JP2002257060A - スクロール型圧縮機 - Google Patents
スクロール型圧縮機Info
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- JP2002257060A JP2002257060A JP2001052577A JP2001052577A JP2002257060A JP 2002257060 A JP2002257060 A JP 2002257060A JP 2001052577 A JP2001052577 A JP 2001052577A JP 2001052577 A JP2001052577 A JP 2001052577A JP 2002257060 A JP2002257060 A JP 2002257060A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スクロールの体格を小型化すると共に、ラッ
プ部での熱抵抗を可及的に小さくしたスクロール型圧縮
機を提供する。 【解決手段】 シャフト5により旋回運動する可動スク
ロール3の端板部3a上に立設された渦巻状のラップ部
3bの板厚は、この可動スクロール3と対向して噛み合
う固定スクロール2の端板部2a上に立設された渦巻状
のラップ部2bの板厚よりも薄い。このように固定スク
ロールのラップ部の板厚を厚くすることで、熱抵抗を小
さくして固定スクロール側に設けられた冷却水路12の
冷却水への熱伝導を良くしている。また可動スクロール
のラップ部の板厚を薄くすることで体格の小型化が可能
である。
プ部での熱抵抗を可及的に小さくしたスクロール型圧縮
機を提供する。 【解決手段】 シャフト5により旋回運動する可動スク
ロール3の端板部3a上に立設された渦巻状のラップ部
3bの板厚は、この可動スクロール3と対向して噛み合
う固定スクロール2の端板部2a上に立設された渦巻状
のラップ部2bの板厚よりも薄い。このように固定スク
ロールのラップ部の板厚を厚くすることで、熱抵抗を小
さくして固定スクロール側に設けられた冷却水路12の
冷却水への熱伝導を良くしている。また可動スクロール
のラップ部の板厚を薄くすることで体格の小型化が可能
である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクロール型圧縮
機に関する。
機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にスクロール型圧縮機では、圧縮運
転時に各圧縮室内に圧縮熱が発生し、固定スクロールの
ラップ部や可動スクロールのラップ部等に熱膨張や温度
不均一による歪み変形等が生じ易くなる。そこで、従来
よりケーシングの内外等に冷却風を流通させることによ
って、固定スクロールや可動スクロールを冷却する等の
対策が取られている。しかし、この冷却方法では、必ず
しも十分な冷却対策とは成り得なかった。
転時に各圧縮室内に圧縮熱が発生し、固定スクロールの
ラップ部や可動スクロールのラップ部等に熱膨張や温度
不均一による歪み変形等が生じ易くなる。そこで、従来
よりケーシングの内外等に冷却風を流通させることによ
って、固定スクロールや可動スクロールを冷却する等の
対策が取られている。しかし、この冷却方法では、必ず
しも十分な冷却対策とは成り得なかった。
【0003】これを改良するものとして、従来、特開平
9−68175号公報により開示された冷却方法が知ら
れている。この方法は、スクロールの端板部をその外周
側の板厚に比し中心側の板厚が厚くなるように形成する
と共に、この端板部のラップ部が設けられている反対側
に複数の放熱フィンを形成したもので、これによって中
心側の圧縮室で発生した高温の圧縮熱が端板部の中心部
側から外周側に伝わるのを効果的に防止し、圧縮効率を
高めることができる上に、端板部の中心側から外部に熱
を放熱でき、耐久性や寿命を向上できるようにしたもの
である。即ち、この方法は、端板部に伝わった熱をどの
ように分配して冷却フィンもしくは冷却水に伝達するか
を考慮した技術であり、ラップ部での熱抵抗について
は、何ら考慮されていないものであった。
9−68175号公報により開示された冷却方法が知ら
れている。この方法は、スクロールの端板部をその外周
側の板厚に比し中心側の板厚が厚くなるように形成する
と共に、この端板部のラップ部が設けられている反対側
に複数の放熱フィンを形成したもので、これによって中
心側の圧縮室で発生した高温の圧縮熱が端板部の中心部
側から外周側に伝わるのを効果的に防止し、圧縮効率を
高めることができる上に、端板部の中心側から外部に熱
を放熱でき、耐久性や寿命を向上できるようにしたもの
である。即ち、この方法は、端板部に伝わった熱をどの
ように分配して冷却フィンもしくは冷却水に伝達するか
