JP2002256478A - Cu―In積層膜の製造方法 - Google Patents

Cu―In積層膜の製造方法

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JP2002256478A
JP2002256478A JP2001059804A JP2001059804A JP2002256478A JP 2002256478 A JP2002256478 A JP 2002256478A JP 2001059804 A JP2001059804 A JP 2001059804A JP 2001059804 A JP2001059804 A JP 2001059804A JP 2002256478 A JP2002256478 A JP 2002256478A
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plated
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Kenji Nakamura
健次 中村
Shinichi Wakabayashi
信一 若林
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Shinko Electric Industries Co Ltd
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Shinko Electric Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 めっき対象物の被めっき面に、Cu層とIn
層とが交互に形成されて成るCu−In積層膜は太陽電
池に使用されているが、これを電解めっきによって製造
する際に、インジウムの再溶出を防止する。 【解決手段】 めっき浴として、インジウムイオンを供
給するインジウム化合物、銅イオンを供給する銅化合物
及びクエン酸化合物が配合され、且つ実質的にインジウ
ムから成るIn層を形成し得る量のインジウム化合物が
配合されているめっき浴を用い、前記めっき対象物に、
前記インジウムイオンが還元して析出する電位VInと、
銅イオンが還元して析出する電位VCuとを交互にパルス
状に印加するパルスめっきを施し、電位VInから電位V
Cuに移行する際に、前記被めっき面に析出したインジウ
ムが溶出することなく銅が析出し得る電位(VO)に一
旦保持した後、電位VCuに移行することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はCu―In積層膜の
製造方法に関し、更に詳細にはめっき対象物の被めっき
面に、Cu層とIn層とが交互に形成されて成るCu−
In積層膜を電解めっきによって製造するCu―In積
層膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池には、pn接合の光吸収層を有
する化合物半導体太陽電池がある。かかる化合物半導体
太陽電池は、図9に示す方法で製造できる。先ず、ガラ
ス基板100の一面側に、モリブデン層102から成る
電極膜を蒸着又はスパッタリングで形成した後、In層
103を室温下での蒸着によって形成し、更にIn層1
03上にCu層105を室温下での蒸着によって形成す
る〔図9(a)の工程〕。このIn層103とCu層1
05とから成る金属膜を、硫化水素雰囲気中で加熱処理
する硫化処理を施してCuInS2のp形半導体層10
4とした後、p形半導体層104に生成された硫化物
(CuxY)等の不純物を取り除きp形半導体層104
の特性を適正化して安定した特性とすべく、KCNが5
〜10重量%含有されたKCN溶液によってp形半導体
層104の表面を洗浄するKCN処理を施す〔図9
(b)の工程〕。更に、p形半導体層104上には、化
学的溶液析出法によりn形半導体層106を形成し〔図
9(c)の工程〕、更にn形半導体層106上にスパッ
タリングによりZnO:Al又はIn23から成る透明
電極108を形成する〔図9(d)の工程〕。その後、
透明電極108上に、アルミニウムから成る櫛形電極を
