JP2002255749A - 固形粉末化粧料 - Google Patents
固形粉末化粧料Info
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Abstract
密着性等の使用性に優れた固形粉末化粧料を提供する。 【解決手段】成分(a)シリカ被覆マイカを5〜30質
量%、成分(b)光輝性粉体を20〜60質量%、成分
(c)油剤を5〜25質量%とを含有する固形粉末化粧
料。また、前記化粧料がアイメーキャップ化粧料である
固形粉末化粧料。
Description
と光輝性粉体及び油剤を各特定量含有する固形粉末化粧
料に関し、更に詳しくは、光沢に優れ、指や小道具での
ほぐれ、滑沢性、密着性等の使用性に優れた固形粉末化
粧料を提供するものである。
紅、ファンデーション等のメーキャップ化粧料に応用さ
れている携帯性が良好な化粧料剤型である。このような
メーキャップ化粧料においては、光沢を付与するために
光輝性粉体が汎用されている。一般的に、マイカチタン
に代表される光輝性粉体は、滑らかさや密着性に乏しい
粉体であり、固形粉末化粧料に配合する場合は、油剤を
配合して密着性を補ったり、球状粉体を配合して滑沢性
を補ったりすることにより、種々の使用性を実現してい
る。
末化粧料において、粉体の密着性を高めるために油剤を
多量に配合すると、油っぽい感触となり滑沢性が悪くな
る。また、このような系に球状粉体を併用しても、指や
小道具でのほぐれが不充分となり、良好な使用性を満足
できるものではなかった。更に、特開平7−21582
2号公報や特開平8−165221号公報等には、光輝
性粉体を多量配合した化粧料において、良好な固形粉末
化粧料を得る技術が開示されているが、密着性、滑沢性
等の使用性については、良好なものは得られていなかっ
た。このため、光輝性粉体を含有する固形粉末化粧料に
おいて、指や小道具でのほぐれ、滑沢性、密着性等の使
用性に優れた固形粉末化粧料の開発が望まれていた。
発明者らは鋭意研究を重ねた結果、シリカ被覆マイカを
5〜30重量%、光輝性粉体を20〜60質量%、油剤
を5〜25質量%とを含有する固形粉末化粧料が上記課
題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
(c); (a)シリカ被覆マイカを5〜30質量% (b)光輝性粉体を20〜60質量% (c)油剤を5〜25質量% を含有する固形粉末化粧料を提供するものである。ま
た、前記化粧料がアイメーキャップ化粧料である固形粉
末化粧料を提供するものである。
本発明に用いられる成分(a)のシリカ被覆マイカは、
マイカ表面にシリカを被覆させた粉体であり、滑沢性に
優れた粉体である。成分(a)におけるマイカは、天然
マイカ、焼成マイカ、合成マイカ、天然セリサイト、合
成セリサイト等が挙げられ、これらを一種又は二種以上
用いることができる。また、これらマイカの平均粒径
は、滑沢性及び密着性の観点より、1〜50μmが好ま
しく、更に5〜30μmが好ましい。一方、成分(a)
におけるシリカは、滑沢性及び密着性の観点より、球状
が好ましく、平均粒径は、0.01〜5μmが好まし
く、更に0.05〜2μmが好ましい。
を被覆させる方法としては、特開昭60―228406
号公報に開示されているようなメカノケミカル反応によ
る方法や珪酸アルカリ金属塩や有機珪酸化合物等を用い
て母粉体上に珪素を析出させる方法、特開平3−456
60号公報に開示されているような球状シリカとマイカ
を溶媒に分散させた後、噴霧乾燥させる方法、特許第2
784261号公報に開示されているような固定化剤と
してアルコキシシラン等を用いる方法等が挙げられる。
本発明において、マイカ表面にシリカは、強固に固着さ
れたものでも良いが、化粧料使用時の摩擦により剥離さ
れる程度の弱い固着状態であっても良い。このような成
分(a)としては、市販品として、平均粒径25μmの
天然マイカに平均粒径0.3μmの球状シリカ(20%
質量)を被覆したベルベットベール 320、平均粒径
25μmの天然マイカに平均粒径0.6μmの球状シリ
カ(40%質量)を被覆したベルベットベール 640
(何れも、触媒化成工業社製)、平均粒径20μmの天
然マイカに平均粒径0.3μmの球状シリカ(20%質
量)を被覆し、更にシリコーン処理したSXI−5(三
好化成社製)等が挙げられる。尚、これら粉体は、分散
性や付着性を改良するために、シリコーン類、フッ素化
合物類、金属石鹸類、油剤類等の通常公知の方法によ
り、表面処理して用いても良い。
(a)の含有量は、5〜30質量%(以下、単に「%」
と略す。)であり、10〜20%が好ましい。含有量が
5%未満では、滑沢性に乏しく、含有量が30%を超え
ると、密着性が悪くなるため好ましくない。
体は、通常化粧料においてパール剤等として用いられ
る、表面反射や干渉反射光等により光沢を有する粉体で
ある。成分(b)としては、マイカチタン、酸化鉄処理
マイカ、酸化鉄処理マイカチタン、有機色素処理マイカ
チタン、板状硫酸バリウム、窒化ホウ素粉末、オキシ塩
化ビスマス、アルミニウムパウダー等が挙げられ、これ
らを一種又は二種以上用いることができる。これらの中
でも、滑沢性が特に優れる粉体は板状の粉体である、マ
イカチタン、酸化鉄処理マイカ、酸化鉄処理マイカチタ
ン、有機顔料処理マイカチタンである。尚、これら粉体
は、分散性や付着性を改良するために、シリコーン類、
フッ素化合物類、金属石鹸類、油剤類等の通常公知の方
法により、表面処理して用いても良い。
(b)の含有量は、20〜60%であり、25〜50%
が好ましい。含有量が20%未満では、光沢や滑沢性に
乏しく、含有量が60%を超えると、成形性が悪くなる
ため好ましくない。
通常化粧料に用いられる油剤であり、動物油、植物油、
