にパイプPを仮固定し、一方の湾曲
した部分2aを枢着手段7を中心に枢動して係止片3c
を係止孔4c内に嵌入することのみでパイプPは確実に
把持部材2に固定される。
【0024】更に、上記した如き構成の矩形々状部分4
の対向壁4bに連成された該部分の先端部は、一方及び
他方の延長部3a、3bの把持部材2a、2bとの境界
部分と平行に伸びかつ他方の延長部3bに向けて直角に
折返されたパイプ押圧片4cを有している。このパイプ
押圧片4cは、矩形々状部分4の横幅、即ち、他方の延
長部3bと対向壁4bとの離間距離がかなり長いので、
使用中にパイプが把持部材から浮き上がる惧れがあるの
で、パイプの外周面と接線を成すような形でパイプの上
方への移動を抑制している。
【0025】把持部材2の双方の湾曲した部分の下端部
は、枢着手段7を介して相互に枢軸回転可能に結合され
ており、この枢着手段7の最も一般的なものはヒンジ
(蝶番)機構7aであり、その好ましい一例として図6
に示した形式のものが挙げられる。また、このようなピ
ボット形式のヒンジとは別の種類の枢着手段として、図
7に示した嵌め合い係止機構7bが挙げられる。なお、
これら枢着手段7の詳細な説明は後述する。
【0026】図2を参照すると明らかなように、枢着手
段7は把持部材2の一方の湾曲した部分2aをパイプP
の挿入に際して2点鎖線で示したような開放位置に枢動
されるようになっており、その際、係止片3cを枢動に
先立って若干持ち上げて括れ部3dを係止孔4dから開
放し、次いで、把持部材の一方の湾曲した部分2aは外
方に向けて枢動可能な状態にされる。
【0027】図1〜3において、把持部材2の各々の湾
曲した部分2a及び2bは、その両側の周縁に沿ってか
つ互いに平行に切り欠かれた左右一対の細長い弾性舌片
5を1組づつ有している。この弾性舌片5は、一旦僅か
に半径方向内方に折り曲げられ、次いで湾曲した部分と
略平行に円周方向に折り返されている。そして、これら
弾性舌片は、全体的にみると半径方向内方に突出してお
り、図2から明らかなように、把持部材2が形成する内
周円d1 と同心状のパイプPの不均一な外径の内、基準
外径寸法に満たない部分の外周面に相当する径の円周d
2 の上に、それらの先端支持部5a及び5bの内周面が
当接してパイプを遊隙により軸方向移動しないように安
全かつ確実に把持している。
【0028】勿論、把持部材2の内径寸法は、パイプP
の基準外径寸法に対応しており、この円周方向位置にお
いて、先端支持部5a及び5bはパイプPが挿入されて
いない状態の把持部材2の開放位置においては、一層半
径方向内方に位置付けられており、使用時における把持
部材閉止位置においては、パイプ外周面を半径方向内方
に向かう弾性力を以って支持することとなる。なお、パ
イプPの基準外径を超えた部分を把持部材2が把持する
際には、把持部材2の双方の湾曲した部分2a及び2b
の各々の延長部3a及び3bに連なる部位に形成された
凸状の湾曲肩部8の弾性により補償される。
【0029】上記したように、本発明による配管支持具
は、外径寸法の不均一な或いは製造元の違いにより外径
寸法自体に差異のある管体を如何なる軸方向位置におい
ても遊びを生ずることなく確実かつ安全に支持すること
が可能であり、とりわけモルタル管の如き外径寸法の精
度を出すことが不可能な管体の配管支持には極めて有効
である。また、弾性舌片5を図示したように、把持部材
2の各湾曲した部分2a,2bにそれぞれ1箇所づつ把
持部材の直径上の位置に設けることはパイプの安定支持
の観点から極めて好ましく、例えば、3箇所に弾性舌片
5を把持部材2の内周面に周方向に沿って等角度間隔で
配設することは、最も望ましく、さらに6箇所、8箇所
等、パイプの外径寸法に応じて増加することも当然可能
でありかつ望ましいものである。
【0030】更に、把持部材2を構成する2つの湾曲し
た部分2a及び2bの各々の少なくとも左右の弾性舌片
5,5の間において、周方向に伸びる補強リブ6が形成
されている。このリブ6は、湾曲した部分2a,2bの
湾曲肩部8から枢着手段7にかけてその外周面に沿って
外側に膨出しており、弾性舌片5,5が切り欠かれるこ
とにより劣化したかかる部分の機械的強度は半径方向に
おいて補強され、把持部材2が坐屈変形或いは破損する
惧れが回避される。とりわけ、この弾性舌片5を各湾曲
した部分2a,2b に複数個形成した場合、或いは、弾
性舌片の幅を広くとった場合には、かかる補強リブ6の
形成は極めて有益である。
【0031】上記した本発明による配管支持具の第1の