を考慮した技術であり、ラップ部での熱抵抗について
は、何ら考慮されていないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般にスクロール型圧
縮機で発生した圧縮熱の伝達は、作動室→ラップ部→端
板部→熱交換器(冷却フィン、冷却水)という経路を採
る。作動室で発生した熱をどれだけ多く冷却できるか
は、それぞれの経路での熱抵抗を如何に小さくできるか
にある。本発明は、この熱伝達経路の内、ラップ部での
熱抵抗を低減することに着目したものである。このラッ
プ部での熱抵抗を小さくするための形状的な方法は、ラ
ップ部の歯丈を短くすること、歯厚(板厚)を厚くする
ことの2つの方法があるが、歯丈を短縮する場合には、
短縮分の作動室の容積減少を補うためには、スクロール
の体格を大巾に大きくする必要があり、また、板厚を厚
くする場合も、ラップ部の板厚を厚くした分スクロール
の体格が大きくなるという問題がある。
縮機で発生した圧縮熱の伝達は、作動室→ラップ部→端
板部→熱交換器(冷却フィン、冷却水)という経路を採
る。作動室で発生した熱をどれだけ多く冷却できるか
は、それぞれの経路での熱抵抗を如何に小さくできるか
にある。本発明は、この熱伝達経路の内、ラップ部での
熱抵抗を低減することに着目したものである。このラッ
プ部での熱抵抗を小さくするための形状的な方法は、ラ
ップ部の歯丈を短くすること、歯厚(板厚)を厚くする
ことの2つの方法があるが、歯丈を短縮する場合には、
短縮分の作動室の容積減少を補うためには、スクロール
の体格を大巾に大きくする必要があり、また、板厚を厚
くする場合も、ラップ部の板厚を厚くした分スクロール
の体格が大きくなるという問題がある。
【0005】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的は、スクロールの体格の大型化を最小限に
抑え、スクロールのラップ部の熱抵抗を可及的に小さく
したスクロール型圧縮機を提供することである。
で、その目的は、スクロールの体格の大型化を最小限に
抑え、スクロールのラップ部の熱抵抗を可及的に小さく
したスクロール型圧縮機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に
記載のスクロール型圧縮機を提供する。請求項1に記載
のスクロール型圧縮機は、可動スクロールのラップ部の
厚さ(板厚)よりも固定スクロールのラップ部の厚さ
(板厚)を厚くしたものである。これにより、固定スク
ロール側に設けられた冷却水への熱伝導を良くすると共
に、可動スクロールのラップ部の厚さが薄い分、スクロ
ールの体格の小型化が可能となる。
決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に
記載のスクロール型圧縮機を提供する。請求項1に記載
のスクロール型圧縮機は、可動スクロールのラップ部の
厚さ(板厚)よりも固定スクロールのラップ部の厚さ
(板厚)を厚くしたものである。これにより、固定スク
ロール側に設けられた冷却水への熱伝導を良くすると共
に、可動スクロールのラップ部の厚さが薄い分、スクロ
ールの体格の小型化が可能となる。
【0007】請求項2及び請求項3のスクロール型圧縮
機は、可動スクロールのラップ部表面に樹脂コーティン
グを施し、固定スクロールのラップ部表面には樹脂コー
ティングを行わないようにしたものであり、可動スクロ
ールのラップ部に熱伝導の悪い樹脂コーティングを施す
ことで、作動室で発生した熱が可動スクロールの母材に
伝わりにくい。即ち冷却のし難い可動スクロールへは熱
が伝わりにくく、冷却が容易な固定スクロールへは熱が
伝わり易い。このため、可動スクロールと固定スクロー
ルとの温度差を小さく保つことができ、熱膨張差による
ラップ同士の接触を最小限に食い止めることができ、耐
久性が向上する。請求項4のスクロール型圧縮機は、固
定スクロールのラップ部の内部にラップ母材よりも熱伝
導率のよい金属を鋳込んだものであり、これにより、固
定スクロールのラップ部からの熱の引けが良くなる。
機は、可動スクロールのラップ部表面に樹脂コーティン
グを施し、固定スクロールのラップ部表面には樹脂コー
ティングを行わないようにしたものであり、可動スクロ
ールのラップ部に熱伝導の悪い樹脂コーティングを施す
ことで、作動室で発生した熱が可動スクロールの母材に
伝わりにくい。即ち冷却のし難い可動スクロールへは熱
が伝わりにくく、冷却が容易な固定スクロールへは熱が
伝わり易い。このため、可動スクロールと固定スクロー
ルとの温度差を小さく保つことができ、熱膨張差による
ラップ同士の接触を最小限に食い止めることができ、耐
久性が向上する。請求項4のスクロール型圧縮機は、固
定スクロールのラップ部の内部にラップ母材よりも熱伝