合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油、揮
発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ
類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコー
ル類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体
類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、流動
パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレ
ン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、エチレンプロピレ
ンコポリマー、モクロウ、モンタンワックス、フィッシ
ュトロプスワックス等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマ
シ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の
油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラ
ワックス、ゲイロウ等のロウ類、セチルイソオクタネー
ト、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロ
ピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸
グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリ
イソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリ
ル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン
酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エス
テル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステ
リル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、
ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン
酸、イソステアリン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシ
ステアリン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セ
チルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコ
ール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール
等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサ
ン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニル
ポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、
オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変
性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメ
チルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、
アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシ
ロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン
類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パー
フルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、
酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリン
アルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エ
ステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル
等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。これらを一種又は
二種以上組み合わせて用いることができる。
(c)の含有量は、5〜25%であり、10〜20%が
好ましい。含有量が5%未満では、密着性や成形性に乏
しく、含有量が25%を超えると、指や小道具でのほぐ
れが悪くなるため好ましくない。
剤、着色剤、紫外線遮蔽剤等として、上記成分(a)及
び成分(b)以外の粉体を含有する。このような粉体
は、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料
級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特
に限定されず、無機粉体類、有機粉体類、色素粉体類、
複合粉体類、等が挙げられる。具体的には、着色剤とし
て、黒酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸
化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マ
グネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭
酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブ
ラック、タール系色素等、感触調整剤として、酸化珪
素、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミ
ニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサ
イト、セリサイト、タルク、炭化珪素、ナイロンパウダ
ー、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−メ
タクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタク
リル酸共重合体パウダー、ウールパウダー、シルクパウ
ダー、結晶セルロース、N−アシルリジン等、アルミニ
ウムパウダー等、紫外線遮断剤として、微粒子酸化チタ
ン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化チタン被覆雲母、微粒
子酸化亜鉛被覆雲母、硫酸バリウム被覆雲母チタン等の
複合粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用い
ることができる。尚、これら粉体は、分散性や付着性を
改良するために、シリコーン類、フッ素化合物類、金属
石鹸類、油剤類等の通常公知の方法により、表面処理し
て用いても良い。本発明の固形粉末化粧料におけるこれ
ら粉体は、1〜70%配合可能である。
加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質
的範囲において、多価アルコール、低級アルコール、水
溶性高分子、界面活性剤、ゲル化剤、保湿剤、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、防腐剤、キレート剤、香料、美容成
分等の通常化粧料に汎用される成分の配合が可能であ
る。
ョン、白粉、頬紅、口紅、アイシャドウ、アイブロウ、
日焼け止め化粧料、コンシーラー等が挙げられるが、本
発明の効果が特に発揮されやすい化粧料は、アイシャド
ウ、アイブロウ等のアイメーキャップ化粧料である。
説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものでは
ない。
アイシャドウ 表1及び表2に示す固形粉末アイシャドウを以下に示す
製造方法により調製し、「化粧膜のツヤ感」、「チップ
でのほぐれ」、「滑沢性」、「密着性」について以下に
示す評価方法及び判断基準により評価し、結果を合わせ
て表1及び表2に示した。
ャドウを得た。
記実施例及び比較例の固形粉末アイシャドウを使用して
もらい、「化粧膜のツヤ感」、「チップへのほぐれ」、
「滑沢性」、「密着性」について、各自が以下の基準に
従って5段階評価し、更に、全パネルの評点の平均点を
以下の判定基準に従って判定した。
本発明に係わる実施例1〜7の固形粉末アイシャドウ
は、化粧膜のツヤに優れ、アイシャドウチップでのほぐ
れが良く、滑沢性及び密着性に優れていた。一方、成分
(a)のシリカ被覆マイカの量が少ない比較例1では滑
沢性において、成分(a)のシリカ被覆マイカの含有量
が多い比較例2では密着性において、成分(a)の代わ
りに球状シリカとマイカを配合した比較例3では滑沢性
において、成分(b)の光輝性粉体の含有量が少ない比
較例4では化粧膜のツヤとチップへのほぐれにおいて、
成分(c)の油剤の含有量が少ない比較例5では密着性
において、成分(c)の油剤の含有量が多い比較例6で
はアイシャドウチップへのほぐれ、滑沢性において、そ
れぞれ実施例よりも劣るものであった。
粉を得た。 実施例8の固形粉末状白粉は、化粧膜のツヤに優れ、白
粉用パフでのほぐれが良く、滑沢性及び密着性に優れて
いた。
ンシーラーを得た。 実施例9の固形粉末コンシーラーは、化粧膜のツヤに優
れ、指でのほぐれが良く、滑沢性及び密着性に優れてい
た。
紅を得た。 実施例10の固形粉末頬紅は、化粧膜のツヤに優れ、ブ
ラシでのほぐれが良く、滑沢性及び密着性に優れてい
た。
イブロウを得た。 実施例11の固形粉末アイブロウは、化粧膜のツヤに優
れ、チップでのほぐれが良く、滑沢性及び密着性に優れ
ていた。
化粧料は、光沢に優れ、指や小道具でのほぐれ、滑沢
性、密着性等の使用性に優れた固形粉末化粧料であっ
た。
Claims (2)
- 【請求項1】 次の成分(a)〜(c); (a)シリカ被覆マイカを5〜30質量% (b)光輝性粉体を20〜60質量% (c)油剤を5〜25質量% を含有することを特徴とした固形粉末化粧料。
- 【請求項2】 前記化粧料がアイメーキャップ化粧料で
ある請求項1の固形粉末化粧料。
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JP2001053673A JP4824183B2 (ja) | 2001-02-28 | 2001-02-28 | 固形粉末化粧料 |
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- 2001-02-28 JP JP2001053673A patent/JP4824183B2/ja not_active Expired - Lifetime
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