形成した後、モリブデン層102上に電極端子を形成す
ることによってpn接合の光吸収層を具備する化合物半
導体太陽電池を得ることができる。
【0003】図9に示す太陽電池を製造する工程のう
ち、図9(a)の工程では、In層103とCu層10
5とを蒸着によって形成しているが、設備が比較的簡単
な電解めっきによって両層を形成できるならば、太陽電
池の製造コストの低減を期待できる。しかしながら、イ
ンジウムめっき用のめっき槽と銅めっき用のめっき槽と
を準備し、In層103を形成する電解めっきとCu層
105を形成する電解めっきとを交互に施すめっき方法
では、工程が複雑化する。一方、インジウムイオンが還
元されてインジウムが工業的速度で析出するIn析出電
位は、銅イオンが還元されて銅が工業的速度で析出する
Cu析出電位よりも負側に大きく離れている。このた
め、インジウムイオンと銅イオンとが混在しているめっ
き浴を用い、インジウムイオンが還元して析出する電位
INでIn層を形成した後、銅イオンが還元して析出す
る電位VCuでCu層を形成することによって、一つのめ
っき浴でIn層とCu層とが積層されたCu―In積層
膜を形成し得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この様に、In層とC
u層とが積層されたCu―In積層膜を一つのめっき浴
で形成できれば、各層を形成する専用めっき浴を準備す
る場合に比較して、その工程を著しく簡略化できる。し
かしながら、本発明者等が、インジウムイオンと銅イオ
ンとが混在しているめっき浴を用い、電位VInでIn層
を形成した後、電位VCuでCu層を形成することを試み
たところ、電位VCuでCu層を形成する際に、In層を
形成するインジウムが再溶出し、In層が不連続層とな
り易いことが判明した。そこで、本発明の課題は、イン
ジウムイオンと銅イオンとが混在しているめっき浴を用
い、電位VInでIn層を形成した後、電位VCuでCu層
を形成する際に、In層を形成するインジウムの再溶出
を防止し得るCu―In積層膜の製造方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく検討した結果、インジウムイオンと銅イオ
ンとが混在しているめっき浴を用いてパルスめっきを施
す際に、電位VInと電位VCuとの間に、電位VInで析出
したインジウムが実質的に再溶出することなく、電位V
Cuよりも析出速度は遅いものの銅が析出し得る領域が存
在すること、及びクエン酸化合物を添加しためっき浴で
はこの領域が、クエン酸化合物を添加しなかっためっき
浴に比較して広いことを知った。このため、電位VIn
ら電位VCuに移行する際に、一旦、インジウムが実質的
に再溶出することなく銅が析出し得る電位とした後、電
位VCuとすることによって、電位VInで形成したIn層
のインジウムの再溶出を防止してCu層を形成できるこ
とを見出し、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、めっき対象物の被め
っき面に、Cu層とIn層とが交互に形成されて成るC
u−In積層膜を電解めっきによって製造する際に、該
めっき対象物に電解めっきを施すめっき浴として、イン
ジウムイオンを供給するインジウム化合物、銅イオンを
供給する銅化合物及びクエン酸化合物が配合され、且つ
実質的にインジウムから成るIn層を形成し得る量のイ
ンジウム化合物が配合されているめっき浴を用い、前記
めっき対象物に、前記インジウムイオンが還元して析出
する電位VInと、銅イオンが還元して析出する電位VCu
とを交互にパルス状に印加するパルスめっきを施し、前
記電位VInから電位VCuに移行する際に、前記被めっき
面に析出したインジウムが溶出することなく銅が析出し
得る電位に一旦保持した後、電位VCuに移行することを
特徴とするCu―In積層膜の製造方法にある。かかる
本発明において、めっき対象物に対する電位VInと電位
Cuとのパルス状の印加を、被めっき面に二層以上のC
u層とIn層とが形成されるように二回以上繰り返すこ
とによって、一つのめっき浴を用いて二層以上のCu層
とIn層とが形成されたCu―In積層膜を形成でき
る。また、めっき対象物に対する電位VIn及び/又は電
