JP2002254420A - 接合体の製造方法及びそれを用いて作製した接合体 - Google Patents
接合体の製造方法及びそれを用いて作製した接合体Info
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Abstract
形状を有する部材でも信頼性の高い接合体とその接合体
を簡便な工程で製造する製造方法を提供する。 【解決手段】複数のセラミック成形体の少なくとも一接
合面に、前記成形体を構成する主たるセラミック粉体と
溶媒とを含むスラリーを塗布し、該セラミック粉体の一
部を沈積させて着肉層を設けるとともに、該着肉層を介
して他の成形体を10MPa以下の圧力で圧着せしめた
後、焼成することを特徴とすることを特徴とする。
Description
合体の製造方法及びそれを用いて作製した接合体に関
し、特に大型及び/又は複雑形状で、機械的信頼性が高
い接合体、特にピストンピン、エンジンバルブ等の自動
車用部品やガスタービンエンジン用部品等の熱機関用部
品、半導体製造装置や産業機械等の構成部材、工具や治
具等の構造部材として好適な接合体の製造方法及びそれ
を用いて作製した接合体に関する。
て知られている窒化珪素質焼結体は、耐熱性、耐熱衝撃
性、耐摩耗性及び耐酸化性に優れることから、特に自動
車エンジン部品、ガスタービン又はターボロータ等の熱
機関用部品としての応用が進められている。
を向上させるため、窒化珪素粉末に対し、焼結助剤を含
む成形体を焼成することが知られている。例えば、焼結
助剤としてY2O3等の希土類元素酸化物や酸化アルミニ
ウム等を用いる場合、これらが添加された成形体を加圧
焼成し、窒化珪素結晶相を主体とし、希土類元素、珪
素、アルミニウム、酸素及び窒素とからなる非晶質の粒
界相より構成された焼結体を得ることができる。
を作製することは、成形体の加工において大型の工作機
械を要したり、また複雑で、煩雑な加工が必要になり、
時には複雑すぎて加工が困難となることがある。
得るために、接合という手法が用いられている。例え
ば、特開平5−270932号公報では、セラミック製
品を幾つかの部位に分け、各部位の形状を有する焼結体
を作製し、スラリーを接合面に塗布し、加熱処理による
固相接合により接合体を形成することが提案されてい
る。
し、湿潤状態の接合面にセラミック成形体と同じ組成の
粉末とバインダを含有するスラリーを塗布して接合面同
士を接着させ、乾燥した後、冷間静水圧プレス(CI
P)処理を行い、ついで焼成を行って一体となったセラ
ミック構造体を得る方法が、特開平5−254947号
公報に記載されている。
5−270932号に記載の構造体は、焼結体同士を接
合するため大型や複雑形状のセラミックスを比較的容易
に作製できるものの、結合剤がガラス質であるため、高
温での酸化特性や強度特性が劣化するため、自動車用部
品やガスタービンエンジン用部品等の熱機関用部品とし
て用いることができないという問題があった。
方法は、冷間静水加圧処理を用いるため、工程が煩雑に
なり、製品形状も単純形状に制約されるため、エンジン
部品やガスタービンエンジン部品のような複雑形状には
適応できないという問題があった。
れたように浸漬法や刷子でスラリーを塗布しても溶媒量
が多くスラリー粘度が低すぎるため、塗布形成される接
合層が薄く、乾燥すると接着力が小さいため、CIPに
より接着強度を高めた後に焼成しなければならず、コス
トが高くなるという問題があった。
が得られないという問題があった。
有し、三次元構造をした複雑な形状を有する部材でも信
頼性の高い接合体とその接合体を簡便な工程で製造する
製造方法を提供することにある。
リー中のセラミック粉末の一部を沈積させ、接合面に形
成した着肉層を介して接合を行うことにより、密着性が
よく高圧を加えることなく高い接合強度を有する接合体
