JP3137109B2 - スクロール圧縮機及びそれに用いる旋回スクロール - Google Patents
スクロール圧縮機及びそれに用いる旋回スクロールInfo
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Description
空調用圧縮機として使用されるスクロ−ル圧縮機及びそ
れに用いられる旋回スクロールに係り、特に大形のスク
ロ−ル圧縮機を実現するのに好適な両側にラップを有す
る構造で、無潤滑で気体を圧縮し、一般産業用、すなわ
ち、食品工業、医薬品製造、半導体製造装置のクリ−ン
ル−ム、空気搬送装置などの分野に好適なスクロ−ル圧
縮機及びそれに用いられる旋回スクロールに関する。
されている無給油式スクロール圧縮機のように、従来の
スクロール圧縮機の冷却方法としては、固定スクロール
に冷却用フィンを設け、スクロールの外側より冷却する
方式を採用していた。
0.85 MPa となるような大形の空気圧縮用オイルフ
リースクロール圧縮機で、圧縮過程に冷却媒体を持たな
い従来形のオイルフリースクロール圧縮機においては、
固定スクロールよりの外部冷却だけでは吐出空気温度が
約200℃と高温となる。この結果、旋回スクロ−ルと
固定スクロ−ルとの間に運転時の熱膨張を予測して旋回
スクロールと固定スクロールのラジアルギャップ、スラ
ストギャップ共に大きくとらなければ、圧縮運転中にス
クロ−ルのラップ同士が接触する。このように組立時の
ギャップが大きくなるため圧縮機の性能が低下する。ま
た、オイルフリースクロール圧縮機は通常スクロールの
歯先部にチップシールを設け、圧縮した気体が漏れるの
を防止している。このチップシールの材料に通常は四弗
化エチレン樹脂系の樹脂を使用するが、圧縮機運転時に
は200℃程度の高温条件下にさらされるため、チップ
シ−ルの寿命が低下する。
において、旋回スクロ−ルを効果的に冷却することにあ
る。本発明の他の目的は、ダブルスクロール圧縮機にお
いて、旋回スクロ−ルと固定スクロ−ルとの間のラジア
ルギャップやスラストギャップを小さくして、圧縮機性
能を向上することにある。本発明のさらに他の目的は、
ダブルスクロール圧縮機において、スクロ−ルラップ先
端に設けるチップシ−ルの摩耗に対する寿命を向上する
ことにある。本発明の他の目的は、オイルフリ−ダブル
スクロ−ル圧縮機の旋回スクロ−ルに作用するスラスト
力をバランスさせることにより、チップシ−ルに作用す
る荷重も低減できその寿命を増大することにある。
き為されたもので、旋回スクロールの鏡板(胴板)中に
気体が流れる冷却用孔を設け、この気体で旋回スクロ−
ルの特に高温部(吐出ポ−ト近傍)を直接冷却するよう
にしたものである。
両側に渦巻き状のラップを有する旋回スクロールと、こ
の旋回スクロールのラップと噛合うラップを有し、前記
旋回スクロールの両側に配置された2個の固定スクロー
ルと、これら固定スクロールの双方に回転可能に支持さ
れ、前記旋回スクロールに保持された主クランク軸及び
補助クランク軸とを備えたスクロール圧縮機において、
鏡板の一方の外周から他方の外周に貫通する複数の貫通
孔を形成したことにある。
旋回スクロールと前記2個の固定スクロールによって鏡
板の両側に形成される圧縮作動室を連通する連通孔を形
成した;旋回スクロールと2個の固定スクロールとが、
アルミニウム合金からなる;固定スクロールは、シリコ
ンを含有するアルミニウム合金であり、ラップ表面に陽
極酸化皮膜処理を施したものである;旋回スクロールが
有するラップの鏡板とは反対端側に溝を形成し、この溝
に4フッ化エチレン樹脂またはポリイミド樹脂からなる
チップシールを配設することが好ましい。
ぞれ設けられた螺旋状のラップを有する旋回スクロ−ル
と、この旋回スクロ−ルの左右両側にそれぞれ配置さ
れ、前記旋回スクロ−ルラップのそれぞれと噛み合う螺
旋状ラップを有する左右の固定スクロ−ルと、この左右
の固定スクロ−ルにそれぞれ軸受を介して回転支持さ
