JP2002255596A - 複層ガラス用ゴム質スペーサおよび複層ガラス - Google Patents

複層ガラス用ゴム質スペーサおよび複層ガラス

Info

Publication number
JP2002255596A
JP2002255596A JP2001051367A JP2001051367A JP2002255596A JP 2002255596 A JP2002255596 A JP 2002255596A JP 2001051367 A JP2001051367 A JP 2001051367A JP 2001051367 A JP2001051367 A JP 2001051367A JP 2002255596 A JP2002255596 A JP 2002255596A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spacer
double
glass
double glazing
block
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001051367A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Tawada
誠 多和田
Ryuji Fukuda
竜司 福田
Taizo Aoyama
泰三 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2001051367A priority Critical patent/JP2002255596A/ja
Publication of JP2002255596A publication Critical patent/JP2002255596A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】単一のシールによって複層ガラスを構成するこ
との可能な仮止め機能を有する複層ガラス用ゴム質スペ
ーサーであって、湿気遮断性や耐熱変形性を維持したま
ま、製造や施工における施工工程数や施工にかかる時間
を削減し、室温で取り扱いやすい固体状の複層ガラス用
ゴム質スペーサーおよびそれを用いた複層ガラスを提供
する。 【解決手段】(A)飽和炭化水素系ブロックと(B)芳
香族ビニル系化合物からなるブロックとからなるブロッ
ク共重合体を含有することを特徴とする複層ガラス用ゴ
ム質スペーサにより達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可とう性で自己粘
着性を有する複層ガラス用ゴム質スペーサ、および、該
ゴム質スペーサを用いた複層ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】一般住宅において、断熱性、防音性を改
良するために、複数枚(2枚又はそれ以上の)板ガラス
を重ねて構成した複層ガラスが従来より用いられてい
る。この複層ガラスは、2枚以上のガラス板をスペーサ
を介して対向させ、そのガラス板とスペーサをブチル系
シーラント(一次シール剤)にて密着させて中空層と外
気を遮断した後、対向しているガラス板の内面とスペー
サ外周とで構成された空隙をポリサルファイド系又はシ
リコン系の常温硬化性シーリング材(二次シール剤)で
封着する方法で製造されている。通常、スペーサはアル
ミニウム製の中空状であり、予めガラス板の大きさにあ
わせて切断され、その中空部に乾燥剤を充填した後、各
端部をコーナーキーにより接続して枠体に組み立てたも
の、あるいは中空部に乾燥剤を充填した後、各コーナー
部で曲げ加工し、端部を接続キーで継ぎ合わせて枠体に
組み立てたものを用いている。従って、従来の2種類の
シーリング材を用いた複層ガラスの製造方法は、その製
造工程が繁雑で多くの人手が必要であり、製造コストが
高く好ましくなかった。そこで、この工程を簡略化する
ために、一次シール剤のみで複層ガラスを組み立てるこ
と、あるいは二次シール剤のみで複層ガラスを組み立て
るといった、アルミニウムスペーサーを用いずにシール
材自体をスペーサー兼シーリング材として用いる発明
が、特開平9−295838や特開平11−21724
3で提案されている。このスペーサーはシロキサン結合
を形成することにより架橋しうる飽和炭化水素系重合体
を含んでおり、この組成物を用いた複層ガラスでは、上
記組成物はガラス板間のスペーサーであると同じに、中
空層を外気と遮断するシーリング材としての役割もはた
す。上記組成物スペーサーを用いた複層ガラスの製造方
法は、アルミスペーサの加工から乾燥剤を充填した後ス
ペーサを組み立てるまでの繁雑な工程が省略されてお
り、製造工程が簡略化されて製造コストの点で有利であ
る。しかし、この複層ガラスは、液体状である飽和炭化
水素系重合体を施工時に空気中の水分で硬化させる工程
を含んでいる。この飽和炭化水素系重合体は粘性の高い
液体状であるため、施工時の取り扱いが困難である。ま
た、空気中の水分による硬化には時間がかかる事から、
上記特許の実施後も依然として、複層ガラスの製造、施
工における工程数は多く、製造コスト削減の妨げとなっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、単一のシー
ルによって複層ガラスを構成することの可能な仮止め機
能を有する複層ガラス用ゴム質スペーサーであって、湿
気遮断性や耐熱変形性を維持したまま、製造や施工にお