が得られるという知見に基づくものであり、この方法に
よって精度が高く、機械的信頼性の高い接合体を得るこ
とができる。
のセラミック成形体の少なくとも一接合面に、前記成形
体を構成する主たるセラミック粉末と溶媒とを含むスラ
リーを塗布し、該セラミック粉末の一部を沈積させて着
肉層を設けるとともに、該着肉層を介して他の成形体を
10MPa以下の圧力で圧着せしめた後、焼成すること
を特徴とする。
媒の一部が接合界面の微小空隙に浸透するとともに、セ
ラミック粉体の一部が沈積して着肉層を形成するため、
スラリーが残留し、かつ着肉層が形成されるため、着肉
層に他の成形体を低圧で接着することが可能となり、機
械的加圧の工程が簡略化されると共に室温から高温まで
高い接合強度を有し、三次元構造をした複雑な形状を有
する部材でも、信頼性の高い接合体を作製できる。ま
た、CIPのような大がかりな装置で、100MPa以
上の圧力を加えて接合する必要もなく、容易に、かつ低
コストで接合を実現できる。
底面に設けられてなることが好ましい。これにより、着
肉させる部位が所望の範囲に制限でき、また着肉厚みも
制御しやすいため、寸法精度が向上し、精密な接合体を
実現することができる。
くとも接合面の湿潤処理を行うことが好ましい。これに
より、成形体に溶媒が急激に吸収されることがなく、着
肉の制御がより容易となる。
先立って仮焼することが好ましい。仮焼することによ
り、エッジ部における欠けやクラックの発生を防止で
き、歩留まりを高くすることが可能となる。
を主成分とすることが好ましい。これにより、高強度
で、高温でも熱機関用部品として好適に使用できる接合
体として用いることができる。
μmであることが好ましい。これにより、焼成後に20
〜300μmにすることが容易となり、接合強度を高め
ることができる。
の製造方法によって作製され、窒化珪素質焼結体からな
る複数の部材と、該部材間に設けられた20〜300μ
mの接合層とを具備し、接合強度が350MPa以上で
あることを特徴とする。これにより室温から高温まで高
い接合強度を有し、三次元構造をした複雑な形状を有す
る部材でも信頼性の高い接合体とその接合体を簡便な工
程で製造する接合体を実現するものである。
が10μm以下、前記部材と前記接合層との界面に存在
する気孔の割合が5%以下であることが好ましく、これ
により、機械的特性に優れた接合体を得ることができ
る。
ルミナ、ジルコニア、ムライト、コージェライト、YA
G、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素、炭化珪
素、炭化チタン、炭化硼素又は硼化チタン等のセラミッ
クス全てに適応でき接合方法とそれを用いて作製した高
い接合強度を有する接合体に関するものである。
例として、本発明を説明する。
末を作製し、この混合粉末を用いて各種の公知の成形方
法、例えばプレス法、CIP法、鋳込み法、射出成形法
等により成形体を作製する。得られた成形体は、所望に
より脱脂を行う。
い。この仮焼を行うことによって、成形体に比べて強度
が高くなり、破壊したり、欠けが生じたりすることを防
止できる。窒化珪素質焼結体の場合、焼結助剤の種類に
もよるが、希土類元素を用いる場合、1000〜160
0℃、特に1200〜1500℃の不活性雰囲気中で仮
焼することが望ましい。1000℃未満では仮焼体の強
度が弱くなる傾向があり、また、1600℃を越える
と、気孔が小さくなるためスラリーの浸透力が阻害さ
れ、着肉層が形成されにくくなる傾向がある。
り、予め成形体の湿潤処理を行うことが好ましい。この
処理によってスラリーを成形体表面に塗布しても、スラ
リー中の溶媒が成形体に急速に吸収されることを防止
し、かるスラリー中の粉体の沈積速度を制御しやすくす
ることができる。
し、スラリー中のセラミック粉体の一部を沈積させて着