れ、前記螺旋状のラップの外周側に配置され前記旋回ス
クロ−ルを旋回運動させる駆動軸及び補助クランク軸
と、前記駆動軸と補助クランク軸とを同期回転させるタ
イミングベルトとを備えたスクロ−ル圧縮機において、
旋回スクロールの鏡板に、スクロ−ル圧縮機の冷却気体
を通過させる冷却用孔を一方の鏡板外周側から他方の鏡
板外周側に中心部を貫通して形成し、さらに前記左右の
固定スクロ−ル外表面に冷却フィンを形成し、前記駆動
軸と前記補助クランク軸とをスクロールラップを挟んで
ほぼ反対側に配置したことにある。
ぞれ螺旋状のスクロールラップを有する旋回スクロ−ル
において、前記鏡板の一方の外周側から他方の外周側に
中心部を貫通して冷却用孔を形成したことにある。そし
て、旋回スクロールは、鏡板のスクロールラップを挟ん
でほぼ反対側に、旋回スクロールを旋回駆動する駆動軸
及び補助クランク軸を支持する軸受手段の取り付け部を
形成するのが望ましい。
ールに対する旋回スクロールの偏心運動により圧縮を行
なう。この偏心運動を旋回スクロールに与えるためクラ
ンクシャフトを使用する。旋回スクロールの旋回運動に
より旋回スクロールと固定スクロールの圧縮空間が除々
に小さくなり圧縮が進行していく。この圧縮過程で、圧
縮空気は徐々に高温となり、これに伴い固定及び旋回ス
クロール自体も外周から中心に向かって高温となる。前
記圧縮熱は、固定スクロールの外部に取り付けたにより
間接的に冷却することができ、冷却フィンを介してスク
ロール圧縮機の外部に放熱することができる。これによ
り固定スクロール部分は冷却されるが、前記冷却フィン
によって旋回スクロールまでは十分に冷却することはで
きない。このため本発明では旋回スクロールの鏡板(胴
板)に複数の冷却用孔を形成している。すなわち、冷却
用孔は好ましくは旋回スクロールの外周面から中心部を
貫通するように設けられ、この冷却用孔の一端開口部は
スクロ−ル圧縮機への吸入口に近接させて、他端部は圧
縮作動室の吸入側に近接させて形成させているため、圧
縮機への吸入空気の一部は冷却用孔両端部の圧力差によ
りこの冷却用孔内を通過する。すなわち、吸入口に近い
方の位置から吸入負圧の方へ向け、冷却用孔の中を圧縮
機の吸込空気が流れて旋回スクロールを吸入空気により
直接冷却する。これにより旋回スクロールの特に吐出ポ
ートの近傍の高温部が冷却され、旋回スクロールの中心
部の熱膨脹を少なくしかつ吐出空気温度を冷却すること
により、旋回スクロールと固定スクロールの接触を防止
し、性能向上および信頼性向上を図ることができる。
き説明する。まず、図8により本発明を空気圧縮機とし
て利用する場合のスクロ−ル圧縮機の全体構成を説明す
る。図において、101は筐体で、この筐体の内部には
ダブルスクロ−ル圧縮機の本体ブロック(圧縮機)10
2、このスクロ−ル圧縮機をVベルト112を介して駆
動するモ−タ103、このモ−タの駆動を制御する始動
盤104、筐体内の機器を冷却する冷却ファン105な
どが設けられている。圧縮機102からの吐出ガスは吐
出配管106を介して外部に導かれるが、その途中には
上流側から逆止弁107、プレク−ラ108、アフタ−
ク−ラ109が設けられている。なお、図において、1
10は圧縮機への吸入ガスを制御するアンロ−ダ、11
1吸入配管に設けられたサクションフィルタ、113は
モ−タベ−ス、114はモ−タや圧縮機などを支持する
架台、115はファンケ−シングである。
基づき説明する。図1はダブルスクロール形(両歯形)
オイルフリースクロ−ル圧縮機の本体ブロック部分の構
造を示す平面断面図、図2は図1のII−II線矢視図、図
3は図1の右側固定スクロ−ルを除去してIII−III線方
向からみた右側面図、図4は図1に示す旋回スクロール
の右側面図、図5は図4のV−V線矢視図である。
ニウム合金で形成された固定スクロールで、それらは互
いに平行に配置され、その間には同じくアルミニウム合
金で形成された旋回スクロール3が介在され、固定スク
ロール1,2のらせん状ラップ1b,2bと旋回スクロ