位VCuの印加時間を、被めっき面に形成された複数層の
Cu層とIn層との両層又は一方の層の層厚が一方方向
に傾斜して形成されるように調整することによって、傾
斜組成のCu―In積層膜を形成できる。
【0007】本発明によれば、電位VInでIn層を形成
した後、電位VInから電位VCuに移行する際に、一旦、
インジウムが実質的に再溶出することなく銅が析出し得
る電位とすることによって、電位VInで形成したIn層
を薄膜状のCu層で覆うことができる。この様に、薄膜
状のCu層で覆われたIn層は、めっき浴から隔離され
るため、電位VCuに移行しても、In層のインジウムの
再溶出を防止してCu層を形成できる。その結果、一つ
のめっき浴を用いて、連続層のIn層とCu層とが積層
されて成るCu―In積層膜を形成できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、めっき浴とし
て、インジウムイオンを供給するインジウム化合物、銅
イオンを供給する銅化合物及びクエン酸化合物が配合さ
れ、且つ実質的にインジウムから成るIn層が形成され
る量のインジウム化合物が配合されているめっき浴を用
いことが大切である。図1に各種めっき浴についての電
流電位曲線を示す。図1において、横軸は陰極電位を示
し、縦軸は電流密度を示す。図1に示す曲線10が本発
明で用いるめっき浴であり、硫酸ナトリウム(Na2S
O4)、硫酸インジウム九水和物[In2(SO4)3・9H2O]、
クエン酸ナトリウム二水和物[C3H4(OH)(CO2Na)3・2H2
O]及び硫酸銅五水和物(CuSO4・5 H2O)が添加されてい
る。かかる曲線10に係るめっき浴に対して、曲線12
のめっき浴には、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、硫酸イン
ジウム九水和物[In2(SO4)3・9H2O]及びクエン酸ナト
リウム二水和物[C3H4(OH)(CO2Na)3・2H2O]が添加さ
れ、曲線14のめっき浴には、硫酸ナトリウム(Na2S
O4)及び硫酸インジウム九水和物[In 2(SO4)3・9H2O]
が添加されている。尚、曲線16の浴には、クエン酸ナ
トリウム二水和物[C3H4(OH)(CO2Na)3・2H2O]のみが
添加され、曲線18の浴には、硫酸ナトリウム(Na2S
O4)のみが添加されている。
【0009】図1の曲線12と曲線14との比較から、
クエン酸化合物を添加することによって、インジウムの
限界電流密度が大幅に増加することが判る。また、曲線
10から明らかな様に、本発明で用いるめっき浴では、
−0.7V近傍よりも正側の領域では銅が析出し、−
0.7V近傍よりも負側の領域ではインジウムが析出す
る。この様に、インジウムが析出する領域でも、インジ
ウムの析出と同時に銅も析出するが、めっき浴中のイン
ジウムイオンを銅イオンよりも高濃度とすることによっ
て実質的にインジウムから成るIn層を形成できる。こ
のため、本発明で用いるめっき浴としては、−0.7V
近傍よりも負側のインジウムが析出する領域において、
実質的にインジウムから成るIn層を形成し得る量のイ
ンジウム化合物が配合されていることが必要である。図
1に示す曲線10のめっき浴では、硫酸インジウム九水
和物[In2(SO4)3・9H2O]100重量部に対する硫酸銅
五水和物(CuSO4・5 H2O)は、3.6〜14.3重量部で
ある。
【0010】ところで、図1に示す曲線10のめっき浴
を用い、−0.7V近傍よりも負側でインジウムが工業
的析出速度で析出する電位VInでIn層を形成した後、
−0.7V近傍よりも正側で銅が工業的析出速度で析出
する電位VCuに移行してCu層を形成する際に、In層
からインジウムが溶出し、In層が不連続層となる場合
がある。このことを図2の電流電位曲線によって説明す
る。図2において、横軸は陰極電位を示し、縦軸は電流
の流れる方向と電流密度とを示す。図2から明らかな様
に、インジウムイオンが存在するめっき浴を用い、陰極
電位を−1.5V近傍から徐々に正側に変化させると、
−0.7Vよりも負側では、陰極にインジウムが析出す
る還元電流が流れる。一方、陰極電位を−0.7Vより