ける施工工程数や施工にかかる時間を削減し、室温で取
り扱いやすい固体状の複層ガラス用ゴム質スペーサーお
よびそれを用いた複層ガラスを提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明者は、上記課題を解
決するために、鋭意研究した結果、耐水蒸気透過性を有
する高分子ブロックと耐熱性を有する高分子ブロックを
併せ持つブロック共重合体からなる、室温で固体状の熱
可塑性エラストマー組成物、および、該組成物をシーリ
ング材且つスペーサーとして使用する複層ガラスが上記
目的を達成できることを見出した。すなわち本発明は、
(A)飽和炭化水素系ブロックと(B)芳香族ビニル系
化合物からなるブロックとからなるブロック共重合体を
含有することを特徴とする複層ガラス用ゴム質スペーサ
であり、さらに乾燥剤物質又は吸湿剤物質を含有するの
が好ましい。また(A)飽和炭化水素系ブロックが、イ
ソブチレン系重合体であるのがより好ましい。一方、本
発明の複層ガラスは上記したゴム質スペーサを用いてな
る複層ガラスである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明における可とう性で自己粘着性を有するゴ
ム質スペーサにより、複数枚のガラス板を隔置して組み
立てた複層ガラスは、そのスペーサの構成に特徴があ
り、複層ガラスそれ自体の構造は、従来公知のいずれの
構造のものでもよく、特に限定されない。本発明の複層
ガラス用ゴム質スペーサに用いる(A)飽和炭化水素系
ブロックと芳香族ビニル系化合物からなるブロックとを
有するブロック共重合体は、前記ゴム質スペーサの湿気
遮断性、耐熱変形性、機械的強度、構造的強度を向上さ
せる成分である。本発明の成分(A)の飽和炭化水素系
ブロックは、例えば脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビ
ニルエーテル類、シラン類、ビニルカルバゾール、β−
ピネン、アセナフチレン等の単量体が挙げられる。
【0006】脂肪族オレフィン系単量体としては、イソ
ブチレン、プロピレン、1−ブテン、2−メチル−1−
ブテン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、ヘキセ
ン、シクロヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、ビニ
ルシクロヘキセン、オクテン、ノルボルネン等が挙げら
れる。
【0007】ジエン系単量体としては、ブタジエン、イ
ソプレン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、
ジシクロペンタジエン、ジビニルベンゼン、エチリデン
ノルボルネン等が挙げられる。
【0008】ビニルエーテル系単量体としては、メチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、(n−、イ
ソ)プロピルビニルエーテル、(n−、sec−、te
rt−、イソ)ブチルビニルエーテル、メチルプロペニ
ルエーテル、エチルプロペニルエーテル等が挙げられ
る。
【0009】シラン化合物としては、ビニルトリクロロ
シラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチル
クロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニル
トリメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニル
ジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3−
ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン、トリビニルメチルシラン、γ−メタクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオ
キシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0010】これらの中でも好ましくは、脂肪族オレフ
ィン類からなるブロックであり、特に好ましくはイソブ
チレンからなるブロック共重合体である。この場合、単
量体単位のすべてがイソブチレン単位から形成されてい
てもよいし、イソブチレンと共重合性を有する上記単量
体単位をイソブチレン系重合体中の好ましくは50%以
下(重量%、以下同じ)、さらに好ましくは30%以
下、とくに好ましくは10%以下の範囲で含有してもよ
い。
【0011】本発明の成分(A)を構成する芳香族ビニ
ル系ブロックを構成する単量体としては、カチオン重合
可能な芳香族系ビニル化合物であれば特に限定されな
い。芳香族ビニル系化合物としては、スチレン、o−、
m−又はp−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β
−メチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、2,4
−ジメチルスチレン、α−メチル−o−メチルスチレ
ン、α−メチル−m−メチルスチレン、α−メチル−p
−メチルスチレン、β−メチル−o−メチルスチレン、
β−メチル−m−メチルスチレン、β−メチル−p−メ
チルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、α−