ール3のらせん状ラップ3c,3dは互いに噛み合い、
それによって旋回スクロール3の鏡板(胴版)3aの両
側には圧縮作動室4,5が形成されている。固定スクロ
ール及び旋回スクロールのそれぞれのラップ先端部には
チップシール1a,2a,3bが設けられている。これ
らのチップシールはカーボン等の無機系材料、4フッ化
エチレン樹脂やポリイミド樹脂の複合材料などで形成さ
れる。旋回スクロールの鏡板3aの中央部には圧縮作動
室4と5を連通する連通孔6が設けられ、この連通孔6
を挟んで両側には図3乃至図5に示すように、鏡板の一
方の外周端側から他方の外周端側に連通する冷却用孔7
が形成され、吸入空気の一部がこの冷却用孔7を通って
スクロ−ル圧縮機の一方側の吸入側に吸い込まれるよう
に構成されている。
ク部8aを有する駆動軸(クランク軸)8と同じ偏心量
のクランク部9aを有する補助クランク軸9とが配置さ
れており、旋回スクロール3はそれらのクランク部分で
弾性支持部を有する転がり軸受11a,11bを介して
旋回運動可能に係合している。一方、固定スクロール2
はそのほぼ中央部に吐出ポート12を有し、さらに固定
スクロール1,2の外表面全体には放熱フィン1c,2
cが設けられ、それらの外周部にはそれぞれフランジ部
1d,2dが設けられ、それらは図2,図3に示すよう
に、ボルト13で結合されている。この結合の際、ノッ
クピンなどの位置決め手段14によって両固定スクロー
ル1,2の相対位置を合わせて行なう。また、両固定ス
クロール1,2と旋回スクロール3との位置関係も適正
に位置決めされ、その後駆動軸8と補助クランク軸9と
の位相を適正にした状態で両軸8,9はタイミングベル
ト15で結合され、軸8と9は同期を保って回転するよ
うに構成されている。このタイミングベルト15は駆動
軸8と、補助クランク軸9に取り付けられたプーリ2
1,22に掛けられている。モ−タなどの動力源からV
ベルト112、プ−リ23を介して駆動軸8には回転動
力が供給される。
転がり軸受(負荷側軸受)16によって軸方向に固定さ
れた状態で軸支されており、この駆動軸8の先端部は他
方の固定スクロール2に固定された軸受(反負荷側軸
受)17に軸支されている。また、この駆動軸8にはバ
ランスウエイト18がスクロ−ル圧縮機の吸込雰囲気中
に配置されるように取り付けられている。補助クランク
軸9も固定スクロール1に固定された転がり軸受(負荷
側軸受)19によって軸方向に位置決めされた状態で軸
支されており、補助クランク軸9の先端部は他方の固定
スクロール2に固定された軸受(反負荷側軸受)20に
軸支されている。
に示すように軸8,9とは直交する方向で両固定スクロ
ールに跨って設けられている。またその反対の下側には
図2に示すように、圧縮機据付け用の脚部25が取付け
られている。前述したように、固定スクロール1,2及
び旋回スクロール3はそれぞれアルミニウム合金等に代
表されるように軽く、熱伝導性の良い材料で構成するこ
とが望ましい。無潤滑式のスクロ−ル圧縮機とする場
合、シリコンが含有されたアルミニウム合金を適用する
ことが望ましい。さらに、ラップ表面の接触時の潤滑性
を向上させるため、陽極酸化皮膜等の表面処理を施すこ
とも良い。
板3aに形成されている冷却用孔7は一方の外周端側
(固定スクロ−ル2のラップ2bの最外周部の吸込側)
Aから他方の外周端側(旋回スクロ−ル3のラップ3c
の最外周部の吸込側)Bに連通するように形成され、一
方の吸込側Bから吸い込まれる空気の多くがこの冷却用
孔7を通るように、固定スクロ−ルの吸込空間には吸込
空間AとBを隔絶するように仕切り27,28が設けら
れている。このように構成することにより、吸入空気の
一部は図3の矢印に示すように、冷却用孔7を通って一
方側のスクロ−ル圧縮機の吸入側に吸い込まれ、このと
き自分の吸込空気を利用してスクロ−ル圧縮機を冷却す
ることができる。
に油などの冷却媒体を入れず、クリ−ンな圧縮ガスを得
るようにしたものであるため、吐出圧力が0.7〜0.