導率のよい金属を鋳込んだものであり、これにより、固
定スクロールのラップ部からの熱の引けが良くなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態のスクロール型圧縮機について説明する。図1
は、本発明の第1実施形態のスクロール型圧縮機の縦断
面図を示しており、図2は、図1のA−A線における断
面図である。符号2は、フロントハウジング1に固定さ
れてフロントハウジング1と共に空間を形成するシェル
(固定スクロール)である。この固定スクロール2に
は、フロントハウジング1側に向けて端板部2aから突
出する渦巻状のラップ部2bが形成されており、フロン
トハウジング1と固定スクロール2との間に、同じく固
定スクロール側に向けて端板部3aから突出する渦巻状
のラップ部3bが形成された可動スクロール3が配設さ
れる。この固定スクロール2のラップ部2bと可動スク
ロール3のラップ部3bとは対向して噛み合い、三日月
状の作動室4を形成している。そして、この可動スクロ
ール3が固定スクロール2に対して旋回することによ
り、作動室4の体積を拡大縮小させて作動流体の吸入圧
縮を行う。
施の形態のスクロール型圧縮機について説明する。図1
は、本発明の第1実施形態のスクロール型圧縮機の縦断
面図を示しており、図2は、図1のA−A線における断
面図である。符号2は、フロントハウジング1に固定さ
れてフロントハウジング1と共に空間を形成するシェル
(固定スクロール)である。この固定スクロール2に
は、フロントハウジング1側に向けて端板部2aから突
出する渦巻状のラップ部2bが形成されており、フロン
トハウジング1と固定スクロール2との間に、同じく固
定スクロール側に向けて端板部3aから突出する渦巻状
のラップ部3bが形成された可動スクロール3が配設さ
れる。この固定スクロール2のラップ部2bと可動スク
ロール3のラップ部3bとは対向して噛み合い、三日月
状の作動室4を形成している。そして、この可動スクロ
ール3が固定スクロール2に対して旋回することによ
り、作動室4の体積を拡大縮小させて作動流体の吸入圧
縮を行う。
【0009】可動スクロール3を連結するシャフト5
は、シール材6及び軸受7を介してフロントハウジング
1に回転可能に支持されている。可動スクロール3は、
その略中央に形成されたボス部3Cにてシャフト5の一
端側(可動スクロール側)に形成されたクランク部5a
に軸受8を介して連結されている。このクランク部5a
はシャフト5の回転中心から径外方側に偏心した位置に
形成されているため、シャフト5が回転すると、可動ス
クロール3はシャフト5の周りに公転運動である偏心旋
回する。可動スクロール3は、自転を伴わない公転運動
を行うために、図示しない自転防止機構で自転運動を阻
止されている。
は、シール材6及び軸受7を介してフロントハウジング
1に回転可能に支持されている。可動スクロール3は、
その略中央に形成されたボス部3Cにてシャフト5の一
端側(可動スクロール側)に形成されたクランク部5a
に軸受8を介して連結されている。このクランク部5a
はシャフト5の回転中心から径外方側に偏心した位置に
形成されているため、シャフト5が回転すると、可動ス
クロール3はシャフト5の周りに公転運動である偏心旋
回する。可動スクロール3は、自転を伴わない公転運動
を行うために、図示しない自転防止機構で自転運動を阻
止されている。
【0010】符号9は、可動スクロール3をクランク部
5aに対して摺動可能に連結し、可動スクロール3のラ
ップ部3bと固定スクロール2のラップ部2b間の接触
面圧を増大させるクランク機構を構成するブッシングで
あり、このブッシング9は、可動スクロール3に作用す
る圧縮反力のうち旋回方向の力によって可動スクロール
3をクランク部5aに対して微小変位させて、両ラップ
部2b,3b間の接触面圧を増大させている。
5aに対して摺動可能に連結し、可動スクロール3のラ
ップ部3bと固定スクロール2のラップ部2b間の接触
面圧を増大させるクランク機構を構成するブッシングで
あり、このブッシング9は、可動スクロール3に作用す
る圧縮反力のうち旋回方向の力によって可動スクロール
3をクランク部5aに対して微小変位させて、両ラップ
部2b,3b間の接触面圧を増大させている。
【0011】固定スクロール2の側面には吸入ポート1
0が配置されると共に、中央には吐出ポート11が配置
されている。また、固定スクロール2の端板部2aのラ
ップ部2bと逆側の面には、冷却水が流れる冷却水路1
2を形成するためにカバー体13が設けられている。
0が配置されると共に、中央には吐出ポート11が配置
されている。また、固定スクロール2の端板部2aのラ
ップ部2bと逆側の面には、冷却水が流れる冷却水路1
2を形成するためにカバー体13が設けられている。