メチル−2,6−ジメチルスチレン、α−メチル−2,
4−ジメチルスチレン、β−メチル−2,6−ジメチル
スチレン、β−メチル−2,4−ジメチルスチレン、o
−、m−又はp−クロロスチレン、2,6−ジクロロス
チレン、2,4−ジクロロスチレン、α−クロロ−o−
クロロスチレン、α−クロロ−m−クロロスチレン、α
−クロロ−p−クロロスチレン、β−クロロ−o−クロ
ロスチレン、β−クロロ−m−クロロスチレン、β−ク
ロロ−p−クロロスチレン、2,4,6−トリクロロス
チレン、α−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、α−
クロロ−2,4−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,
6−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,4−ジクロロ
スチレン、o−、m−又はp−t−ブチルスチレン、o
−、m−又はp−メトキシスチレン、o−、m−又はp
−クロロメチルスチレン、o−、m−又はp−ブロモメ
チルスチレン、シリル基で置換されたスチレン誘導体、
ビニルナフタレン誘導体、インデン誘導体等が挙げられ
る。これらのなかでも好ましいのは、スチレン系単量体
からなるブロックであり、特に好ましくはスチレン、α
−メチルスチレン、 インデン誘導体からなる群から選
ばれた1種以上の単量体からなるブロックである。
【0012】本発明の成分(A)飽和炭化水素系ブロッ
クと芳香族ビニル系化合物からなるブロックとを有する
ブロック共重合体の構造に特に制限はないが、芳香族ビ
ニル系ブロック−飽和炭化水素系ブロックからなるジブ
ロック共重合体、芳香族ビニル系ブロック−飽和炭化水
素系ブロック−芳香族ビニル系ブロックからなるトリブ
ロック体、飽和炭化水素系ブロック−芳香族ビニル系ブ
ロック−飽和炭化水素系ブロックからなるトリブロック
体、及び、これらの混合物が挙げられる。これらの中
で、ゴム質スペーサの耐熱変形性、機械的強度、構造的
強度等の観点から、芳香族ビニル系ブロック−飽和炭化
水素系ブロック−芳香族ビニル系ブロックからなるトリ
ブロック体、及び、芳香族ビニル系ブロック−飽和炭化
水素系ブロックからなるジブロック共重合体がより好ま
しい。
【0013】本発明の(A)飽和炭化水素系ブロックと
芳香族ビニル系化合物からなるブロックとを有するブロ
ック共重合体の数平均分子量は特に制限はないが、ゴム
質スペーサーの発現する強度の関係上、好ましくは50
00〜100,000程度である。
【0014】成分(A)に含有される芳香族ビニル系ブ
ロックの割合は特に制限はないが、ゴム質スペーサーの
耐熱変形性から、好ましくは、10wt%〜60wt%
である。含有量が10wt%未満の場合は、形成される
ゴム質スペーサーの強度や耐熱変形性を十分なレベルに
保つことが出来ない。また、含有量が60wt%以上の
場合は、ゴム質スペーサの水蒸気透過性が高くなり、ゴ
ム質スペーサを介して水分が複層ガラスの外部から複層
ガラスの中空層内へ侵入し易くなるため好ましくない。
【0015】本発明においては、形成されるスペーサの
中に、複層ガラスの中空層の水分を吸着するために、更
に乾燥剤物質又は吸湿剤物質を均一に、又はある分布を
もって分散混入させる。この乾燥剤物質又は吸湿剤物質
としては、基材ゴム中においても水分の吸着作用が機能
するものが使用され、例えば、粉末状である合成結晶性
ゼオライト、合成結晶性金属アルミノケイ酸塩、活性ア
ルミナ、焼結シリカ、無水硫酸カルシウム、シリカゲル
などが使用できる。なかでも、モレキュラーシーブ3
A、4A、9Fなどが最適である。
【0016】乾燥剤物質又は吸湿剤物質の配合量は、ゴ
ム質スペーサの構成材料中の10〜40重量%が好まし
く、15〜35重量%がより好ましく、20〜30重量
%がとくに好ましい。
【0017】配合量が10重量%未満の場合には、複層
ガラスの外部から侵入する水分を乾燥剤物質又は吸湿剤
物質が吸着して飽和状態となるまでの期間が短くなり、
結果として複層ガラスの寿命を低下させるなどの点で好
ましくない。一方、40重量%をこえると、ゴム質スペ
ーサの水蒸気透過性が高くなり、ゴム質スペーサを介し
て水分が複層ガラスの外部から複層ガラスの中空層内へ
侵入し易くなり、また、スペーサの形状保持性が低下す
るなどの点で好ましくない。
【0018】本発明の複層ガラス用ゴム質スペーサに
は、前記した成分の他に、粘着性付与剤、充填材、柔軟
性コントロール剤、老化防止剤、可塑剤、引張特性を調
整する物性調整剤、光硬化性樹脂、タレ防止剤、溶剤、
難燃性付与剤、滑剤、顔料、スペーサ形状保持剤、フロ
ー性改良剤、その他必要に応じて各種添加剤を添加して
も良い。
【0019】前記粘着性付与剤としては、脂肪族炭化水
素系樹脂、芳香族炭化水素系樹脂、水添脂環族炭化水素
系樹脂、脂環族炭化水素系樹脂、クマロン樹脂、テルペ
ン系樹脂、ロジン誘導体などが挙げられる。
【0020】前記充填剤としては、たとえば、木粉、パ
ルブ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊
維、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、ケ
イソウ土、白土、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水