実施の形態において、さらに好ましくは、把持部材2の
湾曲した部分2a及び2bの周方向長さが互いに異なっ
ている構成が適用可能である。このような構成により、
把持部材2を開放状態にしておいて、一方の湾曲した部
分2bにパイプPを仮固定しておき、次いで他方の湾曲
した部分2aを閉止することで、余分な人手を必要とせ
ず、ワンタッチで閉止及び装着が可能となる。このこと
は、配管作業の能率を大きく向上させるもので、かつ正
確なパイプ及び支持具の位置決めも行なえる。
【0032】図4に示された本発明による配管支持具1
の第2の実施の形態において、延長部3a,3b の両方
が、互いに平行に半径方向外方に伸び、取付部材Sのボ
ルトS1 の自由端S2 が双方の延長部の間に介挿されか
つこれら延長部3a,3b 並び自由端S2 を貫通する2
本の上下に配置されたボルト10で構成された締付け部
材により一体的に固定されている。その際、自由端S2
は、図示の如くボルトS1 の先端部分を扁平な板にプレ
スされており、延長部によって挟持され易くなるように
成形されている。延長部をこのような簡素な構成とする
ことで、製造工程が極めて簡素化され、製造原価を大き
く引き下げることとなる。
【0033】図5において、本発明による配管支持具1
の第3の実施の形態が示されており、把持部材2の湾曲
した部分2a,2bの延長部3a,3bが、概ね5角形
の中間部材9を介して取付部材Sに取着されている構成
を有している。かかる構成により、延長部3a,3bの
長さを必要以上に長く設定する必要は無くなり、天井或
いは平面等の取付面からの距離が長い場合に、その大半
の距離を中間部材9で賄うことが可能となる。また、同
時に延長部3a,3bの長さを短く出来るので、把持部
材2の製造工程が簡略化出来る。
【0034】中間部材9は、図1〜3に示した本発明に
よる配管支持装具1の矩形々状部分4を基礎としたもの
で、貫通穴9dが穿設された上端部9aを有し、この貫
通穴9dには大きな直径を有する円形フランジ(不図
示)を備えたナット9sが貫通しており、このナット9
sのフランジは上端部9aから直角に折り曲げられた互
いに平行な側壁9bとこれら側壁9bから下方に向かっ
て収斂する傾斜壁9eとによって回動及び落下が規制さ
れている。これら傾斜壁9eはさらに重ね合わされて一
体化して垂直方向に伸びる垂直壁9cを備えていて、か
つこれら垂直壁9は把持部材2の一対の延長部3a,3
bの間に挟持され、更にボルト10により一体的に固定
されている。
【0035】上記した中間部材9は、様々な形態が考え
られるが、要するに延長部3a,3bと取付具Sとが直
接接続していないことと、把持部材2と取付部材Sとの
距離が使用状況に応じて調節できれば良いという2つの
条件を満たしていれば良く、例えば、三角形、四角形、
楕円形等、様々な形状が適用可能である。
【0036】図6において、本発明による配管支持具1
に使用される枢着手段7の具体例としてヒンジ機構7a
が示されている。把持部材2を構成する1対の湾曲した
部分2a,2bの下端部において、一方の湾曲した部分
2aの自由端には、その両側の周縁部分に開口しかつ湾
曲した部分を直角に横断する方向に沿って穿設された短
い2本のスリット25が穿設されている。そして、これ
ら直線上に配置された2本のスリットによって画成され
た自由端の残部を小径で巻回することによって形成され
たピン21が一体的に設けられている。
【0037】また、他方の湾曲した部分2bの自由端に
は、スリット25の長さに相当する幅で両側の周縁部分
に切り込みにより互いに平行に細片22が形成され、さ
らに、これら細片22を前記ピン21を囲繞する直径で
巻き込んで軸受部24を形成し、その際、細片22の先
端部分と他方の湾曲した部分2bの表面との間には、ピ
ン21が嵌入可能な高さの周方向開口23が形成されて
いる。2点鎖線で示したように、ピン21はこの周方向
開口23を通って軸受部24内に嵌入し、ピン21と軸
受部24とは相互に回動可能となる。なお、ピン21及
び軸受部24の端面を保護する意味で、ピン内部を貫通
するリベットを挿入することも可能である。
【0038】図7(a)において、本発明による配管支
持具1に使用される枢着手段7の具体例として嵌め合い
係止機構7bが示されている。把持部材2の一方の湾曲
した部分2aの自由端に形成された係合部分を雌部材と
し、他方の湾曲した部分2bの自由端に形成された係合
部分を雄部材とし、これらはパイプ取付作業に先立って