肉層を設けるとともに、該着肉層を介して他の成形体を
10MPa以下の圧力で圧着せしめるため、圧着時にス
ラリーが残留し、且つ着肉層の形成が行われていること
が必要であり、溶媒が成形体に吸収される速度を制御す
ることが重要である。
媒又は水等をセラミック成形体に含浸させるものであ
る。例えば、水槽に仮焼体を配置し、この水槽を真空容
器内に入れ、真空度を徐々に高めることにより、仮焼体
内の気泡を排除すると同時に部材と同一の組成を有する
スラリーが微小空隙内に浸透させることができる。含浸
させる水やアルコール等の有機溶媒の量は、仮焼体の密
度によっても異なるが、ほぼ飽和状態になるまで含浸さ
せることが好ましい。
を、有機溶媒の時には有機溶媒を成形体に吸収させて湿
潤処理を行うことが好ましい。これにより、スラリー中
の溶媒を均一に吸収することができ、着肉層を均一に形
成することが可能となる。
影響を除去するために、イオン交換水もしくは蒸留水を
用いるのが望ましい。また、有機溶媒を用いる場合、フ
タル酸ジ−n−ブチル(DBP)、フタル酸ジ−オクチ
ル(DOP)、高級アルコール、炭化水素等を用いるこ
とができる。
末、特に上記成形体と略同一の組成からなる粉末に対し
て、水または有機溶媒等の分散媒と樹脂系バインダを加
え、スラリーを調製する。水を溶媒とする場合、不純物
による悪影響を除去するために、イオン交換水又は蒸留
水を用いるのが望ましい。
量部に対し、水又はアルコール等の分散媒を20〜30
重量部含むことが好ましい。また、樹脂系バインダは、
接合体の形状に異なるが、0.2〜10重量部を添加す
ることが、適正な粘度と着肉速度を得、その結果、接合
層の密着性の均一化及び接合強度をより改善するために
好ましい。
に15Pa・s以下、さらには10Pa・s以下が好ま
しい。20Pa・s以上では、着肉速度が速くなり、着
肉が不均一になり、接合界面での接着強度が弱まり、接
合界面が剥離しやすいという傾向がある。なお、粘度は
JISZ8803に示される円すい−平板回転粘度計に
より得ることができる。
る。塗布面は平面でも凸面でも何ら差し支えないが、凹
状の窪み(以下凹部と言う)であることが好ましい。つ
まり、成形体の表面に穴、つまり凹部を形成し、この凹
部にスラリーを充填し、所望の時間に凹部内壁に着肉層
を形成する。着肉は、凹部の底面のみならず側面にも形
成される。
が、十分な量のスラリーを供給することができ、十分な
厚みの着肉層が得られ易いため、また、凹部で接合する
ことにより、寸法精度を改善し、精密で信頼性の高い接
合体を得やすいために好ましい。
すように、成形体1の凹状の穴、つまり凹部2にスラリ
ー3を充填することによって行う。なお、凹部2は、凹
部の底面部2aと側面部2bとから構成されている。
ると、図1(b)に示すように、スラリー3中の溶媒及
び結合剤が成形体1の中を矢印の方向へ浸透していくた
め、時間と共にスラリー3中のセラミック粉体が沈積し
て着肉層4が少なくとも凹部の底面部2aに形成され
る。なお、着肉層4wが凹部の側面部2bにも形成され
ても良い。
力による濾過プロセスと考えることができる。スラリー
3中の溶媒及び結合剤が成形体1の吸水作用によって成
形体1に浸透し、この際成形体1表面(凹部の底面部2
a及び側面部2b)に粒子を沈澱、堆積して着肉層4が
形成される。
体1中に浸透すると、着肉層4が急激に形成され、極端
な場合には着肉層4中の溶媒も吸収され、着肉層4が乾
燥してしまう。このように、スラリー3が残留していな
い場合、他の成形体5との接着強度が得られず、強固に
接合した接合体を得ることができない。
成されているとともに、スラリーが残留している他の成
形体を圧着させて複数の成形体からなる複合成形体を形
成する。つまり、スラリー3が残留している状態で成形
体5を圧着することが、成形体間の接合力を強化する上