ケイ酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、
タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、石英、アルミ
ニウム微粉末、フリント粉末、亜鉛末、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ハイスチレン樹脂、環化ゴム、クマロ
ン−インデン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、変性メラミン樹脂、石油樹脂、スチレン共重合体、
リグニンなどがあげられる。これら充填材のうちでは沈
降性シリカ、ヒュームシリカ、カーボンブラック、炭酸
カルシウム、酸化チタン、タルクなどが好ましい。これ
らの充填材は単独で用いてもよく、2種以上併用しても
よい。
【0021】前記柔軟性コントロール剤としては、ポリ
ブテン、ポリブタジエン、非反応性ポリイソブチレンな
どが挙げられる。
【0022】前記老化防止剤としては、フェノール系酸
化防止剤、芳香族アミン系酸化防止剤、硫黄系ヒドロペ
ルオキシド分解剤、リン系ヒドロペルオキシド分解剤、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリシレート系紫
外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ヒンダー
トアミン系光安定剤、ニッケル系光安定剤などが挙げら
れる。
【0023】前記フェノール系酸化防止剤の具体例とし
ては、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,4−ジ
−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキ
ノン、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタ
エリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
2,2‘−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、4,4‘−ブチリデンビス(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4‘−チオビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が例示で
きる。
【0024】前記芳香族アミン系酸化防止剤の具体例と
しては、N,N‘−ジフェニル−p−フェニレンジアミ
ン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−
ジヒドロキノリン等が例示できる。
【0025】前記硫黄系ヒドロペルオキシド分解剤の具
体例としては、ジラウリル−3,3‘−チオジプロピオ
ネート、ジトリデシル−3,3‘−チオジプロピオネー
ト、ジステアリル−3,3‘−チオジプロピオネート等
が例示できる。
【0026】前記リン系ヒドロペルオキシド分解剤の具
体例としては、ジフェニルイソオクチルホスファイト、
トリフェニルホスファイト等が例示できる。
【0027】前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の
具体例としては、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−
ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキ
シフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール等が例示できる。
【0028】前記サリシレート系紫外線吸収剤の具体例
としては、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,
4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5‘−ジ−t−ブチ
ル−4’−ヒドロキシベンゾエート等が例示できる。
【0029】前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の具体
例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キ−4−ベンジロキシベンゾフェノン等が例示できる。
【0030】前記ヒンダートアミン系光安定剤の具体例
としては、ビス(2,2,6,6,−テトラメチル−4
−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,
6,−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1
−{2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−4−
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6,−テト
ラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,
6,6,−テトラメチルピペリジン等が例示できる。
【0031】前記ニッケル系光安定剤の具体例として
は、ニッケルジブチルジチオカルバメート、[2,2