も正側に変化させると、陰極にインジウムが析出する際
に流れる還元電流と逆方向の電流が流れ、析出したイン
ジウムが再溶出する。但し、図2に示すめっき浴では、
インジウムが析出も溶出もしない領域が−0.7V近傍
に存在し、特に硫酸インジウムとクエン酸化合物を配合
しためっき浴では、スルファミン酸インジウムを配合し
ためっき浴に比較して、インジウムが析出も溶出もしな
い領域が広い。
【0011】図1に示す曲線10のめっき浴において
は、−0.7V近傍の陰極電位では、銅が析出する領域
である。このため、図3(a)に示す様に、電位VIn
ら電位VCuに移行する際に、−0.7V近傍の電位(V
0)に一旦保持した後、電位VC uに移行することによっ
て、電位VInで析出したインジウムから成るIn層から
のインジウムの溶出を防止しつつCu層を形成できる。
つまり、−0.7V近傍の電位(V0)で一旦保持する
ことによって、電位VI nで形成されたIn層が、銅から
成る薄膜状の保護層によって覆われ、In層はめっき浴
から実質的に隔離される。このため、電位VCuに移行し
ても、In層のインジウムの再溶出を防止してCu層を
形成できる。これに対し、図3(b)に示す如く、電位
Inから電位VCuに移行する際に、−0.7V近傍の電
位(V0)の領域を極めて短時間で通過した場合は、電
位VI nで形成されたIn層が、銅から成る薄膜状の保護
層によって充分に覆われておらずめっき浴と直接接触す
る。このため、In層がCu層で充分に覆われるまでイ
ンジウムは再溶出する。尚、電位VInで形成されたIn
層に、銅から成る薄膜状の保護層を形成する−0.7V
近傍の電位(V0)を、以下、保護層形成電位(V0)と
称することがある。
【0012】かかる図3(a)に示す波形で電位VIn
電位VCuとを交互にパルス状に印加するパルスめっきを
施すことによって、めっき対象物の被めっき面にIn層
とCu層とが形成されたCu―In積層膜を形成でき
る。その際に、電位VInに印加する印加時間と電位VCu
に印加する印加時間を調整することによって、In層と
Cu層との層厚を調整できる。また、電位VIn及び/又
は電位VCuの印加時間を調整することによって、被めっ
き面に形成された複数層のCu層とIn層との両層又は
一方の層の層厚が一方方向に傾斜した傾斜Cu―In積
層膜を形成できる。
【0013】以上、説明してきた本発明によって形成し
たCu―In積層膜は、図9に示すpn接合の光吸収層
を有する化合物半導体太陽電池を製造する際に、従来、
蒸着によって形成しているIn層とCu層とのCu―I
n積層膜に用いることができる。また、Cu―In積層
膜のIn層は室温下で極めて軟らかい金属であるため、
図4に示す様に、半導体装置等を組み立てる際に、常温
仮止め材に使用できる。図4では、図4(a)に示す実
装基板20の接続部22,22に、常温仮止め材として
のCu―In積層膜が用いられている。かかるCu―I
n積層膜によって形成された接続部22に、図4(b)
に示す様に、室温下で半導体素子24の電極端子26を
押し付けることによって、Cu―In積層膜のIn層が
変形して半導体素子24を仮止めできる。次いで、実装
基板20の接続部22,22に半導体素子24が仮止め
された状態で加熱処理を施し、Cu―In積層膜を溶融
することによって、図4(c)に示す様に、ろう材28
として半導体素子24の電極端子26をろう付けするこ
とができる。尚、図4においては、実装基板20の接続
部22にCu―In積層膜を形成したが、半導体素子2
4の電極端子26側にCu―In積層膜を形成してもよ
い。
【0014】
【実施例】本発明を実施例によって更に詳細に説明す
る。本実施例では図5に示すめっき装置を用いた。図5
において、めっき槽30内のめっき浴32には、陽極C
E及びめっき対象物WEに接続された陰極WE1及び参
照電極REが挿入されている。参照電極RE用の陰極W
2は、陰極WE1と同様に、めっき対象物WEに接続さ
れている。かかる陽極CE、陰極WE1,WE 2及び参照
電極REは、電圧源34に接続されており、電圧源34
から電圧が供給される。この電圧源34からは、電源制
御用コンピュータ36によって制御されるプログラマブ
ル電源37から発せられる制御信号に基づいて所定の電