【0012】上記のように構成されたスクロール型圧縮
機において、本発明の第1実施形態においては、固定ス
クロール2のラップ部2bと可動スクロール3のラップ
部3bの板厚を変えている。即ち固定スクロール2のラ
ップ部2bの板厚は、可動スクロール3のラップ部3b
の板厚よりも厚くなっている。このため熱の伝達が良
く、冷却効率が良い。一方、可動スクロール3のラップ
部3bの板厚は、固定スクロール2のラップ部2bの板
厚より薄く出来ているため、スクロールの体格の小型化
に有効である。また可動スクロールである回転部分の軽
量化が計れるので、高回転での運転条件において遠心力
の低減にもつながるため信頼性が向上する。
機において、本発明の第1実施形態においては、固定ス
クロール2のラップ部2bと可動スクロール3のラップ
部3bの板厚を変えている。即ち固定スクロール2のラ
ップ部2bの板厚は、可動スクロール3のラップ部3b
の板厚よりも厚くなっている。このため熱の伝達が良
く、冷却効率が良い。一方、可動スクロール3のラップ
部3bの板厚は、固定スクロール2のラップ部2bの板
厚より薄く出来ているため、スクロールの体格の小型化
に有効である。また可動スクロールである回転部分の軽
量化が計れるので、高回転での運転条件において遠心力
の低減にもつながるため信頼性が向上する。
【0013】次に、本発明のスクロール型圧縮機の作動
について説明する。固定スクロール2の吸入ポート10
から吸入された作動流体は、図2に示されるように作動
室4に取り込まれる。シャフト5の回転による可動スク
ロール3の旋回運動により作動室4は渦巻の中央に向か
って移動しながら容積を縮小し、作動流体を圧縮する。
この容積変化により圧縮された作動流体は、中央の吐出
ポート11から排出される。作動流体は、この圧縮によ
り温度が上昇する。この作動流体の熱は、ラップ部2b
→端板部2a→冷却水路12の経路で伝達され、ラップ
部2bの温度上昇を抑える。圧縮比の高い負荷条件であ
れば温度上昇はそれだけ大きくなり、スクロールの構造
部材の熱膨張による歪みで最悪の場合はロック状態に至
る。このため、如何にスクロールを冷却するかが、スク
ロール型圧縮機の信頼性の大きなポイントとなるが、本
発明においては、上述したように固定スクロールのラッ
プ部の熱伝達が良好で、冷却効率が良いので信頼性の高
いスクロール型圧縮機が得られる。
について説明する。固定スクロール2の吸入ポート10
から吸入された作動流体は、図2に示されるように作動
室4に取り込まれる。シャフト5の回転による可動スク
ロール3の旋回運動により作動室4は渦巻の中央に向か
って移動しながら容積を縮小し、作動流体を圧縮する。
この容積変化により圧縮された作動流体は、中央の吐出
ポート11から排出される。作動流体は、この圧縮によ
り温度が上昇する。この作動流体の熱は、ラップ部2b
→端板部2a→冷却水路12の経路で伝達され、ラップ
部2bの温度上昇を抑える。圧縮比の高い負荷条件であ
れば温度上昇はそれだけ大きくなり、スクロールの構造
部材の熱膨張による歪みで最悪の場合はロック状態に至
る。このため、如何にスクロールを冷却するかが、スク
ロール型圧縮機の信頼性の大きなポイントとなるが、本
発明においては、上述したように固定スクロールのラッ
プ部の熱伝達が良好で、冷却効率が良いので信頼性の高
いスクロール型圧縮機が得られる。
【0014】図3は、本発明の第2実施形態のスクロー
ル型圧縮機の縦断面図を示している。この第2実施形態
においても、スクロールの基本構成は第1実施形態と同
じであるので説明を省略し、その特徴部分についてのみ
説明する。第2実施形態においては、可動スクロール3
のラップ部3bの表面及び端板部3aのラップ部側の表
面に例えば、焼き付け塗装、によって樹脂コーティング
14を施している。樹脂材料としては、可動スクロール
の母材に対して熱伝導率が小さく、熱を伝導し難い材料
であればよく、耐熱性、耐摩耗性の面から、例えばポリ
四フッ化エチレン(テフロン、商標)、が好適ではある
が、圧縮機の使用条件によっては、エポキシ系樹脂、ポ
リエチレン、ナイロン等でもよい。また、図3に示され
た実施形態では、可動スクロール3のラップ部3bの板
厚は、固定スクロール2のラップ部2bの板厚より薄く
なっているが、両者の板厚が等しくてもよい。
ル型圧縮機の縦断面図を示している。この第2実施形態
においても、スクロールの基本構成は第1実施形態と同
じであるので説明を省略し、その特徴部分についてのみ
説明する。第2実施形態においては、可動スクロール3
のラップ部3bの表面及び端板部3aのラップ部側の表
面に例えば、焼き付け塗装、によって樹脂コーティング
14を施している。樹脂材料としては、可動スクロール
の母材に対して熱伝導率が小さく、熱を伝導し難い材料