‘−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)]−2
−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、[2,2
‘−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)]−n
−ブチルアミンニッケル(II)等が例示できる。これ
らの老化防止剤は、単独で使用してもよく、2種以上併
用してもよい。単独で使用した場合と比較して、併用す
ることによってより有効に機能することがある。
【0032】前記可塑剤としては、、ポリブテン、水添
ポリブテン、水添α−オレフィンオリゴマー、アタクチ
ックポリプロピレンなどのポリビニル系オリゴマー;ビ
フェニル、トリフェニルなどのなどの芳香族系オリゴマ
ー;水添液状ポリブタジエンなどの水添ポリエン系オリ
ゴマー;パラフィン油、塩化パラフィン油などのパラフ
ィン系オリゴマー;ナフテン油などのシクロパラフィン
系オリゴマー;ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレ
ート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベ
ンジルフタレート、ジn−オクチルフタレート、ジイソ
ノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデ
シルフタレートなどのフタル酸エステル類;ジ(2−エ
チルヘキシル)アジペート、ジn−オクチルアジペー
ト、ジイソノニルアジペート、ジイソデシルアジペー
ト、ジ(2−エチルヘキシル)セバシケート、テトラヒ
ドロフタル酸ジ2−エチルヘキシルなどの非芳香族2塩
基酸エステル類;トリメリット酸トリ2−エチルヘキシ
ル、トリメリット酸トリイソデシルなどの芳香族系エス
テル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチ
ル、ペンタエリスリトールエステルなどの脂肪酸エステ
ル類;ジエチレングリコールベンゾエート、トリエチレ
ングリコールジベンゾエートなどのポリアルキレングリ
コールのエステル類;トリクレジルホスフェート、トリ
ブチルホスフェートなどのリン酸エステル類;エポキシ
化大豆油、エポキシ化アマニ油などのエポキシ可塑剤な
どがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以
上併用してもよい。
【0033】また、本発明のスペーサは、上記混合物を
用いて押出成形などの一般的成形方法で任意の形状に成
形できる。その成形は複層ガラスの製造時に、隔置され
た2枚のガラス板の間に前記混合物を直接押出成形して
複層ガラスの成形と同時にスペーサを成形してもよい。
【0034】本発明の複層ガラス用ゴム質スペーサとし
ては、基材ゴム成分である(A)飽和炭化水素系ブロッ
クと(B)芳香族ビニル系化合物からなるブロックとを
有するブロック共重合体、さらに乾燥剤物質又は吸湿剤
物質、および、各種成分を添加した組成物を所望のスペ
ーサ形状にしたものを用いる。その好ましい形状として
リボン状の断面矩形状にすることによって、該成形体が
複層ガラスのスペーサとして間隔を保持できるだけの剛
性を持ち、かつガラス板に、そのコーナー部分も屈曲さ
せて敷設できるだけの可とう性を持ちうる。さらに、ス
ペーサをガラス板面に敷設しただけで、ガラス板面とス
ペーサ面との界面で結着するだけの自己粘着性を持ち、
その後、経時で徐々に強固な接着性を示すようになる。
さらに複層ガラスの中空層の気密性は保つが、スペーサ
の内部に分散混入された乾燥剤物質又は吸湿剤物質が機
能するだけの水蒸気透過性を有する。本発明のゴム質ス
ペーサを用いると、該スペーサによる単一のシールによ
って複層ガラスを封着しても、長期間十分な性能を維持
できるが、二次シール材として各種の室温硬化性シーリ
ング材等を用いてシール部の接着性や機械的強度を高め
ると、該複層ガラスの耐久性が向上するので好ましい。
【0035】複層ガラスのガラス板の構成としては、3
枚以上であってもよい。また、ガラス板としては、通常
の建材や車両などに広く使用されている窓、ドアなどの
ガラス板、強化ガラス、合わせガラス、金属網入りガラ
ス、熱線吸収ガラス、さらには、熱線反射ガラス、低放
射率ガラス等のように、内面に金属や他の無機物を薄く
コーティングしたガラス板、有機ガラスと呼ばれるアク
リル樹脂板、ポリカーボネート板などでもよく、特に限
定されない。
【0036】
【実施例】以下に本発明の、実施例を図面に基づき説明
するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるもので
はない。乾燥剤等を練り混んだ角柱状の可とう性ゴム質
スペーサ1をひも状に繰り出しながら1枚目のガラス板
2の上に張り付け適当な長さに裁断する。図1はガラス
板2に角柱状のゴム質スペーサ1を張り付けた状態をガ
ラス板の真横から見た図である。ゴム質スペーサ1は、
スチレンからなるブロックとイソブチレンからなるブロ
ックとを有するスチレンーイソブチレンースチレントリ
ブロック共重合体(SIBS)にフィラー・可塑剤・接
着性付与剤・常にガラス内部の空間の水分又は揮発性分
を吸収してガラス内面が曇らないのに必要十分な量のゼ
オライト等を配合したものであり、その透湿度は、従来
の1次シールに用いられてきたホットメルトブチルと同
程度に低く、従来の2次シールとして用いられてきたポ