で好ましい。例えば、図1(c)に示すように、成形体
1の凹部2に形成された着肉層4上に成形体5を挿入
し、複合成形体を作製すると、凹部の底面部2aの着肉
層4と圧着するとともに、スラリー3中のセラミック粉
体が成形体5と着肉層4との界面に沈積し、かつ溶剤と
結合剤が矢印のように成形体5に浸透する。
層4wと成形体5との間隙を、スラリーを補充しながら
着肉層4を形成し、その間隙を埋めてもよく、さら強固
な接合を実現することができる。
m、特に35〜250μm、さらには50〜150μm
であることが好ましい。これにより、焼成後の厚みを2
0〜300μmに制御できるので、接合体の強度を高く
できる。
を介して接合する際の圧力は、10MPa以下であるこ
とが重要であり、特に5MPa以下、さらには1MPa
以下であることが好ましい。本発明によれば、着肉層4
の硬さにもよるが、治具を用いて機械により圧接して接
合できるが、手で押さえつける程度の圧力(5MPa以
下)で十分接合が可能である。この圧力を大きくし過ぎ
ると、着肉層4が接合面から排除されたり、接合界面に
空隙が形成してボイドや剥離の原因になる危険性があ
る。
や角柱形状でも良いが、球状や楕円形状等でも差し支え
ない。例えば、図2に示すように、成形体11の表面に
球形の凹部12が形成されており、その凹部12にスラ
リー13が充填され、着肉層14が壁面に形成されてい
ても良い。
望により乾燥を行った後、1700〜1900℃の不活
性雰囲気中において焼成し、複数の部材と部材間に設け
られた接合層からなる接合体を形成する。1700℃以
下では接合層の焼結が不十分で気孔率が高くなり、19
00℃以上では接合層の分解が生じ、やはり気孔率が高
くなるためである。焼結性と分解による気孔の生成抑制
から、特に1750〜1850℃が好ましい。このよう
に、本発明ではスラリーに含まれる原料の組成が母材と
近い場合、同時焼成が可能である。
い接合強度を有し、信頼性の高い接合体を簡便な方法で
作製することができる。
雑形状の接合体を形成することができる。例えば、図3
に示すように、窒化珪素質焼結体からなる一対の部材2
1a、21bが窒化珪素質焼結体からなる複数の支柱2
2を挟持する構造を有しており、前記支柱22と前記一
対の部材21a、21bの少なくとも一方とが接合され
てなる形状の接合に好適に用いることができる。
は困難であり、切削での作製はコストがかかる。従来の
接合では焼結体同士を接合するため、焼成時の変形のた
め精度が低い。これに対し、本発明では、簡便で低コス
トな工程でこのような複雑形状の接合体が精度よく、高
い強度で実現できる。
21bに形成された凹部24に、スラリーを充填し、着
肉層を形成し、スラリーが残留しているときに着肉層に
支柱22を圧着する。これを支柱22の全てについて寸
法を整えながら行い、複合成形体を形成する。得られた
複合成形体を焼成することによって、部材21a及び2
1bと支柱22との間に接合層23が設けらた接合体を
形成できる。そして、本発明の接合体の製造方法を用い
ることによって接合強度を350MPa以上にすること
ができ、信頼性の高い接合体を実現できる。
ミックノズルのような複雑形状を有する部材の製造に好
適に応用できる。例えば、図4に示すように、一対のリ
ング状部材31a、31bが、複数のベーン32上下か
ら挟持する構造をしており、リング状部材31aと個々
のベーン32とが本発明の接合体の製造方法により接合
されてなり、また、リング状部材31bも同様に個々の
ベーン32と接合され、接合部33がそれぞれ形成され
ている。
を設け、そこにスラリーを充填し、着肉層を形成すると
共に、スラリーが残留しているうちにベーン32を挿入
し、手で軽く圧着する。これをノズル全体にわたって行
い、全体を組み上げた後、形状寸法を整えながら、上下