圧を陽極CE及び陰極WE1に供給する。かかる電圧
は、参照電極REと陰極WE2との間の電位差に基づい
て制御される。また、陽極CEと陰極WE1との間に流
れた電流は、デジタルマルチメータ38にモニタされ、
モニタされた電流値は電源制御用コンピュータ36にフ
ィードバックされる。かかる電流値は、陰極WE1に接
続されためっき対象物WEの被めっき面に形成されため
っき皮膜の厚さに略比例するため、電源制御用コンピュ
ータ36は、デジタルマルチメータ38にモニタされた
電流値に基づいてプログラマブル電源37を制御する。
【0015】実施例1 図5に示すめっき槽30のめっき浴として、硫酸ナトリ
ウム(Na2SO4)10g/リットル、硫酸インジウム九水
和物[In2(SO4)3・9H2O]140g/リットル、クエン
酸ナトリウム二水和物[C3H4(OH)(CO2Na)3・2H2O]9
0g/リットル及び硫酸銅五水和物(CuSO4・5 H2O)5g
/リットルが添加されためっき浴を用いた。また、陰極
WE1には、めっき対象物WEとしてステンレス板を接
続し、図3(a)に示す波形のパルスめっきを行った。
この際の電位VIn、電位VCu及び保護電位(V0)の各
々の電位は、図5に示す参照電極REと陰極WE2との
間の電位差に基づいて制御され、各電位及び保持時間は
下記の通りであった。 電位VIn ;−0.90V、保持時間(TIn);3.5sec 電位VCu ;−0.55V、保持時間(TCu);330sec 保護電位(V0);−0.70V、保持時間(T0);30sec かかるパルスめっきを施してめっき対象物であるステン
レス板の被めっき面に形成したCu―In積層膜の横断
面形状についての光学顕微鏡写真の模写図を図6(a)
に示し、その拡大写真の模写図を図6(b)に示す。図
中の白層がIn層であり、黒層がCu層である。図6
(a)(b)から明らかな様に、形成されたIn層は連
続層である。
【0016】比較例 実施例1において、図3(b)に示すパルスめっき、す
なわち電位VInから電位VCuに移行する際に、保護電位
(V0)で一旦保持することなく移行した他は実施例1
と同様に、めっき対象物であるステンレス板の被めっき
面にCu―In積層膜を形成した。このCu―In積層
膜の横断面形状についての光学顕微鏡写真の模写図を図
7に示す。図7においても、白層がIn層であり、黒層
がCu層である。図7から明らかな様に、In層が所々
で断層している。図3(b)に示す波形のパルスめっき
では、電位VInから電位VCuに移行する際に、保護電位
(V0)の領域を極めて短時間で通過し、銅から成る薄
膜状の保護層で覆われずめっき浴に直接接触する状態の
In層に電位VCuが印加される。このため、In層がC
u層で覆われるまでインジウムは再溶出し、In層に断
層が形成されるものと考えられる。
【0017】実施例2 図5に示すめっき槽30のめっき浴として、硫酸ナトリ
ウム(Na2SO4)10g/リットル、硫酸インジウム九水
和物[In2(SO4)3・9H2O]140g/リットル、クエン
酸ナトリウム二水和物[C3H4(OH)(CO2Na)3・2H2O]9
0g/リットル及び硫酸銅五水和物(CuSO4・5 H2O)20
g/リットルが添加されためっき浴を用いた。また、陰
極WE1には、めっき対象物WEとしてステンレス板を
接続し、図3(a)に示す波形のパルスめっきを行っ
た。この際の電位VIn、電位VCu及び保護電位(V0
の各々の電位は、図5に示す参照電極REと陰極WE2
との間の電位差に基づいて制御され、各電位及び保持時
間は下記の通りであった。 電位VIn ;−1.2V 電位VCu ;−0.6V 保護電位(V0);−0.70V、保持時間(T0);3
0sec ここで、電位VInの保持時間(TIn)及び電位VCuの保
持時間(TCu)を,図8(a)に示す様に、保持時間
(TIn)を経時に伴なって次第に長くし、保持時間(T
Cu)を経時に伴なって次第に短くすることによって、図
8(b)に示すCu―In積層膜が形成される。図8
(b)に示すCu―In積層膜は、In層の厚さが次第
に厚くなるに従ってCu層の厚さが次第に薄くなる傾斜