嵌合される。一方の湾曲した部分2aの中央部には周方
向に沿って、概ね他方の湾曲した部分2bの横幅に相当
する長さに穿設された溝穴31を有し、かつ、この溝穴
31の先端側の端部と直交する横断方向凹所32が形成
されている。そして、これら横断方向凹所32及び溝穴
31は一方の湾曲した部分2aの自由端の残された先端
部に平坦な長方形の先端部30を画成している。
【0039】また、他方の湾曲した部分2bの自由端に
は、その両側の周縁部分に開口しかつ直角にこの湾曲し
た部分2bを横断する方向に沿って穿設された比較的長
い2本のスリット33が穿設されている。そして、この
スリット33は自由端の残された先端部に平坦な長方形
端部34を画成している。さらに、他方の湾曲した部分
2bのスリット33を挟んだ反対側にはスリット33と
平行に伸びる凹所36が形成されており、この凹所の長
さは一方の湾曲した部分2aに画成された長方形の先端
部30の長さに一致している。そして、2本のスリット
33を左右に分離している自由端の残された部分は傾斜
した狭い幅の連結部35として残されている。なお、連
結部と溝穴31の横幅は係合可能となるように一致して
いる。
【0040】図7(b)において、これら雌雄両係止機
構7bが相互に嵌合した係止状態が示されている。他方
の湾曲した部分2bの自由端に形成された長方形端部3
4が、一方の湾曲した部分2aの自由端に形成された横
断方向凹所32内に嵌合し、同時に、一方の湾曲した部
分2aの自由端に形成された長方形の先端部30が他方
の湾曲した部分2bの自由端に形成された凹所36内に
嵌合しており、傾斜した連結部35は細長い溝穴31内
に交差して嵌め込まれている。なお、2 本のスリット3
3は、一方の湾曲した部分2aに形成された横断方向凹
所32の側壁と係合して、これら自由端相互の枢動を確
保すると同時に離脱を防止している。
【0041】従って、最初の作業は他方の湾曲した部分
2bのみを取付部材に固定することとなり、一方の湾曲
した部分2aは、他方の湾曲した部分2bの自由端に対
して直交する方向に持ち来たし、次いで、溝穴31内に
長方形端部34を挿入し、最後に、双方の自由端が周方
向に沿って重なり合うように、連結部35を軸として回
転することで組み上がる。
【0042】この状態において一方の湾曲した部分2a
は、未だ揺動可能な状態であり、他方の湾曲した部分2
b内にパイプPを仮固定する作業の邪魔にならないの
で、取付作業が円滑にかつ素早く行なえる。以上の説明
から容易に理解されるように、この嵌め合い係止機構7
bは製造面において両方の湾曲した部分2a,2bを全
く別個の製造ラインで製造することが出来かつ細部の切
削加工及び渡金等の仕上げ加工が容易である。
【0043】
【発明の効果】本発明のパイプ保持具は、把持部材の湾
曲した部分の上端部が、取付部材に取着される半径方向
外方に伸びる延長部を備えると同時に少なくとも一方の
延長部が取付部材に取着されており、把持部材の湾曲し
た部分の下端部が、枢着手段を介して相互に回転可能に
結合されており、把持部材の各々の湾曲した部分が、そ
の両側の周縁に沿ってかつ互いに平行に切り欠かれた左
右一対の細長い弾性舌片を有し、弾性舌片が、半径方向
内方及び外向に折り曲げられて半径方向内方に突出して
おり、更に、各湾曲した部分の少なくとも左右の弾性舌
片の間において、周方向に伸びる補強リブが形成されて
いる構成を備えているので、軸方向に沿って外径寸法が
不均一な或いは異なったパイプを安全かつ確実に把持す
ることが出来ると言った効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配管支持具の代表的な第1の実施の形
態を示す斜視図である。
【図2】図1に示された配管支持具の正面図である。
【図3】図1に示された配管支持具の側面図である。
【図4】異なった形の延長部を備えた本発明による配管
支持具の第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図5】本発明による配管支持具の第3の実施の形態を
示す斜視図である。
【図6】第1〜3の実施の形態に適用され得るヒンジ機
構の分解斜視図である。
【図7】(a)は、第1〜3の実施の形態に適用され得
る嵌め合い係止機構の分解斜視図である。(b)は、図
7(a)に示された嵌め合い係止機構の係止状態を示す
部分正面図である。
【図8】従来の配管支持具の正面図である。
【符号の説明】