リサルファイド系シーリング材並みあるいはそれ以上の
ガラス接着性、機械強度を有する。次に、2枚目のガラ
ス板3を対向させ2枚のガラス板がゴム質スペーサで張
り合わされている状態にする。図2に2枚のガラス板が
ゴム質スペーサを介して対向している状態を示す。最後
に、ゴム状シーリング部を熱風乾燥炉などを用いて14
0℃で20分間加熱し、ゴム質スペーサをガラスに融着
させる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱変形性が高く、湿
気遮断性、機械的強度、構造的強度に優れ、かつ仮止め
可能な可とう性および自己粘着性を有する複層ガラス用
ゴム質スペーサが提供される。また、室温で固体状の該
ゴム質スペーサを用いることにより、施工時の取り扱い
が容易になり、製造時間も短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における複層ガラスの一例を示す概略断
面図
【図2】本発明における複層ガラスの一例を示す概略断
面図
【符号の説明】
1:ゴム質スペーサ 2及び3:ガラス板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E016 AA01 AA04 BA01 BA02 CA01 CB01 CC02 FA01 4G061 AA09 AA11 AA25 BA01 CA02 CB02 CB16 CD02 CD22 CD25 DA23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)飽和炭化水素系ブロックと(B)芳
    香族ビニル系化合物からなるブロックとからなるブロッ
    ク共重合体を含有することを特徴とする複層ガラス用ゴ
    ム質スペーサ。
  2. 【請求項2】さらに乾燥剤物質又は吸湿剤物質を含有す
    る請求項1記載の複層ガラス用ゴム質スペーサ。
  3. 【請求項3】(A)飽和炭化水素系ブロックが、イソブ
    チレン系重合体である請求項1又は2に記載の複層ガラ
    ス用ゴム質スペーサ。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載のゴム質ス
    ペーサを用いてなる複層ガラス。
  5. 【請求項5】ゴム質スペーサの外周側端部が、ガラス板
    の外周端と面一となるように配設されていることを特徴
    とする請求項4記載の複層ガラス。
JP2001051367A 2001-02-27 2001-02-27 複層ガラス用ゴム質スペーサおよび複層ガラス Pending JP2002255596A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001051367A JP2002255596A (ja) 2001-02-27 2001-02-27 複層ガラス用ゴム質スペーサおよび複層ガラス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001051367A JP2002255596A (ja) 2001-02-27 2001-02-27 複層ガラス用ゴム質スペーサおよび複層ガラス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002255596A true JP2002255596A (ja) 2002-09-11

Family

ID=18912163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001051367A Pending JP2002255596A (ja) 2001-02-27 2001-02-27 複層ガラス用ゴム質スペーサおよび複層ガラス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002255596A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005033035A1 (ja) * 2003-10-02 2005-04-14 Kaneka Corporation ガスバリア性に優れた、ホットメルト粘着性を有した樹脂組成物からなる複層ガラス封止材
JP2010534260A (ja) * 2007-07-23 2010-11-04 ダウ コーニング コーポレーション 断熱ガラスユニット用シーラント

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1179797A (ja) * 1997-08-28 1999-03-23 Asahi Glass Co Ltd 複層ガラス
JPH11217243A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 複層ガラス用ゴム質スペーサおよび複層ガラス
JP2000159550A (ja) * 1998-11-25 2000-06-13 Yokohama Rubber Co Ltd:The 複層ガラスの製造用ノズル及びこの製造用ノズルを用いた複層ガラスの製造方法
JP2001049075A (ja) * 1999-06-04 2001-02-20 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物及びその使用方法