のリング状部材31a及び31b間に10MPa以下の
圧力を加えて圧着し、焼成してセラミックノズルの複合
成形体を作製することができる。これを焼成することに
より、一体的に形成されたセラミックノズルを作製する
ことができる。
流れを示すものである。
製造方法は、複雑な部品、特にリング形状などにおいて
も、簡便な方法で高い接合力を得ることができる。
製造方法を用いて作製したものであって、窒化珪素質焼
結体からなる複数の部材と、該部材間に設けられた接合
層とを具備している。そして、部材と接合層との組成が
略同一であることが重要である。これにより、残留応力
を低減し、室温から高温までの強度を高めることができ
る。
の焼結助剤と同じものが含まれるが、その焼結助剤の含
有量が異なった場合、窒化珪素と焼結助剤との組成比は
同じであるが、炭化珪素等の他の粉末が少量添加されて
いる場合、又は、助剤成分が異なるが周期律表において
同族であり、焼結温度が略同一な場合等が挙げられる。
界面上に存在する気孔の割合が5%以下であることが重
要である。気孔の割合を上記の範囲にすることにより、
より高い接合強度が得られる。
部材と接合層とを含み、接合層が観察される断面を鏡面
に加工し、その表面の金属顕微鏡による観察写真におい
て、窒化珪素質焼結体からなる部材と接合層との界面に
直線を引いたときに、気孔の存在する直線部分の長さの
合計を全体の長さに対する割合として算出できる。な
お、直線の全長は0.5mmとすることができる。
層との界面に存在する気孔の平均径が10μm以下であ
ることが、接合強度を高めるために好ましい。即ち、気
孔径を上記の値に小さくすることによって、接合強度が
350MPa以上とすることが容易となる。
の金属顕微鏡による観察写真において、最大径と最小径
との平均値を気孔径とするとともに、100個の気孔を
選んで気孔径の平均値を算出した。
化珪素焼結体からなる部材とを比較したとき、それぞれ
に存在する気孔の平均径が概略同一であり、気孔率が概
略同一であることが、接合強度及び高温での耐酸化性、
耐腐食性および耐衝撃性の点で好ましい。
あることが重要であり、特に20〜200μm、さらに
20〜100μmであることが好ましい。これは、粘性
の低い流動特性の優れたスラリーを用いるため、接合体
の接合層の厚みを10μm未満にすることが難しく、か
つ10μm未満の厚みでは均一性に欠けたり、未塗布部
が形成されてしまう。また、接合層の厚みが300μm
を越えると、着肉の不均一層により、接合体の強度が低
下する。
は、高い接合強度を有し、機械特性の信頼性を高めるこ
とができ、三次元構造をした複雑な形状を有する構造部
品、熱機関用部品、半導体や液晶等の製造用装置構成部
材等、工具や治具等の構造部材として応用することがで
きる。
粉末に純度が99.9%、平均粒径が5μmのY2O3を
表1の割合で添加し、IPAを溶媒として24時間混合
した。混合したスラリーを乾燥し、得られた混合粉末に
対してパラフィンワックスを全量中10%添加し、整粒
した。この混合粉末を金型プレスにより幅5mm、厚み
4mm、長さ30mmの形状に成形した。得られた成形
体を表1に示す仮焼条件にて仮焼した。
脂とを、表1の組成になるように添加し、表1の粘度を
有する接合用ペーストを作製した。そして、このペース
トを凹凸形状のテストピースの凸端面に塗布し、凹テス
トピースの端面と表1の圧力を表1の時間だけを加えて
圧着し、表1の着肉層厚みを有する複合成形体を作製し
た。
焼成し、得られた接合体を切り出し後、JIS1604
に示すテストピース形状に加工し、JIS1604に基
いて室温及び1400℃で強度を測定した。なお、強度
は、接合層が測定部の中央に配置され、接合層の一部に
最大応力が加わるようにして測定した。
層の厚みと、気孔率、気孔径を測定した。また、欠損
は、接合体を蛍光探傷液に浸し、紫外線を当てて双眼顕