であればよく、耐熱性、耐摩耗性の面から、例えばポリ
四フッ化エチレン(テフロン、商標)、が好適ではある
が、圧縮機の使用条件によっては、エポキシ系樹脂、ポ
リエチレン、ナイロン等でもよい。また、図3に示され
た実施形態では、可動スクロール3のラップ部3bの板
厚は、固定スクロール2のラップ部2bの板厚より薄く
なっているが、両者の板厚が等しくてもよい。
【0015】第2実施形態のスクロール型圧縮機の作動
は、基本的に第1実施形態のものと同じであるので説明
を省略するが、第2実施形態では、可動スクロール3の
ラップ部3bに熱伝導の悪い樹脂コーティング14を施
してあるため、作動流体の圧縮により作動室4内で発生
した熱が可動スクロール3の母材に伝わりにくい。その
一方で、樹脂より熱伝導率の良い金属材料で形成された
固定スクロール2のラップ部2bには樹脂コーティング
を施してないため、作動室の熱がラップ部2bに伝わり
易く、ラップ部2b→端板部2a→冷却水へと伝熱さ
れ、冷却される。
は、基本的に第1実施形態のものと同じであるので説明
を省略するが、第2実施形態では、可動スクロール3の
ラップ部3bに熱伝導の悪い樹脂コーティング14を施
してあるため、作動流体の圧縮により作動室4内で発生
した熱が可動スクロール3の母材に伝わりにくい。その
一方で、樹脂より熱伝導率の良い金属材料で形成された
固定スクロール2のラップ部2bには樹脂コーティング
を施してないため、作動室の熱がラップ部2bに伝わり
易く、ラップ部2b→端板部2a→冷却水へと伝熱さ
れ、冷却される。
【0016】スクロール型圧縮機では、可動スクロール
は可動部品のため、冷却水の取り回しが難しく、また外
部への放熱も伝達経路を構成しにくいため冷却がし難
い。本第2実施形態のスクロール型圧縮機では、上述し
たように冷却のし難い可動スクロール3へは熱が伝わり
にくく、冷却が容易な固定スクロール2へは熱が伝わり
易い構造としている。このため、可動スクロール3と固
定スクロール2との温度差を小さく保つことができ、熱
膨張差によるラップ部の接触を最小限に食い止めること
ができる。
は可動部品のため、冷却水の取り回しが難しく、また外
部への放熱も伝達経路を構成しにくいため冷却がし難
い。本第2実施形態のスクロール型圧縮機では、上述し
たように冷却のし難い可動スクロール3へは熱が伝わり
にくく、冷却が容易な固定スクロール2へは熱が伝わり
易い構造としている。このため、可動スクロール3と固
定スクロール2との温度差を小さく保つことができ、熱
膨張差によるラップ部の接触を最小限に食い止めること
ができる。
【0017】図4は、本発明の第3実施形態のスクロー
ル型圧縮機の縦断面図を示している。第3実施形態にお
いては、固定スクロール2のラップ部2bの内部にラッ
プ母材よりも熱伝導率のよい、例えば銅等の金属2cを
鋳込んだものである。これにより、ラップ部2bの熱の
引けが良好になる。また、上述した第1、第2、第3の
実施形態の特徴を組み合わせることで、スクロールのラ
ップ部の熱抵抗をより一層小さくできる。
ル型圧縮機の縦断面図を示している。第3実施形態にお
いては、固定スクロール2のラップ部2bの内部にラッ
プ母材よりも熱伝導率のよい、例えば銅等の金属2cを
鋳込んだものである。これにより、ラップ部2bの熱の
引けが良好になる。また、上述した第1、第2、第3の
実施形態の特徴を組み合わせることで、スクロールのラ
ップ部の熱抵抗をより一層小さくできる。
【図1】本発明の第1実施形態のスクロール型圧縮機の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図2】図1のA−A線による断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態のスクロール型圧縮機の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態のスクロール型圧縮機の
縦断面図である。
縦断面図である。
2…固定スクロール 2a…端板部 2b…ラップ部 3…可動スクロール 3a…端板部 3b…ラップ部 4…作動室 5…シャフト 12…冷却水路 14…樹脂コーティング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 弘 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA17 AA22 BB12 CC03 CC05 CC39 CC48 3H039 AA02 AA12 BB13 CC02 CC03 CC05 CC26 CC36 CC50
Claims (4)
- 【請求項1】 偏心部をもつシャフトと、端板部上に立
設された渦巻状のラップ部を有し該シャフトによって旋
回運動される可動スクロールと、別の端板部上に立設さ