8MPa 程度でも圧縮室内で発生した圧縮熱でその温度
は約200℃程度にまで上昇する。この圧縮熱の冷却の
ため左固定スクロール1、右固定スクロール2の外表面
に冷却フィン1c,2cを設け、冷却ファン(図12参
照)により強制的に冷却風を流し、圧縮熱の放熱をさせ
て冷却させる。一方、本実施例では旋回スクロール3の
鏡板3a中に連通孔6を挟んで、上下方向(吸込口24
と同一方向)に少なくとも2個設けられた冷却用孔7を
備えているから、圧縮機を内部から冷却することもでき
る。冷却用孔7は最も高温となる旋回スクロール3の中
心部を貫通するようにしている。
周部は圧縮機の吸込空間A,Bとなっており、吸入口2
4から吸込まれた空気が流れている。冷却用孔7の冷却
用入口7a側よりも冷却用出口7b側の方が若干の負圧
となっている(約100mmAqの差圧)。この差圧100mmA
qを利用し吸込空気は冷却用孔7の中を通り、圧縮室内
へ吸込まれる。この冷却用孔7を通る空気は外気である
ため約0〜40℃と圧縮機の吐出ガス温度より格段に低
い温度となっており、この低温空気が圧縮熱で高温とな
った旋回スクロール3の部分と熱交換され冷却される。
ロール3と、左固定スクロール1,右固定スクロール2
のラップ面に吸込まれ、回転が進むごとに所定の圧力ま
で昇圧され吐出ポ−ト12から吐出される。旋回スクロ
ール3を旋回運動させる駆動系は、まずモ−タなどの動
力源103からVプーリ23に動力が伝達され、駆動軸
8を回転させる。駆動軸8は負荷側の転がり軸受16と
反負荷側の転がり軸受17で支持され、クランク部8a
に設けたクランク軸受11aを介して旋回スクロ−ル3
を旋回運動させる。クランク軸受11aは圧縮により発
生するガス荷重などを支持する。補助クランク軸9はタ
イミングベルト15により駆動軸8と同期して回転す
る。補助クランク軸9は負荷側の転がり軸受19と反負
荷側の転がり軸受20により支持され、クランク部9a
に設けられた転がり軸受11bを介して、前記駆動軸8
と協働して旋回スクロ−ル3を駆動する。
軸8と補助クランク軸9はタイミングベルト15によっ
て同期して回転し、これによって旋回スクロール3は駆
動軸8及び補助クランク軸9の偏心量を半径とする旋回
運動を行なう。この旋回運動に伴って外部空気は吸入口
24から吸入され、吸入室(吸入空間)Aに入る。その
後、その吸入された空気はさらに旋回スクロール3と固
定スクロ−ル1、2で形成された圧縮作動室4,5に流
入し所定の圧力まで圧縮される。圧縮作動室4,5で圧
縮された空気は最終的に吐出ポ−ト12から吐出される
が、鏡板3aを挟んで反吐出ポ−ト12側の圧縮作動室
4で圧縮されたガスは鏡板3aの中央部に設けられた連
通孔6を通って反対側の中心部の圧縮作動室5に流入し
て合流し、その吐出空間から固定スクロール2に設けら
れた吐出ポート12から機外へ吐出される。
油冷式圧縮機に比べ圧縮ガスは高温となるが、固定スク
ロール外表面に設けた放熱フィン1c,2cの回りをダ
クト構造として強制空冷することによって、より冷却効
果を向上できる。図3,図4において、30は旋回スク
ロ−ル3の両側に形成される圧縮作動室4,5の圧力バ
ランスを保つための均圧孔で、本発明のダブル(両歯
形)スクロ−ル圧縮機では、この均圧孔30により鏡板
3a両側の圧縮作動室内のガスによるスラスト力の総和
はほぼ等しくなるので、ラップ1b,2b,3c,3d
の先端面のチップシ−ル1a,2a,3bには大きなス
ラスト荷重は作用しない。従って、ラップ先端部での摺
動損失を最小に維持することができる。さらに、旋回ス
クロール3に働くスラスト力がほぼバランスしているた
め、旋回スクロール3を支持する軸受11a,11bの
位置決め手段を簡素化でき組立性の改善を図ることがで
きる。
ある。 (1)固定スクロ−ル1,2を放熱フィン1c,2cに
より外部から冷却できるだけでなく、内部に配置された
旋回スクロール3も冷却用孔7によって直接冷却できる
から、旋回スクロールの中心部も従来に比べ約30℃程
度温度を低下させることができる。これによって、固定
スクロールと旋回スクロ−ルで形成されるギャップをよ
り小さくでき、この結果圧縮機性能を3〜5%向上する