膜である。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、一つのめっき浴で連続
層のIn層とCu層とが交互に形成されたCu―In積
層膜を形成できる。このため、二つのめっき浴を用いて
Cu―In積層膜を形成する場合に比較して、その製造
コストの低減を図ることができ、化合物太陽電池の製造
コストの低減を図ることも期待できる。更に、二層以上
のIn層とCu層とが交互に積層されたCu―In積層
膜や複数層のCu層とIn層との両層又は一方の層の層
厚が一方方向に傾斜して形成された傾斜膜を容易に形成
でき、仮止め材等に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種めっき浴についての電流電位曲線を示す。
【図2】インジウムイオンが存在するめっき浴の電流電
位曲線を示す。
【図3】パルスめっきの波形を示す。
【図4】本発明で得たCu―In積層膜を仮止め材とし
て用いる場合を説明する説明図を示す。
【図5】本発明のCu―In積層膜を形成するためのめ
っき装置の概要を説明する説明図を示す。
【図6】本発明に係る製造方法で形成したCu―In積
層膜の断面形状を示す光学顕微鏡写真の模写図を示す。
【図7】図3(b)に示す波形のパルスめっきによって
形成したCu―In積層膜の断面形状を示す光学顕微鏡
写真の模写図を示す。
【図8】本発明に係る製造方法で形成したCu―In積
層膜の断面形状を示す光学顕微鏡写真の模写図を示す。
【図9】化合物半導体太陽電池の製造方法を説明するた
めの工程図を示す。
【符号の説明】
In インジウムイオンが還元して析出する電位 VCu 銅イオンが還元して析出する電位 V0 保護電位(インジウムが溶出することなく銅が析
出し得る電位)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25D 21/12 C25D 21/12 K H01L 31/04 H01L 31/04 E Fターム(参考) 4K023 AA19 AA30 BA06 CB05 DA07 4K024 AA01 AA09 AB04 AB15 AB19 BA04 BA15 BB27 CA01 CA07 CB05 CB24 GA16 5F051 AA07 BA14 FA02 FA06 GA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき対象物の被めっき面に、Cu層と
    In層とが交互に形成されて成るCu−In積層膜を電
    解めっきによって製造する際に、 該めっき対象物に電解めっきを施すめっき浴として、イ
    ンジウムイオンを供給するインジウム化合物、銅イオン
    を供給する銅化合物及びクエン酸化合物が配合され、且
    つ実質的にインジウムから成るIn層を形成し得る量の
    インジウム化合物が配合されているめっき浴を用い、 前記めっき対象物に、前記インジウムイオンが還元して
    析出する電位VINと、銅イオンが還元して析出する電位
    Cuとを交互にパルス状に印加するパルスめっきを施
    し、 前記電位VINから電位VCuに移行する際に、前記被めっ
    き面に析出したインジウムが溶出することなく銅が析出
    し得る電位に一旦保持した後、電位VCuに移行すること
    を特徴とするCu―In積層膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 めっき対象物に対する電位VINと電位V
    Cuとのパルス状の印加を、被めっき面に二層以上のCu
    層とIn層とが形成されるように二回以上繰り返す請求
    項1記載のCu―In積層膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 めっき対象物に対する電位VIN及び/又
    は電位VCuの印加時間を、被めっき面に形成された複数
    層のCu層とIn層との両層又は一方の層の層厚が一方
    方向に傾斜して形成されるように調整する請求項1又は
    請求項2記載のCu―In積層膜の製造方法。
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