れた渦巻状のラップ部を有し、該可動スクロールと対向
して噛み合う固定スクロールと、該固定スクロールの端
板部のラップ部と反対側の面に設けた熱交換器とを備え
たスクロール型圧縮機において、 前記可動スクロールのラップ部の厚さよりも前記固定ス
クロールのラップ部の厚さの方が、肉厚になっているこ
とを特徴とするスクロール型圧縮機。 - 【請求項2】 前記可動スクロールのラップ部表面に樹
脂コーティングを施したことを特徴とする請求項1に記
載のスクロール型圧縮機。 - 【請求項3】 偏心部をもつシャフトと、端板部上に立
設された渦巻状のラップ部を有し該シャフトによって旋
回運動される可動スクロールと、別の端板部上に立設さ
れた渦巻状のラップ部を有し、該可動スクロールと対向
して噛み合う固定スクロールと、該固定スクロールの端
板部のラップ部と反対側の面に設けた熱交換器とを備え
たスクロール型圧縮機において、 前記可動スクロールのラップ部表面に樹脂コーティング
を施し、前記固定スクロールのラップ部表面には樹脂コ
ーティングを施さないことを特徴とするスクロール型圧
縮機。 - 【請求項4】 偏心部をもつシャフトと、端板部上に立
設された渦巻状のラップ部を有し該シャフトによって旋
回運動される可動スクロールと、別の端板部上に立設さ
れた渦巻状のラップ部を有し、該可動スクロールと対向
して噛み合う固定スクロールと、該固定スクロールの端
板部のラップ部と反対側の面に設けた熱交換器とを備え
たスクロール型圧縮機において、 前記固定スクロールのラップ部の内部に、ラップ母材よ
りも熱伝導率のよい金属を鋳込むことを特徴とするスク
ロール型圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001052577A JP2002257060A (ja) | 2001-02-27 | 2001-02-27 | スクロール型圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001052577A JP2002257060A (ja) | 2001-02-27 | 2001-02-27 | スクロール型圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002257060A true JP2002257060A (ja) | 2002-09-11 |
Family
ID=18913187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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JP (1) | JP2002257060A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007182772A (ja) * | 2006-01-05 | 2007-07-19 | Sanden Corp | スクロール型圧縮機 |
JP6409910B1 (ja) * | 2017-06-14 | 2018-10-24 | ダイキン工業株式会社 | スクロール圧縮機 |
-
2001
- 2001-02-27 JP JP2001052577A patent/JP2002257060A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007182772A (ja) * | 2006-01-05 | 2007-07-19 | Sanden Corp | スクロール型圧縮機 |
JP6409910B1 (ja) * | 2017-06-14 | 2018-10-24 | ダイキン工業株式会社 | スクロール圧縮機 |
WO2018230437A1 (ja) * | 2017-06-14 | 2018-12-20 | ダイキン工業株式会社 | スクロール圧縮機 |
CN110214230A (zh) * | 2017-06-14 | 2019-09-06 | 大金工业株式会社 | 涡旋式压缩机 |
CN110214230B (zh) * | 2017-06-14 | 2020-07-17 | 大金工业株式会社 | 涡旋式压缩机 |
US10920775B2 (en) | 2017-06-14 | 2021-02-16 | Daikin Industries, Ltd. | Scroll compressor with different sized gaps formed between inner and outer peripheral surfaces of scroll laps |
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