ことができる。 (2)圧縮機の吐出空気温度を低下でき、吐出空気の冷
却が容易になると共に、圧縮機の信頼性も向上できる。 (3)オイルフリーダブルスクロール圧縮機の各ラップ
先端部に設けるチップシールの温度も従来に比べ約30
℃低下させることができるため、チップシールの材質の
選定が容易になり、かつ摩耗に対する寿命向上も図れ
る。特に本実施例では旋回スクロ−ル鏡板に鏡板両側の
圧縮作動室を連通し圧力バランスさせる均圧孔30を備
えているから、旋回スクロ−ルに作用するスラスト力を
よりバランスさせることができ、各チップシ−ルに作用
する荷重も低減でき、その寿命を増大できる。
す。図6は旋回スクロ−ルの鏡板に形成する冷却用孔7
の断面形状を図5に示す丸孔に代えて菊目状にしたもの
で、このようにすれば冷却用孔の伝熱面積を大きくとる
ことができ、冷却効果を向上できる。
却用孔7の数を図4に示した2本のものに代えて4本と
し、冷却用孔7を通る吸入空気の通路面積を増大させ、
通路抵抗を小さくして、通過する空気量を増加させると
共に冷却効果も向上させ、また旋回スクロ−ル全体に渡
って冷却できるようにしたものである。なお、中心部に
近い冷却用孔の通路面積を外側に形成された冷却用孔の
通路面積より大きくすることにより、旋回スクロ−ルに
発生する熱量に応じた冷却能力を生じるようにできる。
て、旋回スクロ−ルを外部から冷却フィン等で冷却でき
ない場合であっても、内部から旋回スクロ−ルを直接冷
却でき、旋回スクロールの温度を低下させることができ
る。これによって、固定スクロールと旋回スクロ−ルで
形成されるギャップをより小さくでき、圧縮機の性能を
向上できる。 (2)固定スクロ−ルに放熱フィンを設けたものでは、
外部から固定スクロ−ルを効率よく冷却できる。 (3)オイルフリーダブルスクロール圧縮機の各ラップ
先端部に設けるチップシールの温度も低下させることが
できるため、チップシールの材質の選定が容易になり、
かつ摩耗に対する寿命向上が図れる。
圧縮作動室を連通し圧力バランスさせる均圧孔を備えれ
ば、旋回スクロ−ルに作用するスラスト力をよりバラン
スさせることができる。各チップシ−ルに作用する荷重
もより低減でき、チップシールの寿命を増大できる。 (5)自己の吸入空気で旋回スクロ−ルを冷却するよう
にしているが、外部から別の冷却流体(例えば外部空気
や冷却された低温空気など)を導き、旋回スクロ−ルに
形成した冷却用孔に強制的に直接冷却流体を流すように
すれば、冷却効果をさらに向上することもできる。
スクロールの鏡板の意ぽうの外終端から他方の外周端に
貫通する孔を設けたので、旋回スクロールを効果的に冷
却できる。
イルフリースクロ−ル圧縮機の本体ブロック部分構造の
平面断面図である。
線方向からみた右側面図である。
形状の変形例で図5に相当する図である。
形例で図4に相当する図である。
る。
2c…放熱(冷却)フィン、3…旋回スクロール、3a
…旋回スクロール鏡板、1a,2a,3b…チップシ−
ル、1b,2b,3c,3d…ラップ、4,5…圧縮作
動室、7…冷却用孔、7a…冷却用孔入口、7b…冷却
用孔出口、8…駆動軸、9…補助クランク軸、8a,9
a…クランク部、11a,11b…転がり軸受(クラン
ク軸受)、12…吐出ポ−ト、15…タイミングベル
ト、16,19…転がり軸受(負荷側軸受)、17,2
0…転がり軸受(反負荷側軸受)、21,22…プ−
リ、23…Vプーリ、24…吸入口、25…脚部、2
7,28…仕切り、A,B…吸入側(吸入空間)。
Claims (8)
- 【請求項1】鏡板の両側に渦巻き状のラップを有する旋
回スクロールと、この旋回スクロールのラップと噛合う
ラップを有し、前記旋回スクロールの両側に配置された
2個の固定スクロールと、これら固定スクロールの双方
に回転可能に支持され、前記旋回スクロールに保持され
た主クランク軸及び補助クランク軸とを備えたスクロー
ル圧縮機において、 前記鏡板の一方の外周から他方の外周に貫通する複数の
貫通孔を形成したことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 【請求項2】前記旋回スクロールと前記2個の固定スク