微鏡でクラックの有無を調べた。
微鏡(400倍)による観察写真において、界面に直線
を引いたときに、気孔の存在する直線の長さの合計が全
体の長さに対する割合として算出した。なお、直線の長
さを0.5mmとした。また、気孔径は、個々の最大気
孔径及び最小気孔径を平均して、これを気孔径とし、気
孔100個の気孔径を測定して平均値を算出した。結果
を表1に示した。
厚みが20〜185μm、気孔率が4%以下、室温強度
が355MPa以上、1400℃の高温強度が335M
Pa以上と優れた特性を示し、欠損は観察されなかっ
た。
は、気孔率が30%と高く、室温強度が180MPa、
1400℃の高温強度も140MPaと低かった。
MPaで加圧した本発明の範囲外の試料No.20は、
欠損が発生していた。
ック粉体の一部を沈積して着肉層を形成し、スラリーが
残留している間に着肉層を介して成形体同士の接合を行
うことにより、緻密で気孔が少なく、機械的信頼性に優
れた接合体を得ることができる。特に、窒化珪素の場
合、室温から高温まで高い強度を有する接合体実現でき
る。また、本発明によれば、複雑形状や大型形状のセラ
ミック接合体を簡便な方法によって高歩留まりで製造を
可能にすることができる。
(a)は着肉層の形成を示す概略断面図、(b)は接合
部付近の拡大概略断面図、(c)は複合成形体の接合状
態を示す概略断面図である。
示す断面図である。
面図である。
ラミックノズルを示す斜視図である。
Claims (8)
- 【請求項1】複数のセラミック成形体の少なくとも一接
合面に、前記成形体を構成する主たるセラミック粉体と
溶媒とを含むスラリーを塗布し、該セラミック粉体の一
部を沈積させて着肉層を設けるとともに、該着肉層を介
して他の成形体を10MPa以下の圧力で圧着せしめた
後、焼成することを特徴とする接合体の製造方法。 - 【請求項2】前記接合面が一方の成形体の凹部の底面に
設けられてなることを特徴とする請求項1記載の接合体
の製造方法。 - 【請求項3】前記複数のセラミック成形体の少なくとも
接合面の湿潤処理を行うことを特徴とする請求項1又は
2記載の接合体の製造方法。 - 【請求項4】前記セラミック成形体を、接合に先立って
仮焼することを特徴とする請求項1及至3のうちいずれ
かに記載の接合体の製造方法。 - 【請求項5】前記セラミック成形体が、窒化珪素を主成
分とすることを特徴とする請求項1及至4のうちいずれ
かに記載の接合体の製造方法。 - 【請求項6】前記着肉層の厚みが25〜380μmであ
ることを特徴とする請求項1及至5のうちいずれかに記
載の接合体の製造方法。 - 【請求項7】請求項1乃至6のうちいずれかに記載の接
合体の製造方法によって作製され、窒化珪素質焼結体か
らなる複数の部材と、該部材間に設けられた20〜30
0μmの接合層とを具備し、接合強度が350MPa以
上であることを特徴とする接合体。 - 【請求項8】前記接合層に存在する気孔の平均径が10
μm以下、前記部材と前記接合層との界面に存在する気
孔の割合が5%以下であることを特徴とする請求項7記
載の接合体。
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JP2001053172A JP2002254420A (ja) | 2001-02-27 | 2001-02-27 | 接合体の製造方法及びそれを用いて作製した接合体 |
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2001
- 2001-02-27 JP JP2001053172A patent/JP2002254420A/ja active Pending
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