1 配管支持具 2 把持部材 2a 一方の湾曲した部分 2b 他方の湾曲した部分 3a 一方の延長部 3b 他方の延長部 3c 係止片 3d 括れ部分 4 矩形々状部分 4a 上端部 4b 対向壁 4c パイプ押圧片 4d 係止孔 4e 係止突起 4f 貫通穴 4s ナット 5 弾性舌片 5a 先端支持部 5b 先端支持部 6 補強リブ 7 枢着手段 7a ヒンジ機構 7b 嵌め合い係止機構 8 湾曲肩部 9 中間部材 10 ボルト P パイプ S 取付部材 S1 ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16L 3/08 F16L 3/08 Z Fターム(参考) 3H023 AA05 AB04 AC21 AD13 AD31 3J022 DA12 DA17 EA16 EA42 EC22 FA01 FA08 FB03 FB06 FB12 GA03 GA04 GA13 GA14 GA22 GB23 GB25 GB42 GB53 GB72

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外径寸法の不均一な或いは異なる円筒形
    状のパイプを、天井・壁等に固定された取付部材を介し
    て、2つに分割された円弧状に湾曲した部分を相互に枢
    動可能に接続した円形の把持部材により外側から取囲ん
    で保持するための配管支持具において、 前記把持部材の湾曲した部分の上端部が、前記取付部材
    に取着される半径方向外方に伸びる延長部を備えると同
    時に少なくとも一方の前記延長部が前記取付部材に取着
    されており、 前記把持部材の湾曲した部分の下端部が、枢着手段を介
    して相互に回転可能に結合されており、 更に、該把持部材の各々の湾曲した部分が、その両側の
    周縁に沿ってかつ互いに平行に切り欠かれた左右一対の
    半径方向内方に突出した細長い弾性舌片を備えているこ
    とを特徴とする配管支持具。
  2. 【請求項2】 前記湾曲した部分の少なくとも左右一対
    の弾性舌片の間において、補強リブが周方向に伸びてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の配管支持具。
  3. 【請求項3】 2箇所以上の前記弾性舌片が、パイプを
    把持部材の中心位置に保持するように、前記把持部材の
    周方向に沿って等角度間隔で配設されていることを特徴
    とする請求項1または2に記載の配管支持具。
  4. 【請求項4】 前記延長部の一方が、他方の延長部との
    間に画成された矩形々状部分を有しかつその上端面が取
    付部材に取着されており、 前記矩形々状部分の一方の延長部と平行に伸びる係止孔
    を穿設された対向壁に、他方の延長部の先端部分が係止
    されており、 更に、前記矩形々状部分の先端部が一方の延長部に向け
    て折返されてパイプ押圧片を形成していることを特徴と
    する請求項1〜3の何れか1項に記載の配管支持具。
  5. 【請求項5】 前記延長部の両方が、互いに平行に半径
    方向外方に伸び、前記取付部材の自由端が該延長部の間
    に介挿されかつこれら延長部並び自由端を貫通する締付
    け部材により一体的に固定されていることを特徴とする
    請求項1〜3の何れか1項に記載の配管支持具。
  6. 【請求項6】 前記延長部が、中間部材を介して取付部
    材に取着されていることを特徴とする請求項1〜3の何
    れか1項に記載の配管支持具。
  7. 【請求項7】 把持部材の各湾曲した部分の周方向長さ
    が異なっていることを特徴とする請求項1〜6の何れか
    1項に記載の配管支持具。
  8. 【請求項8】 前記枢着手段が、ヒンジ機構で構成され
    ていることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記
    載の配管支持具。
  9. 【請求項9】 前記枢着手段が、嵌め合い係止機構で構
    成されていることを特徴とする請求項1〜7の何れか1
    項に記載の配管支持具。
  10. 【請求項10】 前記把持部材2の湾曲した部分の各々
    の延長部に連なる境界部位に弾性変形可能な凸状の湾曲
    肩部が形成されていることを特徴とする請求項1〜9の
    何れか1項に記載の配管支持具。
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