JP2001354949A (ja) * 2000-06-12 2001-12-25 Yokohama Rubber Co Ltd:The シーリング剤組成物およびそれを用いた複層ガラス

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1179797A (ja) * 1997-08-28 1999-03-23 Asahi Glass Co Ltd 複層ガラス
JPH11217243A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 複層ガラス用ゴム質スペーサおよび複層ガラス
JP2000159550A (ja) * 1998-11-25 2000-06-13 Yokohama Rubber Co Ltd:The 複層ガラスの製造用ノズル及びこの製造用ノズルを用いた複層ガラスの製造方法
JP2001049075A (ja) * 1999-06-04 2001-02-20 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 硬化性組成物及びその使用方法
JP2001354949A (ja) * 2000-06-12 2001-12-25 Yokohama Rubber Co Ltd:The シーリング剤組成物およびそれを用いた複層ガラス

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005033035A1 (ja) * 2003-10-02 2005-04-14 Kaneka Corporation ガスバリア性に優れた、ホットメルト粘着性を有した樹脂組成物からなる複層ガラス封止材
JPWO2005033035A1 (ja) * 2003-10-02 2006-12-14 株式会社カネカ ガスバリア性に優れた、ホットメルト粘着性を有した樹脂組成物からなる複層ガラス封止材
JP2010534260A (ja) * 2007-07-23 2010-11-04 ダウ コーニング コーポレーション 断熱ガラスユニット用シーラント

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5719647B2 (ja) シーリング組成物、複層ガラスおよび太陽電池パネル
SI20465A (sl) Postopek za izdelavo večplastnega stekla s pomočjo tehnike s smolo za vlivanje s talilnim lepilom kot zatesnitev roba
US20120199200A1 (en) Use of carbon black for oxidative and heat stability in solar module applications
WO2020090721A1 (ja) 複層ガラス及びその製造方法、並びに複層ガラス用シール材
CA2258585A1 (en) Reactive melt adhesive composition for double glazing
EP2798030B1 (en) High performance hotmelt window sealant
HU225198B1 (en) Preformed flexible laminate
JP2013509454A (ja) ソーラーモジュール用途における酸化及び熱安定性のためのカーボンブラックの使用
RU2366625C2 (ru) Низкотемпературный способ прессования для получения пакетов изолирующего стекла
EP0847429B1 (en) Pumpable desiccated mastic
US20040059069A1 (en) Reactive hotmelt adhesive composition for insulating glass
US20160177119A9 (en) High performance hotmelt window sealant
JPH11217243A (ja) 複層ガラス用ゴム質スペーサおよび複層ガラス
JPH11189439A (ja) 複層ガラスおよびその製造方法
JPH10110072A (ja) シーリング剤組成物
JP2002255596A (ja) 複層ガラス用ゴム質スペーサおよび複層ガラス
KR101780631B1 (ko) 밸런스드 특성을 갖는 모서리 실란트
JPH0986975A (ja) 複層ガラス用スペーサの製造方法および複層ガラス
CN113330181A (zh) 热熔单组分第一道密封剂
JPH1179798A (ja) 複層ガラスおよびその製造方法
JPH08151865A (ja) フィルム入り複層ガラスおよびその製造方法
JP7147762B2 (ja) 複層ガラス及びその製造方法
JPH11130476A (ja) 複層ガラスおよびその製造方法
JPH11171603A (ja) 複層ガラスおよびその製造方法
JPH11100240A (ja) 複層ガラスおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100427

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100608

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110125