ロールによって鏡板の両側に形成される圧縮作動室を連
通する連通孔を形成したことを特徴とする請求項1に記
載のスクロール圧縮機。 - 【請求項3】前記旋回スクロールと2個の固定スクロー
ルとが、アルミニウム合金からなることを特徴とする請
求項1または2に記載のスクロール圧縮機。 - 【請求項4】前記固定スクロールは、シリコンを含有す
るアルミニウム合金であり、ラップ表面に陽極酸化皮膜
処理を施したものであることを特徴とする請求項3に記
載のスクロール圧縮機。 - 【請求項5】前記旋回スクロールが有するラップの鏡板
とは反対端側に溝を形成し、この溝に4フッ化エチレン
樹脂またはポリイミド樹脂からなるチップシールを配設
したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項
に記載のスクロール圧縮機。 - 【請求項6】鏡板の両面にそれぞれ設けられた螺旋状の
ラップを有する旋回スクロ−ルと、この旋回スクロ−ル
の左右両側にそれぞれ配置され、前記旋回スクロ−ルラ
ップのそれぞれと噛み合う螺旋状ラップを有する左右の
固定スクロ−ルと、この左右の固定スクロ−ルにそれぞ
れ軸受を介して回転支持され、前記螺旋状のラップの外
周側に配置され前記旋回スクロ−ルを旋回運動させる駆
動軸及び補助クランク軸と、前記駆動軸と補助クランク
軸とを同期回転させるタイミングベルトとを備えたスク
ロ−ル圧縮機において、 前記旋回スクロールの鏡板に、スクロ−ル圧縮機の冷却
気体を通過させる冷却用孔を一方の鏡板外周側から他方
の鏡板外周側に中心部を貫通して形成し、さらに前記左
右の固定スクロ−ル外表面に冷却フィンを形成し、前記
駆動軸と前記補助クランク軸とをスクロールラップを挟
んでほぼ反対側に配置したことを特徴とするスクロール
圧縮機。 - 【請求項7】鏡板の両面にそれぞれ螺旋状のスクロール
ラップを有する旋回スクロ−ルにおいて、前記鏡板の一
方の外周側から他方の外周側に中心部を貫通して冷却用
孔を形成したことを特徴とする旋回スクロール。 - 【請求項8】前記鏡板の前記スクロールラップを挟んで
ほぼ反対側に、前記旋回スクロールを旋回駆動する駆動
軸及び補助クランク軸を支持する軸受手段の取り付け部
を形成したことを特徴とする請求項7に記載の旋回スク
ロール。
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JP11108907A JP3137109B2 (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | スクロール圧縮機及びそれに用いる旋回スクロール |
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JP7030395A Division JP2985705B2 (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | スクロール圧縮機 |
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1999
- 1999-04-16 JP JP11108907A patent/JP3137109B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102242708A (zh) * | 2010-05-10 | 2011-11-16 | 株式会社日立产机系统 | 注水式涡旋空气压缩机 |
CN102242708B (zh) * | 2010-05-10 | 2015-07-15 | 株式会社日立产机系统 | 注水式涡旋空气压缩机 |
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Publication number | Publication date |
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JPH11324949A (ja) | 1999-11-26 |
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